以下の実施形態1〜5では、光源に電力を供給して上記光源を点灯させるために用いられる点灯装置について説明する。
(実施形態1)
実施形態1に係る点灯装置1は、図1に示すように、光源4が接続される光源用端子部11と、電源5が接続される入力端子部12と、光源4に電力を供給するための電力供給回路13と、光源4への電力供給を制御する制御回路14と、制御回路14へ電力供給する制御電源15とを備えている。さらに、点灯装置1は、光源4に流れる出力電流の電流値を検出する出力電流検出回路16と、光源4に印加される出力電圧の電圧値を検出する出力電圧検出回路17と、入力電圧Viの電圧値を検出する入力電圧検出回路18とを備えている。
図1(a)は、光源4を点灯させる場合の構成を示す回路図である。点灯装置1は、通常点灯動作モードにおいて、電源5から入力される入力電圧Viを所定の電圧値に変換し光源4に印加して上記光源4を点灯させる。図1(b)は、点灯装置1に格納されている記憶データを読み出す場合に用いられるデータ読出用電源52であり、図1(c)は、記憶データを読み出す場合に用いられる受信回路7である。
光源用端子部11は、1組の端子111,112からなり、光源4が接続される。光源用端子部11は、所定の機能を実現するために設けられた出力端子部の一つである。
光源4は、例えばLED(Light Emitting Diode)41、高圧放電灯42(図4参照)または蛍光灯43(図6参照)などである。
入力端子部12は、1組の端子121,122からなり、光源4を点灯させる場合、点灯用電源51が接続される。一方、記憶データを読み出す場合、入力端子部12には、点灯用電源51に代えて、図1(b)に示すようなデータ読出用電源52が接続される。
図1に示す点灯用電源51およびデータ読出用電源52は、ともに直流電源である。点灯用電源51は、光源4の種類および仕様に応じて予め設定された値の電圧を点灯装置1に出力する。データ読出用電源52は、入力電圧Viの電圧値を変化させる機能を有している。
電力供給回路13は、トランスT1と、トランスT1の1次側に直列に接続されているスイッチング素子Q1および抵抗R1と、トランスT1の2次側に接続されているダイオードD1およびコンデンサC1とを備えている。電力供給回路13は点灯回路部に相当する。
出力電流検出回路16は、電力供給回路13のコンデンサC1に直列に接続されている抵抗R4であり、光源4が通常動作中(通常点灯中)であるときに光源4に流れる出力電流の電流値を検出する。出力電流検出回路16は光源状態検出部に相当する。
出力電圧検出回路17は、直列に接続された抵抗R5および抵抗R6であり、電力供給回路13の出力側つまり電力供給回路13と光源用端子部11との間に設けられ、光源4が通常動作中であるときに光源4に印加される出力電圧の電圧値を検出する。出力電圧検出回路17は光源状態検出部に相当する。
入力電圧検出回路18は、直列に接続された抵抗R2および抵抗R3であり、電力供給回路13の入力側つまり電力供給回路13と入力端子部12との間に設けられ、入力電圧Viの電圧値を検出する。入力電圧検出回路18は入力電圧検出部に相当する。
制御回路14は、データ(情報)の処理機能および演算機能を有するマイコン21と、PWM(Pulse Width Modulation)信号を生成して出力するPWM出力回路22と、各種データを記憶する機能を有する記憶部23とを備えている。記憶部23を除く制御回路14は点灯回路部に相当する。制御電源15は、入力端子部12の端子(正極側端子)121に接続されているスイッチ6がオンの場合に、制御回路14に電力を供給する。
マイコン21は、判定機能と点灯制御機能と情報出力機能とを実行する。マイコン21は、判定機能として、入力電圧検出回路18で検出された入力電圧Vinが閾値時間継続して基準電圧範囲ΔV内に含まれるか否かを判定する。閾値時間は、予め設定された時間である。基準電圧範囲ΔVは、予め設定された範囲である。
マイコン21は、入力電圧Vinが閾値時間継続して基準電圧範囲ΔV内に含まれていると判定した場合、通常点灯動作モードになり、点灯制御機能として、光源用端子部11に接続されている光源4を点灯制御する。一方、入力電圧Vinが閾値時間継続して基準電圧範囲ΔV内に含まれていないと判定した場合、マイコン21は、データ出力モードになり、情報出力機能として、光源用端子部11を介して、記憶部23に格納されている記憶データを外部に出力する。つまり、マイコン21は、通常点灯時とは異なる電圧値である場合に、光源用端子部11を介して記憶部23の記憶データを外部に出力する。
記憶部23は、例えばフラッシュメモリまたはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などであり、出力電流検出回路16および出力電圧検出回路17の検出結果などの各種データを記憶する。つまり、記憶部23は、出力負荷の状態を記憶する。記憶部23は、図1に示すようにマイコン21に内蔵されていてもよいし、マイコン21とは分離されていてもよく(図4参照)、点灯装置1の仕様に合わせて適宜選択される。
記憶部23に格納される光源4の検出結果に関する記憶データの仕様としては、例えば、(1)光源状態の検出結果の検出値、(2)検出値を用いた判定の結果である判定値(正常/異常の値)、(3)光源4の累積点灯時間、(4)光源4の点滅回数、(5)データ数などが、必要に応じて設定される。設定される仕様は、(1)〜(5)のいずれか1つであってもよいし、(1)〜(5)のいくつかであってもよく、用途などに応じて適宜設定される。
