JP2012086490A - シート - Google Patents

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Abstract

【課題】各種性質の向上を図ることができ、さらに、優れた透明性を備えるシートを提供することにある。
【解決手段】
シート1は、基材2と、基材2の少なくとも一方の面に積層される、無機粒子からなるコア、および、その無機粒子を被覆する樹脂からなるシェルから形成されるコアシェル粒子を含む樹脂層3とを備える。このようなシート1では、樹脂層3に無機粒子が配合されるため、シート1に、反射防止性、防眩性、耐汚染性、弾性、剛性などの機能性を付与することができる。また、シート1は、そのような無機粒子からなるコアと、無機粒子を被覆する樹脂からなるシェルとから形成されるコアシェル粒子を含むため、優れた透明性を確保することができる。そのため、シート1は、各種産業用途において用いることができ、とりわけ、優れた機能性および透明性を確保できることから、表面保護シートとして好適に用いることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、シートに関し、詳しくは、表面保護シートなどとして好適に用いられるシートに関する。
従来、各種産業用途に用いられるシートとして、プラスチックなどの基材の表面に、樹脂層を積層して得られる複合シートが、知られている。
このようなシートにおいて、所望の性質の向上を図るため、例えば、樹脂層に無機粒子などを配合することが検討されており、そのような樹脂層を形成できるコート剤として、より具体的には、例えば、コロイダルシリカ(a)5〜20質量%、飽和アルキル基(炭素数8〜24)を側鎖に持つエチレン性不飽和モノマー(b)5〜30質量%、エチレン性不飽和モノマー(c)40〜88.9質量%及び親水性エチレン性不飽和モノマー(d)0.1〜5質量%とからなる単量体混合物を、重合性官能基を有する界面活性剤(e)の存在下、水系媒質中で水溶性ラジカル重合開始剤を用いて、乳化共重合させることにより、水性クリアートップコート剤を得ることなどが、提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−146560号公報
しかるに、シートは、目的および用途により、透明性が要求される場合がある。
そのような場合、樹脂層として、引用文献1に記載の水性クリアートップコート剤からなる皮膜を形成すると、各種性質と透明性とを十分に兼ね備えることができないという不具合がある。
そこで、本発明の目的は、各種性質の向上を図ることができ、さらに、優れた透明性を備えるシートを提供することにある。
上記した目的を達成するため、本発明のシートは、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に積層される樹脂層とを備え、前記樹脂層は、無機粒子からなるコアと、前記無機粒子を被覆する樹脂からなるシェルとから形成されるコアシェル粒子を含むことを特徴としている。
このようなシートによれば、樹脂層に無機粒子が配合されるため、シートに、反射防止性、防眩性、耐汚染性、弾性、剛性などの機能性を付与することができ、さらに、そのような無機粒子が、その無機粒子をコアとし、無機粒子を被覆する樹脂をシェルとするコアシェル粒子を形成するため、優れた透明性を確保することができる。
また、本発明のシートでは、前記樹脂層において、前記無機粒子の含有割合が、前記無機粒子と前記樹脂との総量100質量部に対して、60質量部以上であることが好適である。
このようなシートでは、高充填率で樹脂層に無機粒子を配合できるため、シートの反射防止性、防眩性、耐汚染性、弾性、剛性などの機能性の向上を図ることができる。
また、本発明のシートでは、前記シェルのガラス転移温度が、25〜50℃であることが好適である。
このようなシートによれば、より優れた透明性を確保することができる。
また、本発明のシートでは、前記樹脂が、メチル(メタ)アクリレートを含むモノマー成分を重合して得られるアクリル樹脂であり、前記メチル(メタ)アクリレートの含有割合が、前記モノマー成分の総量100質量部に対して、0.1〜100質量部であることが好適である。
このようなシートによれば、より優れた透明性を確保することができる。
また、本発明のシートでは、厚み2μmにおけるヘイズ値が、2%以下であることが好適である。
このようなシートによれば、より優れた透明性を確保することができる。
また、本発明のシートでは、少なくとも一方の面に、粘着層を備えていることが好適である。
このようなシートによれば、シートを容易に設置および固定できるため、利便性の向上を図ることができる。
また、本発明のシートは、表面保護シートであることが好適である。
本発明のシートでは、樹脂層に無機粒子が配合されるため、シートに、反射防止性、防眩性、耐汚染性、弾性、剛性などの機能性を付与することができる。
また、本発明のシートは、そのような無機粒子からなるコアと、無機粒子を被覆する樹脂からなるシェルとから形成されるコアシェル粒子を含むため、優れた透明性を確保することができる。
そのため、本発明のシートは、各種産業用途において用いることができ、とりわけ、優れた機能性および透明性を確保できることから、表面保護シートとして好適に用いることができる。
本発明のシートの一実施形態を示す概略構成図である。 本発明のシートの他の実施形態を示す概略構成図である。
図1は、本発明のシートの一実施形態を示す概略構成図である。
図1において、シート1は、基材2と、その基材2の少なくとも一方の面に積層される樹脂層3とを備えている。
基材2としては、特に制限されず、粘着シートに通常使用される基材が用いられ、例えば、ポリプロピレンフィルム、エチレン−プロピレン共重合体フィルム、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィルム類、例えば、クラフト紙などの紙類、例えば、綿布、スフ布などの布類、例えば、ポリエステル不織布、ビニロン不織布などの不織布類、例えば、金属箔などが用いられる。なお、プラスチックフィルム類は、無延伸フィルムおよび延伸(一軸延伸または二軸延伸)フィルムの何れをも用いることができる。また、基材2において、樹脂層3の積層面には、通常使用される下塗剤の下塗処理や、コロナ放電方式などによる表面処理が施されていてもよい。基材2の厚みは、その目的および用途など応じて適宜選択されるが、例えば、1〜1000μm程度である。
樹脂層3は、無機粒子からなるコアと、無機粒子を被覆する樹脂からなるシェルとから形成されるコアシェル粒子を含んでいる。
コアシェル粒子において、コアを形成する無機粒子としては、特に制限されず、例えば、シリカ、酸化スズ(例えば、アンチモンドープ酸化スズを含む。)、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、アルミナ、水酸化マグネシウム、チタン酸バリウム、窒化ケイ素、その他、金属微粒子などが挙げられる。
