JP2012083623A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶表示パネル等の光学部品の外気による冷却効果を低下させることなく、さらに、光学系の所要スペースの増大を抑制しながら収差補正レンズが簡易に取り付けられプロジェクタを提供すること。
【解決手段】本発明に係るプロジェクタは、赤、緑、青の3色光の各々に対応して設けられるライトバルブと、ライトバルブから出射された変調光を合成する色合成プリズム(例えばクロスダイクロイックプリズム41)と、この色合成プリズムから出射された合成光を拡大投射する投射レンズと、投射レンズの倍率色収差を補正する収差補正レンズ42とを備えている。この収差補正レンズ42は、赤、緑、青の3色光の系のうちの少なくとも一つの系の色合成プリズムの入射面に対し、押圧部材65により弾性的に押圧されて固定されている。
【選択図】図5
【解決手段】本発明に係るプロジェクタは、赤、緑、青の3色光の各々に対応して設けられるライトバルブと、ライトバルブから出射された変調光を合成する色合成プリズム(例えばクロスダイクロイックプリズム41)と、この色合成プリズムから出射された合成光を拡大投射する投射レンズと、投射レンズの倍率色収差を補正する収差補正レンズ42とを備えている。この収差補正レンズ42は、赤、緑、青の3色光の系のうちの少なくとも一つの系の色合成プリズムの入射面に対し、押圧部材65により弾性的に押圧されて固定されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、光源ランプからの白色光を赤緑青の3色光に分離し、これら各色光を液晶パネル等で光変調した後、これら変調光を合成して投射レンズを介してスクリーン上に拡大投射するプロジェクタに関する。
従来、液晶表示パネルなどの映像表示パネルによって形成された映像を、投射レンズを介してスクリーン上に拡大投影するプロジェクタが知られている。また、このようなプロジェクタの代表的なものとしては、例えば、赤、緑及び青の各色光用の液晶表示パネルを用いてカラー映像表示を行う、所謂3板式液晶プロジェクタが知られている。
この3板式液晶プロジェクタにおいては、例えば、白色光源ランプからの光がリフレクタ等によりコリメートされ、その光束が色分解光学系で、赤、緑、及び、青の3色の光束に分解される。そして、各色の光束は、赤、緑及び青の各色に対応して設けられた液晶表示パネルに入射され、色ごとに光変調され、濃淡がつけられて液晶表示パネル上に像光が形成される。また、各色光用の液晶表示パネル上に形成された各色の像光は、色合成プリズムで白色に色合成された後投写レンズを介してスクリーンなどに投射される。投射レンズは、複数のレンズを組み合わせて構成され、入射した白色光に対して収差補正を行い、歪や色ずれの少ない投射映像をスクリーン上に結像する。
ところで、このような3板式液晶プロジェクタにおいては、投射レンズによる色収差補正が十分でなく倍率色収差が存在している。このために、スクリーン上に投影される拡大倍率が赤、緑及び青で異なり、映像の一部において赤、緑及び青色間にコンバーゼンスずれが生ずるという問題があった。原理的には、緑色光に対し赤色光と青色光とは逆方向の収差を生じる。このようなコンバーゼンスずれを、投射レンズにおけるレンズの組合せのみで解決しようとした場合には、レンズの枚数が多くなり、投射レンズが大きく重くなるという問題があった。また、液晶プロジェクタにおけるこの倍率色収差による映像への影響は、画素サイズの大きい液晶表示パネルが使用されている間は目立たなかったが、近年における液晶表示パネルの画素サイズの縮小化に伴い無視できなくなってきている。
そこで、このような問題の対策として、倍率色収差を補正するための収差補正レンズを、投射レンズとは別に液晶表示パネルと色合成プリズムとの間に配置することが行われている。この収差補正レンズとしては、出射側に正の屈折率を持つ凸レンズ又は出射側に負の屈折率を持つ凹レンズが設けられるが、凸レンズを設けた場合には投射倍率が拡大され、凹レンズを設けた場合には投射倍率が縮小される。
本発明は、このような収差補正レンズの取付構造に関するものであるが、従来の取付構造としては次のようなものがある。
第一の従来例は、特許文献1に記載されたものであって、これを図10に示す。このものでは、赤、緑及び青の各色の光束に対応して設けられた液晶表示パネル101R,101G,101Bと、これら液晶表示パネル101R,101G,101Bで光変調された変調光を合成する色合成プリズム102との間に倍率色収差を補正するための収差補正レンズ103が配置されている。色合成プリズム102はクロスダイクロイックプリズムにより構成されている。また、液晶表示パネル101R,101G,101Bの入射側に光を平行光とするためのフィールドレンズ104が配置されるとともに、色合成プリズム102の出射側に投射レンズ105が配置されている。そして、収差補正レンズ103を含むこれら部品間には冷却風を通過させるためのクリアランスが設けられている。
第一の従来例は、特許文献1に記載されたものであって、これを図10に示す。このものでは、赤、緑及び青の各色の光束に対応して設けられた液晶表示パネル101R,101G,101Bと、これら液晶表示パネル101R,101G,101Bで光変調された変調光を合成する色合成プリズム102との間に倍率色収差を補正するための収差補正レンズ103が配置されている。色合成プリズム102はクロスダイクロイックプリズムにより構成されている。また、液晶表示パネル101R,101G,101Bの入射側に光を平行光とするためのフィールドレンズ104が配置されるとともに、色合成プリズム102の出射側に投射レンズ105が配置されている。そして、収差補正レンズ103を含むこれら部品間には冷却風を通過させるためのクリアランスが設けられている。
