JP2012094508A - 感光性導電ペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な比抵抗値と緻密性を有する電極パターンを高い解像性で形成することが可能な感光性導電ペーストを提供する。
【解決手段】感光性導電ペーストにおいて、有機バインダーと、平均粒径が0.1〜2μmのフレーク状銀粉末と、光重合性モノマーと、オキシムエステル系光重合開始剤と、有機溶剤と、ガラスフリットと、を含有し、上記フレーク状銀粉末の含有量は、全体の20質量%以上50質量%未満であることを特徴とする
【選択図】なし

Description

本発明は、基板に導電パターンを形成するために用いられる導電性導電ペーストに関する。
一般に、回路基板上に電極などの導電パターンを形成する際、有機バインダーに金属粉末を混合した導電性ペーストを、スクリーン印刷法などにより回路基板上に印刷する手法が用いられる(例えば、特許文献1など参照)。
近年、例えばPDPの大画面化、高精細化に伴い、30インチを超すPDPの回路基板においても、安定して100μm以下の線幅を有する高精細なアドレス電極を形成することが要求されている。しかしながら、このような印刷技術では、大型の回路基板において、高精細な導電パターンを形成することは困難である。
そこで、感光性導電ペーストを用い、フォトリソグラフィー技術により導電パターンを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3など参照)。このような方法に用いられる感光性導電ペーストにおいて、導電性粉末として銀などの良導電性の貴金属が用いられる。しかしながら、その使用量は大きさに比例するため、特に、大画面のPDPに用いる場合、生産コストが増大するという問題がある。
特開平10−269848号公報(特許請求の範囲など) 特開平11−224531号公報(特許請求の範囲など) 特許第3520798号公報(特許請求の範囲など)
このような大面積のPDPに用いる場合などの生産コストの増大を抑えるために、銀粉末の含有量を抑えることが検討される。しかしながら、銀粉末の含有量を抑えると、良好な導電性を得ることが困難であるという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、銀粉末の含有量を抑え、高精細で、良好な比抵抗値と緻密性を有する導電パターンを形成することが可能な感光性導電ペーストを提供することを目的とする。
本発明の一態様の感光性導電ペーストは、有機バインダーと、平均粒径が0.1〜2μmのフレーク状銀粉末と、光重合性モノマーと、オキシムエステル系光重合開始剤と、有機溶剤と、ガラスフリットと、を含有することを特徴とするものである。
このような構成により、銀粉末の含有量を抑えながら、高精細で良好な比抵抗値と緻密性を有する導電パターンを形成することが可能となる。
また、本発明の一態様の感光性導電ペーストにおいて、フレーク状銀粉末の含有量は、感光性導電ペーストの20質量%以上50質量%未満であることが好ましい。含有量をこの範囲とすることにより、良好な導電性、解像性が得られるとともに、コストダウンが可能となる。
このような感光性導電ペーストを用いて、導電パターンを形成することができる。そして、このような感光性導電ペーストを用いることにより、高精細で、銀粉末の含有量が少なく、良好な比抵抗値と緻密性を有する導電パターンを形成することができる。
そして、このような導電パターンは、プラズマディスプレイパネルにおいて好適に用いることができる。このようなプラズマディスプレイパネルにより、良好な特性を維持しながらコストダウンを図ることが可能となる。
本発明の一態様によれば、銀粉末の含有量を抑え、高精細で、良好な比抵抗値と緻密性を有する導電パターンを形成することが可能となる。
本発明の発明者らは、上記課題に対し、鋭意検討した結果、導電体パターン形成に用いるペーストに、導電性粉末としてフレーク状銀粉末および光重合開始剤としてオキシムエステル系光重合開始剤を併用することにより、銀粉末の含有量を抑え、且つ高精細なパターンを形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、導電体パターン形成において、フレーク状銀粉末は、他の形状、例えば球状銀粉末と比較して、銀粉末間で接触しやすく、少量でも良好な導電性、即ち良好な比抵抗値、を得ることができる一方、光硬化の際、光の散乱等する効果が大きく塗膜深部までの硬化が難しい。これに対し、光重合開始剤としてオキシムエステル系光重合開始剤を用いることで、少ない露光量で深部硬化を可能にし、高精細な導電体パターンを形成することが可能となる。
以下、本実施形態の感光性導電ペーストについて詳細に説明する。
本実施形態の感光性導電ペーストは、有機バインダー、フレーク状銀粉末、光重合性モノマー、オキシムエステル系光重合開始剤、有機溶剤およびガラスフリットを含有し、フレーク状銀粉末の含有量は、全体の20質量%以上50質量%未満であることを特徴する。
