JP2012077142A - 多面体構造ポリシロキサン系組成物、およびこれを封止剤として用いてなる光半導体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高い透明性・耐熱性・耐光性・ガスバリア性を兼ね備えた多面体構造ポリシロキサン変性体の組成物、およびこれを封止剤として用いてなる光半導体を提供すること。
【解決手段】アルケニル基およびヒドロシリル基を含有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)同士をヒドロシリル化して得られるポリシロキサン化合物(b)に、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)をヒドロシリル化させて得られる多面体構造ポリシロキサン変性体(A)、接着性付与剤(B)、および硬化剤(C)を含有することを特徴とする多面体構造ポリシロキサン系組成物、および該組成物を封止剤として用いてなる光半導体。
【選択図】 なし
【解決手段】アルケニル基およびヒドロシリル基を含有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)同士をヒドロシリル化して得られるポリシロキサン化合物(b)に、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)をヒドロシリル化させて得られる多面体構造ポリシロキサン変性体(A)、接着性付与剤(B)、および硬化剤(C)を含有することを特徴とする多面体構造ポリシロキサン系組成物、および該組成物を封止剤として用いてなる光半導体。
【選択図】 なし
Description
本発明は、高い透明性・耐熱性・耐光性・ガスバリア性を兼ね備えた、多面体構造ポリシロキサン変性体から得られる組成物、およびこれを封止剤として用いてなる光半導体に関する。
多面体骨格を有するポリシロキサン変性体は、その特異的な化学構造から優れた耐熱性・耐光性・化学的安定性・ガスバリア性等を示し、その応用が期待されている。例えば、光素子封止剤用途への展開を意図し、多面体骨格を有するポリシロキサンを用いた樹脂組成物が開示されている(特許文献1)。
光素子のひとつであるLEDに用いる封止剤は、発光素子を大気中の水分やゴミから保護することを目的に使用されており、従来、シリコーンゴムやエポキシ樹脂が使われているが、いずれも課題を抱えていた。
シリコーンゴムは耐熱・耐光性が良いものの、ガスバリア性が低く、長期間の使用により発光素子の発光特性が低下するという問題があった(特許文献2)。また、エポキシ樹脂は、シリコーンゴムに比べ高いガスバリア性を有しているが、一般にシリコーンに比べ耐熱、耐光性が悪いといった問題がある。この問題は、近年の高輝度化LEDの点灯時での発熱量増大に伴い、この耐熱、耐光性の悪さがますます顕著なものとなっている。
一方、開示されている多面体骨格を有するポリシロキサンを用いた樹脂組成物においても、その耐熱性は十分なものとは言えず、そのため、耐熱性・耐光性、およびガスバリア性を兼ね備えた封止剤、およびこれを用いてなる光半導体の開発が強く求められていた。
本発明は、上記課題が解決された、高い耐熱性・耐光性・ガスバリア性を有する多面体構造ポリシロキサン系組成物、およびこれを封止剤として用いてなる光半導体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、本発明をなすに至った。本発明は以下の構成を有するものである。
1). アルケニル基およびヒドロシリル基を含有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)同士をヒドロシリル化して得られるポリシロキサン化合物(b)に、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)をヒドロシリル化させて得られる多面体構造ポリシロキサン変性体(A)、接着性付与剤(B)、および硬化剤(C)を含有することを特徴とする多面体構造ポリシロキサン系組成物。
2). 接着性付与剤(B)が、シラン系カップリング剤であることを特徴とする1)に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
3). 硬化剤(C)がアルケニル基またはヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンであることを特徴とする1)または2)に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
4). 硬化剤(C)において、アルケニル基がビニル基であることを特徴とする1)〜3)のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
5). ポリシロキサン化合物(b)に多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)由来のアルケニル基もしくはヒドロシリル基のどちらか一方が残留していることを特徴とする1)〜4)のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
6). 多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、温度20℃で液状であることを特徴とする1)〜5)のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
7). 多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基またはアルケニル基を有する事を特徴とする1)〜6)のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
8). 多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)のアルケニル基がビニル基であることを特徴とする1)〜7)のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
9). ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)がヒドロシリル基もしくはアルケニル基を含有するシロキサン化合物であることを特徴とする1)〜8)のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
10). ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)がヒドロシリル基もしくはアルケニル基を有する環状シロキサンであることを特徴とする9)に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
11). ヒドロシリル化触媒を含有することを特徴とする1)〜10)のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
12). 硬化遅延剤を含有することを特徴とする1)〜11)のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
13). アルケニル基およびヒドロシリル基を含有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)同士をヒドロシリル化して得られるポリシロキサン化合物(b)に、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)をヒドロシリル化させて得られる多面体構造ポリシロキサン変性体(A)に接着性付与剤(B)、および硬化剤(C)を配合することを特徴とする、1)〜12)のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物の製造方法。
