JP2012098711A - 着色感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)、(B1)、(B2)、(C)、(D)及び(E)を含む着色感光性樹脂組成物。
(A)着色剤
(B1)不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種に由来する構造単位と、炭素数2〜4の環状エーテル及びエチレン性不飽和結合を有する単量体に由来する構造単位とを含む共重合体(ただし、側鎖にエチレン性不飽和結合を有さない)
(B2)側鎖にエチレン性不飽和結合を有する樹脂
(C)重合性化合物
(D)重合開始剤
(E)溶剤
【選択図】なし
Description
[1](A)、(B1)、(B2)、(C)、(D)及び(E)を含む着色感光性樹脂組成物:
(A)着色剤;
(B1)不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種に由来する構造単位と、炭素数2〜4の環状エーテル及びエチレン性不飽和結合を有する単量体に由来する構造単位とを含む共重合体(ただし、側鎖にエチレン性不飽和結合を有さない);
(B2)側鎖にエチレン性不飽和結合を有する樹脂;
(C)重合性化合物;
(D)重合開始剤;
(E)溶剤。
[2](B2)が、下記(a)と(c)とを共重合させて得られる共重合体に、さらに(b)を反応させて得られる樹脂である前記[1]記載の着色感光性樹脂組成物:
(a):不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種;
(b):炭素数2〜4の環状エーテル及びエチレン性不飽和結合を有する単量体;
(c):(a)及び(b)と共重合可能な不飽和結合を有する単量体。
[2−2](B2)が、下記(a)と(c)とを共重合させて得られる共重合体に、さらに(b)を反応させて得られる樹脂である前記[1]記載の着色感光性樹脂組成物:
(a):不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種;
(b):オキシラニル基及びエチレン性不飽和結合を有する単量体;
(c):(a)及び(b)と共重合可能な不飽和結合を有する単量体。
[3](B1)の含有量が、(B1)と(B2)との合計量に対して、10質量%以上95質量%以下である前記[1]又は[2]記載の着色感光性樹脂組成物。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかに記載の着色感光性樹脂組成物で形成されたパターン。
[5]前記[4]記載のパターンを含むカラーフィルター。
[6]下記(1)〜(4)に示される工程を含むカラーフィルターの製造方法:
(1)前記[1]〜[3]のいずれかに記載の着色感光性樹脂組成物を基板に塗布することにより塗布膜を得る工程;
(2)塗布膜に、マスクを介して露光することにより露光後塗布膜を得る工程;
(3)露光後塗布膜をアルカリ現像液で現像することによりパターンを得る工程;
(4)パターンを、ベークすることにより硬化されたパターンを得る工程。
[7]工程(4)が、25℃以上120℃以下の温度でベークする工程である前記[6]記載のカラーフィルターの製造方法。
[8]工程(1)における基板がプラスチック基板である前記[6]又は[7]記載のカラーフィルターの製造方法。
(B1)不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種に由来する構造単位と、炭素数2〜4の環状エーテル及びエチレン性不飽和結合を有する単量体に由来する構造単位とを含む共重合体(ただし、側鎖にエチレン性不飽和結合を有さない。)(以下「樹脂(B1)」という場合がある)及び
(B2)側鎖にエチレン性不飽和結合を有する樹脂(以下「樹脂(B2)」という場合がある)
を含む樹脂である。
有機顔料としては、具体的には、例えばC.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、194、214などの黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73などのオレンジ色顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265などの赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60などの青色顔料;C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38などのバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36、58などの緑色顔料;
C.I.ピグメントブラウン23、25などのブラウン色顔料;及び
C.I.ピグメントブラック1、7などの黒色顔料が挙げられる。
着色感光性樹脂組成物が樹脂(B1)を含むことにより、得られるパターンの耐熱性、耐薬品性等の信頼性がより良好になる傾向がある。
樹脂(B1−1):(a)と(b)とを重合してなる共重合体、及び
樹脂(B1−2):(a)と(b)と、(a)及び(b)と共重合可能な不飽和結合を有する単量体(c)(以下「(c)」という場合がある)とを重合してなる共重合体
が挙げられる。樹脂(B1)としては、(B1−1)が好ましい。
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、3‐ビニルフタル酸、4−ビニルフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ジメチルテトラヒドロフタル酸、1、4−シクロヘキセンジカルボン酸等の不飽和ジカルボン酸類;
メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のカルボキシ基を含有するビシクロ不飽和化合物類;
