JP2012093288A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アンテナ装置6は、板状の誘電体6c、放射導体6aおよび接地導体6bを備え、アンテナ装置6の表面側のソーラーパネル20の外周縁20bは、当該ソーラーパネル20の外周に形成された電極部201a,206aを除いて、放射導体6aの外縁6a1から外方にはみ出さないように形成され、電極部201a,206aは、放射導体6aの外縁6a1および誘電体6cの外縁6c1よりも外方に突出し、誘電体6cの外方で回路基板11に電気的に接続されている。これによって、アンテナの利得特性の低下を抑えることができる。
【選択図】図2
Description
この種の民生用GPS受信機では、受信用アンテナとして、受信機とは別の筐体に収容されたパッチ型平面アンテナまたは筒状ヘリカル、あるいは受信機筐体内に内蔵されたパッチ型アンテナなどが用いられている。
この中で、腕時計の時計ケース内に、板状の誘電体と、この誘電体の表面側に設けられた板状の放射導体と、誘電体の裏面側に設けられた板状の接地導体と、放射導体に電気的に接続された給電部材とを備え、放射導体のさらに表面側には、他の誘電体を介して周波数調整用プレートが設けられたパッチ型アンテナ装置が知られている(例えば、特許文献1)。
板状の誘電体を挟んで表側に板状の放射導体、裏側に板状の接地導体が設けられたアンテナ装置と、前記アンテナ装置の表側に配置されたソーラーパネルと、前記アンテナ装置の裏側に配置され前記ソーラーパネルの外周に形成された電極部に電気的に接続された回路基板とを備えた電子機器において、
前記ソーラーパネルの外周縁は、前記電極部を除いて、前記放射導体の外周縁から外方にはみ出さないように形成され、前記電極部は、前記放射導体および前記誘電体の外周縁よりも外方に突出し、前記誘電体の外方で前記回路基板に電気的に接続されていることを特徴とする電子機器である。
板状の誘電体を挟んで表側に板状の放射導体、裏側に板状の接地導体が設けられたアンテナ装置と、前記アンテナ装置の表側に配置されたソーラーパネルと、前記アンテナ装置の裏側に配置され前記ソーラーパネルの外周に形成された電極部に電気的に接続された回路基板とを備えた電子機器において、
前記ソーラーパネルの外周縁は、前記電極部を除いて、前記放射導体の外周縁から外方にはみ出さないように形成され、
前記ソーラーパネルと前記放射導体との間には絶縁体が介在されていることを特徴とする電子機器である。
板状の誘電体を挟んで表側に板状の放射導体、裏側に板状の接地導体が設けられたアンテナ装置と、前記アンテナ装置の表側に配置されたソーラーパネルと、前記アンテナ装置の裏側に配置され前記ソーラーパネルの外周に形成された電極部に電気的に接続された回路基板とを備えた電子機器において、
前記ソーラーパネルの外周縁は、前記電極部を除いて、前記放射導体の外周縁から外方にはみ出さないように形成され、
前記電極部は、前記放射導体および前記誘電体の外周縁よりも外方に突出し、前記誘電体の外方で前記回路基板に電気的に接続され
さらに、前記ソーラーパネルと前記放射導体との間には絶縁体が介在されていることを特徴とする電子機器である。
この腕時計1は、筒状の金属ケース本体である時計ケース2と、この時計ケース2の下端の開口部を閉塞する金属部材である裏蓋3とを備えている。このうち時計ケース2の内部には、時計モジュール4と、文字板5とが設置されている。また、時計ケース2の内部には、時計モジュール4と文字板5との間にアンテナ装置6およびソーラーパネル20が設けられている。
ここで、アンテナ装置6は、GPS(Global Positioning System)電波を受信するためのアンテナ装置である。一方、ソーラーパネル20は、発電によって生じた電荷によって腕時計1に搭載された二次電池(図示せず)を充電するためのソーラーパネルである。
