JP6169329B2 - 電源装置及び照明装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電源装置及び照明装置に関するものである。
フライバック方式のDC/DCコンバータにおいて、トランスに出力用巻線と制御電源用巻線とをもつものが用いられることがある。このようなDC/DCコンバータでは、制御電源電圧が負荷への出力電圧と同時に制御されるため、出力電圧が変化する場合(負荷が光源であれば光源を調光するとき等)に制御電源電圧も変化する。このため、予め制御電源電圧の変化分を見越して出力電圧を上げておく必要があり、効率の低下を招いていた。
従来、上記のようなDC/DCコンバータに対して、制御電源用巻線をフォワード方向に設け、負荷への出力電圧が変動しても制御電源電圧が変動しないように工夫がなされたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−104275号公報
従来のDC/DCコンバータでは、トランスの一次側への入力電圧(電源電圧)により制御電源用巻線の出力が決まるため、入力電圧の範囲が広い機器に用いられる場合、回路の効率が低下してしまうという課題があった。
本発明は、例えば、入力電圧の範囲が広い機器に用いられる場合でも、回路の効率を低下させることなく、安定した制御電源電圧を出力可能な電源装置を提供することを目的とする。
本発明の一の態様に係る電源装置は、
外部の電源からの電力供給により発生する直流電圧を所定周期でオンオフするスイッチング素子と、
前記スイッチング素子によりオンオフされる直流電圧を入力する第1の巻線と、前記第1の巻線により入力される直流電圧のオフ時に電圧を出力するフライバック巻線である第2の巻線と、巻数を選択するためのタップが付され、前記第1の巻線により入力される直流電圧を巻数に応じた電圧に変換して出力するフォワード巻線である第3の巻線とを有するトランスと、
前記第2の巻線から出力された電圧を整流及び平滑する整流平滑回路と、
前記整流平滑回路により整流及び平滑された電圧により得られる電力を外部の光源に供給する点灯回路と、
前記第3の巻線から出力される電圧を検出する電圧検出回路と、
前記電圧検出回路により検出された電圧に基づいて前記外部の電源の種類を判定し、判定結果に応じて前記タップを選択した後、前記第3の巻線から出力される電圧を監視し、当該電圧に基づいて前記点灯回路から前記外部の光源への電力供給を制御する制御回路とを備える。
本発明の一の態様において、電源装置のトランスは、フライバック巻線である第2の巻線とタップ付きのフォワード巻線である第3の巻線とを有する。電源装置の点灯回路は、第2の巻線から出力され、整流及び平滑された電圧により得られる電力を外部の光源に供給する。電源装置の電圧検出回路は、第3の巻線から出力される電圧を検出する。電源装置の制御回路は、電圧検出回路により検出された電圧に基づいて外部の電源の種類を判定し、判定結果に応じてタップを選択した後、第3の巻線から出力される電圧を監視し、当該電圧に基づいて点灯回路から外部の光源への電力供給を制御する。このため、本発明の一の態様によれば、電源装置が入力電圧の範囲が広い機器に用いられる場合でも、回路の効率を低下させることなく、安定した制御電源電圧を出力可能となる。
実施の形態1に係る照明装置の構成を示す回路図。 実施の形態1に係る電源装置が備えるトランスの制御電源用巻線の出力電圧波形を示す図である。 実施の形態2に係る照明装置の構成を示す回路図。 実施の形態3に係る照明装置の構成を示す回路図。 実施の形態4に係る照明装置の構成を示す回路図。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る照明装置10の構成を示す回路図である。
図1において、照明装置10は、電源装置11と、白熱電球である光源16とを備える。
