JP2012097226A - 異方導電性接着フィルム及び接続構造体 - Google Patents

異方導電性接着フィルム及び接続構造体 Download PDF

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章 大谷
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Abstract

【課題】高湿度環境下においても電気的接続信頼性に優れると共に、機械的接続信頼性の優れる高信頼性の異方導電性接着フィルムを提供すること。
【解決手段】フィルム形成性ポリマー、エポキシ樹脂、硬化剤及び導電性粒子を含む異方導電性接着フィルムであって、該硬化剤が、アダクト型硬化剤から成るコアをカプセル膜で被覆することにより形成されたマイクロカプセル型潜在性硬化剤であり、そして硬化率50%における透湿率が、10〜100g/m・24時間であることを特徴とする異方導電性接着フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、特に高吸湿条件下での密着信頼性及び接続信頼性に優れる異方導電性接着フィルム並びに接続構造体に関する。
異方導電性接着フィルムは、絶縁性接着剤中に導電性粒子を分散させたフィルム、換言すれば、液晶ディスプレイとICチップ若しくはTCP(Tape Carrier Package)との接続、又はFPC(Flexible Printed Circuit)とTCPとの接続、FPCとプリント配線板との接続を簡便に行うために使用される接続部材であり、例えば、ノート型パソコン又は携帯電話の液晶ディスプレイと制御ICとの接続用として広範に用いられ、最近では、ICチップを直接プリント基板又はフレキシブル配線板に搭載するフリップチップ実装にも用いられている(以下、特許文献1、2、3参照)。
また、近年、携帯電話等の携帯機器の小型化又は液晶ディスプレイの狭額縁化が益々進行している。また、実装エリアの狭小化及び基材の薄型化も進行している。一方で、この分野では異なる材質から成る接続部材を接続する場合が多く、接続信頼性及び機械的信頼性を高いレベルで達成することが求められている。特に加湿条件下で接続抵抗変化が少なく、機械的接続強度の劣化が少ない接続材料が求められている。従来技術としては異方導電性接着フィルムで接続した後に接続部周辺に封止樹脂を塗布して保護する方法が公知である。しかしながら、狭額縁化が進行した結果、封止樹脂を塗布することが困難となる場合も発生する。
したがって、封止樹脂なしでも高信頼性が得られる異方導電性接着フィルムが求められている。この問題を解決する技術として、異方導電性接着フィルムの組成面からの提案が為されている。吸水率の低い熱可塑性樹脂を用いる方法(以下、特許文献4,5参照)、接続部分からはみ出した部分の飽和吸水率を制御する方法(以下、特許文献6参照)等が開示されている。しかしながら、特に厳しい吸湿条件下においては、接続信頼性及び機械的接続信頼性は、まだ十分ではなかった。
特開平03−107888号公報 特開平04−366630号公報 特開昭61−195179号公報 特許第4221809号公報 特許第4092790号公報 特開2001−156114号公報
本発明が解決しようとする課題は、電気的接続信頼性及び機械的接続信頼性に優れる異方導電性接着フィルムを提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の硬化率における透湿率が特定の範囲内にある異方導電性接着フィルムを用いることで、前記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の通りである。
[1] フィルム形成性ポリマー、エポキシ樹脂、硬化剤及び導電性粒子を含む異方導電性接着フィルムであって、硬化率50%における透湿率が、10〜100g/m・24時間であることを特徴とする異方導電性接着フィルム。
[2] 前記硬化剤が、アダクト型硬化剤から成るコアをカプセル膜で被覆することにより形成されたマイクロカプセル型潜在性硬化剤であり、該マイクロカプセル型潜在性硬化剤を、前記マイクロカプセル型潜在性硬化剤の1倍〜5倍の質量の前記エポキシ樹脂に分散させることにより形成されたマスターバッチを用いることにより形成されており、そして該マスターバッチは、昇温速度10℃/分での示差走査熱量(DSC)測定において2本の発熱ピークを有し、かつ昇温速度50℃/分でのDSC測定において、130℃以上160℃以下の範囲に1本の発熱ピークを有する、[1]に記載の異方導電性接着フィルム。