本実施形態の感光性導電ペーストにおける有機バインダーは、銀粉末を分散し、基板上に塗布可能な状態とし、また、パターン露光により現像することにより、塗膜にパターンを形成するために用いられる。
有機バインダーとしては、カルボキシル基を有する樹脂、具体的にはそれ自体がエチレン性二重結合を有するカルボキシル基含有感光性樹脂およびエチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂のいずれも使用可能である。好適に使用できる樹脂(オリゴマーおよびポリマーのいずれでもよい)としては、以下のようなものが挙げられる。
(1)(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸と、メチル(メタ)アクリレートなどの不飽和二重結合を有する化合物を共重合させることによって得られるカルボキシル基含有樹脂。
(2)(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸と、メチル(メタ)アクリレートなどの不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、グリシジル(メタ)アクリレートや(メタ)アクリル酸クロライドなどにより、エチレン性不飽和基をペンダントとして付加させることによって得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(3)グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物と、メチル(メタ)アクリレートなどの不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸を反応させ、生成した2級の水酸基にテトラヒドロフタル酸無水物などの多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(4)無水マレイン酸などの不飽和二重結合を有する酸無水物と、スチレンなどの不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基と不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(5)多官能エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸を反応させ、生成した2級の水酸基にテトラヒドロフタル酸無水物などの多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(6)メチル(メタ)アクリレートなどの不飽和二重結合を有する化合物とグリシジル(メタ)アクリレートの共重合体のエポキシ基に、1分子中に1つのカルボキシル基を有し、エチレン性不飽和結合を持たない有機酸を反応させ、生成した2級の水酸基に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(7)ポリビニルアルコールなどの水酸基含有ポリマーに多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(8)ポリビニルアルコールなどの水酸基含有ポリマーに、テトラヒドロフタル酸無水物などの多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂に、グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物をさらに反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
これらのうち、特に(1)、(2)、(3)、(6)の樹脂が好適に用いられる。
なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレートおよびそれらの混合物を総称する用語であり、以下、他の類似の表現についても同様とする。
このようなカルボキシル基含有感光性樹脂およびカルボキシル基含有樹脂は、単独でまたは混合して用いてもよいが、いずれの場合でも、これらは合計で、感光性導電ペースト100質量部に対して、5〜50質量部で配合されることが好ましい。これらポリマーの配合量が5質量部未満の場合、形成する塗膜中のこれら樹脂の分布が不均一になりやすく、十分な光硬化性および光硬化深度が得られ難くなり、選択的露光、現像によるパターニングが困難となる。一方、50質量部を超えた場合、焼成時のパターンのよれや線幅収縮を生じやすくなる。
また、カルボキシル基含有感光性樹脂およびカルボキシル基含有樹脂としては、それぞれ重量平均分子量が、1,000〜100,000であることが好ましい。これらの樹脂の重量平均分子量が1,000未満の場合、現像時の塗膜の密着性が劣化し、一方、100,000を超えた場合、現像不良を生じやすくなる。より好ましくは5,000〜70,000である。