照明装置10は、例えば防災灯として用いられる。本実施の形態では、電源装置11が非常時(停電時)のみに光源16(非常用光源)を点灯させるが、電源装置11が通常時にも同じ光源16又は別の光源(常用光源)を点灯させるようにしてもよい。あるいは、電源装置11が、通常時に同じ光源16又は別の光源を点灯させる別の点灯装置と組み合わせて照明装置10に備えられていてもよい。通常時に点灯する光源や、通常時に光源を点灯させる別の点灯装置については、説明を省略する。
電源装置11は、第1の整流平滑回路12と、第1の整流平滑回路12の出力を入力し、負荷である電池14に一定の電流を流す第1のDC/DCコンバータ13と、全体の制御を行う制御回路15と、非常時に、電池14の出力により光源16を点灯させる第2のDC/DCコンバータ17(点灯回路)とを備える。
第1の整流平滑回路12は、交流電源である電源ACからの入力を全波整流するダイオードブリッジDB1と、ダイオードブリッジDB1の出力を平滑するコンデンサC1とを備える。
電池14に一定の電流を流す第1のDC/DCコンバータ13は、電池14及び第2のDC/DCコンバータ17に接続され、電流を検出する抵抗R1と、抵抗R1で検出される電流が一定の電流になるように制御を行う制御IC21と、制御IC21の出力によりスイッチング動作を行うスイッチング素子Q1と、スイッチング素子Q1のスイッチング動作により、第1の巻線N1に入力される電力を変換するトランス22と、トランス22のフライバック巻線である第2の巻線N2の出力を整流及び平滑する第2の整流平滑回路23と、トランス22のフォワード巻線である(即ち、第2の巻線N2とは逆極性となる)第3の巻線N3a,N3bの出力を整流及び平滑する第3の整流平滑回路24とを備える。この第3の整流平滑回路24の出力は、制御出力として電圧安定化回路26に入力され、電圧安定化回路26により安定化された制御電源25の電圧が制御回路15に印加される。
ここで、制御出力の供給元となる第3の巻線N3a,N3bは、フォワード巻線に2つの出力端があるタップ付きの構造としている。本実施の形態では、このように第3の巻線N3a,N3bをタップ付きの構造とすることで、入力電圧(電源電圧)が100V系の場合と200V系の場合とで制御電源25に接続する巻線を選択できるようにしている。これにより、制御出力を安定化させるための電圧安定化回路26のロスが低減する。
制御出力は電源電圧を反映しているため、制御回路15は、制御出力を監視することにより停電の発生を確実に捕らえることができ、停電時には光源16の非常点灯への切替動作を確実に行うことができる。
非常時に光源16を点灯させる第2のDC/DCコンバータ17は、後述するコンデンサC2に並列接続され、電圧を検出する分圧抵抗R2,R3と、分圧抵抗R2,R3で検出される電圧が一定の電圧になるように制御を行う制御IC31と、コンデンサC2に並列接続され、制御IC31の出力によりスイッチング動作を行うスイッチング素子Q2と、スイッチング素子Q2のオン時にエネルギーを蓄積し、スイッチング素子Q2のオフ時にエネルギーを放出するコイルL1と、コイルL1から放出されるエネルギーにより発生する電流を流すダイオードD1と、ダイオードD1から流れる電流を平滑するコンデンサC2と、分圧抵抗R6,R7と、分圧抵抗R6,R7及び制御回路15の接続点にゲート端子が接続されたスイッチング素子Q5とを備える。なお、本実施の形態では、光源16の電圧が電池14の電圧よりも高いことを想定しているため、第2のDC/DCコンバータ17が昇圧チョッパ回路となっているが、昇圧チョッパ回路以外の構成を採用してもよい。
以下、電源装置11の通常時(電源ACの通電時)の動作を説明する。
常用電源である電源ACが通電しているとき、第1の整流平滑回路12は、電源ACから印加される交流電圧を整流及び平滑して直流電圧に変換し、第1のDC/DCコンバータ13に出力する。即ち、電源装置11の外部の電源ACからの電力供給により発生する直流電圧が第1のDC/DCコンバータ13に入力される。
第1のDC/DCコンバータ13において、スイッチング素子Q1は、第1の整流平滑回路12から出力される直流電圧を所定周期でオンオフする。即ち、スイッチング素子Q1は、外部の電源ACからの電力供給により発生する直流電圧を所定周期でオンオフする。制御IC21は、電池14を充電する電流が一定になるように、スイッチング素子Q1のオンオフの周期(スイッチング周波数)を制御する。
