JP2012084595A - 脱磁装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】強磁性体磁石の脱磁を効率よく行うことができる脱磁装置及び方法を提供すること。
【解決手段】強磁性体磁石を脱磁させるための交番減衰磁界を発生させる脱磁コイル32と、連続する複数のパルス信号により構成される交番減衰電流を脱磁コイル32に供給する脱磁インバータ(交番減衰電流供給部)31と、複数のパルス信号それぞれと、複数のパルス信号それぞれの次のパルス信号との間隔であるパルス間隔T2を所定時間以上あけて、次のパルス信号を脱磁コイル32に印加するように脱磁インバータ(交番減衰電流供給部)31を制御する脱磁制御部42と、を備える脱磁装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、強磁性体磁石を脱磁する脱磁装置及び方法に関する。
従来技術として、例えば、交番減衰電界により磁石を脱磁させる脱磁装置がある。
交番減衰電界により磁石を脱磁させる脱磁装置においては、保磁力が比較的小さい磁石の場合には、良好に脱磁をすることができるが、保磁力が高いネオジウム磁石(希土類磁石)などの強磁性体磁石の場合には、磁束が残留してしまって良好に脱磁することができないという問題があった。
これに対し、交番減衰電界を発生させる脱磁コイルを備え、脱磁効果の結果に基づいて交番減衰電界の大きさや向きを変化させることで磁石を脱磁する脱磁装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−348938号公報
しかし、特許文献1に記載の脱磁装置は、脱磁効果の結果を検知する検知部が必要であるため構成が複雑となる。また、脱磁の効果の結果に基づいて交番減衰電界の大きさや向きを変化させる制御を行うため、制御が複雑であると共に、効率よく磁石の脱磁を行うことができない可能性がある。
本発明は、強磁性体磁石の脱磁を効率よく行うことができる脱磁装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明は、強磁性体磁石を脱磁させるための交番減衰磁界を発生させる脱磁コイルと、連続する複数のパルス信号により構成される交番減衰電流を前記脱磁コイルに供給する交番減衰電流供給部と、前記複数のパルス信号それぞれと、前記複数のパルス信号それぞれの次のパルス信号との間隔であるパルス間隔を所定時間以上あけて、前記次のパルス信号を前記脱磁コイルに印加するように前記交番減衰電流供給部を制御する制御部と、を備える脱磁装置に関する。
また、前記パルス間隔の前記所定時間は、前記複数のパルス信号それぞれのパルス幅の1/2以上の時間であることが好ましい。
また、本発明は、交番減衰電流を構成する複数のパルス信号それぞれと、前記複数のパルス信号それぞれの次のパルス信号との間隔であるパルス間隔を所定時間以上あけて、前記次のパルス信号を印加することにより、交番減衰電流を脱磁コイルに供給する第1工程と、前記第1工程により前記交番減衰電流が供給された前記脱磁コイルが交番減衰磁界を発生させて強磁性体磁石を脱磁する第2工程と、を備える脱磁方法に関する。
また、前記パルス間隔の前記所定時間は、前記複数のパルス信号それぞれのパルス幅の1/2以上の時間であることが好ましい。
本発明によれば、強磁性体磁石の脱磁を効率よく行うことができる脱磁装置及び方法を提供することができる。