(1)の場合、記憶部23に格納される記憶データとして、出力電流の電流値(出力電流検出値)と出力電圧の電圧値(出力電圧検出値)とが設定される。
(2)の場合、記憶部23に格納される記憶データとして、正常値と異常値との2値のみが設定されてもよいし、正常/異常0/異常1/…/異常nのように正常値と複数の異常値とが設定されてもよい。複数の異常値が設定される場合、各々の異常値には、異なる種類の異常が設定される。具体例として、「異常0」を短絡(すべてのLED41が短絡状態)、「異常1」を一部短絡(一部のLED41が短絡状態)、「異常2」を開放(少なくと1つのLED41が開放状態)に設定される。
(3)の場合、記憶部23に格納される記憶データとして、検出値を用いた判定の結果が正常であるときの累積点灯時間と、検出値を用いた判定の結果が異常であるときの累積点灯時間と、上記2つの累積点灯時間の和とが設定される。
(4)の場合、記憶部23に格納される記憶データとして、光源4が正常時の点灯回数と、光源4が異常時の点灯回数と、上記2つの点灯回数の和とが設定される。
(5)の場合、記憶部23に格納される記憶データとして、(1)〜(4)の各々のデータ数と、(1)〜(4)の全データ数とが設定される。
記憶部23への書き込みタイミングは、例えば、電源5のオフ時のみであってもよいし、電源5のオフ時までに少なくとも1回(例えば1秒間隔で定期的)であってもよい。書き込み条件としては、書き込みタイミングごとに常に書き込んでもよいし、書き込みタイミングにおいて前回の結果と異なる場合に書き込んでもよい(例えば、前回正常で今回異常の場合に書き込む)。
なお、記憶部23に格納される記憶データの仕様や記憶部23への書き込みタイミング、書き込み条件は、上述した例に限定されず、用途などに応じて適宜設定される。
マイコン21は、出力電流検出回路16および出力電圧検出回路17の各検出値に応じて、マイコン21に保存されているデータテーブルを参照して出力電力制御量を演算し、PWM信号をPWM出力回路22に向けて出力する。マイコン21から出力されたPWM信号は、PWM出力回路22に入力されるまでに、積分回路およびDAコンバータ(図示せず)によって直流信号に変換され、電力指令値信号(電流指令値信号)としてPWM出力回路22に入力される。
PWM出力回路22は、電力供給回路13のスイッチング素子Q1のオン/オフによってトランスT1の1次側に流れる電流(1次電流)を抵抗R1で検出し、1次電流信号として取得する。PWM出力回路22は、電力指令値信号と1次電流信号とを比較し、スイッチング素子Q1の駆動信号であるPWM信号を発生させる。
電力供給回路13では、PWM信号(駆動信号)により、スイッチング素子Q1がオン/オフし、トランスT1を介してダイオードD1およびコンデンサC1へ電流が流れることで、出力電力(出力電流)を制御することができる。
電源5から供給される入力電圧Viは、次のようにして検出される。図1に示すように電源5が直流電圧源である場合、入力電圧検出回路18が入力電圧Viを検出する。具体的には、入力電圧Viを2つの抵抗R2,R3で分圧し、分圧された電圧をマイコン21のADコンバータ機能のある端子に入力し、電源電圧に対応した入力電圧Vinを読み込む。
マイコン21は、点灯装置1への電源投入後から入力電圧Viの検出を開始し、所定間隔おきに入力電圧Viを検出する(サンプリングする)。
マイコン21は、入力端子部12に所定電圧値以上を所定時間以上の入力電圧Viが印加された場合、または、所定電圧値以下を所定時間以上の入力電圧Viが印加された場合に、通常点灯動作モードではなく、データ出力モードに移行する。上記のような入力電圧Viは、図1(b)のデータ読出用電源52で実現することができる。データ出力モードに移行した場合、マイコン21は、一旦光源4を点灯させ、所定時間が経過した後または光源4が安定状態になった後に、電力供給回路13の出力を変化させ、光源4の光出力を変化させてデジタル値0/1を実現し、記憶部23の記憶データを外部に出力する。出力信号の形態は、URAT(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)やCAN(Controller Area Network)、LIN(LocalInterconnect Network)などのプロトコルに従った形態である。
例えば図2(a)に示すように、入力電圧Vinが基準電圧範囲ΔVの上限値V1より高い電圧値V2以上であり、所定の第1の時間t1継続することを検出した場合に、マイコン21は、光源用端子部11を介して記憶部23の記憶データを外部に出力する。
記憶データの出力を継続したい場合は、入力電圧Vinを電圧値V2以上に継続して設定すればよい。記憶データの出力を停止する場合は、入力電圧Vinを電圧値V2未満に設定すればよい。ただし、入力電圧Vinを基準電圧範囲ΔVに設定すると、点灯動作が実行される。
記憶データは、例えば図1(c)に示すような受信回路7によって受信される。受信回路7は、フォトダイオードPD1と、抵抗R7と、端子71と、フォトIC(図示せず)とを備えている。受信回路7に、記憶データの出力に用いられたプロトコルに従って出力信号S1を受信可能な機器(図示せず)が接続され、上記機器が記憶データを読み取る。