また、時計ケース2の12時、6時方向には、腕時計1を腕に装着するためのバンド7Aを取り付けるためのバンド取付部7が設けられている。さらに、時計ケース2の上部側面には、ベゼル15、カバー部材16が設けられている。このベゼル15およびカバー部材16は金属製である。
また、この時計ケース2の内部には、時計モジュール4、アンテナ装置6、ソーラーパネル20および文字板5の他に、回路基板11が配置されている。このうち回路基板11は時計モジュール4に組み込まれている。
上記制御ICは、例えば、受信回路で取り出された位置データに基づいて現在位置の表示制御を行うとともに、受信回路で取り出された時刻データに基づいて時刻修正処理を行う。但し、GPS電波から時刻データを取得する代わりに、別途アンテナ装置を設けて標準電波から時刻データを取得するようにしてもよい。
なお、図1および図2において符号12aは指針軸を表し、この指針軸12aはアンテナ装置6、ソーラーパネル20及び文字板5を貫いて文字板5の上に突出し、その突出部には指針12が取り付けられている。
このアンテナ装置6は、図2に示すように、板状の放射導体6aおよび接地導体6bで板状の誘電体6cを上下から挟み込んだ平面アンテナ構造を有している。このうち放射導体6aおよび接地導体6bは例えば厚み12μmの銀箔で構成されている。一方、誘電体6cは例えば厚み50μmのセラミックを13層積層して構成されている。
このように、本実施形態では、アンテナ装置6に誘電体6cを使用するとともに、誘電体6cの比誘電率を比較的に高くすることによって、波長短縮化を図っている。例えば、誘電体6cの比誘電率は、時計ケース2の内径が30mm程度であれば10〜30程度に設定されている。
また、図3に示すように、放射導体6aの外周6a1のうち、放射導体6aの中心を挟んで互いに対向する位置に一対の切り欠き部6fが形成されている。一対の切り欠き部6fを設けたのは、アンテナ装置6を円偏波アンテナとして機能させるためである。
このソーラーパネル20は、平板状の6枚のセル200によって構成されている。但し、セル200の枚数は6枚に限定されないことはいうまでもない。なお、以下の説明において、6枚のセル200を説明の便宜上区別して用いる場合には符号200に代えて符号201から206を用いるものとする。
この6枚のセル200は平面視でそれぞれ扇形に形成されている。具体的には、この6枚のセル200の各々は、平面視で、互いに60度の中心角をなす直線状の2つの辺と、この直線状の2つの辺が接近する一端同士を結ぶ弧状にへこむ1つの辺と、この直線状の2つの辺が離反する他端同士を結ぶ弧状に膨らむ1つの辺とを備えている。そして、この6枚のセル200が平面的に並設されることによって、全体として円形で中央位置に穴部20aを備えるソーラーパネル20が構成されている。この場合、6枚のセル200の弧状に膨らむ辺が重なることなくループ状に連なってソーラーパネル20の円形の外縁が形成され、6枚のセル200の弧状にへこむ辺が重なることなくループ状に連なってソーラーパネル20の中央の穴部20aが形成されている。
図6はこのソーラーパネル20の電気的な接続構造を示している。この接続構造は図5に破線の丸で囲んだ部分、すなわちソーラーパネル20の外周部で隣り合うセルの境界部分に設けられている。なお、以下では、セル201とセル202との間の接続構造を例に説明する。
セル201とセル202は、それぞれ、表側のプラス極と裏側のマイナス極とが重なり合った構造となっている。ここで、セル201のプラス極を201(+)、マイナス極201(−)とし、セル202のプラス極を202(+)、マイナス極を202(−)で表せば、セル201のマイナス極201(−)の一部は切り欠かれた構造となっており、その切り欠き部分で電気接続部21の一端部がセル201のプラス極201(+)に電気的に接続されている。そして、この電気接続部21の他端側はセル202の裏面側に引き出され、この電気接続部21の他端部はマイナス極202(−)に接続されている。なお、図6において符号24は導電性接着剤を示している。
