JP2012086823A - 侵入検知装置及び車載制御装置 - Google Patents

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良明 林
Shuhei Takimoto
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Abstract

【課題】車輌内への不正侵入を高精度に検知することができ、低価格な侵入検知装置及び車載制御装置を提供する。
【解決手段】ボディECU10は、車輌1の車高を検知するためのホール素子7を用いて車輌1内への侵入を検知する。ボディECU10の制御部11は、侵入検知処理の開始時にホール素子7の出力電圧値を基準電圧値として取得し、その後にホール素子7の出力電圧値を定期的に取得し、基準電圧値に対する出力電圧値の変化量を算出し、算出した変化量が閾値を超えた場合に、車輌1内への侵入有りと判定する。また制御部11は、ホール素子7の変化量が閾値を超え、且つ、この変化が所定時間に亘って維持された場合に、車輌1内への侵入有りと判定する。また制御部11は、IGスイッチ2の状態を取得し、IGスイッチ2がオン状態の場合にヘッドライト3の角度調整処理を行い、IGスイッチ2がオフ状態の場合に侵入検知処理を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、駐車中の車輌などにおいて、車輌内への不審者の侵入を検知して警報などを発することによって車内に設置された機器の盗難を防止することができる侵入検知装置及び車載制御装置に関する。
従来、車輌の車室内にはカーナビゲーション装置及びオーディオ装置等の種々の機器が搭載され、ユーザによる車輌の運転補助又は車内における居住快適性の向上が行われている。しかしこれらの車載機器が高価であることから、いわゆる車上荒らしのような車載機器の盗難犯罪が多発している。このような車載機器の盗難を防止するため、近年では車輌に種々のセキュリティ装置が搭載されており、セキュリティ装置として例えば車輌内への不審者の侵入を検知して警報又は通報等を行う侵入検知装置がある。
侵入検知装置は、例えば車輌内のインストルメントパネル又は天井部分等からマイクロ波又は超音波等を出力し、その反射波を検知して周波数の変化を調べることによって、車輌内の侵入者の有無を検知する構成とすることができる。この構成の侵入検知装置は、マイクロ波又は超音波等を反射させる物体が動いている場合に、出力したマイクロ波又は超音波に対して検知される反射波の周波数が変化することを利用して、車輌内で動く物体(侵入者)を検知するものである。
特許文献1においては、正規の開錠方法によらないドアの不正開錠を検知し、続いて自動車の車内への侵入者の不正侵入を検知した場合に、侵入者による自動車又は自動車に搭載されている装備に対する窃盗行為を阻害する自動車盗難防止装置が提案されている。この自動車盗難防止装置による不正侵入の検知は、侵入者が発する赤外線を検知する方法、投光部から受光部への赤外線が遮断されたことを検知する方法、上述のような超音波又はマイクロ波を用いた方法、シートなどに加わる荷重を荷重センサで検知する方法などで行われる。
また特許文献2においては、車輌の全てのドアがロック状態である場合にアプローチセンサによる人の接近検出を開始し、人の接近を検出したときにサイドビューカメラ及びバックビューカメラによる車輌外部の撮影を行う車輌盗難防止装置が提案されている。
特開2006−347207号公報 特開2004−155354号公報
しかしながら、マイクロ波又は超音波等を用いた侵入検知は、車輌内における検知範囲が狭く、侵入者の検知精度が低いという問題がある。この検知方法では、マイクロ波又は超音波等の出力範囲を広げると誤検知が発生しやすくなるため、検知範囲を拡大することは容易ではない。また装置が高価であるため、この検知方法による侵入検知装置は、現状では高級車にのみ搭載されている。また特許文献1に記載の別の検知方法(赤外線検知、赤外線の遮断検知又は荷重センサ)であっても、車輌内における検知範囲が狭く、装置が高価であるという同様の問題を有している。
また特許文献2に記載の車輌盗難防止装置が備えるアプローチセンサは、電波の放射及び反射波の検知によって車輌への物体の接近を検知するものであり、盗難の意思のない人が車輌周辺に存在する場合であってもこれを検知する虞がある。このような誤検知によってもサイドビューカメラ及びバックビューカメラが動作するため、車輌のエンジン停止時におけるバッテリの電力消費量が増大するという問題がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、車輌内への不正侵入を高精度に検知することができる侵入検知装置及び車載制御装置を提供することにある。また他の目的とするところは、低価格な侵入検知装置及び車載制御装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、車輌のエンジン停止時におけるバッテリの電力消費量を増大させることなく、侵入を検知した際に効果的な通報を行うことができる侵入検知装置及び車載制御装置を提供することにある。
本発明に係る侵入検知装置は、車輌内への侵入を検知する侵入検知装置において、前記車輌の車高に応じた電気信号を出力する車高センサと、侵入検知処理の開始時に前記車高センサの出力電圧値を基準電圧値として取得する基準電圧値取得手段と、前記車高センサの出力電圧値を取得し、出力電圧値の前記基準電圧値に対する変化量を算出する算出手段と、該算出手段が算出した変化量が閾値を超えるか否かを判定する判定手段とを備え、該判定手段の判定結果に応じて、前記車輌内への侵入を検知するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る侵入検知装置は、前記車高センサが、前記車輌に設けられた車輪の車軸の変位量を磁界の変化として検知する磁気センサであることを特徴とする。
また、本発明に係る侵入検知装置は、変化量が閾値を超えると前記判定手段が判定し、出力電圧値の変化が所定期間に亘って維持された場合に、前記車輌内への侵入有りと判定するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る侵入検知装置は、前記車輌内への侵入有りと判定した場合に、車輌内及び/又は車輌外の撮像を行う撮像手段と、前記撮像手段が撮像した画像を車外の通信装置へ無線送信する通報手段とを更に備えることを特徴とする。
