JP2012097873A - 電気自動車用減速差動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊星ギヤ型の減速機と差動装置とからなる電気自動車用減速差動装置において、潤滑手段として油浴潤滑を採用して装置の小型軽量化を図り、1充電当たりの走行距離を延ばす一方、潤滑油が回転方向へ移動されることによって潤滑油の掻き上げが不十分となる問題を解決することである。
【解決手段】遊星ギヤ型の減速機12及び差動装置13、潤滑手段14の組み合わせからなる電気自動車用減速差動装置において、潤滑手段14として油浴潤滑手段を採用し、減速差動ケーシングの最下端点の両側に複数個所の突出部109からなる潤滑油抑制手段を設け、潤滑油の移動を抑制するようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は、モータを駆動源とした電気自動車用減速差動装置に関し、特に小型軽量化することで、レイアウト上の制限を減少し、1充電当たりの走行距離を延ばすことに特長がある。
電気自動車用減速差動装置として従来から知られているものは、電動モータ、遊星ギヤ型減速機、遊星ギヤ型差動装置及び潤滑手段の組み合わせにより構成されている。前記減速機は前記電動モータの出力シャフトと一体化された入力シャフトを備え、前記差動装置は前記減速機の減速出力を入力とするとともに同軸上で対向した2出力シャフトを備えている。前記の2出力シャフトに左右の車輪に作用する負荷の差に応じた回転を分配出力するように構成されている(特許文献1、2)。
前記減速機は、電気自動車においては、電動モータが小型軽量化され高速回転するため、これを減速して車輪に伝達する必要があることから設けられる。また、差動装置に遊星ギヤ機構が用いられるのは、傘歯車型のものに比べて軸方向の長さが小さくなり装置全体を小型化できることなどの理由による。さらに、小型化の要請から、前記差動装置に設けられる2出力シャフトのうち一方の出力シャフトを減速機入力シャフト及びモータ出力シャフトの内部を貫通させる構造が採られる。
また、前記減速差動装置の潤滑手段として、油圧ポンプとその油圧ポンプ駆動用の電動モータを装備することも従来から知られている(特許文献3)。
特開平8−42656号公報 特開平7−323741号 特開平11−190417号公報
潤滑手段として前記のような油圧ポンプを用いれば、必要個所に潤滑油を十分に供給できることはいうまでもないが、油圧ポンプを用いると、その容積分だけ装置が大型化し、重量が増す問題がある。また、油圧ポンプを駆動する電動モータが電力を消費することになるため、1充電当たりの走行距離を少しでも延ばしたい電気自動車にとっては好ましくない問題である。
このため、油圧ポンプに代わる潤滑手段として、油浴潤滑を採用することにより、装置の小型軽量化を図りレイアウト上の制限を減少させ、1充電当たりの走行距離を延ばすことが考えられる。油浴潤滑の場合は、減速機及び差動装置の回転部品の一部に潤滑油の掻き上げ部が設けられる。
しかし、油浴潤滑においては、前記の掻き上げ部が車輪の回転速度で次々潤滑油の層中を通過するので、潤滑油全体が回転方向へ押され、ケーシングの内周面に沿って上向きに移動拡散する傾向を生じる。このため、潤滑油の層が浅くなり、潤滑が必要な部材が潤滑油の層中に没入できないか、没入できたとしても没入量が少ないため、潤滑油量が不足することがある。
そこで、この発明は、電気自動車の潤滑手段として油浴潤滑を採用して装置の小型軽量化を図りレイアウト上の制限を減少させ、1充電当たりの走行距離を延ばす一方、潤滑油の移動を抑制することによって掻き上げ量を十分に確保することにより、良好な潤滑ができるようにすることを課題とする。併せて、減速機と差動装置において主要な潤滑対象となるピニオンシャフト軸受に潤滑油を十分に行き渡らせ、確実な潤滑を図ることを他の課題とする。
前記の課題を解決するために、この発明は、電動モータ、遊星ギヤ型の減速機、前記減速機と同軸状態に配置された遊星ギヤ型の差動装置及び潤滑手段の組み合わせからなり、前記減速機は前記電動モータの出力シャフトと一体化された入力シャフトを備え、前記差動装置は前記減速機の減速出力を入力とするとともに同軸上で対向した2出力シャフトを備え、その2出力シャフトに差動回転を分配出力するように構成され、前記潤滑手段として油浴潤滑が採用された電気自動車用減速差動装置において、前記減速機及び差動装置を収納したケーシングはこれらの回転中心と同芯の円筒状内周面を有し、前記円筒状内周面の最下端の両側部の所要範囲に潤滑油の回転方向への移動を抑制する移動抑制手段が設けられた構成としたものである。
前記の構成において、ケーシングの底部に溜められた潤滑油は、装置の回転部品がその層中に没入して回転するため、回転方向へ拡散移動する傾向が生じるが、ケーシングの内周面に設けられた移動抑制手段によってその移動が抑制される。このため、潤滑油は最下端点の両側に留まることができ、油浴潤滑手段の掻き上げ部が十分深く潤滑油の層中に没入することができる。