無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3−ビニルフタル酸無水物、4−ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物(ハイミック酸無水物)等の不飽和ジカルボン酸類無水物;
α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシ基を含有する不飽和アクリレート類等が挙げられる。
これらのうち、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等が共重合反応性の点やアルカリ溶解性の点から好ましく用いられる。
ここで、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。「(メタ)アクリロイル」及び「(メタ)アクリレート」等の表記も同様の意味を有する。
(b−1)としては、オキシラニル基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する単量体が好ましく、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(b−12)がさらに好ましい。
X1及びX2は、互いに独立に、単結合、−R3−、*−R3−O−、*−R3−S−、*−R3−NH−を表す。
R3は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
*は、Oとの結合手を表す。]
ヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
R1及びR2としては、好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基が挙げられ、より好ましくは水素原子、メチル基が挙げられる。
X1及びX2としては、好ましくは単結合、メチレン基、エチレン基、*−CH2−O−(*はOとの結合手を表す)基、*−CH2CH2−O−基が挙げられ、より好ましくは単結合、*−CH2CH2−O−基が挙げられる。
より好ましくは式(II−1)、式(II−7)、式(II−9)、式(II−15)が挙げられる。
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート(当該技術分野では、慣用名として、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートといわれている。
)、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル類;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルエステル類;
これらのうち、スチレン、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等が、共重合反応性及びアルカリ溶解性の点から好ましい。
(a)に由来する構造単位;5〜60モル%(より好ましくは10〜50モル%)
(b)に由来する構造単位;40〜95モル%(より好ましくは50〜90モル%)
樹脂(B1−1)の構造単位の比率が、上記の範囲にあると、保存安定性、現像性、耐溶剤性、耐熱性及び機械強度が良好になる傾向がある。
樹脂(B1−1)としては、(b)が(b−1)である樹脂が好ましく、(b−1)が(b−12)である樹脂がより好ましい。
(a)に由来する構造単位;2〜40モル%(より好ましくは5〜35モル%)
(b)に由来する構造単位;2〜95モル%(より好ましくは5〜80モル%)
(c)に由来する構造単位;1〜65モル%(より好ましくは1〜60モル%)
樹脂(B1−2)の構造単位の比率が、上記の範囲にあると、保存安定性、現像性、耐溶剤性、耐熱性及び機械強度が良好になる傾向がある。
樹脂(B1−2)としては、(b)が(b−1)である樹脂が好ましく、(b)が(b−12)である樹脂がより好ましい。
樹脂(B1−2)は、樹脂(B1−1)と同様の方法により製造することができる。
(c)が(c1)である場合、現像によるパターンの膜減りを抑制することができる。
ここで、本明細書中における「トリシクロデカン骨格」及び「トリシクロデセン骨格」とは、それぞれ以下の構造(それぞれ、いずれかの炭素原子が結合手を有する)をいう。
この場合、上記と同様に、得られた共重合体は、反応後の溶液をそのまま使用してもよいし、濃縮あるいは希釈した溶液を使用してもよいし、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出したものを使用してもよい。
(a)及び(c)に由来する構造単位の比率が、前記の共重合体を構成する全構造単位の合計モル数に対して、以下の範囲にあることが好ましい。
(a)に由来する構造単位;5〜50モル%(より好ましくは10〜45モル%)
(c)に由来する構造単位;50〜95モル%(より好ましくは55〜90モル%)
具体的には、上記に引き続き、フラスコ内雰囲気を窒素から空気に置換し、(a)のモル数に対して、5〜80モル%の(b)、カルボキシ基と環状エーテルとの反応触媒(例えばトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール)を(a)、(b)及び(c)の合計量に対して0.001〜5質量%、及び重合禁止剤(例えばハイドロキノン)を(a)、(b)及び(c)の合計量に対して0.001〜5質量%をフラスコ内に入れて、60〜130℃で、1〜10時間反応させ、樹脂(B2−1)を得ることができる。なお、重合条件と同様に、製造設備や重合による発熱量等を考慮し、仕込方法や反応温度を適宜調整することができる。
また、この場合、(b)のモル数は、(a)のモル数に対して、10〜75モル%とすることが好ましく、より好ましくは15〜70モル%である。(b)のモル数をこの範囲とすることにより、保存安定性、耐溶剤性及び耐熱性のバランスが良好になる傾向がある。