また、本発明に係る車載制御装置は、ライトの照射方向の調整機構を搭載した車輌にて、前記調整機構の動作を制御すると共に、車輌内への侵入を検知して警報器の動作を制御する車載制御装置であって、前記車輌の車高に応じた電気信号を出力する車高センサと、侵入検知処理の開始時に前記車高センサの出力電圧値を基準電圧値として取得する基準電圧値取得手段と、前記車高センサの出力電圧値を取得し、出力電圧値の前記基準電圧値に対する変化量を算出する算出手段と、該算出手段が算出した変化量が閾値を超えるか否かを判定する判定手段と、該判定手段の判定結果に応じて前記警報器を動作させる警報器制御手段と、前記車高センサの出力電圧値を取得し、出力電圧値に応じて前記ライトの照射方向を調整する調整手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る車載制御装置は、前記車輌のエンジンのオン/オフを切り替えるスイッチの状態を取得するスイッチ状態取得手段を更に備え、前記算出手段は、前記スイッチがエンジンオフの状態である場合に、前記車高センサの出力電圧値を取得して、出力電圧値の変化量を算出するようにしてあり、前記調整手段は、前記スイッチがエンジンオンの状態である場合に、前記車高センサの出力電圧値を取得して、出力電圧値に応じた前記ライトの照射方向の調整を行うようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る車載制御装置は、前記車高センサが、前記車輌に設けられた車輪の車軸の変位量を磁界の変化として検知し、検知した磁界の変化及び駆動電圧に応じた電圧値の電気信号を出力し、前記スイッチがエンジンオンの状態である場合に前記車高センサを低電圧で駆動し、前記スイッチがエンジンオフの状態である場合に前記車高センサを高電圧で駆動する駆動手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る車載制御装置は、前記算出手段及び前記調整手段が、前記車高センサの出力電圧値を定期的に取得するようにしてあり、前記スイッチがエンジンオンの状態である場合に短い周期で前記車高センサを駆動し、前記スイッチがエンジンオフの状態である場合に長い周期で前記車高センサを駆動する駆動手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る車載制御装置は、前記車輌内への侵入有りと判定した場合に、車輌内及び/又は車輌外の撮像を行う撮像手段と、前記撮像手段が撮像した画像を車外の通信装置へ無線送信する通報手段とを更に備えることを特徴とする。
本発明においては、車輌の車高を検知する車高センサを用いて車輌内への侵入の検知を行う。車高センサは、例えば車輪の車軸の変位量を磁界の変化として検知するホール素子などの磁気センサを用いることができ、侵入検知装置は磁気センサが出力する電気信号を取得して侵入検知を行う。
侵入検知装置は、侵入検知処理の開始時に車高センサの出力電圧値を取得して基準電圧値とすると共に、車高センサの出力電圧値を定期的に取得し、取得した出力電圧値と基準電圧値との差分を算出することによって、車高センサの出力電圧値の変化量、即ち車輌の車高の変化量を算出する。車高センサの出力電圧値が閾値を超えて変化した場合、侵入検知装置は車輌内への侵入者ありと判断でき、警報器を動作させるなどの制御を行うことができる。
車輌内に人が侵入した場合、侵入者の体重によって車輌の車高が低下する。逆に、車輌内に潜んでいた侵入者が車輌の外へ出た場合、車輌の車高が上がる。よって車輌の車高の変化に応じて車輌内への侵入者の有無を判断することができる。また車輌内に侵入者が存在すれば、車輌内における侵入者の位置に関わらず、車輌の車高は低下するため、侵入の検知範囲は車輌内の全域であり、高精度な侵入検知を実現できる。
また近年では、例えばヘッドライトの角度調整を自動的に行うために車高センサを搭載した車輌も増加しており、この車高センサを利用することによって、低コストで侵入検知装置を実現できる。
また、本発明においては、車高センサの出力電圧の変化量が閾値を超え、且つ、この変化が所定期間(例えば数秒)に亘って維持された場合に、侵入検知装置は車輌内への侵入有りと判定する。よって車高センサの出力電圧の変化量が閾値を超えた場合であっても、この変化が所定期間に満たない短期間のものであれば、侵入検知装置は車輌内への侵入はないと判定する。
これにより、車輌に外的要因で加えられた一時的な揺れなどによって生じた車高の変化に対して、侵入検知装置が車輌内への侵入有りと誤判定することを防止できる。
また、本発明においては、上述のような処理を行う侵入検知装置と、車輌の車高に応じてライトの照射方向を制御する装置とを一つの車載制御装置に統合する。これにより侵入検知装置及びライト制御装置が必要とする車高センサを共有化することができ、コスト低減を実現できる。
車輌内への侵入の検知は車輌が駐車されている場合に行う必要があり、ライトの照射方向の制御は車輌が走行中に行う必要がある。そこで本発明においては、イグニッションスイッチなどの車輌のエンジンオン/オフの切替に係るスイッチの状態を車載制御装置が取得し、エンジンのオン/オフ状態に応じた制御を行う。車載制御装置は、スイッチがエンジンオフに対応する状態の場合に、車高センサによる侵入者検知の処理を行い、また、スイッチがエンジンオンに対応する状態の場合には、車高センサによるライトの照射方向制御の処理を行う。
このように、侵入検知の処理とライトの制御処理とは同時的に行う必要はないため、車高センサを共用する場合であっても、各処理に適した方法で車高センサを使用することができる。
また、本発明においては、スイッチがエンジンオンに対応する状態の場合、即ちライトの制御処理を行う場合に、車載制御装置は車高センサを低電圧で駆動する。スイッチがエンジンオフに対応する状態の場合、即ち侵入検知の処理を行う場合に、車載制御装置は車高センサを高電圧で駆動する。車高センサを高電圧で駆動することにより、車高センサが出力する信号の電圧値(振幅)を高めることができるため、侵入検知を行う際の検知精度を向上することができる。