なお、前記の移動抑制手段の具体的な構成としては、ケーシングの内周壁面に設けられた突出部を周方向に所要数配置した構成を採ることができる。また、減速部側と差動装置側に分けてそれぞれ移動抑制手段を設けた構成を採ることもできる。
また、減速側及び差動装置側のピニオンシャフト軸受に潤滑油を十分に行き渡らせる手段として、差動側リングギヤ及び差動側キャリヤの各円板部に設けられた径方向の給油案内溝を設けた構成を採ることによって、その給油案内溝を経た給油ルートによって当該ピニオンシャフト軸受に確実に潤滑油を供給することができる。
以上のように、この発明によれば、油浴潤滑を採用したことにより油圧ポンプが不要となり、装置の小型軽量化を図ることができ、これにより自動車のレイアウト上の制限を著しく減少させ、また、1充電当たりの走行距離を延ばすことができる。
特に、ケーシング底部に溜まった潤滑油の回転方向への移動を抑制することができるので、給油案内溝等の掻き上げ部による潤滑油の掻き上げを確実に行うことができる。
さらに、減速側ピニオンシャフト軸受及び差動側ピニオンシャフト軸受の潤滑は、それぞれ特有の給油ルートをもつことにより、確実な潤滑を行うことができる。
図1は、実施形態1の断面図である。 図2は、同上の一部拡大断面図である。 図3(a)は、減速差動ケーシングの正面図、図3(b)はその断面図である。 図4は、減速差動ケーシングの斜視図である。 図5(a)は、図1のX1−X1線の断面図、図5(b)は減速側キャリヤと減速側ピニオンシャフトを組み合わせた状態の一部を示す拡大断面図である。 図6(a)は、減速側ピニオンギヤの正面図、図6(b)は図6(a)のX2−X2線の断面図である。 図7(a)は、減速側キャリヤの正面図、図7(b)は図7(a)のX3−X3線の断面図である。 図8は、図1のX4−X4線の断面図である。 図9(a)は、差動側リングギヤの正面図、図9(b)は図9(aのX5−X5線の断面図、図9(c)は減速側ピニオンシャフトと組み合わせた状態の一部を示す拡大断面図である。 図10(a)は、差動側サンギヤの正面図、図10(b)は図10(a)のX6−X6線の断面図である。 図11は、差動側キャリヤの正面図である。 図12(a)は図11のX7−X7線の断面図、図12(b)は図11のX8−X8線の断面図、図12(c)及び図12(d)は差動側ピニオンギヤとの組み合わせた状態の一部を示す拡大断面である。 図13(a)は、差動側キャリヤ補助部材の正面図、図13(b)は図13(a)のX9−X9線の断面図である。 実施形態1の要部の分解断面図である。 図15(a)は、減速側抑制部による抑制作用の説明図、図15(b)は差動側抑制部による抑制作用の作用説明図である。
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
[実施形態1]
実施形態1に係る電気自動車用減速差動装置は、図1及び図2に示したように、電動モータ11、その電動モータ11と同軸状態に軸方向に配置された遊星ギヤ型の減速機12、その減速機12と同軸状態に軸方向に配置された遊星ギヤ型の差動装置13及び前記減速機12と差動装置13に共通の油浴潤滑手段14とによって構成される。
これらの装置を収納したケーシング15は、電動モータ11を収納したモータケーシング15aと、減速機12及び差動装置13を収納した減速差動ケーシング15b並びにケーシング蓋15cを組み合わせたものである。モータケーシング15aの一端部が開放され、その開放端が減速差動ケーシング15bによって閉塞されている。減速差動ケーシング15bも一端が開放され、その開放端がケーシング蓋15cによって閉塞されている。
前記の減速差動ケーシング15bは、図3及び図4に示したように、閉塞壁101のセンターに軸穴102が設けられ、その閉塞壁101の周縁に軸穴102と同芯の円筒部103が設けられたものである。円筒部103の内部には、閉塞壁101側に減速機収納部104(図3(b)参照)、開放端側に差動装置収納部105が設けられる。
減速機収納部104には、閉塞壁101側から順に減速側キャリヤ収納部106、段差部34、減速側キャリヤ収納部106より大径の減速側リングギヤ収納部107が設けられる。差動装置収納部105も前記軸穴102と同芯の円筒状の内周面を有し、その内周面は、前記減速側リングギヤ収納部107と同一径に形成されている。
前記減速側キャリヤ収納部106の使用状態において、その内径面の最下端点A(図3(a)参照)から、周方向両側にみた90°の範囲内に、対称形となる配置態様で潤滑油の移動抑制手段としての減速側抑制部108が設けられている。減速側抑制部108は、周方向に一定間隔をおいて4個所に設けられた径方向内向きの突出部109によって構成される。各突出部109は減速側キャリヤ収納部106の幅(軸方向長さ)と一致する幅を有し、後述の減速側キャリヤ32と干渉しない範囲の高さ(径方向長さ)を有する。但し、幅は106の幅と一致する必要はない。