[3] 回路基板Aと対応する回路基板Bとを[1]又は[2]に記載の異方導電性接着フィルムを用いて、熱圧着することにより得られる接続構造体であって、接続部分の硬化率が80〜100%の範囲にあり、かつ接続部分の外周部に押し出された異方導電性接着フィルムの硬化率が50〜75%の範囲にある、接続構造体。
[4] 熱圧着時において、さらに接続部以外も加熱することことにより得られる、[3]記載の接続構造体。
本発明は、回路基板の電気的接続及び機械的接続において、特に吸湿状態における信頼性に優れるという効果を奏する。
以下、本発明について具体的に説明する。
<異方導電性接着フィルム>
本発明の異方導電性接着フィルムは、フィルム形成性ポリマー、エポキシ樹脂、硬化剤及び導電性粒子を含む。また、前記硬化剤は、アダクト型硬化剤から成るコアをカプセル膜で被覆することにより形成されたマイクロカプセル型潜在性硬化剤である。さらに、本発明の異方導電性接着フィルムは、硬化率50%における透湿率が、10〜100g/m・24時間であることを特徴とする。
本発明の異方導電性接着フィルムの膜厚は、10〜50μmであり、12〜40μmが好ましく、15〜35μmが更に好ましい。10μm以上の場合、接着性が良好であり、50μm以下であれば、絶縁性接着剤の流動による導電性粒子の流れ出しの影響を受け難いため好ましい。異方導電性接着フィルムの膜厚は、使用する導電性粒子の平均粒径の1.5〜10倍であることが好ましく、2〜6倍であることが特に好ましい。
また、異方導電性接着剤で接着する一対の回路基板の電極高さの総和よりも異方導電性接着フィルムの膜厚が大きいことが好ましい。
本発明における透湿率の測定は、JIS Z0208に基づくカップ法で行われることができる。脱水剤である塩化カルシウムを測定サンプルに加え、測定サンプルを40℃及び90%相対湿度の環境中に、24時間、48時間、72時間保持し、塩化カルシウムの質量増分より算出することが出来る。
本発明の異方導電性接着フィルムの硬化率が50%であるときの、異方導電性接着フィルムの透湿率は、10〜100g/m・24時間であるが、好ましくは、15〜85g/m・24時間であり、より好ましくは、15〜70g/m・24時間、更に好ましくは20〜60g/m・24時間であり、特に好ましくは、25〜45g/m・24時間である。該透湿率が10〜100g/m・24時間の範囲にある場合、接続外周部からの湿度の出入りのバランスがとり易く、また、該部分の配線へのダメージが少なく好ましい。
本発明の異方導電性接着フィルムの硬化率が95%以上であるとき、異方導電性接着フィルムの透湿率は、硬化率50%時の透湿率±20%の範囲内にあることが好ましく、±15%の範囲にあることがより好ましく、±10%の範囲にあることが更に好ましい。硬化率90%時の透湿率が、硬化率50%時の透湿率±20%の範囲にある場合、外部環境からの湿度の出入りのバランスがとり易く、内部に保持された湿度による悪影響が出難く好ましい。
異方導電性接着フィルムが未硬化であるときの透湿率は、50〜250g/m・24時間が好ましく、より好ましくは、70〜230g/m・24時間、さらに好ましくは、80〜220g/m・24時間、更により好ましくは100〜200g/m・24時間、特に好ましくは120〜190g/m・24時間である。未硬化時の透湿率が50〜250g/m・24時間の範囲にある場合、接続部以外からの湿度の出入りのバランスがとり易く、また該部分の配線へのダメージが少なく好ましい。
本発明の異方導電性接着フィルムの硬化率の測定としては、硬化性置換基(例えばエポキシ基)のIR吸収の変化から算出するIR法、反応熱の変化から算出する示差走査熱量(DSC)測定法を用いることが出来るが、IR法を用いることが好ましい。精度の観点から、IR法としては、FT−IR法を用いることが好ましい。算出の方法を以下に例示する。
硬化率(X)=100−(a/b)/(A/B)×100
A:硬化前のエポキシ基吸収強度、B:硬化前のメチル基吸収強度
a:硬化後のエポキシ基吸収強度、b:硬化後のメチル基吸収強度
上記各吸収強度は、IR測定チャートより、面積比として算出することが出来る。
メチル基吸収強度は、内部標準として使用しており、硬化反応に関わらない他の置換基の吸収強度を用いることも可能である。
接続部分の外周部に押し出された異方導電性接着フィルムの硬化率を測定する場合、該当する部分の試料を採取し、KBr法により測定することが好ましい。
硬化率50%のサンプルを作製する場合、120〜150℃の範囲の一定温度に保持したオーブン中にサンプルを保持することにより、上記硬化率測定により、硬化率50%となるサンプルを調製することが好ましい。