トランス22の第1の巻線N1は、スイッチング素子Q1によりオンオフされる直流電圧を入力する。トランス22のフライバック巻線である第2の巻線N2は、第1の巻線N1により入力された直流電圧のオフ時に(電池14の定電流充電に応じて)電圧を出力する。一方、トランス22のフォワード巻線である第3の巻線N3a,N3bは、第1の巻線N1により入力された直流電圧を、第3の巻線N3a,N3bの巻数に応じた電圧に変換して出力する。第3の巻線N3a,N3bには、第3の巻線N3aのみを使用するか、第3の巻線N3a,N3b両方を使用するかを選択するためのタップが付されている。第3の巻線N3aのみを使用すれば、巻数が少なく、第3の巻線N3a,N3b両方を使用すれば、巻数が多くなる。即ち、タップを選択することにより、巻数を選択することができる。
第2の整流平滑回路23は、ダイオードD2とコンデンサC3とで構成されており、トランス22の第2の巻線N2から出力された電圧を整流及び平滑して電池14に出力する。電池14は、第2の整流平滑回路23から出力された電圧により充電される。
第3の整流平滑回路24は、第3の巻線N3aの出力端に接続されたダイオードD3と、第3の巻線N3bの出力端に接続されたダイオードD4と、第3の巻線N3bの出力をオンオフするスイッチング素子Q3と、コンデンサC4とで構成されており、第3の巻線N3a,N3bのいずれか一方から出力された電圧を整流及び平滑し、電圧安定化回路26を介して制御回路15に出力する。具体的には、タップの選択に応じてスイッチング素子Q3がオンオフし、スイッチング素子Q3がオンであれば、第3の巻線N3bから出力される電圧がダイオードD4及びコンデンサC4により整流及び平滑されて出力され、スイッチング素子Q3がオフであれば、第3の巻線N3aから出力される電圧がダイオードD3及びコンデンサC4により整流及び平滑されて出力される。なお、第3の巻線N3b側だけでなく、第3の巻線N3a側にもスイッチング素子Q3と同様のスイッチング素子を接続し、第3の巻線N3a,N3bのいずれか一方に接続されたスイッチング素子をオン、他方に接続されたスイッチング素子をオフすることで、第3の巻線N3aの出力と第3の巻線N3bの出力のうち一方を選択するようにしてもよい。しかし、第3の巻線N3a,N3bの出力は同相であり、(第3の巻線N3aの出力電圧)<(第3の巻線N3bの出力電圧)となるため、第3の巻線N3b側のスイッチング素子Q3がオンであれば、第3の巻線N3a側のスイッチング素子のオンオフに関わらず、第3の巻線N3bの出力電圧がコンデンサC4に充電されることになる。したがって、本実施の形態のように、第3の巻線N3a側のスイッチング素子は省略することができる。
制御回路15は、第3の整流平滑回路24から出力された電圧を駆動電圧として動作する。
上記のように、トランス22の第3の巻線N3a,N3bには、制御回路15を駆動するための電圧が生じており、この電圧は、第3の整流平滑回路24のダイオードD3及び/又はダイオードD4とコンデンサC4とによって整流及び平滑され、電圧安定化回路26に入力される。制御電源用巻線である第3の巻線N3a,N3bは、メイン出力用巻線である第2の巻線N2と逆方向、一次側の第1の巻線N1と同一方向になるように接続されている。このように第3の巻線N3a,N3bを接続することで、第3の巻線N3a,N3bの出力電圧を、電源ACの入力電圧を反映した出力電圧とすることができる。
第1のDC/DCコンバータ13は、第3の巻線N3a,N3bの出力電圧を検出する電圧検出回路27を備える。電圧検出回路27は、分圧抵抗R4,R5で構成される。
制御回路15は、例えばマイコンであり、電圧検出をするために基準電圧Vrefを持つ。制御回路15は、電圧検出回路27により検出された第3の巻線N3a,N3bの出力電圧に基づいて、電源ACが100V系と200V系とのいずれであるか(電源ACの種類の例)を判定し、判定結果に応じて第3の巻線N3a,N3bのタップを選択する。