一方、差動装置収納部105の内径面においても、その使用状態の最下端点Bの両側の90°の範囲内に、対称形となる配置で潤滑油の移動抑制手段としての差動側抑制部110が設けられている。この差動側抑制部110も周方向に一定間隔をおいて設けられた突出部111によって構成される。ただし、この場合の突出部111は、後述の差動側リングギヤ49との干渉を避けるため、前記の突出部109よりも背が低く形成され(約5分の一)、軸方向長さは当該収納部105の全幅(減速側キャリヤ収納部106の幅の約5倍)にわたる長さの凸状となっている。但し、軸方向長さは105の全幅にわたる必要はない。
前記の減速側抑制部108及び差動側抑制部110は、後述のように、周方向に移動する潤滑油に対する抵抗体となり、最下端点A、Bの部分が最も深く、その両側にできるだけ一定レベルで留まるように、潤滑油の移動を抑制する作用を行う。
なお、図示の場合、減速側抑制部108及び差動側抑制部110の両方を設けた場合を示しているが、いずれか一方を設ける場合がある。これらの単独、又は両方の抑制部108、110によって「特許請求の範囲」にいう「潤滑油の移動抑制手段」が構成される。
電動モータ11は前記モータケーシング15aの内周面に固定されたステータ16と、その内径側においてモータ出力シャフト17にコア18と一体に取り付けられたロータ19によって構成される。
前記モータ出力シャフト17は中空であり、その外端部はモータケーシング15aとの間に介在された出力シャフト支持軸受21によって支持され、内端部は減速機12のセンターに挿入される。前記出力シャフト支持軸受21はシール付き深溝玉軸受によって構成される。前記モータ出力シャフト17のうち減速機12のセンターに挿入された部分は、減速機入力シャフト22となっている。
前記減速機入力シャフト22の部分が減速差動ケーシング15bとの間に介在された入力シャフト支持軸受23によって支持される。この入力シャフト支持軸受23も深溝玉軸受によって構成される。
減速機12は、前記減速機入力シャフト22の先端部外周面に一体に設けられた減速側サンギヤ27(図3(a)参照)、その外径側において前記減速差動ケーシング15bの内径面に同軸状態に固定された減速側リングギヤ28、前記サンギヤ27とリングギヤ28の間において周方向の3個所に等間隔をおいて介在された減速側ピニオンギヤ29及び減速側キャリヤ32(図1参照)により構成される。この減速機12は、前述の減速機収納部104に収納される。
減速側ピニオンギヤ29はサンギヤ27とリングギヤ28に噛み合う。また、
前記ピニオンギヤ29は針状ころ軸受により構成されたピニオンシャフト軸受33(図2、図3(a)参照)を介して減速側ピニオンシャフト31によって支持される。
前記減速側ピニオンギヤ29は、図6に示したように、そのシャフト穴37の周りの3等分位置に軸方向に貫通された潤滑穴38が設けられる。各潤滑穴38は周方向に湾曲した長穴によって形成される。潤滑穴38は、後述のように、油浴潤滑によって掻き上げられ跳ね飛ばされた潤滑油の通り穴となる機能とともに、ピニオンギヤ29の軽量化を図る機能を有する。潤滑穴38は、ピニオンギヤ29の強度を維持する範囲内で前記の機能を最大限に発揮し得る大きさに形成される。
なお、潤滑穴38の前記の機能は、後述の他の部材の潤滑穴、即ち減速側キャリヤ32の潤滑穴45(図7参照)、差動側サンギヤ51の潤滑穴56(図8、図10参照)、差動側リングギヤ49の潤滑穴97(図9参照)及び差動側キャリヤ54の潤滑穴65(図11参照)についても同様である。
前記減速側ピニオンシャフト31の両端部は、図2に示したように、それぞれ減速側キャリヤ32と後述の差動側リングギヤ49の円板部49bによって支持される。
図5(b)に示したように、減速側ピニオンシャフト31の内部に油溜め用の中空部85が設けられる。中空部85は、差動側リングギヤ49側の一端部が開放され、減速側キャリヤ32側の他端部は閉塞されている。中空部85の内部85bは開放側端部85aに比べ大径に形成され内部85bに潤滑油を溜め易くなっている。その中空部85に通じた径方向の給油穴88が設けられる。給油穴88はピニオンシャフト31の外径面に開放される。ピニオンシャフト31の外径面は、ピニオンシャフト軸受33の転走面となっている。
前記ピニオンシャフト31の減速側キャリヤ32に支持された端部において、径方向に貫通したピン穴89が設けられる(図5(b)参照)。また、反対側の差動側リングギヤ49に支持されたピニオンシャフト31の端面には、開放側端部85aの内径面に通じた径方向のシャフト溝87が設けられる。ピン穴89は、貫通していなくても良い。
前記減速側リングギヤ28は、前述の減速側リングギヤ収納部107に収納され。前記の段差部34(図2、図3(b)参照)にその側面を当てることにより位置決めされ固定される。
前記減速側キャリヤ32は、前記の減速側キャリヤ収納部106(図3(b)参照)に収納され、図2に示したように、減速差動ケーシング15bの閉塞壁101と、減速側ピニオンギヤ29との間において、減速機入力シャフト22の回りに径方向のすき間hをおいて嵌合される。減速側キャリヤ32は、図7に示したように、中心穴39を有する環状板によって形成され、その回転半径は、減速差動ケーシング15bの内底面に溜められた潤滑油の油面(図1参照)に潜るように設定される。