本発明の脱磁装置1の全体構成を示すブロック図である。 本発明の脱磁装置1の脱磁コイル32に印加される交番減衰電圧波形及び交番減衰電流波形を示す図である。 (a)は、本発明の脱磁装置1により強磁性体磁石を脱磁した場合の測定結果を示す図であり、(b)は、従来の脱磁装置により強磁性体磁石を脱磁した場合の測定結果を示す図である。 本発明の他の実施形態であって、図1の第5のIGBT31a及び第6のIGBT31bに代えて2つのサイリスタを使用した場合における脱磁コイル32に印加される交番減衰電圧波形及び交番減衰電流波形を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1及び図2により、本実施形態における脱磁装置1を説明する。図1は、本発明の脱磁装置1の全体構成を示すブロック図である。図2は、本発明の脱磁装置1の脱磁コイル32に印加される交番減衰電圧波形及び交番減衰電流波形を示す図である。
図1に示すように、脱磁装置1は、昇圧充電回路部10と、脱磁回路部30と、メイン制御部50と、表示部51と、入力部52と、スイッチ部53と、を備える。
まず、昇圧充電回路部10について説明する。昇圧充電回路部10は、商用交流電圧を昇圧した充電電圧により第1の充電コンデンサ15及び第2の充電コンデンサ16を充電する。そして、昇圧充電回路部10は、後述する脱磁回路部30へ所定電圧を出力する。
昇圧充電回路部10は、第1の整流回路11と、昇圧インバータ12と、昇圧トランス13と、第1の電流検出コイル18と、第2の整流回路14と、第1の充電コンデンサ15と、第2の充電コンデンサ16と、放電回路17と、昇圧充電回路部制御ユニット20と、を有する。
第1の整流回路11は、不図示の商用交流電源に接続され、商用交流電源からの交流電流を直流電流に整流する回路である。第1の整流回路11は、その出力電流を平滑する平滑用コンデンサCを有している。
昇圧インバータ12は、第1の整流回路11の出力端子に接続されており、第1の整流回路11により整流された直流電流から交流電流を生成する。昇圧インバータ12は、後述する第1の充電コンデンサ15及び第2の充電コンデンサ16に充電電圧を印加する。昇圧インバータ12は、後述する昇圧充電制御部22に制御されたPWM出力回路21からの入力信号によりスイッチング制御される。
昇圧インバータ12は、スイッチング素子としての第1〜4のIGBT12a〜12dを有する。昇圧インバータ12は、第1のIGBT12aのエミッタ(E)に第2のIGBT12bのコレクタ(C)が接続された直列回路、及び、第3のIGBT12cのエミッタ(E)に第4のIGBT12dのコレクタ(C)が接続された直列回路が、第1の整流回路11の平滑用コンデンサCに並列接続されている。ここで、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とは、絶縁ゲートバイポーラトランジスタであり、ゲート・エミッタ間の電圧で駆動される。IGBTは、ゲート(G)への入力信号によってオン・オフ制御ができ、大電力の高速スイッチングが可能な半導体素子である。
昇圧トランス13は、昇圧インバータ12及び第2の整流回路14に接続されている。昇圧トランス13は、電磁誘導を利用して電圧を昇圧させる。昇圧トランス13の一次側の一方の端子は、第1のIGBT12aと第2のIGBT12bとの接続点に接続され、他方の端子は、第3のIGBT12cと第4のIGBT12dとの接続点に接続されている。また、昇圧トランス13の二次側の端子は、第2の整流回路14に接続されている。
第1の電流検出コイル18は、昇圧トランス13の一次側に流れる電流を検出する。
第2の整流回路14は、昇圧トランス13の二次側に設けられ、昇圧トランス13で発生した交流電流を直流電流に整流する回路である。第2の整流回路14は、昇圧トランス13の正極出力端子13A及び負極出力端子13Bに接続されている。
第1の充電コンデンサ15及び第2の充電コンデンサ16は、直列に接続された状態で、第2の整流回路14の出力端子14A、14Bに接続されている。第1の充電コンデンサ15と第2の充電コンデンサ16との接続点は、昇圧トランス13の中間端子13Tに接続されている。第1の充電コンデンサ15及び第2の充電コンデンサ16は、第2の整流回路14で整流された直流電流により脱磁用の電気的エネルギーを充電するコンデンサである。
