JP2012079935A - 複合基板の製造方法、及び複合基板 - Google Patents

複合基板の製造方法、及び複合基板 Download PDF

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Abstract

【課題】2枚の基板をインサート物質を介して接合する複合基板の製造方法において、該インサート物質の移動を制御する複合基板の製造方法、及び該複合基板の製造方法によって得られる複合基板の提供。
【解決手段】平面をなす主面2aに機能素子8が配された第一基板2と、該第一基板2と接合させる主面3aを有する第二基板3とを用い、主面2a,3aのうち少なくとも一方の主面にインサート物質4を形成する工程Aと、主面2a,3aどうしを向かい合わせて圧接することにより、インサート物質4を介して、第一基板2と第二基板3とを接合させる工程Bと、を含む複合基板の製造方法であって、工程Aにおいてインサート物質4の表面に段差を設けること、及び工程Bにおいて前記段差の高い側から低い側に向けて、インサート物質4が移動するように圧接することを特徴とする複合基板の製造方法。
【選択図】図5

Description

本発明は、2枚の基板を接合する複合基板の製造方法、及び該製造方法によって得られた複合基板に関する。
近年の微細加工技術の発展に伴い、LSIやMEMS等の電子デバイスをウエハレベルでパッケージ加工する要求が高まっている。MEMSのような微小機械構造や駆動部を保護するパッケージ構造として、MEMSを搭載したデバイス基板に、キャップ基板を覆い被せて、これら2枚の基板の間に形成したキャビティ内にMEMSを収納して封止するパッケージ構造が提案されている(特許文献1参照)。
デバイス基板とキャップ基板とを接合させる方法として、両基板の間に樹脂やハンダ等のインサート物質を挟んで接着させる方法が多用される。インサート物質は、両基板を接合するだけでなく、インサート物質の厚みを利用して両基板を所定の距離で離間させて、両基板の間にキャビティを形成・維持する役割も担っている。さらに、インサート物質がハンダである場合には、封止された電子デバイスと基板の貫通配線とを電気的に導通する電極バンプとして機能する場合もある。このような例として、図22及び23に示すパッケージ構造100が挙げられる。
図22は、従来のパッケージ構造100の平面図であり、図23は、図22のA−A線における断面図である。
パッケージ構造100は、デバイス基板101とキャップ基板102とが離間して互いの主面101a,102aを向き合わせ、且つその間にインサート物質103を介して接合されたものである。
デバイス基板101の主面101aには、電子デバイス105と、これに導通するI/Oパッド106が備えられている。キャップ基板102には貫通配線107と、これに導通するI/Oパッド106及び再配線108が備えられている。両基板間のI/Oパッドを接合するインサート物質103としてハンダが用いられている。
また、両基板の主面101a,102aには封止パッド109がそれぞれ配されている。両基板の封止パッド109は、インサート物質103(ハンダ)を介して、接合されている。
ところで、パッケージ構造100の製造過程では、溶融状態或いは低粘度状態にしたインサート物質103を一方の基板に載せて、両基板を重ねた上で荷重を加えて、両基板を接合する必要がある。この際、流動性のあるインサート物質103は、所定の領域(封止パッド109、I/Oパッド106)以外の場所へ流れ出してしまう問題がある。
この問題を図24及び25に示す。図24は前記問題が生じた従来のパッケージ構造100の平面図であり、図25は、図24のB−B線に沿う断面図である。
流れ出たインサート物質は、I/Oパッド106(電極)間の短絡を引き起こしたり(図24のインサート物質X)、電子デバイスを破損させてしまうこともある(図24のインサート物質Y、図25のインサート物質Y)。
特開2005−109221号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、2枚の基板をインサート物質を介して接合する複合基板の製造方法において、該インサート物質の移動を制御する複合基板の製造方法、及び該複合基板の製造方法によって得られる複合基板の提供を課題とする。
本発明の請求項1に記載の複合基板の製造方法は、平面をなす主面に機能素子が配された第一基板と、該機能素子を挟むように第一基板と接合させる主面を有する第二基板とを用い、前記主面のうち少なくとも一方の主面にインサート物質を形成する工程Aと、前記主面どうしを向かい合わせて圧接することにより、前記インサート物質を介して、前記第一基板と前記第二基板とを接合させる工程Bと、を含む複合基板の製造方法であって、前記工程Aにおいて前記インサート物質の表面に段差を設けること、及び前記工程Bにおいて前記段差の高い側から低い側に向けて、前記インサート物質が移動するように圧接することを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の複合基板の製造方法は、請求項1において、前記工程Bにおける接合によって、前記インサート物質が前記機能素子を囲む封止パッドを形成することを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の複合基板の製造方法は、請求項1又は2において