前記減速側キャリヤ32の中心穴39と外周縁との間において、前記ピニオンシャフト31が挿通される3個所のシャフト穴41が同じPCD上に等間隔で設けられる。各シャフト穴41の径方向の外周縁に径方向と直角の切欠き面42が形成され、その切欠き面42からシャフト穴41に達するネジ穴43が径方向に設けられる。
前記のシャフト穴41に挿通された前記のピニオンシャフト31は、ネジ穴43から挿入されたピン44a(図2参照)がピン穴89(図5(b)参照)に貫通され、そのピン44aの先端部に止めネジ44bをねじ込むことによって固定される。ピン穴89は、貫通していなくとも良い。
前記ネジ穴43の相互間の前記PCD上に、3個所の潤滑穴45が設けられる(図7参照)。各潤滑穴45は周方向に湾曲した長穴によって形成される。さらに、各潤滑穴45の外径側に対向した3個所において、外周縁から軸方向内向き(差動装置13の方向)に掻き上げ凸部46がそれぞれ設けられる。この掻き上げ凸部46は、後述のように、先端部が差動側リングギヤ49に挿入結合され、回転時に潤滑油を掻き上げる作用を行うものであり、前述の油浴潤滑手段14の一部を構成する。
また、図2に示したように、前記減速差動ケーシング15bの閉塞壁101に対向した減速側キャリヤ32の面に、前記中心穴39の周縁に沿った一定幅の段差部40(図7(b)参照)が設けられ、その段差部40に針状ころによって構成されたスラスト軸受47が取り付けられる。そのスラスト軸受47を前記の減速差動ケーシング15bの閉塞壁101に当接させることにより、減速側キャリヤ32に作用するスラスト力を受け、その減速側キャリヤ32を円滑に回転させるようにしている。
なお、減速側ピニオンギヤ29の軸方向の一方の端面と減速側キャリヤ32との間、及び同じく他方の端面と差動側リングギヤ49の円板部49bとの間において、それぞれピニオンシャフト31の回りにワッシャ20が介在され(図2参照)、これによって前記ピニオンギヤ29を円滑に回転させるようにしている。
前記入力シャフト支持軸受23はスラスト軸受47よりも電動モータ11側に寄った位置に設けられているので(図2参照)、減速側キャリヤ32の中心穴39やスラスト軸受47によって当該軸受23への潤滑油の供給を妨げることが無いように配慮しなければならない。
このため、この実施形態1においては、キャリヤ32の内径及びスラスト軸受47の内径を、前記入力シャフト支持軸受23を構成する内輪23bの外径より大に設定する必要がある。この条件を満たすべく、図示の場合(図2参照)は、キャリヤ32の内径及びスラスト軸受47の内径を当該軸受23の外輪23aの内径と同一又はこれより大きく設定することにより、軸受23に対する給油すき間hを確保するようにしている。
次に、差動装置13について説明する。差動装置13は、図1、図2及び図8に示したように、前記の減速差動ケーシング15bの内部において、減速機12の電動モータ11と反対側において同軸状態に設けられる。その構成部材は、差動側リングギヤ49、その内径側において同軸状態に設けられた差動側サンギヤ51、前記リングギヤ49とサンギヤ51の間に介在され相互に噛み合ったダブルピニオン式の差動側ピニオンギヤ52a、52b、これらのピニオンギヤ52a、52bの差動側ピニオンシャフト53a、53bを支持した差動側キャリヤ54及び前記減速機12と共通の油浴潤滑手段14によって構成される。
なお、電気自動車用減速差動装置において、ダブルピニオン式を採用することは従来公知である(特許文献2参照)。
前記差動側サンギヤ51のシャフト穴55(図10(a)(b)参照)に第一出力シャフト35の内端部が貫通され、セレーション結合される。第一出力シャフト35の外端部は、減速機入力シャフト22及びこれと一体のモータ出力シャフト17に貫通され、深溝玉軸受でなる第一出力シャフト支持軸受57(図1参照)を介してモータケーシング15aによって支持される。第一出力シャフト35の前記支持軸受57側の外端部は、モータケーシング15aから外部に突き出している。
第二出力シャフト36は、後述のように、差動側キャリヤ54のセンターに前記第一出力シャフト35と同軸状態に一体に設けられ、第一出力シャフト35と反対向きに突き出している。
前記差動側リングギヤ49は、図9(a)(b)に示したように、中心穴49aを有する円板部49bと、その円板部49bの外周縁を外向き(軸方向かつ第二出力シャフト36の突き出す向き)に屈曲して形成された周縁部49c及びその周縁部49cの内径面に設けられたギヤ49dによって構成されたものである。
前記中心穴49aが第一出力シャフト35の外周に径方向のすき間をおいて同軸状態に配置される(図2参照)。
前記差動側リングギヤ49の円板部49bにおいて、前記減速側ピニオンシャフト31のPCDに一致したPCD上に等間隔をおいて3個所のシャフト穴96が設けられ、これらのシャフト穴96の間に、略三角形の潤滑穴97が設けられる。また、前記円板部49bの内端面において、各シャフト穴96と中心穴49aとの間に径方向の給油案内溝98が設けられる。
