JP2012084695A - ランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】ランプ点灯時における回路ユニットへの熱負荷を抑制できるランプを提供する。
【解決手段】凹面状の反射面75を有する反射鏡7と、反射鏡7内に設けられたLEDモジュール3と、反射鏡7の基部71bに取着された口金13と、口金13を介して受電してLEDモジュール3を発光させるための回路ユニット11と、柱状からなり、その一端面21bがLEDモジュール3に対向配置され、LEDモジュール3から出射された光を入射させて他端の出射部21aに導き出射させる導光部材20とを備えている。
そして、反射鏡7内において、導光部材20を、反射鏡7の焦点F1に出射部21aがくるように設け、回路ユニット11の少なくとも一部を、導光部材20の外周における出射部21a以外の領域に装着した。
【選択図】図1

Description

本発明は、LED(Light Emitting Diodes)などの半導体発光素子を光源とするランプに関し、特に、反射鏡付きハロゲンランプの代替品となるランプに関する。
近年、高輝度LEDの実用化を契機として、LEDを光源とするランプが普及しつつある。その一例として、特許文献1には、一般的な白熱電球の代替品となるLEDランプが開示されている。当該LEDランプは、LEDをその構成要素とするLEDモジュールと当該LEDモジュールを点灯させるための回路ユニットとが、グローブと口金とを含む外囲器内に格納された構成を有しており、回路ユニットは、LEDモジュールから出射される光を妨げないように、LEDモジュールと口金との間に配置されている。
特開2006−313717号公報 特開2005−286267号公報 特開2007−41467号公報
しかしながら、上記のような回路ユニットの配置では、LEDモジュールから口金に至る熱伝導経路上に回路ユニットが存在することになるため、回路ユニットの電子部品が熱破壊され、回路ユニットの寿命が縮まるおそれがある。
特に、一般的な白熱電球よりも高輝度である反射鏡付きハロゲンランプの代替品とするには、当該ハロゲンランプと同等の輝度を得るためにLEDの個数を増やす必要があり、そうするとLEDモジュールにおける発熱量が増大してしまうため、電子部品の熱破壊による寿命低下の問題がより顕著となる。
また、ハロゲンランプはタングステンフィラメントから広範囲に光を出射するのに対し、LEDの出射する光は指向性が強い。このため、反射鏡の基部に単に、LEDを反射鏡の光軸方向に光を出射するように設けたのでは、反射鏡を利用した配光特性がほとんど得られない。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたもので、回路ユニットの熱の影響による寿命低下を抑制しつつ、可能な限り反射鏡を利用した配光特性が得られるランプを提供することを目的とする。
本発明に係るランプは、一端部に開口を有するとともに、内面に反射面を有する反射鏡と、前記反射鏡の他端側に設けられた口金と、前記反射鏡と前記口金とで形成される外囲器内に設けられた半導体発光素子と、前記口金を介して受電して前記半導体発光素子を発光させるための回路ユニットと、柱状をし、一端面が前記半導体発光素子に対向配置され、前記半導体発光素子から出射された光を他端部へと導光する導光部材とを備え、前記導光部材の他端部が、前記反射鏡の焦点またはその付近にあり、導光されてきた光の少なくとも一部を前記反射鏡面側へと出射する出射部として機能し、前記回路ユニットの少なくとも一部が、前記導光部材の外周における前記出射部以外の領域に装着されていることを特徴とする。
ここでいう「外囲器」とは、反射鏡と口金とで形成されるものであり、外囲器に開口があっても良いし、なくても良い(つまり、閉じた系であっても良いし、開いた系であっても良い)。例えば、反射鏡の開口を塞ぐ前面板を含んで、反射鏡、口金及び前面板で形成されても良いし、口金が他部材を介して反射鏡に設けられている場合は、当該他部材を含んで、反射鏡、口金及び他部材で形成されても良い。さらには、反射鏡、口金、前面板及び他部材で形成されても良いし、他部材が2以上あっても良い。
上記構成によれば、一端面が半導体発光素子に対向し、他端部が反射鏡の焦点またはその付近にある柱状の導光部材の外周に回路ユニットの少なくとも一部が装着されており、これにより、回路ユニットのうちの導光部材の外周に装着されている部分は少なくとも半導体発光素子から口金に至る熱伝導経路上に回路ユニットが存在しない構造となる。したがって、半導体発光素子の発光時に発生する熱により口金やその周辺の部材の温度が上昇したとしても、回路ユニットのうちの導光部材の外周に装着されている部分はその温度上昇の影響は受け難い。
このため、例えば、半導体発光素子への投入電流を増大させたり、ランプを構成する部材を小型化したりして、口金温度がさらに上昇したとしても、回路ユニットへの熱の影響は小さくなるので、回路ユニットの熱の影響による寿命低下を抑制することができる。