、前記工程Aにおいて、前記第二基板の主面には、前記インサート物質の表面に設けられる段差が生じるように、凹部が備えられていることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の複合基板の製造方法は、請求項3において、前記凹部は、前記段差がスロープとなるように促す形状であることを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の複合基板の製造方法は、請求項3又は4において、前記工程Bにおいて、前記第一基板と第二基板とを向かい合わせて圧接する際の、前記凹部を含む縦断面では、該凹部の幅方向の中心を、前記工程Bで形成される前記封止パッドの幅方向の中心よりも、スクライブライン側に配置することを特徴とする。
本発明の請求項6に記載の複合基板の製造方法は、請求項1〜5のいずれか一項において、前記工程Bにおいて、前記第一基板と第二基板とを向かい合わせて圧接する際の、前記インサート物質を含む縦断面では、前記工程Aで配したインサート物質の幅方向の中心を、前記工程Bで形成される前記封止パッドの幅方向の中心よりも、スクライブライン側に配置することを特徴とする。
本発明の請求項7に記載の複合基板は、請求項1〜6のいずれか一項の製造方法によって得られたものである。
本発明の複合基板の製造方法によれば、工程Bにおいて、インサート物質の表面に設けられた段差のうち、高い側のインサート物質が、低い側のインサート物質の方へ移動するように圧接することによって、インサート物質の移動を制御することができる。この結果、圧接時にインサート物質が封止パッド形成領域外に流れ出ることを抑止し、歩留まり良く複合基板を製造できる。
本発明の複合基板によれば、前記機能素子を気密性高く封止することができる。このため、前記機能素子を外部からの物理的作用(光、熱、音、振動等)や化学的作用(空気、湿気、埃、化学物質を含む気体等)から保護することができる。この結果、該電子デバイスの使用における長期信頼性を高められる。
本発明の複合基板の概略平面図 図1のC−C線に沿う概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 金属層に段差を形成する方法の一例を示す概略断面図 金属層に段差を形成する方法の一例を示す概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 基板に凹部を形成する方法の一例を示す概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 本発明にかかる複合基板の製造方法における概略断面図 従来のパッケージ構造の概略平面図 図22のA−A線に沿う概略断面図 従来のパッケージ構造の概略平面図 図24のB−B線に沿う概略断面図
以下、好適な実施の形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。この際、各図面において便宜上、主面に備えられた凹部の輪郭線を省略する場合がある。
<複合基板の第一実施形態>
本発明の複合基板の製造方法によって得られた複合基板10の一例を、図1に示す。
図1は、本発明にかかる複合基板の第一実施形態である複合基板10の概略平面図である。図2は、図1のC−C線に沿う断面図である。
この複合基板10において、第一基板2と第二基板3とは、離間して互いの主面2a,3aを向き合わせ、且つその間にインサート物質4からなる封止パッドを介して接合されている。
第一基板2の平面をなす主面2aには、機能素子8が配されている。機能素子8としては、例えばMEMSが挙げられる。
第二基板3の主面3aには、凹部6が備えられている。該凹部6の内部にはインサート物質4が内在されている。インサート物質4としては、例えばPb−Sn(ハンダ)、Al−Ge、Au−Sn等の合金、Al金属、重合性化合物からなるポリマー樹脂や接着剤等が挙げられる。
また、第二基板3の主面3aには、第一基板2の機能素子8と対向する位置に、キャビティ9が設けられている。キャビティ9は、第二基板3の主面3aと機能素子8とが衝突又は接触することを防いでいる。
前記封止パッドは、その幅Rが、凹部6の幅よりも広くなるように形成されている。
前記封止パッドの幅Rが広いほど、第一基板2と第二基板3との接合力が強くなるが、該封止パッドの占有スペースが大きくなることにより複合基板が大きくなってしまう。従って、前記幅Rは、接合力と占有スペースとの兼ね合いで適宜決定すればよい。
図1に示すように、前記封止パッドは機能素子8及びキャビティ9を囲むように形成されている。このため、機能素子8は、第一基板2と第二基板3との間のスペースGにおいて、外気から遮断されて封止された状態にある。
機能素子8及びキャビティ9を気密性が高い状態で封止するために、前記封止パッドの厚さHは、厚いほど好ましい。前記封止パッドを構成するインサート物質4の種類にもよるが、該厚さHは、0.8μm〜1.2μmが好ましい。なお、前記厚さHは、封止パッドの最も厚い箇所の厚みを指す。
図1及び2において、第一基板2及び第二基板3は、シリコンからなる基板である。しかし、各基板の材料はシリコンに限定されず、例えばガラス、セラミックス、プラスチック等からなる基板を、複合基板10の用途に応じて適宜選択することができる。
なお、シリコンからなる第一基板2及び第二基板3の表面には、絶縁層7(酸化膜)が形成されていてもよい。