<導電性粒子>
本発明の異方導電性接着フィルムに含まれる導電性粒子としては、金属粒子、炭素から成る粒子、高分子核体に金属薄膜を被覆した粒子等が挙げられる。金属粒子としては、例えば、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、錫、鉛、インジウム、パラジウム等の単体、及び2種以上のこれらの金属が層状、又は傾斜状に組み合わされている粒子等が例示される。
高分子核体に金属薄膜を被覆した粒子としては、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ジビニルベンゼン樹脂、ニトリルゴム(NBR)、スチレンゴム(SBR)等のポリマーから選ばれる1種又は2種以上の組み合わせで構成される高分子核体、及びこれらのポリマーにシリカ等の無機粒子を配合した高分子核体に、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、錫、鉛、インジウム、パラジウム等から選ばれる1種又は2種以上の組み合わせで構成されるめっき等により金属被覆した粒子が例示される。
金属薄膜の膜厚は、0.005μm以上1μm以下の範囲であることが、接続抵抗及び、凝集防止の点から好ましい。なお、上記膜厚は、オージェ分光分析法等で確認可能である。金属薄膜は均一な膜厚で被覆されていることが、接続安定性の観点から好ましい。本発明の異方導電性接着フィルムに含まれる導電性粒子としては、これらの高分子核体に金属薄膜を被覆した導電性粒子の表面を更に絶縁性物質で被覆した粒子も使用可能である。
絶縁性物質で覆う方法は、公知の方法、例えば、微粒子を付着させ、粒子同士を衝突させることにより表面被覆する方法、スプレードライ法で樹脂被覆する方法等を用いることができる。絶縁性物質としては、接続温度以下で軟化する熱可塑性物質であることが好ましい。
導電性粒子の平均粒径は、0.5μm以上10μm以下の範囲にあることが、導電性と絶縁性の両立及び導電性粒子の凝集防止の観点から好ましい。上記平均粒径は、より好ましくは1μm以上7μm以下、更に好ましくは、1.5μm以上6μm以下、より更に好ましくは、2μm以上5.5μm以下、特に好ましくは、2.5μ以上5μm以下である。上記範囲の平均粒径の導電性粒子を用いることにより、回路部材の電極高さバラツキ、ならびに接続時の平行度のバラツキを吸収でき、同時に隣接電極間の粒子滞留による絶縁性低下を抑制することが出来る。
導電性粒子の粒径の標準偏差は、小さいほど好ましく、平均粒径の50%以下であることが好ましく、より好ましくは20%以下、更に好ましくは10%以下、特に好ましくは、5%以下である。導電性粒子の平均粒径は、コールターカウンター、レーザー式粒度分布計等を用いて測定することができ、導電性粒子体積の球相当直径の数平均値として得られる。
異方導電性接着フィルム中の導電性粒子の含有量は、異方導電性接着フィルム全体を100質量%として、0.1質量%以上30質量%以下である。該含有量は、好ましくは、0.12質量%以上25質量%以下、更に好ましくは、0.15質量%以上20質量%以下、より更に好ましくは、0.2質量%以上15質量%以下、特に好ましくは、0.25質量%以上10質量%以下である。導電性粒子の含有量が0.1質量%以上30質量%以下の領域では、対向する電極間の導電性と隣接する電極間の絶縁性が両立しやすい。
<絶縁性接着剤>
本発明の異方導電性接着フィルムは、絶縁性接着剤としてエポキシ系絶縁性接着剤を含む。高い接続信頼性及び絶縁信頼性が得られるので、エポキシ系絶縁性接着剤が好ましい。以下、エポキシ系絶縁性接着剤について説明する。絶縁性接着剤として、エポキシ系絶縁性接着剤を用いた場合、架橋性官能基とはエポキシ基を意味する。
本発明の異方導電性接着フィルムでは、エポキシ系絶縁性接着剤は、フィルム形成性ポリマー、エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を含む。
<フィルム形成性ポリマー>
フィルム形成性ポリマー(A)は、好ましくは、絶縁性接着剤が室温でフィルム状の形状を維持するために含まれる。フィルム形成性ポリマー(A)としては、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、及びカルボキシル基、ヒドロシキシル基、ビニル基、アミノ基などの官能基を有するエラストマー類等が例示される。