また、本発明においては、スイッチがエンジンオンに対応する状態の場合、車載制御装置は車高センサを短い周期で駆動する。スイッチがエンジンオフに対応する状態の場合、車載制御装置は車高センサを長い周期で駆動する。車輌がエンジンオフの状態では、車高センサの駆動をバッテリに蓄積した電力で行う必要があるため、駆動周期を長くすることによってバッテリの電力消費を低減することができる。
また、本発明においては、車高センサによる侵入検知を行って、車輌内への侵入を検知した場合に、車輌内及び/又は車輌外の撮像を行い、撮像した画像を無線通信によって車外の通信装置へ送信することにより通報を行う。上述のように車高センサによる侵入検知は高精度で検知を行うことができるため、誤検知に基づく撮像手段の動作を低減でき、車輌のエンジン停止中における電力消費量の増大を抑制できる。
本発明による場合は、車輌に搭載された車高センサの出力電圧値の変化量に応じて車輌内への侵入検知を行う構成とすることにより、車輌内における侵入者の位置に関わらず侵入検知を行うことができるため、車輌内への不正侵入を高精度に検知することができる。また、侵入検知の処理とライトの照射方向の制御処理とで車高センサを共有する構成とすることにより、これらの処理を行う装置を低価格化することができる。
本発明による場合は、車輌への侵入を検知した場合に車輌内外の撮像を行い、撮像した画像を無線送信して通報を行う構成とすることにより、車輌のエンジン停止中における電力消費量の増大を抑制しつつ、侵入を検知した際に効果的な通報を行うことができる。
本発明の実施の形態1に係る車載制御装置を搭載した車輌の構成を示すブロック図である。 IGスイッチのオン/オフ状態に応じたボディECUの処理を説明するための模式図である。 セキュリティ機能の制御処理を説明するための状態遷移図である。 車輌への侵入の検知方法を説明するための模式図である。 ボディECUの制御部が行う処理の手順を示すフローチャートである。 ボディECUの制御部が行う処理の手順を示すフローチャートである。 ボディECUの制御部が行う処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る車載制御装置を搭載した車輌の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る車載制御装置を搭載した車輌の構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係るボディECUの制御部が行う処理の手順を示すフローチャートである。
(実施の形態1)
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る車載制御装置を搭載した車輌の構成を示すブロック図である。図において1は車輌であり、車輌1にはドアのロック/アンロックの制御、又は、ライトの点灯/消灯の制御等を行うボディECU(Electronic Control Unit)10が搭載されている。更に本実施の形態に係るボディECU10は、車輌1内への不審者の侵入を検知して警報器5による警報を行う処理、及び、車輌1の車高に応じてヘッドライト3の照射方向を調整する処理を行う。なお、図1においては、ボディECU10内の構成は、侵入検知及びヘッドライト制御に係るブロックのみを図示し、その他の機能に係るブロックは図示を省略してある。
また車輌1には、車高を検知するセンサとしてホール素子7が搭載されている。ホール素子7は、車輌1の車体に取り付けられており、後輪の車軸1aとの相対位置に応じた(アナログの)電気信号を出力する。即ち、ホール素子7が出力する電気信号は、車輌1の車体と車軸1aとの相対位置を示すものであり、これにより車輌1の車高を検知することができる。ホール素子7の出力信号は、ボディECU10へ入力されている。
ボディECU10は、制御部11、センサ駆動部12及び電圧判定部13等を備えて構成されている。制御部11は、具体的にはCPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等の演算装置であり、予めROM(Read Only Memory)などからプログラムを読み出して実行することによって種々の処理を行うものである。詳細は後述するが、図示の角度決定部21、侵入判定部22及び警報制御部23は、プログラムの実行によって制御部11にソフトウェア的に実現される機能ブロックである。制御部11は、電圧判定部13及びイグニッションスイッチ(IGスイッチ)2等から与えられる情報に基づいて処理を行い、処理結果に応じてセンサ駆動部12、角度調整機構4及び駆動回路6等へ制御信号を出力する。
センサ駆動部12は、制御部11から与えられる制御信号に応じて、ホール素子7の駆動を行うものである。センサ駆動部12は、予め定められた周期でホール素子7への電源電圧の印加を行うことで、ホール素子7の駆動を行う。センサ駆動部12がホール素子7へ印加する電源電圧は例えば5Vである。またセンサ駆動部12は、制御部11の制御に応じて、数十ms程度の短周期又は数秒程度の長周期のいずれかでホール素子7を周期的に駆動する。なお、図示のセンサ駆動部12は、ボディECU10内に設けてあるが、これに限るものではなく、ボディECU10外に(例えばホール素子7の近傍などに)設ける構成としてもよい。
電圧判定部13は、ホール素子7が出力するアナログの電気信号が入力されており、入力された電気信号の電圧値を判定してデジタルデータとして制御部11へ出力する(即ち電圧判定部13は、A/D変換を行うものである)。なお、図示の電圧判定部13は、ボディECU10内に設けてあるが、これに限るものではなく、例えばホール素子7の近傍に又はホール素子7と一体的に設けるなど、ボディECU10外に設けてもよい。
またボディECU10には車輌1のIGスイッチ2からの信号が入力されており、この信号は制御部11へ与えられる。IGスイッチ2は、車輌1のエンジンの始動及び停止等の際に切り替えられるスイッチであり、オン/オフのスイッチ状態を示す2値信号が制御部11へ与えられる。IGスイッチ2がオン状態の場合は、車輌1のエンジンがオン(動作)しており、IGスイッチ2がオフ状態の場合は、車輌1のエンジンがオフ(停止)している。