なお、光源4の光出力によって記憶データを外部に出力する方法としては、例えば、光源4のオン/オフによってデジタル値0/1を実現する方法、光源4の全灯/調光によってデジタル値0/1を実現する方法、または、光源4の第1の調光レベル/第2の調光レベルによってデジタル値0/1を実現する方法などがある。
次に、本実施形態に係る点灯装置1の動作について図3を用いて説明する。まず、電源投入後、マイコン21は、時間カウント値をクリアし(図3のS1)、入力電圧Vinが基準電圧範囲ΔVである状態で時間t0経過したか否かを判定する(S2)。ステップS2において時間t0が経過したと判定した場合、マイコン21は通常点灯動作モードになり、点灯装置1は通常の点灯動作を行う(S7)。ステップS2において時間t0が経過していないと判定した場合、マイコン21は、入力電圧Vinが電圧値V2以上であるか否かを判定する(S3)。入力電圧Vinが電圧値V2未満である場合、ステップS1に戻り、マイコン21は時間カウント値をクリアする。入力電圧Vinが電圧値V2以上である場合、マイコン21は時間カウント値をインクリメントし(S4)、時間カウント値が第1の時間t1以上であるか否かを判定する(S5)。時間カウント値が第1の時間t1未満である場合、ステップS2に戻る。時間カウント値が第1の時間t1以上である場合、マイコン21は、記憶データの出力を確定し、記憶データを外部に出力する(S6)。その後、ステップS1に戻り、マイコン21は時間カウント値をクリアする。
このような点灯装置1は、樹脂および金属の少なくとも1つからなるケース(図示せず)を備えている。上記ケースは、電力供給回路13と制御回路14と記憶部23とを収納して覆っている。上記ケースは、さらに制御電源15と出力電流検出回路16と出力電圧検出回路17と入力電圧検出回路18とを収納して覆っている。
以上、本実施形態の点灯装置1によれば、記憶部23に格納されている記憶データを、出力端子部(光源用端子部11)を介して外部に出力することができるので、点灯装置1を破壊することなく、作業者が簡単な作業で上記記憶データを読み出すことができる。
また、本実施形態の点灯装置1によれば、他の機能を実現するために設けられた出力端子部(光源用端子部11)を介して記憶部23の記憶データを外部に出力することによって、記憶部23の記憶データを読み出すための構造(端子)を新たに追加する必要がない。これにより、本実施形態の点灯装置1では、上記構造を備える場合に比べて、上記構造に関するコストアップを防止することができる。
さらに、本実施形態の点灯装置1によれば、記憶部23の記憶データを読み出す際に、光源4を取り外す必要がなく、作業者の工数を低減することができる。光源4が不点灯となった場合でも、他の光源4を用いて記憶部23の記憶データを読み出すことができる。
また、本実施形態の点灯装置1によれば、電力供給回路13、制御回路14および記憶部23などがケース(図示せず)で覆われているので、防水および防塵の機能を高めることができる。
なお、光源4が高圧放電灯42である場合、点灯装置1は、図4に示すように、電力供給回路13が極性反転回路31を付加した構成になる。極性反転回路31は、出力電流の流れる方向を反転させるための回路である。出力電力制御は、図1の構成と同様である。電源5からの電力は、スイッチ61のオンオフによって、端子123を介して制御電源15に供給される。光源用端子部11には、イグナイタ回路35を介して高圧放電灯42が接続されている。なお、光源4が接続される光源用端子部11には、光源4が直接接続される場合だけではなく、イグナイタ回路35を介して光源4が接続される場合も含まれる。
また、光源4が高圧放電灯42である場合の別の構成として、図5に示すような構成がある。図5は、電源5が交流電源である場合の例である。図5に示す点灯装置1の電力供給回路13は、整流回路32と、昇圧チョッパ回路33と、平滑コンデンサC2と、降圧チョッパ回路34と、極性反転回路31と、イグナイタ回路35とを備えている。図示していないが、点灯装置1は、図1の構成と同様に制御電源15とPWM出力回路22とを備えている。図5に示す構成では、入力電圧検出回路18が昇圧チョッパ回路33の出力側に設けられた構成であるが、入力電圧検出回路18が整流回路32と昇圧チョッパ回路33との間に設けられた構成であってもよい。図5の電力供給回路13では、整流回路32により交流電圧から直流電圧へ変換し、昇圧チョッパ回路33により電圧を昇圧し、降圧チョッパ回路34により、光源4への出力電力を制御する。極性反転回路31は図4の極性反転回路31と同様である。イグナイタ回路35は、高圧放電灯42の絶縁破壊用のための高圧パルスを発生させる回路である。マイコン21は、出力電圧および出力電流を用いて電力制御量を決定し、降圧チョッパ回路34を制御して、高圧放電灯42への出力電力を制御する。
光源4が高圧放電灯42である場合、記憶部23に格納される記憶データの仕様として、「異常0」を短絡、「異常1」を低ランプ電圧、「異常2」を高ランプ電圧に設定される。
さらに、光源4が蛍光灯43である場合、図6に示すような構成になる。図6に示す点灯装置1の電力供給回路13は、整流回路32と、昇圧チョッパ回路33と、平滑コンデンサC2と、インバータ回路36と、共振回路37とを備えている。共振回路37は、インダクタL1と、2つのコンデンサC3,C4とからなる。光源用端子部11は、4つの端子111〜114を備えている。図示していないが、点灯装置1は、図1の構成と同様に制御電源15とPWM出力回路22とを備えている。図6に示す構成では、入力電圧検出回路18が整流回路32と昇圧チョッパ回路33との間に設けられた構成であるが、図5と同様に入力電圧検出回路18が昇圧チョッパ回路33の出力側に設けられた構成であってもよい。図6の電力供給回路13では、整流回路32により交流電圧から直流電圧へ変換し、昇圧チョッパ回路33により電圧を昇圧し、インバータ回路36と共振回路37とにより、光源4への出力電力を制御する。マイコン21は、出力電圧により電力制御量を決定し、インバータ回路36と共振回路37とを制御し、蛍光灯43への出力電力を制御する。