(a)と(c)との共重合体が、(a)と(c1)と(c1)以外の(c)とからなる場合、(c1)及び(c1)以外の(c)に由来する構造単位の比率が、10:90〜60:40が好ましく、10:90〜40:60がより好ましく、10:90〜30:70がさらに好ましい。
この場合、上記と同様に、得られた共重合体は、反応後の溶液をそのまま使用してもよいし、濃縮あるいは希釈した溶液を使用してもよいし、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出したものを使用してもよい。
(b)及び(c)に由来する構造単位の比率が、前記の共重合体を構成する全構造単位の合計モル数に対して、以下の範囲にあることが好ましい。
(b)に由来する構造単位;5〜95モル%(より好ましくは10〜90モル%)
(c)に由来する構造単位;5〜95モル%(より好ましくは10〜90モル%)
前記の共重合体に反応させる(a)の使用量は、(b)のモル数に対して5〜80モル%であることが好ましい。環状エーテルの反応性が高く、未反応の(b)が残存しにくいことから、(b)としては(b−1)が好ましく、さらに(b−11)が好ましい。
また、樹脂(B)の合計量は、樹脂(B)及び重合性化合物(C)の合計量に対して、20〜80質量%が好ましく、40〜60質量%がより好ましい。
重合性化合物(C)は、重合開始剤(D)から発生した活性ラジカル及び酸等によって重合しうる化合物であって、例えば、エチレン性不飽和結合を有する化合物が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル酸エステル化合物が挙げられる。
重合開始剤(D)としては、光の作用により活性ラジカル及び酸等を発生し、重合性化合物(C)の重合を開始する化合物であれば特に限定されることなく、公知の重合開始剤を用いることができる。
重合開始剤(D)としては、ビイミダゾール化合物、アルキルフェノン化合物、トリアジン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、オキシム化合物が好ましい。また、特開2008−181087号公報に記載された光カチオン重合開始剤(例えば、オニウムカチオンとルイス酸由来のアニオンとから構成されているもの)を用いてもよい。中でも、感度の点で、オキシム化合物が好ましい。
重合開始助剤(D1)としては、アミン化合物、チアゾリン化合物、アルコキシアントラセン化合物、チオキサントン化合物、カルボン酸化合物等が挙げられる。
アミン化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられ、中でも4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。EAB−F(保土谷化学工業(株)製)等の市販品を用いてもよい。
具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、ポリエーテル変性シリコーンオイルSH8400(商品名:東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)等が挙げられる。
具体的には、フロリナート(登録商標)FC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、メガファック(登録商標)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183、同R30(DIC(株)製)、エフトップ(登録商標)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)、サーフロン(登録商標)S381、同S382、同SC101、同SC105(旭硝子(株)製)、E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)等が挙げられる。
まず、着色剤(A)の顔料を溶剤(E)と混合し、顔料の平均粒子径が0.2μm以下程度となるまで、ビーズミルなどを用いて分散させる。この際、必要に応じて顔料分散剤、樹脂(B)の一部又は全部を配合してもよい。得られた顔料分散液に、樹脂(B)の残り、重合性化合物(C)及び重合開始剤(D)、必要に応じて使用されるその他の成分、さらには必要により追加の溶剤を、所定の濃度となるように添加し、目的の着色感光性樹脂組成物を得ることができる。
(1)本発明の着色感光性樹脂組成物を基板に塗布することにより塗布膜を得る工程
(2)塗布膜に、マスクを介して露光することにより露光後塗布膜を得る工程
(3)露光後塗布膜をアルカリ現像液で現像することによりパターンを得る工程
(4)パターンを、ベークすることにより硬化されたパターンを得る工程
プラスチックとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ノルボルネン系ポリマー等のポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド及びポリフェニレンオキシドが挙げられる。ここで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種のことをいう。これらの基板には、カラーフィルター、各種絶縁又は導電膜、駆動回路等の構造体が形成されていてもよい。
本発明の着色感光性樹脂組成物によれば、より低温で硬化されたパターンを形成できることから、プラスチック基板にパターンを形成する際に特に有用である。
乾燥温度としては、10〜120℃が好ましく、25〜100℃がより好ましい。また加熱時間としては、10秒間〜60分間であることが好ましく、30秒間〜30分間であることがより好ましい。
減圧乾燥は、50〜150Paの圧力下、20〜25℃の温度範囲で行うことが好ましい。
乾燥後の塗布膜の膜厚は、特に限定されず、用いる材料、用途等によって適宜調整することができ、通常0.1〜20μmであり、好ましくは1〜6μmである。
