JP2012096414A - 画像形成装置、画像形成システム、ソフトウェア - Google Patents
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Abstract
【課題】誰でも画像形成装置のメンテナンスを短時間で効果的に容易に行えるようにする。
【解決手段】画像形成部は、画像を形成する画像形成部と、画像形成装置のメンテナンス用ソフトウェアを記憶する記憶部と、操作に要する画面、画像を表示し、設定入力を受け付ける表示部と、を含み、表示部は、メンテナンス用ソフトウェアに従い、画像形成装置の複数の調整項目のガイダンスを順番に表示するとともに、少なくとも調整項目の実行を受け付け、画像形成部は、表示部でなされた調整項目に対する入力に従い、調整のための動作を行う。
【選択図】図11
【解決手段】画像形成部は、画像を形成する画像形成部と、画像形成装置のメンテナンス用ソフトウェアを記憶する記憶部と、操作に要する画面、画像を表示し、設定入力を受け付ける表示部と、を含み、表示部は、メンテナンス用ソフトウェアに従い、画像形成装置の複数の調整項目のガイダンスを順番に表示するとともに、少なくとも調整項目の実行を受け付け、画像形成部は、表示部でなされた調整項目に対する入力に従い、調整のための動作を行う。
【選択図】図11
Description
本発明は、複合機、複写機、プリンタ、FAX装置等の画像形成装置の調整、メンテナンスに関する。又、画像形成システムの調整、メンテナンスに関する。又、画像形成装置の調整、メンテナンスに用いるソフトウェアに関する。
印刷物の画質を高いレベルで維持し、紙詰まり等のエラーの頻発を避けるには、画像形成装置を定期的にメンテナンスする必要がある。しかし、画像形成装置のメンテナンスには、専門的知識を必要とする場合がある。そのため、例えば、画像形成装置の所有者は、画像形成装置のメンテナンス業務を行う会社(例えば、メーカの関連会社)とメンテナンス契約(保守契約)を結ぶ。この契約に基づき、専門の教育を受け、画像形成装置に習熟し、メンテナンスを行うサービスマンが画像形成装置の設置先に派遣される。このような画像形成装置のメンテナンスに関する発明が特許文献1に記載されている。
具体的に特許文献1には、複数の画像形成装置と、各画像形成装置とネットワークを介して通信可能に接続された管理サーバとを備え、各画像形成装置の所定のステータスを反映した状態値を検出する状態値検出手段と、画像形成装置毎に、状態値検出手段により検出される状態値に対して、画像形成装置がメンテナンスを要する状態にあることを判断する上での基準値である閾値を保持する閾値保持手段と、画像形成装置毎に、状態値検出手段により検出された状態値及び閾値保持手段により保持された閾値に基づき、画像形成装置がメンテナンスを要する状態にあるか否かを判定する判定手段と、を有する装置管理システムが記載されている。全ての顧客に対して同一のメンテナンスサービスが提供され、各顧客のニーズに適した対応が困難であったところ、この構成により、各顧客のニーズに適したメンテナンスサービスを提供しようとする(特許文献1:請求項1、段落[0005]、[0006]等参照)。
画像形成装置には、各種画面を表示し、入力を受け付ける表示部を備えた操作パネルが設けられる。サービスマンは、専用のマニュアルを参照しつつ、画像形成装置に設けられた操作パネルを操作し調整項目の選択や設定を逐一行い、調整項目を実行して、画像形成装置に複数種の画質調整動作を行わせる。
このように、一般に、サービスマンを介してメンテナンスが行われるが、近年では、画像形成装置の使用者(所有者)の中には、メンテナンスに要するコスト削減のため、自分でメンテナンスを行いたいと思う使用者がいる。しかし、画像形成装置の調整、構造、操作、設定に精通していない使用者の方が圧倒的に多い。
そのため、使用者がメンテナンスを行うと、メンテナンスに要する時間や手間は大きくなる場合が多い。更には、調整項目のなかには、サービスマンや画像形成装置の管理者のような権限を有する者のみ実行させることができる調整項目もあり、使用者は、漏れなくメンテナンスを行えないこともある。又、複数の調整項目を実行する上で望ましい順番を知らなければ、画質を回復させるような効果的なメンテナンスを行えない。従って、調整項目の漏れや操作ミスがないように、誰でも画像形成装置のメンテナンスを効果的に短時間で行うことは難しいという問題がある。
ここで、特許文献1の発明は、画像形成装置毎に、状態値及び閾値に基づき、画像形成装置がメンテナンスを要する状態にあるか否かを判定することで、各顧客のニーズに適したメンテナンスサービスを提供しようとする。しかし、メンテナンスを要する状態にあると判定されれば、サービスマンが派遣され、コスト削減の効果は得づらいという問題がある。又、画像形成装置のメンテナンスを、使用者自信が、容易に効果的に行えるようにする点については言及が無く、上記問題を解決することはできない。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、誰でも画像形成装置のメンテナンスを短時間で効果的に容易に行えるようにすることを課題とする。
上記課題解決のため、請求項1に係る画像形成装置は、画像を形成する画像形成部と、画像形成装置のメンテナンス用ソフトウェアを記憶する記憶部と、操作に要する画面、画像を表示し、設定入力を受け付ける表示部と、を含み、前記表示部は、前記メンテナンス用ソフトウェアに従い、画像形成装置の複数の調整項目のガイダンスを順番に表示するとともに、少なくとも前記調整項目の実行を受け付け、前記画像形成部は、前記表示部でなされた前記調整項目に対する入力に従い、調整のための動作を行うこととした。
この構成によれば、表示部は、メンテナンス用ソフトウェアに従い、画像形成装置の複数の調整項目のガイダンスを順番に表示するとともに、少なくとも調整項目の実行を受け付け、画像形成部は、表示部でなされた調整項目に対する入力に従い、調整のための動作を行う。これにより、画像形成装置のメンテナンスにおける調整項目の画面、画像が一連の流れとして表示され、調整項目の実行を指示できる。
従来、不慣れな使用者がメンテナンスを行う場合、例えば、メンテナンス用のマニュアルを参照し、これでよいかと疑問を抱きつつ、長時間をかけ、メンテナンス作業が行われていた。しかし、表示部で調整項目のガイダンスが表示されるので、メンテナンス用マニュアルを参照しなくても、使用者は調整項目の内容を把握できる。又、逐一、調整項目ごとに、表示部で調整項目の選択を行うことなく、各調整項目の実行を指示することもできる。従って、使用者でも、調整項目の漏れやミスなく、流れに沿い、短時間で簡易に画像形成装置のメンテナンスを行うことができる。又、調整項目の表示順を、画質を向上、回復できるようにして予めしておくことで、画像形成装置のメンテナンスを効果的に行わせることができる。又、使用者でもメンテナンスを行えるので、サービスマンの派遣回数を減らすことができ、画像形成装置のメンテナンスに要するコストを下げることができる。
又、請求項2に係る発明は、請求項1の発明において、外部機器と通信することにより、前記メンテナンス用ソフトウェアを受信するための通信部を有し、前記記憶部は、前記通信部が受信した前記メンテナンス用ソフトウェアを記憶することとした。
この構成によれば、記憶部は、通信部が受信したメンテナンス用ソフトウェアを記憶する。これにより、メンテナンス用ソフトウェアを任意の時点で記憶部に記憶させることができ、当初から標準で搭載しなくてもよくなる。例えば、画像形成装置の製造に要する工数を減らすことができる。又、メンテナンスのコストを下げるため、使用者が行えることは自分で行いたいと考える使用者もいれば、コストは考えず、サービスマンにしっかりしたメンテナンスを行って欲しいと考える使用者もいる。従って、自らメンテナンスを行いたい使用者の画像形成装置に対してのみメンテナンス用ソフトウェアを記憶させることができる。
又、請求項3に係る発明は、請求項1又は2の発明において、前記表示部は、前記メンテナンス用ソフトウェアを用いないとき、調整を実行できる権限を認証するための認証入力を受け付けない限り、前記メンテナンス用ソフトウェアが表示させる前記調整項目のうち一部の前記調整項目については表示しないこととした。
画質への影響が大きいといった事情や、専用のメンテナンス用のマニュアルが必要といった何らかの事情で、権限がない限り調整項目を実行させないことが、好ましい場合がある。そこで、この構成によれば、表示部は、メンテナンス用ソフトウェアを用いないとき、メンテナンス用ソフトウェアが表示させる調整項目のうち一部の調整項目については、調整を実行できる権限を認証するための認証入力を受け付けない限り表示しない。これにより、メンテナンス用ソフトウェアを用いれば、権限の有無を問わず、調整項目を実行することができ、調整項目を漏らすことなく、誰でも(使用者でも)正確に画像形成装置のメンテナンスを行うことができる。反対に言えば、メンテナンス用ソフトウェアを用いない場合、画質への影響が強いような調整項目を闇雲に実行できないようにすることができる。