前記の給油案内溝98は、シャフト穴96側から見て、円板部49bの軸芯の方向を向くように設けられる。また、その給油案内溝98の円板部49bの軸芯からの位置は、差動側リングギヤ49の回転に伴って潤滑油の油面L(図15(a)参照)以下を通過し得る範囲に設定される。
前記シャフト穴96に前述の減速側ピニオンシャフト31の端部(中空部85の開放端部85a側の端部)が挿入される(図9(c)参照)。ピニオンシャフト31は、その端面に設けられた前記のシャフト溝87が差動側リングギヤ49の円板部49bの軸芯の方向を向くように軸芯周りの姿勢(位相)を定めた状態でシャフト穴96に挿入される。これによって、シャフト溝87の外端部と給油案内溝98の内端部が合致し連通状態となる。
前記の減速側キャリヤ32と差動側リングギヤ49は、減速側キャリヤ32に設けられた前記掻き上げ凸部46を潤滑穴97の内壁面に密着状態に挿入し、溶接によって結合している(図9(a)の二点鎖線参照)。
前記のように減速側キャリヤ32と差動側リングギヤ49が結合されることにより、減速機12の減速出力が差動側リングギヤ49に伝達される。
前記の差動側サンギヤ51は、図10に示したように、シャフト穴55の周りにおいて、周方向に3個所の潤滑穴56が等間隔を保ち同一PCD上に設けられる。この潤滑穴56も周方向に湾曲した長穴である。
前記のダブルピニオン式のピニオンギヤ52a、52bは、同一歯数の同一サイズのギヤである。図8に示したように、相互に噛み合うとともに、一方のピニオンギヤ52aは他方のピニオンギヤ52bより大きいPCDを有しリングギヤ49と噛み合い、PCDの小さいピニオンギヤ52bがサンギヤ51と噛み合う。
差動側キャリヤ54は、図11及び図12(a)〜(d)に示したように、円板部58の外側面のセンターにセンターボス部59が設けられる。そのセンターボス部59の外端面に前記の第二出力シャフト36が同軸状態に外向きに突き出して設けられ、またセンターボス部59の内部に内向きに開放された軸受凹部62が設けられる。
前記センターボス部59の外径面とケーシング蓋15cとの間に深溝玉軸受でなる第二出力シャフト支持軸受61が介在される(図1、図2参照)。この第二出力シャフト支持軸受61は、差動側キャリヤ54の支持軸受でもある。また、軸受凹部62に前記第一出力シャフト35の内端部が挿入され、その内端部が針状ころ軸受63を介して相対回転自在に支持される。
前記円板部58には、前記のピニオンシャフト53a、53bの位置に対応してそれぞれシャフト穴64a、64bが一定のPCD上に設けられる(図11参照)。また、小径のPCDと前記センターボス部59の間に、周方向の4個所に等間隔をおいて潤滑穴65が設けられる。これらの潤滑穴65も湾曲した長穴によって形成される。
また、前記円板部58の外周に沿って前記大径のPCD上のシャフト穴64aの相互間に内向きに掻き上げ凸部66が設けられる。その掻き上げ凸部66の先端面に嵌合固定突起67が設けられる。前記の各シャフト穴64a、64bと各潤滑穴65の間に径方向の給油案内溝99a、99bが設けられる。
前記の給油案内溝99a、99bは、各シャフト穴64a、64b側から見て円板部58の軸芯を向く方向に設けられ、また、円板部58の軸芯からの位置が、差動側キャリヤ54の回転に伴って潤滑油の油面L(図15(b)参照)以下を通過し得る範囲に設定される。
前記の差動側キャリヤ54は、図2に示したように、その円板部58がケーシング蓋15cと差動側ピニオンギヤ52a、52b等のギヤ群の間に介在される。各ピニオンギヤ52a、52bに複列の針状ころ軸受でなるピニオンシャフト軸受68a、68b(図8参照)を介してピニオンシャフト53a、53bが挿通され、各ピニオンシャフト53a、53bの外端部が前記キャリヤ54のシャフト穴64a、64bにそれぞれ挿通され支持される。
これらのピニオンシャフト53a、53bにも前記の減速機12の場合と同様の油溜め用の中空部91が設けられる(図12(c)(d)参照)。中空部91は、差動側キャリヤ54側の一端部が開放され、その内部91bは開放側端部91aに比べ大径に形成されている。その内部91bの軸方向の内端部は閉塞されているが、径方向の面にピニオンシャフト53a又は53bの外径面に開放された2個所の給油穴88が設けられる。ピニオンシャフト53a及び53bの外径面は、複列針状ころ軸受でなるピニオンシャフト軸受68a、68bの転走面となっている。
前記ピニオンシャフト53a、53bの開放側端部91a側の面において、前記開放側端部91aの内径面に連通した径方向のシャフト溝93が設けられる。また、当該ピニオンシャフト53a、53bの他端部においては、径方向に貫通したピン穴95が設けられる。各ピニオンシャフト53a、53bは、それぞれのシャフト溝93が差動側キャリヤ54の円板部58の軸芯を向く方向に軸芯周りの姿勢(位相)を定めてシャフト穴64a、64bに挿入することにより、それぞれ給油案内溝99a、99bと連通状態となる(図12(c)(d)参照)。