なお、収差補正レンズ103は、この例においては赤色光と青色光の系に配置されているが、特許文献1には、この例以外に赤色光系などの一つの系のみに配置して簡略化することや、赤色光、緑色光及び青色光の三つの系それぞれに配置して慎重に補正されるものも開示されている。
第二の従来例は、同じく特許文献1に記載されたものであって、前記第一の従来例と同様に液晶表示パネル101R,101G,101Bと色合成プリズム102との間に収差補正レンズ103が設けられたものであるが、収差補正レンズ103の取り付けが前記第一の従来例と異なる。すなわち、この第二の従来例は、図11に示すように、収差補正レンズ103が色合成プリズム102の入射面に貼り付けられている。
第三の従来例は、特許文献2に記載されたものであって、各色光用の液晶表示パネルのそれぞれの出射側表面に収差補正レンズが貼り付けられたものである。この具体的な構成を、赤色光用の液晶ライトバルブを例として図12及び図13により説明する。
第三の従来例は、図12に赤色光用の液晶ライトバルブ周辺の構成例を示すように、光の進む順にコンデンサレンズ201、液晶表示パネル202、クロスダイクロイックプリズムから成る色合成プリズム203が配置されている。また、コンデンサレンズ201の出射側表面に入射偏光板204が貼り付けられるとともに、色合成プリズム203の入射面に出射偏光板205が貼り付けられ、さらに、液晶表示パネル202の出射側表面に収差補正レンズ(平凸レンズ)206が貼り付けられている。これら部品は、図12に示すように、冷却ファン207により送り込まれる外気208によって冷却されている。
収差補正レンズ206を貼り付ける液晶表示パネル202は、図13に示すように、液晶層202aを挟み込む透明基板202b、202c、液晶表示パネル202全体を保持するパネル保持枠202dなどからなる。そして、収差補正レンズ206が液晶表示パネル202の出射側の透明基板202cの出射面に貼り付けられている。
第一の従来例は、収差補正レンズ103の光の吸収率が低く発熱量が低いにも拘わらず、収差補正レンズ103の後方に余分なクリアランスが設けられているため、光学エンジンの占めるスペースが大きくなるという問題があった。
これに対し、第二の従来例は、第一の従来例のような余分なクリアランスが存在しないが、収差補正レンズ103を色合成プリズム102に貼り付けた場合は、接着剤が熱を吸収して温度上昇するため耐久性の劣化が懸念されるとともに、投影画素が小さくなると貼り付け精度が厳しくなり、貼り付けで管理することが困難になるという問題があった。
また、第三の従来例は、液晶表示パネル202における出射側の透明基板202cの出射面に収差補正レンズ206を貼り付けるため、上記第二の従来例の場合と同様に、熱吸収の影響や貼り付け精度の問題が生じあった。また、この場合には、液晶表示パネル202の外気による冷却効果が低下するという問題もあった。
本発明は、このような背景の下に成されたものであって、液晶表示パネル等の光学部品の外気による冷却効果を低下させることなく、さらに、光学系の所要スペースの増大を抑制しながら収差補正レンズを簡易に取り付けることのできるプロジェクタを提供することを目的とする。
本発明に係るプロジェクタは、赤、緑、青の3色光の各々に対応して設けられるライトバルブと、ライトバルブから出射された変調光を合成する色合成プリズムと、色合成プリズムから出射された合成光を拡大投射する投射レンズと、投射レンズの倍率色収差を補正する収差補正レンズとを備え、前記収差補正レンズは、赤、緑、青の3色光の系のうちの少なくとも一つの系の色合成プリズムの入射面に対し、押圧部材により弾性的に押圧されて固定されていることを特徴とする。
このような構成によれば、収差補正レンズは、赤、緑、青の3色光の系のうちの少なくとも一つの系の色合成プリズムの入射面に対し、押圧部材により弾性的に押圧されて固定されているので、収差補正レンズと色合成プリズムとの間に余分なクリアランスが形成されない。したがって、収差補正レンズを光学系に加えても、光学系のスペースを大きくする必要性が少ない。また、収差補正レンズを色合成プリズムの入射面に取り付けるに当っては接着剤を使用しないので、接着剤の劣化による影響を受けることがない。また、収差補正レンズの色合成プリズムの入射面への取付は、押圧部材により収差補正レンズを色合成プリズムの入射面に対し押圧して固定する構成であるので、高度な技術を必要とせず安価に形成することができる。
また、前記色合成プリズムは、色合成プリズムの上面、下面及び入射面を支持する上ホルダ、下ホルダ、及び側ホルダにより支持されるように構成され、前記側ホルダは、前記ライトバルブからの光を通過させる貫通穴と、この貫通穴の周囲に形成されるとともに、前記上ホルダ及び下ホルダに連結される枠辺部とからなり、前記収差補正レンズは、その外周端面が前記側ホルダの貫通穴の内周側端面により位置規制されるように前記側ホルダの貫通穴の内側に配置されていることが好ましい。
収差補正レンズの取付に関しては、収差補正レンズの取付基準面を光軸と垂直な面とすることについては高精度が要求されるが、光軸と垂直な面内における収差補正レンズの位置については比較的低い精度でよいとされている。この点上記のような構成とすれば、光軸と垂直な面内における収差補正レンズの位置を所定レベルの精度に保持することのできる簡略な構成とすることができる。なお、収差補正レンズの取付基準面に関しては、前述のように、収差補正レンズが色合成プリズムの外表面に押圧された状態に保持されているので、光軸と垂直な面に高精度に保持されている。
前記側ホルダは、前記貫通穴を構成する枠辺部と前記合成プリズムの入射面との間に光の漏れを防止するための薄板部材からなる遮光板を介在させて密着するように取り付けられるとともに、前記収差補正レンズは、この遮光板の外側表面に密接するように固定されていることが好ましい。
