JP2012091085A - フィルタプレス用圧搾膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】通路孔付近における早期の損傷おそれが改善されて十分な耐久性のあるフィルタプレス用圧搾膜を提供する。
【解決手段】受基板に液密的に接合される外周部2と、受基板との間への圧流体の供給によって弾性膨出変形することによる絞り作用を受ける圧搾対象流体を通すための通路孔3と、を有する弾性材製のフィルタプレス用圧搾膜において、通路孔3の周辺部位3aにからみ織り繊維19で補強される補強部20が設けられるとともに、からみ織り繊維19の繊維密度が補強部20の核心部位20aに近づくに連れて密となる状態に設定される。
【選択図】図2
【解決手段】受基板に液密的に接合される外周部2と、受基板との間への圧流体の供給によって弾性膨出変形することによる絞り作用を受ける圧搾対象流体を通すための通路孔3と、を有する弾性材製のフィルタプレス用圧搾膜において、通路孔3の周辺部位3aにからみ織り繊維19で補強される補強部20が設けられるとともに、からみ織り繊維19の繊維密度が補強部20の核心部位20aに近づくに連れて密となる状態に設定される。
【選択図】図2
Description
本発明は、フィルタプレス用圧搾膜に係り、詳しくは、受基板に液密的に接合される外周部と、前記受基板との間への圧流体の供給によって弾性膨出変形することによる絞り作用を受ける圧搾対象流体を通すための通路孔と、を有する弾性材製のフィルタプレス用圧搾膜に関するものである。
フィルタプレス(圧搾機)とは、濾過対象流体(スラリー)から水分を除去して脱水ケーキを形成する装置のことであり、特許文献1の「フィルタプレスにおけるスラリーの脱水処理方法」や、特許文献2の「フィルタプレス装置、及び当該フィルタプレス装置におけるスラリーの圧搾方法」等において開示されている。
フィルタプレスの概略を説明すると、金属や樹脂製の凹凸があって中心や下端に通路孔のあいた濾板に濾布を張ったものを直列に密着させたもので、スラリー(汚泥、掘削土、セメントなどが水中にまざったもの:濾過対象流体)をポンプで濾板中心の穴から加圧供給する。供給されたスラリは、濾板に注入される圧搾空気や高圧水によって膨張する圧搾膜による圧力で、水分のみが2枚の濾板の隙間の濾布の目から外へ排出され、濾板間(実際には濾布と濾布の間)に脱水ケーキが形成される。脱水完了後、濾板を開板し、ケーキを排出する、というものである。
フィルタプレスにて用いられる濾板は、受基板と、受基板に液密に接合される外周部を備える膜本体を有する圧搾膜とからなり、通常は、受基板の両側それぞれに圧搾膜が装備されたサンドイッチ構造のものに構成されている。この濾板並びに圧搾膜に関しては、特許文献3において開示されたものが知られている。
濾板においては、合成樹脂等で成る受基板(濾板)と圧搾膜との間、即ち膨縮室には圧搾空気又は高圧水等の圧流体を入れて圧搾膜を膨出させてスラリー等の圧搾対象流体を圧搾するのであるが、圧流体による膨出変形時には通路孔付近で応力集中し易い傾向がある。つまり、通路孔周辺では、圧搾膜の受基板への支持構造が、外周部における受基板への支持構造に比べて不均一になり易く、それによって応力集中し易い。
そのため、比較的圧流体が高圧(例:1.5MPa)である場合には、圧搾膜における通路孔付近での前記応力集中により、過大歪が発生して早期に亀裂が生じるおそれがあった。従来、図7(a)に示すように、圧搾膜Mにおける通路孔3の周辺部位3aのうち、膜内側部位に早期歪(早期亀裂)kが生じた。亀裂kは、膜としての左右に延びる状態で形成されている。
本発明の目的は、通路孔付近における早期の損傷おそれが改善されて十分な耐久性のあるフィルタプレス用圧搾膜を実現して提供する点にある。
請求項1に係る発明は、受基板5に液密的に接合される外周部2と、前記受基板5との間への圧流体aの供給によって弾性膨出変形することによる絞り作用を受ける圧搾対象流体rを通すための通路孔3と、を有する弾性材製のフィルタプレス用圧搾膜において、
前記通路孔3の周辺部位3aにからみ織り繊維19で補強される補強部20が設けられるとともに、前記からみ織り繊維19の繊維密度が前記補強部20の核心部位20aに近づくに連れて密となる状態に設定されていることを特徴とするものである。