第1の充電コンデンサ15は、正方向の電圧が充電されるコンデンサである。第1の充電コンデンサ15の一端側の端子は、第2の整流回路14の正極出力端子14Aに接続され、他端側の端子は、昇圧トランス13の二次側の中間端子13Tに接続されている。
また、第2の充電コンデンサ16は、負方向の電圧が充電されるコンデンサである。第2の充電コンデンサ16の一端側の端子は、昇圧トランス13の二次側の中間端子13Tに接続されると共に、第1の充電コンデンサ15の他端側の端子に接続されている。第2の充電コンデンサ16の他端側の端子は、第2の整流回路14の負極出力端子14Bに接続されている。
放電回路17は、第2の整流回路14の正極出力端子14Aと負極出力端子14Bとの間に接続される。放電回路17の一端側は、第2の整流回路14の正極出力端子14A及び第1の充電コンデンサ15の一端側の端子に接続される。放電回路17の他端側は、第2の整流回路14の負極出力端子14B及び第2の充電コンデンサ16の他端側の端子に接続されている。
放電回路17は、放電スイッチ17aと、放電抵抗17bとを有する。放電回路17は、例えば脱磁装置1の動作終了後に、放電抵抗7bを介して第1の充電コンデンサ15及び第2の充電コンデンサ16の残留電圧を放電させる。放電回路17は、放電スイッチ17aが後述する昇圧充電回路部制御ユニット20の昇圧充電制御部22の指示により放電動作を行う。
昇圧充電回路部制御ユニット20は、PWM出力回路21と、昇圧充電制御部22と、A/Dコンバータ23とを有する。
昇圧充電回路部制御ユニット20のPWM出力回路21は、昇圧充電制御部22からの指示により、昇圧インバータ12にスイッチング信号(パルス幅変調信号)を送信するパルス幅変調回路である。
昇圧充電制御部22は、昇圧充電回路部10を制御する制御部である。具体的には、昇圧充電制御部22は、第1の充電コンデンサ15及び第2の充電コンデンサ16に印加する充電電圧を制御する。例えば、昇圧充電制御部22は、第1の充電コンデンサ15及び第2の充電コンデンサ16に印加する充電電圧を、設定値に応じて、2000V〜5000V程度になるように制御する。
昇圧充電制御部22は、PWM出力回路21と、A/Dコンバータ23と、放電回路17と、後述するメイン制御部50と、に接続されている。
昇圧充電回路部制御ユニット20のA/Dコンバータ23は、第1の電流検出コイル18、第2の整流回路14の正極出力端子14A及び負極出力端子14Bに接続されている。A/Dコンバータ23は、第1の電流検出コイル18により検出された電流値と、第2の整流回路14の出力電圧値とを、アナログ信号からデジタル信号へ変換する変換器である。A/Dコンバータ23は、第1の電流検出コイル18により検出された電流値と、第2の整流回路14の出力電圧値とから変換されたデジタル信号を、昇圧充電制御部22へ出力する。
次に、脱磁回路部30について説明する。脱磁回路部30は、脱磁コイル32に交番減衰電流を供給して、脱磁コイル32に強磁性体磁石を脱磁させるための交番減衰磁界を発生させる。脱磁回路部30は、交番減衰電流供給部としての脱磁インバータ31と、脱磁コイル32と、第2の電流検出コイル33と、脱磁回路部制御ユニット40と、を有する。
脱磁インバータ31は、第2の整流回路14、第1の充電コンデンサ15、第2の充電コンデンサ16及び後述する脱磁コイル32に接続されている。脱磁インバータ31は、第1の充電コンデンサ15及び第2の充電コンデンサ16の充電電圧により、脱磁コイル32に交番減衰電流を供給する。脱磁インバータ31は、後述する脱磁制御部42に制御されたPWM出力回路41からの入力信号によりスイッチング制御される。