また、導光部材の他端部は反射鏡の焦点またはその付近にあり、当該他端部から拡散して出射された光の一部は反射鏡の反射面に向かい、反射鏡を利用した配光特性を得ることができる。
なお、導光部材を筒状としたり、導光部材に中空部を設けたりするなどして、導光部材内部に回路ユニットを格納する構成をとることも考えられる。しかし、ランプ点灯時には、半導体発光素子の発熱量と比較すると僅かではあるが、回路ユニットから熱が発生することがある。そうすると、導光部材内部に回路ユニットを格納する構成では、回路ユニットが格納されている空間に熱が籠ってしまう恐れがある。これに対し、本発明では、回路ユニットを導光部材の外周に装着しているので、回路ユニットで発生した熱が籠りにくい構成となっており、回路ユニットの放熱の面では有利である。
第1の実施の形態に係るLEDランプの構造を示す断面図である。 図1のLEDランプが備える台座、LEDモジュールおよび導光部材の構成を説明するための分解斜視図である。 第2の実施の形態に係るLEDランプの主要部であり、導光部材および回路ユニットの周辺を示す断面図である。 第3の実施の形態に係るLEDランプの主要部であり、導光部材および回路ユニットの周辺を示す断面図である。 変形例に係るLEDランプの主要部の構造を示す断面図である。 変形例に係るLEDランプの主要部の構造を示す断面図である。 変形例に係るLEDランプの主要部の構造を示す断面図である。 変形例に係るLEDランプの構造を示す断面図である。 変形例に係るLEDランプの構造を示す断面図である。
本発明の実施の形態で使用している、材料、形状等は好ましい例を例示しているだけであり、この形態に限定されることはない。また、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。さらに、異なる実施の形態との組み合わせは、矛盾が生じない範囲で可能である。
また、ここでは、半導体発光素子としてLEDを利用する形態について説明するが、半導体発光素子は、例えば、LD(レーザーダイオード)であっても良く、EL素子(エレクトリックルミネッセンス素子)であっても良い。
<第1の実施の形態>
本発明を実施するための第1の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
1.全体構成
図1は、第1の実施の形態に係るLEDランプの構造を示す断面図である。
図1に示す第1の実施の形態に係るLEDランプ1は、反射鏡付きのハロゲンランプの代替品となるランプであり、例えばスポット照明として使用することができる。
LEDランプ1は、漏斗状の反射鏡7と、反射鏡7の基部71bの内側に嵌め込まれた台座5と、台座5上に搭載されたLEDモジュール3と、基部71bに取着された口金13と、LEDモジュール3を覆うように台座5上に立設された導光部材20と、LEDモジュール3を点灯させるための回路ユニット11と、反射鏡7の開口部7aを覆う前面ガラス9とを備える。そして、反射鏡7、口金13および前面ガラス9により、LEDモジュール3を収容する外囲器が構成されている。
(1)反射鏡
反射鏡7は、硬質ガラスまたは石英ガラス等からなり、基部71bを含む本体部71と、金属膜や白色の樹脂等からなる反射膜73とを有する。本体部71の内面において、基部71bの貫通孔7bを除いた部分が回転楕円面であり、この回転楕円面上に反射膜73が配設され、これにより、凹面状の反射面75が形成されている
本体部71において、反射鏡7の光軸X方向における開口部7a側の一端部71aに、前面ガラス9が金属製の装着部材65により装着されている。なお、装着部材65に代えて、接着剤で固着してもよい。
(2)口金
口金13は、種々のタイプがあり、とくに限定するものではないが、ここでは、エジソンタイプの口金、例えばE11の規格に適合するものであり、照明器具などのソケットに装着して使用される。
口金13は、円筒状の胴体部15と、胴体部15に装着されるシェル部17と、アイレット部19とを有する。
胴体部15は、大径筒部15aと、大径筒部15aよりも外径が小さい小径筒部15bと、大径筒部15aと小径筒部15bとの間の連結部15cとを有する。大径筒部15aの内周面は、反射鏡7の基部71b、および台座5の基部71bから突出した部分の外形状に対応して適合するよう形成されている。この大径筒部15aが、反射鏡7の基部71bおよび台座5の外周にはめ込まれて接着剤で固着される。
小径筒部15bの連結部15c側端部には、筒内外を貫通する貫通孔15dが形成されている。また、小径筒部15bの他方の端部は円錐状に形成されている。
胴体部15は、良熱伝導性を有する絶縁材料、例えば窒化アルミニウム(AlN)などで形成され、台座5を介して伝導されるLEDモジュール3で発生した熱を放熱するヒートシンクの機能も有している。