<複合基板の製造方法の第一実施態様>
本発明の複合基板の製造方法の第一実施態様として、前述の複合基板10を製造する方法を図3〜5に示す。
ここで、図3〜5は、複合基板10の概略平面図(図1)におけるC−C線に沿う断面図である。
まず、平面をなす主面2aに機能素子8が配された第一基板2と、該第一基板2と接合させる主面3aを有する第二基板3とを準備する(図3)。
本発明における第一基板2及び第二基板3の材料としては、例えばシリコン、ガラス、セラミックス、及びプラスチックが挙げられる。後述する工程Bにおいて、加熱しながら圧接する場合には、耐熱性の材料であることが好ましい。
また、機能素子8としては、複合基板10の用途に応じて、種々のデバイスが適用可能である。例えば、圧力センサ、加速度センサ、磁気センサ等のMEMSや、LSI等を配置することができる。
第一基板2の主面2aには、機能素子8が設けられている。この主面2aは、機能素子8が設けられた領域以外は基本的に平面であるが、機能素子8以外にも主面2aに何らかの電子デバイスや回路、構造物等を設けても良い。ただし、封止パッドが形成される領域においては平面(平坦)であることが好ましい。第二基板と接合した際の封止性能を優れたものとすることができる。
第二基板3の主面3aには、凹部6及びキャビティ9が備えられている。凹部6は封止パッドを形成する領域内に設けられ、キャビティ9は機能素子8に対向する位置に設けられる。凹部6及びキャビティ9は、例えばフォトリソグラフィ等の公知の方法によって、主面3aに形成できる。この際、凹部6とキャビティ9は、同一のフォトリソグラフィ工程で並行して形成することが、製造効率上好ましい。
凹部6の大きさとしては、第二基板3の厚さや複合基板10の大きさにもよるが、通常、幅が50μm〜200μm、深さが0.5μm〜3μmとすればよい。
キャビティ9の大きさとしては、機能素子8の面積や複合基板10の大きさに応じて適宜設定すればよく、その深さは、深さが5μm〜20μmでよい。
前記主面2a,3aを酸化性の空気に曝す、或いは化学気相法などの既知の方法によって、絶縁層7となる酸化膜を形成できる。
[工程A]
本発明の工程Aは、第一基板2の主面2a及び第二基板3の主面3aのうち、少なくとも一方の主面にインサート物質4を形成し、且つ、該インサート物質4の表面に段差を設ける工程である。
図4では、両主面2a,3aにインサート物質4を形成した例を示している。
第一基板2の主面2aに形成したインサート物質4は、その主面2a上で第一の金属層4aをなす。図4の例では、第一の金属層4aの表面は平坦であるものとして描いているが、その表面は必ずしも平坦である必要はない。
第一の金属層4aの厚さとしては、製造する複合基板10における第一基板2と第二基板3とのギャップ(離間距離)、インサート物質4(金属層4a)の種類、及び後述する第二の金属層4bの厚さに応じて適宜設定すればよいが、例えば0.2μm〜0.8μmが好ましく、0.3μm〜0.6μmがより好ましい。
上記範囲の下限値未満であると、第一基板2と第二基板3との接合力が薄弱となり、形成される封止パッドの気密性(封止性)も低い。また、上記範囲の上限値超であると、第一基板2と第二基板3とを圧接して接合する際に、封止パッド形成領域の外に当該インサート物質4が流出して、封止パッドの幅Rが設計値を超えてしまう恐れがある。
なお、上記範囲は、両主面2a,3aに等しい厚さ、あるいは2種類以上の金属で共晶あるいは合金層を接合に用いる場合にあっては、それぞれの構成金属における好適な膜厚でそれぞれ金属層を形成する場合の好適な範囲である。よって、一方の主面のみに金属層を形成する場合の厚さは、例えば0.4μm〜1.6μmが好ましく、0.6μm〜1.2μmがより好ましい。
第二基板3の主面3aに形成したインサート物質4は、その主面3a上で第二の金属層4bとして形成している。第二の金属層4bの表面には段差S1を設けている。
この段差S1の高さとしては、第二の金属層4bの厚さに応じて適宜設定すればよく、第二の金属層4bの厚さと同程度であることが好ましい。例えば0.2μm〜0.8μmが好ましく、0.3μm〜0.6μmがより好ましい。
第二の金属層4bの厚さとしては、製造する複合基板10における第一基板2と第二基板3とのギャップ(離間距離)、インサート物質4(金属層4b)の種類、及び第一の金属層4aの厚さに応じて適宜設定すればよいが、例えば0.2μm〜0.8μmが好ましく、0.4μm〜0.6μmがより好ましい。この範囲が好ましい理由は、第一の金属層4aの場合と同様である。
第一の金属層4a及び第二の金属層4bの幅は、接合時に形成される封止パッドの幅R以下とする。好ましくは、封止パッドの幅Rの0.5〜0.9倍の幅であり、より好ましくは、封止パッドの幅Rの0.6〜0.8倍の幅である。
上記範囲の下限値未満であると、圧接による接合時に形成される封止パッドの幅Rが設計値よりも狭くなり過ぎる恐れがある。また、上記範囲の上限値超であると、圧接による接合時に形成される封止パッドの幅Rが設計値よりも広くなり過ぎる恐れがある。
第一の金属層4a及び第二の金属層4bの形成方法は特に制限されず、例えば、封止パッドを形成する領域以外をフォトレジスト等でマスクして、蒸着法、共蒸着法、スパッタリング法、CVD法、めっき法等の公知の成膜方法によって形成した後、当該マスクを除くことによって形成する方法が挙げられる。
