JP2012080755A - Dc−dcコンバータ及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低損失の片側駆動方式のV2制御を適切に実行すること。
【解決手段】制御部13のDUTY演算部72は、スイッチング素子SH及びスイッチング素子SLを駆動するパルスのDUTY(フィードフォワード項)の演算として、リアクトルLの電流が連続している連続域では、1次側電圧V1の実測値と、2次側電圧指令値V2*とを用いて、昇圧比に基づく第1演算手法に従って、DUTYを演算する。DUTY演算部72はまた、負荷13とバッテリ11との間で授受される電力が低下してリアクトルLの電流が断続する低電力域では、1次側電圧V1の実測値と、2次側電圧指令値V2*と、負荷13の電流Ioutの実測値とを用いて、リアクタンスLの電流の絶対値の最大値を予測し、その予測値に基づく第2演算手法に従って、DUTYを演算する。
【選択図】図11
【解決手段】制御部13のDUTY演算部72は、スイッチング素子SH及びスイッチング素子SLを駆動するパルスのDUTY(フィードフォワード項)の演算として、リアクトルLの電流が連続している連続域では、1次側電圧V1の実測値と、2次側電圧指令値V2*とを用いて、昇圧比に基づく第1演算手法に従って、DUTYを演算する。DUTY演算部72はまた、負荷13とバッテリ11との間で授受される電力が低下してリアクトルLの電流が断続する低電力域では、1次側電圧V1の実測値と、2次側電圧指令値V2*と、負荷13の電流Ioutの実測値とを用いて、リアクタンスLの電流の絶対値の最大値を予測し、その予測値に基づく第2演算手法に従って、DUTYを演算する。
【選択図】図11
Description
本発明は、DC−DCコンバータ及びその制御方法に関し、特に、低損失の片側駆動方式のV2制御を適切に実行することが可能なDC−DCコンバータ及びその制御方法に関する。
近年、動力源の1つとして電気駆動のモータを有するHEV(Hybrid Electric Vehicle)が普及化しつつある。
このようなHEVには、モータに電力を供給して駆動するために、PDU(Power Drive Unit)システムが搭載されている。
このようなHEVには、モータに電力を供給して駆動するために、PDU(Power Drive Unit)システムが搭載されている。
PDUシステムには、DC(Direct Current)−DCコンバータ(特許文献1及び2参照)が設けられている場合が多い。
DC−DCコンバータにおいては、その入力側(1次側)にバッテリが接続され、出力側(2次側)には、モータを駆動するためのインバータが負荷として接続される。
DC−DCコンバータは、2次側電圧を昇圧してバッテリを放電することによって、負荷に電力を力行させる動作(以下、「力行動作」と呼ぶ)を実行できる。逆に、DC−DCコンバータは、2次側電圧を降圧して負荷から電力を回生することによって、バッテリを充電する動作(以下、「回生動作」と呼ぶ)を実行できる。
なお、このように1次側と2次側の双方向に電力を供給する動作、即ち力行動作及び回生動作が可能なDC−DCコンバータを、以下、「双方向DC−DCコンバータ」と呼ぶ。
DC−DCコンバータにおいては、その入力側(1次側)にバッテリが接続され、出力側(2次側)には、モータを駆動するためのインバータが負荷として接続される。
DC−DCコンバータは、2次側電圧を昇圧してバッテリを放電することによって、負荷に電力を力行させる動作(以下、「力行動作」と呼ぶ)を実行できる。逆に、DC−DCコンバータは、2次側電圧を降圧して負荷から電力を回生することによって、バッテリを充電する動作(以下、「回生動作」と呼ぶ)を実行できる。
なお、このように1次側と2次側の双方向に電力を供給する動作、即ち力行動作及び回生動作が可能なDC−DCコンバータを、以下、「双方向DC−DCコンバータ」と呼ぶ。
このような双方向DC−DCコンバータの2次側電圧V2を昇圧させたり降圧させる制御は、「V2制御」と呼ばれている。
V2制御は、直列接続された2つのスイッチング素子の各駆動を制御することにより実現され、これら2つのスイッチング素子の各駆動の制御の手法が相互に異なる2種類の方式、即ち、片側駆動方式及び相補駆動方式に大別される。
片側駆動方式とは、一般的に、2つのスイッチング素子のうち、一方のみを力行動作で駆動させ(他方は駆動を禁止させ)、他方のみを回生動作で駆動させる(一方は駆動を禁止させる)方式をいう。
相補駆動方式とは、力行動作及び回生動作の何れにおいても、2つのスイッチング素子を駆動させる方式をいう。相補駆動方式は、片側駆動方式と比較するとV2制御がし易いため、広く用いられている。
V2制御は、直列接続された2つのスイッチング素子の各駆動を制御することにより実現され、これら2つのスイッチング素子の各駆動の制御の手法が相互に異なる2種類の方式、即ち、片側駆動方式及び相補駆動方式に大別される。
片側駆動方式とは、一般的に、2つのスイッチング素子のうち、一方のみを力行動作で駆動させ(他方は駆動を禁止させ)、他方のみを回生動作で駆動させる(一方は駆動を禁止させる)方式をいう。
相補駆動方式とは、力行動作及び回生動作の何れにおいても、2つのスイッチング素子を駆動させる方式をいう。相補駆動方式は、片側駆動方式と比較するとV2制御がし易いため、広く用いられている。
しかしながら、V2制御においては、負荷が軽くなる等に起因して電力が低下すると、双方向DC−DCコンバータの回路電流が0[A]に到達する場合がある。このような場合のV2制御を、以下、「低電力域でのV2制御」と呼ぶ。
相補駆動方式による低電力域でのV2制御では、回路電流は、上昇又は減少して0[A]に到達しても、そのまま上昇又は減少し続ける。このため、回路電流が逆流することになるが、このような逆流する回路電流は、V2制御にとって余分な電流であり、その分だけ損失が大きくなる。
相補駆動方式による低電力域でのV2制御では、回路電流は、上昇又は減少して0[A]に到達しても、そのまま上昇又は減少し続ける。このため、回路電流が逆流することになるが、このような逆流する回路電流は、V2制御にとって余分な電流であり、その分だけ損失が大きくなる。
これに対して、従来の片側駆動方式による低電力域でのV2制御では、回路電流は、上昇又は減少して0[A]に到達すると、0[A]をそのまま維持する。従って、片側駆動方式は、相補駆動方式のように回路電流が逆流することがないため、その分だけ損失が小さくなる。
このため、双方向DC−DCコンバータのV2制御として、低損失の片側駆動方式を採用すると好適であるが、相補駆動方式と同様な一般的な取り扱いをすると適切なV2制御ができないため、適切なV2制御を実現できる手法が要求されている。しかしながら、このような手法は見受けられない状況である。
このため、双方向DC−DCコンバータのV2制御として、低損失の片側駆動方式を採用すると好適であるが、相補駆動方式と同様な一般的な取り扱いをすると適切なV2制御ができないため、適切なV2制御を実現できる手法が要求されている。しかしながら、このような手法は見受けられない状況である。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、低損失の片側駆動方式のV2制御を適切に実行することが可能な双方向DC−DCコンバータ及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明のDC−DCコンバータ(例えば実施形態における双方向DC−DCコンバータ12)は、
1次側に直流電源(例えば実施形態におけるバッテリ11)が接続され、2次側に負荷(例えば実施形態におけるモータ22を含む負荷13)が接続され
リアクトル(例えば実施形態におけるリアクトルL)と、第1スイッチング素子(例えば実施形態におけるスイッチング素子SL)及び第2スイッチング素子(例えば実施形態におけるスイッチング素子SH)の直列接続を有する回路部(例えば実施形態における電源回路部51)と、
前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子の駆動を制御して、2次側電圧を任意の値に維持することによって、前記直流電源から前記負荷に電力を力行する力行動作、又は、前記負荷から前記直流電源に電力を回生する回生動作を実現する制御部(例えば実施形態における回路部51)と、
を備えるDC−DCコンバータであって、
前記制御部は、
前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を駆動するパルスのDUTY(例えば実施形態におけるDUTY演算部72によってフィードフォアード項として演算されるDUTY)の演算として、
前記リアクトルの電流が連続している連続域では、1次側電圧の実測値と、2次側電圧の指令値とを用いて、1次側電圧に対する2次側電圧の昇圧比に基づく第1演算手法(例えば実施形態における昇圧比の式(2)や式(8)を用いる演算手法)に従って、前記DUTYを演算し、
前記負荷と前記直流電源との間で授受される電力が低下して前記リアクトルの電流が断続する低電力域では、前記1次側電圧の実測値と、前記2次側電圧の指令値と、前記負荷の電流の実測値とを用いて、前記リアクタンスの電流の絶対値の最大値を予測し、その予測値に基づく第2演算手法は(例えば実施形態における式(7)や式(12)を用いる演算手法)に従って、前記DUTYを演算する、
ことを特徴とする。
1次側に直流電源(例えば実施形態におけるバッテリ11)が接続され、2次側に負荷(例えば実施形態におけるモータ22を含む負荷13)が接続され
リアクトル(例えば実施形態におけるリアクトルL)と、第1スイッチング素子(例えば実施形態におけるスイッチング素子SL)及び第2スイッチング素子(例えば実施形態におけるスイッチング素子SH)の直列接続を有する回路部(例えば実施形態における電源回路部51)と、
前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子の駆動を制御して、2次側電圧を任意の値に維持することによって、前記直流電源から前記負荷に電力を力行する力行動作、又は、前記負荷から前記直流電源に電力を回生する回生動作を実現する制御部(例えば実施形態における回路部51)と、
を備えるDC−DCコンバータであって、
前記制御部は、
前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を駆動するパルスのDUTY(例えば実施形態におけるDUTY演算部72によってフィードフォアード項として演算されるDUTY)の演算として、
前記リアクトルの電流が連続している連続域では、1次側電圧の実測値と、2次側電圧の指令値とを用いて、1次側電圧に対する2次側電圧の昇圧比に基づく第1演算手法(例えば実施形態における昇圧比の式(2)や式(8)を用いる演算手法)に従って、前記DUTYを演算し、
前記負荷と前記直流電源との間で授受される電力が低下して前記リアクトルの電流が断続する低電力域では、前記1次側電圧の実測値と、前記2次側電圧の指令値と、前記負荷の電流の実測値とを用いて、前記リアクタンスの電流の絶対値の最大値を予測し、その予測値に基づく第2演算手法は(例えば実施形態における式(7)や式(12)を用いる演算手法)に従って、前記DUTYを演算する、
ことを特徴とする。
この発明によれば、低電力域では、昇圧の比に基づく第1の演算手法ではなく、リアクタンスの電流の絶対値の最大値の予測値に基づく第2演算手法が用いられて、DUTYが演算される。
これにより、片側駆動方式のV2制御を適切に実行することができる。