フィルム形成性ポリマーとしては、接続信頼性に優れるフェノキシ樹脂が好ましい。ここで用いられるフェノキシ樹脂としては、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂、ビスフェノールAビスフェノールF混合型フェノキシ樹脂、ビスフェノールAビスフェノールS混合型フェノキシ樹脂、フルオレン環含有フェノキシ樹脂、カプロラクトン変性ビスフェノールA型フェノキシ樹脂等が例示される。
フィルム形成性ポリマーの重量平均分子量は、20,000以上100,000以下が好ましい。透湿率制御、柔軟性制御、バインダーワニス安定性の観点から、上記のフェノキシ樹脂を2種以上組み合わせることも好適である。
絶縁性接着剤がエポキシ系絶縁性接着剤以外である場合も、エポキシ系絶縁性接着剤と同様のフィルム形成性ポリマーを用いることが好ましい。
絶縁性接着剤中のフィルム形成性ポリマーの配合量は、絶縁性接着剤の全質量に対して、10質量%以上が好ましく、より好ましくは、20質量%以上60質量%以下、さらに好ましくは30質量%以上50質量%以下である。
<エポキシ樹脂>
エポキシ系絶縁性接着剤に用いられるエポキシ樹脂は、分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物が好ましく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラキスヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エーテル型エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環族エポキサイド等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、ハロゲン化又は水素添加されているか、又はウレタン変性、ゴム変性、シリコーン変性等のように変性されたエポキシ樹脂でもよい。上記で列挙した複数のエポキシ樹脂を併用してもよい。
接着力の強さからグリシジルエーテル型エポキシ樹脂が好ましい。また、エポキシ樹脂の少なくとも一部にナフタレン型エポキシ樹脂を用いることが、耐水性の高い硬化物が得られるため好ましい。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は100以上500以下が好ましい。より好ましくは120以上400以下、更に好ましくは140以上300以下である。エポキシ当量を100以上とすることで安全性の高い異方導電性接着フィルムが得られるので好ましい。一方、エポキシ当量を500以下とすることで架橋密度の高い硬化物が得られ、それにより高い接続信頼性が得られるので好ましい。なお、エポキシ当量が500を超えるエポキシ樹脂を全エポキシ樹脂の一部に使用しても問題はなく、その場合、エポキシ樹脂全体としてのエポキシ当量が100以上500以下であることが好ましい。
エポキシ樹脂の配合量は、フィルム形成性ポリマー100質量部に対して5質量部以上300質量部以下が好ましい。より好ましくは、エポキシ樹脂の配合量は、10質量部以上250質量部以下、更に好ましくは15質量部以上200質量部以下である。エポキシ樹脂の配合量を5質量部以上とすることで、得られる異方導電性接着フィルムの硬化物中に架橋構造が導入され、安定な接続信頼性が得られる。一方、300質量部以下とすることで、得られる異方導電性接着フィルムの貼付け(本明細書では、接続するために基板上に搭載することをいう)ができない不具合を抑制することができるだけでなく、得られる異方導電性接着フィルムをリール状に巻いた場合にブロッキングが起こり、フィルムの引き出しが困難になるという問題を抑制できるので好ましい。
<潜在性硬化剤>
エポキシ系絶縁性接着剤に用いられる潜在性硬化剤は、マイクロカプセル型潜在性硬化剤である。マイクロカプセル型潜在性硬化剤は、ホウ素化合物、ヒドラジド、3級アミン、イミダゾール、ジシアンジアミド、無機酸、カルボン酸無水物、チオール、イソシアネート、ホウ素錯塩、アルミニウムキレートとシラン化合物との複合体、及びそれらの誘導体等の硬化剤の表面を樹脂皮膜等で安定化したものである。本発明のマイクロカプセル型潜在性硬化剤は、アダクト型硬化剤から成るコアをカプセル膜で被覆することにより形成される。接続作業時の温度又は圧力で樹脂皮膜が破壊されると、前記硬化剤がマイクロカプセル外に拡散し、エポキシ樹脂と反応する。マイクロカプセル型潜在性硬化剤としては、アミンアダクト、イミダゾールアダクト等のアダクト型硬化剤をマイクロカプセル化した潜在性硬化剤が安定性と硬化性のバランスに優れ好ましい。