図2は、IGスイッチ2のオン/オフ状態に応じたボディECU2の処理を説明するための模式図である。ボディECU2は、上述のように車高に応じたヘッドライトの角度調整と車輌1内への侵入検知とを行うが、IGスイッチ2の状態に応じてヘッドライトの角度調整又は車輌1内への侵入検知のいずれか一方の処理を行っている。詳しくは、制御部11は、IGスイッチ2がオン状態の場合にヘッドライトの角度調整処理を行い、IGスイッチ2がオフ状態の場合に侵入検知の処理を行う。
また制御部11は、IGスイッチ2のオン/オフ状態に応じてセンサ駆動部12の制御を行っている。詳しくは、制御部11は、IGスイッチ2がオン状態の場合、センサ駆動部12に短周期(数十ms周期)でのホール素子7の駆動を行わせ、また、IGスイッチ2がオフ状態の場合、センサ駆動部12に長周期(数秒周期)でのホール素子7の駆動を行わせる。また電圧判定部13は、センサ駆動部12によるホール素子7の駆動タイミングに同期して、ホール素子7の出力電圧値を判定しており、同様に制御部11は、ヘッドライト3の角度調整処理及び車輌1内への侵入検知処理を、センサ駆動部12によるホール素子7の駆動タイミングに同期して行っている。
制御部11の角度決定部21はヘッドライト3の角度調整に係る機能ブロックであり、侵入判定部22及び警報制御部23は侵入検知に係る機能ブロックである。制御部11の角度決定部21は、電圧判定部13から与えられるデータに応じたヘッドライト3の角度を決定し、決定した角度に応じた制御信号を角度調整機構4へ出力する。電圧判定部13から与えられるデータは、車輌1の車高に応じてホール素子7が出力する信号の電圧値をデジタル化したものであるから、角度決定部21は、車輌1の車高に応じたヘッドライト3の角度を決定するものである。
角度調整機構4は、ヘッドライト3を変位させて角度を調整する歯車などの機械機構と、これら機械機構を駆動するモータ又はアクチュエータ等とを備えて構成されている。角度調整機構4は、ボディECU10の制御部11の角度決定部21から与えられた制御信号に応じて、ヘッドライト3の角度を調整する。
また、ボディECU10の侵入検知処理は車輌1のセキュリティ機能の一部であり、ボディECU10の制御部11はこれらのセキュリティ機能全体の制御処理を行っている。図3は、セキュリティ機能の制御処理を説明するための状態遷移図である。ボディECU10の制御部11は、セキュリティ機能の制御処理を、4つの状態(無警戒状態、警戒準備状態、警戒状態及び警報状態)を遷移しながら行っている。
無警戒状態は、車輌1の走行中及び車輌1内にユーザが乗車している場合等、セキュリティ機能を動作させる必要がない状態であり、制御部11は警戒準備状態へ遷移する遷移条件1が成立するまで待機している。遷移条件1は、例えばIGスイッチ2がオフされ、車輌1の全てのドアがロックされた場合、また例えばセキュリティ機能を作動させるスイッチなどをユーザが操作した場合等に成立する。
警戒準備状態は、遷移条件1の成立直後にセキュリティ機能の動作を開始させると、車輌1のユーザなどを不審者として誤検知する虞があるため、セキュリティ機能の動作開始までの一時的な待機状態を設けたものである。制御部11は、警戒準備状態に遷移した場合に内部のタイマなどを動作させ、所定時間(例えば数十秒〜数分)が経過(遷移条件2が成立)した場合に、警戒状態へ遷移する。
警戒状態は、車輌1に搭載された種々のセンサを利用してボディECU10が車輌1の種々の異常検知を行う状態であり、ホール素子7が検知する車高に基づいた侵入検知処理を制御部11が行う状態である。制御部11は、車輌1内への侵入を検知した場合など、車輌1の異常を検知(遷移条件3が成立)した場合に、警報状態へ遷移する。上記の侵入検知以外に、制御部11は、例えば車輌1のドアが不正な手段で開けられた場合、又は、車輌1のバッテリが非接続となった後に再接続された場合等にも警報状態へ遷移する。
警報状態は、車輌1の異常が検知されて、警報器5による警報を発する状態である。警報器5は、例えば車輌1のホーンであってよく、また例えば警報を発するためのブザー又はスピーカ等の音声出力装置であってよい。また警報器5は、音声出力によるものに限らず、例えばヘッドライト3を含む車輌1のライトを点灯させるものであってもよく、また例えば警報のための専用のランプなどであってもよい。警報状態において制御部11は、駆動回路6への制御信号により駆動命令を与えて、警報器5による警報を発し、所定時間(例えば数十秒〜数分)が経過(遷移条件4が成立)した場合に、警報を停止して警戒状態へ遷移する。
また警戒準備状態、警戒状態及び警報状態において、セキュリティ機能を停止するための遷移条件5が成立した場合、制御部11は、異常検知などの処理を停止して無警戒状態へ遷移する。遷移条件5は、例えば車輌1のドアが正当な手段でアンロックされた場合、また例えばセキュリティ機能を停止するスイッチなどをユーザが操作した場合、また例えばIGスイッチ2がオン状態に切り替えられた場合等に成立する。
このように、ボディECU10の制御部11は、4つの状態を遷移してセキュリティ機能に係る制御処理を行っている。IGスイッチ2がオンの状態では、制御部11は無警戒状態であり、この状態で車高に応じたヘッドライト3の角度調整処理が行われる。IGスイッチがオンからオフに切り換えられた場合、制御部11は、ヘッドライト3の角度調整処理を停止し、車輌1内への侵入検知処理を開始するが、この段階では無警戒状態であるため、侵入検知処理のための準備処理(例えばレジスタの初期化など)のみが行われ、実際の侵入検知及び警報の発令等は警戒状態へ移行した後に行われる。
警戒状態にて行われる車輌1内への不審者の侵入検知処理は、制御部11の侵入判定部22にて行われる。侵入判定部22は、電圧判定部13から与えられるデータに応じて、車輌1内への侵入の有無を判定し、判定結果を警報制御部23へ通知する。侵入判定部22は、制御部11のセキュリティ機能に係る処理にて警戒準備状態から警戒状態への状態変化が行われた際に、電圧判定部13からのデータを取得し、取得した電圧値を基準電圧値として記憶する。その後、侵入判定部22は、センサ駆動部12によるホール素子7の駆動に同期して、電圧判定部13からホール素子7の出力電圧値を取得し、取得した出力電圧値と基準電圧値との差分を算出することによって、ホール素子7の出力電圧値の変化量を算出する。更に侵入判定部22は、算出した変化量が予め定められた閾値を超えるか否かを判定し、算出した変化量が閾値を超える場合、車輌1の車高が変化したと判断できるため、車輌1内に不審者が侵入したと判定する。