又、請求項4に係る画像形成システムは、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置と、画像形成装置と通信するデータ通信部を含み、メンテナンス用ソフトウェアを記憶し、画像形成装置の前記通信部に前記メンテナンス用ソフトウェアを送信する通信装置と、を含むこととした。
この構成は、画像形成装置と、画像形成装置の通信部にメンテナンス用ソフトウェアを送信する通信装置と、を1つの発明として捉えたものである。これにより、画像形成装置にメンテナンス用ソフトウェアを記憶させることができる。
又、請求項5に係る発明は、請求項4の発明において、前記通信装置は、画面、画像を表示し、画面、画像に対する接触により入力を受け付ける表示入力部を含む携帯型通信装置であり、前記表示入力部は、前記メンテナンス用ソフトウェアに従い、画像形成装置の複数の調整項目の設定画面を順番に表示するとともに前記調整項目のガイダンスを表示し、前記データ通信部は、前記表示入力部になされた前記調整項目に対する入力内容を示すデータを画像形成装置の前記通信部に送信し、画像形成装置の前記画像形成部は、受信した入力内容を示すデータに従い、メンテナンスのための動作を行うこととした。
この構成によれば、表示入力部は、メンテナンス用ソフトウェアに従い、画像形成装置の複数の調整項目の設定画面を順番に表示するとともに調整項目のガイダンスを表示し、データ通信部は、表示入力部になされた調整項目に対する入力内容を示すデータを画像形成装置の通信部に送信する。これにより、画像形成装置の表示部だけではなく、携帯型通信装置を用いて、画像形成装置のメンテナンスを行うことができる。従って、表示部よりも下方に位置する部分を確認しながら、ガイダンスを参照し、調整項目を実行させることもでき、メンテナンス作業を行いやすくすることができる。
又、請求項6に係るソフトウェアは、画像形成装置の記憶部に記憶され、動作することにより、操作に要する画面、画像を表示し、設定入力を受け付ける画像形成装置の表示部に、画像形成装置の複数の調整項目のガイダンスを順番に表示させるとともに、少なくとも前記調整項目の実行を受け付けさせ、画像を形成する画像形成部に、前記表示部になされた前記調整項目に対する入力に従いメンテナンスのための動作を行わせることとした。
この構成によれば、ソフトウェアは、操作に要する画面、画像を表示し、設定入力を受け付ける画像形成装置の表示部に、画像形成装置の複数の調整項目のガイダンスを順番に表示させるとともに、少なくとも調整項目の実行を受け付けさせ、画像を形成する画像形成部に、表示部になされた調整項目に対する入力に従い、メンテナンスのための動作を行わせる。これにより、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる。尚、本発明は、請求項1記載の画像形成装置をソフトウェアとしての側面から捉えた発明である。
又、請求項7に係る発明は、請求項6の発明において、外部機器から画像形成装置の通信部で受信されるメンテナンス用ソフトウェアであり、前記通信部で受信されると、前記記憶部に記憶されることとした。
この構成によれば、ソフトウェアは、通信部で受信されると、記憶部に記憶される。これにより、請求項2記載の発明と同様の効果を得ることができる。尚、本発明は、請求項2記載の画像形成装置をソフトウェアとしての側面から捉えた発明である。
又、請求項8に係る発明は、請求項6又は7の発明において、画像形成装置を制御する制御部に、画像形成装置の構成に関する情報である構成情報を収集させ、前記制御部に、前記構成情報に基づき、前記表示部に表示させる複数の画像形成装置の前記調整項目のうち不要な前記調整項目を定めさせ、前記表示部に、不要と定められた前記調整項目の前記設定画面とガイダンスを表示させないこととした。
画像形成装置は、カラー印刷対応の機種もあれば、白黒印刷のみ可能な機種もあり、機種により、構成、機能などが異なる。そのため、メンテナンスの調整項目も機種により異なる。そこで、この構成によれば、ソフトウェアは、画像形成装置を制御する制御部に、画像形成装置の構成に関する情報である構成情報を収集させ、制御部に、構成情報に基づき表示部に表示させる複数の画像形成装置の調整項目のうち不要な調整項目を定めさせ、表示部に、不要と定められた調整項目の設定画面とガイダンスを表示させない。これにより、機種に依存することなく、必要な調整項目を的確に実行させることができる。
上述したように、本発明によれば、たとえ、画像形成装置に精通していない使用者であっても、画像形成装置のメンテナンスを短時間、容易、的確、効果的に行える。
以下、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置、ソフトウェアを図1〜図11を用いて説明する。尚、本説明では、画像形成装置として複合機100を例に挙げて説明する。但し、本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
(画像形成装置の概略)
まず、図1及び図2を用い、本発明の第1の実施形態に係る複合機100の概略を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100の一例を示す正面模型的断面図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成ユニット40の一例を示す拡大模型的断面図である。
まず、図1及び図2を用い、本発明の第1の実施形態に係る複合機100の概略を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100の一例を示す正面模型的断面図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成ユニット40の一例を示す拡大模型的断面図である。
図1に示すように、複合機100の正面前方には、複合機100に関して各種設定を行うための操作パネル1が設けられる(詳細は後述)。又、図1に示すように、本実施形態の複合機100は、上部に、画像読取部101と原稿搬送装置102が設けられ、内部に、給紙部2、搬送路3、画像形成部4、中間転写部5、定着部6等を備える。
原稿搬送装置102は、読み取る原稿を載置する原稿トレイ102Aを有する。そして、原稿搬送装置102は、原稿トレイ102Aから原稿を1枚ずつ自動的に連続して読取位置(送り読取用コンタクトガラス101A)に搬送する。又、原稿搬送装置102は、図1の紙面奥側を支点として画像読取部101に上下方向に開閉自在に取り付けられ、画像読取部101のコンタクトガラス(送り読取用コンタクトガラス101A及び載置読取用コンタクトガラス101B)を上方から押さえるカバーとして機能する。
次に、図1に示すように、画像読取部101は、上面に送り読取用コンタクトガラス101Aと、書籍等の原稿を1枚ずつ読み取る際に原稿を載置する載置読取用コンタクトガラス101Bが配される。画像読取部101内には、ランプ、ミラー、レンズ、イメージセンサ等(不図示)が配される。イメージセンサは、送り読取用コンタクトガラス101Aを通過する原稿、あるいは、載置読取用コンタクトガラス101Bに載置された原稿の反射光を元に、原稿を読み取る。そして、イメージセンサは、反射光を画像濃度に応じたアナログの電気信号に変換し、量子化を行い、原稿の画像データが得られる。尚、本実施形態の画像読取部101は、カラーでも白黒でも読み取り可能である。
複合機100本体内の複数の給紙部2は、それぞれ、各サイズ(例えば、A4、B4等のA型、B型用紙等)、各種用紙(例えば、コピー用紙、再生紙、厚紙、OHPシート等)を複数枚収容する。図1に示す例では、各給紙部2は、3段設けられ、それぞれ回転駆動する給紙ローラ21を備える。そして、印刷時、いずれかの給紙部2は、1枚ずつ搬送路3に用紙を送り込む。
搬送路3は、給紙部2から画像形成部4まで装置内で用紙を搬送する通路である。そして、搬送路3には、用紙の案内のためのガイド板や、用紙搬送時に回転駆動する搬送ローラ対32(図2おいて、上方から32A、32B、32Cの計3つ)や、搬送される用紙を画像形成部4の手前で待機させ、形成されたトナー像の転写タイミングに合わせ用紙を送り出すレジストローラ対33等が設けられる。
画像形成部4は、複数の画像形成ユニット40(ブラック用の40Bk、イエロー用の40Y、シアン用の40C、マゼンタ用の40M)と露光装置41を含む。ここで、図2に基づき、各画像形成ユニット40Bk〜40Mを詳述する。尚、各画像形成ユニット40Bk〜40Mは、形成するトナー像の色が異なるだけで、いずれも基本的に同様の構成である。そこで、下の説明では、各画像形成ユニット40内のBk、Y、C、Mの符号は、特に説明する場合を除き省略する。
各感光体ドラム42は、周面にトナー像を担持し、外周面上に感光層を有し、駆動装置(不図示)によって所定のプロセススピードで回転駆動される。各帯電装置43は、感光体ドラム42を一定の電位で帯電させる。画像形成部4の下方の露光装置41は、入力されるカラー色分解された画像信号を光信号にそれぞれ変換し、変換された光信号であるレーザビーム(破線で図示)を出力し、帯電後の感光体ドラム42の走査露光を行って、静電潜像を形成する。各現像装置44は、対応する色の現像剤を収納する。そして、各現像装置44は、感光体ドラム42の静電潜像にトナーを供給し、現像する。これにより、感光体ドラム42の周面上にトナー像が形成される。各清掃装置45は、各感光体ドラム42表面と接するブレードや研磨ローラを含み、各感光体ドラム42の表面から残留トナーや固着物をこすり取って清掃を行う。
