JP5264098B2 - 脱磁装置及び脱磁方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高保磁力の例えば希土類磁石やNdFeB系ボンド磁石(ネオジムボンド磁石)等の脱磁に使用して好適な脱磁装置及び脱磁方法に関する。
従来、試料磁石(永久磁石)を脱磁するのに種々の脱磁装置及び脱磁方法が提案されている。
例えば、試料磁石をこの試料磁石のキューリー温度以上に加熱して脱磁する熱脱磁方法がある。
また、試料磁石に交流減衰磁場を与えて脱磁する交流減衰脱磁方法がある。この交流減衰脱磁方法を実施する従来の脱磁装置の例として、図5に示すようなものがある。
この図5につき説明するに、この図5において、1は100VAC又は200VACの商用電源を示し、この商用電源1の一端は、後述する充電用コンデンサ6の充電状態に応じて商用電源の位相を制御する位相制御回路を構成するサイリスタ(SCR)2aのアノード及びサイリスタ2bのカソードに夫々接続されている。
このサイリスタ2aのカソード及びサイリスタ2bのアノードは、夫々昇圧トランス3の1次側巻線3aを介してこの商用電源1の他端に接続されている。この場合、このサイリスタ2a及び2bのゲートGには、充電用コンデンサ6の充電状態に応じた制御信号が供給されており、この制御信号により昇圧トランス3の1次側巻線3aに位相が制御された所望の交流電圧が供給されるようになっている。
昇圧トランス3の2次側巻線3bの一端は、ダイオードブリッジより成る両波整流回路4の一方の入力端子に接続され、この2次側巻線3bの他端は、両波整流回路4の他方の入力端子に接続されている。
そして、この両波整流回路4の正極出力端子は、充電用コンデンサ6の充電時にオンとされ、脱磁時(放電時)にオフとされるサイリスタ(SCR)5を介して例えば15000μFの充電用コンデンサ6の一端に接続される。この充電用コンデンサ6の他端は、両波整流回路4の負極出力端子に接続されている。この図5に示す従来例においては、充電用コンデンサ6の両端電圧は、例えば2000Vになるまで充電されるようになされている。
サイリスタ5のカソード及び充電用コンデンサ6の接続点は、スイッチング素子を構成するサイリスタ(SCR)7aのアノード及びサイリスタ7bのカソードに接続される。そして、このサイリスタ7aのカソード及びサイリスタ7bのアノードは、脱磁コイル8の一端に接続され、この脱磁コイル8の他端は、両波整流回路4の負極出力端子及び充電用コンデンサ6の接続点に接続される。
この場合、サイリスタ7a及び7bは、脱磁動作時に共にオンとされるようになされている。
この図5に示す従来例において、試料磁石(永久磁石)を脱磁するときは、脱磁コイル8に対し、この試料磁石を所定の関係に配置し、サイリスタ5のゲートGに制御信号を供給して、このサイリスタ5をオンとし、充電用コンデンサ6の両端電圧が、例えば2000Vになるまでこの充電用コンデンサ6を充電する。
その後、試料磁石の脱磁時には、サイリスタ5をオフとすると共にサイリスタ7a及び7bの夫々のゲートGに制御信号を供給して、このサイリスタ7a及び7bを共にオンとする。
このときは、充電用コンデンサ6に充電された電荷が、初め充電用コンデンサ6の正極→サイリスタ7a→脱磁コイル8→充電用コンデンサ6の負極と流れ、減衰された電荷が充電用コンデンサ6に蓄積されると共にこのとき脱磁コイル8により一方向(正方向)の磁場を発生する。
次に、充電用コンデンサ6に充電された電荷が、充電用コンデンサ6の負極→脱磁コイル8→サイリスタ7b→充電用コンデンサ6の正極と流れ、更に減衰された電荷が充電用コンデンサ6に蓄積されると共にこのとき脱磁コイル8により逆方向(負方向)の磁場を発生する。
この図5に示す従来例においては、上述を繰り返し、脱磁コイル8により、図6に示すような交流減衰磁場を発生し、試料磁石を脱磁することができる。