前記通路孔3の周辺部位3aにからみ織り繊維19で補強される補強部20が設けられるとともに、前記からみ織り繊維19の繊維密度が前記補強部20の核心部位20aに近づくに連れて密となる状態に設定されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のフィルタプレス用圧搾膜において、前記通路孔3が圧搾膜外郭形状として外部に張出す状態に形成されており、前記補強部20が前記通路孔3の内側部位に設けられていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のフィルタプレス用圧搾膜において、前記弾性材としてゴムが採用されていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、次のような効果が得られる。即ち、圧搾膜を補強するには、応力集中する箇所に補強繊維を使用する手段が考えられるが、繊維を入れることでその部分の厚みが厚くなってエアー混入による不良を招き易いとともに、ゴム等の弾性材との収縮差による寸法不良が生じ易い問題もある。そのため、圧搾膜を一旦加硫した後に繊維を後付けすることも考えられるが、それでは生産性が非常に悪化してしまう。
また、繊維補強されているところとされていないところとの境界部で急激な強度差(剛性差)が生まれ、その部分で応力集中して亀裂が発生し易くなる、という新たな問題が生じる。例として、図7(b)に示すように、均等な繊維密度を持つ繊維を用いて、亀裂予測箇所を覆うように直方形にて繊維補強された補強部20を持つ圧搾膜Mでは、その内側端(補強端)にて早期に亀裂kが生じる場合が知見されている。従って、さらなる改善の余地が残されているものであった。
そこで、本発明においては、応力集中し易い通路孔の周辺部位に用いる補強繊維としてからみ織り繊維を採用したので、例えば平織りの繊維を用いる場合に比べて圧搾膜としての厚みを薄くすることができ、前述した厚み増による製造不良(エアー混入し易い不都合)を軽減又は解消することが可能となる。加えて、からみ織り繊維の密度が補強部の中心に近づくに連れて密となるようにしてあるから、繊維補強されているところとされていないところとの境界での強度差(剛性差)を小さくすることができるとともに、応力集中の強弱に合せて圧搾膜の強度(剛性)を増すことができる。これにより、繊維の有無による境界部分で亀裂が生じ易いという従来の問題を回避することが可能になるとともに、補強部内における明確な強度(剛性)差も無くなって応力集中による早期破損を軽減又は解消させることが可能になる。
その結果、通路孔付近における早期の損傷おそれが改善されて十分な耐久性のあるフィルタプレス用圧搾膜を提供することができる。以上の効果は、請求項2のように、通路孔が圧搾膜外郭形状として外部に張出す状態で形成される形状の圧搾膜において、特に有効である。また、請求項3のように、弾性材がゴム製であって強度及び生産性に優れる圧搾膜にも有効である。
以下に、本発明による圧搾膜、並びにその圧搾膜を構成要素として用いた濾板等の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
まず、フィルタプレスに使用される濾板について説明する。濾板Rは、図3,図4に示すように、PP等の合成樹脂又は金属材料から形成される受基板5と、受基板5の表裏の各面に重ねるように配備される一対の圧搾膜M,Mとを有してなるサンドイッチ構造のものに構成されている。受基板5の四隅には、一対の濾液出口6,6、圧搾水出入り口7、圧搾水抜空気入口8のそれぞれが形成されるている。濾板Rの左右中心の下端には、スラリー等の圧搾対象流体rを供給するための通路孔3が形成されており、この通路孔3は表裏双方の圧搾膜M,Mにも形成される貫通孔である。
各圧搾膜Mと受基板5とは、外周に亘って適宜間隔で配置されるボルト・ナット9及び止め金具12により、圧搾膜Mの外周部2と受基板5の対応する部分とが角周状で液密的に面接合されている。そして、通路孔3部位においては、一対の環状金具10,10を用いて各圧搾膜Mにおける通路孔3の周辺部位3aと、受基板5における通路孔3の周辺部位5aとが複数のボルト・ナット11を用いて液密に共締め連結されている。外周部2が固定される各圧搾膜Mと受基板5との間は、圧流体(空気や水等)が給排される膨縮室cとして機能する。尚、一対の圧搾膜M,Mは互いに線対称となる形状であって厳密には同一部品ではないが、便宜上同じ符号Mを用いるものとする。