光源4が蛍光灯43である場合、記憶部23に格納される記憶データの仕様として、「異常0」を片側フィラメントのエミッタレス、「異常1」を両側フィラメントのエミッタレス、「異常2」を開放(フィラメント切れ)に設定される。
なお、記憶データを外部に出力するための他の方法として、図2(b)に示すように、入力電圧Vinが基準電圧範囲ΔVの下限値V0より低い電圧値V2以下であり、所定の第1の時間t1継続することを検出した場合に、マイコン21は、光源用端子部11を介して記憶部23の記憶データを外部に出力してもよい。
図2(b)において、記憶データの出力を継続したい場合は、入力電圧Vinを常に電圧値V2以下になるように設定すればよい。記憶データの出力を停止する場合は、入力電圧Vinを電圧値V2より高くなるように設定すればよい。ただし、入力電圧Vinを基準電圧範囲ΔVに設定すると、点灯動作が実行される。
また、図5,6に示すように電源5が交流電圧源である場合、入力電圧検出回路18は、整流回路32で全波整流された電圧、または、整流回路32で全波整流され、平滑コンデンサC2で平滑された直流電圧を検出する。各電圧を2つの抵抗R2,R3により分圧し、分圧された電圧をマイコン21のADコンバータ機能のある端子に入力し、入力した電圧を入力電圧Vinとして読み込む。
図5に示す点灯装置1において、入力電圧検出回路18が整流回路32で全波整流された電圧を検出する場合、マイコン21は、図7に示すようにピーク電圧値に近い値を検出することができるサンプリング周期で電圧値を読み込み、ピーク電圧値を用いて判定する。
光源4が高圧放電灯42または蛍光灯43である場合、光源4の光出力によって記憶データを外部に出力する方法としては、光源4の全灯/調光によってデジタル値0/1を実現する方法、または、光源4の第1の調光レベル/第2の調光レベルによってデジタル値0/1を実現する方法などがある。なお、光源4が高圧放電灯42である場合、図8(a)に示すように周期Tの点灯波形の波形制御によってデジタル値0/1を実現してもよい。高圧放電灯42の点灯方法は、一般的には波形制御を行わず、図8(b)に示すように矩形波点灯であり、調光は、矩形波単位で電力レベルを変化させている。
(実施形態2)
実施形態2に係る点灯装置1は、記憶部23に格納されている記憶データを外部に出力するための入力電圧Vinの確定条件が2段階に設定されている点で、実施形態1に係る点灯装置1と相違する。以下、本実施形態の点灯装置1について図9,10を用いて説明する。なお、実施形態1の点灯装置1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイコン21は、図9(a)に示すように、入力電圧Vinが基準電圧範囲ΔVの下限値V0より低い電圧値V2以下である状態が所定の第1の時間t1継続することを検出する。上記条件が確定した場合、マイコン21は、基準電圧範囲ΔVの上限値V1より高い電圧値V3以上である状態が所定の第2の時間t2継続することを検出する。上記条件が確定した場合、マイコン21は、光源用端子部11を介して記憶部23の記憶データを外部に出力する。なお、実施形態1のマイコン21と同様の機能については説明を省略する。
次に、本実施形態に係る点灯装置1の動作について図10を用いて説明する。まず、電源投入後、マイコン21は、時間カウント値をクリアし(図10のS11)、入力電圧Vinが基準電圧範囲ΔVである状態で時間t0経過したか否かを判定する(S12)。ステップS12において時間t0が経過したと判定した場合、マイコン21は通常点灯動作モードになり、点灯装置1は通常の点灯動作を行う(S22)。ステップS2において時間t0が経過していないと判定した場合、マイコン21は、入力電圧Vinが電圧値V2以下であるか否かを判定する(S13)。入力電圧Vinが電圧値V2より大きい場合、ステップS11に戻り、マイコン21は時間カウント値をクリアする。入力電圧Vinが電圧値V2以下である場合、マイコン21は時間カウント値をインクリメントし(S14)、時間カウント値が第1の時間t1以上であるか否かを判定する(S15)。時間カウント値が第1の時間t1未満である場合、ステップS12に戻る。時間カウント値が第1の時間t1以上である場合、マイコン21は時間カウント値をクリアし(S16)、入力電圧Vinが基準電圧範囲ΔVである状態で時間t0経過したか否かを判定する(S17)。ステップS17において時間t0が経過したと判定した場合、マイコン21は通常点灯動作モードになり、点灯装置1は通常の点灯動作を行う(S22)。ステップS17において時間t0が経過していないと判定した場合、マイコン21は、入力電圧Vinが電圧値V3以上であるか否かを判定する(S18)。入力電圧Vinが電圧値V3未満である場合、ステップS16に戻り、マイコン21は時間カウント値をクリアする。入力電圧Vinが電圧値V3以上である場合、マイコン21は時間カウント値をインクリメントし(S19)、時間カウント値が第2の時間t2以上であるか否かを判定する(S20)。時間カウント値が第2の時間t2未満である場合、ステップS17に戻る。時間カウント値が第2の時間t2以上である場合、マイコン21は、記憶データの出力を確定し、記憶データを外部に出力する(S21)。記憶データの出力を継続したい場合は、入力電圧Vinを常に電圧値V3以上に設定すればよい。記憶データの出力を停止する場合は、入力電圧Vinを電圧値V3未満に設定すればよい。ただし、入力電圧Vinを基準電圧範囲ΔVに設定すると、点灯動作が実行される。