具体的には、低電力域では、昇圧の比に基づく第1の演算手法を用いると、2次側電圧が不要に上昇又は下降してしまう、といった課題(後述するDUTY課題)が発生してしまう。第2演算手法を用いることで、このような課題を解決することができる。即ち、軽負荷時の不要な電圧変動を大幅に抑制することができる。その結果、低電力域の低損失化が実現でき、回路の発熱の抑制ができるため、DC−DCコンバータに対する冷却装置の小型化が可能になり、ひいては、PDUシステム全体の体積低減やコスト低減を図ることが可能になる。
これにより、片側駆動方式のV2制御を適切に実行することができる。
具体的には、低電力域では、昇圧の比に基づく第1の演算手法を用いると、2次側電圧が不要に上昇又は下降してしまう、といった課題(後述するDUTY課題)が発生してしまう。第2演算手法を用いることで、このような課題を解決することができる。即ち、軽負荷時の不要な電圧変動を大幅に抑制することができる。その結果、低電力域の低損失化が実現でき、回路の発熱の抑制ができるため、DC−DCコンバータに対する冷却装置の小型化が可能になり、ひいては、PDUシステム全体の体積低減やコスト低減を図ることが可能になる。
本発明のDC−DCコンバータの制御方法は、上述した本発明のDC−DCコンバータに対する制御方法である。従って、上述した本発明の半導体素子のDC−DCコンバータと同様の効果を奏することが可能になる。
本発明によれば、低損失の片側駆動方式のV2制御を適切に実行することが可能になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るDC−DCコンバータを含む、車載用PDUシステムの一実施形態の概略構成を示す図である。
車載用PDUシステムは、バッテリ11と、双方向DC−DCコンバータ12と、負荷13と、を備えている。車載用PDUシステムは、例えばHEVに搭載される。
バッテリ11は、充放電することが可能な直流電源である。
双方向DC−DCコンバータ12においては、1次側(入力側)がバッテリ11と接続されており、2次側(出力側)が負荷13と接続されている。
双方向DC−DCコンバータ12は、2次側電圧V2を昇圧してバッテリ11を放電することによって、負荷13に電力を力行させる動作、即ち力行動作を実行できる。逆に、双方向DC−DCコンバータ12は、2次側電圧V2を降圧して負荷13から電力を回生することによって、バッテリ11を充電する動作、即ち回生動作を実行できる。
双方向DC−DCコンバータ12は、2次側電圧V2を昇圧してバッテリ11を放電することによって、負荷13に電力を力行させる動作、即ち力行動作を実行できる。逆に、双方向DC−DCコンバータ12は、2次側電圧V2を降圧して負荷13から電力を回生することによって、バッテリ11を充電する動作、即ち回生動作を実行できる。
負荷13は、インバータ21と、モータ22と、タイヤ23と、を備えている。
インバータ21は、双方向DC−DCコンバータ12の直流出力(2次側電圧V2)を交流に変換して、モータ22に供給することによって、モータ22を駆動する。
即ち、モータ22は、例えば交流により駆動される同期電動機であり、インバータ21の交流出力により駆動される。
タイヤ23は、モータ22の軸の回転に伴って回転し、図示せぬHEVを進行させる。
インバータ21は、双方向DC−DCコンバータ12の直流出力(2次側電圧V2)を交流に変換して、モータ22に供給することによって、モータ22を駆動する。
即ち、モータ22は、例えば交流により駆動される同期電動機であり、インバータ21の交流出力により駆動される。
タイヤ23は、モータ22の軸の回転に伴って回転し、図示せぬHEVを進行させる。
ここで、本発明の理解を容易なものとすべく、図2乃至図4を参照して、一般的な双方向DC−DCコンバータの回路構成、及び、そのV2制御の手法の概略について説明する。
図2は、一般的な双方向DC−DCコンバータを含む、一般的な車載用PDUシステムの概略構成を示す図である。
一般的な車載用PDUシステムは、バッテリ31と、一般的な双方向DC−DCコンバータ32と、負荷33と、を備えている。
バッテリ31及び負荷33の各々は、図1のバッテリ11及び負荷13の各々と基本的に同様の構成と機能を有しているため、ここではその説明は省略する。
一般的な双方向DC−DCコンバータ32は、電源回路部41と、CPU(Central Processing Unit)42と、を備えている。
電源回路部41は、スイッチング素子SH,SLと、コンデンサC1,C2と、リアクトルLと、抵抗R1乃至R4と、を備えている。
スイッチング素子SH,SLは直列接続されており、当該直列接続の両端に、負荷33が接続されている。当該直列接続の両端にはまた、コンデンサC2と、抵抗R3,R4の直列接続と、がそれぞれ接続されている。
スイッチング素子SH,SLの接続点には、リアクトルLを介して、バッテリ31の正極端が接続されている。バッテリ31の負極端には、スイッチング素子SH,SLの直列接続の両端のうちスイッチング素子SL側の端が接続されている。バッテリ31の正極端と負極端との間には、コンデンサC1と、抵抗R1,R2の直列接続と、がそれぞれ接続されている。
スイッチング素子SH,SLは直列接続されており、当該直列接続の両端に、負荷33が接続されている。当該直列接続の両端にはまた、コンデンサC2と、抵抗R3,R4の直列接続と、がそれぞれ接続されている。
スイッチング素子SH,SLの接続点には、リアクトルLを介して、バッテリ31の正極端が接続されている。バッテリ31の負極端には、スイッチング素子SH,SLの直列接続の両端のうちスイッチング素子SL側の端が接続されている。バッテリ31の正極端と負極端との間には、コンデンサC1と、抵抗R1,R2の直列接続と、がそれぞれ接続されている。
CPU42は、V2制御、即ち、電源回路部41の出力電圧たる2次側電圧V2の可変制御を実行する。
V2制御の方式は、大別して、相補駆動方式と、本発明で採用される片側駆動方式と、の2種類が存在する。
以下、相補駆動方式及び片側駆動方式の各々について、その差異を明確にしつつ説明する。
V2制御の方式は、大別して、相補駆動方式と、本発明で採用される片側駆動方式と、の2種類が存在する。
以下、相補駆動方式及び片側駆動方式の各々について、その差異を明確にしつつ説明する。
図3は、双方向DC−DCコンバータにおける相補駆動方式及び片側駆動方式の比較を示す図である。
図3に示すように、電源回路部41のスイッチング素子SH,SLの駆動方式として、PWM(Pulse Width Modulation)駆動方式が採用されている。
即ち、スイッチング素子SH,SLの各々は、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体素子と、FWD(Free Wheeling Diode)との対により構成されている。
このような構成のスイッチング素子SH,SLは、供給される駆動信号によって、オフスイッチング及びオンスイッチングができる。ここで、オフスイッチングとは、スイッチング素子SH,SLが、導通状態(「オン状態」ともいう)から遮断状態(「オフ状態」ともいう)に切り替わることをいう。オンスイッチングとは、スイッチング素子SH,SLが、遮断状態(オフ状態)から導通状態(オン状態)に切り替わることをいう。
この場合にスイッチング素子SH,SLの各駆動信号がパルス信号で与えられ、当該パルス信号が高レベルに切り替わるときにオンスイッチングが行われ、当該パルス信号が低レベルに切り替わるときにオフスイッチングが行われる。
このようなパルス信号を、そのパルス幅のDUTYを変化させながら、スイッチング素子SH,SLに供給することで、当該スイッチング素子SH,SLを駆動する方式が、PWM駆動方式である。
以下、図3の記載に併せて、PWM駆動方式によって、スイッチング素子SHに供給される駆動信号を「Hパルス」と呼び、スイッチング素子SLに供給される駆動信号を「Lパルス」と呼ぶ。
即ち、スイッチング素子SH,SLの各々は、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体素子と、FWD(Free Wheeling Diode)との対により構成されている。
このような構成のスイッチング素子SH,SLは、供給される駆動信号によって、オフスイッチング及びオンスイッチングができる。ここで、オフスイッチングとは、スイッチング素子SH,SLが、導通状態(「オン状態」ともいう)から遮断状態(「オフ状態」ともいう)に切り替わることをいう。オンスイッチングとは、スイッチング素子SH,SLが、遮断状態(オフ状態)から導通状態(オン状態)に切り替わることをいう。
この場合にスイッチング素子SH,SLの各駆動信号がパルス信号で与えられ、当該パルス信号が高レベルに切り替わるときにオンスイッチングが行われ、当該パルス信号が低レベルに切り替わるときにオフスイッチングが行われる。
このようなパルス信号を、そのパルス幅のDUTYを変化させながら、スイッチング素子SH,SLに供給することで、当該スイッチング素子SH,SLを駆動する方式が、PWM駆動方式である。
以下、図3の記載に併せて、PWM駆動方式によって、スイッチング素子SHに供給される駆動信号を「Hパルス」と呼び、スイッチング素子SLに供給される駆動信号を「Lパルス」と呼ぶ。
図3に示すように、相補駆動方式と片側駆動方式の差異点の1つは、このPWM駆動方式が異なっている点である。
即ち、相補駆動方式では、力行動作と回生動作の何れの場合であっても、HパルスとLパルスとの両方が反転した状態でそれぞれ出力される。即ち、相補駆動方式では、力行動作と回生動作の何れの場合であっても、スイッチング素子SH,SLの各々は、一方がオン状態の場合には他方がオフ状態になる関係を保つように両方とも駆動される。
これに対して、従来の片側駆動方式では、力行動作の場合には、Lパルスのみが出力される(Hパルスの出力が禁止される)一方で、回生動作の場合には、Hパルスのみが出力される(Lパルスの出力が禁止される)。即ち、従来の片側駆動方式では、力行動作の場合には、スイッチング素子SLのみが駆動し、スイッチング素子SHの駆動が禁止される。一方で、回生動作の場合には、スイッチング素子SHのみが駆動し、スイッチング素子SLの駆動が禁止される。
なお、「従来の片側駆動方式」と明記した理由は、本実施形態の片側駆動方式(後述するスイッチング素子駆動モード変換手法)では、力行動作中であっても、所定の条件が満たされると、スイッチング素子SHが駆動するようになるからである。同様に、本実施形態の片側駆動方式では、回生動作中であっても、所定の条件が満たされると、スイッチング素子SLが駆動するようになるからである。
即ち、相補駆動方式では、力行動作と回生動作の何れの場合であっても、HパルスとLパルスとの両方が反転した状態でそれぞれ出力される。即ち、相補駆動方式では、力行動作と回生動作の何れの場合であっても、スイッチング素子SH,SLの各々は、一方がオン状態の場合には他方がオフ状態になる関係を保つように両方とも駆動される。
これに対して、従来の片側駆動方式では、力行動作の場合には、Lパルスのみが出力される(Hパルスの出力が禁止される)一方で、回生動作の場合には、Hパルスのみが出力される(Lパルスの出力が禁止される)。即ち、従来の片側駆動方式では、力行動作の場合には、スイッチング素子SLのみが駆動し、スイッチング素子SHの駆動が禁止される。一方で、回生動作の場合には、スイッチング素子SHのみが駆動し、スイッチング素子SLの駆動が禁止される。
なお、「従来の片側駆動方式」と明記した理由は、本実施形態の片側駆動方式(後述するスイッチング素子駆動モード変換手法)では、力行動作中であっても、所定の条件が満たされると、スイッチング素子SHが駆動するようになるからである。同様に、本実施形態の片側駆動方式では、回生動作中であっても、所定の条件が満たされると、スイッチング素子SLが駆動するようになるからである。
また、図3に示すように、相補駆動方式では、力行動作と回生動作とを切り替える明示の指示が不要である。これに対して、片側駆動方式では、このような明示の指示が必要である。このような点も、相補駆動方式と片側駆動方式の差異点の1つである。