ここで、第3の巻線N3a,N3bの出力電圧波形を図2に示す。電圧検出回路27は、第3の巻線N3a,N3bの出力電圧を分圧抵抗R4,R5で分圧して制御回路15に出力する。制御回路15は、電圧検出回路27から出力された電圧を入力し、入力した電圧の値が予め定められた値以上であれば、電源ACが200V系であると判断し、そうでなければ、電源ACが100V系であると判断する。制御回路15は、電源ACが200V系であると判断した場合、(2)のタップを選択する。これ以降、第3の巻線N3aの出力電圧が第3の整流平滑回路24で整流及び平滑され、電圧安定化回路26を介して制御回路15に入力される。一方、制御回路15は、電源ACが100V系であると判断した場合、(1)のタップを選択する。これ以降、第3の巻線N3bの出力電圧が第3の整流平滑回路24で整流及び平滑され、電圧安定化回路26を介して制御回路15に入力される。
なお、電源ACの起動時には、デフォルトで(1)のタップが選択されるようにしておき、制御回路15が立ち上がり、電圧検出回路27で検出される電圧が安定した時点で、電源ACが200V系であるか100V系であるかの判断が行われる。電源ACが200V系であると判断された場合には、制御回路15がスイッチング素子Q3をオフにし、第3の巻線N3aの出力電圧が電圧安定化回路26に入力されることになるので、制御電源25のためのロスが低減される。
以下、電源装置11の非常時(電源ACの停電時)の動作を説明する。
誘導灯は、消防法で入力電圧が85%では非常点灯せず、40%以上では確実に非常点灯に切り替わるように決められている。また、電源が遮断された時点から非常点灯までの時間を0.5秒以内とすることも定められている。非常灯については、法的な規制はないが、一般社団法人日本照明器具工業会により非常用照明器具技術基準が設けられている。
制御回路15は、トランス22の第3の巻線N3a,N3bのタップを選択した後、第3の巻線N3a,N3bの出力電圧を監視し、この出力電圧に基づいて、第2のDC/DCコンバータ17から光源16への電力供給を制御する。具体的には、制御回路15は、電圧検出回路27により検出された第3の巻線N3a,N3bの出力電圧が所定電圧より低くなった場合、電源ACが停電したと判定して第2のDC/DCコンバータ17から光源16への電力供給を開始して光源16を点灯させる。このとき、制御回路15は、電源ACの種類に応じて上記所定電圧を、前述した基準に合うように設定する。
第3の巻線N3a,N3bの出力電圧は電源電圧を反映しているため、上記のように、第3の巻線N3a,N3bの出力電圧を監視すれば、電源電圧の低下及び電源ACの遮断が確実に検出できる。しかし、電源電圧の低下が検出できても、電源ACが100V系の場合と200V系の場合とでは、非常点灯に切り替える電圧範囲が異なる。上記基準に基づくと、非常点灯に切り替える電圧範囲は、100V系なら40〜85Vであるが、200V系だと80〜170Vとなる。さらには、異電圧242V等が存在し、この場合は切り替え電圧の下限が96.8Vとなる。よって、1つの回路設定電圧で、いずれの場合にも確実に基準通りに非常点灯に切り替え可能な電圧を設定することはできない。
そのため、本実施の形態では、予め電源ACが100V系なのか200V系なのかを制御回路15で判別しておき、その結果に応じて電圧検出回路27で検出された電圧が、非常点灯に切り替える電圧範囲内かどうかを判断する。これにより、例えば200V系の40%の電圧と100V系の80%の電圧とを混同することがなくなり、非常点灯に切り替えるべきかどうかを適切に判断することができる。
図2に示したように、制御回路15は、電源ACが100V系であると判定した場合、非常点灯に切り替える電圧Aを40〜85Vの範囲内で設定する(例えば70Vとする)。そして、制御回路15は、電源電圧が電圧Aを下回った場合に停電が発生したと判断し、非常点灯への移行動作を行う。一方、制御回路15は、電源ACが200V系(あるいは254V)であると判定した場合、非常点灯に切り替える電圧Bを80〜170V(あるいは102〜216V)の範囲内で設定する(例えば140Vとする)。そして、制御回路15は、電源電圧が電圧Bを下回った場合に停電が発生したと判断し、非常点灯への移行動作を行う。