そして、これらの樹脂の酸価が、50〜250mgKOH/gであることが好ましい。酸価が50mgKOH/g未満の場合、アルカリ水溶液に対する溶解性が不十分で現像不良を生じやすく、一方、250mgKOH/gを超えた場合、現像時に塗膜の密着性の劣化や光硬化部(露光部)の溶解が生じてしまう。
さらに、カルボキシル基含有感光性樹脂の二重結合当量が、350〜2,000g/当量であることが好ましい。カルボキシル基含有感光性樹脂の二重結合当量が350g/当量未満の場合、焼成時に残渣が残りやすくなる。一方、2,000g/当量を超えた場合、現像時の作業余裕度が狭く、また光硬化時に高露光量を必要とする。より好ましくは400〜1,500g/当量である。
本実施形態の感光性導電ペーストにおけるフレーク状銀粉末は、導電体パターンに導電性を付与するために用いられる。
ここで、フレーク状銀粉末とは、具体的にはアスペクト比が3以上である銀粉をいう。アスペクト比は、(平均粒径/平均厚さT)により求めることができる。
フレーク状銀粉末の平均粒径は0.1〜2μmであり、平均厚さTは0.01〜1μmである。平均粒径が0.1μm未満である場合、凝集性が高くなり分散が困難となる。一方、2μmを超えると、焼成後に導電塗膜にピンホールや隙間が生じやすくなり、十分な導電性を得ることが困難となるとともに、導電体パターンエッジの直進性が低下する。より好ましくは0.5〜1μmである。
「平均粒径」は、走査型電子顕微鏡で長手方向に測定した粒子10個の平均長径Lを示す。「平均厚さT」は、走査型電子顕微鏡で厚さ方向に測定した粒子10個の平均厚さTを示す。フレーク状銀粉のアスペクト比としては、3〜50、より好ましくは5〜30である。
なお、平均粒径は、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて観察したランダムな10個の導電粉末を長手方向に測定した平均を算出することで求められる。
平均厚さTは、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて観察したランダムな10個の導電粉末を厚さ方向に測定した平均を算出することで求められる。
また、フレーク状銀粉末の比表面積は、0.4〜4m/gであることが好ましい。この範囲とすることにより、光の散乱が少なく、塗膜の下部まで十分硬化が進み、現像時の塗膜の剥がれを抑えることができる。より好ましくは0.8〜3m/gである。
また、フレーク状銀粉末のタップ密度は、1〜6g/cmであることが好ましい。この範囲とすることにより、ペーストの塗布性が良好で緻密な導電体パターンを得ることができる。より好ましくは2〜5g/cmである。
このようなフレーク状銀粉末は、感光性導電ペーストの20質量%以上50質量%未満となるように配合されることが好ましい。20質量%未満であると、焼成後の電極がポーラスな状態となり、充分な導電性が得ることが困難となる。また、50質量%以上であると、コスト高となる。より好ましくは30質量%以上50質量%未満である。
本実施形態の感光性導電ペーストにおいて、フレーク状銀粉末とともに、球状銀粉末を用いてもよい。球状銀粉末は、特に制限はしないが平均粒径が0.3〜3μm、好ましくは0.5〜2.5μmの範囲である。なお、本発明において球状銀粉末の形状とは、フレーク状(燐片状)以外の形状を意味し、特に限定はされない。
本実施形態の感光性導電ペーストにおいて、光硬化性の促進および現像性を向上させるために、光重合性モノマーが用いられる。
光重合性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリウレタンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよび上記アクリレートに対応する各メタクリレート類;フタル酸、アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、コハク酸、トリメリット酸、テレフタル酸などの多塩基酸とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとのモノ−、ジ−、トリ−、またはそれ以上のポリエステルなどが挙げられる。
なお、光重合性モノマーは、これらに限定されるものではなく、またこれらを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの光重合性モノマーの中でも、1分子中に2個以上のアクリロイル基またはメタクリロイル基を有する多官能モノマーが好ましい。
このような光重合性モノマーの配合量は、有機バインダー100質量部あたり20〜100質量部が適当である。光重合性モノマーの配合量が20質量部未満の場合、十分な光硬化性を得ることが困難となり、一方、100質量部を超えると、塗膜の深部に比べて表面部の光硬化が速くなるため、硬化ムラを生じやすくなる。
本実施形態の感光性導電ペーストにおけるオキシムエステル系光重合開始剤は、露光によりラジカルを生成し、光硬化を促進させるために用いられる。特に光重合開始剤として、オキシムエステル系の光重合開始剤を用いることにより、高光感度が得られることから、露光による硬化が困難なフレーク状銀粉を用いた場合であっても、高精細なパターンを形成することができる。