このような構成によれば、側ホルダの枠辺部と色合成プリズムの入射面との間に遮光板が取り付けられているので、出射偏光板の外枠から漏れてくる光や、色合成プリズムの反射面からの反射光が外部に漏れることが防止され、良質な映像を形成することができる。
前記押圧部材は、前記ライトバルブからの光を通過させる通光孔部と、この通光孔部の周囲に形成されるとともに前記側ホルダの枠辺部の外表面に重なるように形成された周辺枠部と、前記通光孔部内における前記ライトバルブからの光を通過させる部分の外周側において前記収差補正レンズの周囲を色合成プリズムの入射面へ押し付けるように前記周辺枠部から前記通光孔部へ突出して形成された押圧部とを有し、この押圧部は、前記周辺枠部における、前記通光孔部を形成する一対の対向する周辺の中心部にそれぞれ連結される連結部と、この連結部を中心として前記周辺と平行に両側に延出された腕部とを有し、この腕部の各先端部に前記ライトバルブを押圧するように当接する当接部が形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、前記収差補正レンズは、ライトバルブからの光を通過させる部分の外周側において、押圧部材の押圧部により色合成プリズムの入射面に押し付けられているので、ライトバルブからの光の通過を邪魔することなく、収差補正レンズの取付基準面を光軸に垂直な面とすることができる。したがって、収差補正レンズにより、赤、緑及び青色間のコンバーゼンスずれの修正が的確に行われる。また、押圧部材の押圧部は、一対の対向する周辺の中心部に連結される連結部と、この連結部を中心として前記周辺と平行に両側に延出された腕部とを有し、この腕部の各先端部に前記収差補正レンズを押圧するように当接する当接部が形成されている。したがって、収差補正レンズの中心点に対し点対称的な4点の位置で収差補正レンズを押圧することができ、取り付けられた収差補正レンズの位置ずれを発生し難くすることができる。
前記押圧部材は、前記当接部が前記周辺枠部における前記側ホルダの枠辺部の外表面に重なる面から前記色合成プリズム側へ所定寸法変位するように成形されていることが好ましい。
このような構成によれば、押圧部材を、例えば金属製平板から板金加工するなどにより、簡単に形成することができるとともに、押圧部材の光軸方向の寸法を大きくしないで済ませることができる。したがって、光学エンジンの寸法増大を抑制することができる。
前記収差補正レンズは、色合成プリズム側の面が平面状に形成されるとともに、その反対側の面が突状に形成された平凸レンズであることが好ましい。
このような構成によれば、色合成プリズムの入射面に押し付けられる収差補正レンズの面が平面状に形成されるため、収差補正レンズの取付基準面をより確実に光軸に垂直な面とすることができる。また、押圧部材の押圧部が収差補正レンズの突状の面側から作用することになるので、僅かながらも押圧力が収差補正レンズの中心に向かう力となって作用することになり、収差補正レンズの光軸に垂直な面内における位置ずれ抑制される。
このような構成によれば、色合成プリズムの入射面に押し付けられる収差補正レンズの面が平面状に形成されるため、収差補正レンズの取付基準面をより確実に光軸に垂直な面とすることができる。また、押圧部材の押圧部が収差補正レンズの突状の面側から作用することになるので、僅かながらも押圧力が収差補正レンズの中心に向かう力となって作用することになり、収差補正レンズの光軸に垂直な面内における位置ずれ抑制される。
本発明に係るプロジェクタによれば、収差補正レンズと色合成プリズムとの間に余分なクリアランスが形成されないので、収差補正レンズを光学系に加えても、光学系のスペースを大きくする必要性が少ない。また、収差補正レンズを色合成プリズムの入射面に取り付けるに当っては接着剤が使用されないので、接着剤の劣化による影響を受けることがない。さらに、収差補正レンズの色合成プリズムの入射面への取付は、押圧部材により収差補正レンズを色合成プリズムの入射面に対し押圧する構成であるので、高度な技術を必要とせず安価に形成することができる。
以下、本発明の実施の形態に係るプロジェクタについて説明する。
本発明の一実施の形態に係るプロジェクタは、図1にその概略構成が示されるように、光変調装置として赤、緑及び青の各色光用の液晶表示パネルを用いた液晶プロジェクタであり、以下に説明する光学要素が外装ケース1内に収納されている。
本発明の一実施の形態に係るプロジェクタは、図1にその概略構成が示されるように、光変調装置として赤、緑及び青の各色光用の液晶表示パネルを用いた液晶プロジェクタであり、以下に説明する光学要素が外装ケース1内に収納されている。
この液晶プロジェクタは、図1に示すような光学系、すなわち光学エンジンを備えている。この光学系は、光源ランプ11からの白色光をコリメートして出射する照明光学系10と、この照明光学系10から射出される光束を複数の色光束に分離する色分離光学系20と、各色光束を映像情報に従って光変調する光変調装置30と、変調された各色光束を合成する色合成装置40と、合成された映像光を投射する投射レンズ50とを有する。
照明光学系10は、略平行な光束を出射する2個の光源ランプ11と、UVフィルタ12と、2個の全反射ミラー13と、1個のハーフミラー14と、インテグレータレンズ15と、入射光を所定の直線偏光光成分に変換する偏光変換素子16と、コンデンサレンズ17とを備えている。この照明光学系10は、被照明領域である光変調手段である赤色光用液晶ライトバルブ31、緑色光用液晶ライトバルブ32、青色光用液晶ライトバルブ33、及び、Ye変調素子34を照明するためのものである。