電圧検出回路27は、第3の整流平滑回路24のコンデンサC4の電荷の影響を受けず、出力電圧が入力電圧を反映するため、二次側の電圧を検出したり、制御電源25の電圧低下を検出したりすることなく、電源電圧の低下や停電を検出するために利用することができる。よって、制御回路15は、停電が発生したとき、瞬時に非常点灯に切り替えることが可能となる。
非常点灯への移行動作として、制御回路15は、電池14と光源16とで放電ループが形成されるようにスイッチング素子Q5をオンに制御する。これにより、充電された電池14が電源となって、電池14からの出力電圧が第2のDC/DCコンバータ17によって適切な電圧に変換され、光源16に印加され、光源16が点灯する。
このように、本実施の形態では、第2のDC/DCコンバータ17が、第2の整流平滑回路23により整流及び平滑された電圧により得られる電力を光源16に供給する。光源16は、第2のDC/DCコンバータ17からの電力供給により点灯する。
なお、本実施の形態では、光源16が白熱電球となっているが、LED(発光ダイオード)を1つ又は複数接続したLEDモジュール等、他の種類の光源を用いてもよい。
電源電圧が低下したときには、制御回路15の確実な動作のために、電池14の電圧が電圧安定化回路26により昇圧され、駆動電圧として制御回路15に入力される。このために、電池14と電圧安定化回路26との間に接続されたスイッチング素子Q4と、第2の整流平滑回路23と電池14との間にカソード端子が接続され、スイッチング素子Q4のゲート端子にアノード端子が接続されたツェナーダイオードDZ1とが設けられている。第2の整流平滑回路23からの出力(二次側出力)が途絶えると、ツェナーダイオードDZ1がスイッチング素子Q4をオンにして電池14から電圧安定化回路26に電力が供給される。なお、第2の整流平滑回路23からの出力に応じてスイッチング素子Q4をオンオフする代わりに、制御回路15からの信号によりスイッチング素子Q4をオンオフしてもよい。この場合、制御回路15とスイッチング素子Q4のゲート端子とを接続し、制御回路15から、停電を検出しているかどうかを示す信号をスイッチング素子Q4のゲート端子に出力する。制御回路15が停電を検出した場合、スイッチング素子Q4がオンになり、電池14から電圧安定化回路26に電力が供給される。
以上説明したように、本実施の形態において、防災灯である照明装置10は、常用電源である電源ACの電圧を整流及び平滑する第1の整流平滑回路12と、第1の整流平滑回路12の電圧を低い電圧に変換する第1のDC/DCコンバータ13と、通常時に充電され、停電時に電源として使用される電池14と、全体の制御を行う制御回路15と、電池14から電力の供給を受け、非常時に光源16に電力を供給する第2のDC/DCコンバータ17と、停電時に電池14の電圧を制御回路15の電圧に合わせて昇降圧し、制御回路15へ電力を供給する電圧安定化回路26とを備える。第1のDC/DCコンバータ13は、フライバック方式であり、電池14に流れる電流を一定にする定電流制御を行う。第1のDC/DCコンバータ13のトランス22は、入力側の第1の巻線N1と、電池14の充電用の出力をするフライバック方式の第2の巻線N2と、第2の巻線N2とは逆極性に巻かれた第3の巻線N3a,N3bを有する。第3の巻線N3a,N3bの出力は、整流及び平滑され、電源ACの通電時に制御回路15へ出力される。第3の巻線N3a,N3bは、タップを有する。なお、本実施の形態では、主に2種類の電源ACに対応可能とすることを想定しているため、タップが2つのみであるが、タップは3つ以上あってもよい。