また、このような無機粒子としては、中空粒子、中実粒子などが挙げられる。好ましくは、中実粒子が挙げられる。
また、無機粒子は、市販品としても入手可能であり、そのような市販品としては、例えば、アンチモンドープ酸化スズの市販品として、例えば、SNシリーズ(石原産業社製)などが挙げられ、より具体的には、SN−100S、SN−100P(1次粒子径:10〜30nm)、SN−100D(水分散品、固形分濃度30質量%)(以上、石原産業社製)などが挙げられる。
また、例えば、酸化チタンの市販品としては、例えば、TTOシリーズ(石原産業社製)などが挙げられ、より具体的には、TTO−51(A)(1次粒子径:10〜30nm)、TTO−51(C)(1次粒子径:10〜30nm)、TTO−55(A)(1次粒子径:30〜50nm)、TTO−55(B)(1次粒子径:30〜50nm)、TTO−55(C)(1次粒子径:30〜50nm)、TTO−55(D)(1次粒子径:30〜50nm)、TTO−S−1(短軸長さ:10〜20nm、長軸長さ:50〜100nm)、TTO−S−2(短軸長さ:10〜20nm、長軸長さ:50〜100nm)、TTO−S−3(短軸長さ:10〜20nm、長軸長さ:50〜100nm)、TTO−S−4(短軸長さ:10〜20nm、長軸長さ:50〜100nm)、TTO−V−3(短軸長さ:5〜15nm、長軸長さ:30〜90nm)、TTO−V−4(短軸長さ:5〜15nm、長軸長さ:30〜90nm)、TTO−F−2(1次粒子径:30〜50nm)、TTO−F−2(1次粒子径:30〜50nm)、TTO−F−6(1次粒子径:50〜90nm)(以上、石原産業社製)などが挙げられる。
また、例えば、酸化亜鉛の市販品としては、例えば、ZnO−310(1次粒子径15〜35nm)、ZnO−350(1次粒子径:10〜30nm)、ZnO−410(1次粒子径:5〜15nm)(以上、住友大阪セメント社製)などが挙げられる。
これら無機粒子としては、針状、板状(または鱗片状)、球状、塊状などの種々の形状の無機粒子を用いることができ、そのような無機粒子(後述するコロイド状の無機粒子を除く)の平均1次粒子径は、例えば、5μm以下、好ましくは、5nm〜1μm、より好ましくは、10nm〜0.5μm、さらに好ましくは、20nm〜0.2μmである。
また、無機粒子(後述するコロイド状の無機粒子を除く)の動的光散乱(DLS法)により測定される粒子径は、例えば、1〜100000nm、好ましくは、3〜30000nmである。
また、無機粒子としては、例えば、コロイド状の上記無機粒子を用いることもでき、そのようなコロイド状の無機粒子としては、例えば、コロイド状シリカ(コロイダルシリカ)などが挙げられる。
コロイド状シリカとしては、例えば、特開昭53−112732号公報、特公昭57−9051号公報、特公昭57−51653号公報などにも記載されるように、二酸化ケイ素(無水ケイ酸)の微粒子(平均粒子径が、例えば、5nm〜1μm、好ましくは、10〜100nm)のコロイドなどが挙げられる。
また、コロイド状シリカは、必要により、例えば、アルミナ、アルミン酸ナトリウムなどを含有することができ、また、必要により、無機塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニアなど)や、有機塩基(例えば、テトラメチルアンモニウムなど)などの安定剤を含有することもできる。
このようなコロイド状シリカは、特に制限されず、公知のゾル−ゲル法など、具体的には、例えば、Werner Stober et al;J.Colloid and Interface Sci., 26, 62−69 (1968)、Rickey D.Badley et al;Langmuir 6, 792−801 (1990)、色材協会誌,61 [9] 488−493 (1988)などに記載されるゾル−ゲル法などにより、製造することができる。
また、コロイド状シリカは、市販品としても入手可能であり、そのような市販品としては、例えば、スノーテックス−XL(平均1次粒径40〜60nm)、スノーテックス−YL(平均1次粒径50〜80nm)、スノーテックス−ZL(平均1次粒径70〜100nm)、PST−2(平均1次粒径21nm)、スノーテックス20(平均1次粒径10〜20nm、SiO/NaO>57)、スノーテックス30(平均1次粒径10〜20nm、SiO/NaO>50)、スノーテックスC(平均1次粒径10〜20nm、SiO/NaO>100)、スノーテックスO(平均1次粒径10〜20nm、SiO/NaO>500)、スノーテックス50(平均1次粒径20〜30nm)(以上、日産化学工業社製)や、例えば、アデライトAT−40(平均1次粒径:20〜30nm、固形分濃度40質量%)、アデライトAT−50(平均1次粒径:20〜30nm、固形分濃度50質量%)、アデライトAT300S(平均1次粒径:7nm)(以上、日本アエロジル社製)などが挙げられる。
なお、SiO/NaOは、二酸化ケイ素および水酸化ナトリウム(酸化ナトリウムに換算)の含有質量比を示す。
このようなコロイド状の無機粒子の平均1次粒子径は、例えば、5〜100nm、好ましくは、3〜80nm、より好ましくは、3〜50nmである。
これら無機粒子は、単独使用または2種類以上併用することもできる。
無機粒子として、好ましくは、コロイド状の無機粒子、より好ましくは、コロイダルシリカが挙げられる。
コアシェル粒子において、シェルを形成する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂などが挙げられる。
アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマー成分を重合することにより、得ることができる。なお、(メタ)アクリルとは、アクリルおよびメタクリルを含む。
モノマー成分において、(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−ニトロプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、t−ペンチル(メタ)アクリレート、3−ペンチル(メタ)アクリレート、2,2−ジメチルブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、4−メチル−2−プロピルペンチル(メタ)アクリレート、n−オクタデシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸(炭素数1−20)アルキルエステル類などが挙げられる。