2個の光源ランプ11は、放射状の光線を出射する発光ランプと、発光ランプから出射された放射光を略平行な光束として出射する凹面鏡とを有している。凹面鏡としては、放物面鏡が用いられている。発光ランプとしては、白色光を発するハロゲンランプ、メタルハライドランプなどが使われている。2個の光源ランプ11から出射された光束は、紫外線成分を除去するUVフィルタ12を通過した後、2個の全反射ミラー13、1個のハーフミラー14を介して2個の光源ランプ11からの光線が左右に均等に分布されてインテグレータレンズ15へ射出される。
インテグレータレンズ15は、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとから構成されている。第1のレンズアレイ及び第2のレンズアレイは、略矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。そして、インテグレータレンズ15から出射された部分光束は、偏光変換素子16で1種類の偏光光に変換されてコンデンサレンズ17を介して色分離光学系20のダイクロイックミラー21に出射される。
色分離光学系20は、ダイクロイックミラー21,22、全反射ミラー23a,23b,23c、リレーレンズ24a,24b、コンデンサレンズ25,26,27などから構成される。
光変調装置30は、第1〜第3の光変調手段である、赤色光成分を変調する赤色光用液晶ライトバルブ31、緑色光成分を変調する緑色光用液晶ライトバルブ32、及び青色光成分を変調する青色光用液晶ライトバルブ33を備えている。さらに、この実施の形態における光変調装置30は、第4の光変調手段である黄色光成分を変調する光変調素子からなるYe変調素子34を備えている。
色合成装置40は、光変調された各色光を合成する色合成プリズムとしてのクロスダイクロイックプリズム41と、投射レンズ50における色収差を補正するための収差補正レンズ42が設けられている。
前述の色分離光学系20において、2枚のダイクロイックミラー21,22は、コンデンサレンズ17を通過した白色光を、赤色光と、黄色光が重畳された緑色光と、青色光とに分離する機能を有する。
すなわち、第1のダイクロイックミラー21は、照明光学系から出射された白色光束の赤色光成分を透過させるとともに、緑色光成分、黄色光成分、及び青色光成分を反射させる。第1のダイクロイックミラー21を透過した赤色光は、リレーレンズ24aを介して全反射ミラー23aで反射される。そして、コンデンサレンズ25を介して第1の光変調手段である赤色光用液晶ライトバルブ31に達する。
赤色光用液晶ライトバルブ31は、図2に示すように、赤色光成分を変調するものであって、入射プリ偏光板(無機偏光板)31a、入射偏光板31b、光学補償板31c、液晶セルなどを含む液晶表示パネル31d、出射プリ偏光板31e、出射偏光板31fからなる。入射プリ偏光板31aは、赤色光用液晶ライトバルブ31に達する光束が楕円偏光となっているので、これを一定方向の直線偏光に偏光するものである。入射偏光板31bは、一定方向の偏光光のみを通過させるものであり、この入射偏光板31bと対を成す出射偏光板31fとの協働作用により、液晶表示パネル31dにおいて変調された一定方向の偏光のみを通過させるように作用する。また、光学補償板31cは、液晶表示パネル31dにおける複屈折を補償するものである。液晶表示パネル31dは、入射する赤色の光束を映像信号に基づいて変調するものである。出射プリ偏光板31eは光量を減少させることにより、出射偏光板31fの負担を軽減するものである。
緑色光用液晶ライトバルブ32及び青色光用液晶ライトバルブ33は、同じく図2に示すように、光変調する色光が相違するが、その構成は基本的には赤色光用液晶ライトバルブ31と同一である。すなわち、緑色光用及び青色光用の液晶ライトバルブ32,33における入射プリ偏光板32a,33a、入射偏光板32b,33b、光学補償板32c,33c、液晶表示パネル32d,33d、出射プリ偏光板32e,33e、及び出射偏光板32f,33fは、赤色光用液晶ライトバルブ31における入射プリ偏光板31a、入射偏光板31b、光学補償板31c、液晶表示パネル31d、出射プリ偏光板31e、及び出射偏光板31fの構成に対応する。
また、前述の色分離光学系20において、第1のダイクロイックミラー21で反射された緑色光成分、黄色光成分、及び青色光成分のうち、緑色光成分及び黄色光成分は第2のダイクロイックミラー22で反射されて、コンデンサレンズ26を介して第4の光変調手段である黄色光を変調するYe変調素子34に入射される。
Ye変調素子34は、複数のガラス基板の間に液晶等を封入した液晶セルを含む液晶表示パネルであって、黄色光成分を映像信号に基づき変調して出射する。出射された黄色光成分は、出射側に配置されている第2の光変調手段を構成する緑色光用液晶ライトバルブ32の入射偏光板32bの透過軸と一致する光成分のみが緑色光用液晶ライトバルブ32に入射される。これにより、Ye変調素子34を通過して緑色光用液晶ライトバルブ32に入射される黄色光成分の光量が制御されるとともに、Ye変調素子34を通過した黄色光成分及び緑色光成分は、第2の光変調手段である緑色光用液晶ライトバルブ32に入射される。
緑色光用液晶ライトバルブ32に入射された緑色光成分は、液晶表示パネル32dにおいて映像信号に基づき変調されて、クロスダイクロイックプリズム41に出射される。また、緑色光用液晶ライトバルブ32に入射された黄色光成分は、この変調された緑色光成分に重畳されてクロスダイクロイックプリズム41に出射される。なお、緑色光用液晶ライトバルブ32における入射プリ偏光板32a、入射偏光板32b、光学補償板32c、出射プリ偏光板32e、及び出射偏光板32fは、前述の赤色光用液晶ライトバルブ31における入射プリ偏光板31a、入射偏光板31b、光学補償板31c、出射プリ偏光板31e及び出射偏光板31fと同様に作用する。