インサート物質4を構成する第二の金属層4bを成膜する際、第二基板3には凹部6が備えられているため、第二の金属層4bの表面に段差S1を設けることが容易である。よって、本発明の工程Aにおいて、第二基板3の主面3aには、インサート物質4の表面に設けられる段差S1が生じるように、凹部6が備えられていることが好ましい。
インサート物質4を構成する金属層4a,4bの表面に段差S1を設ける方法は、特に制限されない。例えば、成膜した金属層にフォトレジスト等で適宜マスクして、ウェットエッチング又はドライエッチング等で金属層の一部を除去して金属層の厚みを減じた後、当該マスクを除くことによって行う方法が挙げられる。この方法であれば、仮に凹部6が備えられていなくても、当該金属層の表面に段差を設けられる。
インサート物質4としては、第一基板2と第二基板3とを接合(接着)できるものであれば特に制限されず、例えばPb−Sn(ハンダ)、Al−Ge、Au−Sn等の合金、Al金属、重合性化合物からなるポリマー樹脂や接着剤等が挙げられる。
インサート物質4を構成する第一の金属層4a及び第二の金属層4bの材料としては、特に制限されないが、例えばGe(ゲルマニウム)、Al(アルミニウム)等が挙げれられる。この場合、一方の金属層をAlとし、他方の金属層をGeとすることにより、工程Bにおける圧接によって、一方の金属層と他方の金属層とを溶融して、Al−Ge共晶合金からなるインサート物質4を形成できる。
通常、インサート物質4は、第一基板2と第二基板3とを圧接して接合する際に、流動性を示す。例えばAl−Ge共晶合金からなるインサート物質4で接合する場合、合金の融点(420℃)以上に加熱して、第一基板2と第二基板3とに荷重を加えてプレスすることによって、インサート物質4を構成する金属層を溶融して接合する。この際、インサート物質4が冷却固化するまでは、該インサート物質4は流動性を有する。
[工程B]
本発明の工程Bは、第一基板2の主面2aと第二基板3の主面3aとを向かい合わせて圧接することにより、インサート物質4を介して、第一基板2と第二基板3とを接合させる工程である。この圧接による接合の際に、工程Aで設けた段差S1の高い側から低い側に向けて、インサート物質4が移動するように圧接する。
図5では、第一基板2の主面2aに形成したインサート物質4からなる第一の金属層4aと、第二基板3の主面3aに形成したインサート物質4からなる第二の金属層4bと、を向かい合わせて、互いに圧力をかけてプレスする様子を示している。
この圧接において、図5の矢印αで表すように、第二の金属層4bの表面に設けた段差S1のうち、高い側(第一基板2に近い側)から低い側(第一基板2から遠い側)に向けて、インサート物質4を移動させる。この際、第一の金属層4aは、対向する第二の金属層4bと接触して融合しつつ、インサート物質4として移動する。この結果、図2に示すように幅Rの封止パッドが形成される。
工程Bの接合方法によれば、インサート物質4は、凹部6を充填するように移動するため、封止パッドの幅Rを越えて拡がる程度が極めて少ない。このため、機能素子8を破損することなく、複合基板10を歩留まり良く製造できる。
具体的な圧接の条件としては、例えば金属層4a,4bがそれぞれGe,Alである場合、Al−Ge合金の融点である420℃に加熱して、0.1MPa〜10MPaの荷重で、1時間プレスすることによって、第一の金属層4aと第二の金属層4bとを溶融して一体化した、Al−Ge合金からなるインサート物質4とすることができる。これにより、第一基板2と第二基板3とを、互いの主面2a,3aを向かい合わせて、インサート物質4を介して、接合できる(図2)。
図3〜5では、シリコン基板からなる第一基板2及び第二基板3は、既にスクライブライン(図5の矢印Q)においてダイシングされた状態として描いている。しかし、前記工程A及び工程Bは、第一基板2となる第一のシリコンウエハと、第二基板3となる第二のシリコンウエハにおいて行って、最後に接合したシリコンウエハをスクライブラインにおいてダイシングすることが、製造効率を高める観点から好ましい。
<複合基板の製造方法の第二実施態様>
本発明の複合基板の製造方法の第二実施態様として、複合基板20を製造する方法を図6〜7に示す。
ここで、複合基板20の概略平面図は、前述の複合基板10と同じであり(図1)、図6〜7は、複合基板10の概略平面図(図1)におけるC−C線に沿う断面図に相当する断面図である。
第二実施態様の製造方法は、第二基板3の主面3aに備える凹部16の形状が異なる以外は、第一実施態様の製造方法と同様である。
図6に示すように、第二基板3の主面3aには、角を面取りした形状の凹部16を設けている。角を面取りした凹部16を形成するには、凹部16の形成に等方性のウェットエッチングを用いるのが好適である。或いは、凹部をドライエッチングなどで形成した後、面取りしたい領域以外の部分をレジスト、或いはハードマスクにて保護してからウェットエッチングを行うと、角を面取りした凹部16が形成できる。
このような形状の凹部16とすれば、工程Aにおいて、第二基板3の主面3aに、インサート物質14を構成する第二の金属層14bを形成する際、凹部16の形状に促されて、凹部16の形状に沿うように、第二の金属層14bの表面に段差S2を設けることができる。
図6では、第一基板2の主面2aに形成したインサート物質14からなる第一の金属層14aと、第二基板3の主面3aに形成したインサート物質14からなる第二の金属層14bと、を向かい合わせて、互いに圧力をかけてプレスする様子を示している。