また、特許文献1には、連続かつ一定の磁場中に試料磁石を置き、磁力線の向きに垂直な方向を中心軸として相対的に回転させながら引き離すようにした脱磁方法が開示されている。
特開平8−97035号公報
然しながら、熱脱磁方法においては、試料磁石をそのキューリー温度以上に加熱しなければならないことから、この試料磁石によっては、酸化や構造変化による劣化の恐れがある。
また、磁石粉末を樹脂で結合させたボンド磁石においては、加熱により樹脂が炭化することから、この熱脱磁方法は、採用することはできない。
また、図5に示すような、交流減衰脱磁方法は、フェライト磁石等の保磁力が比較的小さい試料磁石については、良好に脱磁できるが、この試料磁石が高保磁力の例えば希土類磁石やNdFeB系ボンド磁石等であるときには、良好に脱磁することができない不都合があった。
これは、図5に示すような、交流減衰脱磁方法においては、磁場が反転する毎の絶対値での減衰が図6に示すように、略4割と大きく、高保磁力の試料磁石における脱磁時のヒステリシス曲線が図7に示すようになり残留磁束が0に収束しないためである。
また、特許文献1には、超伝導コイルを使用したときに高保磁力の試料磁石を脱磁することができる旨の記載がある。然しながら、超伝導コイルを使用したときには、構成が複雑となると共に構造が大型化する不都合がある。
本発明は、斯かる点に鑑み、比較的簡単な構成で、高保磁力の例えば希土類磁石やNdFeB系ボンド磁石等の脱磁を良好に行うことができるようにすることを目的とする。
本発明の脱磁装置は、昇圧トランスよりの電圧により充電用コンデンサを正方向に充電する第1及び第2のスイッチと、この充電用コンデンサを負方向に充電する第3及び第4のスイッチと、この充電用コンデンサよりの正電流を脱磁コイルに流す第5のスイッチと、この充電用コンデンサよりの負電流を脱磁コイルに流す第6のスイッチと、この充電用コンデンサの両端電圧を検出する電圧検出手段と、この電圧検出手段の検出電圧に応じて、この第1〜第6のスイッチを制御する制御手段とを有し、この制御手段は、初めにこの第1及び第2のスイッチをオンとして、この充電用コンデンサを一方向に脱磁コイルの最高磁場が試料磁石の保磁力の略2倍以上となる第1の所定電圧まで充電し、その後、この第1及び第2のスイッチをオフとすると共に、この第5のスイッチをオンとして、この充電用コンデンサより一方向の電流を脱磁コイルに流し、この脱磁コイルにより一方向の磁場を発生すると共に、この充電用コンデンサに減衰した他方向の電圧を充電し、次に、この電圧検出手段の検出電圧に基づき、この充電用コンデンサの他方向の残電圧を確認し、この充電用コンデンサを他方向に補充電する第2の所定電圧を、脱磁コイルの磁場の1反転毎における減衰の絶対値が略560〔Oe〕以下となる電圧に設定し、この第5のスイッチをオフすると共に、この第3及び第4のスイッチをオンとし、この充電用コンデンサを減衰した他方向の電圧よりこの第2の所定電圧になるまで充電し、その後、この第3及び第4のスイッチをオフとすると共に、この第6のスイッチをオンとして、この充電用コンデンサより他方向の電流を脱磁コイルに流し、この脱磁コイルにより他方向の磁場を発生すると共に、この充電用コンデンサに減衰した一方向の電圧を充電し、次に、この電圧検出手段の検出電圧に基づき、この充電用コンデンサの一方向の残電圧を確認し、この充電用コンデンサを一方向に補充電する第3の所定電圧を、脱磁コイルの磁場の1反転毎における減衰の絶対値が略560〔Oe〕以下となる電圧に設定し、この第6のスイッチをオフすると共に、この第1及び第2のスイッチをオンとし、この充電用コンデンサを減衰した一方向の電圧よりこの第3の所定電圧になるまで充電し、上述を所定回数繰り返して、この脱磁コイルに、最高磁場が試料磁石の保磁力の略2倍以上で、磁場の1反転毎における減衰の絶対値が略560〔Oe〕以下となる交流減衰磁場を得るようにし、試料磁石は、その着磁方向がこの脱磁コイルの発生磁場の磁力線方向と平行になるようにこの脱磁コイル内に固定されているものである。