さらに、エポキシ樹脂及び硬化剤は、マイクロカプセル型潜在性硬化剤などのエポキシ樹脂用潜在性硬化剤をエポキシ樹脂に分散させることにより形成されるマスターバッチの形態であることが好ましい。この場合、本発明に用いるエポキシ樹脂の一部又は全部を該マスターバッチによって供給できる。マスターバッチを形成するエポキシ樹脂の種類は、マスターバッチとせずに配合するエポキシ樹脂(存在する場合)と同じであるか、又は異なっていてよい。マスターバッチに含まれるエポキシ樹脂の質量は、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤の質量の1倍〜5倍であることが好ましく、特に好ましくは2倍である。したがって、本発明の異方導電性接着フィルムは、前記マイクロカプセル型潜在性硬化剤の1倍〜5倍の質量の前記エポキシ樹脂に分散させることにより形成されたマスターバッチを用いることにより形成されることが好ましい。
上記マスターバッチは、昇温速度10℃/分で緩やかに昇温したDSC測定においては、2本の発熱ピークを有することが好ましい。この場合、緩やかな昇温は、昇温される異方導電性接着フィルムの製造時の熱履歴の安定性を高めるので、好ましい。
また、上記マスターバッチが、昇温速度50℃/分で急速に昇温したDSC測定において、130℃以上160℃以下の範囲に1本の発熱ピークを有することが好ましい。この場合、急速な昇温は、昇温される異方導電性接着フィルムの接続時に硬化反応を良好に進行させる観点から好ましい。
10℃/分で緩やかに昇温した場合の発熱ピークの低温側のピーク頂点は115℃以上、より好ましくは120℃以上であり、一方で高温側のピーク頂点は185℃以下、好ましくは180℃以下であることが、異方導電性接着フィルムの使用時に硬化反応を良好に進行させる観点から好ましい。また、50℃/分で急速に昇温したときの発熱ピークのピーク頂点は、130℃以上160℃以下、より好ましくは135℃以上155℃以下であることが、異方導電性接着フィルムの使用時に硬化反応を良好に進行させる観点から好ましい。
硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、2〜10質量部以下が好ましい。より好ましくは5質量部以上80質量部以下、更に好ましくは10質量部以上60質量部以下である。潜在性硬化剤の配合量を2質量部以上とすることで、得られる異方導電性接着フィルムの硬化物中に架橋構造が導入され、安定な接続信頼性が得られる。一方、硬化剤の含有量を100質量部以下とすることで、得られる異方導電性接着フィルムの硬化物の耐水性が向上し、高い接続信頼性と絶縁信頼性が得られる。
<その他の成分>
本発明に用いられる絶縁性接着剤には、更に、その他の成分を含有することができる。その他の成分としては、絶縁粒子、充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤、難燃化剤、チキソトロピック剤、カップリング剤、イオントラップ剤等が挙げられる。絶縁粒子又は充填剤等の固形の成分である場合、これらの最大径は導電粒子の平均粒径未満であることが好ましい。カップリング剤としては、ケチミン基、ビニル基、アクリル基、アミノ基、エポキシ基及びイソシアネート基含有シランカップリング剤が、接着性の向上の点から好ましい。
その他の成分の配合量は、絶縁性接着剤の含有量に対して、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。
絶縁性接着剤の各成分を混合する場合、必要に応じ、溶剤を用いることができる。溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート等が挙げられる。
本発明の異方導電性接着フィルムは、単層のフィルムであるか、又は複数のフィルムを積層したフィルムでよい。複数のフィルムを積層する場合、導電性粒子を含まないフィルムを積層してよい。
<異方導電性接着フィルムの製造方法>
本発明の異方導電性接着フィルムは、導電性粒子及び絶縁性接着剤を溶剤中で予め混合して塗工液を作製し、塗工液をセパレーター上にアプリケーター塗装等により塗工して、オーブン中で溶剤を揮発させることにより製造されることができる。導電性粒子を絶縁性接着剤層に配列転写する場合は、絶縁性接着剤を溶剤中で混合して塗工液を作製し、塗工液をセパレーター上にアプリケータ−塗装等により塗工して、オーブン中で溶剤を揮発させることにより得られた接着フィルムに、予め配列した導電性粒子を熱ラミネートして転写することができる。