この圧接において、図6の矢印αで表すように、第二の金属層14bの表面に設けた段差S2のうち、高い側(第一基板2に近い側)から低い側(第一基板2から遠い側)に向けて、インサート物質14を移動させる。この際、第一の金属層14aは、対向する第二の金属層14bと接触して融合しつつ、インサート物質14として移動する。この結果、図7に示すように幅Rの封止パッドが形成される。
第二実施態様の製造方法では、第二の金属層14bの表面に設けた段差S2の角を面取りした形状とすることにより、工程Bにおいて、インサート物質14は、凹部16を充填するように移動することがより容易になる。このため、インサート物質14が封止パッドの幅Rを越えて拡がる程度が一層少なくなる。したがって、機能素子8を破損することなく、複合基板10を一層歩留まり良く製造できる。
<複合基板の製造方法の第三実施態様>
本発明の複合基板の製造方法の第三実施態様として、複合基板30を製造する方法を図8に示す。
ここで、複合基板30の概略平面図は、前述の複合基板10と同じであり(図1)、図8は、複合基板10の概略平面図(図1)におけるC−C線に沿う断面図に相当する断面図である。
第三実施態様の製造方法は、第一の金属層24a及び第二の金属層24bの厚さを部分的に変更している以外は、第一実施態様の製造方法と同様である。
図8に示すように、第一基板2の主面2aには、第一の金属層24aを形成し、第二基板3の主面3aには、第二の金属層24bを形成してある。
第一の金属層24aは、凹部26に対向する領域r1における厚さを、凹部26外の領域r2における厚さよりも厚くしてある。さらに、第二の金属層24bは、凹部26内における厚さを、凹部26外における厚さよりも厚くしてある。
図8では、第一基板2の主面2aに形成したインサート物質24を構成する第一の金属層24aと、第二基板3の主面3aに形成したインサート物質24を構成する第二の金属層24bと、を向かい合わせて、互いに圧力をかけてプレスする様子を示している。
この圧接において、図8の矢印αで表すように、第二の金属層24bの表面に設けた段差S3のうち、高い側(第一基板2に近い側)から低い側(第一基板2から遠い側)に向けて、インサート物質24を移動させる。この際、第一の金属層24aは、対向する第二の金属層24bと接触して融合しつつ、インサート物質24として移動する。
このように、第一の金属層24a及び第二の金属層24bの厚さを、凹部26に対応する位置において厚くすることによって、工程Bにおいて、インサート物質24は、移動して凹部26を確実に充填することがより容易になる。このため、封止パッドの気密性を一層高めることができる。
なお、第一の金属層24aの領域r1を厚くした理由は、該領域r1に対向する凹部26内の第二の金属層24bの厚さと同程度にするためである。このように、互いに対向する領域の金属層の厚さを同程度にすることによって、合金からなるインサート物質44を適切な共晶組成で形成できる。例えば一方の金属層をAl層とし、他方の金属層をGe層として、これらの金属層を同程度の厚さにした場合、加熱及び圧接して接合する時に、Al−Ge合金からなるインサート物質44を適切な共晶組成で形成できる。
適切な共晶組成の合金(例えばAl−Ge合金)を形成するためには、各金属層の対向する領域の厚さを同程度とすることが好ましいが、必ずしも同程度である必要はない。
圧接時の加熱温度を適宜調整することによって、厚さが異なる金属層どうしを接合した場合でも、適切な共晶組成の合金を形成できる場合がある。よって、第一の金属層24aの表面は平坦であってもよい。
また、上記のように、凹部26内及び領域r1における金属層24をより厚くしたことによって、工程Bにおいて、溶融したインサート物質24が凹部26から溢れ出たとしても、凹部26外及び領域r2における金属層24の厚さをより薄くしてあるので、溢れ出た溶融インサート物質24を、領域r2に留められる。従って、インサート物質24が、封止パッドの幅Rを越えて拡がる程度は極めて少ないため、機能素子8を破損することがなく、複合基板30を歩留まり良く製造できる。製造した複合基板30の形態は、前述の複合基板10と同様である(図1)。
ここで、第一基板2の主面2aに、第一の金属層24aを形成する方法を説明する。
簡便な方法としては、次の通りである。まず領域r1および両方の領域r2に金属層を厚く形成した後、領域r1にレジストを形成して、両方の領域r2を所望の薄さとなるまでエッチングする(ハーフエッチングする)ことによって、領域r1が領域r2よりも厚くなった第一の金属層24aを形成できる。
しかし、エッチングの精度が低い場合、領域r2に形成される金属層の膜厚が不均一となることがある。これが問題となる場合には、領域r2の膜厚を均一に形成する方法として、次の方法が例示できる。
図9に示すように、まず、第一基板2の主面2aに、薄い金属層24cを形成し、その上を覆うようにレジスト25(エッチングストッパ層)を配して、さらに領域r1の直上のレジスト25を除去する。つづいて、図10(a)に示すように、薄い金属層24cおよび両方の領域r2の直上に配されたレジスト25を覆うように、厚い金属層24dを形成する。次に、レジスト25が表面に現れて露呈するまで厚い金属層24dをエッチングした後、レジスト25を除去することによって、金属層24aを形成できる。