本発明の脱磁方法は、昇圧トランスよりの電圧により充電用コンデンサを一方向に充電する第1及び第2のスイッチと、この充電用コンデンサを他方向に充電する第3及び第4のスイッチと、この充電用コンデンサよりの一方向の電流を脱磁コイルに流す第5のスイッチと、この充電用コンデンサよりの他方向の電流を脱磁コイルに流す第6のスイッチと、この充電用コンデンサの両端電圧を検出する電圧検出手段と、この電圧検出手段の検出電圧に応じて、この第1〜第6のスイッチを制御する制御手段とを有し、この制御手段は、初めにこの第1及び第2のスイッチをオンとして、この充電用コンデンサを一方向に脱磁コイルの最高磁場が試料磁石の保磁力の略2倍以上となる第1の所定電圧まで充電し、その後、この第1及び第2のスイッチをオフとすると共に、この第5のスイッチをオンとして、この充電用コンデンサより一方向の電流を脱磁コイルに流し、この脱磁コイルにより一方向の磁場を発生すると共に、この充電用コンデンサに減衰した他方向の電圧を充電し、次に、この電圧検出手段の検出電圧に基づき、この充電用コンデンサの他方向の残電圧を確認し、この充電用コンデンサを他方向に補充電する第2の所定電圧を、脱磁コイルの磁場の1反転毎における減衰の絶対値が略560〔Oe〕以下となる電圧に設定し、この第5のスイッチをオフすると共に、この第3及び第4のスイッチをオンとし、この充電用コンデンサを減衰した他方向の電圧よりこの第2の所定電圧になるまで充電し、その後、この第3及び第4のスイッチをオフとすると共に、この第6のスイッチをオンとして、この充電用コンデンサより他方向の電流を脱磁コイルに流し、この脱磁コイルにより他方向の磁場を発生すると共に、この充電用コンデンサに減衰した一方向の電圧を充電し、次に、この電圧検出手段の検出電圧に基づき、この充電用コンデンサの一方向の残電圧を確認し、この充電用コンデンサを一方向に補充電する第3の所定電圧を、脱磁コイルの磁場の1反転毎における減衰の絶対値が略560〔Oe〕以下となる電圧に設定し、この第6のスイッチをオフすると共に、この第1及び第2のスイッチをオンとし、この充電用コンデンサを減衰した一方向の電圧よりこの第3の所定電圧になるまで充電し、上述を所定回数繰り返して、この脱磁コイルに、最高磁場が試料磁石の保磁力の略2倍以上で、磁場の1反転毎における減衰の絶対値が略560〔Oe〕以下となる交流減衰磁場を得るようにし、試料磁石は、その着磁方向がこの脱磁コイルの発生磁場の磁力線方向と平行になるようにこの脱磁コイル内に固定されているものである。
本発明によれば、脱磁コイルが発生する最高磁場が試料磁石の保磁力の略2倍以上となり、試料磁石に対する脱磁コイルが発生する交流減衰磁場の反転毎の磁場の減衰の絶対値が略560〔Oe〕以下となるようにでき、比較的簡単な構成で、高保磁力の例えば希土類磁石やNdFeB系ボンド磁石等の脱磁を良好に行うことができる。
以下、図1〜図4を参照して、本発明脱磁装置及び脱磁方法を実施するための形態の例につき説明する。図1において、図5に対応する部分には同一符号を付して示す。
図1において、1は100VAC又は200VACの商用電源を示し、この商用電源1の一端は、後述する充電用コンデンサ6の充電状態に応じて商用電源の位相を制御する位相制御回路を構成するサイリスタ(SCR)2aのアノード及びサイリスタ2bのカソードに夫々接続されている。