シェル部17は、外周面がネジ状をしており、胴体部15の小径筒部15bの外周に接着剤により装着されている。アイレット部19は、小径筒部15bの円錐状の先端部分に半田付けにより接着されている。
(3)台座
台座5は、有底筒状からなり、円形の底板部51と円筒部53とを有する。台座5は、円筒部53の底板部51側から反射鏡7における基部71bの貫通孔7bに嵌め込まれ、円筒部53の一部が貫通孔7bから突出した状態で接着剤により固着されている。台座5は、良熱伝導性を有する材料、例えばアルミニウムその他の金属材料で形成される。
図2は、台座5、LEDモジュール3および導光部材20の構成を説明するための分解斜視図である。
図2に示すように、台座5において、LEDモジュール3が搭載される上面5aに、導光部材20を立設させるための環状の取付溝5bと、底板部51(図1参照)の厚さ方向を貫通する貫通孔5cが形成されている。
LEDモジュール3は上面5aに接着剤により固着される。なお、接着剤に代えて、ネジなどを用いて固着してもよい。
(4)LEDモジュール
LEDモジュール3は、円形状の実装基板31と、実装基板31の表面に実装された複数のLED33と、複数のLED33を被覆する封止体35とを有する。
LED33は青色光を発光色とするLEDであり、封止体35は、例えばシリコンーン樹脂に、青色光を黄色光に変換する蛍光体粒子が混入されてなる黄色蛍光材料で形成されたものである。LED33から出射された青色光の一部が、封止体35の蛍光体粒子により波長変換されて黄色光となり、波長変換されなかった青色光と、黄色光とが混色して白色光が発せられる。
このLEDモジュール3が、その発光中心C1が反射鏡7の光軸X上に位置するように、台座5上に搭載され、反射鏡7、口金13および前面ガラス9により構成される外囲器内に収容されている。
なお、複数のLED33は、LEDランプ1に要求される光特性、例えば光量に対応して、その個数が適宜決定され、所定の配列状態で実装される。
(5)導光部材
導光部材20は、透光性材料、例えばアクリル樹脂で形成される。導光部材20は、柱状の本体部21と、本体部21の軸方向一端から延設された筒状の脚部23とを有する。脚部23には、周方向の一部に切欠き部23aが形成されている。
本体部21において、脚部23と反対側の他端21aは、半球状に形成され、その表面にはフロスト加工による光拡散処理が施されている。また、本体部21の外周には、回路ユニット11を装着するための環状のリブ25が設けられている。
導光部材20は、脚部23を台座5の取付溝5bに挿入させ、台座5上のLEDモジュール3を覆うようにして立設される。これにより、本体部21の脚部23側の端面21bを、LEDモジュール3に対向配置させている(図1参照)。
したがって、LEDモジュール3から出射された光は、本体部21の端面21b(入射面)より導光部材20に入射される。導光部材20に入射した光は、導光部材20と空気層との境界面(導光部材20の外周面)で反射されながら、導光部材20内を本体部21の他端21a側に進行する。導光部材20内を進行する光は、導光部材20の外周面に対する入射角が臨界角以下の場合に、当該入射角に応じた分の光が導光部材20外へと出射される。なお、LEDの光は指向性が強いので、導光部材20内を進行する光のほとんどは、導光部材20の外周面に対する入射角は臨界角以上であり、最終的に他端21a(出射部)から出射(拡散)される。
また、導光部材20は、その中心軸Yと反射鏡7の光軸Xとが一致するように、かつ出射部21aの半球状の中心C2と反射鏡7の焦点F1とが一致するように、台座5上に立設されている。
(6)回路ユニット
回路ユニット11は、円環状の回路基板41と、複数の電子部品とを有する。図2には、回路基板41のみが示されている。
回路基板41の貫通孔41aの大きさは、導光部材20のリブ25の外径寸法よりも小さく、導光部材20の出射部21aからリブ25までの外形寸法よりも大きく設定されている。この回路基板41が、貫通孔41aを導光部材20の出射部21a側から挿通させて、その内周縁部41bをリブ25上に載せた状態で、リブ25および貫通孔41aの内周面に対向する導光部材20の外周面に接着剤69により固着される。
図1に戻って、回路ユニット11が有する複数の電子部品43は、回路基板41の、導光部材20の軸方向の出射部21a側とは反対側の主面に実装されている。したがって、回路ユニット11全体は、光軸X方向において、出射部21aよりも基部71b側にある。このように回路ユニット11は、導光部材20の外周に装着され、反射鏡7の内側に配置されている。
回路ユニット11と口金13のシェル部17とは配線81により、回路ユニット11とアイレット部19とは配線83によりそれぞれ電気的に接続されている。また、回路ユニット11と、LEDモジュール3とは、配線85,87により電気的に接続されている(配線85,87とLEDモジュール3との接続部分は不図示)。こうして、回路ユニット11が、口金13を介して供給される交流電力を、LEDモジュール3が有する複数のLED33を発光させるための電力に変換して、LEDモジュール3に給電する。