図4は、このような相補駆動方式と(従来の)片側駆動方式との各々によりV2制御が実行された場合における、リアクトルLの電流(以下、「リアクトル電流」と呼ぶ)の波形の一例を示している。
図4において、縦軸は、力行動作によるV2制御が実行されている場合の、リアクトル電流[A]を示している。横軸は、時間[s]を示している。
図4において、波形WCは、電力が大きい場合のリアクトル電流の時間推移を示している。即ち、電力が大きい場合は、一般的な双方向DC−DCコンバータ32はいわゆる連続モードで動作するため、相補駆動方式も(従来の)片側駆動方式もリアクトル電流の時間推移はほぼ変わらないため、1つの波形WCのみが図4に示されている。
しかしながら、電力が低下してくると、リアクトル電流の最小値が0[A]に到達するようになる。そして、さらにリアクトル電流が低下すると、その後、相補駆動方式と(従来の)片側駆動方式とでは異なる時間推移を示すようになる。なお、このような場合のV2制御は、上述したように、「低電力域でのV2制御」と呼ばれている。
即ち、低電力域でのV2制御の場合には、相補駆動方式におけるリアクトル電流の時間推移は、波形WL2のようになり、電流が逆流する区間が存在する。一方で、(従来の)片側駆動方式におけるリアクトル電流の時間推移は、波形WL1のように、電流が0[A]に達すると、それより降下せずに0[A]のまま維持される。
図4において、縦軸は、力行動作によるV2制御が実行されている場合の、リアクトル電流[A]を示している。横軸は、時間[s]を示している。
図4において、波形WCは、電力が大きい場合のリアクトル電流の時間推移を示している。即ち、電力が大きい場合は、一般的な双方向DC−DCコンバータ32はいわゆる連続モードで動作するため、相補駆動方式も(従来の)片側駆動方式もリアクトル電流の時間推移はほぼ変わらないため、1つの波形WCのみが図4に示されている。
しかしながら、電力が低下してくると、リアクトル電流の最小値が0[A]に到達するようになる。そして、さらにリアクトル電流が低下すると、その後、相補駆動方式と(従来の)片側駆動方式とでは異なる時間推移を示すようになる。なお、このような場合のV2制御は、上述したように、「低電力域でのV2制御」と呼ばれている。
即ち、低電力域でのV2制御の場合には、相補駆動方式におけるリアクトル電流の時間推移は、波形WL2のようになり、電流が逆流する区間が存在する。一方で、(従来の)片側駆動方式におけるリアクトル電流の時間推移は、波形WL1のように、電流が0[A]に達すると、それより降下せずに0[A]のまま維持される。
図5は、相補駆動方式と(従来の)片側駆動方式との各々により低電力域でのV2制御(力行動作)が実行された場合における、双方向DC−DCコンバータの回路動作を説明する図である。
図5の表において、縦方向の第1列は、各項目名を示しており、縦方向の第2列は、相補駆動方式の場合の電流波形や回路動作を示しており、縦方向の第3列は、(従来の)片側駆動方式の場合の電流波形や回路動作を示している。
図5の表において、縦方向の第1列は、各項目名を示しており、縦方向の第2列は、相補駆動方式の場合の電流波形や回路動作を示しており、縦方向の第3列は、(従来の)片側駆動方式の場合の電流波形や回路動作を示している。
最初に、図5の表のうち第2列を用いて、相補駆動方式により低電力域でのV2制御が実行された場合における、双方向DC−DCコンバータの回路動作について説明する。
図5の表のうち、第1行第2列においては、相補駆動方式の場合のリアクトル電流の時間推移を示す波形WL2が示されており、1周期分の波形が期間T1乃至T4に区分されている。
図5の表のうち、第2行乃至第5行の各々の第2列においては、相補駆動方式の場合の期間T1乃至期間T4の各々における電源回路部41(図2)の動作例が示されている。
なお、第2行乃至第5行の各々の第2列では、次のような前提事項が成立しているものとする。
図面のサイズの都合上、電源回路部41の各素子の符号は適宜省略されている。
スイッチング素子SH又はSLの右方に示す、「ON」又は「OFF」の各々は、「オン状態」又は「オフ状態」の各々を示している。
一巡する矢印は、その方向に流れる電流を示している。
スイッチング素子SL,SHの各々は、IGBTとFWDとの対により構成されているものとする。
これらの前提事項は、後述する片側駆動方式についての第2行乃至第5行の各々の第3列についても同様にあてはまる。
図面のサイズの都合上、電源回路部41の各素子の符号は適宜省略されている。
スイッチング素子SH又はSLの右方に示す、「ON」又は「OFF」の各々は、「オン状態」又は「オフ状態」の各々を示している。
一巡する矢印は、その方向に流れる電流を示している。
スイッチング素子SL,SHの各々は、IGBTとFWDとの対により構成されているものとする。
これらの前提事項は、後述する片側駆動方式についての第2行乃至第5行の各々の第3列についても同様にあてはまる。
相補駆動方式の場合の期間T1,T2では、スイッチング素子SHがオフ状態であり、スイッチング素子SLがオン状態である。このため、期間T1,T2では、リアクトル電流は上昇する。
具体的には、期間T1の開始直前に、リアクトル電流が0[A]未満の状態で、スイッチング素子SHがオン状態からオフ状態に切り替わり、スイッチング素子SLがオフ状態からオン状態に切り替わっている。よって、期間T1においては、スイッチング素子SLに着目すると、Lパルスは供給されているが、IGBT側には電流がまだ流れずに、FWD側に転流電流が流れている状態である。
このため、電源回路部41の電流は、矢印に示すように、バッテリ31の負極端→スイッチング素子SLのFWD側→リアクトルL→バッテリ31の正極端の順に流れ、その結果、リアクトル電流は上昇しつつも0[A]未満となっている。
このため、電源回路部41の電流は、矢印に示すように、バッテリ31の負極端→スイッチング素子SLのFWD側→リアクトルL→バッテリ31の正極端の順に流れ、その結果、リアクトル電流は上昇しつつも0[A]未満となっている。
その後、リアクトル電流が0[A]まで上昇すると、期間T2が開始する。期間T2では、Lパルスによって、スイッチング素子SLのIGBT側に電流が流れるようになる。
このため、電源回路部41の電流は、矢印に示すように、バッテリ31の正極端→リアクトルL→スイッチング素子SLのIGBT側→バッテリ31の負極端の順に流れ、その結果、リアクトル電流は0[A]に到達した後も上昇し続ける。
このため、電源回路部41の電流は、矢印に示すように、バッテリ31の正極端→リアクトルL→スイッチング素子SLのIGBT側→バッテリ31の負極端の順に流れ、その結果、リアクトル電流は0[A]に到達した後も上昇し続ける。
その後、期間T2の終了時に、スイッチング素子SLがオン状態からオフ状態に切り替わり、スイッチング素子SHがオフ状態からオン状態に切り替わる。
よって、その後の相補駆動方式の場合の期間T3,T4では、スイッチング素子SHがオン状態であり、スイッチング素子SLがオフ状態である。このため、期間T3,T4では、リアクトル電流は下降する。
よって、その後の相補駆動方式の場合の期間T3,T4では、スイッチング素子SHがオン状態であり、スイッチング素子SLがオフ状態である。このため、期間T3,T4では、リアクトル電流は下降する。
具体的には、期間T3においては、スイッチング素子SHに着目すると、切替直後であるため、Hパルスは供給されているが、IGBT側には電流がまだ流れずに、FWD側に転流電流が流れている状態である。
このため、電源回路部41の電流は、矢印に示すように、バッテリ31の正極端→リアクトルL→スイッチング素子SHのFWD側→負荷33→バッテリ31の負極端の順に流れ、その結果、リアクトルL1の電流は下降し続ける。
このため、電源回路部41の電流は、矢印に示すように、バッテリ31の正極端→リアクトルL→スイッチング素子SHのFWD側→負荷33→バッテリ31の負極端の順に流れ、その結果、リアクトルL1の電流は下降し続ける。
その後、リアクトル電流が0[A]まで下降すると、期間T4が開始する。期間T4では、Hパルスによって、スイッチング素子SHのIGBT側に電流が流れるようになる。
このため、電源回路部41の電流は、矢印に示すように、負荷33→スイッチング素子SHのIGBT側→リアクトルL→バッテリ31の正極端→バッテリ31の負極端→負荷33の順に流れ、その結果、リアクトル電流は0[A]に到達した後も下降し続ける。
このため、電源回路部41の電流は、矢印に示すように、負荷33→スイッチング素子SHのIGBT側→リアクトルL→バッテリ31の正極端→バッテリ31の負極端→負荷33の順に流れ、その結果、リアクトル電流は0[A]に到達した後も下降し続ける。
以上、図5の表のうち第2列を用いて、相補駆動方式により低電力域でのV2制御(力行動作)が実行された場合における、双方向DC−DCコンバータの回路動作について説明した。
次に、図5の表のうち第3列を用いて、(従来の)片側駆動方式により低電力域でのV2制御(力行動作)が実行された場合における、双方向DC−DCコンバータの回路動作について説明する。
次に、図5の表のうち第3列を用いて、(従来の)片側駆動方式により低電力域でのV2制御(力行動作)が実行された場合における、双方向DC−DCコンバータの回路動作について説明する。
図5の表のうち、第1行第3列においては、(従来の)片側駆動方式の場合のリアクトル電流の時間推移を示す波形WL2が示されており、1周期分の波形が期間T1乃至T3に区分されている。
なお、(従来の)片側駆動方式における期間T1乃至T3は、相補駆動方式における期間T1乃至T4と相互に独立した期間であって、絶対時間として一致するわけではない点に注意が必要である。
なお、(従来の)片側駆動方式における期間T1乃至T3は、相補駆動方式における期間T1乃至T4と相互に独立した期間であって、絶対時間として一致するわけではない点に注意が必要である。
図5の表のうち、第2行乃至第5行の各々の第3列においては、(従来の)片側駆動方式の場合の期間T1乃至期間T3の各々における電源回路部41(図2)の動作例が示されている。
図5は、力行動作の例を示しているため、(従来の)片側駆動方式では、Hパルスの出力は禁止されるため、スイッチング素子SHは常時オフ状態となり、Lパルスによって、スイッチング素子SLのみがオン状態とオフ状態の切り替えを繰り返すことになる。
図5は、力行動作の例を示しているため、(従来の)片側駆動方式では、Hパルスの出力は禁止されるため、スイッチング素子SHは常時オフ状態となり、Lパルスによって、スイッチング素子SLのみがオン状態とオフ状態の切り替えを繰り返すことになる。
(従来の)片側駆動方式の場合の期間T1は、スイッチング素子SLがオン状態となっている期間である。
このため、電源回路部41の電流は、矢印に示すように、バッテリ31の正極端→リアクトルL→スイッチング素子SLのIGBT側→バッテリ31の負極端の順に流れ、その結果、リアクトル電流は0[A]から上昇し続ける。
このため、電源回路部41の電流は、矢印に示すように、バッテリ31の正極端→リアクトルL→スイッチング素子SLのIGBT側→バッテリ31の負極端の順に流れ、その結果、リアクトル電流は0[A]から上昇し続ける。
その後、期間T1の終了時に、スイッチング素子SLがオン状態からオフ状態に切り替わり、期間T2が開始する。
ここで、スイッチング素子SHに着目すると、上述したように、常時オフ状態であるため、期間T2においては、FWD側に転流電流が流れる。
このため、電源回路部41の電流は、矢印に示すように、バッテリ31の正極端→リアクトルL→スイッチング素子SHのFWD側→負荷33→バッテリ31の負極端の順に流れ、その結果、リアクトルL1の電流は下降し続ける。