また、(メタ)アクリル酸エステルとしては、さらに、例えば、シクロアルキル(メタ)アクリレート(例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレートなど)、アラルキル(メタ)アクリレート(例えば、ベンジル(メタ)アクリレートなど)、多環式(メタ)アクリレート(例えば、2−イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ノルボルニルメチル(メタ)アクリレート、5−ノルボルネン−2−イル−メチル(メタ)アクリレート、3−メチル−2−ノルボルニルメチル(メタ)アクリレートなど)、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル類(例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメチル−ブチル(メタ)メタクリレートなど)、アルコキシ基またはフェノキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類(2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシメトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなど)、エポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類(例えば、グリシジル(メタ)アクリレートなど)、ハロゲン含有(メタ)アクリル酸エステル類(例えば、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレートなど)、アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート(例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなど)などが挙げられる。
これら(メタ)アクリル酸エステルは、単独使用または2種類以上併用することができる。
(メタ)アクリル酸エステルとして、好ましくは、アクリル酸(炭素数1−20)アルキルエステル類が挙げられ、より好ましくは、メチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、モノマー成分は、さらに、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な、共重合性単量体を含有することもできる。
共重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリルアミド類(例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−i−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなど)、シアン化ビニル類(例えば、(メタ)アクリロニトリルなど)、ビニルエステル類(例えば、酢酸ビニルなど)、芳香族ビニル化合物(例えば、スチレン、p−クロロスチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、スチレンスルホン酸ナトリウムなど)、カルボキシル基含有単量体またはその塩(例えば、(メタ)アクリル酸,イタコン酸,マレイン酸,フマル酸またはその塩など)、スルホン酸基含有単量体またはその塩(例えば、ビニルスルホン酸、ビニルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸ナトリウムなど)、不飽和多価カルボン酸誘導体(例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジエチルなどのエステル類、N−フェニルマレイミドなどのN−置換マレイミドなど)、N−ビニル多価カルボン酸イミド(例えば、N−ビニルスクシンイミドなど)、ジエン類(例えば、ブタジエン、シクロペンタジエン、イソプレンなど)、複素環式ビニル単量体(例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルオキサゾリドン、1−ビニルイミダゾール、4−ビニルピリジンなど)、N−ビニルアミド類(N−ビニルホルムアミド、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミドなど)、ハロゲン含有ビニル単量体(ビニルクロライド,ビリデンクロライドなど)、ビニルアルキルエーテル類(例えば、メチルビニルエーテルなど)、オレフィン類(エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテンなど)などが挙げられる。
また、共重合性単量体としては、さらに、2つ以上の不飽和基を有する、多官能性共重合性単量体も挙げられる。
多官能性共重合性単量体としては、例えば、ジ(メタ)アクリレート類(例えば、4,4’−イソプロピリデンジフェニレンジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレンジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキシレンジメチレン(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレンジ(メタ)アクリレート、ジイソプロピリデングリコールジ(メタ)アクリレート、エチリデンジ(メタ)アクリレート、2,2−ジメチル−1,3−トリメチレンジ(メタ)アクリレート、フェニルエチレンジ(メタ)アクリレート、2,2,2−トリクロロエチリデンジ(メタ)アクリレートなど)、トリ(メタ)アクリレート類(例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチリジントリ(メタ)メタクリレート、プロピリジントリ(メタ)アクリレートなど)、テトラ(メタ)アクリレート類(例えば、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレートなど)、ビス(メタ)アクリルアミド類(例えば、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N−(1,2−ジヒドロキシ)エチレンビス(メタ)アクリルアミドなど)、さらには、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルオキシメタン、アリル(メタ)アクリレート、1,6−ジ(メタ)アクリルアミドヘキサン、1,3,5−トリ(メタ)アクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビス(メタ)アクリルアミド酢酸、ビニルアリルオキシアセテートなどが挙げられる。
さらに、共重合性単量体としては、架橋などを構成するため、さらに、公知の反応性基(例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、酸無水物基、グリシジル基など)を有する共重合性単量体も挙げられる。
これら共重合性単量体は、単独使用または2種類以上併用することができる。