この方法によれば、両方の領域r2に形成された金属層の厚みを均一にできる。
<複合基板の製造方法の第四実施態様>
本発明の複合基板の製造方法の第四実施態様として、複合基板40を製造する方法を図11に示す。
ここで、複合基板40の概略平面図は、前述の複合基板10と同じであり(図1)、図11は、複合基板10の概略平面図(図1)におけるC−C線に沿う断面図に相当する断面図である。
第四実施態様の製造方法は、第二基板3の主面3aに備える凹部36の形状が異なる以外は、第一実施態様の製造方法と同様である。
図11に示すように、第二基板3の主面3aには、断面がテーパー形状の凹部36を設けている。
このような形状の凹部36とすれば、工程Aにおいて、第二基板3の主面3aに、インサート物質34を構成する第二の金属層34bを形成する際、凹部36の形状に促されて、凹部36のテーパー形状に沿うように、第二の金属層34bの表面に段差S4を設けることができる。
図11では、第一基板2の主面2aに形成したインサート物質34からなる第一の金属層34aと、第二基板3の主面3aに形成したインサート物質34からなる第二の金属層34bと、を向かい合わせて、互いに圧力をかけてプレスする様子を示している。
この圧接において、図11の矢印αで表すように、第二の金属層34bの表面に設けた段差S4のうち、高い側(第一基板2に近い側)から低い側(第一基板2から遠い側)に向けて、インサート物質34を移動させる。この際、第一の金属層34aは、対向する第二の金属層34bと接触して融合しつつ、インサート物質34として移動する。この結果、図12に示すように幅Rの封止パッドが形成される。
第四実施態様の製造方法では、第二の金属層34bの表面に設けた段差S4をテーパー形状とすることにより、工程Bにおいて、インサート物質34は、凹部36を充填するように移動することがより容易になる。このため、インサート物質34が封止パッドの幅Rを越えて拡がる程度が一層少なくなる。したがって、機能素子8を破損することなく、複合基板40を一層歩留まり良く製造できる。
ここで、第二基板3の主面3aに、テーパー形状の凹部36を形成する方法を、図13を参照して説明する。第二基板3の主面3aの凹部36を形成する領域を含む第二基板3の主面3a上にポジ型レジスト35を配する。このレジスト35を、フォトマスク37を通して紫外線等で露光し、レジスト35をパターン加工する。フォトマスク37には、レジスト35の広がり方向において照射光の透過率が連続的に変化するような加工が施されている。これにより、図13(b)に示すように、テーパー形状の凹部36に対応した形状の凹部36’を、レジスト35の表面に形成できる。つづいて、該レジスト35を配した状態で、第二基板3の主面3aをエッチングすることによって、第二基板3の主面3aにテーパー形状の凹部36を形成することができる。
レジスト35がポジ型レジストである場合、フォトマスク37は、凹部36’の中央(頂上)に対応する位置では、より多くの照射光を透過し、凹部36’の端に行くほど、より少ない照射光を透過するように調整される。一方、レジスト35がネガ型レジストである場合は、フォトマスク37は、凹部36’の中央に対応する位置では、より少ない照射光を透過し、凹部36’の端に行くほど、より多くの照射光を透過量するように調整される。レジスト35の厚さは、凹部36の深さに応じて調整すればよい。
レジスト35がポジ型である場合、上記のように露光強度が調整されたフォトマスク37を透過した照射光は、レジスト35を除去したい凹部36’の中央では、より多くのレジスト35を感光する。この結果、現像液で現像すると、凹部36’の端よりも、凹部36’の中央で、より多くのレジスト35が除去されてテーパー形状の凹部36’が形成される。
図13(c)に示すエッチングの際、加工対象である第二基板3よりもレジスト35の方がエッチングされ易い条件(エッチング選択比が高い条件)であると、目的の凹部36のテーパー形状が得られにくいことがある。このため、エッチング選択比がある程度低いエッチング方法やエッチング条件を採用することが好ましい。該エッチング方法としては、ウェットエッチング又はドライエッチングの何れであっても良いが、ドライエッチングの方がエッチング選択比を調整しやすいので,より好適である。エッチング選択比は、レジスト35の材料や第二基板3の材料の種類、及びエッチングガスの種類にもよるが、(レジストのエッチング速度)/(基板のエッチング速度)が1〜5であると、凹部36を所望のテーパー形状にすることができる。
<複合基板の製造方法の第五実施態様>
本発明の複合基板の製造方法の第五実施態様として、複合基板50を製造する方法を図14に示す。
ここで、複合基板50の概略平面図は、前述の複合基板10と同じであり(図1)、図14は、複合基板10の概略平面図(図1)におけるC−C線に沿う断面図に相当する断面図である。
第五実施態様の製造方法は、第二基板3の主面3aには凹部を設けず、第一基板2の主面2aに形成する第一の金属層44aの表面に段差S5aを設けること、及び第二基板3の主面3aに形成する第二の金属層44bの表面に段差S5bを設けること以外は、第一実施態様の製造方法と同様である。
図14では、第一基板2の主面2aに形成したインサート物質44からなる第一の金属層44aと、第二基板3の主面3aに形成したインサート物質44からなる第二の金属層44bと、を向かい合わせて、互いに圧力をかけてプレスする様子を示している。