ここで、スイッチング素子SHに着目すると、上述したように、常時オフ状態であるため、期間T2においては、FWD側に転流電流が流れる。
このため、電源回路部41の電流は、矢印に示すように、バッテリ31の正極端→リアクトルL→スイッチング素子SHのFWD側→負荷33→バッテリ31の負極端の順に流れ、その結果、リアクトルL1の電流は下降し続ける。
その後、リアクトル電流が0[A]まで下降すると、期間T3が開始する。期間T3では、スイッチング素子SH,SLは何れもオフ状態であり、転流電流も流れつくしたため、電源回路部41に電流は流れず、その結果、リアクトル電流は0[A]を維持する。
このように、低電力域でのV2制御では、相補駆動方式の方が、期間T1や期間T4等において余計な電流が流れるため、損失が大きくなる。即ち、低電力域でのV2制御では、(従来の)片側駆動方式の方が、このような余計な電流が流れないため、損失が小さくなり、その分だけ高効率化を実現することが可能になる。
そこで、本発明人らは、図1の双方向DC−DCコンバータ12のV2制御の方式として、片側駆動方式を採用することにした。
そこで、本発明人らは、図1の双方向DC−DCコンバータ12のV2制御の方式として、片側駆動方式を採用することにした。
しかしながら、上述した説明において、「従来の片側駆動方式」と呼称していたことからわかるように、従来の片側駆動方式をそのまま双方向DC−DCコンバータ12に適用すると、次のような第1の課題と第2の課題とが生じてしまう。
第1の課題とは、DUTYの演算式として相補駆動方式で用いられている一般的な演算式をそのまま従来の片側駆動方式に適用すると、軽負荷時等の低電力域でのV2制御では、2次側電圧V2が不要に上昇又は下降してしまう、といった課題である。このような第1の課題を、以下、「DUTY課題」と呼ぶ。
第2の課題とは、従来の片側駆動方式を用いたV2制御では、負荷が変動した場合等において、当該V2制御に採用しているフィードバック制御の追従遅れが発生する、という課題である。このような第2の課題を、以下、「追従遅れ課題」と呼ぶ。
第1の課題とは、DUTYの演算式として相補駆動方式で用いられている一般的な演算式をそのまま従来の片側駆動方式に適用すると、軽負荷時等の低電力域でのV2制御では、2次側電圧V2が不要に上昇又は下降してしまう、といった課題である。このような第1の課題を、以下、「DUTY課題」と呼ぶ。
第2の課題とは、従来の片側駆動方式を用いたV2制御では、負荷が変動した場合等において、当該V2制御に採用しているフィードバック制御の追従遅れが発生する、という課題である。このような第2の課題を、以下、「追従遅れ課題」と呼ぶ。
そこで、本発明人らは、DUTY課題を解決すべく、次のような手法を発明した。
即ち、リアクトル電流が0[A]に到達せずに連続しているときのV2制御(以下、「連続域のV2制御」と呼ぶ)では、昇圧比に基づいてDUTYが算出される。一方、低電力域でのV2制御では、回路のインダクタ電流の最大値(絶対値)が予測され、その予測結果に基づいてDUTYが算出される。
このような手法を、以下、「連続域/低電力域DUTY切替手法」と呼ぶ。
即ち、リアクトル電流が0[A]に到達せずに連続しているときのV2制御(以下、「連続域のV2制御」と呼ぶ)では、昇圧比に基づいてDUTYが算出される。一方、低電力域でのV2制御では、回路のインダクタ電流の最大値(絶対値)が予測され、その予測結果に基づいてDUTYが算出される。
このような手法を、以下、「連続域/低電力域DUTY切替手法」と呼ぶ。
さらに、本発明人らは、追従遅れ課題を解決すべく、次のような手法を発明した。
即ち、スイッチング素子SH,SLの駆動モードとして、スイッチング素子SHが駆動し(Hパルスが出力され)、スイッチング素子SLの駆動が禁止される(Lパルスの出力が禁止される)モードを、以下、「SH駆動モード」と呼ぶ。これに対して、スイッチング素子SLが駆動し(Lパルスが出力され)、スイッチング素子SHの駆動が禁止される(Hパルスの出力が禁止される)モードを、以下、「SL駆動モード」と呼ぶ。
また、SH駆動モード又はSL駆動モードの指令は、DUTYそのままが用いられず、当該DUTYがフィードフォワード項として用いられてPID補償が行われた後の補正値が用いられる。そこで、以下、PID補償が行われた後の指令として用いられるDUTYを、フィードフォワード項として用いられるDUTYと明確に区別すべく、「DUTY*」と表記し、特に「指令DUTY*」と呼ぶ。
この場合、従来の片側駆動方式のV2制御においては、力行動作では、指令DUTY*が正(+)の間、SL駆動モードが継続され、指令DUTY*が0になると、力行動作自体が停止していた。また、回生動作では、指令DUTY*が正(+)の間、SH駆動モードが継続され、指令DUTY*が0になると、回生動作自体が停止していた。
このため、従来の片側駆動方式では、追従遅れ課題が発生していた(詳細な発生要因は後述する)。
これに対して、本発明人らにより発明された手法が適用された片側駆動方式のV2制御においては、力行動作では、指令DUTY*が正(+)の場合、SL駆動モード(従来の片側駆動方式と同一モード)が適用され、指令DUTY*が負(−)の場合、SH駆動モードが適用される。即ち、指令DUTY*が正(+)から負(−)に切り替わると、SL駆動モードからSH駆動モードに切り替わり、指令DUTY*が再度負(−)から正(+)に切り替わると、SH駆動モードからSL駆動モードに切り替わる。
また、本発明人らにより発明された手法が適用された片側駆動方式のV2制御においては、回生動作では、指令DUTY*が正(+)の場合、SH駆動モード(従来の片側駆動方式と同一モード)が適用され、指令DUTY*が負(−)の場合、SL駆動モードが適用される。即ち、指令DUTY*が正(+)から負(−)に切り替わると、SH駆動モードからSL駆動モードに切り替わり、指令DUTY*が再度負(−)から正(+)に切り替わると、SL駆動モードからSH駆動モードに切り替わる。
このような本発明人らにより発明された手法を、以下、「スイッチング素子駆動モード変換手法」と呼ぶ。
即ち、スイッチング素子SH,SLの駆動モードとして、スイッチング素子SHが駆動し(Hパルスが出力され)、スイッチング素子SLの駆動が禁止される(Lパルスの出力が禁止される)モードを、以下、「SH駆動モード」と呼ぶ。これに対して、スイッチング素子SLが駆動し(Lパルスが出力され)、スイッチング素子SHの駆動が禁止される(Hパルスの出力が禁止される)モードを、以下、「SL駆動モード」と呼ぶ。
また、SH駆動モード又はSL駆動モードの指令は、DUTYそのままが用いられず、当該DUTYがフィードフォワード項として用いられてPID補償が行われた後の補正値が用いられる。そこで、以下、PID補償が行われた後の指令として用いられるDUTYを、フィードフォワード項として用いられるDUTYと明確に区別すべく、「DUTY*」と表記し、特に「指令DUTY*」と呼ぶ。
この場合、従来の片側駆動方式のV2制御においては、力行動作では、指令DUTY*が正(+)の間、SL駆動モードが継続され、指令DUTY*が0になると、力行動作自体が停止していた。また、回生動作では、指令DUTY*が正(+)の間、SH駆動モードが継続され、指令DUTY*が0になると、回生動作自体が停止していた。
このため、従来の片側駆動方式では、追従遅れ課題が発生していた(詳細な発生要因は後述する)。
これに対して、本発明人らにより発明された手法が適用された片側駆動方式のV2制御においては、力行動作では、指令DUTY*が正(+)の場合、SL駆動モード(従来の片側駆動方式と同一モード)が適用され、指令DUTY*が負(−)の場合、SH駆動モードが適用される。即ち、指令DUTY*が正(+)から負(−)に切り替わると、SL駆動モードからSH駆動モードに切り替わり、指令DUTY*が再度負(−)から正(+)に切り替わると、SH駆動モードからSL駆動モードに切り替わる。
また、本発明人らにより発明された手法が適用された片側駆動方式のV2制御においては、回生動作では、指令DUTY*が正(+)の場合、SH駆動モード(従来の片側駆動方式と同一モード)が適用され、指令DUTY*が負(−)の場合、SL駆動モードが適用される。即ち、指令DUTY*が正(+)から負(−)に切り替わると、SH駆動モードからSL駆動モードに切り替わり、指令DUTY*が再度負(−)から正(+)に切り替わると、SL駆動モードからSH駆動モードに切り替わる。
このような本発明人らにより発明された手法を、以下、「スイッチング素子駆動モード変換手法」と呼ぶ。
さらに以下、連続域/低電力域DUTY切替手法と、スイッチング素子駆動モード変換手法との各々の詳細について、その順番で個別に説明していく。
先ず、図6乃至図8を参照して、連続域/低電力域DUTY切替手法の詳細について説明する。
先ず、図6乃至図8を参照して、連続域/低電力域DUTY切替手法の詳細について説明する。
図6は、力行動作時の、連続域のV2制御でフィードフォワード項として適用されるDUTYを説明する図である。
図6の前提事項として、ILは、リアクトル電流を示し、VLは、リアクトルLの電圧を示している。
V1は、双方向DC−DCコンバータ12の1次側電圧を示し、V2は、双方向DC−DCコンバータ12の2次側電圧を示している。
Tは、スイッチング素子SH又はSLについてのスイッチング周期(オン状態とオフ状態との切り替えの周期)、即ち、Hパルス又はLパルスの周期を示している。Tonは、オン状態の期間(以下、「オン期間」と呼ぶ)を示し、Toffは、オフ状態の期間(以下、「オフ期間」と呼ぶ)を示している。
なお、この段落の前提事項は、図7及び図8についても同様にあてはまるものとする。
V1は、双方向DC−DCコンバータ12の1次側電圧を示し、V2は、双方向DC−DCコンバータ12の2次側電圧を示している。
Tは、スイッチング素子SH又はSLについてのスイッチング周期(オン状態とオフ状態との切り替えの周期)、即ち、Hパルス又はLパルスの周期を示している。Tonは、オン状態の期間(以下、「オン期間」と呼ぶ)を示し、Toffは、オフ状態の期間(以下、「オフ期間」と呼ぶ)を示している。
なお、この段落の前提事項は、図7及び図8についても同様にあてはまるものとする。
ここで、リアクトルLの電圧VLは、1周期Tで考えると平均が0になるので、図6に示す関係より、次の式(1)が成立する。
ここで、フィードフォワード項として用いるDUTYは、1周期Tに対する、オン期間Tonの割合で示される。従って、当該DUTYは、次の式(2)で表わされる。
ここで、(V1/V2)は昇圧比を示している。従って、式(2)は、昇圧比に基づいてフィードフォワード項たるDUTYを演算する式であるといえる。そこで、以下、式(2)を、「昇圧比の式(2)」と呼ぶ。
昇圧比の式(2)自体は、本実施形態の片側駆動方式のみならず、一般的な相補駆動方式のV2制御においても、フィードフォワード項たるDUTYを演算する式として採用されていた。
ここで、バッテリ11の電圧を一定と仮定すると、測定された1次側電圧をV1に代入し、かつ、2次側電圧の指令値(以下、「2次側電圧指令値」と呼ぶ)をV2に代入した昇圧比の式(2)を用いることで、フィードフォワード項たるDUTYを容易に算出することができる。
図4を参照して上述したように、連続域のV2制御では、相補駆動方式も片側駆動方式も、リアクトル電流ILの波形は変わらない(図4の波形WC参照)。よって、本実施形態の連続域/低電力域DUTY切替手法でも、連続域のV2制御では、昇圧比の式(2)によりフィードフォワード項たるDUTYが演算される。
ここで、バッテリ11の電圧を一定と仮定すると、測定された1次側電圧をV1に代入し、かつ、2次側電圧の指令値(以下、「2次側電圧指令値」と呼ぶ)をV2に代入した昇圧比の式(2)を用いることで、フィードフォワード項たるDUTYを容易に算出することができる。