なお、ここでの配線81,83は、台座5の貫通孔5cに挿通され、反射鏡7内から口金13内に配設されている。配線83は、さらに胴体部15の貫通孔15dに挿通され、胴体部15の小径筒部15bの外周側に配設されている。小径筒部15bの外周側において、半田67により配線83がシェル部17に電気的に接続されるとともに、貫通孔15dの開口が閉塞されている。また、配線85,87は、導光部材20の脚部23における切欠き部23a(図2参照)に挿通されてLEDモジュール3側に配設される。
2.反射鏡、LEDモジュールおよび導光部材の位置関係について
本実施の形態では、上記したように、反射鏡7、LEDモジュール3および導光部材20が、次の位置関係を満たすように設定されている(図1参照)。
(A)LEDモジュール3の発光中心C1が反射鏡7の光軸X上にある。
(B)導光部材20の中心軸Yと反射鏡7の光軸Xとが一致する。
(C)導光部材20の出射部21aの中心C2と反射鏡7の焦点F1とが一致する。
このように位置関係(A)〜(C)を満たすことにより、LEDモジュール3から出射された光を、導光部材20を用いて出射部21aへと導光して、反射鏡7の焦点F1付近で拡散させることができる。こうして拡散させた光の一部は、反射鏡7の反射面75で反射して光軸X方向前方(図1の上方)に集光されるので、これにより、LEDランプ1の配光特性を反射鏡付きハロゲンランプの配光特性に近づけることができる。
なお、ここでの「位置関係(A)〜(C)を満たす」とは、位置関係(A)〜(C)を完全に満たしたものだけでなく、位置関係(A)〜(C)を満たすように設計されたものであって、製造誤差等により設計値からずれたものも含んでいる。
3.LEDモジュールで発生した熱の放熱と、回路ユニットとの関係について
LEDランプ1の点灯時に、LEDモジュール3の複数のLED33に発生した熱は、台座5から口金13へと伝導され、LEDランプ1が装着されている照明器具のソケットを経由して、当該照明器具の本体や壁・天井へと放熱される。
ここで、例えば輝度向上のためにLEDへの投入電流を高めれば、その分、発光時のLEDに生じる熱が増加し、増加した熱が口金から照明装置側に伝導される。そのため、LEDから口金に至る放熱経路に回路ユニットが設けられていた場合、回路ユニットへの熱負荷が増加して、熱の影響により回路ユニットの寿命が低下する惧れがある。
しかしながら、LEDランプ1では、回路ユニット11を、LEDモジュール3を挟んで口金13とは反対側の反射鏡7内に配置し、LEDモジュール3から口金13に至る放熱経路に回路ユニット11を設けない構成としたので、回路ユニット11への熱負荷を抑制することができる。これにより、輝度を一層向上させることができる。
上記構成のLEDランプ1によれば、このように回路ユニット11への熱負荷を抑制することができるので、輝度向上のためLEDへの投入電流を高めたとしても、回路ユニットへの熱の影響を考慮して放熱特性および伝熱特性を高める必要がない。したがって、ランプの大型化を招くことなく輝度を向上させることができる。
また、台座5および口金13の胴体部15の温度が上昇したとしても、回路ユニット11に与える熱負荷の影響は、放熱経路に回路ユニットがある場合と比べて小さいので、輝度を維持したまま、台座や口金の胴体部を小さくして、ランプの小型化を図ることができる。
さらに、回路ユニット11が配置されている反射鏡7内の空間は、比較的容量が大きい。したがって、LEDランプ1の使用中に複数のLED33や回路ユニット11から発生する熱が上記空間に籠りにくく、回路ユニット11が熱の影響を受けにくい構成となっている。また、回路ユニット11は、光軸X方向において、導光部材20の出射部21aよりも反射鏡7の基部71b側にあるので、導光部材20の出射部21aから出射される光が、回路ユニット11により遮られない構成となっている。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態に係るLEDランプは、導光部材の出射部と回路ユニットとの間に、副反射鏡が設けられている点において、第1の実施の形態と相違する。その他の構成については基本的に第1の実施の形態に係るLEDランプ1と同様である。したがって、上記相違点についてのみ説明し、その他の構成についての説明は省略する。また、第1の実施の形態に係るLEDランプ1と同じ構成要素については、同じ符号を用いる。
図3は、第2の実施の形態に係るLEDランプの主要部であり、導光部材および回路ユニットの周辺を示す断面図である。
図3に示すように、第2の実施の形態に係るLEDランプ100は、導光部材20の出射部21aと回路ユニット11との間に設けられた副反射鏡110を有する。