この圧接において、図14の矢印αで表すように、第一の金属層44aの表面に設けた段差S5aのうち、高い側(第二基板3に近い側)から低い側(第二基板3から遠い側)に向けて、インサート物質44を移動させ、且つ、第二の金属層44bの表面に設けた段差S5bのうち、高い側(第一基板2に近い側)から低い側(第一基板2から遠い側)に向けて、インサート物質44を移動させる。この際、第一の金属層44aは、対向する第二の金属層44bと接触して融合しつつ、インサート物質44として移動する。この結果、図15に示すように幅Rの封止パッドが形成される。
第五実施態様の製造方法では、基板の主面に凹部を備える必要がなく、第一の金属層44a及び第二の金属層44bの表面に段差S5a,S5bを設けるだけでよいため、製造がより容易である。各金属層に設けた段差は、圧接時に押し潰されて、厚く形成された領域r3の金属層が、薄く形成された領域r4に拡がり、ほぼ全体としてほぼ均一の厚さになる。この圧接の際、まず、厚く形成された領域r3の金属層どうしが互いに融合してインサート物質44として、形成される封止パッドの端側方向へ拡がり、薄く形成された領域r4に吸収されて、そこに留まる。従って、インサート物質44が、封止パッドの幅Rを越えて拡がる程度は極めて少ないため、機能素子8を破損することがなく、複合基板50を歩留まり良く製造できる。
第五実施態様の製造方法では、金属層の厚さや材質によっては、形成される封止パッドの両端部又は一方の端部には、図16に示すような微細な空隙Tが形成されることもある。このような空隙は、封止パッドの接合力や気密性に問題を生じるものでなければ許容される。
なお、図14では、第一の金属層44aの表面および第二の金属層44bの表面に段差S5a,S5bを設けたが、いずれか一方の金属層の表面だけに、段差S5を設けても、上記と同様な効果が得られる。
<複合基板の製造方法の第六実施態様>
本発明の複合基板の製造方法の第六実施態様として、複合基板60を製造する方法を図17に示す。
ここで、複合基板60の概略平面図は、前述の複合基板10と同じであり(図1)、図17は、複合基板10の概略平面図(図1)におけるC−C線に沿う断面図に相当する断面図である。ただし、複合基板60の概略平面図では、図1における封止パッドの幅Rは、幅Wになる。
第六実施態様の製造方法は、第二基板3の主面3aに形成する金属層の幅Wが異なり、凹部56の位置がスクライブライン側に寄っている以外は、第一実施態様の製造方法と同様である。
図17では、第一基板2の主面2aに形成したインサート物質54からなる第一の金属層54aと、第二基板3の主面3aに形成したインサート物質54からなる第二の金属層54bと、を向かい合わせて、互いに圧力をかけてプレスする様子を示している。
この圧接において、図17の矢印αで表すように、第二の金属層54bの表面に設けた段差S6のうち、高い側(第一基板2に近い側)から低い側(第一基板2から遠い側)に向けて、インサート物質54を移動させる。この際、第一の金属層54aは、対向する第二の金属層54bと接触して融合しつつ、インサート物質54として移動する。この結果、図18に示すように幅Wの封止パッドが形成される。
第六実施態様の製造方法では、工程Bにおいて、第一基板2と第二基板3とを向かい合わせて圧接する際の、凹部56を含む縦断面では、該凹部56の幅方向の中心Jを、工程Bで形成される封止パッドの幅方向の中心Kよりも、スクライブラインQ側に配置する。この配置を実現するためには、工程Aにおいて各主面に金属層を形成する際、当該金属層の形成領域を適宜調整すれば良い。
第六実施形態の製造方法によれば、圧接して接合する際にインサート物質54が、機能素子8が在る側とは反対側のスクライブラインQ側に向けて、凹部56を充填するように移動させることができる。従って、インサート物質54が、封止パッドの幅Wを越えて、機能素子8側に拡がる程度は極めて少ないため、機能素子8を破損することがなく、複合基板60を歩留まり良く製造できる。
なお、図示は省略するが、前述の第二実施形態〜第四実施形態の製造方法においても、工程Bにおいて、第一基板2と第二基板3とを向かい合わせて圧接する際の、凹部を含む縦断面では、該凹部の幅方向の中心Jを、工程Bで形成される封止パッドの幅方向の中心Kよりも、スクライブラインQ側に配置することによって、同様の効果を得られる。
<複合基板の製造方法の第七実施態様>
本発明の複合基板の製造方法の第七実施態様として、複合基板70を製造する方法を図19に示す。
ここで、複合基板70の概略平面図は、前述の複合基板10と同じであり(図1)、図19は、複合基板10の概略平面図(図1)におけるC−C線に沿う断面図に相当する断面図である。ただし、複合基板60の概略平面図では、図1における封止パッドの幅Rは、幅Uになる。
第七実施態様の製造方法は、第二基板3の主面3aに形成する金属層の幅Uが異なる以外は、第一実施態様の製造方法と同様である。
図19では、第一基板2の主面2aに形成したインサート物質64からなる第一の金属層64aと、第二基板3の主面3aに形成したインサート物質64からなる第二の金属層64bと、を向かい合わせて、互いに圧力をかけてプレスする様子を示している。