導電性粒子をラミネートする場合は、熱ロールを用いてラミネートする方法等が例示される。熱ロールを用いてラミネートする場合、その温度は、40℃以上120℃以下が好ましく、より好ましくは45℃以上100℃以下、さらに好ましくは50℃以上80℃以下である。塗工により導電性粒子及び絶縁性接着剤を順次塗り重ねる場合、積層体の乾燥温度は、好ましくは40℃以上120℃以下であり、より好ましくは45℃以上100℃以下であり、さらに好ましくは50℃以上80℃以下である。
異方導電性接着フィルムに用いられるセパレーターとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ナイロン、塩化ビニル、ポリビニルアルコールのフィルムが例示される。好ましいセパレーター用の樹脂としては、ポリプロピレン及びPETが挙げられる。前記セパレーターは、フッ素処理、ケイ素(Si)処理、アルキド処理等の表面処理を施されていることが好ましい。前記セパレーターの膜厚は、20μm以上100μm以下が好ましい。
本発明の異方導電性接着フィルムは、必要に応じ、所望の幅にスリットされ、リール状に巻き取られる。
本発明の異方導電性接着フィルムは、液晶ディスプレイとTCP、TCPとFPC、FPCとプリント配線基板との接続、又はICチップを直接基板に実装するフリップチップ実装に好適に用いることができる。
<異方導電性接着フィルムを用いた接続方法及び接続構造体>
本発明の接続構造体は、回路基板Aと対応する回路基板Bとを本発明の異方導電性接着フィルムを用いて、熱圧着することにより得られる接続構造体である。好ましくは、本発明の接続構造体は、上記の熱圧着時において、さらに接続部以外も加熱することことにより得られる。
本発明の接続構造体において、接続部分の硬化率は、好ましくは80%〜100%の範囲であり、より好ましくは85%〜100%の範囲であり、更に好ましくは90%〜100%の範囲である。硬化率が80%〜100%の範囲の場合、十分な機械的強度が得られるため好ましい。
また、本発明の接続構造体において、接続部分の外周部に押し出された異方導電性接着フィルムの硬化率は、好ましくは50%〜75%の範囲であり、より好ましくは55%〜70%の範囲、更に好ましくは60%〜70%の範囲である。該部分の硬化率が50%〜75%の範囲にある場合、透湿度及び機械強度が適切なレベルに達するため好ましい。また、残留応力も適切なレベルを維持でき、剥離防止の観点からも好ましい。
本発明の異方導電性接着フィルムを用いた接続方法は、ITO配線又は金属配線等によって回路と電極を形成したガラス基板等の回路基板と、回路基板の電極と対を成す位置に電極を形成したICチップ等の回路部材とを準備し、回路基板上の回路部材を配置する位置に、本発明の異方導電性接着フィルムを貼り付け、次に、回路基板と回路部材をそれぞれの電極が対を成すように位置を合わせた後、熱圧着することにより接続する工程を含む。
異方導電性接着フィルムの貼付け時に、セパレーターを剥離するために、加熱及び加圧することができる。加熱、加圧の条件は、例えば、40℃以上90℃以下の温度、0.1MPa以上1MPa以下の圧力で0.5秒以上3秒以下の間加熱及び加圧することが好ましい。
接続における熱圧着は、150℃以上210℃以下(より好ましくは155℃以上200℃以下、さらに好ましくは160℃以上195℃以下)の温度範囲で、回路部材面積に対して、0.1MPa以上50MPa以下(より好ましくは0.5MPa以上40MPa以下)の圧力範囲で、3秒以上15秒以下(より好ましくは4秒以上12秒以下)の時間で、加熱及び加圧することが好ましい。
上記の熱圧着する工程では、加圧ツールを加熱して、所定の温度まで加熱する方法を用いることが出来る。好ましくは、40℃以上120℃以下の温度で熱圧着ステージを加熱することが好ましい。熱圧着ステージの加熱温度は、さらに好ましくは、50℃以上100℃以下、特に好ましくは、60℃以上90℃以下である。熱圧着ステージの加熱温度が、40℃以上であれば、硬化率アップの効果が得られ、120℃以下であれば、硬化反応の制御可能である。
前記の温度、圧力及び時間の範囲で部材同士を接続することにより、高い接続信頼性が得られると共に、耐熱性の低い基板の接続を有利に行ない、基板の反りを抑制し、かつ工程時間を短縮することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
<接続信頼性評価>
酸化インジウムスズ(ITO)ガラス基板(無アルカリガラス0.3mm上に全面ITO、10Ω/sq)とフレキシブル配線板(ポリイミド基板、金めっき銅電極15μ厚、ピッチ35μm、配線幅17μm)を異方導電性接着フィルムで、190℃、10秒、4MPa、ステージ加熱80℃で接続した接続構造体について、フレキシブル配線板の電極で接続した隣接する2つの電極対を介して基板側の引出し配線上で2端子抵抗測定を、日置電機(株)製3541RESISTANCE HiTESTERを用いて実施した。抵抗測定箇所は1つの接続構造体当たり24箇所について実施し、その平均値を求めた。