副反射鏡110は、凹面状の反射面110aを有し、LEDモジュール3から出射され導光部材20の出射部21aで拡散された光のうち、回路ユニット41側に向かう光を反射して光軸X方向前方(図3の上方)に集光させるものである。
この副反射鏡110の底部に相当する部分には、貫通孔110bが形成されていて、副反射鏡110が、貫通孔110bを導光部材20の出射部21a側から挿通させ、回路基板41上に載せられた状態で接着剤により導光部材20の外周面に固着されている。
また、副反射鏡110は、その焦点F2と反射鏡7の焦点F1および出射部21aの中心C2とが一致するよう設定されている。
このようにLEDランプ100は、導光部材20の出射部21aから回路ユニット11側に向かう光を、副反射鏡110で反射させて光軸X方向前方に集光させることができるので、回路ユニット11側に向かう光を回路基板41で反射する第1の実施の形態と比べて、光軸X方向前方により多くの光を集めることができる。
副反射鏡110を形成する材料等は、特に限定するものではないが、例えば金属材料を用いて作製することができる。この場合、反射面110aは、副反射鏡110の内面を鏡面仕上げすることにより形成することができる。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態に係るLEDランプは、回路ユニットが有する回路基板が凹面状に形成され、かつ導光部材の出射部側における回路基板の主面に反射膜が形成されている点において、第1の実施の形態と相違する。その他の構成については基本的に第1の実施の形態に係るLEDランプ1と同様である。したがって、上記相違点についてのみ説明し、その他の構成についての説明は省略する。また、第1の実施の形態に係るLEDランプ1と同じ構成要素については、同じ符号を用いる。
図4は、第3の実施の形態に係るLEDランプの主要部であり、導光部材および回路ユニットの周辺を示す断面図である。
図4に示すように、第3の実施の形態に係るLEDランプ200は、凹面状に形成された回路基板213を有する回路ユニット211を備えている。
回路基板213における出射部21a側の主面に反射膜217が形成され、それにより、凹面状の反射面219が構成されている。また、回路基板213の他方の主面に、複数の電子部品215が実装されている。
これにより、LEDランプ200では、LEDモジュール3から出射され導光部材20の出射部21aで拡散された光のうち、回路ユニット211側に向かった光を、回路基板213の反射面219によって反射して光軸X方向前方(図4の上方)に集光させることができる。よって、LEDランプ200は、回路ユニット11側に向かう光を回路基板41で反射する第1の実施の形態と比べて、光軸X方向前方により多くの光を集めることができる。
以上、本発明に係るLEDランプについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限られない。
<変形例>
例えば、図5〜図9に示すような変形例が考えられる。
各変形例において、第1の実施の形態に係るLEDランプ1と同じ構成要素については、簡単のため、同じ符号で示し、その説明を省略する。
1.LEDの光を波長の異なる光に変換する構成に関する変形例
図5(a)に示す例では、LEDモジュール330が、複数の青色LED333と、透明材料からなる封止体335とで構成されている。そして、導光部材20の出射部21aの表面に、波長変換層である黄色蛍光体層310が形成されている。また、導光部材20における出射部21a以外の部分の外周面には、反射膜311が形成され、導光部材20内を進行する光が出射部21a以外の部分から出射するのを防止している。これにより、導光部材20内を進行する光の全てが、黄色蛍光体層310を経て出射される。
図5(b)に示す例では、図5(a)のLEDモジュール330を有し、前面ガラス9の反射鏡7側の面9aに、黄色蛍光体層410が形成されている。
2.回路ユニットの構成に関する変形例
図6(a)に示す例では、回路基板513の両主面に、それぞれ電子部品515が実装されている。回路ユニット511が配置される反射鏡7内の空間は比較的容量が大きいので、このように、回路基板513の両面に電子部品を実装することもでき、より多くの電子部品を実装したり、実装する電子部品数が増やさない場合には回路基板の径を小さくしたりすることが可能である。
図6(b)に示す例は、回路ユニットの支持方法に関する変形例であって、回路基板41が複数のワイヤ610で支持されている。
各ワイヤ610の一端部は、回路基板11における配線パターンが形成されている絶縁基板部分に固定されており、他端部は、台座605に開設された取付穴606に圧入されて固定されている。そして、回路基板41の内周面と、導光部材620の外周面とが、接着剤611により固着されている。
3.導光部材の構成に関する変形例