照明装置10は、さらに、入力電圧を検出する電圧検出回路27を備える。基準電圧を持つマイコンである制御回路15は、電圧検出回路27により検出される入力電圧に応じて、第3の巻線N3a,N3bのタップの選択(切替)を行う。本実施の形態では、停電を検出したときの非常点灯への切替にあたり、入力電圧をそのまま検出してフォトカプラ等の素子を使って二次側に動作を伝える方式と比べて、部品数が少なくなり、また、一次側と二次側との絶縁を考慮する必要がなくなるというメリットがある。また、第2の巻線N2からの出力(二次側の出力)を監視して停電を検出する方式と比べて、二次側の平滑コンデンサ容量とそのとき接続されている負荷のバランスによっては、停電であることを検出するのに時間を要し、非常点灯に切り替えるのに時間が掛かってしまうことがなくなるというメリットがある。
本実施の形態では、制御電源用電力をフライバックとは逆方向の巻線から出力し、その出力を検出して制御電源用巻線を自動選択するため、軽負荷であったり、周囲温度の変化により負荷の特性が変動したりした場合でも、安定した制御電源用電力を供給することができる。また、停電を確実に検出できるので非常点灯に確実に切り替えることができる。
実施の形態2.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
図3は、本実施の形態に係る照明装置10の構成を示す回路図である。
図3において、第2のDC/DCコンバータ17以外の構成については、図1に示した実施の形態1のものと同様である。
非常時に光源16を点灯させる第2のDC/DCコンバータ17は、コンデンサC2に並列接続され、電圧を検出する分圧抵抗R2,R3と、分圧抵抗R2,R3で検出される電圧が一定の電圧になるように制御を行う制御IC31と、コンデンサC2に直列接続され、制御IC31の出力によりスイッチング動作を行うスイッチング素子Q2と、スイッチング素子Q2のオン時にエネルギーを蓄積し、スイッチング素子Q2のオフ時にエネルギーを放出するコイルL1と、コイルL1から放出されるエネルギーにより発生する電流を流すダイオードD1と、ダイオードD1から流れる電流を平滑するコンデンサC2とを備える。本実施の形態では、電池14の電圧が光源16の電圧よりも高いことを想定しているため、第2のDC/DCコンバータ17が、実施の形態1のような昇圧チョッパ回路ではなく、降圧回路となっている。また、本実施の形態では、スイッチング素子Q2が光源16のオフスイッチを兼ねるため、図1に示した分圧抵抗R6,R7及びスイッチング素子Q5が不要となる。
なお、本実施の形態では、光源16が白熱電球となっているが、LED(発光ダイオード)を1つ又は複数接続したLEDモジュール等、他の種類の光源を用いてもよい。
実施の形態3.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
図4は、本実施の形態に係る照明装置10の構成を示す回路図である。
図4において、電源装置11は、図1に示した第2のDC/DCコンバータ17の代わりに、点灯回路18を備える。その他の構成については、図1に示した実施の形態1のものと同様である。
点灯回路18は、図1に示した分圧抵抗R6,R7及びスイッチング素子Q5のみを備える。制御回路15は、停電を検出すると、電池14と光源16とで放電ループが形成されるようにスイッチング素子Q5をオンに制御する。これにより、充電された電池14が電源となって、電池14からの出力電圧が光源16に印加され、光源16が点灯する。電池14の電圧が光源16の電圧と略同じであれば、実施の形態1のように電池14の電圧を昇圧せず、本実施の形態のようにスイッチング素子Q5のみを介して、電池14と光源16とを接続することができる。
なお、本実施の形態では、光源16が白熱電球となっているが、LED(発光ダイオード)を1つ又は複数接続したLEDモジュール等、他の種類の光源を用いてもよい。
実施の形態4.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
図5は、本実施の形態に係る照明装置10の構成を示す回路図である。
図5において、照明装置10は、蛍光ランプである光源16を備える。電源装置11は、図1に示した第2のDC/DCコンバータ17の代わりに、点灯回路19を備える。その他の構成については、図1に示した実施の形態1のものと同様である。