更に、前記接続構造体を105℃、1.2気圧、飽和蒸気中(ESPEC社製、HAST CHAMBER EHS−211)の環境で100時間放置し、その後、サイクル試験(−40℃、30分、80℃、30分を1サイクル)24サイクル実施し、再度、前記と同様に抵抗測定を実施し、その平均値を求め、放置前後の平均値の抵抗上昇量が30Ω未満であれば◎、30Ω以上40Ω未満であれば○、50Ω以上70Ω未満であれば△、70Ω以上であれば×と評価した。
<機械的接続信頼性>
接続信頼性評価と同様にして接続構造体を作製し、初期90°剥離強度、及び信頼性試験後の90°剥離強度を測定した。評価結果については、剥離強度が、500g/cm以上であれば○、300g/cm〜500g/cmであれば△、そして300g/cm未満であれば×とした。
また、ITOガラス基板裏面より接続構造体の接続部を観察し、外周部から剥離が発生しているものを×、剥離が発生していないものを○とした。
<透湿率測定>
JIS Z0208の「防湿包装材料の透過湿度試験方法」に基づき、異方導電性接着フィルムの透湿率を測定する。透過面積0.002826m(60mmφ)のアルミニウム製透湿カップを用い、10gに秤量した無水塩化カルシウムを入れた該カップに72mmφに調整した異方導電性接着フィルムを蜜蝋で封じて測定試料を作製した。その後、40℃及び90%相対湿度の環境中に該カップを保持し、24時間毎(24時間、48時間、72時間)に質量変化を測定し、透湿率を算出した。
[実施例1](本発明の異方導電性接着フィルムの製造)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量175g/当量、全塩素量30ppm(以下エポキシ樹脂B−1と称す))100質量部と2−メチルイミダゾール47質量部とを、n−ブタノール74質量部とトルエン74質量部の混合溶剤中で80℃6時間反応させた。その後、減圧下200℃で未反応の2−メチルイミダゾールが10ppm未満になるまで蒸留を行い、溶剤と共に留去し、エポキシ樹脂と2−メチルイミダゾールとの反応性生物であるアミンアダクトを得た。得られたアミンアダクトを25℃下で粉砕して、平均粒径が2.5mmの粉体状のアミンアダクトとした。
210質量部のエポキシ樹脂B−1(エポキシ樹脂成分として)に、上記の粉体状アミンアダクト100質量部、水(活性水素化合物成分として)1.5質量部、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(イソシアネート濃度31%、平均官能基数2.5〜2.6)(イソシアネート化合物成分として)5質量部を加えて、40℃で攪拌しながら3時間反応を続け、FT−IR測定を行い、イソシアネート基の特性吸収が消失していることを確認した。更に、マイクロカプセル型硬化剤C−1を得た。更に、マイクロカプセル型硬化剤C−1とエポキシ樹脂とを質量比で1対2の比率で混合し、マイクロカプセル型硬化剤と液状エポキシ樹脂との混合物M−1を得た。この混合物M−1をDSC測定した結果10℃/分での昇温では、ピーク温度はが127℃及び173℃である2本の発熱ピークが現れ、50℃/分での昇温では、ピーク温度が151℃の1本のみの発熱ピークが現れた。
平均粒径3.1μmのアクリル系樹脂をコアとして、そのコアの表層に厚み0.11μmのニッケル層をめっきで形成して導電性粒子P−1を得た。導電性粒子P−1は、長軸に対する短軸の比が0.97であり、粒径の標準偏差が0.15μmであった。次に、30質量部のフェノキシ樹脂(ビスフェノールA型/ビスフェノールF型共重合型、重量平均分子量78,000)、10質量部のビスフェノールA型フェノキシ樹脂(重量平均分子量43,000)、20質量部のビスフェノールA型液状エポキシ樹脂B−1、40質量部のマイクロカプセル型潜在性硬化剤と液状エポキシ樹脂の混合物C−1、1質量部のシランカップリング剤(3−グリシドキシプロパントリメトキシシラン)、200質量部の酢酸エチル、及び5質量部の導電性粒子P−1を混合し、バインダーワニスAを得た。このバインダーワニスAを離型処理した膜厚50μmのPETフィルム製セパレーター上にブレードコーターを用いて塗布し、80℃で10分間加熱し、溶剤を乾燥除去し、膜厚20μmの接着フィルムAを得た。