このようなオキシムエステル系光重合開始剤としては、オキシムエステル基を有する光重合開始剤であり、下記一般式で表される化合物、
Figure 2012094508
(式中、Rは、水素原子、フェニル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、もしくはハロゲン原子で置換されていてもよい)、炭素数1〜20のアルキル基(1個以上の水酸基で置換されていてもよく、アルキル鎖の中間に1個以上の酸素原子を有していてもよい)、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基又はベンゾイル基(炭素数が1〜6のアルキル基もしくはフェニル基で置換されていてもよい)を表し、Rは、フェニル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよい)、炭素数1〜20のアルキル基(1個以上の水酸基で置換されていてもよく、アルキル鎖の中間に1個以上の酸素原子を有していてもよい)、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基又はベンゾイル基(炭素数が1〜6のアルキル基もしくはフェニル基で置換されていてもよい)を表す。)
下記一般式で示される2−(アセチルオキシイミノメチル)チオキサンテン−9−オン、
Figure 2012094508
下記一般式で表される化合物、
Figure 2012094508
(式中、R14及びR15は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルキル基を表し、Mは、S、O又はNHを表し、R16、R17、R18、R19及びR20は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、m及びnは、0〜5の整数を表す。)
下記一般式で表される化合物、
Figure 2012094508
(式中、R10は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基(アルコキシル基を構成するアルキル基の炭素数が2以上の場合、アルキル基は1個以上の水酸基で置換されていてもよく、アルキル鎖の中間に1個以上の酸素原子を有していてもよい)、又はフェノキシカルボニル基を表し、R11、R13は、それぞれ独立に、フェニル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよい)、炭素数1〜20のアルキル基(1個以上の水酸基で置換されていてもよく、アルキル鎖の中間に1個以上の酸素原子を有していてもよい)、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基又はベンゾイル基(炭素数が1〜6のアルキル基もしくはフェニル基で置換されていてもよい)を表し、R12は、水素原子、フェニル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよい)、炭素数1〜20のアルキル基(1個以上の水酸基で置換されていてもよく、アルキル鎖の中間に1個以上の酸素原子を有していてもよい)、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基又はベンゾイル基(炭素数が1〜6のアルキル基もしくはフェニル基で置換されていてもよい)を表す。)
下記一般式で表されるカルバゾール構造を有するオキシムエステル化合物や、
Figure 2012094508
(式中、Rは、水素原子、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、フェニル基、フェニル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基により置換されている)、ナフチル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基により置換されている)を表し、R、Rはそれぞれ、水素原子、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン基、フェニル基、フェニル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基により置換されている)、ナフチル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基により置換されている)、アンスリル基、ピリジル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基を表し、Arは、炭素数1〜10のアルキレン、ビニレン、フェニレン、ビフェニレン、ピリジレン、ナフチレン、アントリレン、チエニレン、フリレン、2,5−ピロール−ジイル、4,4’−スチルベン−ジイル、4,2’−スチレン−ジイルを表し、nは0又は1の整数である。)