脱磁インバータ31は、スイッチング素子としての第5のIGBT31a及び第6のIGBT31bを有する。第5のIGBT31aのエミッタ(E)に第6のIGBT31bのコレクタ(C)が接続された直列回路が第2の整流回路14の出力端子14A、14Bに接続されている。
脱磁インバータ31は、IGBTにより構成されることで、高速スイッチングが可能なため、交番減衰電流を構成する複数のパルス信号の信号波形を、所定の矩形形状又は略台形状に形成することができる。
具体的には、脱磁インバータ31により供給された交番減衰電流は、所定のパルス幅を有して構成された連続する複数のパルス信号が極性を正負に交互に変化されながら、その絶対値が徐々に小さくなるように構成され、全体として減衰する波形である。
脱磁インバータ31は、例えば、図2に示すように、同一形状の略台形状の複数の矩形パルス信号により構成される交番減衰電流を脱磁コイル32に供給する。そして、脱磁インバータ31により供給された交番減衰電流は、交番電流が時間を経るにしたがって減衰している。
なお、交番電流には、時間方向の波形が正弦波となるいわゆる交流電流のみならず、極性が時間的に変化する電流全体が含まれる。従って、時間方向の波形が、電流値が基準電位を境にして正負の値を取る矩形波等の波形(後述するパルス等)を有する電流であれば、交番電流である。
また、交番減衰電流は、脱磁コイル32に供給される電流であるため、脱磁コイル32に印加される電圧波形と対応している。そのため、図2に示すように、脱磁コイル32に供給される交番減衰電流は、脱磁コイル32に印加される電圧と同じタイミングで極性を正負に交互に変化され、パルス幅、パルス間隔及び減衰割合が同じである。
脱磁コイル32は、一端側が昇圧トランス13の二次側の中間端子13Tに接続され、他端側が第5のIGBT31aと第6のIGBT31bとの接続点に接続されている。脱磁コイル32は、交番減衰電流が供給されることにより、強磁性体磁石を脱磁させるための交番減衰磁界を発生させる。
脱磁コイル32により発生される交番減衰磁界は、脱磁コイル32に供給される交番減衰電流により発生されるため、交番減衰電流のパルス波形と対応している。そのため、脱磁コイル32により発生される交番減衰磁界は、脱磁コイル32に供給される交番減衰電流と同じタイミングで極性を正負に交互に変化され、パルス幅、パルス間隔及び減衰割合が同じである。
また、脱磁コイル32の内部には、脱磁するための磁石を配置することができる。
第2の電流検出コイル33は、脱磁コイル32に流れる電流を検出する。
脱磁回路部制御ユニット40は、PWM出力回路41と、制御部としての脱磁制御部42と、A/Dコンバータ43とを有する。
脱磁回路部制御ユニット40のPWM出力回路41は、脱磁制御部42からの指示により、脱磁インバータ31にスイッチング信号(パルス幅変調信号)を送信するパルス幅変調回路である。
脱磁制御部42は、脱磁回路部30を制御する制御部である。詳細には、脱磁制御部42は、PWM出力回路41により脱磁インバータ31を制御することで、脱磁コイル32に印加する電圧及び電流の周期(パルス幅やパルス間隔等)を制御する。具体的には、脱磁制御部42は、複数のパルス信号それぞれと、複数のパルス信号それぞれの次のパルス信号との間隔であるパルス間隔を所定時間以上あけて、次のパルス信号を脱磁コイルに印加するように脱磁インバータ31を制御する。
本実施形態においては、パルス間隔T2は、交番減衰電流の複数のパルス信号のパルス幅T1の1/2以上であることが好ましい。例えば、複数の交番減衰電流のパルス幅T1は、2mSであり、パルス間隔T2は、1mS以上である。
脱磁制御部42は、PWM出力回路41と、A/Dコンバータ43と、後述するメイン制御部50と、に接続されている。