同様の接続構造によって、セル202とセル203との間、セル203とセル204との間、セル204とセル205との間、セル205とセル206との間もそれぞれ電気的に接続されている。
上記セル201には、他の部分に対して外方に突出する電極部201aが形成されている。この電極部201aは、セル201のプラス極201(+)およびマイナス極201(−)の一部と、このマイナス極201(−)に電気的に接続された電極パッド22とから形成されている。
一方、上記セル206には、他の部分に対して外方に突出する電極部206aが形成されている。この電極部206aは、セル206のプラス極206(+)の一部と、このプラス極206(+)に電気的に接続された電極パッド23とから形成されている。
ソーラーパネル20の外形寸法は、電極部201a,206aを除いて、アンテナ装置6の放射導体6aの外形寸法と同じかそれよりも小さく形成されている。そして、アンテナ装置6の上にソーラーパネル20を設置した状態では、ソーラーパネル20の外周縁は、電極部201a,206aを除いて、アンテナ装置6の放射導体6aの外周縁6a1から外方にはみ出ないようにされている。一方、ソーラーパネル20の外周に形成された電極部201a,206aは、アンテナ装置6の上にソーラーパネル20を設置した状態では、アンテナ装置6の誘電体6cの外周縁6c1から外方にはみ出している。そして、この電極部201a,206aのうち、アンテナ装置6の誘電体6cの外周縁6c1から外方にはみ出した部分で、回路基板11との電気的接続がなされている。
なお、円偏波アンテナとして機能させるためアンテナ装置6の放射導体6aに上述のように切り欠き部6fを設ける必要がある場合、その切り欠き部6fの半径方向の底自体も放射導体6aの外周縁6a1の一部を形成することになる。したがって、ソーラーパネル20の外周縁20bが当該切り欠き部6fの底よりも外方にはみ出さないように、ソーラーパネル20にも、当該切り欠き部6fに対応する箇所に切り欠き部を形成しておくか、或いは、ソーラーパネル20の径を当該切り欠き部6fが形成されている箇所の径よりも小さく形成することが必要となる。
回路基板11には、上記電極パッド22,23に対応する位置に導電パターン11a、11bが形成されている。この導電パターン11a,11bは、アンテナ装置6の誘電体6cの外周縁6c1から外方にはみ出した位置に形成されている。そして、電極パッド22,23と、それに対応する導電パターン11a、11bとは1対1でコイルばね状の電気接続部材25,26によって電気的に接続されている。この場合、特に限定はされないが、電気的接続部材25,26の下端部は時計モジュール4に形成されたガイド穴27に挿入されている。また、文字板5の上には押さえリング28が設けられ、この押さえリング28によって、電極部材25,26の付勢力に起因するソーラーパネル20および文字板5の浮き上がりが防止されている。
なお、ここでは図示の便宜上電極パッド22,23が1つの部材を指示しているが、電極パッド22,23はそれぞれ別の部材であることは言うまでもない。また、電極パッド22,23に対応する電極接続部材25,26、導電パターン11a,11bおよび電極部201a,206aも同様である。
図9(A)は、ソーラーパネル無しのアンテナ装置6(サンプル1)の特性を示すスミスチャート、図9(B)は、ソーラーパネル有りで、ソーラーパネル20の外周縁を電極部201a,206aを除いて放射導体6aの外周縁よりも小さくして該放射導体6aの外周縁から外方にはみ出さない構造としたアンテナ装置6(サンプル2)の特性を示すスミスチャート、図9(C)は、ソーラーパネル有りで、ソーラーパネル20の外周縁が誘電体6cの外周縁から外方にはみ出した構造のアンテナ装置6(サンプル3)の特性を示すスミスチャートである。
ここで、サンプル1〜3のアンテナ装置6自体としては、本実施形態と同様のアンテナ装置を使用した。また、サンプル2,3のソーラーパネル20としては、本実施形態と同様に中央に穴部が形成されたものを使用した。
