JP2012087532A - 太陽電池等の屋根への取付架台 - Google Patents

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Abstract

【課題】 棟を挟んで傾斜した屋根に太陽電池モジュール等を取り付ける取付架台に関し、積雪重量が加わっても取付架台が軒側へ滑り落ちることが無い太陽電池等の屋根への取付架台を提供する。
【解決手段】 取付架台10に太陽電池モジュールSの下方に位置し棟1aから軒側に長く屋根の傾斜に沿う架台枠11を設け、架台枠11の延長線上で棟1aを越えた他方屋根面に棟1aから軒側に長く屋根の傾斜に沿う延長架台枠12を設け、架台枠11と延長架台枠12は屋根材1に固定金物20で固定され、架台枠11と延長架台枠12は棟1a上でそのなす角度が不変に固定している。
【選択図】図2

Description

本発明は、屋根形状が切妻や寄棟のように棟を挟んで傾斜した落雪屋根の建造物に太陽電池モジュール等を取り付ける取付架台に関する。
太陽電池は地球環境の点からも注目され普及が進んでいる。その太陽電池モジュールの設置は、通常、南向きの屋根の傾斜に沿って複数枚が縦横に並べられる。新築家屋の場合には、屋根材と一体化した太陽電池モジュールとして葺くことも行なわれている。既存の家屋の場合、立平葺きや瓦棒葺きではそのハゼや瓦棒を挟む金具により比較的容易に取付架台を取り付けられるが、特に意匠性に優れた横葺屋根の場合には屋根材の上に取付架台を強固に取り付けることが難しい。
例えば、特許第4105307号公報に示されるように、下地材と、下地材の上面に敷設され下地材の上面に外囲面を形成する外囲板(屋根材)と、水平部と垂直部を有する長尺状のL型鋼により構成され外囲面の上方にこれに対して水平に且つ垂直部を下向きに水平部を上にして複数並列配置された長尺状の架台と、外囲面に固定または係止され長尺状の架台の下向きの垂直部を嵌合支持するための断面U字状の嵌合受部を有する取付金具と、架台の水平部上に載置されて複数配置されたソーラーパネルなどのパネル状構造物と、パネル状構造物の縁部を係止する押え部を有し架台の水平部に保持された押え板とを備えたものが知られている。
このパネル状構造物を取り付ける装置の取付金具は、外囲板(屋根材)上に、その長手方向即ち棟に沿った複数の軸線上に所要数配置され、取付金具の各々の取付部は、防水パッキンを介して、外囲板(屋根材)の上から、ビスなどの止着具によって、下地材に固着されている。
しかし、太陽電池にも寿命があり、後々交換や撤去をすることを考慮すると、既存の屋根材の上から取付金具をビスなどで下地材に固着することは、屋根材に穴を開けることになり、雨漏りの原因となり好ましくない。
そのため、横葺屋根でも屋根材に穴を開けないで、雪止金具状の金具で取付架台を取り付ける方法が提案されている。
例えば、特許第3322591号公報に示されるように、金具本体に付設構築物の取付部を形成し、金具本体の棟側と軒側との両側に、既設の横葺き屋根における隣接する屋根材の上記接続箇所に差込み接続させる差込み係止片を形成し、金具本体に、一方の差込み係止片に対して上方に位置して一方の差込み係止片とで既設の横葺き屋根の屋根材の接続箇所を挟持する挟持片を備えて成るものが知られている。
この取付構造は、ナットを締めることで、屋根材の接続箇所を差込み係止片と挟持片とで挟持し、取付金具が軒側に移動するのを阻止することができ、釘打ちをおこなわなくても取付金具の位置決めをおこなえ、既設の屋根に何ら特別な工事を必要とせず、簡単に付設できるものである。
また、瓦の既設屋根に対して瓦に直接取り付けずに固定する方法が提案されている。
例えば、特許第2760599号公報に示されるように、屋根の棟を挟んで左右に所定のこう配を有して形成された屋根の一方面の屋根上に、少なくとも一つの太陽電池モジュールを枠体内に組込んだ太陽電池パネルが載置されると共に、枠体の上方部に複数のワイヤが取付けられ、他方面の屋根側に位置する固定部に、ワイヤが棟を越えて取着され、固定部が屋根の軒下部材に形成されているものが知られている。
また、前記固定部が太陽電池パネルと同等の重量を有し、バランサで形成したものが知られている。
この屋根設置型太陽電池は、太陽電池パネルの重量を枠体に平均して分散することができ、枠体の一部に応力が集中することもなくなり、小さな枠体で十分な強度が得られる。また、バランサを設けると、このバランサは、太陽電池パネルと屋根の棟を支点として配置されるため、パネルの自重により片側へのみかかる力が分散され、屋根上にバランスよく載置できるものである。