図1に戻り、中間転写部5の説明を行う。中間転写部5は、各画像形成ユニット40からトナー像の1次転写を受け、シートに2次転写を行う。中間転写部5は、各1次転写ローラ51Bk〜51M、中間転写ベルト52、駆動ローラ53、複数の従動ローラ54(54A〜54C)、2次転写ローラ55、ベルト清掃装置56等で構成される。各1次転写ローラ51Bk〜51Mは対応する感光体ドラム42と無端状の中間転写ベルト52を挟み込む。各1次転写ローラ51Bk〜51Mには、転写用電圧が印加され、トナー像は中間転写ベルト52に転写される。
中間転写ベルト52は、駆動ローラ53等に張架され、モータ等の駆動機構(不図示)に接続される駆動ローラ53の回転駆動により周回する。又、駆動ローラ53と2次転写ローラ55は、中間転写ベルト52を挟み込む。各画像形成ユニット40で形成されたトナー像(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各色)は、順次、ずれなく重畳して中間転写ベルト52に1次転写された後、所定の電圧を印加された2次転写ローラ55により、シートに転写される。
定着部6は、用紙の転写トナー像を定着させる。定着部6は、主として発熱体を内蔵する加熱ローラ61とこれに圧接する加圧ローラ62で構成される。そして、用紙が加熱ローラ61と加圧ローラ62のニップを通過すると、トナーは溶融・加熱され、用紙に定着する。定着部6から排出された用紙は、排出トレイ31方向に送られる。
(操作パネル1)
次に、図3を用いて、本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1の一例を説明する。図3は本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1の一例を示す平面図である。
次に、図3を用いて、本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1の一例を説明する。図3は本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1の一例を示す平面図である。
操作パネル1は、複合機100の正面上方に設けられ(図1参照)、複合機100の設定や動作指示を与えるためのメニューやキーや複合機100等の状態メッセージ等の各種画像、画面を表示する液晶表示部11(表示部に相当)を有する。使用者は、液晶表示部11に表示されたキーを押下し、複合機100のコピーにおける各種設定を入力できる。
又、使用者が液晶表示部11で押した部分の位置、座標を検出するため、液晶表示部11はタッチパネルを含む。このタッチパネルを用いた検出座標と、液晶表示部11に示される各種キーの位置、座標を比較し、使用者が押下して選択したキーが特定される。尚、タッチパネルとして、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、静電容量方式等、各方式のものを採用でき特に制限はない。
又、操作パネル1には、以下のようなハードとしてのキー(ボタン)が設けられる。例えば、数字入力用のテンキー部12や、各種設定後、コピー等の処理開始指示用のスタートキー13等が設けられる。又、コピー機能を利用する際に押下されるコピーキー14、スキャナ機能、FAX機能を利用する際に押下される送信キー15等が設けられる。又、複合機100にインストールされたソフトウェア(アプリケーション)を呼び出して利用する際に押されるアプリケーションキー16も設けられる。このように、操作パネル1には、タッチパネルや各種ハードキーが備えられ、各機能の設定、モード選択等を行う入力部として機能する。
(画像形成装置のハードウェア構成)
そこで、次に、図4に基づき、本発明の第1の実施形態に係る複合機100のハードウェア構成の一例を説明する。図4は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100の構成の一例を示すブロック図である。
そこで、次に、図4に基づき、本発明の第1の実施形態に係る複合機100のハードウェア構成の一例を説明する。図4は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100の構成の一例を示すブロック図である。
まず、複合機100内には、制御部7が設けられ、制御部7は複合機100の動作を制御し、例えば、CPU71、画像処理部72等で構成される。尚、制御部7は、全体制御や画像処理を行うメイン制御部と、画像形成や各種回転体を回転させるモータ等のON/OFF等を制御するエンジン制御部等、機能ごとに複数種設けられてもよい。
CPU71は、中央演算処理装置であって、記憶部70に格納され、展開されるプログラムやデータに基づき複合機100の各部を制御する。画像処理部72は、印刷を行う画像データや、外部のコンピュータ200や相手方のFAX装置300に送信される画像データに対し、各種画像処理を施す。
記憶部70は、例えば、ROM73(Read Only Memory)、RAM74(Random Access Memory)、HDD75(Hard Disk Drive)といった複数の記憶装置の組み合わせで構成される。ROM73は、例えば、フラッシュROMである。この記憶部70には、複合機100の制御用等の各種のプログラムやデータ、設定データ、画像データ等の各種データを記憶できる。又、記憶部70は、複合機100のメンテナンスのためのメンテナンス用ソフトウェア9も、記憶できる。
そして、制御部7は、操作パネル1、画像読取部101、給紙部2、搬送路3、画像形成部4、定着部6等の各部とバスや信号線等で接続され、各部、各装置を制御して複合機100の動作を制御する。
更に、制御部7は、各種コネクタ、ソケット、通信制御用のチップ等を備えた通信部8と接続される。通信部8は、ネットワークや公衆回線等により、コンピュータ200(外部機器に相当)や、相手方のFAX装置300(外部機器に相当)と、複合機100を通信可能に接続する。例えば、画像データを含むデータを外部のコンピュータ200や相手方FAX装置300(インターネットFAXでもよい)に送信することができる(スキャナ機能、FAX機能)。又、外部のコンピュータ200や相手方FAX装置300からの画像データに基づき印刷を行うこともできる(プリンタ機能、FAX機能)。このように、複合機100は、コピー機能、プリンタ機能、スキャン機能、FAX機能のうちの複数の機能を備える。
又、通信部8には、例えば、外部記憶装置400(外部機器に相当)を接続するためのコネクタ、ソケット、ドライバ等も含めることができる。これにより、複合機100に外部記憶装置400を取り付けることができる。例えば、外部記憶装置400は、USBメモリ、SDメモリカード、CF等の携帯型半導体メモリのほか、磁気や光学記憶媒体であってもよい。尚、図4は、外部のコンピュータ200との通信用のインターフェイスと、外部記憶装置400接続用のインターフェイスが、通信部8に含まれる例を示すが、各インターフェイスが、別々に設けられてもよい。
(画像形成装置へのソフトウェアのインストール)
次に、図4を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複合機100へのソフトウェアのインストールの一例を説明する。
次に、図4を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複合機100へのソフトウェアのインストールの一例を説明する。
まず、複合機100には、メーカが機能拡張用に開発したソフトウェアや、ユーザが個別に開発したカスタムソフトウェアを追加してインストールすることができる。
具体的に、ソフトウェアのインストール方法を説明する。上述したように、複合機100の通信部8には外部記憶装置400が接続される。そこで、外部記憶装置400に複合機100用のソフトウェアを記憶させておく。そして、通信部8に外部記憶装置400を接続すると、外部記憶装置400から通信部8を介し、記憶部70にソフトウェアが記憶される。そして、ソフトウェアのインストーラを動作させ、ソフトウェアの複合機100の記憶部70(例えば、HDD75)へのインストールが行われる。
又、上述したように、複合機100の通信部8には、ネットワーク経由やケーブルにより、コンピュータ200が接続される。そして、コンピュータ200に、複合機100用のソフトウェアを記憶させておく。次に、コンピュータ200から、複合機100にインストールするソフトウェアを送信する。このように、コンピュータ200から通信部8を介し、記憶部70にソフトウェアを記憶させることもできる。そして、ソフトウェアのインストーラを動作させ、ソフトウェアの複合機100の記憶部70へのインストールが行われる。