露光に用いられる光源としては、250〜450nmの波長の光を発生する光源が好ましい。例えば、350nm未満の光を、この波長域をカットするフィルタを用いてカットしたり、436nm付近、408nm付近、365nm付近の光を、これらの波長域を取り出すバンドパスフィルタを用いて選択的に取り出したりしてもよい。具体的には、水銀灯、発光ダイオード、メタルハライドランプ、及びハロゲンランプが挙げられる。
露光面全体に均一に平行光線を照射したり、マスクと基材との正確な位置合わせを行ったりすることができるため、露光の際にはマスクアライナ、ステッパ等の装置を使用することが好ましい。
現像方法は、パドル法、ディッピング法、スプレー法等のいずれでもよい。さらに現像時に基板を任意の角度に傾けてもよい。
現像後は、水洗することが好ましい。
これらのアルカリ性化合物の水溶液中の濃度は、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.03〜5質量%である。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、その他のポリオキシエチレン誘導体、オキシエチレン/オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン系界面活性剤;
ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、オレイルアルコール硫酸エステルナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤;及びステアリルアミン塩酸塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン系界面活性剤が挙げられる。
アルカリ性化合物の水溶液中の界面活性剤の濃度は、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.05〜8質量%、特に好ましくは0.1〜5質量%である。
本発明の着色感光性樹脂組成物から、上述の方法によるパターン調製を適宜繰り返すことによってカラーフィルタを作成することができる。得られたカラーフィルタは、そのカラーフィルタを構成部品の一部として備える表示装置、例えば、液晶表示装置、有機EL装置、固体撮像装置、電子ペーパー等の着色画像に関連する機器に公知の方法で利用することができる。
還流冷却器、滴下ロート及び撹拌機を備えたフラスコ内に窒素を適量流して窒素雰囲気とし、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100部を入れ、撹拌しながら85℃まで加熱した。次いで、該フラスコ内に、メタクリル酸19部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(式(I−1)で表される化合物および式(II−1)で表される化合物を、モル比で、50:50で混合。)171部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40部に溶解した溶液を滴下ポンプを用いて約5時間かけて滴下した。一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)26部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート120部に溶解した溶液を別の滴下ポンプを用いて約5時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の滴下が終了した後、約3時間同温度に保持し、その後室温まで冷却して、固形分43.5%、酸価が53mgKOH/g(固形分換算)の樹脂溶液Baを得た。得られた樹脂Baの重量平均分子量Mwは8000、分子量分布(Mw/Mn)は1.98であった。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート123gを導入し、フラスコ内雰囲気を空気から窒素にした後、100℃に昇温後、ベンジルメタクリレート72.6g(0.41モル)、メタクリル酸42.0g(0.49モル)、トリシクロデカン骨格のモノメタクリレート(日立化成(株)製FA−513M)23.0g(0.10モル)およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート137gからなる混合物にアゾビスイソブチロニトリル3.6gを添加した溶液を滴下ロートから2時間かけてフラスコに滴下し、さらに100℃で5時間撹拌し続けた。次に、フラスコ内雰囲気を窒素から空気にし、グリシジルメタクリレート21.3g[0.15モル、(本反応に用いたメタクリル酸のカルボキシル基に対して31モル%)]、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.9gおよびハイドロキノン0.145gをフラスコ内に投入し、110℃で6時間反応を続け、固形分38.3%、酸価が120.1mgKOH/g(固形分換算)の樹脂溶液Bbを得た。GPCにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は10,500で、分子量分布(Mw/Mn)は2.1であった。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート125.1gを導入し、フラスコ内雰囲気を空気から窒素にした後、100℃に昇温後、ベンジルメタクリレート96.0g(0.55モル)、メタクリル酸30.6g(0.36モル)、トリシクロデカン骨格のモノメタクリレート(日立化成(株)製FA−513M)22.0g(0.10モル)およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート149gからなる混合物にアゾビスイソブチロニトリル3.6gを添加した溶液を滴下ロートから2時間かけてフラスコに滴下し、さらに100℃で5時間撹拌し続けた。次に、フラスコ内雰囲気を窒素から空気にし、グリシジルメタクリレート21.3g[0.15モル、(本反応に用いたメタクリル酸のカルボキシル基に対して42モル%)]、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.9gおよびハイドロキノン0.145gをフラスコ内に投入し、110℃で6時間反応を続け、固形分37.8%、酸価が67.7mgKOH/g(固形分換算)の樹脂溶液Bcを得た。GPCにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は9,400で、分子量分布(Mw/Mn)は2.0であった。