特に、好適には、下記一般式で表される化合物を用いることができる。その他、1,2−オクタンジオン,1-[4−フェニルチオ]−,2−(O−ベンゾイルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)などを用いることができる。
Figure 2012094508
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、R11、OR11、COR11、SR11、CONR1213又はCNを表し、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、アルキル基などを表し、R及びRは、それぞれ独立に、R11などやハロゲン原子又は水酸基を表し、a及びbは、それぞれ独立に、0〜4である。Xは、直接結合又はCOを表し、Xは、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、CR3132、CO、NR33又はPR34を表し、R31、R32、R33及びR34は、それぞれ独立に、R11などを表す。)
市販品としては、例えば、BASF社製のCGI−325、イルガキュア(登録商標)OXE01、イルガキュアOXE02、ADEKA社製のNCI−831などを用いることができる。
また、光重合開始剤として、このようなオキシムエステル系開始剤以外の光重合開始剤と併用してもよい。このような光重合開始剤としては、具体例には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノンなどのアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モリフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノンなどのアミノアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノンなどのアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;またはキサントン類;(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィネートなどのホスフィンオキサイド類;各種パーオキサイド類が挙げられる。
市販品としては、例えば、BASF社製のイルガキュア184、イルガキュア819、イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア379、ルシリン(登録商標)TPOなどが挙げられる。なお、これらに限定されるものではなく、また、これらの光重合開始剤を単独でまたは2種以上をオキシムエステル系光重合開始剤と組み合わせて用いることができる。
これら光重合開始剤の配合割合は、有機バインダー100質量部あたり0.5〜20質量部が好ましい。0.5質量部未満であると、十分に光硬化を促進させることが困難となり、20質量部を超えると、線太りが発生しやすくなり、露光パターンに対する線幅の再現が得られにくくなる。より好ましくは、1〜15質量部である。
このような光重合開始剤は、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミンなどの三級アミン類のような光増感剤の1種あるいは2種以上と組み合わせて用いることができる。
また、このような光重合開始剤と併用して、必要に応じて、未硬化の光重合性モノマーを反応させるために、熱重合触媒を用いることができる。この熱重合触媒は、数分から1時間程度の高温におけるエージングにより、未硬化の光重合性モノマーを反応させることができる。
具体的には、過酸化ベンゾイルなどの過酸化物、イソブチロニトリルなどのアゾ化合物であり、好ましくは、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジバレロニトリル、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレイト、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリックアシッド、2−メチル−2,2’−アゾビスプロパンニトリル、2,4−ジメチル−2,2,2’,2’−アゾビスペンタンニトリル、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、2,2,2’,2’−アゾビス(2−メチルブタナミドオキシム)ジヒドロクロライドなどが挙げられ、より好ましいものとしては環境にやさしいノンシアン、ノンハロゲンタイプの1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)が挙げられる。
本実施態様の感光性導電ペーストにおける有機溶剤は、粘度を調整し、均一な塗膜を形成するために用いられる。