点灯回路19は、電池14の電圧を昇圧するプッシュプルインバータ20と、プッシュプルインバータ20をオンオフするスイッチング素子Q6とを備える。
上記のように、光源16として白熱電球ではなく、蛍光ランプ等の放電灯を用いてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらの実施の形態のうち、2つ以上を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つを部分的に実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
10 照明装置、11 電源装置、12 第1の整流平滑回路、13 第1のDC/DCコンバータ、14 電池、15 制御回路、16 光源、17 第2のDC/DCコンバータ、18,19 点灯回路、20 プッシュプルインバータ、21,31 制御IC、22 トランス、23 第2の整流平滑回路、24 第3の整流平滑回路、25 制御電源、26 電圧安定化回路、27 電圧検出回路、C1,C2,C3 コンデンサ、D1,D2,D3,D4,D5 ダイオード、DB1 ダイオードブリッジ、DZ1 ツェナーダイオード、L1 コイル、N1 第1の巻線、N2 第2の巻線、N3a,N3b
第3の巻線、Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6 スイッチング素子、R1 抵抗、R2,R3,R4,R5,R6,R7 分圧抵抗。

Claims (4)

  1. 外部の電源からの電力供給により発生する直流電圧を所定周期でオンオフするスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子によりオンオフされる直流電圧を入力する第1の巻線と、前記第1の巻線により入力される直流電圧のオフ時に電圧を出力するフライバック巻線である第2の巻線と、前記外部の電源の種類に応じて巻数を切り替えるために選択されるタップが付され、前記第1の巻線により入力される直流電圧を前記巻数に応じた電圧に変換して出力するフォワード巻線である第3の巻線とを有するトランスと、
    前記第2の巻線から出力された電圧を整流及び平滑する整流平滑回路と、
    前記整流平滑回路により整流及び平滑された電圧により得られる電力を外部の光源に供給する点灯回路と、
    前記第3の巻線の両端間の電圧を検出する電圧検出回路と、
    前記第3の巻線から出力される電圧を駆動電圧として動作し、起動時は、前記電圧検出回路により検出された電圧に基づいて前記外部の電源の種類を判定し、前記外部の電源の種類の判定結果が前記第3の巻線で選択されているタップに対応する種類とは別の種類であれば前記第3の巻線で当該別の種類に対応するタップを選択し、その後は、前記電圧検出回路により検出される電圧を監視し、当該電圧に基づいて前記点灯回路から前記外部の光源への電力供給を制御する制御回路と
    を備える電源装置。
  2. 前記電源装置は、さらに、
    前記整流平滑回路により整流及び平滑された電圧により充電される電池
    を備え、
    前記制御回路は、前記電圧検出回路により検出される電圧が所定電圧より低くなった場合、前記外部の電源が停電したと判定して前記点灯回路による前記電池から前記外部の光源への電力供給を開始して前記外部の光源を点灯させる請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記制御回路は、前記外部の電源の種類の判定結果に応じて前記所定電圧を設定する請求項2に記載の電源装置。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の電源装置と、
    前記電源装置の点灯回路からの電力供給により点灯する光源と
    を備える照明装置。
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