還流冷却器、滴下ロートおよび攪拌機を備えたフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、3−メトキシ−1−ブタノール200部および3−メトキシブチルアセテート100部を入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸54部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(式(I−1)で表される化合物および式(II−1)で表される化合物を、モル比で、50:50で混合。)180部およびN−シクロヘキシルマレイミド67部を、3−メトキシ−1−ブタノール140部に溶解して溶液を調製し、該溶解液を、滴下ポンプを用いて4時間かけて、70℃に保温したフラスコ内に滴下した。一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)20部を3−メトキシブチルアセテート240部に溶解した溶液を、別の滴下ポンプを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、70℃に保持し、その後室温まで冷却して、固形分32.6%、溶液酸価34.3mg−KOH/gの樹脂溶液Bdの溶液を得た。得られた樹脂Bdの重量平均分子量Mwは、9000、分子量分布(Mw/Mn)は1.9であった。
撹拌機、温度計、還流冷却器、滴下ロート及びガス導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート250部を導入した。その後、窒素ガスをガス導入管を使ってフラスコ内に導入し、フラスコ内雰囲気が窒素ガスに置換された。その後、フラスコ内の溶液を100℃に昇温した後、ベンジルメタクリレート152.6部、メタクリル酸41.7部、アゾビスイソブチロニトリル1.5部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150部からなる混合物を、滴下ロートを用いて2時間かけてフラスコに滴下し、滴下完了後さらに100℃で2.5時間撹拌を続けて、重量平均分子量Mwは、2.3×104、固形分34%、溶液酸価47mg−KOH/gの樹脂溶液Beを得た。
装置;K2479((株)島津製作所製)
カラム;SHIMADZU Shim−pack GPC−80M
カラム温度;40℃
溶媒;THF(テトラヒドロフラン)
流速;1.0mL/min
検出器;RI
上記で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量及び数平均分子量の比(Mw/Mn)を分子量分布とした。
[着色感光性樹脂組成物1の調製]
顔料:C.I.ピグメントレッド177 49部
ポリエステル系顔料分散剤 16部
樹脂溶液Be 29部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 280部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させた顔料分散液A、
顔料:C.I.ピグメントレッド254 5.9部
アクリル系顔料分散剤 2.2部
樹脂溶液Be 4.9部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 29部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させた顔料分散液B、
樹脂(B1):樹脂溶液Ba 126部、
樹脂(B2):樹脂溶液Bb 72部、
重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 63部、
重合開始剤:N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE−01;BASFジャパン社製)
9.4部、
溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 313部、及び
界面活性剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.02部
を混合して着色感光性樹脂組成物1を得た。
[着色感光性樹脂組成物2の調製]
顔料:C.I.ピグメントイエロー139 18部
ポリエステル系顔料分散剤 7.2部
樹脂溶液Be 13部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 116部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させた顔料分散液A、
顔料:C.I.ピグメントレッド177 72部
ポリエステル系顔料分散剤 20部
樹脂溶液Be 61部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 310部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させた顔料分散液B、
樹脂(B1):樹脂溶液Ba 90部、
樹脂(B2):樹脂溶液Bc 78部、
重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 40部、
重合開始剤:N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE−01;BASFジャパン社製)