図4を参照して上述したように、連続域のV2制御では、相補駆動方式も片側駆動方式も、リアクトル電流ILの波形は変わらない(図4の波形WC参照)。よって、本実施形態の連続域/低電力域DUTY切替手法でも、連続域のV2制御では、昇圧比の式(2)によりフィードフォワード項たるDUTYが演算される。
ところが、図4を参照して上述したように、低電力域のV2制御では、片側駆動方式におけるリアクトル電流ILの波形(図4の波形WL1参照)は、相補駆動方式におけるもの(図4の波形WL2参照)とは異なり、0[A]が継続する期間が存在する断続的な波形となる。
このため、片側駆動方式において、昇圧比の式(2)をそのまま低電力域のV2制御で用いると、2次側電圧V2は、その指令値に対して不要に上昇又は下降してしまう。これが、上述したDUTY課題の発生要因である。
そこで、連続域/低電力域DUTY切替手法においては、DUTY課題が発生しないように、低電力域でのV2制御では、昇圧比の式(2)を用いずに、回路のインダクタ電流(リアクトル電流IL)の最大値(絶対値)の予測結果に基づく式が用いられて、フィードフォワード項たるDUTYが算出されるのである。
以下、図7及び図8を参照して、連続域/低電力域DUTY切替手法において、低電力域でのV2制御でフィードフォワード項として適用されるDUTYの算出式について説明する。
このため、片側駆動方式において、昇圧比の式(2)をそのまま低電力域のV2制御で用いると、2次側電圧V2は、その指令値に対して不要に上昇又は下降してしまう。これが、上述したDUTY課題の発生要因である。
そこで、連続域/低電力域DUTY切替手法においては、DUTY課題が発生しないように、低電力域でのV2制御では、昇圧比の式(2)を用いずに、回路のインダクタ電流(リアクトル電流IL)の最大値(絶対値)の予測結果に基づく式が用いられて、フィードフォワード項たるDUTYが算出されるのである。
以下、図7及び図8を参照して、連続域/低電力域DUTY切替手法において、低電力域でのV2制御でフィードフォワード項として適用されるDUTYの算出式について説明する。
図7は、力行動作における低電力域のV2制御でフィードフォワード項として適用されるDUTYを説明する図である。
図7に示すリアクトル電流ILの最大値Imaxは、次の式(3)で表わされる。
また、式(1)より、オフ期間Toffは、次の式(4)で表わされる。
ここで、図7のリアクトル電流ILの波形のうち斜線部分が、双方向DC−DCコンバータ12の出力の両端に接続されるコンデンサC2(図10参照)に対して、充電される電流を示している。このようなコンデンサC2の充電電流(斜線部分)の平均と、負荷13(図1や図10参照)の電流とが同一値になると、2次側電圧V2が安定になる。即ち、2次側電圧V2が安定になるためには、次の式(5)が成立する必要がある。
式(5)において、Ioutが、負荷13の電流を示している。
よって、式(5)に対して、式(3)及び式(4)を代入して、2次側電圧V2について解くと、次の式(6)が得られる。
図7に示すリアクトル電流ILの最大値Imaxは、次の式(3)で表わされる。
よって、式(5)に対して、式(3)及び式(4)を代入して、2次側電圧V2について解くと、次の式(6)が得られる。
ここで、仮に、片側駆動方式において、昇圧比の式(2)をそのまま低電力域のV2制御で用いるものとする。この仮定の下では、昇圧比の式(2)によりフィードフォワード項として演算されるDUTYが大きくなり、その結果、オン期間Tonも大きくなる。式(6)において、2次側電圧V2だけ変数で、他の値は全て定数であると仮定すれば、オン期間Tonが大きな定数になるほど、2次側電圧V2はその二乗倍で大きくなっていく。これが、上述したDUTY課題の発生要因である。
そこで、連続域/低電力域DUTY切替手法においては、DUTY課題が発生しないように、力行動作時の低電力域でのV2制御では、昇圧比の式(2)が適用されずに、次の式(7)が適用されて、フィードフォワード項としてのDUTYが演算される。
式(7)は、式(6)におけるV2を、2次側電圧指令値V2*に置き換えた式から得られたものであり、式(6)は、上述の如くリアクトル電流ILの最大値Imaxの予測式から得られたものである。よって、式(7)は、リアクトル電流ILの最大値Imax、即ち回路のインダクタ電流の最大値(絶対値)の予測結果に基づいて、DUTYが算出される式となっている。
以上、図7を参照して、力行動作における低電力域のV2制御でフィードフォワード項として適用されるDUTYを説明した。
次に、図8を参照して、回生動作における低電力域のV2制御でフィードフォワード項として適用されるDUTYを説明する。
次に、図8を参照して、回生動作における低電力域のV2制御でフィードフォワード項として適用されるDUTYを説明する。
図8は、回生動作における低電力域のV2制御でフィードフォワード項として適用されるDUTYを説明する図である。
ここで、図示はしないが、回生動作における連続域のV2制御でフィードフォワード項として適用されるDUTYは、次の式(8)で表わされる。
ここで、(V1/V2)は昇圧比を示している。従って、式(8)は、昇圧比に基づいてフィードフォワード項たるDUTYを演算する式であるといえる。そこで、以下、式(8)を、「昇圧比の式(8)」と呼ぶ。
図8に示すリアクトル電流ILの最小値Imin(絶対値の最大値)は、次の式(9)で表わされる。
ここで、図8のリアクトル電流ILの波形のうち斜線部分が、双方向DC−DCコンバータ12の出力の両端に接続されるコンデンサC2(図10参照)に対して、充電される電流を示している。このようなコンデンサC2の充電電流(斜線部分)の平均と、負荷13(図1や図10参照)の電流とが同一値になると、2次側電圧V2が安定になる。即ち、2次側電圧V2が安定になるためには、次の式(10)が成立する必要がある。
よって、式(10)に対して、式(9)を代入して、2次側電圧V2について解くと、次の式(11)が得られる。
ここで、仮に、片側駆動方式において、昇圧比の式(2)をそのまま低電力域のV2制御で用いるものとする。この場合、昇圧比の式(2)によりフィードフォワード項として演算されるDUTYが大きくなり、その結果、オン期間Tonも大きくなる。式(11)において、2次側電圧V2だけ変数で、他の値は全て定数であると仮定すれば、オン期間Tonが大きな定数になるほど、2次側電圧V2はその二乗倍で小さくなってしまう。これが、上述したDUTY課題の発生要因である。
そこで、連続域/低電力域DUTY切替手法においては、DUTY課題が発生しないように、回生動作時の低電力域でのV2制御では、昇圧比の式(2)が適用されずに、次の式(12)が適用されて、フィードフォワード項としてのDUTYが演算される。
式(12)は、式(11)におけるV2を、2次側電圧指令値V2*に置き換えた式から得られたものであり、式(11)は、上述の如くリアクトル電流ILの最小値Imin(絶対値の最大値)の予測式から得られたものである。よって、式(12)は、リアクトル電流ILの最小値Imin(絶対値の最大値)、即ち回路のインダクタ電流の最大値(絶対値)の予測結果に基づいて、フィードフォワード項たるDUTYが算出される式となっている。
以上説明したように、連続域/低電力域DUTY切替手法が適用される片側駆動方式においては、連続域のV2制御では、フィードフォワード項たるDUTYの算出式として、相補駆動方式でも一般的に使用される昇圧比の式が適用される。具体的には、力行動作時の低電力域でのV2制御では昇圧比の式(2)が適用され、また、回生動作時の低電力域でのV2制御では昇圧比の式(9)が適用される。
これに対して、低電力域でのV2制御では、フィードフォワード項たるDUTYの算出式として、昇圧比の式が適用されずに、回路のインダクタ電流の最大値(絶対値)の予測結果に基づく算出式が適用される。具体的には、力行動作時の低電力域でのV2制御では式(7)が適用され、また、回生動作時の低電力域でのV2制御では式(12)が適用される。
これに対して、低電力域でのV2制御では、フィードフォワード項たるDUTYの算出式として、昇圧比の式が適用されずに、回路のインダクタ電流の最大値(絶対値)の予測結果に基づく算出式が適用される。具体的には、力行動作時の低電力域でのV2制御では式(7)が適用され、また、回生動作時の低電力域でのV2制御では式(12)が適用される。
このように、連続域/低電力域DUTY切替手法を適用することで、片側駆動方式のV2制御を適切に実行することができる。
具体的には、DUTY課題、即ち、軽負荷時等の低電力域でのV2制御では2次側電圧V2が不要に上昇又は下降してしまう、といった課題を解決することができる。即ち、軽負荷時の不要な電圧変動を大幅に抑制することができる。その結果、低電力域のV2制御における低損失化が実現でき、回路の発熱の抑制ができるため、双方向DC−DCコンバータ12に対する冷却装置(図示せず)の小型化が可能になり、ひいては、車載用PDUシステム全体の体積低減やコスト低減を図ることが可能になる。
具体的には、DUTY課題、即ち、軽負荷時等の低電力域でのV2制御では2次側電圧V2が不要に上昇又は下降してしまう、といった課題を解決することができる。即ち、軽負荷時の不要な電圧変動を大幅に抑制することができる。その結果、低電力域のV2制御における低損失化が実現でき、回路の発熱の抑制ができるため、双方向DC−DCコンバータ12に対する冷却装置(図示せず)の小型化が可能になり、ひいては、車載用PDUシステム全体の体積低減やコスト低減を図ることが可能になる。
以上、図6乃至図8を参照して、連続域/低電力域DUTY切替手法の詳細について説明した。
次に、図9を参照して、スイッチング素子駆動モード変換手法について説明する。
図9は、片側駆動方式での低電力域でのV2制御の手法としての、追従遅れ課題が発生する従来の手法と、本実施形態のスイッチング素子駆動モード変換手法との比較を示す図である。
次に、図9を参照して、スイッチング素子駆動モード変換手法について説明する。
図9は、片側駆動方式での低電力域でのV2制御の手法としての、追従遅れ課題が発生する従来の手法と、本実施形態のスイッチング素子駆動モード変換手法との比較を示す図である。
図9(A)は、片側駆動方式での力行動作時のV2制御であって、2次側電圧V2が、2次側電圧指令値V2*よりも大きい場合の指令DUTY*のタイミングチャートを示している。実線の曲線Dnが、本実施形態のスイッチング素子駆動モード変換手法による指令DUTY*の時間推移を示しており、点線の曲線Dpが、従来の手法による指令DUTY*の時間推移を示している。
図9(B)は、同図(A)の指令DUTY*に従ってフィードバック制御がなされた場合の2次側電圧V2(実測値)のタイミングチャートを示している。実線の曲線N2が、本実施形態のスイッチング素子駆動モード変換手法による2次側電圧V2(実測値)の時間推移を示しており、点線の曲線P2が、従来の手法による2次側電圧V2(実測値)の時間推移を示している。
図9(B)は、同図(A)の指令DUTY*に従ってフィードバック制御がなされた場合の2次側電圧V2(実測値)のタイミングチャートを示している。実線の曲線N2が、本実施形態のスイッチング素子駆動モード変換手法による2次側電圧V2(実測値)の時間推移を示しており、点線の曲線P2が、従来の手法による2次側電圧V2(実測値)の時間推移を示している。
従来手法では、図9(A)の期間Taにおいては、曲線Dpで示す指令DUTY*は減少していく。
期間Tbにおいては、Lパルス(昇圧PWM三角波)が0になり、曲線Dpで示す指令DUTY*が0に到達すると、そのまま0を維持することになる。しかしながら、負荷(図2の例では負荷33)の両端に接続されたコンデンサC2の放電が進まないため、図9(B)に示すように、曲線P2で示す2次側電圧V2(実測値)が下がらない。