又、上述したように、複合機100の通信部8には、アプリケーションサーバ500(外部機器に相当)が接続される。そして、アプリケーションサーバ500に、複合機100用のソフトウェアを記憶させておく。複合機100の操作パネル1や、アプリケーションサーバ500を操作して、ソフトウェアを複合機100にダウンロードする。そして、ソフトウェアのインストーラを動作させ、ソフトウェアの複合機100の記憶部70へのインストールが行われる。このように、様々な形態で、複合機100にソフトウェアを与えることができる(ソフトウェアをインストールすることができる)。
尚、本発明に関するソフトウェアは、複合機100のメンテナンス用ソフトウェア9であり、メンテナンス用ソフトウェア9がインストールされる。尚、複合機100にインストール可能なソフトウェアとしては、その他、スキャンした原稿の送信に関するソフトウェアや、複合機100に認証機能を付加するソフトウェアや、スキャンした名刺のデータペース化を行うソフトウェアや、原稿をPDF等に電子文書化するソフトウェアがあり、ソフトウェアは、目的に応じて作成される。
(複合機100のソフトウェアの構成)
次に、図5に基づき、本発明の第1の実施形態に係る複合機100のソフトウェアの階層構成の一例を説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100のソフトウェアの階層構成の一例を示す説明図である。
次に、図5に基づき、本発明の第1の実施形態に係る複合機100のソフトウェアの階層構成の一例を説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100のソフトウェアの階層構成の一例を示す説明図である。
図5に示すように、複合機100は、例えば、記憶部70のROM73やHDD75にOS90(オペレーティングシステム)を記憶する。そして、コピー、プリンタ、ファクシミリ、及びスキャナの複合機100の基本機能を利用するためのアプリケーションであるコピーアプリ91、プリンタアプリ92、FAXアプリ93、及びスキャナアプリ94が、出荷時から記憶部70に記憶される。各アプリ91〜94とOS90とのやり取りをコントローラ95が仲介する。各アプリ91〜94とコントローラ95は、予めメーカにより作成され、メーカの独自開発のソフトウェアである。
一方、OS90の上層には、Java VM96(Java Virtual Machine)やAPI97(Application Programming Interface)が存在する。Java VM96は、さまざまなプラットフォーム(ハードウェアやOS)でJava(登録商標)のプログラムを実行するためのものである。これにより、本実施形態の複合機100でもJavaのソフトウェアやプログラムを実行することができる。又、API97は、Javaで作成されたソフトウェアを含め、複合機100用のソフトウェアを実行する上での命令や関数やルーチンや規約の集合である。API97は、多くのソフトウェアが共通して利用する機能を実現する。各ソフトウェアは、規約に従って機能を呼び出し、API97を利用する。これにより、各ソフトウェアに、API97に含まれるプログラムを含めることなく、機能を利用できる。尚、Java VM96や、API97は、例えば、ROM73やHDD75に記憶される。
そして、Java VM96(Java Virtual Machine)やAPI97の上層にアプリケーションとしてのソフトウェアが位置する。上述したメンテナンス用ソフトウェア9はJavaの言語で作成され、階層的に、Java VM96の上層に位置する。尚、本実施形態の複合機100では、メンテナンス用ソフトウェア9に限らず、Javaの言語で作成されたプログラム、ソフトウェアを動作させることができる。
(メンテナンス用ソフトウェア9における調整項目)
次に、図6〜図10に基づき、本発明の第1の実施形態に係るメンテナンス用ソフトウェア9における調整項目の一例を説明する。
次に、図6〜図10に基づき、本発明の第1の実施形態に係るメンテナンス用ソフトウェア9における調整項目の一例を説明する。
どのような複合機100でも、メンテナンスしなければ、画質は低下してくる。そこで、画質を維持、回復する等の観点から、複合機100には予め複数の調整項目(調整機能)が搭載される。調整項目の実行指示が行われると、制御部7は、画像形成部4や中間転写部5等を動作させ、調整、補正の処理を行う。
しかし、画像形成装置のメンテナンスには、専門的知識を必要とする。そこで、一般には、画像形成装置の使用者と、メンテナンスサービス提供会社との間に、保守契約が結ばれる。保守契約に基づき、サービスマンが使用者のもとに派遣される。そして、調整項目の実行(画像形成装置の調整)は、サービスマンによって行われる。
又、無配慮な調整やパラメータ等の設定変更は、故障を招きかねない。そこで、サービスマンは、サービスマンだけが知るメンテナンス用のコードを操作パネル1に入力し、複合機100をメンテナンスモードとする。例えば、本実施形態の複合機100では、メンテナンス用ソフトウェア9では実行可能であるが、メンテナンス用ソフトウェア9を用いない場合、調整項目のうち(詳細は後述)ハーフトーン調整の調整項目は、メンテナンスモードとしない限り、使用者では実行させることができない。これは、調整項目の実行順を考えず、闇雲にハーフトーン調整の調整項目を実行させるべきではない場合があるためである。
即ち、表示部(液晶表示部11)は、メンテナンス用ソフトウェア9を用いないとき、メンテナンス用ソフトウェア9が表示させる調整項目のうち一部の調整項目については、調整を実行できる権限を認証するための認証入力を受け付けないかぎり表示しない。権限がない限り調整項目を実行させないのは、画質への影響が大きくといった事情や、専用のメンテナンス用のマニュアルが必要といった何らかの事情がある。そこで、表示部は、メンテナンス用ソフトウェア9が表示させる調整項目のうち一部の調整項目については、メンテナンス用ソフトウェア9を用いないとき、調整を実行できる権限を認証するための認証入力を受け付けないかぎり設定画面を表示しない。これにより、メンテナンス用ソフトウェア9を用いれば、権限の有無を問わず、調整項目を実行することができ、調整項目を漏らすことなく、誰でも(使用者でも)正確に画像形成装置のメンテナンスを行うことができる。反対に言えば、メンテナンス用ソフトウェア9を用いない場合、画質への影響が強いような調整項目を闇雲に実行できないようにすることができる。
このメンテナンスモードへの移行により、全ての調整項目の実行が可能な状態となる。言い換えると、認証を受けなければ、アクセスできない項目がある。そして、メンテナンスモードで、サービスマンは、操作パネル1に入力を行い、予め定められた順番で調整項目を選択し、実行させて複合機100のメンテナンスを行う。
一方で、複合機100のメンテナンスには一定の費用がかかる。又、保守契約の内容にもよるが、サービスマンの派遣の回数、時間が多いほど、メンテナンス費用は高くなりやすい。サービスマンの派遣の回数、時間を減らすため、自分で行える調整は自分で行いたいと考える使用者もいる。しかし、使用者は、どのような調整項目を選択し、どのような順序で実行させればよいか、といったメンテナンスの専門的知識を有さない。
そこで、本実施形態では、メンテナンス用ソフトウェア9を用いて、どのような調整項目を選択すればよいか、調整項目をどのような順番で実行させればよいか、といったことを考えずに、複合機100のメンテナンスを行えるようにする。
そこで、まず、メンテナンス用ソフトウェア9を用いたとき、実行される調整項目を説明する。尚、本説明では、メンテナンス用ソフトウェア9を用いると、(1)ドラムリフレッシュ→(2)カラー印刷位置調整→(3)ハーフトーン調整の順に、3つの調整項目を行える例を説明する。尚、メンテナンス用ソフトウェア9は、複合機100の記憶部70にインストールされると、操作パネル1のアプリケーションキー16を押下することにより、呼び出すことができる。
(1)ドラムリフレッシュ
まず、図2、図6を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複合機100でのドラムリフレッシュを説明する。図6は、本発明の第1の実施形態に係るドラムリフレッシュガイダンス画面S1の一例を示す説明図である。
まず、図2、図6を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複合機100でのドラムリフレッシュを説明する。図6は、本発明の第1の実施形態に係るドラムリフレッシュガイダンス画面S1の一例を示す説明図である。
メンテナンス用ソフトウェア9を呼び出すと、制御部7は、例えば、図6に示すようなドラムリフレッシュガイダンス画面S1を、操作パネル1の液晶表示部11に表示させる。例えば、制御部7は、操作パネル1に対し、ドラムリフレッシュガイダンス画面S1の画像データを与え、液晶表示部11に表示を行わせる。このドラムリフレッシュガイダンス画面S1では、ドラムリフレッシュの目的、効用や「印刷中は実行できません」といったガイダンスが表示される。また、ドラムリフレッシュの実行を指示するための実行キーK1も表示される。