また、前述の色分離光学系20において、第1のダイクロイックミラー21で反射された青色光成分は、第2のダイクロイックミラー22、2個のリレーレンズ24a,24b、全反射ミラー23b,23c及びコンデンサレンズ27を介して第3の光変調手段である青色光用液晶ライトバルブ33に入射される。青色光用液晶ライトバルブ33に入射された青色光成分は、液晶表示パネル33dにおいて映像信号に基づき変調されて、クロスダイクロイックプリズム41に出射される。なお、青色光用液晶ライトバルブ33における入射プリ偏光板33a、入射偏光板33b、光学補償板33c、出射プリ偏光板33e、及び出射偏光板33fは、前述のように赤色光用液晶ライトバルブ31における入射プリ偏光板31a、入射偏光板31b、光学補償板31c、出射プリ偏光板31e及び出射偏光板31fと同様に作用する。
色合成装置40を構成する色合成プリズムとしてのクロスダイクロイックプリズム41は、赤色光用液晶ライトバルブ31、緑色光用液晶ライトバルブ32、青色光用液晶ライトバルブ33で変調された3色の光束を合成してカラー映像を形成する色合成プリズムとしての機能を有する。このために、クロスダイクロイックプリズム41には、図2に示すように、赤色光用の反射膜が塗布された反射面41aと青色光用の反射膜が塗布された反射面41bとがクロス状に形成されている。したがって、赤色光用液晶ライトバルブ31で変調された赤色光は、赤色光用の反射面41aで反射されて投射レンズ50の方向に出射される。また、青色光用液晶ライトバルブ33で変調された青色光は、青色光用の反射面41bで反射されて投射レンズ50の方向に出射される。これに対し、緑色光用液晶ライトバルブ32で変調された緑色光及びこの緑色光に重畳された黄色光は、赤色光用の反射面41aと青色光用の反射面41bとをそのまま透過して投射レンズ50へ出射される。
このようにして色合成された光束は、投射レンズ50から投射されてスクリーン等の投射面に投影される。この場合において、黄色光用成分が映像信号に基づき変調されて重畳されているため、投影される映像の輝度が向上する。
ところでこのような光学系を備えたプロジェクタにおいて、各色光用の液晶ライトバルブ31,32,33の映像は、色合成プリズムとしてのクロスダイクロイックプリズム41により合成されて投射レンズ50により投射面上に投射されて結像する。しかしながら、通常、投射レンズ50には、倍率色収差が残存しているため、そのままでは各色光の拡大倍率が異なり、コンバーゼンスずれが発生する。このコンバーゼンスずれは、緑色光の拡大倍率に対し、赤色光の拡大倍率が小さくなり青色光の拡大倍率が大きくなる。また、そのずれは、青色光と緑色光との間のずれは比較的小さく、赤色光と緑色光との間のずれが比較的大きく現れる。このため、この実施の形態においては、コストの上昇等を考慮して赤色光のみを拡大倍率を大きくし緑色光に近づけるべく、収差補正レンズ42がクロスダイクロイックプリズム41の赤色光の入射面に対し押圧されて取り付けられている。
ここで、本発明の特徴を成す収差補正レンズ42の取付構造についてさらに詳しく説明する。
この収差補正レンズ42の取付構造を説明するに当たり、図3〜図9に基づき、先ず収差補正レンズ42を取り付ける色合成プリズムとしてのクロスダイクロイックプリズム41周辺部の構造を説明する。なお、以下の説明において、上下左右方向をいうときは図3等に示した上下左右の矢印方向をいうものとする。
この収差補正レンズ42の取付構造を説明するに当たり、図3〜図9に基づき、先ず収差補正レンズ42を取り付ける色合成プリズムとしてのクロスダイクロイックプリズム41周辺部の構造を説明する。なお、以下の説明において、上下左右方向をいうときは図3等に示した上下左右の矢印方向をいうものとする。
色合成プリズムとしてのクロスダイクロイックプリズム41は、図3〜図9に示されるように、ホルダ60により支持されている。そして、図3に示すように、このホルダ60に対して、光変調手段である赤色光用液晶ライトバルブ31、緑色光用液晶ライトバルブ32及び青色光用液晶ライトバルブ33を構成する一部の光学部品が取り付けられたものが本明細書において色合成プリズムユニットと称されている。
ホルダ60は、図3においてこれら光学部品を取り外した状態の斜視図である図4からよく分かるように、上ホルダ61、下ホルダ62、及び上ホルダ61と下ホルダ62とを連結する側ホルダ63からなる。
側ホルダ63は、図5に示すように、液晶ライトバルブ31,32,33からの光を通過させる略四角形の貫通穴63aと、この貫通穴63aの周囲に形成されるとともに、上ホルダ61及び下ホルダ62に連結される枠辺部63bとからなる。
また、側ホルダ63は、クロスダイクロイックプリズム41の3方向の入射面に対し、枠辺部63bと入射面との間に遮光板64を介して密着するように取り付けられている。貫通穴63aは、後述する収差補正レンズ42より大きく形成されているが、その幅寸法は、若干大きい程度であり、上下方向は左右方向より余裕のある隙間が形成される大きさに形成されるとともに、枠辺部63bの下方部に貫通穴63aの下方部に突出する突起部631が形成されている。この突起部631は、後述するように収差補正レンズ42を取り付ける際の上下方向の基準位置として利用される。
また、図3においては明確には図示されていないが、それぞれの側ホルダ63の枠辺部63bに対し、前述の赤色光用液晶ライトバルブ31、緑色光用液晶ライトバルブ32及び青色光用液晶ライトバルブ33を構成する一部の光学部品が取り付けられている。なお、この一部の光学部品は、液晶表示パネル31d,32d,33d、出射プリ偏光板31e,32e,33e、出射偏光板31f,32f,33fなどである。