このサイリスタ2aのカソード及びサイリスタ2bのアノードは、夫々昇圧トランス3の1次側巻線3aを介してこの商用電源1の他端に接続されている。この場合、このサイリスタ2a及び2bのゲートGには、後述するパーソナルコンピュタ10a等より構成された制御装置10より、充電用コンデンサ6の充電状態に応じた制御信号が供給されており、この制御信号により昇圧トランス3の1次側巻線3aに位相が制御された所望の交流電圧が供給されるようになっている。
昇圧トランス3の2次側巻線3bの一端は、ダイオードブリッジより成る両波整流回路4の一方の入力端子に接続され、この2次側巻線3bの他端は、両波整流回路4の他方の入力端子に接続されている。
本例においては、この両波整流回路4の正極出力端子が、例えば15000μFの充電用コンデンサ6を正方向(例えば一方向)に充電するスイッチを構成するサイリスタ(SCR)11aのアノードに接続され、このサイリスタ11aのカソードが、充電用コンデンサ6の正極に接続されている。
この充電用コンデンサ6の負極が、この充電用コンデンサ6を正方向(例えば一方向)に充電するスイッチを構成するサイリスタ(SCR)11bのアノードに接続され、このサイリスタ11bのカソードが、両波整流回路4の負極出力端子に接続されている。
また、本例においては、この両波整流回路4の正極出力端子が、充電用コンデンサ6を負方向(例えば他方向)に充電するスイッチを構成するサイリスタ(SCR)11cのアノードに接続され、このサイリスタ11cのカソードが、充電用コンデンサ6の負極に接続されている。
この充電用コンデンサ6の正極が、この充電用コンデンサ6を負方向(例えば他方向)に充電するスイッチを構成するサイリスタ(SCR)11dのアノードに接続され、このサイリスタ11dのカソードが、両波整流回路4の負極出力端子に接続されている。
これ等サイリスタ11a、11b、11c及び11dのゲートには、制御装置10より夫々制御信号が、供給され、充電用コンデンサ6を正方向に充電するときは、サイリスタ11a及び11bがオンとされ、サイリスタ11c及び11dがオフとされる。また、充電用コンデンサ6を負方向に充電するときは、サイリスタ11a及び11bがオフとされ、サイリスタ11c及び11dがオンとされる。
また、本例においては、この充電用コンデンサ6の両端間に電圧を検出する電圧検出回路12が、接続され、この電圧検出回路12の検出電圧が、制御装置10に供給される。
本例においては、充電用コンデンサ6の正極は、脱磁コイル8に正(例えば一方向)電流を供給するスイッチを構成するサイリスタ(SCR)13のアノードに接続され、このサイリスタ13のカソードは、脱磁コイル8を介して充電用コンデンサ6の負極に接続されている。
また、本例においては、充電用コンデンサ6の負極は、脱磁コイル8を介して、この脱磁コイル8に負(例えば他方向)電流を供給するスイッチを構成するサイリスタ(SCR)14のアノードに接続され、このサイリスタ14のカソードは、充電用コンデンサ6の正極に接続されている。
これ等サイリスタ13及び14のゲートには、制御装置10より夫々制御信号が、供給され、脱磁コイル8に正電流を供給するときは、サイリスタ13をオンとするようになされると共に、サイリスタ14をオフとする。また、脱磁コイル8に負電流を供給するときは、サイリスタ13をオフとするようになされると共に、サイリスタ14をオンとするようになされる。
ところで、本発明者が種々研究の結果、交流減衰磁場で、高保磁力の例えば希土類磁石やNdFeB系ボンド磁石等を脱磁するときには、最高磁場が試料磁石の保磁力の2倍程度以上で、磁場の1反転毎における減衰の絶対値を略560〔Oe〕以下としたときには、図4示すような、ヒステリシス曲線を描き残留磁束が0となり、良好に脱磁できることがわかった。
そこで、本例においては、制御装置10が、図2のフローチャートに示すように、制御するようにする。