この圧接において、図19の矢印αで表すように、第二の金属層64bの表面に設けた段差S7のうち、高い側(第一基板2に近い側)から低い側(第一基板2から遠い側)に向けて、インサート物質64を移動させる。この際、第一の金属層64aは、対向する第二の金属層64bと接触して融合しつつ、インサート物質64として移動する。この結果、図20に示すように幅Uの封止パッドが形成される。
第七実施態様の製造方法では、工程Bにおいて、第一基板2と第二基板3とを向かい合わせて圧接する際の、インサート物質64を含む縦断面では、工程Aで配したインサート物質64の幅方向の中心Mを、前記工程Bで形成される前記封止パッドの幅方向の中心Lよりも、スクライブラインQ側に配置する。この配置を実現するためには、工程Aにおいて各主面に金属層を形成する際、当該金属層の形成領域を適宜調整すれば良い。
第七実施形態の製造方法によれば、圧接して接合する際にインサート物質64が、万が一、機能素子8が在る側へ流れたとしても、そのインサート物質64は凹部66よりもスクライブラインQ側にあるので、機能素子8側に流出する可能性を低くできる。
従って、インサート物質64が、封止パッドの幅Uを越えて、機能素子8側に拡がる程度は極めて少ないため、機能素子8を破損することがなく、複合基板70を歩留まり良く製造できる。
第七実施形態の製造方法では、特に図19に示すように、工程Aにおいて、インサート物質64を構成する第二の金属層64bの一方の端部Eを、凹部66内に配置することが好ましい。万が一、圧接して接合する際にインサート物質64が機能素子8がある側へ流れたとしても、該インサート物質64を凹部66内に留めて、機能素子8へ達することを防ぐことができる。
本発明の複合基板の製造方法および複合基板は、ICや電子部品の製造に広く利用することができる。
2…第一基板、2a…第一基板の主面、3…第二基板、3a…第二基板の主面、4…インサート物質、4a…第一の金属層、4b…第二の金属層、5…I/Oパッド、6…凹部、7…絶縁層、8…機能素子、9…キャビティ、10…複合基板、G…第一基板と第二基板との間のスペース、H…封止パッドの厚さ、R…封止パッドの幅、S1…段差、Q…スクライブライン、S2…段差、14…インサート物質、14a…第一の金属層、14b…第二の金属層、16…凹部、20…複合基板、S3…段差、24…インサート物質、24a…第一の金属層、24b…第二の金属層、24c…金属層、24d…金属層、25…レジスト、26…凹部、30…複合基板、S4…段差、34…インサート物質、34a…第一の金属層、34b…第二の金属層、35…レジスト、36, 36’…凹部、37…フォトマスク、40…複合基板、S5a,S5b…段差、44…インサート物質、44a…第一の金属層、44b…第二の金属層、46…凹部、50…複合基板、S6…段差、54…インサート物質、54a…第一の金属層、54b…第二の金属層、56…凹部、60…複合基板、J…凹部の幅方向の中心、K…封止パッドの幅方向の中心、S7…段差、64…インサート物質、64a…第一の金属層、64b…第二の金属層、66…凹部、M…第二の金属層の幅方向の中心、L…封止パッドの幅方向の中心、E…第二の金属層の一方の端部、70…複合基板。

Claims (7)

  1. 平面をなす主面に機能素子が配された第一基板と、該機能素子を挟むように第一基板と接合させる主面を有する第二基板とを用い、
    前記主面のうち少なくとも一方の主面にインサート物質を形成する工程Aと、
    前記主面どうしを向かい合わせて圧接することにより、前記インサート物質を介して、前記第一基板と前記第二基板とを接合させる工程Bと、を含む複合基板の製造方法であって、
    前記工程Aにおいて前記インサート物質の表面に段差を設けること、及び
    前記工程Bにおいて前記段差の高い側から低い側に向けて、前記インサート物質が移動するように圧接すること、
    を特徴とする複合基板の製造方法。
  2. 前記工程Bにおける接合によって、前記インサート物質が前記機能素子を囲む封止パッドを形成することを特徴とする請求項1に記載の複合基板の製造方法。
  3. 前記工程Aにおいて、前記第二基板の主面には、前記インサート物質の表面に設けられる段差が生じるように、凹部が備えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合基板の製造方法。
  4. 前記凹部は、前記段差がスロープとなるように促す形状であることを特徴とする請求項3に記載の複合基板の製造方法。
  5. 前記工程Bにおいて、
    前記第一基板と第二基板とを向かい合わせて圧接する際の、前記凹部を含む縦断面では、
    該凹部の幅方向の中心を、前記工程Bで形成される前記封止パッドの幅方向の中心よりも、スクライブライン側に配置することを特徴とする請求項3又は4に記載の複合基板の製造方法。
  6. 前記工程Bにおいて、
    前記第一基板と第二基板とを向かい合わせて圧接する際の、前記インサート物質を含む縦断面では、
    前記工程Aで配したインサート物質の幅方向の中心を、前記工程Bで形成される前記封止パッドの幅方向の中心よりも、スクライブライン側に配置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の複合基板の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項の製造方法によって得られた複合基板。
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