遮光板64は、図5から分かるように、液晶ライトバルブ32,32,33からの変調光を通過させるための四角形の光通過部64aが形成された枠状の平板状部材であって、出射偏光板31f,32f,33fを支持する枠部材から漏れた光やクロスダイクロイックプリズム41の反射面41a,41bから反射される光を遮光するための部材である。このような遮光板64は、表面を黒色に塗装した金属製の薄板部材から形成され、クロスダイクロイックプリズム41の各色光用の入射面に貼り付けられている。また、この遮光板64に設けられている光通過部64aは、図6〜図9から分かるようにこの光通過部64aの各辺の長さが側ホルダ63の貫通穴63aの各辺の長さより小さく形成されている。
そして、このように構成される色合成プリズムユニットにおいて、赤色光用の側ホルダ63の貫通穴63aの内側に位置するクロスダイクロイックプリズム41の入射面には、遮光板64を介在させて収差補正レンズ42が密着するように配置されるとともに、押圧部材65により弾性的に押圧されて固定されている。
収差補正レンズ42は、図5に示すように、入射側から見て角が面取りされた略4角形であって、クロスダイクロイックプリズム41側の面が平面状であり、その反対側の面が緩やかな凸状に形成されたガラス製の平凸レンズである。また、収差補正レンズ42は、各辺の長さが遮光板64の光通過部64aの各辺の長さより大きく、側ホルダ63の貫通穴63aの各辺の長さより小さい略四角形に形成されている。収差補正レンズ42は、このように形成されている結果、遮光板64を介在させてクロスダイクロイックプリズム41の入射面に密着した状態の下、この収差補正レンズ42の外周端面が側ホルダ63の貫通穴63aの内周側端面により位置規制されている(図6、図7参照)。
押圧部材65は、弾性力のある金属材料、例えばステンレス製の板部材から板金加工により形成されたものであって、平板部材の中央部に赤色光用の液晶ライトバルブ31からの光を通過させる四辺形の通光孔部65aと、この通光孔部65aの周辺枠部65bとを備えている。この周辺枠部65bは、側ホルダ63の枠辺部63bの外表面に重なるように形成されている。また、通光孔部65aにおける液晶ライトバルブ31からの光が通過する部分の外周側において、対向する2辺の周辺枠部65bから通光孔部65aの内側へ突出するように、収差補正レンズ42の周囲をクロスダイクロイックプリズム41の入射面へ押し付ける押圧部65cが形成されている。
押圧部65cは、周辺枠部65bに連結される連結部65c1と、連結部65c1から周辺枠部65bと平行に延びる一定幅の帯状の腕部65c2と、腕部65c2の両先端部に形成された収差補正レンズ42を押圧するように、収差補正レンズ42の出射側表面に当接する当接部65c3とからなる。連結部65c1は、通光孔部65aを形成する辺(具体的には左右の辺)の略中央部から通光孔部65aの内部に向かって突出するように形成されている(図9参照)。腕部65c2は、この連結部65c1を中心部材として通光孔部65aを形成する辺と平行な両方向(具体的には上下方向)に延びるように形成されている。そして、腕部65c2の先端部に形成される当接部65c3は、クロスダイクロイックプリズム41側に所定寸法S変位するように成型されている(図8参照)。また、当接部65c3は、収差補正レンズ42をクロスダイクロイックプリズム41側へ押し付ける部分が滑らかな曲線を成すように板金整形されている(図8参照)。押圧部65cは、このような構成により、腕部65c2の先端部に形成された当接部65c3が、収差補正レンズ42を光軸方向に適切な弾性力を持って接することができるように形成されている。
また、このように構成された押圧部材65は、周辺枠部65bの上下において、ねじ66により上ホルダ61及び下ホルダ62に対し側ホルダ63と共締めされて固定されている。なお、周辺枠部65bの上部には、通光孔部65aの上方部に繋がる切欠部655が形成されているが、この切欠部655は押圧部材65を取り扱うときに作業者の指を引っ掛けやすくするためのものである。また、周辺枠部65bの下方部には、収差補正レンズ42の下端を支持するように通光孔部65aの下方部に突出する突起部656が形成されている。
上記のように構成されたプロジェクタにおいては、収差補正レンズ42は、次のようにしてクロスダイクロイックプリズム41に対して取り付けられる。
先ず、クロスダイクロイックプリズム41の3方向の光の入射面に遮光板64を貼り付ける。次いで、クロスダイクロイックプリズム41の下部に下ホルダ62を配置するとともに上部に上ホルダ61を載せる。そして、緑色光用及び青色光用の系の側ホルダ63をこの上下ホルダ61,62に対しねじ止めすることにより、クロスダイクロイックプリズム41を内包して上下ホルダ61,62と側ホルダ63とを結合する。このとき、側ホルダ63の枠辺部63bとクロスダイクロイックプリズム41の入射面との間に遮光板64が介在されるようにする。なお、赤色光用の側ホルダ63と上下ホルダ61,62との結合は、収差補正レンズ42を取り付ける押圧部材65と共締めする必要があるため、この段階においては所定の位置に配置する又は仮固定するに留める。
先ず、クロスダイクロイックプリズム41の3方向の光の入射面に遮光板64を貼り付ける。次いで、クロスダイクロイックプリズム41の下部に下ホルダ62を配置するとともに上部に上ホルダ61を載せる。そして、緑色光用及び青色光用の系の側ホルダ63をこの上下ホルダ61,62に対しねじ止めすることにより、クロスダイクロイックプリズム41を内包して上下ホルダ61,62と側ホルダ63とを結合する。このとき、側ホルダ63の枠辺部63bとクロスダイクロイックプリズム41の入射面との間に遮光板64が介在されるようにする。なお、赤色光用の側ホルダ63と上下ホルダ61,62との結合は、収差補正レンズ42を取り付ける押圧部材65と共締めする必要があるため、この段階においては所定の位置に配置する又は仮固定するに留める。