共重合性単量体として、好ましくは、ビニルエステル類、芳香族ビニル化合物、カルボキシル基含有単量体またはその塩が挙げられ、より好ましくは、カルボキシル基含有単量体が挙げられ、さらに好ましくは、(メタ)アクリル酸が挙げられる。
モノマー成分において、(メタ)アクリル酸エステルの含有割合は、モノマー成分の総量100質量部に対して、例えば、0.1〜100質量部である。
また、モノマー成分は、好ましくは、メチル(メタ)アクリレートを含有している。
このような場合において、メチル(メタ)アクリレートの含有割合は、モノマー成分の総量100質量部に対して、例えば、0.1〜100質量部、好ましくは、40〜80質量部、さらに好ましくは、65〜75質量部である。
メチル(メタ)アクリレートの含有割合が上記範囲であれば、より優れた透明性を備えるシートを得ることができる。
コアシェル粒子は、特に制限されず、公知の製造方法により得ることができる。
より具体的には、例えば、無機粒子を水性媒体(例えば、水)中に分散させ、その分散系において、無機粒子(コア)の表面でモノマー成分を重合させる。これにより、無機粒子(コア)の表面に、樹脂からなるシェルを形成することができ、コアシェル粒子を得ることができる。
以下において、コアシェル粒子を製造する方法について、より具体的に説明する。
このような方法では、必要により、まず、無機粒子を表面処理する。
すなわち、無機粒子が水性媒体(例えば、水)中に分散する場合には、その分散系において、無機粒子は、通常、負電荷を帯び、安定化される。このような場合には、無機粒子の表面でモノマー成分を重合させることが困難である場合があるため、無機粒子の表面でモノマー成分を重合させるために、好ましくは、無機粒子を表面処理する。
表面処理としては、例えば、無機粒子の表面にノニオン界面活性剤(以下、後述する第2ノニオン界面活性剤と区別する場合には、第1ノニオン界面活性剤と称する。)を吸着させることなどが挙げられる。このような表面処理により、無機粒子の表面が親水性である場合にも、無機粒子の表面を疎水化でき、無機粒子の表面におけるモノマー成分の重合を促進することができる。
無機粒子の表面にノニオン界面活性剤を吸着させるには、例えば、まず、無機粒子とノニオン界面活性剤とを、ノニオン界面活性剤の曇点未満の温度条件下において混合し、その後、ノニオン界面活性剤の曇点以上の温度に加熱する。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、蛋白質(ゼラチン、コロイド状アルブミン、カゼイン、レシチンなど)、糖誘導体(寒天、デンプン誘導体など)、セルロース誘導体(ヒドロキシメチルセルロースなど)、多価アルコールのエステル類(エチレングリコールモノ脂肪酸エステル(例えば、オレイン酸のモノグリコールエステル、ステアリン酸のモノグリコールエステルなど)、ポリエチレングリコールモノ脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル(例えば、ステアリン酸モノグリセリドなど)、グリセリンジ脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなど)、合成親水性高分子(例えば、ポリビニルアルコール、末端長鎖アルキル基変性ポリビニルアルコール、ビニル重合体((メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、アルキルビニルエーテル、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドなどの少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する単量体を構成要素として含む単独、または、共重合体)、ポリオキシアルキレン(ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン)、または、その誘導体(例えば、ポリオキシエチレン(炭素数6−20)アルキルエーテル(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルなど)、ポリオキシエチレン(炭素数6−20)アルキルアリールエーテル(例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなど)など)、脂肪酸エステルのアルキレンオキサイド付加体(例えば、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンショ糖(炭素数12−20)脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン(炭素数12−20)脂肪酸エステルなど)など))や、例えば、ポリオキシアルキレンブロック共重合体(例えば、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体など)、アリル基などのエチレン性不飽和基(重合性不飽和合)を少なくとも1つ有するポリオキシエチレン(炭素数6−20)アルキルフェニルエーテル(例えば、1−アリルオキシメチル−2−ノニルフェニルオキシエタノールエチレンオキサイド付加体など)などが挙げられる。
また、ノニオン界面活性剤としては、さらに、アンカー基と分散安定化基とが分離した、グラフトポリマー、ブロックポリマー、マクロマーなども挙げられる。
これらノニオン界面活性剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
また、ノニオン界面活性剤として、不飽和結合(例えば、ビニル、イソプロペニル、(メタ)アクリロイルなど)を有するノニオン界面活性剤を用いると、無機粒子の表面に吸着したノニオン界面活性剤と、モノマー成分とを重合できる。
また、ノニオン界面活性剤は、市販品としても入手可能であり、そのような市販品としては、例えば、エマルゲン108(ポリオキシエチレンラウリルエーテル、花王社製、曇点40℃)、エマルゲン409P(ポリオキシエチレンステアリルエーテル、花王社製、曇点55℃)、エマルゲン909(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、花王社製、曇点40℃)、プルロニックL−61(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、旭電化工業社製、曇点24℃)、プルロニックL−64(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、旭電化工業社製、曇点58℃)、NE−10(1−アリルオキシメチル−2−ノニルフェニルオキシエタノールエチレンオキサイド付加体、旭電化工業社製、曇点40℃)などが挙げられる。
ノニオン界面活性剤のHLBは、特に制限されず、例えば、1〜30、好ましくは、3〜25、より好ましくは、5〜20である。
ノニオン界面活性剤の曇点は、例えば、0〜80℃、好ましくは、10〜70℃、より好ましくは、20〜60℃である。