実施形態の複合機100の感光体ドラム42の周面は、アモルファスシリコンの薄層である。又、感光体ドラム42を研磨するための研磨剤(例えば、シリカなど複数種の成分の混合物)成分がトナーに含まれる。そして、新たに複合機100を設置する場合、実際に使用を開始する前に感光体ドラム42を研磨し、研磨してから使用した方が画質の点で好ましい場合がある。又、複合機100を使用していると、帯電装置43から生ずるオゾンなどにより、感光体ドラム42表面が酸化され、水分を吸着しやすくなる。又、水分に溶けた酸化物等が感光体ドラム42に付着すると付着部分の抵抗値が下がり、画質が低下する。
このような、使用前の研磨や画質改善のため、感光体ドラム42の表面を削り、ドラムの酸化部分や付着物を除去し、感光体ドラム42表面をフレッシュな状態とする。尚、このドラムリフレッシュは、感光体ドラム42自体の性能を回復させるので、後述の調整項目よりも前に行われることが望ましい。
具体的に、そして、ドラムリフレッシュとは、各感光体ドラム42に対しトナーを付着させ、清掃装置45でトナーを回収させる動作である。制御部7は、例えば、各感光体ドラム42で複数周分のベタ画像の静電潜像の形成とトナーによる現像が行われるように、帯電装置43を帯電動作を行わせ、露光装置41に露光を行わせ、現像装置44に現像を行わせる。この研磨動作により、感光体ドラム42表面が剥かれる。
(2)カラー印刷位置調整
次に、図7、図8を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複合機100でのカラー印刷位置調整を説明する。図7(a)は、本発明の第1の実施形態に係る位置調整ガイダンス画面S2の一例を示す説明図であり、(b)は、位置ずれ量入力画面S3の一例を示す説明図である。図8は、本発明の第1の実施形態に係る位置ずれ量検出用のずれ検出パターンPの一例を示す説明図である。
次に、図7、図8を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複合機100でのカラー印刷位置調整を説明する。図7(a)は、本発明の第1の実施形態に係る位置調整ガイダンス画面S2の一例を示す説明図であり、(b)は、位置ずれ量入力画面S3の一例を示す説明図である。図8は、本発明の第1の実施形態に係る位置ずれ量検出用のずれ検出パターンPの一例を示す説明図である。
メンテナンス用ソフトウェア9を呼び出すと、制御部7は、ドラムリフレッシュの調整項目の次に、図7(a)に示すような位置調整ガイダンス画面S2を、操作パネル1の液晶表示部11に表示させる。例えば、制御部7は、操作パネル1に対し、位置調整ガイダンス画面S2の画像データを与え、液晶表示部11に表示を行わせる。この位置調整ガイダンス画面S2では、カラー印刷位置調整の目的、効用や「A4用紙がセットされていることを確認して下さい。」といったガイダンスが表示される。又、カラー印刷位置調整の実行を指示するための実行キーK2も表示される。
例えば、画像形成部4や中間転写部5を構成する部材は、設計上の理想的な位置に精度高く取り付けられるが、どうしても誤差が生ずる。又、感光体ドラム42の回転速度や、中間転写部5の中間転写ベルト52の周回速度にもムラが生じうる。又、使用しているうちに、各種回転体を回転させる部材の摩耗も生ずる。このような、画像形成部4や中間転写部5における様々な要因が重なり合い、各色のトナー像を重ね合わせが位置的にずれる場合がある。又、温度変化によってもずれが生ずる場合がある。このような位置ずれは、色ムラや、原稿の再現性の低下の要因となる。このような位置ずれを調整、補正するため、カラー印刷位置調整が行われる。
具体的に、このカラー印刷位置調整では、制御部7は、給紙部2、搬送路3、画像形成部4、中間転写部5、定着部6を動作させ、例えば、図8に示すようなずれ検出パターンPの形成と用紙(A4用紙)への印刷を行わせる。
本実施形態の複合機100では、ブラックを基準として各色のトナー像の位置ずれ量の確認と調整が行われる。尚、基準色は、ブラック以外の色でもよい。図8の左側に縦方向に並べて示すように、用紙に副走査方向でのずれ量を検出するための第1パターンP1P1が形成される。第1パターンP1には、イエローとブラックの位置ずれ量を把握するためのイエロー用第1パターンP1Yと、シアンとブラックの位置ずれ量を把握するためのシアン用第1パターンP1Cと、マゼンタとブラックの位置ずれ量を把握するためのマゼンタ用第1パターンP1Mがある。
又、図8の右側に、縦方向に斜め方向に並べて示すように、用紙に主走査方向でのずれ量を検出するための第2パターンP2が形成される。第2パターンP2には、イエローとブラックの位置ずれ量を把握するためのイエロー用第2パターンP2Yと、シアンとブラックの位置ずれ量を把握するためのシアン用第2パターンP2Cと、マゼンタとブラックの位置ずれ量を把握するためのマゼンタ用第2パターンP2Mがある。尚、用紙に各色、副走査方向用と、主走査方向用との1つずつのパターンが形成される例を示すが、2つ以上形成されてもよい。
各パターンのデザインは同様である。そこで、図8において拡大して示すマゼンタ用第1パターンP1Mを用いて説明する。各パターンは、主走査方向(第2パターンP2では副走査方向)にのびるブラックのラインと、他色(この場合はマゼンタ)のラインの組み合わせを平行に複数個(本例では19個)並べたものである。又、各組み合わせには番号が付される。
パターン内で、並べられた組み合わせのうち、中央(番号10)よりも左側の組み合わせ(番号9〜1)では、左側に行くほど、意図的に各マゼンタのライン間隔が一定幅で広げられる(例えば、番号1と番号2のマゼンタのラインの間隔は、番号9と番号10の間隔より広い)。一方、中央よりも右側の組み合わせ(番号11〜19)では、右側に行くほど、意図的に各マゼンタのライン間隔が一定の幅で広げられる(例えば、番号19と番号18のマゼンタのラインの間隔は、番号10と番号11の間隔より広い)。尚、番号10の組み合わせは、ブラックとマゼンタのトナー像の重ね合わせにおいて、位置ずれがなければ、最もよく合っている(最もスムーズに繋がる)基準としての組み合わせである。
位置ずれがあれば、中央の組み合わせ(番号10)以外の組み合わせで、ブラックと他色のラインが最もよく合うことになる。従って、使用者は、操作パネル1に最もよく合っている組み合わせの位置を入力する。これにより、制御部7は、ブラックを基準として、各色について現在の位置ずれ量を把握できる。
具体的に、図7(b)を用いて、位置ずれ量の入力を説明する。ずれ検出パターンPの印刷が行われると、制御部7は、図7(b)に示すような位置ずれ量入力画面S3を操作パネル1の液晶表示部11に表示させる。そして、使用者は、各色の第1パターンP1と、第2パターンP2について、2つ線が最もよく合っている組み合わせの番号を入力する。
位置ずれ量入力画面S3には、2つのラインが最もよく合っている組み合わせを入力するための番号入力欄D1〜D6が設けられる。使用者は、番号入力欄D1〜D6のうち、入力しようとする欄を押下し、例えば、テンキー部12を用いて番号を入力する。そして、OKキーK3が押下されたことにより、操作パネル1から制御部7に番号入力欄D1〜D6に入力された値が伝達される。
この番号の入力により、制御部7は、ブラックを基準として他色の主走査方向、副走査方向における位置ずれ量やずれ方向を認識できる。例えば、記憶部70に、選ばれた番号と位置ずれ量とずれ方向を対応づけるテーブルを記憶させておき、制御部7は、テーブルと番号入力に基づいて位置ずれ量とずれ方向を定めるようにしてもよい。尚、ずれ方向は、+と−により、位置ずれ量に含めて表すことができる。
この位置ずれ量に基づき、例えば、制御部7は、各感光体ドラム42での露光タイミングを調整する。例えば、副走査方向のずれに関しては、制御部7は、ページの先頭ラインの露光開始タイミングを遅くする、又は、早くして、ずれを調整する。又、例えば、主走査方向のずれに関しては、制御部7は、各ラインの先頭画素の露光開始タイミングを遅くする、又は、早くして、ずれを調整する。
(3)ハーフトーン調整
次に、図9、図10を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複合機100でのハーフトーン調整を説明する。図9は、本発明の第1の実施形態に係るハーフトーン調整ガイダンス画面S4の一例を示す説明図である。図10は、本発明の第1の実施形態に係るハーフトーン調整用の階調検知画像P4の一例を示す説明図である。
次に、図9、図10を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複合機100でのハーフトーン調整を説明する。図9は、本発明の第1の実施形態に係るハーフトーン調整ガイダンス画面S4の一例を示す説明図である。図10は、本発明の第1の実施形態に係るハーフトーン調整用の階調検知画像P4の一例を示す説明図である。
ドラムリフレッシュ、カラー印刷位置調整を行うと、メンテナンス用ソフトウェア9に従い、制御部7は、例えば、図9に示すようなハーフトーン調整ガイダンス画面S4を、操作パネル1の液晶表示部11に表示させる。例えば、制御部7は、操作パネル1に対し、ハーフトーン調整ガイダンス画面S4の画像データを与え、液晶表示部11に表示を行わせる。このハーフトーン調整ガイダンス画面S4では、ハーフトーン調整の目的、効用のガイダンスが表示される。又、ハーフトーン調整の実行を指示するための実行キーK4も表示される。