〔実施例1〕
圧搾幕Mは、図1,図2に示すように、左右中央で下端に配置される通路孔3と、ボルト等による複数の張出し連結部4が配された外周部2と、外周部2の内側に続いて膜としての大部分を占める作用膜部1とを有するゴム(弾性材の一例)製で、ボトムフィールド型フィルタプレス用として角形のものに構成されている。通路孔3は、圧搾膜外郭形状として外部に張出す状態に配置形成されている。図4に示すように、圧搾膜Mにおいては、断面略I字形の受基板5の表面形状に合致するよう、作用膜部1が外周部2より濾板Rの厚み方向で内側に寄った凹形の断面形状となるように形成されている。そして、作用膜部1及びこれと外周部2とを繋ぐテーパ周面13の外表面には、多数のイボ状の小突起(強度部)14が密集形成されている。
圧搾幕Mは、図1,図2に示すように、左右中央で下端に配置される通路孔3と、ボルト等による複数の張出し連結部4が配された外周部2と、外周部2の内側に続いて膜としての大部分を占める作用膜部1とを有するゴム(弾性材の一例)製で、ボトムフィールド型フィルタプレス用として角形のものに構成されている。通路孔3は、圧搾膜外郭形状として外部に張出す状態に配置形成されている。図4に示すように、圧搾膜Mにおいては、断面略I字形の受基板5の表面形状に合致するよう、作用膜部1が外周部2より濾板Rの厚み方向で内側に寄った凹形の断面形状となるように形成されている。そして、作用膜部1及びこれと外周部2とを繋ぐテーパ周面13の外表面には、多数のイボ状の小突起(強度部)14が密集形成されている。
フィルタプレスにおいては、圧搾膜Mは、その受基板5との間に形成される膨縮室cへの圧流体供給に伴う膨出変位により、スラリー(圧搾対象流体の一例)rを圧縮して除水させ、ほぼ固化したケーキに変成させるための重要な構成要素である。その作用の概略を述べると、フィルタプレスでは、図5に示すように、前述の濾板Rの多数と濾板Rの数から一つ少ない数の支持板Sとが、それらの間に一対の濾布16,16が配される状態で交互に直列配備されたものが、一対の本体受板15,15間に配備され、図5(a)ではその一端部のみ示すものとする。
まず、図5(a)に示すように、通路孔3を用いて供給されてくるスラリーrが一対の濾布16,16間に充填され、濾板Rと本体受板15と(及び濾板Rと支持板Sと)で形成される圧搾室17に濾布16を介して充満される(スラリー充填工程)。スラリーrが充満されたら、各濾板Rの膨縮室cに圧流体aを圧入し、図5(b)に示すように、常態ではほぼ容積ゼロである膨縮室cを強制膨張させて圧搾膜Mを膨出変位させ、濾布16を介してスラリーrを圧縮する(圧搾工程)。この圧縮により、スラリーrの水分のみが濾布16を通過して排斥され、水分以外の成分が圧縮によって固められて行く。
スラリーrを所定圧で圧縮する圧搾作用(圧搾工程)が終了すると、図5(c)に示すように、濾板Rと本体受板15と(及び濾板Rと支持板sと)による圧搾室17が開放され、一対の濾布16,16間にて形成された除水後のケーキ18が排出される(ケーキ排出工程)。このスラリーrの供給から除水及びケーキ作成の一連の動作(作用)が、フィルタプレス(全体図示さず)にて繰り返し行うことが可能である。
このように、圧搾膜Mにおいては、フィルタプレスの作動中は膨縮室cの膨張及び縮小に伴う膨出及び縮退(復元)変位が常に(頻繁に)繰り返されるのであり、それによって主にテーパ周面13並びのその径方向での内外部位が顕著に繰り返し変位することとなる。環状のテーパ周面13部位のなかでも、より内側に張り出て厚み方向に固定される通路孔3の膜内側部位における周辺部位3aには、膨縮室cの膨縮による濾板R厚み方向で大きく揺動変位することとなり、最も疲労し易い。