以上、本実施形態の点灯装置1によれば、出力端子部(光源用端子部11)を介して記憶部23の記憶データを外部に出力するモード(データ出力モード)に安易に移行することを防止することができるので、外来ノイズや作業ミスによる誤動作(不要なモード移行)を防止することができる。
なお、図9(b)は、確定条件を入力電圧Vinの基準電圧範囲ΔVの上限値V1以上で2段階にした例を示している。この例では、マイコン21は、入力電圧Vinが基準電圧範囲ΔVの上限値V1より高い電圧値V2以上電圧値V3未満である状態で所定の第1の時間t1継続することを検出し、上記条件が確定した場合、入力電圧Vinが電圧値V3以上で所定の第2の時間t2継続することを検出し、上記条件が確定した場合、光源用端子部11を介して記憶部23の記憶データを外部に出力する。
図9(c)は、確定条件を入力電圧Vinの基準電圧範囲ΔV内で2段階にした例を示している。この例では、マイコン21は、入力電圧Vinが基準電圧範囲ΔVの下限値V0より低い電圧値V2以上電圧値V3未満である状態で所定の第1の時間t1継続することを検出し、上記条件が確定した場合、入力電圧Vinが電圧値V3以上電圧値V0未満で所定の第2の時間t2継続することを検出し、上記条件が確定した後、光源用端子部11を介して記憶部23の記憶データを外部に出力する。
確定条件は、上述したような2段階には限定されず、3段階以上であってもよい。
(実施形態3)
実施形態3に係る点灯装置1は、記憶部23から外部に出力する記憶データを入力電圧Vinの確定条件により選択する点で、実施形態1に係る点灯装置1と相違する。以下、本実施形態の点灯装置1について図11〜17を用いて説明する。なお、実施形態1の点灯装置1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイコン21は、入力電圧Vinの所定電圧値および所定時間の組み合わせにより、記憶部23から外部に出力する記憶データを選択する。なお、実施形態1のマイコン21と同様の機能については説明を省略する。
マイコン21は、例えば図11に示すように、入力電圧Vinのレベルによって、外部に出力する記憶データの領域を選択する。入力電圧Vinが基準電圧範囲ΔVの上限値V1以上である電圧値V2以上で第1の時間t1に達した場合(図11(a))には、マイコン21は、記憶部23に格納されている記憶データをすべて外部に出力する。一方、基準電圧範囲ΔVの下限値V0以下である電圧値V2以下で第1の時間t1に達した場合(図11(b))には、マイコン21は、記憶部23の一部(ブロックA)に格納されている記憶データのみを外部に出力する。
以上、本実施形態の点灯装置1によれば、入力電圧Vinに対する種々の入力条件を設定して、それに対応するデータ出力モードおよび外部に出力する記憶データを選択することができる。
なお、図12,13に示すようにデータ出力モード(種類)を選択し、外部に出力する記憶データを選択することも可能である。
図12は、入力電圧Vinのレベルと経過時間の長さとの組み合わせにより、外部に出力する記憶データを選択する例を示している。入力電圧Vinが基準電圧範囲ΔVの上限値V1以上である電圧値V2以上で第1の時間t1継続した場合、マイコン21は、通常点灯動作モードではなく、データ出力モードに移行する。入力電圧Vinのレベルによって、以下のようにデータ出力モードが選択される。
まず、入力電圧Vinが電圧値V3〜V4である場合、マイコン21は、第1のデータ出力モードに移行する。第1のデータ出力モードでは、データ読出用電源52が図12(a)に示すように入力電圧Vinと第2の時間t2の長さとを設定することによって、マイコン21は、記憶部23から外部に出力する記憶データの領域を選択し、選択された領域に格納されている記憶データを外部に出力する。記憶データの領域の選択は、任意アドレス(1個の記憶データ)、ブロック単位または全領域のいずれかである。
任意アドレスの記憶データを選択する場合、第1のデータ出力モードに設定後、データ読出用電源52が入力電圧Vinと第2の時間t2とを図14(a)のようにアドレスに対応した値に設定することにより、マイコン21は、指定するアドレスの記憶データを外部に出力する。例えばアドレス「15」の記憶データを外部に出力する場合、データ読出用電源52は、入力電圧Vinを電圧値V4以上電圧値V5未満とし、500ms以上600ms未満の間、点灯装置1に印加する。
ブロック単位で記憶データを選択する場合、第1のデータ出力モードに設定後、データ読出用電源52が入力電圧Vinと第2の時間t2とを図14(a)のようにブロックに対応した値に設定することにより、マイコン21は、指定するブロックの記憶データを外部に出力する。例えばアドレス「10」から「19」までのブロックの記憶データを外部に出力する場合、データ読出用電源52は、入力電圧Vinを電圧値V4以上電圧値V5未満とし、1s以上点灯装置1に印加する。