例えば、複合機100は、帯電装置43の帯電能力低下や、転写効率の低下、感光体ドラム42表面の荒れ、現像装置44内のトナーの劣化、湿度や温度等の要因により、印刷物の色合いと原稿とのずれが大きくなることがある。このようなずれを調整、補正するため、ハーフトーン調整が行われる。
具体的に、このハーフトーン調整では、制御部7は、画像形成部4、中間転写部5を動作させ、例えば、図10に示すような階調検知画像P4を中間転写ベルト52上に形成させる。尚、形成された階調検知画像P4は、ベルト清掃装置56に回収されてもよいし、用紙に印刷されてもよい。
階調検知画像P4は、各色分(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)形成される。図10では、ブラックの階調検知画像P4Bkと、イエローの階調検知画像P4Yとが中間転写ベルト52に形成された例を示している。
1つの階調検知画像P4は、同色であるが、それぞれ濃度の異なる複数のパッチの組み合あわせである。そして、階調検知画像P4は、濃度センサDSの検知領域を通過する。濃度センサDSは、例えば、ブラックの画像形成ユニット40Bkと駆動ローラ53の間に設けられる(図1参照)。濃度センサDSは、反射型の光センサであり、中間転写ベルト52表面に光を照射し、反射光を受光し、反射光の光量(レベル)に応じて電圧(電流)を出力する。
そして、濃度センサDSの出力は、制御部7に入力される(図4参照)。濃度センサDSの出力は、トナーの色、トナーの分布率により光の吸収率、拡散率が異なるため、パッチにより異なる。記憶部70には、色ごとの階調検知画像P4に含まれる各パッチについて、読み取った時の濃度センサDSの理想的な出力値が記憶される。そして、制御部7は、実際にパッチの読み取りにより得られた濃度センサDSの出力値と、理想的な出力値を比較し、理想的な濃度に対し薄いか、濃いかを認識する。
例えば、各パッチの濃度が全体的に薄ければ、制御部7は、現像装置44や1次転写ローラ51や2次転写ローラ55に印加するバイアスの絶対値を大きくする。又、例えば、階調検知画像P4のうち、一部のパッチのみ濃度が薄ければ、制御部7は、画像処理部72に、薄くなっているパッチの濃度域に対応する画素値の濃度を濃くさせるためのデータを記憶部70に記憶させてもよい。このように、制御部7は、現像装置44や各種転写ローラのバイアスの大きさや、画像データに対する画像処理により、ハーフトーンの濃度調整を行うことができる。
(メンテナンス用ソフトウェア9呼出時の制御の流れ)
次に、図11に基づき、本発明の第1の実施形態に係る複合機100でのメンテナンス用ソフトウェア9呼出時の制御の流れの一例を説明する。図11は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100でのメンテナンス用ソフトウェア9呼出時の制御の流れの一例を示すフローチャートである。
次に、図11に基づき、本発明の第1の実施形態に係る複合機100でのメンテナンス用ソフトウェア9呼出時の制御の流れの一例を説明する。図11は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100でのメンテナンス用ソフトウェア9呼出時の制御の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、図11の制御が行われるには、使用者が自ら画像形成装置のメンテナンスを行うため、既に複合機100にメンテナンス用ソフトウェア9をインストールしていることが条件である。そして、図11のスタートは、操作パネル1のアプリケーションキー16が押され、メンテナンス用ソフトウェア9を起動させ、実行させる呼出入力が使用者によって行われた時点である。
メンテナンス用ソフトウェア9が呼び出されると、メンテナンス用ソフトウェア9が起動する(ステップ♯1)。これにより、制御部7は、メンテナンス用ソフトウェア9に従って動作する。そして、例えば、制御部7は、メンテナンス用ソフトウェア9に従い、液晶表示部11にドラムリフレッシュガイダンス画面S1を表示させる(ステップ♯2)。言い換えると、メンテナンス用ソフトウェア9は、ドラムリフレッシュ画面を表示させる。そして、使用者によって実行キーK1が押されると、操作パネル1から制御部7に向けドラムリフレッシュの実行指示がなされた旨が伝達される(ステップ♯3)。これにより、制御部7は、メンテナンス用ソフトウェア9に従い、ドラムリフレッシュを画像形成部4に行わせる(ステップ♯4)。
次に、メンテナンス用ソフトウェア9は、本体制御部7に、複合機100の構成に関する情報(構成情報)を収集させる(ステップ♯5)。例えば、複合機100の構成を示す情報は、記憶部70のHDD75(ROM73でもよい)に格納される。そして、メンテナンス用ソフトウェア9は、本体制御部7に、複合機100がカラー対応機か否かを確認させる(ステップ♯6)。
もし、カラー対応機であれば(ステップ♯6のYes)、例えば、制御部7は、メンテナンス用ソフトウェア9に従い、液晶表示部11に位置調整ガイダンス画面S2を表示させる(ステップ♯7)。言い換えると、メンテナンス用ソフトウェア9は、位置調整ガイダンス画面S2を表示させる。そして、使用者によって実行キーK2が押されると、操作パネル1から制御部7に向けカラー印刷位置調整の実行指示がなされた旨が伝達される(ステップ♯8)。これにより、制御部7は、メンテナンス用ソフトウェア9に従い、ずれ検出パターンPの形成と用紙(A4用紙)への印刷を画像形成部4等に行わせる(ステップ♯9)。
そして、制御部7は、メンテナンス用ソフトウェア9に従い、位置ずれ量入力画面S3を表示させる(ステップ♯10)。更に、使用者による位置ずれ量入力画面S3へのずれ量入力により、制御部7は、ずれ量を把握する(ステップ♯11)。制御部7は、把握したずれ量に基づき、露光装置41による各感光体ドラム42の露光タイミングを調整する(ステップ♯12)。
ステップ♯12の後、及び、モノクロ(白黒)機であれば(ステップ♯6のNo)、制御部7は、メンテナンス用ソフトウェア9に従い、液晶表示部11にハーフトーン調整ガイダンス画面S4を表示させる(ステップ♯13)。言い換えると、メンテナンス用ソフトウェア9は、ハーフトーン調整ガイダンス画面S4を表示させる。
モノクロ機であれば、複数色のトナーを形成しないので、カラー印刷位置調整を行う必要がない。そのため、ステップ♯6のNoの場合、カラー印刷位置調整はスキップされる。即ち、メンテナンス用ソフトウェア9は、画像形成装置を制御する制御部7に、画像形成装置の構成に関する情報である構成情報を収集させ、制御部7に、構成情報に基づき、表示部(液晶表示部11)に表示させる複数の画像形成装置の調整項目のうち不要な調整項目を定めさせ、表示部に、不要と定められた調整項目の設定画面とガイダンスを表示させない。
そして、使用者によって実行キーK4が押されると、操作パネル1から制御部7に向けハーフトーン調整の実行指示がなされた旨が伝達される(ステップ♯14)。これにより、制御部7は、メンテナンス用ソフトウェア9に従い、階調検知画像P4の形成と中間転写ベルト52への転写を画像形成部4、中間転写部5に行わせる(ステップ♯15)。その結果、階調検知画像P4は濃度センサDSに読み取られ(ステップ♯16)、制御部7は、濃度センサDSの出力値に基づき、バイアス調整や画像処理部72による画像データの調整用データを生成し、ハーフトーンの調整を行う(ステップ♯17→エンド)。
このようにして、本実施形態の構成によれば、画像形成装置(例えば、複合機100)は、画像を形成する画像形成部4と、画像形成装置のメンテナンス用ソフトウェア9を記憶する記憶部70と、操作に要する画面、画像を表示し、設定入力を受け付ける表示部(液晶表示部11)と、を含み、表示部は、メンテナンス用ソフトウェア9に従い、画像形成装置の複数の調整項目のガイダンスを順番に表示するとともに、少なくとも調整項目の実行を受け付け、画像形成部4は、表示部でなされた調整項目に対する入力に従い、調整のための動作を行う。
このように、表示部(液晶表示部11)は、メンテナンス用ソフトウェア9に従い、画像形成装置(例えば、複合機100)の複数の調整項目のガイダンスを順番に表示するとともに、少なくとも調整項目の実行を受け付け、画像形成部4は、表示部でなされた調整項目に対する入力に従い、調整のための動作を行う。これにより、画像形成装置のメンテナンスにおける調整項目の画面、画像が一連の流れとして表示され、調整項目の実行を指示できる。従来、不慣れな使用者がメンテナンスを行う場合、例えば、メンテナンス用のマニュアルを参照し、これでよいかと疑問を抱きつつ、長時間をかけ、メンテナンス作業が行われていた。しかし、表示部で調整項目のガイダンスが表示されるので、メンテナンス用マニュアルを参照しなくても、使用者は調整項目の内容を把握できる。又、逐一、調整項目ごとに、表示部で調整項目の選択を行うことなく、各調整項目の実行を指示することもできる。従って、使用者でも、調整項目の漏れやミスなく、短時間で簡易に画像形成装置のメンテナンスを行うことができる。又、調整項目の表示順を、画質を向上、回復できるようにして予めしておくことで、画像形成装置のメンテナンスを効果的に行わせることができる。又、使用者でもメンテナンスを行えるので、サービスマンの派遣回数を減らすことができ、画像形成装置のメンテナンスに要するコストを下げることができる。