図4は、車輌1への侵入の検知方法を説明するための模式図であり、車高に応じたヘッドライト調整機能を搭載した市販車にて、停車中の車内への侵入に対する車高センサの出力電圧値を測定した結果をグラフ化したものである。本図においては、車輌の運転席、助手席、後部右側の座席(後右席)又は後部左側の座席(後左席)に、0人〜2人の乗員が乗車した場合の車高センサの出力電圧値を示してある。また本図において、実線で示した出力電圧値の測定結果は、車輌を平坦地に停車させて測定を行った結果であり、破線で示した出力電圧値の測定結果は、車輌の後部が高くなるように約5.3度の傾斜地に停車させて測定を行った結果であり、一点鎖線で示した出力電圧値の測定結果は、車輌の前部が高くなるように約5.3度の傾斜地に停車させて測定を行った結果である。
図示の測定結果から、車輌内の乗員の人数が多いほど、乗員なしの場合の基準電圧値に対して車高センサの出力電圧値の変化量は大きい。また変化量が最も少ない1人の乗員が運転席に乗車した場合であっても、車高センサの出力電圧値は基準電圧値に対して約0.1V変化している。約0.1Vの変化は検出可能であり、この電圧値の変化を検出することによって、車輌内への不審者の侵入を検知することができる。例えばボディECU2の侵入判定部22は、変化量の閾値として0.07Vを予め設定しておき、基準電圧値に対する車高センサの出力電圧値がこの閾値を超えた場合に、侵入有りと判定すればよい。
ただし、車輌1に対して外的要因で加えられた一時的な揺れなどによっても車高が変化する可能性があり、このような車高変化が閾値を超えて生じた場合、車輌1内への侵入を誤判定する虞がある。そこで本実施の形態に係るボディECU10の侵入判定部22は、算出した電圧値の変化量が閾値を超えると判定した後、この変化が所定期間(例えば十数秒〜数十秒)に亘って維持されたか否かを更に判定し、閾値を超える変化が所定期間に亘って維持された場合に車輌1内への侵入有りと判定する。
侵入判定部22による判定結果は警報制御部23へ与えられており、警報制御部23は、侵入判定部22が侵入有りと判定した場合に、駆動回路6へ警報器5の駆動命令を与えることによって、警報器5により警報を発する。また警報制御部23は、車輌1のドアの不正開放、又は、バッテリの再接続等の検知機能等のように、他のセキュリティ機能をボディECU10が備える場合には、これらの検知結果に基づいて警報器5による警報を行ってもよい。
図5〜図7は、ボディECU10の制御部11が行う処理の手順を示すフローチャートである。なお、このフローチャートにおいては、図3に示した無警戒状態から処理を開始するものとして手順を示してある。まず、ボディECU10の制御部11は、セキュリティ機能に係る状態を無警戒状態とし(ステップS1)、IGスイッチ2がオン状態であるか否かを判定する(ステップS2)。IGスイッチがオン状態の場合(S2:YES)、制御部11は、センサ駆動部12に駆動命令を与えることによって、短周期でのホール素子7の駆動を行う(ステップS3)。また制御部11は、ホール素子7を駆動するタイミングに同期して、電圧判定部13からホール素子7の出力電圧値を取得し(ステップS4)、取得した出力電圧値に応じて角度決定部21が角度調整機構4へ指示を与えることにより、ヘッドライト3の照射角度の調整処理を行って(ステップS5)、ステップS1へ処理を戻す。
IGスイッチがオフ状態の場合(S2:NO)、制御部11は、センサ駆動部12に駆動命令を与えることによって、長周期でのホール素子7の駆動を行う(ステップS6)。次いで制御部11は、例えば車輌1の全てのドアがロックされたか否か、また例えばセキュリティ機能を作動させるスイッチなどをユーザが操作したか否か等の遷移条件1が成立したか否かを判定し(ステップS7)、遷移条件1が成立していない場合には(S7:NO)、ステップS1へ処理を戻す。
遷移条件1が成立した場合(S7:YES)、制御部11は、セキュリティ機能に係る状態を警戒準備状態とする(ステップS8)。警戒準備状態において制御部11は、例えば車輌1のドアが正当な手段でアンロックされたか否か、また例えばセキュリティ機能を停止するスイッチなどをユーザが操作したか否か、また例えばIGスイッチ2がオン状態に切り替えられたか否か等の遷移条件5が成立したか否かを判定し(ステップS9)、遷移条件5が成立した場合には(S9:YES)、ステップS1へ処理を戻して、無警戒状態の処理を行う。
遷移条件5が成立しない場合(S9:NO)、制御部11は、警戒準備状態へ遷移して所定時間が経過したか否か、即ち遷移条件2が成立したか否かを判定する(ステップS10)。遷移条件2が成立しない場合(S10:NO)、制御部11は、ステップS8へ処理を戻す。
遷移条件2が成立した場合(S10:YES)、制御部11は、電圧判定部13からホール素子7の出力電圧値を基準電圧値として取得し(ステップS11)、セキュリティ機能に係る状態を警戒状態とする(ステップS12)。警戒状態において、制御部11は、遷移条件5が成立したか否かを判定し(ステップS13)、遷移条件5が成立した場合には(S13:YES)、ステップS1へ処理を戻して、無警戒状態の処理を行う。
遷移条件5が成立しない場合(S13:NO)、制御部11は、ホール素子7を駆動するタイミングに同期して、電圧判定部13からホール素子7の出力電圧値を取得し(ステップS14)、取得した電圧値と基準電圧値との差分を算出することによって、出力電圧値の変化量を算出する(ステップS15)。次いで制御部11は、算出した変化量が予め定められた閾値を超えるか否かを判定し(ステップS16)、変化量が閾値を超えた場合(S16:YES)、制御部11は、閾値を超えた変化が所定時間に亘って維持されているか否か(遷移条件3)を更に判定する(ステップS17)。変化量が閾値を超えない場合(S16:NO)、又は、閾値を超えた変化が所定時間に亘って維持されていない場合(S17:NO)、制御部11は、ステップS12へ処理を戻す。