なお、ノニオン界面活性剤の曇点とは、ノニオン界面活性剤の存在下、無機粒子が水性媒体(例えば、水)中に分散した系において、昇温により白濁が生じる温度を示す。
また、この方法では、例えば、無機粒子の分散安定化を図るため、乳化重合に一般的に使用されるアニオン界面活性剤を配合することもできる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
これらアニオン界面活性剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
なお、無機粒子は、通常、水性媒体(例えば、水)中において、負電荷を帯びているため、アニオン界面活性剤の吸着効率は低いものと予想されるが、負電荷を有するアニオン界面活性剤は、負電荷を帯びている無機粒子に対し、単独でミセルを形成する場合がある。そのため、混合初期にアニオン界面活性剤を添加すると、ポリマー単独粒子が多数生成するおそれがある。
そこで、この方法では、例えば、まず、ノニオン界面活性剤を無機粒子の表面に吸着させ、その後、アニオン界面活性剤を添加する。
より具体的には、例えば、ノニオン界面活性剤が無機粒子へ均一に吸着した後、または、モノマー成分が重合し、安定化されたシード状粒子が生成した後に、アニオン界面活性剤を添加する。
これにより、ノニオン界面活性剤を無機粒子の表面に有効に吸着させることができ、さらには、アニオン界面活性剤を無機粒子の表面に有効に吸着させることができる。
アニオン界面活性剤の配合割合は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
次いで、この方法では、無機粒子が分散された水性媒体(例えば、水)中において、モノマー成分を重合させる。
このとき、無機粒子の表面はノニオン界面活性剤(および必要によりアニオン界面活性剤)による表面処理により疎水化されているため、モノマー成分を無機粒子の表面において効率的に重合させ、樹脂を形成することができる。
重合方法としては、特に制限されないが、例えば、水性媒体(例えば、水)中における乳化重合法が挙げられる。
乳化重合法では、例えば、分散系(上記したノニオン界面活性剤の存在下、無機粒子が分散された水性媒体(例えば、水))中に、モノマー成分を配合する。
モノマー成分の配合方法は、一括であってもよく、連続的であってもよく、また、段階的であってもよい。好ましくは、連続的または段階的に配合する。
分散系にモノマー成分を一括で配合すると、無機粒子の表面に吸着したノニオン界面活性剤がモノマー成分の油滴に溶解され、そのノニオン界面活性剤が減少し、コアシェル粒子を効率よく得られない場合がある。
なお、例えば、シードとして、安定な粒子が生成した後、モノマー成分を一括で配合してもよい。また、反応系にモノマー成分を追加(添加)する場合、モノマー成分の組成は、最初に配合した組成と同一であってもよく、異なっていてもよい。
この重合における各成分の配合割合は、モノマー成分100質量部に対して、無機粒子が、例えば、80〜5000質量部、好ましくは、80〜900質量部、より好ましくは、80〜400質量部であり、ノニオン界面活性剤(第1ノニオン界面活性剤)が、例えば、0.1〜20質量部、好ましくは、0.5〜15質量部、より好ましくは、1〜10質量部である。
また、重合条件は、重合温度が、例えば、ノニオン界面活性剤の曇点を超過し、具体的には、例えば、20〜110℃、好ましくは、30〜100℃、より好ましくは、60〜100℃、さらに好ましくは、70〜90℃である。
また、この方法では、必要により、重合開始剤を配合することができる。
重合開始剤としては、例えば、過酸化物(例えば、過酸化水素など)、過硫酸塩(例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム)、水性アゾ化合物やレドックス重合開始剤などが挙げられる。
これら重合開始剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
重合開始剤の配合割合は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
また、重合において、樹脂の分子量を調整するため、さらに、例えば、連鎖移動剤を配合することができる。
連鎖移動剤としては、例えば、ビニル単量体に可溶な有機過酸化物、有機アゾ化合物、ハロゲン化炭化水素(四塩化炭素など)、メルカプタン類、チオール類などが挙げられる。
これら連鎖移動剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
連鎖移動剤の配合割合は、例えば、モノマー成分100質量部に対して、例えば、5質量部以下である。
また、この方法では、必要により、pH調整剤(例えば、酸(硫酸、塩酸など)、アンモニア、アミンなど)を、反応系(重合系)および/または反応終了後の水性分散体に添加し、反応系(重合系)および/または水性分散体のpHを、例えば、7〜9、好ましくは、7.5〜8.5に調整することができる。
反応系(重合系)および/または水性分散体のpHを調整することにより、無機粒子の分散安定性の向上を図ることができる。
さらに、この方法では、必要により、架橋剤を配合することができる。
架橋剤としては、特に制限されず、公知の架橋剤が挙げられ、より具体的には、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属キレート系架橋剤などが挙げられる。
これら架橋剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
架橋剤の配合割合は、目的および用途に応じて適宜設定される。
また、この方法では、ノニオン界面活性剤が無機粒子の表面に吸着するに伴って、および/または、モノマー成分の重合が進行するに伴って、無機粒子が疎水化し、分散安定性が低下して、凝集ゲル化する場合がある。
そのため、この方法では、疎水化した無機粒子を水性媒体(例えば、水)中で分散安定化させるために、さらに、上記と同様のノニオン界面活性剤(第2ノニオン界面活性剤)を添加することができる。
添加されるノニオン界面活性剤は、例えば、無機粒子およびノニオン界面活性剤の混合初期に添加してもよく、また、昇温時、重合初期、重合後などに添加してもよい。
好ましくは、無機粒子およびノニオン界面活性剤を混合し、ノニオン界面活性剤の曇点以上の温度に加熱した後、さらに、ノニオン界面活性剤を添加する。
第2ノニオン界面活性剤の曇点は、第1ノニオン界面活性剤が吸着した無機粒子を分散安定化させるために、好ましくは、第1ノニオン界面活性剤の曇点を超過し、また、モノマー成分が重合する過程で無機粒子を安定化させるために、好ましくは、重合温度(後述)を超過する。
このような第2ノニオン界面活性剤は、疎水化された無機粒子の表面に配向し、無機粒子を安定化し、さらには第1ノニオン界面活性剤とともに、無機粒子の表面におけるモノマー成分の重合を容易とする。