8.1部、
溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 165部、及び
界面活性剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.02部
を混合して着色感光性樹脂組成物2を得た。
[着色感光性樹脂組成物3の調製]
顔料:C.I.ピグメントレッド254 51部
ポリエステル系顔料分散剤 15部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 287部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させた顔料分散液に
ついで、
樹脂(B1):樹脂溶液Ba 184部
樹脂(B2):樹脂溶液Bb 50部
重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 64部
重合開始剤:N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE−01;BASFジャパン社製)
13部
溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 336部
界面活性剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.02部
を混合して着色感光性樹脂組成物3を得た。
[着色感光性樹脂組成物4の調製]
顔料:C.I.ピグメントグリーン36 14部
ポリエステル系顔料分散剤 2.7部
樹脂溶液Be 4.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 56部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させた顔料分散液A、
顔料:C.I.ピグメントイエロー138 12部
ポリエステル系顔料分散剤 2.5部
樹脂溶液Be 1.9部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 66部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させた顔料分散液B、
樹脂(B1):樹脂溶液Ba 142部、
樹脂(B2):樹脂溶液Bc 41部、
重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 80部、
重合開始剤:N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE−01;BASFジャパン社製)
9.6部、
溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 570部、及び
界面活性剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.02部
を混合して着色感光性樹脂組成物4を得た。
[着色感光性樹脂組成物5の調製]
顔料:C.I.ピグメントグリーン58 53部
アクリル系顔料分散剤 11部
樹脂溶液Be 62部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 251部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させた顔料分散液A、
顔料:C.I.ピグメントイエロー138 30部
ポリエステル系顔料分散剤 4.4部
樹脂溶液Be 31部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 136部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させた顔料分散液B、
樹脂(B1):樹脂溶液Ba 18部、
樹脂(B2):樹脂溶液Bb 147部、
重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 64部、
重合開始剤:N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE−01;BASFジャパン社製)
13部、
溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 181部、及び
界面活性剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.02部
を混合して着色感光性樹脂組成物5を得た。
[着色感光性樹脂組成物6の調製]
顔料:C.I.ピグメントレッド177 28部
顔料:C.I.ピグメントレッド254 86部
ポリエステル系顔料分散剤 10部
樹脂溶液Be 27部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 403部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させた顔料分散液に
ついで、
樹脂(B1):樹脂溶液Bd 87部
樹脂(B2):樹脂溶液Bb 99部
重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬(株)製) 33部
重合開始剤:2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン(イルガキュア907;BASFジャパン社製) 13部
重合開始助剤:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
(EAB−F;保土谷化学工業(株)製) 7.6部
溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 294部
を混合して着色感光性樹脂組成物6を得た。
[着色感光性樹脂組成物7の調製]