閾値を超えた変化が所定時間に亘って維持された場合(S17:YES)、制御部11は、セキュリティ機能に係る状態を警報状態とする(ステップS18)。警報状態において、制御部11は、遷移条件5が成立したか否かを判定し(ステップS19)、遷移条件5が成立した場合には(S19:YES)、ステップS1へ処理を戻して、無警戒状態の処理を行う。
遷移条件5が成立しない場合(S19:NO)、制御部11は、警報制御部23が駆動回路6へ駆動命令を与えることによって、警報器5を駆動し(ステップS20)、車輌1内への侵入を警告音により周囲に報知する。その後、制御部11は、警報器5の駆動開始から所定時間が経過したか否か(遷移条件4)を判定し(ステップS21)、所定時間が経過していない場合には(S21:NO)、ステップS18へ処理を戻し、警報を継続して行う。所定時間が経過した場合(S21:YES)、制御部11は、ステップS12へ処理を戻し、警戒状態の処理を行う。
以上の構成のボディECU10は、車輌1の車高を検知するためのホール素子7を用いて車輌1内への侵入を検知する構成とすることにより、車輌1への侵入検知を行う機能及び車高に応じてヘッドライト3の照射角度調整を行う機能をボディECU10に統合し、両機能にてホール素子7を共用することができるため、両機能が搭載される車輌1のコスト低減を実現できる。
また、侵入検知処理の開始時(警戒準備状態から警戒状態へ状態遷移したとき)にホール素子7の出力電圧値を基準電圧値として取得し、その後(警戒状態)にホール素子7の出力電圧値を定期的に取得し、基準電圧値に対する出力電圧値の変化量を算出し、算出した変化量が閾値を超えた場合に、車輌1内への侵入有りと判定する構成とすることにより、車輌1内における侵入者の位置に関わらず、車輌1内の全域において侵入者を検知することができるため、高精度な侵入検知を実現できる。
また、ホール素子7の変化量が閾値を超え、且つ、この変化が所定時間に亘って維持された場合に、車輌1内への侵入有りと判定する構成とすることにより、車輌1に外的要因などで加えられた一時的な揺れによって生じた車高の変化に対して、車輌1内への侵入有りと誤判定することを防止できる。
また、車輌1のエンジンオン/オフの切替に係るIGスイッチ2の状態を取得し、IGスイッチ2がオン状態の場合にヘッドライト3の角度調整処理を行い、IGスイッチ2がオフ状態の場合に侵入検知処理を行う構成とすることにより、角度調整及び侵入検知の量処理にてホール素子7を共用する場合であっても、各処理に適した方法で車高センサを利用することができる。
また、IGスイッチ2がオン状態の場合にホール素子7を短周期で駆動し、IGスイッチ2がオフ状態の場合にホール素子7を長周期で駆動する構成とすることにより、車輌1のエンジンオフ状態での電力消費量を低減することができる。
なお、本実施の形態においては、センサ駆動部12によるホール素子7の駆動の周期をIGスイッチ2のオン/オフ状態に応じて切り替える構成としたが、これに限るものではなく、制御部11のセキュリティ機能に係る状態遷移に応じて駆動周期を切り替える構成としてもよく、例えば無警戒状態では短周期での駆動を行い、警戒準備状態、警戒状態及び警報状態では長周期での駆動を行うなどの構成としてもよい。
また、車輌1に1つのホール素子7を備える構成としたが、これに限るものではなく、複数のホール素子7を車輌1の適所に搭載する構成としてもよい。この場合、いずれかのホール素子7にて閾値を超えた車高の変化が検出された場合に、侵入者ありと判定する構成とすることができ、侵入検知の精度をより高めることが可能である。
また、車輌1内への侵入を検知した場合に警報器5による警報を行う構成としたが、これに限るものではなく、例えば車輌1に無線通信を行う通信機器が搭載されている場合、侵入検知に応じて通信機器による外部への通報を行う構成としてもよい。また警報器5は、警報音によるもののみでなく、ランプの点灯など視覚的な警報を発するものであってよい。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2に係る車載制御装置を搭載した車輌の構成を示すブロック図である。実施の形態2に係るボディECU210は、図1に示した実施の形態1に係るボディECU10に、電源切替部214を追加した構成である。電源切替部214は、車輌1のバッテリ(図示は省略する)から約12Vの電力供給がなされており、約12Vの電力を約5Vの電力に変換する電圧変換回路を有している。電源切替部214は、制御部11からの制御に応じて、約12V又は約5Vの電力を切り替えてセンサ駆動部12へ供給する。センサ駆動部12は、電源切替部214から供給された約12V又は約5Vの電力をホール素子7へ周期的に与えることによって、ホール素子7を駆動する。
ホール素子7は、センサ駆動部12からの供給電力の電圧値と周囲の磁界とに応じた電圧値の信号を出力するセンサである。このため、センサ駆動部12による駆動電圧が切り替えられた場合、出力信号の電圧値は駆動電圧に応じた値に変化する。即ち、駆動電圧が約5Vから約12Vに切り替えられた場合、ホール素子7の出力信号の電圧値は約2.4倍となる。例えば図4に示した測定結果は、ホール素子7を約5Vで駆動した際の測定結果であり、車輌1の乗員なしでのホール素子7の出力電圧値は2.800〜2.900Vであるが、このホール素子7を約12Vで駆動すると、車輌1の乗員なしでのホール素子7の出力電圧値は6.720〜6.960Vとなる。このため図4に示した測定結果では、乗員なしの場合と運転席に1人が乗車した場合とでホール素子7の出力電圧が約0.1V程度変化しているが、ホール素子7を約12Vで駆動した場合にはホール素子7の出力電圧は約0.24V程度変化する。ホール素子7の出力電圧の変化量が大きいほど、車輌1内への侵入者の有無を侵入判定部22が判定する際に、精度のよい判定を行うことができる。