第2ノニオン界面活性剤としては、上記したノニオン界面活性剤と同様の界面活性剤が挙げられ、その配合割合は、ミセル形成によるモノマー成分の単独粒生成を防止するために、臨界ミセル濃度(CMC)以下であることが挙げられる。
より具体的には、第2ノニオン界面活性剤の配合割合(固形分換算)は、無機粒子100質量部に対して、例えば、0.01〜5質量部、好ましくは、0.1〜3質量部、より好ましくは、0.1〜2質量部である。
そして、これにより、樹脂が、無機粒子に直接または界面活性剤を介して結合するコアシェル粒子を形成でき、そのコアシェル粒子が水系媒体(例えば、水)に分散された分散液を得ることができる。
分散液において、その固形分濃度は、例えば、10〜60質量%、好ましくは、30〜55質量%である。
また、分散液中の固形分としては、その全てがコアシェル粒子でなくともよく、固形分は、コアシェル粒子と、モノマー成分および/または無機粒子とを含むことができる。
また、コアシェル粒子は、無機粒子の表面すべてを樹脂が被覆するものの他、無機粒子の表面の一部を樹脂が被覆するものを含む。
このような場合において、固形分中のコアシェル粒子の含有割合は、例えば、80質量%以上、好ましくは、90質量%以上、通常、99質量%以下である。
また、コアシェル粒子の平均1次粒子径は、無機粒子(コア)の大きさによるが、例えば、無機粒子として、コロイド状ではない無機粒子を用いた場合、例えば、10nm〜10μm、好ましくは、50nm〜0.5μm、より好ましくは、80nm〜0.1μmである。また、コロイド状の無機粒子を用いた場合には、コアシェル粒子の平均1次粒子径は、例えば、5〜500nm、好ましくは、20〜300nm、より好ましくは、20〜250nm、さらに好ましくは、30〜150nmである。
平均1次粒子径が上記範囲であれば、コアシェル粒子の分散安定性の向上を図ることができる。
また、コアシェル粒子において、シェルのガラス転移温度は、例えば、−50〜50℃、好ましくは、25〜50℃である。
シェルのガラス転移温度が上記範囲であれば、より優れた透明性を確保することができる。
なお、シェルのガラス転移温度は、例えば、シェルを形成する樹脂と同様の樹脂を調製し、そのガラス転移温度を粘弾性測定装置などで測定することにより、求めることができる。
また、樹脂層3における無機粒子の含有割合(充填率)は、無機粒子と樹脂との総量100質量部に対して、例えば、40質量部以上、好ましくは、60質量部以上、通常、98質量部以下である。
無機粒子の含有割合(充填率)が上記範囲であれば、シート1の反射防止性、防眩性、耐汚染性、弾性、剛性などの機能性の向上を図ることができる。
このようなコアシェル粒子を含む樹脂層3を、基材2に積層する方法としては、特に制限されず、上記により得られた分散液を基材2上に塗布して、加熱乾燥すればよい。塗布には、公知の塗布方法が用いられ、例えば、コーターを用いて、分散液を基材2上に塗布した後、加熱により乾燥させることによって、樹脂層3として積層形成することができる。
コーターとしては、特に制限されず、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーターなどの樹脂層3の積層に通常使用されるコーターが用いられる。
また、このようなコーターによる塗布において、分散液は、乾燥後の樹脂層3の厚みが、例えば、1〜3μm程度となるように塗布される。
樹脂層3の厚みが上記上限を超過すると、分散液の増粘などを要し、さらには、成形性および透明性の低下を惹起する場合がある。
次いで、この方法では、加熱することにより、樹脂層3を形成する。加熱は、公知の方法によって、例えば、65〜150℃、好ましくは、100〜120℃程度で加熱する。
これにより、シート1を得ることができる。
また、必要により、シート1に電子線(Electron Beam)を照射することもできる。
シート1に電子線を照射することにより、樹脂層3を架橋させることができ、シート1の機械強度の向上を図ることができる。
電子線の照射線量は、例えば、加速電子によりシート1の一方面側から均一に電子線を照射する場合には、例えば、10〜150kGy、好ましくは、10〜100kGyである。
電子線の照射線量が上記上限を超過すると、電子線の照射により、シート1を劣化、破壊する場合がある。
シート1の厚み2μmにおけるヘイズ値は、例えば、2%以下、好ましくは、1%以下である。
このようなシート1によれば、より優れた透明性を確保することができる。
なお、ヘイズ値は、ヘイズメーターなどを用いた公知の方法により、測定することができる。
このようなシート1は、図示しないが、必要により、剥離ライナーなどが貼着され、公知の方法で巻回されることによって、保管される。また、巻回せずとも、その目的および用途によっては、種々の形態のまま保管および使用できる。
そして、このシート1では、樹脂層3に無機粒子が配合されるため、シート1に、反射防止性、防眩性、耐汚染性、弾性、剛性などの機能性を付与することができる。
また、このシート1は、そのような無機粒子からなるコアと、無機粒子を被覆する樹脂からなるシェルとから形成されるコアシェル粒子を含むため、優れた透明性を確保することができる。
そのため、シート1は、各種産業用途において用いることができ、とりわけ、優れた機能性および透明性を確保できることから、表面保護シートとして好適に用いることができる。
なお、上記した説明において、樹脂層3は、基材2の一方の面に積層されているが、樹脂層3は、基材2の少なくとも一方の面に積層されていればよく、例えば、基材2の両方の面に積層されていてもよい。
図2は、本発明のシートの他の実施形態を示す概略構成図である。なお、上記した各部に対応する部材については、以下の各図において同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
シート1では、基材2の他方側面(樹脂層3が積層される面に対する他方側面)に、粘着層4を備えることができる。
粘着層4としては、特に制限されず、例えば、アクリル系、ウレタン系、アクリル−ウレタン系などの、公知の粘着剤や粘着シートを用いることができる。
粘着層4の厚みは、例えば、3〜100μm、好ましくは、5〜50μmである。
このようなシート1によれば、シート1を容易に設置および固定できるため、利便性の向上を図ることができる。
以下に実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例および比較例に何ら制限されるものではない。なお、以下の説明において、「部」および「%」は、特に明記のない限り、質量基準である。
実施例1
(コアシェル粒子の作製)
冷却管、窒素導入管、温度計および攪拌機を備えた反応容器に、水およびコロイダルシリカ(アデライトAT−50、ADEKA社製)を固形分で85部入れ、窒素雰囲気下、ノニオン界面活性剤(第1ノニオン界面活性剤)(エマルゲン108、曇点40℃、花王社製)を2.5部添加した。70℃に昇温した後、過硫酸アンモニウム(重合開始剤)0.53部を添加し、さらに、ブチルアクリレート(BA)/メチルメタクリレート(MMA)/メタクリル酸(MAA)=80/19.5/0.5(質量比)の配合比率で混合したモノマー成分10部を添加し、1時間放置した。