そこで、本発明においては、図1並びに図2(a)に示すように、圧搾膜Mにおける通路孔3aの周辺部位における膜内側部位には、からみ織り繊維19で補強される補強部20が設けられている。具体的には、図2(a)に示すように、従来品(従来の圧搾膜であり、図 を参照)において発生した左右方向に伸びる亀裂部位に長手方向を合せた楕円形状として補強部20を形成してある。即ち、圧搾膜Mにおいては、通路孔3の周辺部位3aにからみ織り繊維19で補強される補強部20が設けられるとともに、からみ織り繊維19の繊維密度が補強部20の核心部位20aに近づくに連れて密となる状態に設定されている。
詳述すると、図2(b)に示すイメージ図のように、からみ織り繊維19の繊維密度が、補強部20の中心(中央領域であって、「核心部位」の一例)20aに近づくに連れて密となる状態に設定されている。具体的には、楕円形状の補強部20において、隣り合う縦繊維taどうしの間隔(横方向間隔)が楕円長手方向での中心に向かって密となり、かつ、隣り合う横繊維tbどうしの間隔(縦方向間隔)が楕円短手方向での中心に向かって密となる状態に設定されている。但し、縦繊維taは、補強部20における中心及びその左右の所定範囲、即ち従来における亀裂の長さ分に相当する領域(中央領域)では同一の密な繊維密度に設定される。つまり、補強部20は、従来品において予測される亀裂部位を中心とする楕円形の領域に形成されている。
例えば、亀裂予測箇所が、圧搾膜Mにおける通路孔3の周辺部位3aにおける通路孔3間際であるときには、楕円や長方形を為す補強部における前記亀裂予測箇所(又は最大歪予測箇所)を縦又は横に偏った箇所に設定するのが応力集中を回避する上で好都合である場合もあり、その場合にはその偏った箇所に近づくに連れて繊維密度が密になるように設定する。従って、これら「偏った箇所」た、前述の「中心」等の亀裂予測箇所を総称して「補強部の核心部位」と定義するものとする。
本発明によれば、次のような作用や効果を得ることができる。補強繊維としてはナイロン繊維を使用することができる。平織り繊維の厚みが0.5〜0.8mmであるに対して、からみ織り繊維19の厚みは0.2mm程度にすることができる。補強繊維をからみ織り繊維とした場合には、部位による繊維密度の変更が可能であり、繊維とゴムとの境界部分の強度差(剛性差)を、平織り繊維の場合に比べて小さくすることができる。これにより、境界部での発生歪を分散させることが可能になる。また、配置方向による差があることから、縦横繊維の交差角度を90度や45度として配置することが可能であり、それによってさらなる調整(密度調整)が可能になる。
補強繊維をからみ織りにしたことにより、平織りに比べて厚みが薄くなった分、加硫時のエアー巻き込み量が少なくなり、エアー不良が低減される。厚み寸法に関しては繊維厚み(布厚み)が厚いもの程、寸法がばらつく影響が大きく、薄くなることはばらつきも小さくなる。最大歪が発生するとされる箇所(亀裂予測箇所又は最大歪予測箇所)を繊維補強してあるので、その最大歪予測箇所での歪の抑制が行われて早期破断等の損傷おそれを防止可能となる。この場合、繊維密度が均等であると、繊維補強端(繊維補強の有無の境界部)で極端な歪(応力集中)が発生し易いが、本発明では、補強部20の端に行くほど繊維密度が疎(粗)になるようにしてあるから、前記極端な歪(応力集中)が軽減又は殆ど解消され、「繊維補強端で損傷し易くなる」という新たな不都合が生じることも防止される。
例えば、図2(b)において、圧搾膜Mにおける箇所x(補強部20の中心)の歪は、補強部20が無い場合には30%であったが、補強部20を設けることで5%に激減した。箇所y(補強部20の外端)の歪は、繊維密度が均等である補強部20を設ける場合は5%であり、そこから少し作用膜1側によった箇所に相当する箇所z(ゴムのみの箇所)での歪は20%であり、繊維の有無、即ち境界部でほぼ15%の歪差(強度差)が生じている。従って、補強部の外端における繊維密度を前記の半分とすれば歪は10%になると考えられ、繊維有無による歪差が10%に減る。また、繊維密度を1/4にすれば補強部の外端での歪が15%になって、前記境界部での歪差を5%に抑えることが可能になる。
つまり、繊維密度を核心部位に向かって密にする構成により、補強部並びに境界部での応力集中が起こり難いようにすることができる。そして、繊維密度が変化する繊維が、その繊維形態を保つためには、密度乱れの少ないからみ織り繊維19が好適である。