その後、コンデンサC2の放電が徐々に進み、それに伴い、曲線P2で示す2次側電圧V2(実測値)が徐々に下がり、2次側電圧指令値V2*に近付くと、図9(A)の期間Tcにおいて、曲線Dpで示す指令DUTY*が上昇する。
図9(A)の期間Tdにおいて、曲線P2で示す2次側電圧V2(実測値)が、2次側電圧指令値V2*に略一致になると、曲線Dpで示す指令DUTY*も安定する。
このように、低電力域でのV2制御において、そのフィードバック制御の追従遅れが発生する主要因は、即ち、従来の追従遅れ課題の発生要因は、負荷(図2の例では負荷33)の両端に接続されたコンデンサC2の放電が進まないことである。
期間Tbにおいては、Lパルス(昇圧PWM三角波)が0になり、曲線Dpで示す指令DUTY*が0に到達すると、そのまま0を維持することになる。しかしながら、負荷(図2の例では負荷33)の両端に接続されたコンデンサC2の放電が進まないため、図9(B)に示すように、曲線P2で示す2次側電圧V2(実測値)が下がらない。
その後、コンデンサC2の放電が徐々に進み、それに伴い、曲線P2で示す2次側電圧V2(実測値)が徐々に下がり、2次側電圧指令値V2*に近付くと、図9(A)の期間Tcにおいて、曲線Dpで示す指令DUTY*が上昇する。
図9(A)の期間Tdにおいて、曲線P2で示す2次側電圧V2(実測値)が、2次側電圧指令値V2*に略一致になると、曲線Dpで示す指令DUTY*も安定する。
このように、低電力域でのV2制御において、そのフィードバック制御の追従遅れが発生する主要因は、即ち、従来の追従遅れ課題の発生要因は、負荷(図2の例では負荷33)の両端に接続されたコンデンサC2の放電が進まないことである。
そこで、本発明人らは、図9(B)に示すように、従来の追従遅れ課題を解決可能な、スイッチング素子駆動モード変換手法を発明した。
即ち、本実施形態のスイッチング素子駆動モード変換手法では、図9(A)の期間TAにおいては、曲線Dnで示す指令DUTY*は減少していく。この段階では、Lパルス(昇圧PWM三角波)が出力されており、SL駆動モードになっている。ここまでは、従来の手法における期間Taと同様の動作になる。
しかしながら、期間Tbにおいては、Lパルス(昇圧PWM三角波)が0になり、曲線Dnで示す指令DUTY*が負(−)になると、Hパルス(降圧PWM三角波)が出力されるようになり、SH駆動モードに切り替わる。この場合、電源回路部51(図10参照)の電流は、バッテリ31側に回生される方向に流れるため、負荷(図1の例では負荷13)の両端に接続されたコンデンサC2の放電が急激に進む。それに伴い、曲線N2で示す2次側電圧V2(実測値)も大幅に低下する。
その結果、2次側電圧V2(実測値)が、2次側電圧指令値V2*に近付くと、図9(A)の期間TCにおいて、曲線Dnで示す指令DUTY*が上昇する。
図9(A)の期間TDにおいて、曲線N2で示す2次側電圧V2(実測値)が、2次側電圧指令値V2*に略一致になると、曲線Dnで示す指令DUTY*も安定する。
このように、指令DUTY*が正(+)から負(−)に遷移して、SL駆動モードからSH駆動モードに切り替わる。その結果、コンデンサC2の放電が急速に進むため、曲線N2で示す2次側電圧V2(実測値)を素早く降下させて、2次側電圧指令値V2*に近付けることが可能になる。
しかしながら、期間Tbにおいては、Lパルス(昇圧PWM三角波)が0になり、曲線Dnで示す指令DUTY*が負(−)になると、Hパルス(降圧PWM三角波)が出力されるようになり、SH駆動モードに切り替わる。この場合、電源回路部51(図10参照)の電流は、バッテリ31側に回生される方向に流れるため、負荷(図1の例では負荷13)の両端に接続されたコンデンサC2の放電が急激に進む。それに伴い、曲線N2で示す2次側電圧V2(実測値)も大幅に低下する。
その結果、2次側電圧V2(実測値)が、2次側電圧指令値V2*に近付くと、図9(A)の期間TCにおいて、曲線Dnで示す指令DUTY*が上昇する。
図9(A)の期間TDにおいて、曲線N2で示す2次側電圧V2(実測値)が、2次側電圧指令値V2*に略一致になると、曲線Dnで示す指令DUTY*も安定する。
このように、指令DUTY*が正(+)から負(−)に遷移して、SL駆動モードからSH駆動モードに切り替わる。その結果、コンデンサC2の放電が急速に進むため、曲線N2で示す2次側電圧V2(実測値)を素早く降下させて、2次側電圧指令値V2*に近付けることが可能になる。
図示及び詳細な説明は省略するが、片側駆動方式での回生動作時のV2制御であっても、本実施形態のスイッチング素子駆動モード変換手法を適用することで、力行動作時と、SL駆動モードとSH駆動モードとの切り替えが逆になる以外は同様の動作が実現される。その結果、コンデンサC2の充電が急速に進むため、2次側電圧V2(実測値)を素早く下降させて、2次側電圧指令値V2*に近付けることが可能になる。
スイッチング素子駆動モード変換手法を換言すると、次のようになる。
即ち、負荷(図1の例では負荷13)の電流Ioutが0以上の場合(Iout≧0の場合)、力行動作時と判定し、負荷の電流Ioutが0未満の場合(Iout<0の場合)、回生動作時と判定することができる。
また、指令DUTY*は、SL駆動用の指令DUTY*(以下、「BOOSTDUTY*」と呼ぶ)と、SH駆動用の指令DUTY*(以下、「BUCKDUTY*」と呼ぶ)とに大別することができる。
Iout≧0の場合(力行動作時の場合)には、BOOSTDUTY*≧0のとき、SL駆動モードとなり、BOOSTDUTY*が出力されて、その結果、スイッチング素子SLが駆動する。このとき、BUCKDUTY*=0となるため、スイッチング素子SHの駆動が禁止される。
一方、Iout≧0の場合(力行動作時の場合)であっても、BOOSTDUTY*<0のとき、SH駆動モードとなり、BUCKDUTY*として−BOOSTDUTY*の値が代入されて出力され、その結果、スイッチング素子SHが駆動する。このとき、BOOSTDUTY*=0となるため、スイッチング素子SLの駆動が禁止される。
これに対して、Iout<0の場合(回生動作時の場合)には、BUCKDUTY*≧0のとき、SH駆動モードとなり、BUCKDUTY*が出力されて、その結果、スイッチング素子SHが駆動する。このとき、BOOSTDUTY*=0となるため、スイッチング素子SLの駆動が禁止される。
一方、Iout<0の場合(回生動作時の場合)であっても、BUCKDUTY*<0のとき、SL駆動モードとなり、BOOSTDUTY*として−BUCKDUTY*の値が代入されて出力され、その結果、スイッチング素子SLが駆動する。このとき、BUCKDUTY*=0となるため、スイッチング素子SHの駆動が禁止される。
即ち、負荷(図1の例では負荷13)の電流Ioutが0以上の場合(Iout≧0の場合)、力行動作時と判定し、負荷の電流Ioutが0未満の場合(Iout<0の場合)、回生動作時と判定することができる。
また、指令DUTY*は、SL駆動用の指令DUTY*(以下、「BOOSTDUTY*」と呼ぶ)と、SH駆動用の指令DUTY*(以下、「BUCKDUTY*」と呼ぶ)とに大別することができる。
Iout≧0の場合(力行動作時の場合)には、BOOSTDUTY*≧0のとき、SL駆動モードとなり、BOOSTDUTY*が出力されて、その結果、スイッチング素子SLが駆動する。このとき、BUCKDUTY*=0となるため、スイッチング素子SHの駆動が禁止される。
一方、Iout≧0の場合(力行動作時の場合)であっても、BOOSTDUTY*<0のとき、SH駆動モードとなり、BUCKDUTY*として−BOOSTDUTY*の値が代入されて出力され、その結果、スイッチング素子SHが駆動する。このとき、BOOSTDUTY*=0となるため、スイッチング素子SLの駆動が禁止される。
これに対して、Iout<0の場合(回生動作時の場合)には、BUCKDUTY*≧0のとき、SH駆動モードとなり、BUCKDUTY*が出力されて、その結果、スイッチング素子SHが駆動する。このとき、BOOSTDUTY*=0となるため、スイッチング素子SLの駆動が禁止される。
一方、Iout<0の場合(回生動作時の場合)であっても、BUCKDUTY*<0のとき、SL駆動モードとなり、BOOSTDUTY*として−BUCKDUTY*の値が代入されて出力され、その結果、スイッチング素子SLが駆動する。このとき、BUCKDUTY*=0となるため、スイッチング素子SHの駆動が禁止される。
このように、スイッチング素子駆動モード変換手法を適用することで、片側駆動方式のV2制御を適切に実行することができる。
具体的には、追従遅れ課題、即ち、負荷及び電圧が変動した場合等においてフィードバック制御の追従遅れ及びリップル電圧が発生するという課題を解決することが可能になる。その結果、片側駆動方式のV2制御を適切に実行することができるため、不要なリップル電圧を抑制し、安定した2次側電圧V2が得られるようになる。
具体的には、追従遅れ課題、即ち、負荷及び電圧が変動した場合等においてフィードバック制御の追従遅れ及びリップル電圧が発生するという課題を解決することが可能になる。その結果、片側駆動方式のV2制御を適切に実行することができるため、不要なリップル電圧を抑制し、安定した2次側電圧V2が得られるようになる。
以上、本実施形態の連続域/低電力域DUTY切替手法及びスイッチング素子駆動モード変換手法の詳細について説明した。
図10は、このような連続域/低電力域DUTY切替手法及びスイッチング素子駆動モード変換手法が適用された図1の双方向DC−DCコンバータ12の詳細な構成を示す構成図である。
双方向DC−DCコンバータ12は、電源回路部51と、制御部52と、を備えている。
図10において、電源回路部51の構成要素(素子)のうち、図2の一般的な電源回路部41の構成要素(素子)と同様のものについては、同一の符号を付しており、それらの説明は適宜省略する。
電源回路部51は、一般的な電源回路部41と比較して、負荷13の両端にコンデンサC3がさらに接続されている点、及び、電流検出部61が設けられている点が異なり、それ以外の点は同様である。
電源回路部51は、一般的な電源回路部41と比較して、負荷13の両端にコンデンサC3がさらに接続されている点、及び、電流検出部61が設けられている点が異なり、それ以外の点は同様である。
制御部52は、ECU(Electronic Control Unit)71と、DUTY演算部72と、A/D(Analog to Digital)変換部73乃至75と、偏差演算部76と、PID補償部77と、DUTY指令演算部78と、PWM出力部79と、ゲートドライバ80と、を備えている。
ECU71は、制御部52全体の処理を制御する。ECU71は、例えば2次側電圧指令値V2*のデータを生成し、DUTY演算部72及び偏差演算部76に供給する。
DUTY演算部72には、A/D変換部73からは負荷13の電流Ioutのデータが、A/D変換部74からは1次側電圧V1のデータが、ECU71からは2次側電圧指令値V2*のデータが、それぞれ供給される。
DUTY演算部72は、これらのデータに基づいて、フィードフォワード項としてのDUTYを演算し、そのデータをDUTY演算部72に供給する。
DUTY演算部72は、これらのデータに基づいて、フィードフォワード項としてのDUTYを演算し、そのデータをDUTY演算部72に供給する。
A/D変換部73は、電流検出部61によりアナログ信号として検出された電流Ioutを、デジタル信号(データ)に変換して、DUTY演算部72に供給する。
A/D変換部74は、バッテリ11の両端(1次側)に直列接続された抵抗R1と抵抗R2との分圧を示すアナログ信号を、デジタル信号(データ)に変換して、それを1次側電圧V1のデータとして、DUTY演算部72に供給する。