次いで、アニオン界面活性剤(アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ペレックスSS−H、花王社製)3.5部を加えた後、上記と同じ割合で混合したモノマー成分90部を、滴下速度0.35g/minで滴下した。
その後、冷却し、10%アンモニア水溶液0.5部を添加した。
これにより、固形分(コアシェル粒子を含む)濃度が43%の水分散液を得た。なお、コロイダルシリカ(固形分)の配合割合は、コロイダルシリカ(固形分)およびモノマー成分(樹脂)の総量100部に対して、46部であった。
(シートの作製)
上記により得られたコアシェル粒子の水分散液を、ポリエチレンテレフタレートからなる基材(ルミラーS10#25、東レ社製)上に、マイヤーバーNo.5を用いて塗布し、100℃で1分間加熱処理して樹脂層を形成することにより、厚さ2μmのシートを得た。
実施例2
(コアシェル粒子の作製)において、水およびコロイダルシリカ(アデライトAT−50、ADEKA社製)を固形分で150部入れ、モノマー成分の配合比率を、ブチルアクリレート(BA)/メチルメタクリレート(MMA)/メタクリル酸(MAA)=34.5/65/0.5(質量比)とした以外は、実施例1と同様にしてコアシェル粒子を作製し、厚み2μmのシートを得た。
なお、コロイダルシリカ(固形分)の配合割合は、コロイダルシリカ(固形分)およびモノマー成分(樹脂)の総量100部に対して、60部であった。
実施例3
(コアシェル粒子の作製)において、水およびコロイダルシリカ(アデライトAT−50、ADEKA社製)を固形分で150部入れ、モノマー成分の配合比率を、ブチルアクリレート(BA)/メチルメタクリレート(MMA)/メタクリル酸(MAA)=9.5/90/0.5(質量比)とした以外は、実施例1と同様にしてコアシェル粒子を作製し、厚み2μmのシートを得た。
なお、コロイダルシリカ(固形分)の配合割合は、コロイダルシリカ(固形分)およびモノマー成分(樹脂)の総量100部に対して、60部であった。
また、このシートでは、樹脂層に白濁が発生することが、確認された。
実施例4
(コアシェル粒子の作製)において、水およびコロイダルシリカ(アデライトAT−50、ADEKA社製)を固形分で150部入れ、モノマー成分の配合比率を、ブチルアクリレート(BA)/メチルメタクリレート(MMA)/メタクリル酸(MAA)=65/34.5/0.5(質量比)とした以外は、実施例1と同様にしてコアシェル粒子を作製し、厚み2μmのシートを得た。
得られたシートに、樹脂層側から電子線(Electron Beam)を照射した。なお、電子線の照射条件は、加速電圧:250KV、放射線量:150kGyとした。
なお、コロイダルシリカ(固形分)の配合割合は、コロイダルシリカ(固形分)およびモノマー成分(樹脂)の総量100部に対して、60部であった。
実施例5
(コアシェル粒子の作製)において、水およびコロイダルシリカ(アデライトAT−50、ADEKA社製)を固形分で150部入れ、モノマー成分の配合比率を、ブチルアクリレート(BA)/メチルメタクリレート(MMA)/メタクリル酸(MAA)=24.5/75/0.5(質量比)とした以外は、実施例1と同様にしてコアシェル粒子を作製し、厚み2μmのシートを得た。
得られたシートに、樹脂層側から電子線(Electron Beam)を照射した。なお、電子線の照射条件は、加速電圧:250KV、放射線量:150kGyとした。
なお、コロイダルシリカ(固形分)の配合割合は、コロイダルシリカ(固形分)およびモノマー成分(樹脂)の総量100部に対して、60部であった。
実施例6
(コアシェル粒子の作製)において、水およびコロイダルシリカ(アデライトAT−50、ADEKA社製)を固形分で400部入れ、モノマー成分の配合比率を、ブチルアクリレート(BA)/メチルメタクリレート(MMA)/メタクリル酸(MAA)=24.5/75/0.5(質量比)とした以外は、実施例1と同様にしてコアシェル粒子を作製し、厚み2μmのシートを得た。
得られたシートに、樹脂層側から電子線(Electron Beam)を照射した。なお、電子線の照射条件は、加速電圧:250KV、放射線量:150kGyとした。
なお、コロイダルシリカ(固形分)の配合割合は、コロイダルシリカ(固形分)およびモノマー成分(樹脂)の総量100部に対して、80部であった。
実施例7
(コアシェル粒子の作製)において、水と、コロイダルシリカ(スノーテックスZL、日産化学工業社製)を固形分で200部と、コロイダルシリカ(アデライトAT300S、ADEKA社製)を固形分で200部とを入れ、モノマー成分の配合比率を、ブチルアクリレート(BA)/メチルメタクリレート(MMA)/メタクリル酸(MAA)=24.5/75/0.5(質量比)とした以外は、実施例1と同様にしてコアシェル粒子を作製し、厚み2μmのシートを得た。
得られたシートに、樹脂層側から電子線(Electron Beam)を照射した。なお、電子線の照射条件は、加速電圧:250KV、放射線量:150kGyとした。
なお、コロイダルシリカ(固形分)の総量の配合割合は、コロイダルシリカ(固形分)およびモノマー成分(樹脂)の総量100部に対して、80部であった。
比較例1
(ポリマーの作製)
ブチルアクリレート(BA)/メチルメタクリレート(MMA)/メタクリル酸(MAA)=65/34.5/0.5(質量比)の配合比率で混合したモノマー成分100部と、ポリオキシエチレンラウリル硫酸アンモニウム(乳化剤、ハイテノールLA−16、第一工業製薬社製)2部と、水62.5部とを混合し、ホモミキサー(プライミクス社製)を用いて、5000rpmで5分間撹拌することにより強制乳化させ、プレエマルジョン液を得た。
次いで、冷却管、窒素導入管、温度計および攪拌機を備えた反応容器に、上記のプレエマルジョン液の10%(10分の1量)を入れ、さらに、水92.3部と、ポリオキシエチレンラウリル硫酸アンモニウム(乳化剤、ハイテノールLA−16、第一工業製薬社製)1部とを仕込み、窒素置換した後、過硫酸アンモニウム(重合開始剤)0.03部を添加し、65℃で1時間重合させた。さらに、過硫酸アンモニウム(重合開始剤)0.07部を加えた後、上記のプレエマルジョン液の残部90%(10分の9量)を、反応容器中に、75℃で3時間かけて滴下し、さらに、3時間重合させた。なお、このとき、反応容器の温度を75℃に保ち、窒素気流下にて重合させた。これにより、固形分濃度40質量%のアクリル系共重合体の水分散液を得た。
冷却後、10%アンモニア水を添加して、水分散液のpHを8付近に調整した。
(シートの作製)