全領域の記憶データを選択する場合、第1のデータ出力モードに設定後、データ読出用電源52が入力電圧Vinと第2の時間t2とを図14(a)のように全領域に対応した値に設定することにより、マイコン21は、全領域の記憶データを外部に出力する。例えば、データ読出用電源52は、入力電圧Vinを電圧値V2以上電圧値V3未満とし、100ms以上点灯装置1に印加する。
入力電圧Vinや第2の時間t2の長さおよび入力電圧Vinと第2の時間t2とによる記憶部23のアドレスの関係は、上記の限りではなく、用途などに応じて適宜設定される。
続いて、入力電圧Vinが電圧値V4〜V5である場合、第2のデータ出力モードとする。第2のデータ出力モードでは、マイコン21は、図12(b)に示すように、入力電圧Vinと第2の時間t2の長さとにより、記憶部23から外部に出力する記憶データの開始アドレスを選択する。さらに、マイコン21は、入力電圧Vinと第3の時間t3の長さとにより、開始アドレスからの記憶データの個数を選択し、選択された領域に格納されている記憶データを外部に出力する。例えば入力電圧Vinと第2,3の時間t2,t3の長さとの関係を図14(b)のように設定する。アドレス「15」から3個の記憶データを外部に出力する場合、第2のデータ出力モードに設定後、データ読出用電源52は、点灯装置1に対し、入力電圧Vinを電圧値V4以上電圧値V5未満とし、500ms以上600ms未満印加し、その後、入力電圧Vinを電圧値V3以上電圧値V4未満とし、300ms以上400ms未満印加する。
入力電圧Vin、第2,3の時間t2,t3の長さ、および入力電圧Vinと第2,3の時間t2,t3の長さとによる記憶部23のアドレスの関係は、上記の限りでなく、用途などに応じて適宜設定される。
入力電圧Vinが電圧値V5〜V6である場合、第3のデータ出力モードとする。第3のデータ出力モードでは、マイコン21は、記憶部23に格納されている記憶データの個数を外部に出力する。図12(c)に示すように、入力電圧Vinと第1の時間t1とにより、第3のデータ出力モードに設定後、マイコン21は、記憶部23に格納されている記憶データの個数を外部に出力する。
なお、入力電圧Vinの入力条件、データ出力モードの数・種類および記憶データの出力内容は、上記の限りではなく、用途などに応じて適宜設定される。
図13は、入力電圧Vinのレベルの組み合わせにより、記憶部23から外部に出力する記憶データを選択する。入力電圧Vinが基準電圧範囲ΔVの上限値V1以上である電圧値V2以上で第1の時間t1継続した場合、通常点灯動作モードではなく、データ出力モードに移行する。入力電圧Vinのレベルによって、以下のようにデータ出力モード(種類)が選択される。
まず、入力電圧Vinが電圧値V4以上である場合、第1のデータ出力モードとする。第1のデータ出力モードでは、図13(a)に示すように、第1の時間t1での入力電圧Vinと第2の時間t2での入力電圧Vinとにより、マイコン21は、記憶部23から外部に出力する記憶データのアドレスを選択し、選択されたアドレスに格納されている記憶データを外部に出力する。記憶部23のアドレス構成は、図15(a)に示すようにブロック単位で0からkまで割り当てられ、ブロックごとに0からmまでを割り当てられる。第1の時間t1での入力電圧Vinのレベルによってブロックを選択し、第2の時間t2での入力電圧Vinのレベルによって、選択したブロック内での指定したアドレスに対応する領域を選択する。例えばアドレス「m+2」の記憶データを外部に出力する場合、データ読出用電源52は、入力電圧Vinを電圧値V5以上電圧値V6未満で第1の時間t1以上点灯装置1に印加し、データ出力モードおよびブロックを選択し、その後、入力電圧Vinを電圧値V4以上電圧値V5未満で第2の時間t2以上点灯装置1に印加する。
入力電圧Vin、第1,2の時間t1,t2の長さおよび記憶部23のアドレス構成は、上記の限りではなく、用途などに応じて適宜設定される。
続いて、入力電圧Vinが電圧値V3〜V4である場合、第2のデータ出力モードとする。第2のデータ出力モードでは、図13(b)に示すように、第2の時間t2での入力電圧Vinにより、マイコン21は、外部に出力する記憶データのブロックを選択し、選択されたブロックに格納されている記憶データを外部に出力する。記憶部23のアドレス構成は、図15(b)に示すようにブロック単位で0からkまでを割り当てられる。第2の時間t2での入力電圧Vinのレベルによって、ブロックを選択する。ブロックの選択として、任意なブロックまたは全ブロックのいずれかを選択する。全ブロックを選択する場合は、第2の時間t2での入力電圧Vinを電圧値V2以上電圧値V3未満とする。任意なブロックを選択する場合は、第2の時間t2での入力電圧Vinを電圧値V3以上とし、各ブロックに対応した電圧を印加する。例えば、ブロック「1」の記憶データを選択する場合、データ読出用電源52は、入力電圧Vinを電圧値V3以上電圧値V4未満とした状態で第1の時間t1以上点灯装置1に印加し、第2のデータ出力モードを選択し、その後、入力電圧Vinを電圧値V4以上電圧値V5未満とした状態で第2の時間t2以上点灯装置1に印加する。
入力電圧Vin、第1,2の時間t1,t2の長さおよび記憶部23のアドレス構成は、上記の限りではなく、用途などに応じて適宜設定される。
入力電圧Vinが電圧値V2〜V3である場合、第3のデータ出力モードとする。第3のデータ出力モードでは、マイコン21は、記憶部23に格納されている記憶データの個数を外部に出力する。図13(c)に示すように、入力電圧Vinと第1の時間t1とにより、第3のデータ出力モードに設定後、マイコン21は、記憶部23に格納されている記憶データの個数を外部に出力する。