又、外部機器(コンピュータ200、外部記憶装置400、アプリケーションサーバ500等)と通信することにより、メンテナンス用ソフトウェア9を受信するための通信部8を有し、記憶部70は、通信部8が受信したメンテナンス用ソフトウェア9を記憶する。これにより、メンテナンス用ソフトウェア9を任意の時点で記憶部70に記憶させることができ、当初から標準で搭載しなくてもよくなる。例えば、画像形成装置の製造に要する工数を減らすことができる。又、メンテナンスのコストを下げるため、使用者が行えることは自分で行いたいと考える使用者もいれば、コストは考えず、サービスマンにしっかりしたメンテナンスを行って欲しいと考える使用者もいる。従って、自らメンテナンスを行いたい使用者の画像形成装置に対してのみメンテナンス用ソフトウェア9を記憶させることができる。
又、画像形成装置(例えば、複合機100)は、カラー印刷対応の機種もあれば、白黒印刷のみ可能な機種もあり、機種により、構成、機能などが異なる。そのため、メンテナンスの調整項目も機種により異なる。そこで、ソフトウェアは、画像形成装置を制御する制御部7に、画像形成装置の構成に関する情報である構成情報を収集させ、制御部7に、構成情報に基づき表示部(液晶表示部11)に表示させる複数の画像形成装置の調整項目のうち不要な調整項目を定めさせ、表示部に、不要と定められた調整項目の設定画面とガイダンスを表示させない。これにより、機種に依存することなく、必要な調整項目を的確に実行させることができる。
又、本発明は、画像形成装置だけでなく、図11のフローチャートに示すように、ソフトウェアの発明と捉えることもできる。
即ち、ソフトウェア(メンテナンス用ソフトウェア9)は、画像形成装置の記憶部70に記憶され、動作することにより、操作に要する画面、画像を表示し、設定入力を受け付ける画像形成装置の表示部(液晶表示部11)に、画像形成装置の複数の調整項目のガイダンスを順番に表示させるとともに、少なくとも調整項目の実行を受け付けさせ、画像を形成する画像形成部4に、表示部になされた調整項目に対する入力に従い、メンテナンスのための動作を行わせる。又、ソフトウェアは、外部機器(コンピュータ200、外部記憶装置400、アプリケーションサーバ500等)から画像形成装置の通信部8で受信されるメンテナンス用ソフトウェア9であり、通信部8で受信されると、記憶部70に記憶される。
(第2の実施形態)
次に、図12に基づき、第2の実施形態に係る画像形成システム600を説明する。図12は、本発明の実施形態に係る第2の実施形態に係る画像形成システム600の一例を示すブロック図である。
次に、図12に基づき、第2の実施形態に係る画像形成システム600を説明する。図12は、本発明の実施形態に係る第2の実施形態に係る画像形成システム600の一例を示すブロック図である。
第2の実施形態における画像形成システム600は、第1の実施形態における画像形成装置(複合機100)と、通信装置700を組み合わせたものである。第1の実施形態では、使用者は、操作パネル1を利用してメンテナンス用ソフトウェア9の使用、操作を行ったが、第2の実施形態では、通信装置700でもメンテナンス用ソフトウェア9の使用、操作を行える点で異なる。尚、複合機100のハードウェア構成や、メンテナンス用ソフトウェア9に基づき動作し調整項目を実行する点、メンテナンス用ソフトウェア9が実行する調整項目などの点は、特に説明する場合を除き、第1の実施形態と同様でよく、同じ部分は、援用するものとして説明、図示を省略する。
本実施形態での通信装置700は、例えば、携帯型でタブレット型の通信可能なコンピュータである。そこで、通信装置700は、例えば、プロセッサ701、記憶部702、表示入力部703、データ通信部704などを備える。
プロセッサ701は、プログラム、ソフトウェアを実行し、各種情報処理を行うための処理装置である。例えば、プロセッサ701は、DRAMや画像処理回路が統合されたチップでもよい。
記憶部702は、例えば、フラッシュメモリであり、通信装置700を動作させるプログラムやデータの他、複合機100との通信用ソフトウェアや、複合機100でのメンテナンス用ソフトウェア9の動作を操作するためのアプリケーションを記憶する。
表示入力部703は、操作パネル1の液晶表示部11と同様にタッチパネルを備えた液晶ディスプレイである。プロセッサ701は、タッチパネルの出力に基づき、表示入力部703に表示されたアイコンやキーのうち、いずれが押されたか(タッチされたか)を認識する。
データ通信部704は、通信装置700が外部機器と通信を行うためのチップ、回路、ドライバ等を備える。例えば、データ通信部704は、通信装置700で無線通信を行えるように、無線通信用のアンテナ、回路等を備える。これにより、通信装置700は、無線通信を行える。この無線通信に対応し、通信装置700のデータ通信部704とデータのやり取りを無線で行えるように、図12に示すように、複合機100には、無線通信部80が設けられてもよい。
又、データ通信部704には、ケーブルにより通信できるように、コネクタや有線通信用(例えば、USB)の回路、チップが設けられてもよい。これにより、通信装置700と複合機100の通信部8を有線接続することにより、通信装置700のデータ通信部704と複合機100の通信部8は、データのやり取りを行える。尚、図12では、無線通信用と有線通信用の回路、チップをデータ通信部704と一つとしてまとめた形態として示しているが、データ通信部704としての無線通信用の回路、基板と、有線通信用の回路、基板とは、別々に設けられてもよい。
又、外部機器と通信できるので、第2の実施形態における通信装置700は、例えば、アプリケーションサーバ500から複合機100のメンテナンス用ソフトウェア9をダウンロードし、記憶部702に記憶してもよい。さらに、通信装置700は、記憶部702に蓄えられたメンテナンス用ソフトウェア9を複合機100に受信させてもよい。即ち、画像形成システム600は、画像形成装置と、画像形成装置と通信するデータ通信部704を含み、メンテナンス用ソフトウェア9を記憶し、画像形成装置の通信部8にメンテナンス用ソフトウェア9を送信する通信装置700と、を含む。
そして、本実施形態の画像形成システム600では、通信装置700でも、図6、図7、図9で示した様な複合機100のメンテナンスを行うため調整用の画面が表示される。尚、複合機100にもメンテナンス用ソフトウェア9はインストールされる。
そして、通信装置700でも、調整項目の実行指示やずれ量の入力を行える。通信装置700に対する入力内容は、データ通信部704から複合機100の通信部8や無線通信部80に伝達され、入力内容に基づき、制御部7は、調整項目を実行する。このため、通信装置700の記憶部702には、複合機100でのメンテナンス用ソフトウェア9の動作を遠隔操作するためのソフトウェアがインストールされる。また、複合機100の記憶部70は、通信装置700からの遠隔操作を受け付け、通信装置700からの指示に対応して動作するためのソフトウェアも記憶する。そして、通信装置700のプロセッサ701は、遠隔操作用ソフトウェアに従い動作し、データ通信部704を介して、複合機100の通信部8に向けて指示を与えたり、データのやり取りを行う。
言い換えると、本実施形態では、通信装置700を操作パネル1として用いて、メンテナンス用ソフトウェア9による調整項目の実行や処理を行わせることができる。これにより、複合機100から位置的に離れた位置でも複合機100のメンテナンスを行える。即ち、通信装置700は、画面、画像を表示し、画面、画像に対する接触により入力を受け付ける表示入力部703を含む携帯型の通信装置700であり、表示入力部703は、メンテナンス用ソフトウェア9に従い、画像形成装置の複数の調整項目の設定画面を順番に表示するとともに調整項目のガイダンスを表示し、データ通信部704は、表示入力部703になされた調整項目に対する入力内容を示すデータを画像形成装置の通信部8に送信し、画像形成装置の画像形成部4は、受信した入力内容を示すデータに従い、メンテナンスのための動作を行う。
このようにして、本実施形態の構成では、画像形成装置と、画像形成装置の通信部8にメンテナンス用ソフトウェア9を送信する通信装置700と、を1つの発明として捉える。これにより、画像形成装置にメンテナンス用ソフトウェア9を記憶させることができる。又、表示入力部703は、メンテナンス用ソフトウェア9に従い、画像形成装置の複数の調整項目の設定画面を順番に表示するとともに調整項目のガイダンスを表示し、データ通信部704は、表示入力部703になされた調整項目に対する入力内容を示すデータを画像形成装置の通信部8に送信する。これにより、画像形成装置の表示部だけではなく、携帯型通信装置700を用いて、画像形成装置のメンテナンスを行うことができる。従って、表示部よりも下方に位置する部分を確認しながら、ガイダンスを参照し、調整項目を実行させることもでき、メンテナンス作業を行いやすくすることができる。