次に、収差補正レンズ42の取付は、配置のみ行われた赤色光用の側ホルダ63の貫通穴63aの内側において、収差補正レンズ42の平面側をクロスダイクロイックプリズム41における赤色光用の光学系の入射面へ押し付ける。このとき、収差補正レンズ42の下端面を側ホルダ63の突起部631の上端面に当接させ、さらに、収差補正レンズ42の左右方向の中心を貫通穴63aの左右方向中心に略一致させるようにする。このようにして、収差補正レンズ42を遮光板64を介してクロスダイクロイックプリズム41の赤色光の系の入射面に配置する。そして、このように配置された収差補正レンズ42を、クロスダイクロイックプリズム41の入射面へ押し付けるように押圧部材65を側ホルダ63とねじ66により共締めして、上ホルダ61及び下ホルダ62に対し固定することにより、収差補正レンズ42がクロスダイクロイックプリズム41における赤色光用の入射面に対し取り付けられる。このようにして、クロスダイクロイックプリズム41の3方向の入射面に側ホルダ63が取り付けられ後に、これら側ホルダ63に対し前述の液晶ライトバルブ31,32,33の一部の光学部品が取り付けられる。
以上のように構成された実施の形態に係る液晶プロジェクタによれば、次の効果を奏することができる。
(1)収差補正レンズ42は、色合成プリズム(例えば、クロスダイクロイックプリズム41)における赤色光の系の入射面に対し、押圧部材65により弾性的に押圧されて固定されているので、収差補正レンズ42と色合成プリズムとの間に余分なクリアランスが形成されない。したがって、収差補正レンズ42を取り付けても光学エンジンの所要スペースの拡大を抑制することができる。
(1)収差補正レンズ42は、色合成プリズム(例えば、クロスダイクロイックプリズム41)における赤色光の系の入射面に対し、押圧部材65により弾性的に押圧されて固定されているので、収差補正レンズ42と色合成プリズムとの間に余分なクリアランスが形成されない。したがって、収差補正レンズ42を取り付けても光学エンジンの所要スペースの拡大を抑制することができる。
(2)収差補正レンズ42を色合成プリズムの入射面に取り付けるに当っては、接着剤を使用しないので、接着剤の劣化による影響を受けることがない。
(3)収差補正レンズ42の色合成プリズムの入射面への取付は、押圧部材65により収差補正レンズ42を色合成プリズムの入射面に対し押圧して固定する構成であるので、高度な技術を必要とせず安価に形成することができる。
(3)収差補正レンズ42の色合成プリズムの入射面への取付は、押圧部材65により収差補正レンズ42を色合成プリズムの入射面に対し押圧して固定する構成であるので、高度な技術を必要とせず安価に形成することができる。
(4)収差補正レンズ42の取付基準面に関しては、収差補正レンズ42が色合成プリズムとしてのクロスダイクロイックプリズム41の入射面へ押圧された状態で保持されているので、光軸と垂直な面に高精度に保持されている。
(5)収差補正レンズ42は、その外周端面が側ホルダ63の貫通穴63aの内周側端面により位置規制されるように、側ホルダ63の貫通穴63aの内側に配置されているので、光軸と垂直な面内における収差補正レンズ42の位置を必要レベルの精度に保持することのできる簡略な構成とすることができる。
(6)側ホルダ63の枠辺部63bとクロスダイクロイックプリズム41の入射面との間に遮光板64が取り付けられているので、出射偏光板31f,32f,33fの外枠から漏れてくる光や、クロスダイクロイックプリズム41の反射面41a,41bからの反射光が外部に漏れることが防止され、良質な映像を形成することができる。
(7)収差補正レンズ42は、赤色光用液晶ライトバルブ31からの光を通過させる部分の外周側において、押圧部材65の押圧部65cにより色合成プリズムの入射面へ押し付けられているので、赤色光用液晶ライトバルブ31からの光の通過を邪魔することなく、収差補正レンズ42の取付基準面を高精度に光軸に垂直な面とすることができる。したがって、収差補正レンズ42により、赤、緑及び青色間のコンバーゼンスずれの修正が的確に行われる。
(8)押圧部材65の押圧部65cは、一対の対向する周辺の中心部に連結される連結部65c1と、この連結部65c1を中心として前記周辺と平行に両側に延出された腕部65c2とを有し、この腕部65c2の各先端部に収差補正レンズ42を押圧するように当接する当接部65c3が形成されている。したがって、収差補正レンズ42の中心点に対し点対称的な4点の位置で収差補正レンズ42を押圧することができ、取り付けられた収差補正レンズ42の位置ずれを発生し難くすることができる。
(9)押圧部材65は、金属製平板から板金加工により形成されたものであって、当接部65c3は周辺枠部65bにおける側ホルダ63の枠辺部63bの外表面に重なる面から、色合成プリズム側へ所定寸法変位するように塑性変形されて構成されたものであるので、板金加工により簡単に形成することができる。また、押圧部材65は、このような構成であるので、押圧部材65の光軸方向の寸法を大きくしないで済ませることができる。したがって、光学エンジンの寸法増大を抑制することができる。
(10)収差補正レンズ42は、色合成プリズム側の面が平面状に形成されるとともに、その反対側の面が突状に形成されているので、収差補正レンズ42の取付基準面をより確実に光軸に垂直な面とすることができる。また、押圧部材65の押圧部65cが収差補正レンズ42の突状の面側から作用することになるので、僅かながらも押圧力が収差補正レンズ42の中心に向かう力となって作用することになり、収差補正レンズ42の光軸に垂直な面内における位置ずれがより確実に抑制される。