初めに、充電用コンデンサ6の充電電圧を設定する(ステップS1)。この場合、脱磁コイル8において、高保磁力の例えば希土類磁石やNdFeB系ボンド磁石等を脱磁するときには、最高磁場が試料磁石の保磁力の2倍程度以上の磁場の得られる電圧(第1の所定電圧)を設定する。例えば試料磁石の保磁力が14664〔Oe〕のときは、磁場が、略30000〔Oe〕となる正方向の2000Vを設定する。
このときは、正方向充電用のスイッチを構成するサイリスタ11a及び11bをオンとすると共に、サイリスタ11c、11d、13、14をオフとし、正方向充電を開始する(ステップS2)。このとき、電圧検出回路12で、充電用コンデンサ6の両端電圧を検出し、この両端電圧が、図3Aに示すように、予め設定した所定電圧(第1の所定電圧)例えば2000Vになったときに、この充電用コンデンサ6の充電を終了する(ステップS3)。このとき、サイリスタ11a及び11bをオフとする。
次に、サイリスタ13をオンとし、サイリスタ11a、11b、11c、11d、14をオフとし、脱磁コイル8に図3Bに示すような正電流を流し(ステップS4)、この脱磁コイル8は、図3Cに示すような正方向磁場H1を発生する。この場合、脱磁コイル8が、発生する正方向磁場H1を例えば略30000〔Oe〕となるようにする。
このとき、充電用コンデンサ6に、負方向の電圧が充電される。その後、この充電用コンデンサ6の負方向の残電圧を電圧検出回路12により検出し、負方向の残電圧を確認する(ステップS5)。この場合、一般には、4割減衰するので、この負方向の残電圧は、例えば−1200Vである。
本例においては、この充電用コンデンサ6の負方向の残電圧を負方向に補充電する所定電圧(第2の所定電圧)を設定する(ステップS6)。本例においては、この第2の所定電圧を磁場の1反転毎における減衰の絶対値を略560〔Oe〕以下となる電圧とする。そこで、本例においては、磁場の1反転毎における減衰の絶対値を略500〔Oe〕と成るように定める。このときは、正方向磁場H1を例えば略30000〔Oe〕であるので、
30000〔Oe〕÷500〔Oe〕=60回
の反転で、磁場が減衰するようにする。
本例においては、初め、充電用コンデンサ6に例えば2000Vに充電された電圧が60回の反転で0Vに減衰するようにする。
2000V÷60=33.33V
であるので、本例においては、1反転毎に絶対値で34Vずつ減衰するようにする。このときは、負方向の第2の所定電圧を、例えば−1966Vに設定する。
次に、負方向充電用のスイッチを構成するサイリスタ11c及び11dをオンとすると共に、サイリスタ11a、11b、13、14をオフとし、負方向充電を開始する(ステップS7)。このとき、電圧検出回路12で、充電用コンデンサ6の両端電圧を検出し、この両端電圧が、図3Aに示すように、予め設定した所定電圧(第2の所定電圧)例えばー1966Vになったときに、この充電用コンデンサ6の充電を終了する(ステップS8)。このとき、サイリスタ11c及び11dをオフとする。
次に、サイリスタ14をオンとし、サイリスタ11a、11b、11c、11d、13をオフとし、脱磁コイル8に図3Bに示すような負電流を流し(ステップS9)、この脱磁コイル8は、図3Cに示すような負方向磁場H2を発生する。この場合、脱磁コイル8が、発生する負方向磁場H2を例えば略−29500〔Oe〕となるようにする。
このとき、充電用コンデンサ6に、正方向の電圧が充電される。その後、この充電用コンデンサ6の正方向の残電圧を電圧検出回路12により検出し、正方向の残電圧を確認する(ステップS10)。この場合、一般には、4割減衰するので、この負方向の残電圧は、例えば1180Vである。
本例においては、この充電用コンデンサ6の正方向の残電圧を正方向に補充電する所定電圧(第3の所定電圧)を設定する(ステップS11)。本例においては、この第3の所定電圧を1反転毎に絶対値で34Vずつ減衰するようにするので、このときは、正方向の第3の所定電圧を、例えば1932Vに設定する。