前記キャリヤ補助部材70は、図13に示したように、ピニオンシャフト53a、53bに対応した位置にそれぞれPCDの異なった一対のシャフト穴71a、71bが設けられる。小径のPCD上にあるシャフト穴71bに径方向に対向した外周縁に掻き上げ凹部72が全周の4個所に設けられる。
前記キャリヤ補助部材70の外周面から各シャフト穴71aに達し、また各凹部72の底部から各シャフト穴71bに達する径方向のネジ穴73a、73bがそれぞれ設けられる。また、大径のPCD上にあるシャフト穴71aの周方向の間に長穴でなる嵌合穴74が4個所に形成される。嵌合穴74に差動側キャリヤ54の嵌合固定突起67を嵌合したのち溶接によって固定し、キャリヤ補助部材70との一体化を図る。
前記の各シャフト穴71a、71bにそれぞれピニオンシャフト53a、53bの内端部が挿入され、ピン75a(図2参照)をネジ穴60から前記ピン穴95に挿入し、ネジ穴60にねじ込んだ止めネジ75bによってピン75aを固定する。
なお、前記各差動側ピニオンギヤ52a、52bの外端面と差動側キャリヤ54との間、及び内端面とキャリヤ補助部材70との間にそれぞれピニオンギヤ52a、52bが円滑に回転するようにワッシャ50が介在される。
また、前記差動側キャリヤ54の円板部58と差動側サンギヤ51の間に針状ころを用いたスラスト軸受76が介在される(図2参照)。同様に、差動側リングギヤ49の円板部49bと差動側サンギヤ51の間にも針状ころを用いたスラスト軸受77が介在される。これらのスラスト軸受76、77はいずれも当該サンギヤ51の潤滑穴56の内径側に配置される。
前記差動側キャリヤ54及びその補助部材70の回転半径は、少なくとも一方が減速差動ケーシング15bの内底面に溜められた油面(図1参照)以下に潜るように設定される。
実施形態1の電気自動車用減速差動装置は以上のように構成され、次にその作用について説明する。
図1に示した電動モータ11が駆動されると、そのモータ出力シャフト17が回転し、同時にそのモータ出力シャフト17と一体の減速機入力シャフト22及びその入力シャフト22と一体の減速側サンギヤ27が回転する。減速側サンギヤ27に噛み合った減速側ピニオンギヤ29は自転しつつ公転する。その公転によって減速側キャリヤ32が減速回転され、その減速回転が差動装置13側の差動側リングギヤ49へ出力される。
減速側サンギヤ27の歯数をZs、減速側リングギヤ28の歯数をZrとした場合の減速比は、周知のように、Zs/(Zs+Zr)となる。
差動装置13においては、第一出力シャフト35が差動側サンギヤ51と一体に結合され、また第二出力シャフト36が差動側キャリヤ54に一体化されているので、これらの各出力シャフト35、36に取り付けられた左右の車輪(図示省略)に作用する負荷が均等である場合は、差動側サンギヤ51、ピニオンギヤ52a、52b、キャリヤ54及びリングギヤ49は、当該リングギヤ49の入力回転に伴って一体となって回転し、相対回転することがない。言い換えれば、入力回転が第一及び第二出力シャフト35、36に均等に配分され、左右の車輪を等速回転させる。
これに対し、左右の車輪に作用する負荷に差が生じると、ピニオンギヤ52a、52bの自転と公転によって入力回転は負荷の差に応じて第一及び第二出力シャフト35、36に差動分配される。
即ち、第一出力シャフト35に作用する負荷が相対的に大きくなり、これと一体のサンギヤ51の回転数Nsが、リングギヤ49の入力回転数NrよりΔNだけ小さくなった場合、キャリヤ54の回転数Ncは、
Nc=Nr+λ/(1−λ)・ΔN
となり、第二出力シャフト36が増速される。但し、λは歯車比(=Zs/Zr)、Zsはサンギヤ51の歯数、Zrはリングギヤ49の歯数である(特許文献2の段落0032参照)。
逆に、第二出力シャフト36に作用する負荷が相対的に大きくなり、これと一体のキャリヤ54の回転数Ncが、入力回転数NrよりΔNだけ小さくなった場合、サンギヤ51の回転数Nsは、
Ns=Nr+(1−λ)/λ・ΔN
となり、第一出力シャフト35が増速される。
次に、減速機12及び差動装置13の潤滑作用について、主として図14から図15に基づいて説明する。減速差動ケーシング15bの内底面の所定高さの油面Lまで収納された潤滑油は、減速機12及び差動装置13の油浴潤滑に共通に使用される。
減速機12においては、減速側キャリヤ32の外周部の3個所に設けられた掻き上げ凸部46及び減速側ピニオンギヤ29が、回転の途中において潤滑油の油面以下の油中を通過することにより、潤滑油の掻き上げ作用を行う(図14の白抜き矢印参照)。
掻き上げられた潤滑油は減速機12の内部に飛散され各部品に掛けられる。その一部は、減速側キャリヤ32の潤滑穴45、その中心穴39、ピニオンギヤ29の潤滑穴38のそれぞれを軸方向に通過するか(図14の矢印参照)、又はこれらを通過することなく直接、スラスト軸受47、入力シャフト支持軸受23、ピニオンシャフト軸受33等に供給される。