有機溶剤としては、具体的には、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレートなどのエステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、テルピネオールなどのアルコール類;オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤が挙げられ、これらを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような有機溶剤(ガラススラリー中の有機溶剤を含む)は、感光性導電ペースト中の有機成分に対して、40wt%未満となるように配合されることが好ましい。40wt%以上では粘度が低くなり塗布性が悪化する。また、沈降などが発生し、保存安定性が低下する。
ここで、有機成分とは、感光性導電ペースト中に配合される有機化合物(有機金属化合物を含む)のことである。具体的には、有機バインダー、光重合性モノマー、光重合開始剤、有機溶剤の他、分散剤、安定剤などすべての有機化合物である。
本実施態様の感光性導電ペーストにおけるガラスフリットは、焼成後の導電体パターンの基板への密着性を向上させるために用いられる。
ガラスフリットの平均粒径(D50)は、0.3〜1.5μmとする。平均粒径(D50)が0.3μm未満であると、収率が著しく低下しコスト高となり、1.5μmを超えると、薄膜の形成や、焼成時の均一な収縮が困難となり、ライン形状や緻密性が劣化する。
また、ガラスフリットの軟化点は、480〜620℃とする。ガラス軟化点が480℃未満であると、得られる導電体パターンにおいて十分な緻密性を得ることが困難となり、620℃を超えると抵抗値が上昇する。
このようなガラスフリットとしては、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化リチウム、またはアルカリホウケイ酸塩を主成分とするものが好適に用いられる。
このようなガラスフリットの配合量は、銀粉末100質量部に対して、0.01〜35質量部であることが好ましい。0.01質量部未満であると、焼成後の導電体パターンの基板への良好な密着性を得ることが困難となる。一方、35質量部を超えると、良好な緻密性と比抵抗値を得ることが困難となる。より好ましくは1〜20質量部である。さらに、このようなガラスフリットの熱膨張係数α300は、60〜110×10−7であることが好ましい。
このような感光性導電ペーストにおいて、さらに、感光性導電ペースト中のガラスフリットを均一に分散するために、分散剤を添加することができる。
分散剤としては、ガラスフリットを均一に分散できるものであればよく、特に限定されるものではない。例えば、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、変性アクリル系ブロック共重合体、顔料親和性基を有するアクリル共重合物、塩基性或いは酸性の顔料吸着基を有するブロック共重合物、顔料親和性基を有する変性ポリアルコキシレート、ポリアミノアマイド塩とポリエステル、極性酸エステルと高分子アルコールの組み合わせ、酸性ポリマーのアルキルアンモニウム塩、顔料親和性基を有する高分子量ブロック共重合体、特殊変性ウレアなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらの分散剤を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような感光性導電ペーストにおいて、さらに、保存安定性を向上させ、ゲル化や流動性の低下による塗布作業性の悪化を抑制するために、安定剤を添加することができる。
このような安定剤としては、感光性導電ペースト中の銀粉末やガラスフリットなどの無機粉末の成分である金属あるいは酸化物との錯体化あるいは塩形成などの効果のある化合物を用いることができる。
具体的には、例えば、硝酸、硫酸、塩酸、ホウ酸などの各種無機酸;ギ酸、酢酸、アセト酢酸、クエン酸、ステアリン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、スルファミン酸などの各種有機酸;リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、リン酸メチル、リン酸エチル、リン酸ブチル、リン酸フェニル、亜リン酸エチル、亜リン酸ジフェニル、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェートなどの各種リン酸化合物(無機リン酸、有機リン酸)などの酸が挙げられる。
なお、安定剤はこれらに限定されるものではなく、またこれらを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。このような安定剤は、無機粉末100質量部に対して0.1〜10質量部の割合で添加することが好ましい。