図7(a)に示す例では、導光部材720が中空部721を有する柱状である。このように中空部721を設けることにより軽量化を図ることができる。なお、導光部材720内を進行する光が、中空部721へと出射されたとしても、その光は、内周面から導光部材720へと再入射されて導光部材720内を再度進行することになる。
図7(b)に示す例では、柱状の導光部材820が、複数のワイヤ810で支持されている。各ワイヤ810の一端部は、導光部材820に固定されており、他端部は、台座805に開設された取付穴806に圧入されて固定されている。
図7(c)に示す例では、導光部材920が、略球状の出射部921と、円錐状の胴体部923とで構成されている。ここでの出射部921の直径の大きさは、LEDモジュール3の直径の大きさよりも小さく設定されている。導光部材920は、その中心軸Zと反射鏡7の光軸Xとが一致、かつ出射部921の中心C3と反射鏡7の焦点F1とが一致するように、台座5上に立設されている。また、胴体部923の外周面には、反射膜911が形成され、胴体部923内を進行する光が外周面から出射するのを防止している。回路ユニット11の回路基板41は、胴体部923の外周に嵌め込まれ、接着剤913により固着されている。このような導光部材920では、第1の実施の形態の導光部材20よりも、出射部の直径を小さくすることができ、より点光源に近づけることができるので、反射鏡をより利用した配光特性を得ることができる。
なお、第1の実施の形態等においても、点光源の観点より、導光部材における出射部の直径(大きさ)は小さくするのが好ましい。
4.反射鏡の構成に関する変形例
図8に示す例では、反射鏡970が椀状からなり、反射鏡970の底部971上に、LEDモジュール3が搭載され、かつ導光部材20が立設されている。反射鏡の形状は、漏斗状に限定するものではなく、このように椀状の反射鏡を用いることができる。
5.LEDモジュールの構成に関する変形例
図9に示す例では、LEDモジュール3に加えて、さらに複数のLEDモジュール1030が設けられており、各LEDモジュール1030が、反射鏡1070の内周に設けられた環状の台部1080上に所定間隔をおいて搭載されている。各LEDモジュール1030は、実装基板1031と、LED1033と、封止体1035とで構成されている。このように複数のLEDモジュール1030をさらに搭載することにより、ランプの光量を上げることができる。なお、台部1080の上面は、LEDモジュール1030から出射された光が、ランプの前方で集光されるよう傾斜している。
このようなLEDモジュール1030は、光軸X方向において、導光部材20の出射部21aの先端よりも反射鏡1070の基部1071b側の位置にあるのが好ましい。より好ましくは、図9に示すように、LEDモジュール1030が、光軸X方向において反射鏡1070の焦点F1(または導光部材20の出射部21a)と回路ユニット11との間の位置にあるのが好ましい。その理由は、LEDモジュール1030および台部1080が、導光部材20の出射部21aから出射された光の邪魔になるのを抑制でき、かつLEDモジュール1030から出射された光が回路ユニット11によって遮られるのを防止することができるからである。
なお、複数のLEDモジュール1030に代えて、例えば、台部1080上に環状のLEDモジュールを搭載してもよい。また、環状の台部1080に代えて、複数の台部を、反射鏡1070の内周に沿って所定間隔をおいて設けた構成としてもよい。
また、図9に示す例では、回路ユニット11と口金13との間に、回路ユニット11の熱を口金13に伝えるためのヒートパイプ1010が設けられている。ヒートパイプ1010は、熱伝導性の良い材料で形成された柱状からなり、一端が回路ユニット11の回路基板41と熱的に接続され、他端が口金13の胴体部15と熱的に接続されている。この場合、ヒートパイプ1010を介し回路ユニット11と口金13との間に電気が流れないように絶縁性を確保することが好ましい。
なお、第1の実施の形態等においても、このような回路ユニットの熱を口金に伝えるためのヒートパイプを設けても良い。
6.さらに、例えば、以下のような変形例を挙げることができる。
(1)反射鏡について
第1の実施の形態等では、反射鏡の反射面は回転楕円面であり、主に、LEDから出射された光の一部を回路ケースで反射鏡に向けて反射した後、反射鏡で集光させてLEDランプから出力していた(いわゆる、スポット照明用である。)が、反射鏡の反射面は他の形状であっても良い。他の形状としては放物曲面がある。この場合、LEDランプから平行光を出力することができる。
なお、反射鏡の反射面は回転楕円面や放物曲面以外の形状であっても良い。他の形状としては、多角形の形状や筒状の形状等がある。