しかし、車輌1の車高に応じたヘッドライト3の角度調整機能については、従来車輌に搭載された機能であり、従来車輌にてホール素子7が約5V駆動で使用されている場合が多く、ヘッドライト3の角度調整機能においてホール素子7の駆動電圧を約12Vに変更すると、この変更に付随するソフトウェア及びハードウェアの変更が生じる虞があるため、ホール素子7の駆動電圧の変更が好ましくない場合がある。またヘッドライト3の角度調整機能が動作している場合、図2に示すようにホール素子7を数十ms程度の短周期で駆動するため、ホール素子7の耐久性などの観点から約12Vの高電圧駆動が好ましくない場合がある。
そこで実施の形態2に係るボディECU210は、電源切替部214によってホール素子7の駆動電圧を約5V又は約12Vのいずれかに切り替えることが可能な構成としてある。実施の形態2に係るボディECU210の制御部11は、センサ駆動部12の駆動周期の切り替えと同時に、電源切替部214の電圧切替を行う。詳しくは、センサ駆動部12が短周期で駆動を行う際に駆動電圧が約5Vとなり、センサ駆動部12が長周期で駆動を行う際に駆動電圧が約12Vとなるように、制御部11は電源切替部214に対して切替の指示を与える。これにより、ボディECU210がヘッドライト3の角度調整を行う際にはホール素子7が短周期・低電圧で駆動され、車輌1内への侵入検知を行う際にはホール素子7が長周期・高電圧で駆動される。
以上の構成の実施の形態2に係るボディECU210は、ヘッドライト3の角度調整のために車高を検知する場合にはホール素子7を約5Vの低電圧で駆動し、侵入検知のために車高を検知する場合にはホール素子7を約12Vの高電圧で駆動する構成とすることにより、ヘッドライト3の角度調整を従来装置と同様の制御で行うことができると共に、侵入検知の精度を向上することができる。
なお、本実施の形態においては、電源切替部214が約5V及び約12Vの電圧値の切り替えを行う構成としたが、この電圧値は一例であって、これに限るものではない。また実施の形態2に係るボディECU210のその他の構成は、実施の形態1に係るボディECU1の構成と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
(実施の形態3)
図9は、本発明の実施の形態3に係る車載制御装置を搭載した車輌の構成を示すブロック図である。実施の形態3に係るボディECU310は、車輌1に搭載された車外カメラ331、332及び車内カメラ333の制御を行うと共に、無線通信部334を用いて車外の通信装置(図示は省略する)との無線通信を行う機能を更に備えている。
車外カメラ331は、車輌1の前部に搭載されて、車輌1の前方を撮像するためのカメラである。例えば車外カメラ331は、車輌1の前方を走行する他車輌の接近検知などに用いられるカメラを利用することができる。車外カメラ331は、ボディECU310の制御部11によって撮像の開始/停止を制御され、撮像により得られた画像を制御部11へ与える。
車外カメラ332は、車輌1の後部に搭載されて、車輌1の後方を撮像するためのカメラである。例えば車外カメラ332は、車輌1の後退(バック走行)時に車両後方の状態を車内のモニタなどに表示する機能、いわゆるバックモニタに用いられるカメラを利用することができる。車外カメラ332は、ボディECU310の制御部11によって撮像の開始/停止を制御され、撮像により得られた画像を制御部11へ与える。
車内カメラ333は、車輌1の車室内の例えばルームミラー、天井又はフロントパネル等に設けられ、車輌内を撮像するためのカメラである。車内カメラ333は、ボディECU310の制御部11によって撮像の開始/停止を制御され、撮像により得られた画像を制御部11へ与える。
無線通信部334は、公衆の無線通信網(例えば携帯電話網又は無線LAN(Local Area Network))を利用した無線通信を行う機能を有している。無線通信部334は、制御部11の制御に応じて、制御部11から与えられた送信用のデータを、所定の通報先(例えば車輌1の販売店又は警備会社等)へ送信する。
実施の形態3に係るボディECU310の制御部11は、警戒状態においてホール素子7の検知結果に基づく侵入判定を侵入判定部22にて行い、車輌1内への侵入を検知した場合、警報状態へ遷移して、車外カメラ331、332及び車内カメラ333による撮像を開始する。その後、制御部11は、撮像により得られた画像を送信用のデータとして無線通信部334へ与え、無線通信部334は、与えられた撮像画像を所定の通報先へ無線送信することで通報を行う。
図10は、実施の形態3に係るボディECU310の制御部11が行う処理の手順を示すフローチャートである。なお、図10のフローチャートは、制御部11が警戒状態にて侵入を検知して警報状態へ遷移してから、警報状態を脱して他の状態へ遷移するまでの処理を抜き出して示してある。無警戒状態、警戒準備状態及び警戒状態において実施の形態3に係るボディECU310の制御部11が行う処理は、実施の形態1に係るボディECU10の制御部11が行う処理と同様であるため、説明は省略する。
警戒状態の制御部11は、ホール素子7の検知結果に基づく侵入検知を行い、車輌1内への侵入を検知した後(ステップS31)、セキュリティ機能に係る状態を警報状態とする(ステップS32)。警報状態において、制御部11は、遷移条件5が成立したか否かを判定し(ステップS33)、遷移条件5が成立した場合には(S33:YES)、セキュリティ機能に係る状態を無警戒状態として(ステップS34)、警報状態の処理を終了する。
遷移条件5が成立しない場合(S33:NO)、制御部11は、警報制御部23が駆動回路6へ駆動命令を与えることによって、警報器5を駆動し(ステップS35)、車輌1内への侵入を警告音により周囲に報知する。また制御部11は、車外カメラ331、332及び車内カメラ333による車輌1の内外の撮像を行い(ステップS36)、撮像した画像を無線通信部334へ与えることにより、外部の通信機器へ撮像した画像を無線送信する(ステップS37)。
その後、制御部11は、警報器5の駆動開始から所定時間が経過したか否か(遷移条件4)を判定し(ステップS38)、所定時間が経過していない場合には(S38:NO)、ステップS32へ処理を戻し、警報を継続して行う。所定時間が経過した場合(S38:YES)、制御部11は、セキュリティ機能に係る状態を警戒状態として(ステップS39)、警報状態の処理を終了する。