(変形例)
本発明は、上記実施の形態において以下のように変更することもできる。
・本発明の適用されるプロジェクタとしては液晶プロジェクタに限らず、各種光学系により各色光が生成されるとともに、これを色合成プリズムで合成して投射するものであって、倍率色収差が発生するものであれば他のプロジェクタにも適用することが可能である。例えば、光源ランプとして各色光用のレーザ光源を用いたものでもよい。また、変調手段として、反射型液晶表示パネルを用いるようにしたものでもよい。
本発明は、上記実施の形態において以下のように変更することもできる。
・本発明の適用されるプロジェクタとしては液晶プロジェクタに限らず、各種光学系により各色光が生成されるとともに、これを色合成プリズムで合成して投射するものであって、倍率色収差が発生するものであれば他のプロジェクタにも適用することが可能である。例えば、光源ランプとして各色光用のレーザ光源を用いたものでもよい。また、変調手段として、反射型液晶表示パネルを用いるようにしたものでもよい。
・収差補正レンズ42は、前記実施の形態においては赤色光の系にのみ配置されているが、他の色光の系に配置するようにしてもよい。例えば、青色光の系に拡大率を小さくする収差補正レンズを取り付けてもよいし、赤、緑及び青の各色光の系にそれぞれの収差倍率を補正してコンバーゼンスずれを一致させるようにしてもよい。また、これらの場合における収差補正レンズの取り付けは、前記構造に順じた構造とすればよい。
・収差補正レンズ42は、前記実施の形態においてはガラス製とされていたがこれに限定されるものではなく、耐熱性樹脂から形成されたものでもよい。耐熱性樹脂から成るレンズにすればプラスチック成形により形成されるので、製造が容易になる。
・遮光板64は、前記実施の形態においては金属製とされていたがこれに限定されるものではなく、遮光可能なものであればよく他の材料でもよい。例えば、耐熱性樹脂としてもよい。
・押圧部材65は、前記実施の形態においてはステンレス等の金属製板部材から板金加工により形成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、押圧部材65は、弾性のある耐熱性樹脂材料により成形加工したものとしてもよい。
本発明に係るプロジェクタは、ホームシアター、会議室、研修室、教室、娯楽場、各種展示室、スタジオなど多方面の施設における映像表示システムとして利用することができる。
S…所定寸法、31,32,33…液晶ライトバルブ、41…(色合成プリズムとしての)クロスダイクロイックプリズム、42…収差補正レンズ、50…投射レンズ、60…ホルダ、61…上ホルダ、62…下ホルダ、63…側ホルダ、63a…貫通穴、63b…枠辺部、64…遮光板、64a…光通過部、65…押圧部材、65a…通光孔部、65b…周辺枠部、65c…押圧部、65c1…連結部、65c2…腕部、65c3…当接部。
Claims (6)
- 赤、緑、青の3色光の各々に対応して設けられるライトバルブと、
各ライトバルブで変調された変調光を合成する色合成プリズムと、
色合成プリズムから出射された合成光を拡大投射する投射レンズと、
投射レンズの倍率色収差を補正する収差補正レンズとを備え、
前記収差補正レンズは、赤、緑、青の3色光の系のうちの少なくとも一つの系の色合成プリズムの入射面に対し、押圧部材により弾性的に押圧されて固定されている
ことを特徴とするプロジェクタ。 - 前記色合成プリズムは、色合成プリズムの上面、下面及び入射面を支持する上ホルダ、下ホルダ、及び側ホルダにより支持されるように構成され、
前記側ホルダは、前記ライトバルブからの光を通過させる貫通穴と、この貫通穴の周囲に形成されるとともに、前記上ホルダ及び下ホルダに連結される枠辺部とからなり、
前記収差補正レンズは、その外周端面が前記側ホルダの貫通穴の内周側端面により位置規制されるように前記側ホルダの貫通穴の内側に配置されている
ことを特徴とする請求項1記載のプロジェクタ。 - 前記側ホルダは、前記貫通穴を構成する枠辺部と前記合成プリズムの入射面との間に光の漏れを防止するための薄板部材からなる遮光板を介在させて密着するように取り付けられるとともに、前記収差補正レンズは、この遮光板の外側表面に密接するように固定されていることを特徴とする請求項2記載のプロジェクタ。
- 前記押圧部材は、前記ライトバルブからの光を通過させる通光孔部と、この通光孔部の周囲に形成されるとともに前記側ホルダの枠辺部の外表面に重なるように形成された周辺枠部と、前記通光孔部内における前記ライトバルブからの光を通過させる部分の外周側において前記収差補正レンズの周囲を色合成プリズムの入射面へ押し付けるように前記周辺枠部から前記通光孔部へ突出して形成された押圧部とを有し、
この押圧部は、前記周辺枠部における、前記通光孔部を形成する一対の対向する周辺の中心部にそれぞれ連結される連結部と、この連結部を中心として前記周辺と平行に両側に延出された腕部とを有し、この腕部の各先端部に前記収差補正レンズを押圧するように当接する当接部が形成されている
ことを特徴とする請求項3記載のプロジェクタ。 - 前記押圧部材は、前記当接部が前記周辺枠部における前記側ホルダの枠辺部の外表面に重なる面から前記色合成プリズム側へ所定寸法変位するように成形されている
ことを特徴とする請求項4記載のプロジェクタ。 - 前記収差補正レンズは、色合成プリズム側の面が平面状に形成されるとともに、その反対側の面が突状に形成された平凸レンズであることを特徴とする請求項4又は5記載のプロジェクタ。
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2011
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