A/D変換部75は、負荷13の両端(2次側)に直列接続された抵抗R3と抵抗R4との分圧を示すアナログ信号を、デジタル信号(データ)に変換して、それを2次側電圧V2のデータとして、偏差演算部76に供給する。
A/D変換部74は、バッテリ11の両端(1次側)に直列接続された抵抗R1と抵抗R2との分圧を示すアナログ信号を、デジタル信号(データ)に変換して、それを1次側電圧V1のデータとして、DUTY演算部72に供給する。
A/D変換部75は、負荷13の両端(2次側)に直列接続された抵抗R3と抵抗R4との分圧を示すアナログ信号を、デジタル信号(データ)に変換して、それを2次側電圧V2のデータとして、偏差演算部76に供給する。
偏差演算部76は、ECU71からデータとして供給される2次側電圧指令値V2*と、A/D変換部75からデータとして供給される2次側電圧V2との差分を演算することによって、フィードバック制御の偏差を求め、そのデータをPID補償部77に供給する。
PID補償部77は、DUTY演算部72により演算されるフィードフォワード項に対するPID補償を行うため、偏差演算部76からデータとして供給された偏差に基づいて、いわゆるフィードバック項を演算し、そのデータをDUTY指令演算部78に供給する。
DUTY指令演算部78は、DUTY演算部72からデータとして供給されたフィードフォワード項(DUTY)と、PID補償部77からデータとして供給されたフィードバック項とを加算することによって、指令DUTY*を求め、そのデータをPWM出力部79に供給する。
PWM出力部79は、DUTY指令演算部78から供給された指令DUTY*に基づいて、Lパルス(昇圧PWM三角波)又はHパルス(降圧PWM三角波)をゲートドライバ80に出力する。
具体的には、Lパルス(昇圧PWM三角波)は、BOOSTDUTY*の値に応じてパルス幅が可変されてゲートドライバ80に出力される。一方、Hパルス(降圧PWM三角波)は、BUCKDUTY*の値に応じてパルス幅が可変されてゲートドライバ80に出力される。
具体的には、Lパルス(昇圧PWM三角波)は、BOOSTDUTY*の値に応じてパルス幅が可変されてゲートドライバ80に出力される。一方、Hパルス(降圧PWM三角波)は、BUCKDUTY*の値に応じてパルス幅が可変されてゲートドライバ80に出力される。
ゲートドライバ80は、PWM出力部79からLパルス(昇圧PWM三角波)が出力された場合、当該Lパルスに基づいてゲート信号Vge_Loを生成し、スイッチング素子SL(IGBTのゲート)に供給する。スイッチング素子SLは、ゲート信号Vge_Loに基づいて駆動し、オン状態又はオフ状態を適宜切り換える。
また、ゲートドライバ80は、PWM出力部79からHパルス(降圧PWM三角波)が出力された場合、当該Hパルスに基づいてゲート信号Vge_Hiを生成し、スイッチング素子SH(IGBTのゲート)に供給する。スイッチング素子SHは、ゲート信号Vge_Hiに基づいて駆動し、オン状態又はオフ状態を適宜切り替える。
また、ゲートドライバ80は、PWM出力部79からHパルス(降圧PWM三角波)が出力された場合、当該Hパルスに基づいてゲート信号Vge_Hiを生成し、スイッチング素子SH(IGBTのゲート)に供給する。スイッチング素子SHは、ゲート信号Vge_Hiに基づいて駆動し、オン状態又はオフ状態を適宜切り替える。
以上の構成の制御部52が、電源回路部51に対するV2制御を行う処理を、以下、「V2制御処理」と呼ぶ。
次に、図11を参照して、このようなV2制御処理の流れについて説明する。
次に、図11を参照して、このようなV2制御処理の流れについて説明する。
図11は、V2制御処理の流れを説明するフローチャートである。
V2制御処理は、V2制御が実行される間、所定の時間間隔毎、例えばECU71により2次側電圧指令値V2*のデータが生成される毎に繰り返し実行される。
V2制御処理は、V2制御が実行される間、所定の時間間隔毎、例えばECU71により2次側電圧指令値V2*のデータが生成される毎に繰り返し実行される。
ステップS1において、制御部52は、電源回路部51の各実測値のデータ、即ち、1次側電圧V1、2次側電圧V2、及び負荷13の電流Ioutの各データを取得する。
ステップS2において、制御部52のDUTY演算部72は、フィードフォワード項としてのDUTYを演算する。
ここで、V2制御処理は、連続域/低電力域DUTY切替手法が適用されている。
従って、DUTY演算部72は、現在、連続域でのV2制御を実行しているのか、低電力域でのV2制御を実行しているのかを認識する。認識手法は、特に限定されず、例えば負荷13の電流Ioutの値に基づいて、連続域であるのか、それとも低電力域であるのかを認識する、といった認識手法を採用することができる。
連続域でのV2制御であると認識された場合、BOOSTDUTY*用のフィードフォワード項としてのDUTYは、昇圧比の式(2)に従って演算される一方、BUCKDUTY*用のフィードフォワード項としてのDUTYは、昇圧比の式(8)に従って演算される。
これに対して、低電力域であると認識された場合、BOOSTDUTY*用のフィードフォワード項としてのDUTYは、式(7)に従って演算される一方、BUCKDUTY*用のフィードフォワード項としてのDUTYは、式(12)に従って演算される。
ここで、V2制御処理は、連続域/低電力域DUTY切替手法が適用されている。
従って、DUTY演算部72は、現在、連続域でのV2制御を実行しているのか、低電力域でのV2制御を実行しているのかを認識する。認識手法は、特に限定されず、例えば負荷13の電流Ioutの値に基づいて、連続域であるのか、それとも低電力域であるのかを認識する、といった認識手法を採用することができる。
連続域でのV2制御であると認識された場合、BOOSTDUTY*用のフィードフォワード項としてのDUTYは、昇圧比の式(2)に従って演算される一方、BUCKDUTY*用のフィードフォワード項としてのDUTYは、昇圧比の式(8)に従って演算される。
これに対して、低電力域であると認識された場合、BOOSTDUTY*用のフィードフォワード項としてのDUTYは、式(7)に従って演算される一方、BUCKDUTY*用のフィードフォワード項としてのDUTYは、式(12)に従って演算される。
ステップS3において、制御部52のPID補償部77は、フィードバック項を演算する。
ステップS4において、制御部52のDUTY指令演算部78は、ステップS2の処理で演算されたフィードフォワード項(DUTY)と、ステップS3の処理で演算されたフィードバック項とを加算することによって、指令DUTY*を演算する。
なお、上述したように、指令DUTY*として、SL駆動用のBOOSTDUTY*と、SH駆動用のBUCKDUTY*とが演算される。
なお、上述したように、指令DUTY*として、SL駆動用のBOOSTDUTY*と、SH駆動用のBUCKDUTY*とが演算される。
ステップS5において、DUTY指令演算部78は、負荷13の電流Ioutが0以上であるか否か(Iout≧0?)を判定する。
負荷13の電流Ioutが0以上である場合、即ち力行動作時である場合、ステップS5においてYESであると判定されて、処理はステップS6に進む。
ステップS6において、DUTY指令演算部78は、BOOSTDUTY*が0以上であるか否か(BOOSTDUTY*≧0?)を判定する。
BOOSTDUTY*が0以上の場合、ステップS6においてYESであると判定され、処理はステップS7に進む。
ステップS7において、DUTY指令演算部78は、SL駆動モードにすることによって、BOOSTDUTY*を出力すると共に、BUCKDUTY*=0とする(出力を禁止する)。
ステップS14において、制御部52のPWM出力部79は、PWM出力をする。即ち、いまの場合、BOOSTDUTY*の値に応じてパルス幅が可変されたLパルス(昇圧PWM三角波)が出力され、その結果、スイッチング素子SLが駆動する。一方、Hパルス(降圧PWM三角波)の出力は禁止されるので、スイッチング素子SHの駆動も禁止される。
これにより、V2制御処理は終了する。
ステップS7において、DUTY指令演算部78は、SL駆動モードにすることによって、BOOSTDUTY*を出力すると共に、BUCKDUTY*=0とする(出力を禁止する)。
ステップS14において、制御部52のPWM出力部79は、PWM出力をする。即ち、いまの場合、BOOSTDUTY*の値に応じてパルス幅が可変されたLパルス(昇圧PWM三角波)が出力され、その結果、スイッチング素子SLが駆動する。一方、Hパルス(降圧PWM三角波)の出力は禁止されるので、スイッチング素子SHの駆動も禁止される。
これにより、V2制御処理は終了する。
これに対して、BOOSTDUTY*が0未満の場合、ステップS6においてNOであると判定され、処理はステップS8に進む。
ステップS8において、DUTY指令演算部78は、SH駆動モードにする。
ステップS9において、DUTY指令演算部78は、指令DUTY*を再演算する。
即ち、DUTY指令演算部78は、BUCKDUTY*として−BOOSTDUTY*を再代入して出力するとともに、BOOSTDUTY*=0とする(出力を禁止する)。
ステップS14において、PWM出力部79は、PWM出力をする。即ち、いまの場合、BUCKDUTY*の値に応じてパルス幅が可変されたHパルス(降圧PWM三角波)が出力され、その結果、スイッチング素子SHが駆動する。一方、Lパルス(昇圧PWM三角波)の出力は禁止されるので、スイッチング素子SLの駆動も禁止される。
これにより、V2制御処理は終了する。
ステップS8において、DUTY指令演算部78は、SH駆動モードにする。
ステップS9において、DUTY指令演算部78は、指令DUTY*を再演算する。
即ち、DUTY指令演算部78は、BUCKDUTY*として−BOOSTDUTY*を再代入して出力するとともに、BOOSTDUTY*=0とする(出力を禁止する)。
ステップS14において、PWM出力部79は、PWM出力をする。即ち、いまの場合、BUCKDUTY*の値に応じてパルス幅が可変されたHパルス(降圧PWM三角波)が出力され、その結果、スイッチング素子SHが駆動する。一方、Lパルス(昇圧PWM三角波)の出力は禁止されるので、スイッチング素子SLの駆動も禁止される。
これにより、V2制御処理は終了する。
以上、負荷13の電流Ioutが0以上である場合、即ち力行動作時である場合の一連の処理について説明した。
次に、負荷13の電流Ioutが0未満である場合、即ち回生動作時である場合の一連の処理について説明する。
この場合、ステップS5においてNOであると判定されて、処理はステップS10に進む。
次に、負荷13の電流Ioutが0未満である場合、即ち回生動作時である場合の一連の処理について説明する。
この場合、ステップS5においてNOであると判定されて、処理はステップS10に進む。
ステップS10において、DUTY指令演算部78は、BUCKDUTY*が0以上であるか否か(BUCKDUTY*≧0?)を判定する。
BUCKDUTY*が0以上の場合、ステップS10においてYESであると判定され、処理はステップS13に進む。
ステップS13において、DUTY指令演算部78は、SH駆動モードにすることによって、BUCKDUTY*を出力すると共に、BOOSTDUTY*=0とする(出力を禁止する)。
ステップS14において、制御部52のPWM出力部79は、PWM出力をする。即ち、いまの場合、BUCKTDUTY*の値に応じてパルス幅が可変されたHパルス(降圧PWM三角波)が出力され、その結果、スイッチング素子SHが駆動する。一方、Lパルス(昇圧PWM三角波)の出力は禁止されるので、スイッチング素子SLの駆動も禁止される。
これにより、V2制御処理は終了する。
ステップS13において、DUTY指令演算部78は、SH駆動モードにすることによって、BUCKDUTY*を出力すると共に、BOOSTDUTY*=0とする(出力を禁止する)。