この場合、前述の給油すき間hがあるので、このすき間hを軸方向に通過してスラスト軸受47及び入力シャフト支持軸受23への給油が行われる。
なお、油面に潜る減速側ピニオンギヤ29の一部も掻き上げ作用に寄与する。
一方、差動装置13においては、差動側キャリヤ54の外周部の4個所の掻き上げ凸部66、差動側ピニオンギヤ52a、52b、差動側キャリヤ補助部材70の掻き上げ凹部72が、それぞれ潤滑油の掻き上げ作用を行う(図14の白抜き矢印参照)。また、差動側リングギヤ49の給油案内溝98(図9参照)及び差動側キャリヤ54の給油案内溝99a、99b(図11参照)も掻き上げ作用を行う(図14白抜き矢印参照)。
掻き上げられた潤滑油は、キャリヤ54の潤滑穴65、サンギヤ51の潤滑穴56を軸方向に通過するか(図14の矢印参照)、又はこれらを通過することなく直接、第二出力シャフト支持軸受61、サンギヤ51の両端面に介在されたスラスト軸受76、77、ダブルピニオンギヤ52a、52bの複列のピニオンシャフト軸受68a、68b等に供給される。
前記差動側サンギヤ51の潤滑穴56は、当該サンギヤ51の両端面に介在されたスラスト軸受76、77への給油に有効である。
この場合も油面に潜る差動側ピニオンギヤ52a、52bの一部も掻き上げ作用に寄与する。
減速機側のピニオンシャフト軸受33及び差動装置側のピニオンシャフト軸受68a、68bへの給油は、前記のようにこれらの軸受の外部から行われる他に、以下のルートによっても給油される。
即ち、減速機側のピニオンシャフト軸受33に対しては、図15(a)に示したように、差動側リングギヤ49の回転に伴い、その円板部49bに設けられた給油案内溝98が油面以下を通過する際、その給油案内溝98に潤滑油が入り、入ったまま油面上に出ることにより潤滑油が掻き上げられる。
給油案内溝98内の潤滑油は、当該リングギヤ49の回転に伴う遠心力の作用によって径方向外側へ移動し(図15(a)の白抜き矢印参照)、シャフト溝87から当該ピニオンシャフト31の中空部85内に溜められる(図9(c)の矢印参照)。溜められた潤滑油はさらに遠心力の作用を受けて給油穴88からピニオンシャフト軸受33側へ供給され、その軸受33の潤滑を行う。
この場合、潤滑油の油面Lは、常に平坦であることはなく、装置の回転部分が次々に潤滑油の層内に没入しつつ回転するため、網点で示した潤滑油Cのように、全体が回転方向に押され、その方向に拡散しつつ一定高さまで移動する傾向を生じる。その結果、給油案内溝98が十分に潤滑油中に没入することができず、潤滑油の掻き上げができないか、できたとしても不十分にしかできないことが起こり得る。
しかし、この実施形態1の場合は、減速側抑制部108を構成する所要数の突出部109が存在するため、潤滑油の移動が抑制され、最下端点Aを中心としてその両側にできるだけ均等に潤滑油を保持させることができる。その結果、給油案内溝98は潤滑油の中に深く没入することができ、十分な量を掻き上げることができる。
なお、減速回転方向が逆転した場合も同様の抑制作用が生じる。
また、差動装置13のピニオンシャフト軸受68a、68bに対しては、図15(b)に示したように、差動側キャリヤ54の回転に伴い、前記の場合と同様に、円板部58の外側面に設けられた給油案内溝99a、99bによって潤滑油が掻き上げられる。給油案内溝99a、99b内の潤滑油は、当該キャリヤ54の回転に伴う遠心力の作用によって径方向外側へ移動し(図15(b)の白抜き矢印参照)、シャフト溝93から当該ピニオンシャフト53a、53bの中空部91内に溜められる(図12(c)(d)の矢印参照)。溜められた潤滑油はさらに遠心力の作用を受けて給油穴94からピニオンシャフト軸受68a、68b側へ供給され、これらの軸受68a、68bの潤滑を行う。
この場合も前記と同様に、潤滑油の拡散移動が生じ得る(網点で示した潤滑油C参照)。しかし、差動装置収納部105の内径面には、差動側抑制部110としての突出部111が設けられているため、前記の場合と同様に潤滑油の移動が抑制され、最下端点Bの両側にできるだけ均等に潤滑油を保持させることができる。その結果、給油案内溝99a、99bは潤滑油の中に深く没入することができ、十分な量を掻き上げることができる。
11 電動モータ
12 減速機
13 差動装置
14 油浴潤滑手段
15 ケーシング
15a モータケーシング
15b 減速差動ケーシング
15c ケーシング蓋
16 ステータ
17 モータ出力シャフト
18 コア
19 ロータ
20 ワッシャ
21 出力シャフト支持軸受
22 減速機入力シャフト
23 入力シャフト支持軸受
23a 外輪
23b 内輪
27 減速側サンギヤ
28 減速側リングギヤ
29 減速側ピニオンギヤ
31 減速側ピニオンシャフト
32 減速側キャリヤ
33 ピニオンシャフト軸受
34 段差部
35 第一出力シャフト
36 第二出力シャフト
37 シャフト穴
38 潤滑穴
39 中心穴
40 段差部
41 シャフト穴
42 切欠き面
43 ネジ穴
44a ピン
44b 止めネジ
45 潤滑穴
46 掻き上げ凸部