図9(A)〜(C)からは、ソーラーパネル20の外周縁が放射導体6aの外周縁から外方にはみ出さない構造としたサンプル2によれば、ソーラーパネル無しのサンプル1と同様に、円偏波特性を有するアンテナのためくびれ部があり、このくびれ部分が中心周波数(1.57542GHz)においてインピーダンス整合されていることが分かる。
これに対して、ソーラーパネル20の外周縁が誘電体6cの外周縁から外方にはみ出した構造のアンテナ装置6(サンプル3)ではくびれ部がほとんどなく、直線偏波になっていることが分かる。
以上から、ソーラーパネル20の外周縁が放射導体6aの外周縁から外方にはみ出さない構造とすることは、円偏波特性に優れ、且つ、中心周波数でインピーダンス整合されたアンテナ装置の実現に有効であることが分かる。
同図において、2点鎖線で示す指向性利得特性曲線10Aは、サンプル1のアンテナ装置6の入力インピーダンスを測定した場合における指向性利得特性曲線である。また、実線で示す指向性利得特性曲線10Bは、サンプル2の入力インピーダンスを測定した場合における指向性利得特性曲線である。また、破線で示す指向性利得特性曲線10Cは、サンプル3の入力インピーダンスを測定した場合における指向性利得特性曲線である。
なお、この各指向性利得特性曲線は、ソーラーパネル20をアンテナ装置6の上に設けないサンプル1の入力インピーダンスを測定した場合における最大利得0dBを基準としたときのものである。
この図10から次のようなことが分かる。
すなわち、ソーラーパネル20の外周縁が誘電体6cの外周縁から外方にはみ出した構造を有するサンプル3によれば、ソーラーパネル無しのサンプル1と比較し2.8dBの利得低下があることが分かる。
一方、ソーラーパネル20の外周縁が放射導体6aの外周縁から外方にはみ出さない構造とした本実施形態と同様のサンプル2でも、ソーラーパネル無しのサンプル1と比較し0.9dBの利得低下となるが、サンプル3に比べて1.9dBの利得の改善を図ることができることが分かる。
以上から、ソーラーパネル20の外周縁が放射導体6aの外周縁から外方にはみ出さない構造とすることは、アンテナの利得改善に有効であることが分かる。
すなわち、本実施形態によれば、外周に形成された電極部201a,206aを有するソーラーパネル20をアンテナ装置6の上に設けているとともに、電極部201a,206aを除くソーラーパネル20の外形寸法を、放射導体6aの外形寸法と小さな外形寸法としてソーラーパネル20の外周縁が該放射導体6aの外周縁6a1から外方にはみ出さない構造となっているので、従来技術に比べてアンテナ利得の向上を図ることができる。
なお、この効果は、電極部201a,206aを除くソーラーパネル20の外形寸法を、放射導体6aの外形寸法と同じにしても得られるものと推測される。アンテナの利得低下は、電界の強い放射導体6aの外周部全体をソーラーパネル20によって覆い隠してしまうことから、放射導体6aの外周縁から外方にはみ出したソーラーパネル20内の金属も放射源となってしまいアンテナ特性に影響を与えるものと考えられ、電界の強い放射導体6aの外周部をソーラーパネル20で極力覆わない構造とすれば、アンテナの利得低下を抑制できると推測されるからである。
この腕時計100が第1の実施形態の腕時計1と異なる点は、セル200とアンテナ装置6との間に絶縁性両面テープ30を貼り付けた構造となっている点である。その他の点では、腕時計100は、腕時計1と全く同様な構造となっている。したがって、図示およびその説明は適宜省略する。
図12は、ソーラーパネル20との間に絶縁性両面テープ30を介在させたアンテナ装置6(サンプル5)の特性を示すスミスチャートである。
ここでは、サンプル5のアンテナ装置6自体としては、いずれも本実施形態と同様のアンテナ装置を使用した。また、サンプル5のソーラーパネル20としては、従来と同様にアンテナ装置6の放射導体6aよりも一回り大きいもので、中央に穴部が形成されたものを使用した。