次に、ステップS12で所定回数、例えば30回繰り返したか判断し、30回繰り返していないときには、ステップS2に戻り、上述ステップS2〜ステップS11を本例においては、30回繰り返して、充電用コンデンサ6の両端電圧が0Vに減衰するまで行い、終了する。
本例において、高保磁力の例えば希土類磁石やNdFeB系ボンド磁石等の試料磁石を脱磁するときには、この試料磁石をその着磁NS方向が、脱磁コイル8の発生磁場の磁力線方向と平行になるように、脱磁コイル8内に固定し、上述図2のフローチャートを実行するようにする。
本例によれば、試料磁石に対する脱磁コイル8が発生する交流減衰磁場の反転毎の磁場の減衰の絶対値を所定の値例えば反転毎の磁場の減衰の絶対値が略560〔Oe〕以下となるようにでき、比較的簡単な構成で、高保磁力の例えば希土類磁石やNdFeB系ボンド磁石等の脱磁を良好に行うことができる。
因みに、直径10mm、長さ10mmの円柱体で、残留磁束が13624〔G〕、保磁力が14664〔Oe〕の試料磁石を、上述本例の脱磁装置で脱磁したところ、22〔G〕まで良好に脱磁できた。
尚、本発明は、上述例に限ることなく本発明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が採り得ることは勿論である。
本発明脱磁装置の実施するための形態の例を示す構成図である。 本発明の説明に供するフローチャートである。 本発明の説明に供する線図である。 本発明の説明に供する線図である。 従来例を示す構成図である。 従来例の説明に供する線図である。 従来例の説明に供する線図である。
符号の説明
1…商用電源、3…昇圧トランス、4…両波整流回路、6…充電用コンデンサ、8…脱磁コイル、10…制御装置、11a、11b、11c、11d、13、14…サイリスタ、12…電圧検出回路

Claims (2)

  1. 昇圧トランスよりの電圧により充電用コンデンサを正方向に充電する第1及び第2のスイッチと、
    前記充電用コンデンサを負方向に充電する第3及び第4のスイッチと、
    前記充電用コンデンサよりの正電流を脱磁コイルに流す第5のスイッチと、
    前記充電用コンデンサよりの負電流を脱磁コイルに流す第6のスイッチと、
    前記充電用コンデンサの両端電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記電圧検出手段の検出電圧に応じて、前記第1〜第6のスイッチを制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、
    初めに前記第1及び第2のスイッチをオンとして、前記充電用コンデンサを一方向に前記脱磁コイルの最高磁場が試料磁石の保磁力の略2倍以上となる第1の所定電圧まで充電し、その後、前記第1及び第2のスイッチをオフとすると共に、前記第5のスイッチをオンとして、前記充電用コンデンサより一方向の電流を脱磁コイルに流し、前記脱磁コイルにより一方向の磁場を発生すると共に、前記充電用コンデンサに減衰した他方向の電圧を充電し、
    次に、前記電圧検出手段の検出電圧に基づき、前記充電用コンデンサの他方向の残電圧を確認し、前記充電用コンデンサを他方向に補充電する第2の所定電圧を、前記脱磁コイルの磁場の1反転毎における減衰の絶対値が略560〔Oe〕以下となる電圧に設定し、前記第5のスイッチをオフすると共に、前記第3及び第4のスイッチをオンとし、前記充電用コンデンサを減衰した他方向の電圧より前記第2の所定電圧になるまで充電し、その後、前記第3及び第4のスイッチをオフとすると共に、前記第6のスイッチをオンとして、前記充電用コンデンサより他方向の電流を脱磁コイルに流し、前記脱磁コイルにより他方向の磁場を発生すると共に、前記充電用コンデンサに減衰した一方向の電圧を充電し、