顔料:C.I.ピグメントレッド177 28部
顔料:C.I.ピグメントレッド254 86部
ポリエステル系顔料分散剤 10部
樹脂溶液Be 27部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 404部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させた顔料分散液に
ついで、
樹脂:樹脂溶液Bd 169部
重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬(株)製) 32部
重合開始剤:2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン(イルガキュア907;BASFジャパン社製) 12部
重合開始助剤:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
(EAB−F;保土谷化学工業(株)製) 7.4部
溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 92部
3−メトキシ−1−ブタノール 67部
3−メトキシブチルアセテート 67部
を混合して着色感光性樹脂組成物7を得た。
2インチ角のガラス板上にPETフィルム(東レ製ルミラー75−T60)を貼合して基板を作製した。基板のPETフィルム側に、着色感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、ホットプレート上、60℃で2分間プリベークした。放冷後、この着色感光性樹脂組成物を塗布した基板と石英ガラス製フォトマスクとの間隔を150μmとして、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cm2の露光量(365nm基準)で光照射した。尚、フォトマスクとしては、10〜100μmのラインアンドスペースパターンが形成されたものを使用した。光照射後、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%とを含む水系現像液に、23℃で40秒間浸漬して現像し、純水で洗浄して、パターンを形成した。得られたパターンの膜厚を、膜厚測定装置(DEKTAK3;日本真空技術(株)製)を用いて測定したところ、2μmであった。
上記と同様にして形成したパターンを、さらに50℃で5分間加熱(ポストベーク)して、硬化されたパターンを得た。また、上記と同様にして形成したパターンを、さらに100℃で5分間加熱(ポストベーク)して、硬化されたパターンを得た。得られた硬化されたパターンの膜厚を上記と同様に測定したところ、いずれも2μmであった。
前記基板上に形成されたパターンに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを1ml滴下し、30秒間静止した後、スピンコーターを用いて回転数1000rpmで10秒間回転させ、パターン上のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを振り切った。
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとの接触前後に測定した膜厚値から下記式にて膜厚保持率を計算した。膜厚保持率が高いほど硬化性が良好であり、カラーフィルターを作製する際に、混色を防ぐことができる。結果を表1に示す。
(膜厚保持率)(%)=(接触後の膜厚)/(接触前の膜厚)
得られたパターンをレーザー顕微鏡(Axio Imager MAT カールツァイス社製)にて観察し、解像している最小寸法を解像度とした。解像度が高いほど、高精細なカラーフィルターを作製することができる。結果を表1に示す。
Claims (8)
- (A)、(B1)、(B2)、(C)、(D)及び(E)を含む着色感光性樹脂組成物:
(A)着色剤;
(B1)不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種に由来する構造単位と、炭素数2〜4の環状エーテル及びエチレン性不飽和結合を有する単量体に由来する構造単位とを含む共重合体(ただし、側鎖にエチレン性不飽和結合を有さない);
(B2)側鎖にエチレン性不飽和結合を有する樹脂;
(C)重合性化合物;
(D)重合開始剤;
(E)溶剤。 - (B2)が、下記(a)と(c)とを共重合させて得られる共重合体に、さらに(b)を反応させて得られる樹脂である請求項1記載の着色感光性樹脂組成物:
(a):不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種;
(b):炭素数2〜4の環状エーテル及びエチレン性不飽和結合を有する単量体;
(c):(a)及び(b)と共重合可能な不飽和結合を有する単量体。 - (B1)の含有量が、(B1)と(B2)との合計量に対して、10質量%以上95質量%以下である請求項1又は2記載の着色感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の着色感光性樹脂組成物で形成されたパターン。
- 請求項4記載のパターンを含むカラーフィルター。
- 下記(1)〜(4)に示される工程を含むカラーフィルターの製造方法:
(1)請求項1〜3のいずれかに記載の着色感光性樹脂組成物を基板に塗布することにより塗布膜を得る工程;
(2)塗布膜に、マスクを介して露光することにより露光後塗布膜を得る工程;
(3)露光後塗布膜をアルカリ現像液で現像することによりパターンを得る工程;
(4)パターンを、ベークすることにより硬化されたパターンを得る工程。 - 工程(4)が、25℃以上120℃以下の温度でベークする工程である請求項6記載のカラーフィルターの製造方法。
- 工程(1)における基板がプラスチック基板である請求項6又は7記載のカラーフィルターの製造方法。
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