脱磁回路部制御ユニット40のA/Dコンバータ43は、第2の電流検出コイル33に接続されている。A/Dコンバータ43は、第2の電流検出コイル33により検出された電流値を、アナログ信号からデジタル信号へ変換する変換器である。A/Dコンバータ43は、第2の電流検出コイル33により検出された電流値から変換されたデジタル信号を、脱磁制御部42へ出力する。
次に、メイン制御部50の周辺に関連する構成について説明する。メイン制御部50は、脱磁装置1を統括して制御する制御部である。メイン制御部50は、昇圧充電制御部22と、脱磁制御部42と、表示部51と、入力部52と、スイッチ部53とに接続されている。
メイン制御部50は、昇圧充電制御部22と脱磁制御部42とを制御する。
表示部51は、脱磁装置1の各種波形パターンや、脱磁装置1の各種波形パターンの各種パラメータの設定値などを表示する。
入力部52は、脱磁装置1の脱磁波形パターンの各種パラメータなどを入力可能に構成される。
スイッチ部53は、充電開始スイッチや、脱磁開始スイッチや、非常放電スイッチなどを有しており、脱磁装置1の各種動作の開始時や終了時に操作される。
次に、本実施形態の脱磁装置1の動作について説明する。
図1に示すように、脱磁装置1は、脱磁する強磁性体磁石を脱磁コイル32の内部にセットした状態で、入力部52に脱磁パターンとしての、初期電圧値V1、減圧ステップ電圧、パルス信号のパルス幅T1、パルス間隔T2などが入力される。例えば、本実施形態においては、初期電圧値V1を2500V、減圧ステップ電圧を所定値に設定し、パルス信号のパルス幅T1を2mS、パルス間隔T2をパルス幅T1の1/2以上である1mS以上に設定する。
そして、スイッチ部53の充電スイッチがオンされると、第1の充電コンデンサ15及び第2の充電コンデンサ16への充電が開始される。
ここで、昇圧充電回路部制御ユニット20のPWM出力回路21が昇圧充電制御部22からの指示により制御されて、昇圧インバータ12は、PWM出力回路21に出力されるスイッチング信号によりインバータとして機能する。
そのため、第1の充電コンデンサ15及び第2の充電コンデンサ16の充電電圧値は、PWM出力回路21に出力されるスイッチング信号により制御される。
初期電圧値に達した時点で、PWM出力回路21のスイッチング信号の出力が停止されて、第1の充電コンデンサ15及び第2の充電コンデンサ16の充電が完了する。
そして、スイッチ部53の脱磁スイッチをオンにすると、脱磁動作が開始される。
具体的には、図2に示すように、メイン制御部50は、脱磁制御部42を制御する。脱磁制御部42は、脱磁インバータ31をスイッチング制御することで、所定の脱磁パターンで構成される交番減衰電流を脱磁コイル32に供給する。ここで、脱磁コイル32に供給される交番減衰電流は、脱磁コイル32に印加される電圧と同じタイミングで極性を正負に交互に変化され、パルス幅T1、パルス間隔T2及び減衰割合が同じである。
これにより、脱磁インバータ31は、例えば、図2に示すように、略台形状に形成された複数の矩形パルス信号により構成される交番減衰電流を脱磁コイル32に供給する。
そして、脱磁制御部42は、パルス幅T1の1/2以上のパルス間隔T2をあけて、次のパルス信号を脱磁コイル32に印加して交番減衰電流を供給するようにPWM出力回路41を介して脱磁インバータ31を制御する(第1工程)。
これにより、脱磁コイル32には、交番減衰電流が供給されて、交番減衰磁界が発生する。そして、脱磁コイル32の内部に配置された強磁性体磁石は、交番減衰磁界により脱磁される(第2工程)。なお、脱磁コイル32により発生される交番減衰磁界は、脱磁コイル32に供給される交番減衰電流と同じタイミングで極性を正負に交互に変化され、パルス幅T1、パルス間隔T2及び減衰割合が同じである。
ここで、実施例により、本発明の脱磁装置1により強磁性体磁石を脱磁した場合の測定結果について説明する。