この接着フィルムAを用いて、未硬化時の透湿率を測定したところ、147g/m・24時間であった。接着フィルムAを120℃のオーブン中で処理して、硬化率50%の試料を作製し、同様にして透湿率を測定したところ40g/m・24時間であった。また、接着フィルムAを190℃及び1時間の条件下で処理し、硬化率98%の試料を作製し、透湿率を測定したところ、43g/m・24時間であった。
前述の接続信頼性評価法に従い、接着フィルムAを用いて接続構造体を作製した。接続構造体の初期接続抵抗値は18.0Ωであり、接続構造体の初期剥離強度は895g/cmであった。初期剥離強度測定後に接続構造体の接続部の硬化率をIR法で測定したところ、90%であった。同様にして、接続構造体の外周部の硬化率を測定したところ、64%であった。前述の信頼性評価後に、接続構造体の接続抵抗値を測定したところ、19.5Ωであった。ガラス基板裏面より、接続構造体の圧着部を観察したが、剥離は発生していなかった。信頼性評価後の接続構造体の剥離強度は793g/cmであった。
したがって、実施例1の接続構造体の評価結果は以下の通りである。
接続信頼性:◎
機械的接続信頼性:剥離強度評価○、接続部の観察評価○
透湿率:硬化率50%の試料では40g/m・24時間
[比較例1]
60質量部のビスフェノールF型フェノキシ樹脂(重量平均分子量58,000)、20質量部のビスフェノールA型液状エポキシ樹脂B−1、20質量部のマイクロカプセル型潜在性硬化剤と液状エポキシ樹脂の混合物C−1、200質量部のメチルエチルケトンを使用すること以外は実施例1と同様にして異方導電性接着フィルムを作製した。この異方導電性接着フィルムを用いて、未硬化時の透湿率を測定したところ、298g/m・24時間であった。この異方導電性接着フィルムを120℃のオーブン中で処理し、硬化率50%の試料を作製し、同様にして透湿率を測定したところ115g/m・24時間であった。190℃及び1時間の条件下で処理し、硬化率95%の試料を作製し、透湿率を測定したところ、102g/m・24時間であった。前述の接続信頼性評価法に従い、この異方導電性接着フィルムを用いて接続構造体を作製した。接続構造体の初期接続抵抗値は23.3Ωであり、接続構造体の初期剥離強度は695g/cmであった。初期剥離強度測定後、接続構造体の接続部の硬化率をIR法で測定したところ、91%であった。同様にして、接続構造体の外周部の硬化率を測定したところ、68%であった。前述の信頼性評価後、接続構造体の接続抵抗値を測定したところ120.5Ωであった。ガラス基板裏面より、接続構造体の圧着部を観察したが、外周部より剥離が発生していた。信頼性評価後、接続構造体の剥離強度は293g/cmであった。
したがって、比較例1の接続構造体の評価結果は以下の通りである。
接続信頼性:×
機械的接続信頼性:剥離強度評価△、接続部の観察評価×
透湿率:硬化率50%の試料では115g/m・24時間
本発明の異方導電性接着フィルムは、接続信頼性及び機械的接続信頼性に優れた接続を可能とし、特に高温高湿度環境での信頼性が要求される携帯機器、車載機器等のディスプレイとフレキシブル配線板、又は半導体チップとの接続に好適に利用できる。

Claims (4)

  1. フィルム形成性ポリマー、エポキシ樹脂、硬化剤及び導電性粒子を含む異方導電性接着フィルムであって、硬化率50%における透湿率が、10〜100g/m・24時間であることを特徴とする異方導電性接着フィルム。
  2. 前記硬化剤が、アダクト型硬化剤から成るコアをカプセル膜で被覆することにより形成されたマイクロカプセル型潜在性硬化剤であり、該マイクロカプセル型潜在性硬化剤は、前記マイクロカプセル型潜在性硬化剤の1倍〜5倍の質量のエポキシ樹脂に分散させることにより形成されたマスターバッチを用いることにより形成されており、そして該マスターバッチは、昇温速度10℃/分での示差走査熱量(DSC)測定において2本の発熱ピークを有し、かつ昇温速度50℃/分でのDSC測定において、130℃以上160℃以下の範囲に1本の発熱ピークを有する、請求項1に記載の異方導電性接着フィルム。
  3. 回路基板Aと対応する回路基板Bとを請求項1又は2に記載の異方導電性接着フィルムを用いて、熱圧着することにより得られる接続構造体であって、接続部分の硬化率が80〜100%の範囲にあり、かつ接続部分の外周部に押し出された異方導電性接着フィルムの硬化率が50〜75%の範囲にある、接続構造体。
  4. 熱圧着時において、さらに接続部以外も加熱することことにより得られる、請求項3記載の接続構造体。
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