さらに本実施形態の感光性導電ペーストにおいて、必要に応じて、シリコーン系、アクリル系などの消泡・レベリング剤、塗膜の密着性向上のためのシランカップリング剤などの他の添加剤を配合することができる。さらに、必要に応じて、公知の酸化防止剤や保存時の熱的安定性を向上させるための熱重合禁止剤などを添加することもできる。
本実施形態において、このように構成される感光性導電ペーストは、各成分を混合することにより調製される。このとき、攪拌機により攪拌後、3本ロールミルなどにより練肉してペースト化することができる。なお、ガラスフリットを微粒子化し均一に分散させるために、予めガラススラリーを調製して混合することが好ましい。
このようにして調製された感光性導電ペーストは、スクリーン印刷法、バーコーダー、ブレードコーターなど適宜の塗布方法で、例えばPDPの前面基板となるガラス基板などの基板に塗布し、塗膜を形成する。
次いで、得られた塗膜を、指触乾燥性を得るために、熱風循環式乾燥炉、遠赤外線乾燥炉などで例えば約70〜120℃で5〜40分程度乾燥させ、有機溶剤を蒸発させ、タックフリーの塗膜(乾燥塗膜)を形成する。このとき、予め感光性導電ペーストをフィルム上に塗布、乾燥して、ドライフィルムを形成した場合には、ドライフィルムを基板上にラミネートしてもよい。
そして、得られた乾燥塗膜をパターン露光する。露光方法としては、所定の露光パターンを有するネガマスクを用いた接触露光および非接触露光が可能である。露光光源としては、ハロゲンランプ、高圧水銀灯、レーザー光、メタルハライドランプ、ブラックランプ、無電極ランプなどが使用される。露光量としては100〜800mJ/cm程度が好ましい。
さらに、所定パターンに露光された塗膜を現像する。現像方法としてはスプレー法、浸漬法などが用いられる。現像液としては、感光性導電ペーストのカルボキシル基含有樹脂のカルボキシル基がケン化され、未硬化部(未露光部)を除去することができればよい。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウムなどの金属アルカリ水溶液や、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン水溶液、特に約1.5wt%以下の濃度の希アルカリ水溶液が好適に用いられる。また、現像後に不要な現像液の除去のため、水洗や酸中和を行うことが好ましい。
そして、パターンが現像された基板を焼成し、導電パターンを形成する。焼成条件は、例えば、空気雰囲気下または窒素雰囲気下で、約400〜600℃とすることができる。このとき、昇温速度は、20℃/分以下に設定することが好ましい。
このようにして、高精細で、銀粉末の含有量が少なく、良好な比抵抗値と緻密性を有する導電パターンを形成することができる。そして、得られた導電パターンは、プラズマディスプレイなどに好適に用いられ、良好な特性を維持しながらコストダウンを図ることが可能となる。
以下、実施例および比較例を示して本実施形態について具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
(有機バインダーの合成)
温度計、攪拌機、滴下ロート、および還流冷却器を備えたフラスコに、メチルメタクリレートとメタクリル酸を0.76:0.24のモル比で仕込み、溶媒としてジプロピレングリコールモノメチルエーテル、触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを入れ、窒素雰囲気下、80℃で2〜6時間攪拌し、樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液を冷却し、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン、触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイドを用い、グリシジルメタクリレートを、95〜105℃で16時間の条件で、上記樹脂のカルボキシル基1モルに対し0.12モルの割合の付加モル比で付加反応させ、冷却後取り出し、有機バインダーを得た。
得られた有機バインダーは、重量平均分子量が約10,000、固形分酸価が59mgKOH/g、二重結合当量が950であった。なお、重量平均分子量の測定は、ポンプLC−6AD(島津製作所社製)とカラムShodex(登録商標)KF−804、KF−803、KF−802(昭和電工社製)を三本つないだ高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
(ガラススラリーの調製)
ガラスフリットと、有機溶剤と、分散剤を混合し、これをビーズミルにより湿式分散することにより、ガラスフリット65wt%のガラススラリーを調製した。
(感光性導電ペーストの調製)
得られた有機バインダー及びガラススラリーを用いて、各成分を表1に示す組成比にて配合し、攪拌機により攪拌後、3本ロールミルにより練肉してペースト化を行い、実施例1、2及び比較例1〜5の各感光性導電ペーストを調製した。