実施例について図3を参照しながら説明する。図3(a)は、本発明の脱磁装置1により強磁性体磁石を脱磁した場合の測定結果を示す図であり、図3(b)は、従来の脱磁装置により強磁性体磁石を脱磁した場合の測定結果を示す図である。
実施例における本発明の脱磁装置1の脱磁パターンを、初期電圧値V1を2500Vとして、減圧ステップ幅を、100V(電圧印加条件A)、50V(電圧印加条件B)、10V(電圧印加条件C)に設定した。また、パルス信号のパルス幅T1を2mS、パルス間隔T2をパルス幅T1の1/2以上の時間に設定した。
図3(a)に示すように、本発明の脱磁装置1により初期電圧値V1を2500Vから100Vずつ下げること(電圧印加条件A)により強磁性体磁石を脱磁した結果、磁石の磁束密度は、N極については、脱磁前において632mTであるのに対して、脱磁後において28.37mTとなった。また、磁石の磁束密度は、S極については、脱磁前において671mTであるのに対して、脱磁後において25.76mTとなった。
つまり、電圧印加条件Aにおいては、残留磁束割合は、N極については、4.49%であり、S極については、3.84%である。
また、本発明の脱磁装置1により初期電圧値V1を2500Vから50Vずつ下げること(電圧印加条件B)により強磁性体磁石を脱磁した結果、磁石の磁束密度は、N極については、脱磁前において668mTであるのに対して、脱磁後において14.1mTとなった。また、磁石の磁束密度は、S極については、脱磁前において668mTであるのに対して、脱磁後において19.8mTとなった。
つまり、電圧印加条件Bにおいては、残留磁束割合は、N極については、2.05%であり、S極については、2.96%である。
また、本発明の脱磁装置1により初期電圧値V1を2500Vから10Vずつ下げること(電圧印加条件C)により強磁性体磁石を脱磁した結果、磁石の磁束密度は、N極については、脱磁前において646mTであるのに対して、脱磁後において6.33mTとなった。また、磁石の磁束密度は、S極については、脱磁前において643mTであるのに対して、脱磁後において10.42mTとなった。
つまり、電圧印加条件Cにおいては、残留磁束割合は、N極については、0.98%であり、S極については、1.62%である。
以上の結果により、本発明の脱磁装置1においては、電圧印加条件AからCのいずれの場合においても、残留磁束割合は、5%以下である。従って、本発明の脱磁装置1によれば、強磁性体磁石であっても、残留磁束割合を5%以下まで良好に、効率よく脱磁を行うことができる。
一方、パルス間隔がパルス幅の1/2未満である従来の脱磁装置を使用した場合には、印加電圧を2500Vから所定電圧ずつ下げることにより強磁性体磁石を脱磁した結果、図3(b)に示すように、磁石の磁束密度は、N極については、脱磁前において635mTであるのに対して、脱磁後において53.3mTとなった。また、磁石の磁束密度は、S極については、脱磁前において645mTであるのに対して、脱磁後において46.8mTとなった。
つまり、従来の脱磁装置においては、残留磁束割合は、N極については、8.39%であり、S極については、7.29%であり、残留磁束割合は、本発明の脱磁装置1における残留磁束割合よりも高い。
以上により、本発明の脱磁装置1によれば、従来の脱磁装置により脱磁を行う場合よりも、効率よく脱磁を行うことができる。
本実施形態の脱磁装置1によれば、例えば、次のような効果が奏される。
本実施形態の脱磁装置1においては、強磁性体磁石を脱磁させるための交番減衰磁界を発生させる脱磁コイル32と、連続する複数のパルス信号により構成される交番減衰電流を脱磁コイル32に供給する脱磁インバータ31と、複数のパルス信号それぞれと、複数のパルス信号それぞれの次のパルス信号との間隔であるパルス間隔を所定時間以上あけて、次のパルス信号を脱磁コイル32に印加するように脱磁インバータ31を制御する脱磁制御部42と、を備える。そのため、パルス間隔を所定時間以上あけることで、強磁性体磁石の脱磁を効率よく行うことができる。