また、第1の実施の形態では、反射鏡の本体部を硬質ガラスまたは石英ガラス等により構成していたが、他の材料により構成しても良い。他の材料としては、金属、樹脂等がある。また、反射面を構成する反射膜は、金属膜や白色の樹脂により構成していたが、他の構成としても良い。他の方構成としては漏れ口を作り出す透光性を有するガラスまたは樹脂等がある。
第1の実施の形態では、反射鏡に前面ガラスが装着された構成を示したが、前面ガラスを装着しない構成とし、反射鏡が開口された開口タイプであっても良い。
(2)口金について
第1の実施の形態等では,エジソンタイプの口金を利用したが、他のタイプ、例えば、ピンタイプ(具体的にはGY、GX等のGタイプである。)を利用しても良い。
また、第1の実施の形態等では、口金や台座の内部は中空であったが、例えば、伝導率が空気よりも高い絶縁性の材料を充填しても良い。これにより、発光時のLEDモジュールからの熱は、口金、ソケットを介して照明器具に伝わり、ランプ全体としての放熱特性を向上させることできる。なお、上記材料としては、例えばシリコーン樹脂等がある。
(3)LEDモジュールについて
実装基板は、樹脂基板、セラミック基板、樹脂板と金属板とから成る金属ベース基板等、既存の実装基板を利用することができる。
第1の実施の形態等では、青色発光のLEDと、青色光を黄色光に変換する変換部材について説明したが、他の発光色のLEDを用いても良い。その場合、LEDランプに要求されている所望の光色に変換する波長変換材料を用いる必要がある。
また、1種類のLEDを用いて、LEDモジュール(LEDランプ)から白色光を出力しているが、例えば、青色発光、赤色発光、緑色発光の3種類のLEDを用いて、これらの発光色を混色して白色光としても良い。
また、第1の実施の形態等では、封止体は、実装基板上に実装されたすべてのLEDを被覆していたが、例えば、一つのLEDに対して1つの封止体で被覆しても良いし、複数のLEDをグループ分けして、所定数のLEDに対して1つの封止体で被覆しても良い。また、封止体を、透光性材料内に蛍光体粒子を混入させて形成していたが、例えば、透光性材料の表面に蛍光体粒子を含んだ蛍光体層を形成しても良く、さらには、封止体(LEDモジュール)とは別に、LEDにおける光の出射方向に蛍光体粒子を含んだ蛍光板等の波長変換部材を設けても良い。
また、LEDモジュールを複数のSMD(Surface Mount Device)を用いて構成してもよい。
(4)導光部材について
第1の実施の形態等では、柱状であって中実の導光部材を用いたが、これに限定するものではなく、図7(a)に示す柱状であって中空部を有する導光部材、または、出射部以外の部分が筒状で構成された導光部材を用いてもよい。
(5)回路ユニットについて
第1の実施の形態等では、円環状の回路基板を用いたが、これに限定するものではなく、例えば、C字状の回路基板を用いてもよい。また、半円環状の2枚の回路基板を用いて円環状に接合させてもよく、さらに、円弧状の複数の回路基板を導光部材の外周に沿って配設させた構成を用いることもできる。
また、第1の実施の形態等では、複数の電子部品が1つの回路基板に実装された回路ユニットを利用しており、回路ユニット全体が導光部材の外周に装着された構成であったが、回路ユニットの一部が導光部材の外周に装着されていない構成であっても良い。例えば、回路ユニットを、回路基板に1以上の電子部品が実装された2つのサブユニットで構成し、一方のサブユニットは導光部材の外周に装着されており、他方のサブユニットは、導光部材の外周に装着されていない構成としても良い。この場合、他方のサブユニットは、導光部材に中空部を設けて、導光部材の中空部に配置してもよい。また、例えば、他方のサブユニットが熱に強い電子部品で構成された場合には、他方のサブユニットをLEDモジュールと口金との間に配置しても良い。このような構成にすれば、他方のサブユニットを導光部材の外周に装着しない分、回路ユニットにおける導光部材の外周に装着されている部分の容積が小さくなり小型化を図ることができる。これにより、導光部材の出射部から反射鏡の反射面に向かう光のうち、回路ユニットによって遮られる光の量を少なくすることができるので、反射鏡をより利用した配光特性を得ることができる。
また、回路ユニットにおいて、複数の電子部品内に背の高い電子部品が含まれる場合には、当該背の高い電子部品を環状の回路基板のより中央部分(内周側)に実装するのが好ましい。この場合、回路ユニットを導光部材の外周に装着したとき、背の高い電子部品が、回路基板の外周側に実装される場合と比べて、反射鏡の光軸に近くなって反射鏡の内周から離れた状態となるので、回路ユニットを反射鏡のより基部側に配置させることができる。回路ユニットを反射鏡の基部側に近づければ近づけるほど、導光部材の出射部から反射鏡の反射面に向かう光のうち、回路ユニットによって遮られる光の量を少なくすることができるので、反射鏡をより利用した配光特性を得ることができる。
(6)反射鏡、LEDモジュールおよび導光部材の位置関係について