特許第4105307号公報 特許第3322591号公報 特許第2760599号公報
屋根上に設置されて自然環境にさらされる太陽電池モジュールでは、風雨や熱の問題など考慮すべき問題は多い。特に、北国では冬期間の降雪の問題がある。太陽電池モジュールに雪が降り積もると、太陽光を受光できず発電できなくなる。そのため、降り積もった雪を早期に落雪させるため、効率的に太陽光を受光するため、比較的勾配の急な屋根に太陽電池モジュールを設置する場合が多い。
降雪地域で、屋根形状が切妻や寄棟のように棟を挟んで傾斜した落雪屋根の建造物に太陽電池モジュール等を取り付けると、屋根には太陽電池モジュールとその取付架台の重量および太陽電池モジュールに降り積もった雪の積雪重量が加わることになる。そのため、屋根勾配が急なほど取付架台は屋根勾配に沿って軒側へ滑り落ちようとする。
上記した、特許第3322591号公報の雪止金具状の差込み係止片と挟持片によるものでは、横葺き屋根の屋根材の接続箇所を軒側から差込み係止片と挟持片で挟持するため、積雪重量が加わる降雪地域では取付架台が軒側へ滑り落ちようとする力が加わると、屋根材の接続箇所が下方へ引っ張られて変形する、または外れて落下するおそれがある。
そのため、上記技術に加えて特許第2760599号公報の滑り落ち防止手段の技術を用いることも考えられる。
しかし、他方面の屋根側に位置する固定部に、ワイヤが棟のクッション部材を介して棟を越えて取着され、固定部が屋根の軒下部材に形成され、ワイヤの張力により太陽電池パネルの重量を支えるものでは、瓦屋根の棟では破損のおそれは少ないが、薄い鋼板で形成された横葺屋根の棟ではワイヤの張力により破損するおそれがある。
さらに、太陽電池パネルと同等の重量を有し、バランサで形成するのでは、積雪重量が加わる降雪地域では屋根に更なる重量負担を加えることになり、好ましくない。
そこで本発明は、積雪重量が加わっても屋根材の接続箇所が変形しまたは外れるおそれが無く、棟への負担が無く重量の軽い、取付架台が軒側へ滑り落ちることが無い太陽電池等の屋根への取付架台を提供することを目的とする。
請求項1の発明の太陽電池等の屋根への取付架台は、屋根の棟1aを挟んで傾斜した一方の屋根面に太陽電池モジュールSを設置する太陽電池モジュールSの取付架台10において、取付架台10に太陽電池モジュールSの下方に位置し棟1aから軒1b側に長く屋根の傾斜に沿う架台枠11を設け、架台枠11の延長線上で棟1aを越えた他方屋根面に棟1aから軒1b側に長く屋根の傾斜に沿う延長架台枠12を設け、架台枠11と延長架台枠12は屋根材1に固定金物20で固定され、架台枠11と延長架台枠12は棟1a上でそのなす角度が不変に固定しているものである。
請求項2の発明の太陽電池等の屋根への取付架台は、屋根材1が横葺きであり、固定金物20が横葺き屋根材1の接続箇所を挟持するものである。
請求項1の発明によれば、取付架台10に太陽電池モジュールSの下方に位置し棟1aから軒1b側に長く屋根の傾斜に沿う架台枠11を設け、架台枠11の延長線上で棟1aを越えた他方屋根面に棟1aから軒1b側に長く屋根の傾斜に沿う延長架台枠12を設け、架台枠11と延長架台枠12は屋根材1に固定金物20で固定され、架台枠11と延長架台枠12は棟1a上でそのなす角度が不変に固定したことにより、屋根には太陽電池モジュールSとその取付架台10の重量および太陽電池モジュールSに降り積もった雪の積雪重量が加わることになり、取付架台10は屋根勾配に沿って軒1b側へ滑り落ちようとするが、延長架台枠12が他方屋根面に固定金物20を介して押し付けられて、取付架台10が軒1b側へ滑り落ちることが無い。
また、滑り落ち防止手段を他方屋根面の延長架台枠12と固定金物20によるものとしたから、棟1aへの負担が無く重量の軽い太陽電池等の屋根への取付架台10となる。
請求項2の発明によれば、屋根材1が横葺きであり、固定金物20が横葺き屋根材1の接続箇所を挟持するものとし、固定金物20に取付架台10が軒1b側へ滑り落ちる力が加わらないから、積雪重量が加わっても屋根材1の接続箇所が変形しまたは外れるおそれが無い。
図1は太陽電池等の屋根への取付架台の実施例1を示す屋根の勾配に沿う縦断面図である。 図2は図1の要部を示す部分拡大図である。 図3は図2のA−A線に沿う断面図である。 図4は太陽電池等の屋根への取付架台の実施例2を示す屋根の勾配に沿う縦断面図である。