この図12からは次のようなことが分かる。
すなわち、ソーラーパネル20との間に絶縁性テープ30を介在させた構造のサンプル5によれば、ソーラーパネル無しの構造のサンプル1と同様に円偏波特性を有するアンテナのためくびれ部があることが分かる。さらに、このサンプル5では、くびれ部分が周波数(1.5728560GHz)においてインピーダンス整合されていることが分かる。
一方、ソーラーパネル20との間に絶縁性テープ30を介在させない構造のサンプル3では図9(C)において,くびれ部がほとんどなく、直線偏波となっていることが分かる。
以上から、ソーラーパネル20との間に絶縁性テープ30を介在させた構造とすることは、円偏波特性に優れ、且つ、中心周波数でインピーダンス整合されたアンテナ装置の実現に有効であることが分かる。
ここでは、サンプル4のアンテナ装置6自体としては、本実施形態と同様のアンテナ装置を使用した。また、サンプル4のソーラーパネル20としては、本実施形態と同様にアンテナ装置6の放射導体6aよりも小さいもので、中央に穴部が形成されたものを使用した。
同図のスミスチャートを見ると、ソーラーパネル20との間に絶縁性テープ30を介在させた構造のサンプル4は、時計ケース内に配置した場合でも、図9(A)に示す金属製のケース無しの場合におけるソーラーパネル無しのサンプル1の特性とほとんど変わらないことが分かる。
この図において、円の外周の数字は、パッチアンテナ装置の頂点方向(時計ガラス8側の方向)を0度とした方位を示す角度(単位:°)、円の半径方向は利得(単位:dB)を示す。特性曲線14A、14B、14Cは、放射導体6a等の放射特性、すなわち利得の方位特性を示す。
このうち2点鎖線で示す指向性利得特性曲線14Aは、サンプル1のアンテナ装置6の入力インピーダンスを測定した場合における指向性利得特性曲線である。また、実線で示す指向性利得特性曲線14Bは、サンプル4の入力インピーダンスを測定した場合における指向性利得特性曲線である。また、破線で示す指向性利得特性曲線14Cは、サンプル5の入力インピーダンスを測定した場合における指向性利得特性曲線である。この各指向性利得特性曲線は、ソーラーパネル20をアンテナ装置6の上に設けないサンプル1の入力インピーダンスを測定した場合における最大利得−5dBを基準としたときのものである。
この図14からは次のようなことが分かる。
すなわち、ソーラーパネル20との間に絶縁性両面テープ30を介在させ且つソーラーパネル20をアンテナ装置6の放射導体6aよりも小さくしたアンテナ装置6(サンプル4)によれば、サンプル1と同様に、文字板側(図14中の上部方向側)に指向性を持つ円偏波特性となっていて、ソーラーパネル20の影響による利得低下が少なく、文字板側ではソーラーパネル無しの場合(サンプル1)とほとんど同じ特性が得られることが分かる。
一方、ソーラーパネル20との間に絶縁性両面テープ30を介在させ且つソーラーパネル20をアンテナ装置6の放射導体6aよりも大きくしたサンプル5によれば、ソーラーパネル20との間に絶縁性両面テープ30を介在させ且つソーラーパネルをアンテナ装置6の放射導体6aよりも小さくしたサンプル4に比べて、ソーラーパネルの影響による利得低下が大きいことが分かる。具体的には、サンプル5の利得低下は1.8dBである。
以上から、ソーラーパネル20との間に絶縁性両面テープ30を介在させることは、アンテナの利得改善に有効であり、特に、ソーラーパネル20との間に絶縁性両面テープ30を介在させ且つソーラーパネル20をアンテナ装置6の放射導体6aよりも小さくすることは、アンテナの利得改善に有効であることが分かる。
すなわち、本実施形態によれば、ソーラーパネル20とアンテナ装置6との間に絶縁性両面テープ30を介在させたので、ソーラーパネル無しのアンテナ装置6と同様のアンテナ特性を得ることができる。なお、この効果は絶縁性両面テープ30に代えて、絶縁性接着剤その他の絶縁体をソーラーパネル20とアンテナ装置6との間に介在させた場合でも得ることができる。上記では0.15mmの厚さの絶縁性両面テープ30を使用したが、その後の実験で、絶縁体の厚みが大きいほどその効果が高いことが確認された。