47 スラスト軸受
49 差動側リングギヤ
49a 中心穴
49b 円板部
49c 周縁部
49d ギヤ
50 ワッシャ
51 差動側サンギヤ
52a、52b 差動側ピニオンギヤ
53a、53b 差動側ピニオンシャフト
54 差動側キャリヤ
55 シャフト穴
56 潤滑穴
57 第一出力シャフト支持軸受
58 円板部
59 センターボス部
60 ネジ穴
61 第二出力シャフト支持軸受
62 軸受凹部
63 針状ころ軸受
64a、64b シャフト穴
65 潤滑穴
66 掻き上げ凸部
67 嵌合固定突起
68a、68b ピニオンシャフト軸受
70 差動側キャリヤ補助部材
71a、71b シャフト穴
72 掻き上げ凹部
73a、73b ネジ穴
74 嵌合穴
75a ピン
75b 止めネジ
76 スラスト軸受
77 スラスト軸受
85 中空部
85a 開放側端部
85b 内部
87 シャフト溝
88 給油穴
89 ピン穴
91 中空部
91a 開放側端部
91b 内部
93 シャフト溝
94 給油穴
95 ピン穴
96 シャフト穴
97 潤滑穴
98 給油案内溝
99a、99b 給油案内溝
101 閉塞壁
102 軸穴
103 円筒部
104 減速機収納部
105 差動装置収納部
106 減速側キャリヤ収納部
107 減速側リングギヤ収納部
108 減速側抑制部
109 突出部
110 差動側抑制部
111 突出部



Claims (9)

  1. 電動モータ、遊星ギヤ型の減速機、前記減速機と同軸状態に配置された遊星ギヤ型の差動装置及び潤滑手段の組み合わせからなり、前記減速機は前記電動モータの出力シャフトと一体化された入力シャフトを備え、前記差動装置は前記減速機の減速出力を入力とするとともに同軸上で対向した2出力シャフトを備え、その2出力シャフトに差動回転を分配出力するように構成され、前記潤滑手段として油浴潤滑が採用された電気自動車用減速差動装置において、前記減速機及び差動装置を収納したケーシングはこれらの回転中心と同芯の円筒状内周面を有し、前記円筒状内周面の最下端の両側部の所要範囲に潤滑油の回転方向への移動を抑制する移動抑制手段が設けられたことを特徴とする電気自動車用減速差動装置。
  2. 前記の移動抑制手段が、ケーシングの内周壁面に設けられた突出部を周方向に所要数配置した構成であることを特徴とする請求項1に記載の電気自動車用減速差動装置。
  3. 前記移動抑制手段が、前記減速機の収納部に設けられた減速側抑制部と差動装置の収納部に設けられた差動側抑制部に分けて設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気自動車用減速差動装置。
  4. 前記減速側抑制部が減速側キャリヤ収納部の内周面に設けられ、前記差動側抑制部が差動側リングギヤ収納部の内周面に設けられたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電気自動車用減速差動装置。
  5. 前記減速機の減速側ピニオンシャフトの一端部が前記差動装置の差動側リングギヤの円板部に支持され、前記差動装置の差動側ピニオンシャフトの一端部が前記差動側キャリヤの円板部に支持され、前記減速側ピニオンシャフト及び差動側ピニオンシャフトにそれぞれ当該円板部側の一端部側が開放された中空部が設けられるとともにその中空部に通じた径方向の給油穴が設けられ、前記各円板部に前記中空部の開放端部に通じた給油案内溝が当該開放端部から前記円板部の軸芯を向く方向に設けられたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電気自動車用減速差動装置。
  6. 前記ピニオンシャフトの端面に当該中空部に通じたシャフト溝が前記円板部の軸芯を向く方向に設けられ、そのシャフト溝に前記給油案内溝が径方向に連通されたことを特徴とする請求項5に記載の電気自動車用減速差動装置。
  7. 前記中空穴の他端部が閉塞されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の電気自動車用減速差動装置。
  8. 前記給油穴が連通された前記中空穴の内部の内径が、その開放端部の内径より大に形成されたことを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の電気自動車用減速差動装置。
  9. 前記給油案内溝の前記円板部の軸芯からの位置が、前記差動側リングギヤの回転に伴って潤滑油の油面以下を通過し得る範囲に設定されたことを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の電気自動車用減速差動装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111033081A (zh) * 2017-09-04 2020-04-17 日立建机株式会社 减速装置

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