積雪重量が加わっても屋根材の接続箇所が変形しまたは外れるおそれが無い太陽電池等の屋根への取付架台を提供するという目的を、棟への負担が無く重量の軽い屋根への取付架台により実現した。
図1は、本発明の実施例1に係る太陽電池等の屋根への取付架台10である。
建造物の屋根の棟1aを挟んで傾斜した落雪屋根の南向きの一方の屋根面に、複数枚の太陽電池モジュールSが縦横に並べて設置され、その太陽電池モジュールSを屋根に固定する取付架台10を示している。
その屋根材1が横葺きであり、屋根材1は母屋5に支持される垂木4、垂木4上の野地板3、野地板3上の押出発泡スチレンボード2の上に葺かれたものを示している。
取付架台10には、太陽電池モジュールSの下方に位置し棟1aから軒1b側に長く屋根の傾斜に沿う複数本の架台枠11を設け、架台枠11に太陽電池モジュールSを固定する。
架台枠11の延長線上で棟1aを越えた他方屋根面(北向き)に棟1aから軒1b側に長く屋根の傾斜に沿う延長架台枠12を設ける。延長架台枠12の長さは架台枠11より短くて良いが、その長さは適宜定めて良い。実施例では、2個の固定金物20が取り付けられる長さとした。
架台枠11と延長架台枠12は、軽量化と強度の両立のため、下向き開口の「コ」の字断面の細長い棒状の部材とする。
架台枠11と延長架台枠12は屋根材1に固定金物20により複数箇所で固定され、雪止金具状の固定金物20が横葺き屋根材1の接続箇所を挟持する。
架台枠11と延長架台枠12は、棟1a上でそのなす角度が不変に溶着により固定している。
架台枠11上の、最上位に位置する太陽電池モジュールSより棟1a側に表面が平らな上部覆い13を設け、上部覆い13と太陽電池モジュールSを面一として、太陽電池モジュールSより上方に降り積もった雪を早期に落雪させる。
延長架台枠12上に表面が平らな他方面覆い14を設け、降り積もった雪を早期に落雪させる。
上部覆い13と他方面覆い14の上方の棟1a上に棟上覆い15を設け、棟上覆い15と上部覆い13および他方面覆い14との間に隙間を設けて、太陽電池モジュールSと屋根材1の間の熱気を逃がして発電効率の低下を防ぐ。
図4は、本発明の実施例2に係る太陽電池等の屋根への取付架台10である。
実施例2は実施例1より緩傾斜の屋根を示しており、その他は同一のため同一の番号で示している。
屋根には太陽電池モジュールSとその取付架台10の重量および太陽電池モジュールSに降り積もった雪の積雪重量が加わることになり、取付架台10は屋根勾配に沿って軒1b側へ滑り落ちようとするが、緩傾斜のため滑り落ちようとする力は実施例1のものより弱くなる。
架台枠11と延長架台枠12のなす角度が90度より大となり、延長架台枠12側の固定金物20には取付架台10が滑り落ちようとする力により他方屋根面に押し付ける力の他に引き上げようとする力が働くが、滑り落ちようとする力そのものが小さく、棟1a側方向への力のため問題は無い。
以上の実施例では、屋根材1が横葺きの例を示したが、立平葺きや瓦棒葺きなど種々の屋根材としても良い。
また、固定金物20として雪止金具状の横葺き屋根材1の接続箇所を挟持する例を示したが、軒下からのワイヤなどで固定しても良い。
1 屋根材
1a 棟
1b 軒
10 取付架台
11 架台枠
12 延長架台枠
20 固定金物
S 太陽電池モジュール

Claims (2)

  1. 屋根の棟を挟んで傾斜した一方の屋根面に太陽電池モジュールを設置する太陽電池モジュールの取付架台において、取付架台に太陽電池モジュールの下方に位置し棟から軒側に長く屋根の傾斜に沿う架台枠を設け、架台枠の延長線上で棟を越えた他方屋根面に棟から軒側に長く屋根の傾斜に沿う延長架台枠を設け、架台枠と延長架台枠は屋根材に固定金物で固定され、架台枠と延長架台枠は棟上でそのなす角度が不変に固定している太陽電池等の屋根への取付架台。
  2. 屋根材が横葺きであり、固定金物が横葺き屋根材の接続箇所を挟持する請求項1記載の太陽電池等の屋根への取付架台。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017048607A (ja) * 2015-09-02 2017-03-09 亮輔 金田 架台設置構造および設置物固定用ブラケット
CN116657813A (zh) * 2023-07-27 2023-08-29 北京建工集团有限责任公司 一种多曲率变角式波浪形屋顶系统的施工方法

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