コロイダルシリカ(固形分)の配合割合が、実施例2と同じ、つまり、コロイダルシリカ(固形分)およびモノマー成分(樹脂)の総量100部に対して、60部となるように、上記のアクリル系共重合体の水分散液と、コロイダルシリカ(アデライトAT−50、ADEKA社製)を混合した。
次いで、得られたアクリル系共重合体およびコロイダルシリカの水分散液を、ポリエチレンテレフタレートからなる基材(ルミラーS10#25、東レ社製)上に、マイヤーバーNo.5を用いて塗布し、100℃で1分間加熱処理して樹脂層を形成することにより、厚さ2μmのシートを得た。
得られたシートに、樹脂層側から電子線(Electron Beam)を照射した。なお、電子線の照射条件は、加速電圧:250KV、放射線量:150kGyとした。
比較例2
(ポリマーの作製)
モノマー成分の配合比率を、ブチルアクリレート(BA)/メチルメタクリレート(MMA)/メタクリル酸(MAA)=24.5/75/0.5(質量比)とした以外は、比較例1と同様にしてアクリル系共重合体の水分散液を得た。なお、コロイダルシリカ(固形分)の配合割合は、コロイダルシリカ(固形分)およびモノマー成分(樹脂)の総量100部に対して、60部であった。
(シートの作製)
コロイダルシリカ(固形分)の配合割合が、実施例4と同じ、つまり、コロイダルシリカ(固形分)およびモノマー成分(樹脂)の総量100部に対して、60部となるように、上記のアクリル系共重合体の水分散液と、コロイダルシリカ(アデライトAT−50、ADEKA社製)を混合した。
次いで、得られたアクリル系共重合体およびコロイダルシリカの水分散液を、ポリエチレンテレフタレートからなる基材(ルミラーS10#25、東レ社製)上に、マイヤーバーNo.5を用いて塗布し、150℃で1分間加熱処理して樹脂層を形成することにより、厚さ2μmのシートを得た。
得られたシートに、樹脂層側から電子線(Electron Beam)を照射した。なお、電子線の照射条件は、加速電圧:250KV、放射線量:150kGyとした。
比較例3
(シートの作製)
比較例2で得られたアクリル系共重合体の水分散液を用い、コロイダルシリカ(固形分)の配合割合が、実施例6と同じ、つまり、コロイダルシリカ(固形分)およびモノマー成分(樹脂)の総量100部に対して、80部となるように、上記のアクリル系共重合体の水分散液と、コロイダルシリカ(アデライトAT−50、ADEKA社製)とを混合した。
次いで、得られたアクリル系共重合体およびコロイダルシリカの水分散液を、ポリエチレンテレフタレートからなる基材(ルミラーS10#25、東レ社製)上に、マイヤーバーNo.5を用いて塗布し、150℃で1分間加熱処理して樹脂層を形成することにより、厚さ2μmのシートを得た。
得られたシートに、樹脂層側から電子線(Electron Beam)を照射した。なお、電子線の照射条件は、加速電圧:250KV、放射線量:150kGyとした。
比較例4
(シートの作製)
比較例2で得られたアクリル系共重合体の水分散液を用い、コロイダルシリカ(固形分)の配合割合が、実施例7と同じ、つまり、コロイダルシリカ(固形分)およびモノマー成分(樹脂)の総量100部に対して、80部となるように、上記のアクリル系共重合体の水分散液と、コロイダルシリカ(スノーテックスZL、日産化学工業社製)と、コロイダルシリカ(アデライトAT300S、ADEKA社製)とを混合した。
次いで、得られたアクリル系共重合体およびコロイダルシリカの水分散液を、ポリエチレンテレフタレートからなる基材(ルミラーS10#25、東レ社製)上に、マイヤーバーNo.5を用いて塗布し、150℃で1分間加熱処理して樹脂層を形成することにより、厚さ2μmのシートを得た。
得られたシートに、樹脂層側から電子線(Electron Beam)を照射した。なお、電子線の照射条件は、加速電圧:250KV、放射線量:150kGyとした。
評価
(シェルTg)
各実施例および各比較例において用いられたモノマー成分と同様のモノマー成分を、各実施例および各比較例と同様に重合させ、得られた樹脂のガラス転移温度を、粘弾性測定装置(型番:ARES2 KFRTN1−FCO、TA instruments Japan Inc製、温度分散モード(周波数1Hz))により測定した。これにより、各シートに含まれるコアシェル粒子のシェル(樹脂)のガラス転移温度を求めた。その結果を、表1に示す。
(ヘイズ値)
各実施例および各比較例において得られたシート(厚み2μm)のヘイズ値を、ヘイズメーター(HM−150、村上色彩技術研究所製)にて測定した。その結果を、表1に示す。
(表面硬さ)
電子線(Electron Beam)を照射したシートの表面硬さを、ナノインデンター(DCM SA2、MTS社製)にて測定した。その結果を、表1に示す。
Figure 2012086490
(考察)
各実施例および各比較例より、モノマー成分におけるモノマー比率や、樹脂中の無機粒子の含有割合が同等である場合にも、コアシェル粒子を用いる場合、優れた透明性を確保できることが確認された。
また、モノマー成分中におけるメチルメタクリレートの配合比が、モノマー成分の総量に対して65〜75質量部(実施例2、5〜7)であれば、無機粒子の含有割合が同等である場合にも、とりわけ優れた透明性を確保できることが確認された。
また、無機粒子の含有割合を向上させることにより、物性(表面硬さなど)の向上を図ることができることも確認された。
1 シート
2 基材
3 樹脂層
4 粘着層

Claims (7)

  1. 基材と、前記基材の少なくとも一方の面に積層される樹脂層とを備え、
    前記樹脂層は、無機粒子からなるコアと、前記無機粒子を被覆する樹脂からなるシェルとから形成されるコアシェル粒子を含むことを特徴とする、シート。
  2. 前記樹脂層において、前記無機粒子の含有割合が、前記無機粒子と前記樹脂との総量100質量部に対して、60質量部以上であることを特徴とする、請求項1に記載のシート。
  3. 前記シェルのガラス転移温度が、25〜50℃であることを特徴とする、請求項1または2に記載のシート。
  4. 前記樹脂が、メチル(メタ)アクリレートを含むモノマー成分を重合して得られるアクリル樹脂であり、
    前記メチル(メタ)アクリレートの含有割合が、前記モノマー成分の総量100質量部に対して、0.1〜100質量部であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシート。
  5. 厚み2μmにおけるヘイズ値が、2%以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシート。
  6. 少なくとも一方の面に、粘着層を備えていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシート。
  7. 表面保護シートであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシート。
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