ところで、濾板Rにおいて、圧搾膜Mの外周部2と受基板5とは複数のボルト・ナット9によって締付固定されているが、フィルタプレスにおいては複数の濾板R及び支持板Sが一対の本体受板15,15間にて圧接されることで密着して液密な状態になることが要求されるが、自由状態の濾板Rにおいては、圧搾膜Mと受基板5とは必ずしも液密でなくても良い。このことから、濾板Rにおいては、受基板5に「液密的」に接合される外周部2、と定義するものである。
〔実施例2〕
図6(a)に、実施例2による圧搾膜を示す。これは通路孔3がほぼ中心(面の中心)に配されたタイプの圧搾膜Mであり、作用膜部1には縦向き溝状の凹凸条(強度部)14が一面に設けられている。この場合、図3,4に示す環状金具10に相当するもので締付固定される通路孔3の周辺部位3aの全周において歪がほぼ同様に大きくなり、亀裂等の損傷が早期に生じ易く予測されると仮定して、環状の補強部20を設けることが考えられる。
図6(a)に、実施例2による圧搾膜を示す。これは通路孔3がほぼ中心(面の中心)に配されたタイプの圧搾膜Mであり、作用膜部1には縦向き溝状の凹凸条(強度部)14が一面に設けられている。この場合、図3,4に示す環状金具10に相当するもので締付固定される通路孔3の周辺部位3aの全周において歪がほぼ同様に大きくなり、亀裂等の損傷が早期に生じ易く予測されると仮定して、環状の補強部20を設けることが考えられる。
その場合、図6(b)に示すように、からみ織り繊維19の繊維密度は、周方向では均等に、そして径方向(通路孔3に関する径方向)で内外に行くに従って疎(粗)となるように設定することが考えられる。つまり、この場合でも、「通路孔3の周辺部位3aにからみ織り繊維19で補強される補強部20が設けられるとともに、からみ織り繊維19の繊維密度が補強部20の核心部位(円環状補強部20の径方向で中心円の部位)20aに近づくに連れて密となる状態に設定されている」のである。
〔別実施例〕
補強部20の形状は、楕円のほかに直方形、円弧形(通路孔3に沿った円弧形など)種々のものが可能であり、大きさも任意に選択可能であって、要は最大歪予測箇所を核としてそこから拡がる形状並びに大きさに設定すれば良い。また、濾板Rにおける受基板5の片面にのみ配される圧搾膜Mも可能である。
補強部20の形状は、楕円のほかに直方形、円弧形(通路孔3に沿った円弧形など)種々のものが可能であり、大きさも任意に選択可能であって、要は最大歪予測箇所を核としてそこから拡がる形状並びに大きさに設定すれば良い。また、濾板Rにおける受基板5の片面にのみ配される圧搾膜Mも可能である。
2 外周部
3 通路孔
3a 周辺部位
5 受基板
19 からみ織り繊維
20 補強部
20a 核心部位
a 圧流体
r 圧搾対象流体
3 通路孔
3a 周辺部位
5 受基板
19 からみ織り繊維
20 補強部
20a 核心部位
a 圧流体
r 圧搾対象流体
Claims (3)
- 受基板に液密的に接合される外周部と、前記受基板との間への圧流体の供給によって弾性膨出変形することによる絞り作用を受ける圧搾対象流体を通すための通路孔と、を有する弾性材製のフィルタプレス用圧搾膜であって、
前記通路孔の周辺部位にからみ織り繊維で補強される補強部が設けられるとともに、前記からみ織り繊維の繊維密度が前記補強部の核心部位に近づくに連れて密となる状態に設定されているフィルタプレス用圧搾膜。 - 前記通路孔が圧搾膜外郭形状として外部に張出す状態に形成されており、前記補強部が前記通路孔の内側部位に設けられている請求項1に記載のフィルタプレス用圧搾膜。
- 前記弾性材としてゴムが採用されている請求項1又は2に記載のフィルタプレス用圧搾膜。
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Cited By (1)
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CN109866435A (zh) * | 2017-12-04 | 2019-06-11 | 株式会社斯巴鲁 | 纤维增强树脂体及其制造方法 |
-
2010
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