本発明の第1、第2、その他の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
そこで、他の実施形態を説明する。第1の実施形態では、カラー印刷位置調整やハーフトーン調整では、人間や濃度センサDSが形成されたトナー像を確認する例を説明した。しかし、各調整項目で形成されたトナー像を用紙に印刷し、その印刷物を画像読取部101で読み取ることにより、ずれ量や各パッチの濃度が分析、測定されてもよい。この場合、画像処理部72が位置ずれ量や各パッチの濃度を検出するようにしてもよい。
又、メンテナンス用ソフトウェア9での調整項目としては、ドラムリフレッシュ、カラー印刷位置調整、ハーフトーン調整の3つの調整項目を例に挙げて説明したが、メンテナンス用ソフトウェア9で更に別の調整項目を実行できるようにしてもよい。
例えば、トナーのうち、帯電量が少ない粒子や、径が大きく重い粒子は、消費されにくい。消費されにくいトナーは、現像装置44内に長期間残留する場合がある。長期間残留すると、トナーは劣化する場合がある。更に、現像装置44内で、長期間残留するトナーの割合が増えると、印刷物の濃度が低下する場合がある。そこで、現像装置44に印加するバイアスの絶対値を一時的に大きくし、現像装置44内で長期間残留するトナーを吐き出させる現像リフレッシュを調整項目として追加してもよい。この場合、感光体ドラム42上にベタ画像が形成されるように静電潜像が形成され、現像装置44へのトナー補給を停止させつつ、現像装置44でのトナー消費が行われる。
又、露光装置41は、感光体ドラム42に対しレーザ光を照射するが、露光装置41上面における感光体ドラム42へのレーザ光の出射部分はガラスと成っている。このガラス部分にトナー等の粉塵が載ると、感光体ドラム42への露光が妨げられる。そこで、ガラス部分を拭き取って清掃する清掃機構(不図示)を動作させるクリーニングを調整項目として追加してもよい。例えば、清掃機構は、ガラス部分に接する不織布をモータによって移動させる。又、その他、追加できる調整項目があれば、メンテナンス用ソフトウェア9上で実行できるようにしてもよい。
本発明は、画像形成装置や、画像形成システムや、画像形成装置のメンテナンス用ソフトウェアに使用可能である。
1 操作パネル 11 液晶表示部(表示部)
4 画像形成部 70 記憶部
8 通信部 9 メンテナンス用ソフトウェア
100 複合機(画像形成装置) 200 コンピュータ(外部機器)
400 外部記憶装置(外部機器) 500 アプリケーションサーバ(外部機器)
600 画像形成システム 700 通信装置
702 記憶部 703 表示入力部
704 データ通信部 S1 ドラムリフレッシュガイダンス画面
S2 位置調整ガイダンス画面 S4 ハーフトーン調整ガイダンス画面
4 画像形成部 70 記憶部
8 通信部 9 メンテナンス用ソフトウェア
100 複合機(画像形成装置) 200 コンピュータ(外部機器)
400 外部記憶装置(外部機器) 500 アプリケーションサーバ(外部機器)
600 画像形成システム 700 通信装置
702 記憶部 703 表示入力部
704 データ通信部 S1 ドラムリフレッシュガイダンス画面
S2 位置調整ガイダンス画面 S4 ハーフトーン調整ガイダンス画面
Claims (8)
- 画像を形成する画像形成部と、
画像形成装置のメンテナンス用ソフトウェアを記憶する記憶部と、
操作に要する画面、画像を表示し、設定入力を受け付ける表示部と、を含み、
前記表示部は、前記メンテナンス用ソフトウェアに従い、画像形成装置の複数の調整項目のガイダンスを順番に表示するとともに、少なくとも前記調整項目の実行を受け付け、
前記画像形成部は、前記表示部でなされた前記調整項目に対する入力に従い、調整のための動作を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 外部機器と通信することにより、前記メンテナンス用ソフトウェアを受信するための通信部を有し、
前記記憶部は、前記通信部が受信した前記メンテナンス用ソフトウェアを記憶することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記表示部は、前記メンテナンス用ソフトウェアを用いないとき、調整を実行できる権限を認証するための認証入力を受け付けない限り、前記メンテナンス用ソフトウェアが表示させる前記調整項目のうち一部の前記調整項目については表示しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置と、
画像形成装置と通信するデータ通信部を含み、メンテナンス用ソフトウェアを記憶し、画像形成装置の前記通信部に前記メンテナンス用ソフトウェアを送信する通信装置と、を含むことを特徴とする画像形成システム。 - 前記通信装置は、画面、画像を表示し、画面、画像に対する接触により入力を受け付ける表示入力部を含む携帯型通信装置であり、
前記表示入力部は、前記メンテナンス用ソフトウェアに従い、画像形成装置の複数の調整項目の設定画面を順番に表示するとともに前記調整項目のガイダンスを表示し、
前記データ通信部は、前記表示入力部になされた前記調整項目に対する入力内容を示すデータを画像形成装置の前記通信部に送信し、
画像形成装置の前記画像形成部は、受信した入力内容を示すデータに従い、メンテナンスのための動作を行うことを特徴とする請求項4記載の画像形成システム。 - 画像形成装置の記憶部に記憶され、
動作することにより、操作に要する画面、画像を表示し、設定入力を受け付ける画像形成装置の表示部に、画像形成装置の複数の調整項目のガイダンスを順番に表示させるとともに、少なくとも前記調整項目の実行を受け付けさせ、
画像を形成する画像形成部に、前記表示部になされた前記調整項目に対する入力に従い、メンテナンスのための動作を行わせることを特徴とするソフトウェア。 - 外部機器から画像形成装置の通信部で受信されるメンテナンス用ソフトウェアであり、
前記通信部で受信されると、前記記憶部に記憶されることを特徴とする請求項6に記載のソフトウェア。 - 画像形成装置を制御する制御部に、画像形成装置の構成に関する情報である構成情報を収集させ、
前記制御部に、前記構成情報に基づき、前記表示部に表示させる複数の画像形成装置の前記調整項目のうち不要な前記調整項目を定めさせ、
前記表示部に、不要と定められた前記調整項目の前記設定画面とガイダンスを表示させないことを特徴とする請求項6又は7に記載のソフトウェア。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010244748A JP2012096414A (ja) | 2010-10-29 | 2010-10-29 | 画像形成装置、画像形成システム、ソフトウェア |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010244748A JP2012096414A (ja) | 2010-10-29 | 2010-10-29 | 画像形成装置、画像形成システム、ソフトウェア |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012096414A true JP2012096414A (ja) | 2012-05-24 |
Family
ID=46388917
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010244748A Pending JP2012096414A (ja) | 2010-10-29 | 2010-10-29 | 画像形成装置、画像形成システム、ソフトウェア |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012096414A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013214811A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-17 | Kyocera Document Solutions Inc | メンテナンスソフト作成プログラム、及び情報処理装置 |
WO2014148417A1 (ja) * | 2013-03-18 | 2014-09-25 | ローランドディー.ジー.株式会社 | 携帯型操作装置およびそれを備えた印刷装置システム |
JP2017102277A (ja) * | 2015-12-02 | 2017-06-08 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
-
2010
- 2010-10-29 JP JP2010244748A patent/JP2012096414A/ja active Pending
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