そして、第1の実施形態の効果を踏まえれば、ソーラーパネル20とアンテナ装置6との間に絶縁性両面テープ30を介在させた上で、さらに、電極部201a,206aを除くソーラーパネル20の外形寸法を放射導体6aの外形寸法と同じか又はその外形寸法よりも小さな外形寸法として該放射導体6aの外縁6a1からソーラーパネル20の外縁20bを外方にはみ出させない構造とすれば、アンテナ特性がさらに向上することが分かる。
例えば、上記実施形態では、誘電体6cを8角形とした例について説明したが、図15に示すように、誘電体6cを平面視で一部を切り欠いた円形とし、この切り欠き部分に、電極部201a,206aを設けてもよい。
また、ソーラーパネル20は円形としたが、楕円や多角形としてもよい。
さらには、電極部201a,206aは並べて設けられていなくてもよく、ソーラーパネル20の外周部の任意の2か所に設けてもよい。
また、上記実施形態では、GPS受信機能付きの腕時計の場合について説明したが、GPS受信機能付きの腕時計以外の携帯電話、GPS専用受信機などの他の電波受信機器にも適用できる。
さらに、上記実施形態では、電波を受信する場合について説明したが、電波を受信する場合に限られず、電波を送信する場合にも適用できる。
2 時計ケース
3 裏蓋
6 アンテナ装置
6a 放射導体
6b 接地導体
6c 誘電体
11 回路基板
20 ソーラーパネル
22,23 電極パッド
200 セル
201〜206 セル
201a,206a 電極部
Claims (4)
- 板状の誘電体を挟んで表側に板状の放射導体、裏側に板状の接地導体が設けられたアンテナ装置と、前記アンテナ装置の表側に配置されたソーラーパネルと、前記アンテナ装置の裏側に配置され前記ソーラーパネルの外周に形成された電極部に電気的に接続された回路基板とを備えた電子機器において、
前記ソーラーパネルの外周縁は、前記電極部を除いて、前記放射導体の外周縁から外方にはみ出さないように形成され、前記電極部は、前記放射導体および前記誘電体の外周縁よりも外方に突出し、前記誘電体の外方で前記回路基板に電気的に接続されていることを特徴とする電子機器。 - 板状の誘電体を挟んで表側に板状の放射導体、裏側に板状の接地導体が設けられたアンテナ装置と、前記アンテナ装置の表側に配置されたソーラーパネルと、前記アンテナ装置の裏側に配置され前記ソーラーパネルの外周に形成された電極部に電気的に接続された回路基板とを備えた電子機器において、
前記ソーラーパネルの外周縁は、前記電極部を除いて、前記放射導体の外周縁から外方にはみ出さないように形成され、
前記ソーラーパネルと前記放射導体との間には絶縁体が介在されていることを特徴とする電子機器。 - 板状の誘電体を挟んで表側に板状の放射導体、裏側に板状の接地導体が設けられたアンテナ装置と、前記アンテナ装置の表側に配置されたソーラーパネルと、前記アンテナ装置の裏側に配置され前記ソーラーパネルの外周に形成された電極部に電気的に接続された回路基板とを備えた電子機器において、
前記ソーラーパネルの外周縁は、前記電極部を除いて、前記放射導体の外周縁から外方にはみ出さないように形成され、
前記電極部は、前記放射導体および前記誘電体の外周縁よりも外方に突出し、前記誘電体の外方で前記回路基板に電気的に接続され
さらに、前記ソーラーパネルと前記放射導体との間には絶縁体が介在されていることを特徴とする電子機器。 - 前記放射導体の外周に切り欠き部が形成され、前記ソーラーパネルの外周縁は、前記切り欠き部の底よりも外方にはみ出さないように形成されていることを特徴とする請求項1から3いずれか一項に記載の電子機器。
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