なお、入力電圧Vinの入力条件、データ出力モードの数・種類および記憶データの出力内容は、上記の限りではなく、用途などに応じて適宜設定される。
図16は、入力電圧Vinのレベルを2値とし、コマンドを設定し、設定したコマンドによって、外部に出力する記憶データを選択する。入力電圧Vinが基準電圧範囲ΔVの上限値V1以上である電圧値V2以上の状態で第1の時間t1継続した場合、マイコン21は、通常点灯動作モードではなく、データ出力モードに移行する。データ出力モードにおいて、マイコン21は、入力電圧Vinが電圧値V2以上電圧値V3未満である場合、値を0とし、入力電圧Vinが電圧値V3以上である場合、値を1とする。マイコン21は、所定個数の入力電圧Vinのレベルの組み合わせによって、以下のようにデータ出力モードを選択し、外部に出力する記憶データの領域を選択する。例えば図17に示すように、第1,2,3の時間t1,t2,t3のタイミングでの入力電圧Vinのレベルにより、対応するデータ出力モードを選択し、第4〜nの時間t4〜tnの各タイミングでの入力電圧Vinのレベルにより、外部に出力する記憶データの領域範囲を指定する。
まず、第1,2,3の時間t1,t2,t3の入力電圧Vinが(0,0,0)である場合、第1のデータ出力モードとする。第1のデータ出力モードでは、マイコン21は、記憶部23に格納されている記憶データの個数を外部に出力する。
第1,2,3の時間t1,t2,t3の入力電圧Vinが(0,0,1)である場合、第2のデータ出力モードとする。第2のデータ出力モードでは、マイコン21は、任意のアドレスを選択し、選択されたアドレスに格納されている記憶データを外部に出力する。図16,17のように、第2のデータ出力モードに設定後、マイコン21は、入力電圧Vinと経過時間t4〜tnとにより、アドレス値を指定し、記憶部23の上記アドレス値に格納されている記憶データを外部に出力する。
第1,2,3の時間t1,t2,t3の入力電圧Vinが(0,1,0)である場合、第3のデータ出力モードとする。第3のデータ出力モードでは、マイコン21は、任意のブロックを選択し、選択されたブロックに格納されている記憶データを外部に出力する。図16,17のように、第3のデータ出力モードに設定後、マイコン21は、入力電圧Vinと第4〜第nの時間t4〜tnとにより、ブロックを指定し、記憶部23の上記ブロックに格納されている記憶データを外部に出力する。
第1,2,3の時間t1,t2,t3の入力電圧Vinが(0,1,1)である場合、第4のデータ出力モードとする。第4のデータ出力モードでは、マイコン21は、記憶部23に格納されている記憶データをすべて外部に出力する。図16,17のように、第4のデータ出力モードに設定後、マイコン21は、記憶部23に格納されている記憶データをすべて外部に出力する。
第1,2,3の時間t1,t2,t3の入力電圧Vinが(1,0,0)である場合、第5のデータ出力モードとする。第5のデータ出力モードでは、マイコン21は、開始アドレスを選択し、開始アドレスからの記憶データの個数を選択し、選択された領域に格納されている記憶データを外部に出力する。第5のデータ出力モードに設定後、マイコン21は、入力電圧Vinと第4〜nの時間t4〜tnとによって、外部に出力する記憶データの開始アドレスおよび個数を設定し、記憶部23の指定した範囲に格納されている記憶データを外部に出力する。
第1,2,3の時間t1,t2,t3の入力電圧Vinが(1,0,1)である場合、第6のデータ出力モードとする。第6のデータ出力モードでは、マイコン21は、記憶部23に格納されている記憶データの最新データを含み、それ以前の記憶データの個数を選択し、選択された領域に格納されている記憶データを外部に出力する。第6のデータ出力モードに設定後、マイコン21は、入力電圧Vinと第4〜nの時間t4〜tnとにより、最新データからそれ以前の記憶データを外部に出力する範囲(データ数)を設定し、記憶部23の最新データを含む過去分の記憶データを外部に出力する。
なお、図4に示すように電源5が2系統ある場合、一方にマイコン21が動作する電源電圧を与え、0,1を判定する電圧の電圧値を電圧値V0以下とし、その電圧を他方に与えて、判定してもよい。当然、電源5が1系統である場合でも、マイコン21に電源供給できる場合は、0,1判定を電圧値V0以下で実行してもよい。
なお、入力電圧Vinの入力条件、データ出力モードの数・種類および記憶データの出力内容は、上記の限りではなく、用途などに応じて適宜設定される。
また、上述したような記憶部23から外部に出力する記憶データを入力電圧Vinの確定条件により選択する機能を実施形態2の点灯装置1に適用してもよい、
(実施形態4)
実施形態4に係る点灯装置1は、図18に示すように、記憶部23に格納されている記憶データを信号出力部19から外部に出力する点で、実施形態1に係る点灯装置1と相違する。以下、本実施形態の点灯装置1について図18を用いて説明する。なお、実施形態1の点灯装置1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
信号出力部19は、光源4の現在の状態を外部に報知するために設けられている。つまり、信号出力部19は、光源4の正常と異常とを報知する。具体的には、信号出力部19からは、信号出力部19の接続先に報知信号が出力される。信号出力部19は出力端子部の一つである。