Figure 2012094508
[備考]
*1:燐酸エステル
*2:M−350(東亞合成化学社製)
*3−1:平均粒径=0.76、平均厚さT=0.52μm、アスペクト比=1.5
*3−2:平均粒径=2.46、平均厚さT=1.92μm、アスペクト比=1.3
*4:平均粒径=0.66、平均厚さT=0.10μm、アスペクト比=6.6
*5:平均粒径=2.33、平均厚さT=0.17μm、アスペクト比=13.7
*6:イルガキュア369(BASF社製)
*7:オキシムエステル系光重合開始剤 NCI−831(ADEKA社製)
*8:エロジル#380(日本アエロジル社製)
*9:モダフロー(登録商標 モンサントケミカル社製)
*10:石油系溶剤
(50inchライン抵抗値評価)
先ず、このようにして調製された各感光性導電ペーストを用いて、評価用導電パターンを作成した。
ガラス基板上に、各感光性導電ペーストを、200メッシュのポリエステルスクリーンを用いて、ウエット膜厚が14μmとなるように全面に塗布し、IR乾燥炉にて、100℃で20分間乾燥して、乾燥塗膜を形成した。
次に、光源としてショートアークランプを用い、ネガマスクを介して、表2に示す条件で、フォトマスク設計70/80/90/100/110/120μmでパターン露光した後、0.4wt%の炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像を行い、水洗した。
このようにして線長623mm(50inchライン長)のパターンが形成された基板を、空気雰囲気下にて590℃で10分間、昇温速度14℃/minで焼成し、評価用導電パターンを作成した。
得られた各評価用導電パターンにおいて、焼成後線幅を測定し、併せてミリオームテスター(HIOKI3540mΩ、HIOKI社製)により、ライン抵抗値を測定した。焼成後線幅に対するライン抵抗値をプロットし、近似曲線より、焼成線幅80/90/100μmにおけるライン抵抗値を求めた。測定結果を表2に示す。
(比抵抗値評価)
このようにして調製された各感光性導電ペーストを用いて、同様にして0.4×10cmのラインパターンを作成した。
各ラインパターンの膜厚を、表面粗さ計(SE700、小坂研究所製)を用いて測定するとともに、ラインパターンにおける抵抗値をミリオームハイテスター(HIOKI3540mΩ、HIOKI社製)により測定し、比抵抗値を算出した。
これらの測定結果を表2に示す。
(パターン形成性評価)
このようにして調製された各感光性導電ペーストを用いて、各線幅のライン/スペースのパターンを同様に現像し、現像後の膜厚を表面粗さ計で測定した。これを焼成して、得られた焼成パターンの膜厚を同様に測定し、各線幅のライン/スペースのライン残存性とスペースの抜け性を評価した。
共に問題のないライン/スペースの線幅(μm)をパターン形成性の評価結果とした。
また、パターン直進性についても評価した。
Figure 2012094508
このように、本実施形態の感光性導電ペーストを用いた実施例1、2は、50inchライン抵抗値評価、比抵抗値評価、及びパターン形成性評価とも良好な結果が得られていることがわかる。
まず、粒径の小さい球状銀粉末を用いた比較例1は実施例1に比較し、50inchライン抵抗値及び比抵抗値が高く、また、粒径の大きい球状銀粉末を用いた比較例2は更に50inchライン抵抗値及び比抵抗値が高かった。また、球状、フレーク状何れも粒径の大きい銀粉末を用いた場合(比較例2、比較例3)、パターン直進性においてギザツキが確認され、解像性も悪かった。
これに対し、一定の粒径のフレーク状銀粉末を用いた実施例1は、比較例1、比較例2及び比較例3と同じ銀含有率で低いライン抵抗値が得られている。また、実施例2のとおり、銀含有率を低減しても同等のライン抵抗値を得ることができる。また、実施例1、2はパターン直進性や解像性も良好であり、パターン形成性を向上させることが可能となる。
また、オキシムエステル系光重合開始剤を用いていない比較例4、5は、現像による減膜が顕著に認められ、比較例4はパターンが残存せず、比較例5はパターン直進性が悪くライン抵抗値も高かった。
これに対し、オキシムエステル系光重合開始剤を用いている実施例1、2は、同じ銀含有率であっても、パターン直進性が良好であり、ライン抵抗値も低くなる。

Claims (3)

  1. 有機バインダーと、平均粒径が0.1〜2μmのフレーク状銀粉末と、光重合性モノマーと、オキシムエステル系光重合開始剤と、有機溶剤と、ガラスフリットと、を含有し、
    前記フレーク状銀粉末の含有量は、全体の20質量%以上50質量%未満であることを特徴とする感光性導電ペースト。
  2. 請求項1に記載の感光性導電ペーストを用いて形成されることを特徴とする導電パターン。
  3. 請求項2に記載の導電パターンを備えることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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