特に、パルス間隔T2が複数のパルス信号それぞれのパルス幅T1の1/2以上である場合には、強磁性体磁石の脱磁をより効率よく行うことができる。
また、本実施形態の脱磁装置1においては、交番減衰電流を構成する複数のパルス信号それぞれと、複数のパルス信号それぞれの次のパルス信号との間隔であるパルス間隔を所定時間以上あけて、次のパルス信号を印加することにより、交番減衰電流を脱磁コイル32に供給する第1工程と、第1工程により交番減衰電流が供給された脱磁コイル32が交番減衰磁界を発生させて強磁性体磁石を脱磁する第2工程と、を備える。そのため、パルス間隔を所定時間以上あけることで、強磁性体磁石の脱磁を効率よく行うことができる。
特に、パルス間隔T2が複数のパルス信号それぞれのパルス幅T1の1/2以上の時間である場合には、強磁性体磁石の脱磁をより効率よく行うことができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。例えば、図4に示すように、他の実施形態として構成することもできる。図4は、本発明の他の実施形態であって、図1の第5のIGBT31a及び第6のIGBT31bに代えて2つのサイリスタを使用した場合における脱磁コイル32に印加される交番減衰電圧波形及び交番減衰電流波形を示す図である。
例えば、前記実施形態においては、脱磁インバータ31を第5のIGBT31a及び第6のIGBT31bで構成したが、これに制限されない。例えば、第5のIGBT31a及び第6のIGBT31bに代えて、2つのサイリスタで構成してもよい。この場合、図4に示すように、脱磁インバータ31は、例えば、同一形状の正弦波形状の複数のパルス信号により構成される交番減衰電流を、複数のパルス信号のパルス幅をT1Aとして、パルス間隔T2Aをパルス幅T1Aの1/2以上となるように構成する。この場合においても、前記実施形態と同様の作用及び効果が得られる。また、サイリスタにより構成されるため、IGBTにより構成されるよりもコストを低減することができる。
また、前記実施形態におけるパルス間隔は、制限されない。
また、前記実施形態において、電圧値及び電流値、その減少幅及びパルス幅などは、特に制限はない。
1 脱磁装置
31 脱磁インバータ(交番減衰電流供給部)
32 脱磁コイル
42 脱磁制御部(制御部)
T1 パルス幅
T2 パルス間隔

Claims (4)

  1. 強磁性体磁石を脱磁させるための交番減衰磁界を発生させる脱磁コイルと、
    連続する複数のパルス信号により構成される交番減衰電流を前記脱磁コイルに供給する交番減衰電流供給部と、
    前記複数のパルス信号それぞれと、前記複数のパルス信号それぞれの次のパルス信号との間隔であるパルス間隔を所定時間以上あけて、前記次のパルス信号を前記脱磁コイルに印加するように前記交番減衰電流供給部を制御する制御部と、
    を備える脱磁装置。
  2. 前記パルス間隔の前記所定時間は、前記複数のパルス信号それぞれのパルス幅の1/2以上の時間である
    請求項1に記載の脱磁装置。
  3. 交番減衰電流を構成する複数のパルス信号それぞれと、前記複数のパルス信号それぞれの次のパルス信号との間隔であるパルス間隔を所定時間以上あけて、前記次のパルス信号を印加することにより、交番減衰電流を脱磁コイルに供給する第1工程と、
    前記第1工程により前記交番減衰電流が供給された前記脱磁コイルが交番減衰磁界を発生させて強磁性体磁石を脱磁する第2工程と、
    を備える脱磁方法。
  4. 前記パルス間隔の前記所定時間は、前記複数のパルス信号それぞれのパルス幅の1/2以上の時間である
    請求項3に記載の脱磁方法。
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