本実施形態のマイコン21は、入力端子部12に所定電圧値以上で所定時間以上の入力電圧Vinが印加された場合、または、所定電圧値以下で所定時間以上の入力電圧Vinが印加された場合に、通常点灯動作モードではなく、データ出力モードに移行する。この場合、マイコン21は、記憶部23に格納されている記憶データを光源用端子部11から外部に出力するのではなく、信号出力部19から外部に出力する。
一般的に、報知信号は、光源4の正常と異常とを報知するための信号であるため、報知信号の出力レベルはハイ(H)とロー(L)の2値であり、いずれか一方の値を維持している。通常点灯動作モードでは、上記のように正常/異常に伴い、ハイの値およびローの値を信号出力部19から外部に出力し、データ出力モードでは、出力信号S1の形態を、UARTやCAN、LINなどに切替信号を信号出力部19から外部に出力する。受信については、報知信号と各プロトコルでの出力信号S1を受信可能な機器を信号出力部19に接続し、記憶データを読み取る。
以上、本実施形態の点灯装置1によれば、光源4が接続される光源用端子部11に、記憶部23に格納されている記憶データを外部に出力するための負荷を接続する必要なく、上記記憶データを読み出すことができる。
なお、上述した記憶部23に格納されている記憶データを信号出力部19から外部に出力する機能を実施形態2,3の点灯装置1に適用してもよい。この場合、点灯装置1は信号出力部19を備えている必要がある。
(実施形態5)
実施形態5に係る点灯装置1は、光源用端子部11に、光源4に代えて抵抗R8が接続されている点で、実施形態1に係る点灯装置1と相違する。以下、本実施形態の点灯装置1について図19,20を用いて説明する。なお、実施形態1の点灯装置1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイコン21は、入力端子部12に所定電圧値以上で所定時間以上の入力電圧Vinが印加された場合、または、所定電圧値以下で所定時間以上の入力電圧Vinが印加された場合に、通常点灯動作モードではなく、データ出力モードに移行する。この場合、マイコン21は、電力供給回路13の出力を変化させて、出力電圧により記憶データを外部に出力する。
出力電圧の制御としては、電力供給回路13が低電圧出力(5V系)になるように制御する場合(第1の場合)、電力供給回路13が低電圧出力になるようには制御せず、光源用端子部11に接続されている抵抗R8の抵抗値に対応した出力に制御する場合(第2の場合)などがある。
第1の場合、0V/5V相当の出力によってデジタル値0/1を実現する。第2の場合、定格出力/消灯によってデジタル値0/1を実現する方法と、定格出力/調光出力によってデジタル値0/1を実現する方法と、第1の調光レベル/第2の調光レベルによってデジタル値0/1を実現する方法とがある。
受信については、第1の場合、図19(a)に示すように光源用端子部11に抵抗R8が接続され、光源用端子部11の端子111,112間の出力信号S1(抵抗R8の両端電圧)を受信可能な受信機器(図示せず)が抵抗R8に対して接続される。これにより、上記受信機器は、点灯装置1から記憶データを読み取ることができる。
第2の場合、図19(b)に示すように光源用端子部11に2つの抵抗R8,R9が直列に接続され、光源用端子部11の端子111,112間の出力信号(分圧信号)S1を受信可能な受信機器(図示せず)が抵抗R8,R9(端子72)に対して接続される。これにより、上記受信機器は、点灯装置1から記憶データを読み取ることができる。
以上、本実施形態の点灯装置1によれば、光源4を用いて記憶データを出力する場合のように光源4の光出力が安定する時間を待つ必要がなく、作業者の工数を低減することができるので、記憶部23に格納されている記憶データを容易に読み出すことができる。
なお、光源4が蛍光灯43である場合、受信については、光源用端子部11の端子111,112間に検出回路(図示せず)を追加し、電圧を直流にして、記憶データを読み取る。
点灯装置1が高圧放電灯42を点灯させる装置である場合、マイコン21は、電力供給回路13の出力を変化させたり、極性反転回路31の動作を変化させたりすることで、出力電圧により記憶データを外部に出力する。出力信号の形態は、UARTやCAN、LINなどのプロトコルに従った形態である。
極性反転回路31を備える構成の場合、マイコン21は、通常点灯動作モードでは、図20(a)に示すようにスイッチング素子Q2,Q5とオンにし、スイッチング素子Q3,Q4をオフにすることと、スイッチング素子Q2,Q5をオフにし、スイッチング素子Q3,Q4をオンにすることとを交互に繰り返す。
一方、データ出力モードでは、デジタル値0/1を実行する場合、マイコン21は、各スイッチング素子Q2〜Q5を図20(b)に示すように設定する。スイッチング素子Q3とスイッチング素子Q4は常にオフにし、スイッチング素子Q5は常にオンにし、スイッチング素子Q2をオンオフすることにより、デジタル値0/1を実現する。
上述したように光源用端子部11に接続された抵抗R8(または抵抗R8,R9)を用いて記憶データを読み出す機能を実施形態2,3の点灯装置1に適用してもよい。
なお、各実施形態の点灯装置1と、光源4を取り付けるための器具本体とで灯具を構成することができる。
また、各実施形態の点灯装置1は、例えばヘッドライトなどに用いて車両に設置することができる。