以上の構成の実施の形態3に係るボディECU310は、車輌1内への侵入を検知した場合に、車外カメラ331、332及び車内カメラ333による撮像を行い、撮像により得られた車輌1の内外の画像を無線通信部334にて外部へ送信する構成とすることにより、車輌1内に侵入した不審者を撮像して通報することができ、防犯に効果的な通報を行うことができる。また車輌1内への侵入を検知した場合に撮像を行う構成であるため、車輌1への接近を検知して撮像を行う構成と比較して、誤検知による撮像の発生頻度が少なく、車輌1のエンジン停止中における電力消費量を低減することができる。
なお本実施の形態においては、車輌1に車外カメラ331、332及び車内カメラ333の3つのカメラを搭載する構成としたが、これに限るものではなく、少なくともいずれか1つのカメラを搭載する構成であればよい(ただし、車内カメラ333を搭載することが好ましい)。
実施の形態3に係るボディECU310のその他の構成は、実施の形態1に係るボディECU1の構成と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
1 車輌
1a 車軸
2 IGスイッチ
3 ヘッドライト
4 角度調整機構
5 警報器
6 駆動回路
7 ホール素子(車高センサ、磁気センサ)
10 ボディECU(侵入検知装置、車載制御装置)
11 制御部(基準電圧値取得手段、算出手段、判定手段、警報器制御手段、調整手段、スイッチ状態取得手段)
12 センサ駆動部(駆動手段)
13 電圧判定部
21 角度決定部
22 侵入判定部
23 警報制御部
210 ボディECU(基準電圧値取得手段、算出手段、判定手段、警報器制御手段、調整手段、スイッチ状態取得手段)
214 電源切替部(駆動手段)
310 ボディECU(基準電圧値取得手段、算出手段、判定手段、警報器制御手段、調整手段、スイッチ状態取得手段)
331、332 車外カメラ(撮像手段)
333 車内カメラ(撮像手段)
334 無線通信部(通報手段)

Claims (9)

  1. 車輌内への侵入を検知する侵入検知装置において、
    前記車輌の車高に応じた電気信号を出力する車高センサと、
    侵入検知処理の開始時に前記車高センサの出力電圧値を基準電圧値として取得する基準電圧値取得手段と、
    前記車高センサの出力電圧値を取得し、出力電圧値の前記基準電圧値に対する変化量を算出する算出手段と、
    該算出手段が算出した変化量が閾値を超えるか否かを判定する判定手段と
    を備え、
    該判定手段の判定結果に応じて、前記車輌内への侵入を検知するようにしてあること
    を特徴とする侵入検知装置。
  2. 前記車高センサは、前記車輌に設けられた車輪の車軸の変位量を磁界の変化として検知する磁気センサであること
    を特徴とする請求項1に記載の侵入検知装置。
  3. 変化量が閾値を超えると前記判定手段が判定し、出力電圧値の変化が所定期間に亘って維持された場合に、前記車輌内への侵入有りと判定するようにしてあること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の侵入検知装置。
  4. 前記車輌内への侵入有りと判定した場合に、車輌内及び/又は車輌外の撮像を行う撮像手段と、
    前記撮像手段が撮像した画像を車外の通信装置へ無線送信する通報手段と
    を更に備えること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の侵入検知装置。
  5. ライトの照射方向の調整機構を搭載した車輌にて、前記調整機構の動作を制御すると共に、車輌内への侵入を検知して警報器の動作を制御する車載制御装置であって、
    前記車輌の車高に応じた電気信号を出力する車高センサと、
    侵入検知処理の開始時に前記車高センサの出力電圧値を基準電圧値として取得する基準電圧値取得手段と、
    前記車高センサの出力電圧値を取得し、出力電圧値の前記基準電圧値に対する変化量を算出する算出手段と、
    該算出手段が算出した変化量が閾値を超えるか否かを判定する判定手段と、
    該判定手段の判定結果に応じて前記警報器を動作させる警報器制御手段と、
    前記車高センサの出力電圧値を取得し、出力電圧値に応じて前記ライトの照射方向を調整する調整手段と
    を備えること
    を特徴とする車載制御装置。
  6. 前記車輌のエンジンのオン/オフを切り替えるスイッチの状態を取得するスイッチ状態取得手段を更に備え、
    前記算出手段は、前記スイッチがエンジンオフの状態である場合に、前記車高センサの出力電圧値を取得して、出力電圧値の変化量を算出するようにしてあり、
    前記調整手段は、前記スイッチがエンジンオンの状態である場合に、前記車高センサの出力電圧値を取得して、出力電圧値に応じた前記ライトの照射方向の調整を行うようにしてあること
    を特徴とする請求項5に記載の車載制御装置。
  7. 前記車高センサは、前記車輌に設けられた車輪の車軸の変位量を磁界の変化として検知し、検知した磁界の変化及び駆動電圧に応じた電圧値の電気信号を出力し、
    前記スイッチがエンジンオンの状態である場合に前記車高センサを低電圧で駆動し、前記スイッチがエンジンオフの状態である場合に前記車高センサを高電圧で駆動する駆動手段を備えること
    を特徴とする請求項6に記載の車載制御装置。
  8. 前記算出手段及び前記調整手段は、前記車高センサの出力電圧値を定期的に取得するようにしてあり、
    前記スイッチがエンジンオンの状態である場合に短い周期で前記車高センサを駆動し、前記スイッチがエンジンオフの状態である場合に長い周期で前記車高センサを駆動する駆動手段を備えること
    を特徴とする請求項6又は請求項7に記載の車載制御装置。
  9. 前記車輌内への侵入有りと判定した場合に、車輌内及び/又は車輌外の撮像を行う撮像手段と、
    前記撮像手段が撮像した画像を車外の通信装置へ無線送信する通報手段と
    を更に備えること
    を特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれか1つに記載の車載制御装置。
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