    次に、前記電圧検出手段の検出電圧に基づき、前記充電用コンデンサの一方向の残電圧を確認し、前記充電用コンデンサを一方向に補充電する第3の所定電圧を、前記脱磁コイルの磁場の1反転毎における減衰の絶対値が略560〔Oe〕以下となる電圧に設定し、前記第6のスイッチをオフすると共に、前記第1及び第2のスイッチをオンとし、前記充電用コンデンサを減衰した一方向の電圧より前記第3の所定電圧になるまで充電し、上述を所定回数繰り返して、前記脱磁コイルに、最高磁場が試料磁石の保磁力の略2倍以上で、磁場の1反転毎における減衰の絶対値が略560〔Oe〕以下となる交流減衰磁場を得るようにし
    前記試料磁石は、その着磁方向が前記脱磁コイルの発生磁場の磁力線方向と平行になるように前記脱磁コイル内に固定されていることを特徴とする脱磁装置。
  2. 昇圧トランスよりの電圧により充電用コンデンサを一方向に充電する第1及び第2のスイッチと、
    前記充電用コンデンサを他方向に充電する第3及び第4のスイッチと、
    前記充電用コンデンサよりの一方向の電流を脱磁コイルに流す第5のスイッチと、
    前記充電用コンデンサよりの他方向の電流を脱磁コイルに流す第6のスイッチと、
    前記充電用コンデンサの両端電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段の検出電圧に応じて、前記第1〜第6のスイッチを制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、
    初めに前記第1及び第2のスイッチをオンとして、前記充電用コンデンサを一方向に前記脱磁コイルの最高磁場が試料磁石の保磁力の略2倍以上となる第1の所定電圧まで充電し、その後、前記第1及び第2のスイッチをオフとすると共に、前記第5のスイッチをオンとして、前記充電用コンデンサより一方向の電流を脱磁コイルに流し、前記脱磁コイルにより一方向の磁場を発生すると共に、前記充電用コンデンサに減衰した他方向の電圧を充電し、
    次に、前記電圧検出手段の検出電圧に基づき、前記充電用コンデンサの他方向の残電圧を確認し、前記充電用コンデンサを他方向に補充電する第2の所定電圧を、前記脱磁コイルの磁場の1反転毎における減衰の絶対値が略560〔Oe〕以下となる電圧に設定し、前記第5のスイッチをオフすると共に、前記第3及び第4のスイッチをオンとし、前記充電用コンデンサを減衰した他方向の電圧より前記第2の所定電圧になるまで充電し、その後、前記第3及び第4のスイッチをオフとすると共に、前記第6のスイッチをオンとして、前記充電用コンデンサより他方向の電流を脱磁コイルに流し、前記脱磁コイルにより他方向の磁場を発生すると共に、前記充電用コンデンサに減衰した一方向の電圧を充電し、
    次に、前記電圧検出手段の検出電圧に基づき、前記充電用コンデンサの一方向の残電圧を確認し、前記充電用コンデンサを一方向に補充電する第3の所定電圧を、前記脱磁コイルの磁場の1反転毎における減衰の絶対値が略560〔Oe〕以下となる電圧に設定し、前記第6のスイッチをオフすると共に、前記第1及び第2のスイッチをオンとし、前記充電用コンデンサを減衰した一方向の電圧より前記第3の所定電圧になるまで充電し、上述を所定回数繰り返して、前記脱磁コイルに、最高磁場が試料磁石の保磁力の略2倍以上で、磁場の1反転毎における減衰の絶対値が略560〔Oe〕以下となる交流減衰磁場を得るようにし
    前記試料磁石は、その着磁方向が前記脱磁コイルの発生磁場の磁力線方向と平行になるように前記脱磁コイル内に固定されていることを特徴とする脱磁方法。
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