ステップS14において、制御部52のPWM出力部79は、PWM出力をする。即ち、いまの場合、BUCKTDUTY*の値に応じてパルス幅が可変されたHパルス(降圧PWM三角波)が出力され、その結果、スイッチング素子SHが駆動する。一方、Lパルス(昇圧PWM三角波)の出力は禁止されるので、スイッチング素子SLの駆動も禁止される。
これにより、V2制御処理は終了する。
これに対して、BUCKDUTY*が0未満の場合、ステップS10においてNOであると判定され、処理はステップS11に進む。
ステップS11において、DUTY指令演算部78は、SL駆動モードにする。
ステップS12において、DUTY指令演算部78は、指令DUTY*を再演算する。
即ち、DUTY指令演算部78は、BOOSTDUTY*として−BUCKDUTY*を再代入して出力するとともに、BUCKDUTY*=0とする(出力を禁止する)。
ステップS14において、PWM出力部79は、PWM出力をする。即ち、いまの場合、BUCKTDUTY*の値に応じてパルス幅が可変されたLパルス(昇圧PWM三角波)が出力され、その結果、スイッチング素子SLが駆動する。一方、Hパルス(降圧PWM三角波)の出力は禁止されるので、スイッチング素子SHの駆動も禁止される。
これにより、V2制御処理は終了する。
ステップS11において、DUTY指令演算部78は、SL駆動モードにする。
ステップS12において、DUTY指令演算部78は、指令DUTY*を再演算する。
即ち、DUTY指令演算部78は、BOOSTDUTY*として−BUCKDUTY*を再代入して出力するとともに、BUCKDUTY*=0とする(出力を禁止する)。
ステップS14において、PWM出力部79は、PWM出力をする。即ち、いまの場合、BUCKTDUTY*の値に応じてパルス幅が可変されたLパルス(昇圧PWM三角波)が出力され、その結果、スイッチング素子SLが駆動する。一方、Hパルス(降圧PWM三角波)の出力は禁止されるので、スイッチング素子SHの駆動も禁止される。
これにより、V2制御処理は終了する。
以上説明した本実施形態によれば、次の(1)や(2)の効果を奏することが可能になる。
(1)本実施形態の双方向DC−DCコンバータ12は、連続域/低電力域DUTY切替手法を適用することで、片側駆動方式のV2制御を適切に実行することができる。
具体的には、DUTY課題、即ち、軽負荷時等の低電力域でのV2制御では2次側電圧V2が不要に上昇又は下降してしまう、といった課題を解決することができる。即ち、軽負荷時の不要な電圧変動を大幅に抑制することができる。その結果、低電力域のV2制御における低損失化が実現でき、回路の発熱の抑制ができるため、双方向DC−DCコンバータ12に対する冷却装置(図示せず)の小型化が可能になり、ひいては、車載用PDUシステム全体の体積低減やコスト低減を図ることが可能になる。
具体的には、DUTY課題、即ち、軽負荷時等の低電力域でのV2制御では2次側電圧V2が不要に上昇又は下降してしまう、といった課題を解決することができる。即ち、軽負荷時の不要な電圧変動を大幅に抑制することができる。その結果、低電力域のV2制御における低損失化が実現でき、回路の発熱の抑制ができるため、双方向DC−DCコンバータ12に対する冷却装置(図示せず)の小型化が可能になり、ひいては、車載用PDUシステム全体の体積低減やコスト低減を図ることが可能になる。
(2)本実施形態の双方向DC−DCコンバータ12は、スイッチング素子駆動モード変換手法を適用することで、片側駆動方式のV2制御を適切に実行することができる。
具体的には、追従遅れ課題、即ち、負荷が変動した場合等においてフィードバック制御の追従遅れが発生するという課題を解決することが可能になる。その結果、片側駆動方式のV2制御を適切に実行することができるため、不要なリップル電圧を抑制し、安定した2次側電圧Vが得られるようになる。
具体的には、追従遅れ課題、即ち、負荷が変動した場合等においてフィードバック制御の追従遅れが発生するという課題を解決することが可能になる。その結果、片側駆動方式のV2制御を適切に実行することができるため、不要なリップル電圧を抑制し、安定した2次側電圧Vが得られるようになる。
なお、連続域/低電力域DUTY切替手法と、スイッチング素子駆動モード変換手法との各々は、相互に独立した手法であるため、単体で適用することができる。その場合には、連続域/低電力域DUTY切替手法単体で適用することで、上述の(1)の効果を奏することができるし、スイッチング素子駆動モード変換手法を単体で適用することで、上述の(2)の効果を奏することができる。
しかしながら、上述の(1)及び(2)の効果を組み合わせることによって、片側駆動方式のV2制御をより一段と適切に実行することができるようになる。よって、本実施形態のように、連続域/低電力域DUTY切替手法と、スイッチング素子駆動モード変換手法とを組み合わせて適用した方が好適である。
しかしながら、上述の(1)及び(2)の効果を組み合わせることによって、片側駆動方式のV2制御をより一段と適切に実行することができるようになる。よって、本実施形態のように、連続域/低電力域DUTY切替手法と、スイッチング素子駆動モード変換手法とを組み合わせて適用した方が好適である。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、連続域/低電力域DUTY切替手法やスイッチング素子駆動モード変換手法は、バッテリ11を入力してみたときに、図12(A)に示すような降圧コンバータとなるDC−DCコンバータ101や、図12(B)に示すような昇降圧コンバータとなるDC−DCコンバータ102に対しても適用することができる。
例えば、連続域/低電力域DUTY切替手法やスイッチング素子駆動モード変換手法は、バッテリ11を入力してみたときに、図12(A)に示すような降圧コンバータとなるDC−DCコンバータ101や、図12(B)に示すような昇降圧コンバータとなるDC−DCコンバータ102に対しても適用することができる。
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータなどにネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
このようなプログラムを含む記録媒体は、図示はしないが、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体などで構成される。
リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスクなどにより構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)などにより構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)などにより構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されているメモリやハードディスクなどで構成される。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
このようなプログラムを含む記録媒体は、図示はしないが、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体などで構成される。
リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスクなどにより構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)などにより構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)などにより構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されているメモリやハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
11 バッテリ
12 双方向DC−DCコンバータ
13 負荷
51 電源回路部
52 制御部
71 ECU
72 DUTY演算部
73 A/D変換部
74 A/D変換部
75 A/D変換部
76 偏差演算部
77 PID補償部
78 DUTY指令演算部
79 PWM出力部
80 ゲートドライバ
12 双方向DC−DCコンバータ
13 負荷
51 電源回路部
52 制御部
71 ECU
72 DUTY演算部
73 A/D変換部
74 A/D変換部
75 A/D変換部
76 偏差演算部
77 PID補償部
78 DUTY指令演算部
79 PWM出力部
80 ゲートドライバ
Claims (2)
- 1次側に直流電源が接続され、2次側に負荷が接続され
リアクトルと、第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子の直列接続と、を有する回路部と、
前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子の駆動を制御して、2次側電圧を任意の値に維持することによって、前記直流電源から前記負荷に電力を力行する力行動作、又は、前記負荷から前記直流電源に電力を回生する回生動作を実現する制御部と、
を備えるDC−DCコンバータであって、
前記制御部は、
前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を駆動するパルスのDUTYの演算として、
前記リアクトルの電流が連続している連続域では、1次側電圧の実測値と、2次側電圧の指令値とを用いて、1次側電圧に対する2次側電圧の昇圧比に基づく第1演算手法に従って、前記DUTYを演算し、
前記負荷と前記直流電源との間で授受される電力が低下して前記リアクトルの電流が断続する低電力域では、前記1次側電圧の実測値と、前記2次側電圧の指令値と、前記負荷の電流の実測値とを用いて、前記リアクタンスの電流の絶対値の最大値を予測し、その予測値に基づく第2演算手法に従って、前記DUTYを演算する、
DC−DCコンバータ。 - 1次側に直流電源が接続され、2次側に負荷が接続され
リアクトルと、第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子の直列接続と、を有する回路部と、
前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子の駆動を制御して、2次側電圧を任意の値に維持することによって、前記直流電源から前記負荷に電力を力行する力行動作、又は、前記負荷から前記直流電源に電力を回生する回生動作を実現する制御部と、
を備えるDC−DCコンバータの制御方法であって、
前記制御部が、
前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を駆動するパルスのDUTYの演算として、
前記リアクトルの電流が連続している連続域では、1次側電圧の実測値と、2次側電圧の指令値とを用いて、1次側電圧に対する2次側電圧の昇圧比に基づく第1演算手法に従って、前記DUTYを演算し、
前記負荷と前記直流電源との間で授受される電力が低下して前記リアクトルの電流が断続する低電力域では、前記1次側電圧の実測値と、前記2次側電圧の指令値と、前記負荷の電流の実測値とを用いて、前記リアクタンスの電流の絶対値の最大値を予測し、その予測値に基づく第2演算手法に従って、前記DUTYを演算する、
DC−DCコンバータの制御方法。
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2010
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