第1の実施の形態等では、反射鏡付きハロゲンランプの配光特性に近づけるため、位置関係(A)〜(C)を満たす構成を用いて説明したが、LEDランプの仕様または用途によっては、位置関係(A)〜(C)を満たしていない構成であっても構わない。
例えば、導光部材の出射部の中心と反射鏡の焦点とが一致しなくても、出射部が反射鏡の焦点にある、または出射部が反射鏡の焦点付近の位置にある場合には、出射部が反射鏡の焦点から離れた位置にあるのと比べて、反射鏡付きハロゲンランプの配光特性に近づけることができる。よって、好ましくは、位置関係(A)〜(C)を満たすのが良いが、位置関係(A)〜(C)を満たしていなくても、出射部が反射鏡の焦点にある、または出射部が反射鏡の焦点付近の位置あればよい。
本発明は、ランプを小型化したり、輝度を向上させたりするのに利用可能である。
1,100,200 LEDランプ
3,330,1030 LEDモジュール
7,970,1070 反射鏡
7a 反射鏡の開口部
11,211,511 回路ユニット
13 口金
20,620,720,820,920 導光部材
21a,921 導光部材の出射部(他端部)
21b 導光部材の端面(一端面)
41,213,513 回路基板
41a 回路基板の貫通孔(回路基板の内側の孔)
43,215,515 電子部品
71 反射鏡の本体部
71a 反射鏡の一端部
71b,1071b 反射鏡の基部(反射鏡の他端)
73 反射鏡の反射膜
75 反射鏡の反射面
110 副反射鏡
110a 副反射鏡の反射面
217 回路基板の反射膜
219 回路基板の反射面
311,911 導光部材の反射膜
F1,F2 焦点
X 反射鏡の光軸
Y,Z 導光部材の中心軸

Claims (10)

  1. 一端部に開口を有するとともに、内面に反射面を有する反射鏡と、
    前記反射鏡の他端側に設けられた口金と、
    前記反射鏡と前記口金とで形成される外囲器内に設けられた半導体発光素子と、
    前記口金を介して受電して前記半導体発光素子を発光させるための回路ユニットと、
    柱状をし、一端面が前記半導体発光素子に対向配置され、前記半導体発光素子から出射された光を他端部へと導光する導光部材と
    を備え、
    前記導光部材の他端部が、前記反射鏡の焦点またはその付近にあり、導光されてきた光の少なくとも一部を前記反射鏡面側へと出射する出射部として機能し、
    前記回路ユニットの少なくとも一部が、前記導光部材の外周における前記出射部以外の領域に装着されている
    ことを特徴とするランプ。
  2. 前記回路ユニットの少なくとも一部が、環状の回路基板と、当該回路基板上に実装された複数の電子部品とを有し、
    前記回路基板の内側の孔に前記導光部材が挿通されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のランプ。
  3. 前記回路基板の一方の主面が凹面状であって、当該主面に反射膜が形成され、
    他方の主面に前記複数の電子部品が実装されていて、
    前記一方の主面が、前記導光部材の軸方向の前記出射部側に面している
    ことを特徴とする請求項2に記載のランプ。
  4. さらに、前記反射鏡内において、前記導光部材の出射部と、前記導光部材の外周に装着された前記回路ユニットの少なくとも一部との間に、前記出射部から出射された光のうち、前記回路ユニットの少なくとも一部側に向かう光を反射して集光させる凹面状の反射面を有する副反射鏡が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のランプ。
  5. 前記出射部に、フロスト加工が施されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のランプ。
  6. 前記出射部の形状が、球状または半球状である
    ことを特徴とする請求項5に記載のランプ。
  7. 前記出射部の表面に、前記半導体発光素子が発する光をこれとは波長の異なる光に変換する波長変換層が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のランプ。
  8. 前記導光部材の外周における前記出射部以外の少なくとも一部の領域に、光反射膜が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のランプ。
  9. 前記導光部材の中心軸と、前記反射鏡の光軸とが一致している
    ことを特徴とする請求項1に記載のランプ。
  10. 前記回路ユニットは、一部が前記導光部材の外周に装着されおり、残りの部分が前記口金と前記半導体発光素子との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のランプ。
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