14). 1)〜12)のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物を封止剤として用いてなる光半導体であって、該組成物の硬化後の透湿度が40g/m2/24h以下であることを特徴とする光半導体。
本発明によれば、高い耐熱性・耐光性・ガスバリア性を有する多面体構造ポリシロキサン系組成物、およびこれを封止剤として用いてなる光半導体を提供することができる。
以下に、本発明について詳細に説明する。
<多面体構造ポリシロキサン変性体(A)>
本発明の多面体構造ポリシロキサン変性体(A)は、アルケニル基およびヒドロシリル基を含有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)同士をヒドロシリル化して得られるポリシロキサン化合物(b)に、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)をヒドロシリル化させて得ることができる。
本発明の多面体構造ポリシロキサン変性体(A)は、アルケニル基およびヒドロシリル基を含有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)同士をヒドロシリル化して得られるポリシロキサン化合物(b)に、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)をヒドロシリル化させて得ることができる。
多面体構造ポリシロキサン変性体(A)の製造においては、アルケニル基およびヒドロシリル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)同士を分子間でヒドロシリル化反応させてポリシロキサン化合物(b)を得た後、さらにヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)とをヒドロシリル化反応させることにより、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)、あるいは、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)を用いて得られる硬化物に、より高い耐熱性や耐光性、耐青色レーザー性、強度、ガスバリア性等を付与することが可能となる。
本発明における多面体構造ポリシロキサン変性体(A)は、ハンドリング性・加工性の観点から温度20℃において、液状であることが好ましい。
また、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)は、得られる硬化物の強度や硬度、さらには、耐熱性・耐光性等の観点から、分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基、または、分子中に少なくとも3個のアルケニル基を有することが好ましい。本発明の透湿性の効果の面でも3個以上有することが好ましく、さらには、5個以上、特には10個以上有することが好ましい。また、より高い透湿性の面から、分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有することが好ましく、さらには、少なくとも3個のヒドロシリル基を有すると共に実質的にアルケニル基を有しないことが好ましい。
また、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)は、得られる硬化物の強度や硬度、さらには、耐熱性・耐光性等の観点から、分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基、または、分子中に少なくとも3個のアルケニル基を有することが好ましい。本発明の透湿性の効果の面でも3個以上有することが好ましく、さらには、5個以上、特には10個以上有することが好ましい。また、より高い透湿性の面から、分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有することが好ましく、さらには、少なくとも3個のヒドロシリル基を有すると共に実質的にアルケニル基を有しないことが好ましい。
ヒドロシリル基、または、アルケニル基の数の上限は、含有するケイ素原子の個数を越えないことが好ましく、さらには含有するケイ素原子の1/2を越えないことが好ましい。具体的個数は、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)の分子量によって一概には言えないが、あえて例示すれば、40個以下、さらには25個以下をあげることができる。
<多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)>
本発明における(a)成分は、アルケニル基およびヒドロシリル基を有する多面体構造ポリシロキサン系化合物であればよく、特に限定されない。
本発明における(a)成分は、アルケニル基およびヒドロシリル基を有する多面体構造ポリシロキサン系化合物であればよく、特に限定されない。
本発明において使用される多面体構造ポリシロキサン系化合物において、多面体構造に含有されるSi原子の数は6〜24であることが好ましく、具体的に、例えば、以下の構造で示される多面体構造を有するシルセスキオキサンが例示される(ここでは、Si原子数=8を代表例として例示する)。
上記式中R1〜R8は、少なくとも1つはアルケニル基(アルケニル基を有する基を含む)であり、また、少なくとも1つは水素原子である。その他の基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基で置換した基から選ばれる基である。
また、その他の基としては炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10の非置換又は置換の1価の炭化水素基であってもかまわない。
アルケニル基の例として、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基が挙げられる。アルケニル基を有する基としては、(メタ)アクリロイル基を例示することができる。アルキル基の例として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられる。シクロアルキル基の例として、シクロヘキシル基等、アリール基の例として、フェニル基、トリル基が挙げられる。炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基で置換した基としては、クロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基が挙げられる。
アルケニル基においては、耐熱性の観点からビニル基が好ましく、アルケニル基(アルケニル基を有する基を含む)および水素原子以外の基が選択される場合は、耐熱性の観点からメチル基が好ましい。
上記、多面体構造を有するシルセスキオキサンは、例えば、RSiX3(式中Rは、上述のR1〜R8を表し、Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基等の加水分解性官能基を表す)のシラン化合物の加水分解縮合反応によって、得ることができる。また、RSiX3の加水分解縮合反応によって分子内に3個のシラノール基を有するトリシラノール化合物を合成したのち、さらに、同一もしくは異なる3官能性シラン化合物を反応させることにより、閉環し、多面体構造を有するシルセスキオキサンを合成する方法も適用可能である。さらには、前記トリシラノール化合物に、1官能性シランおよび/または2官能性シランを反応させることにより、部分開裂型の多面体構造を有するシルセスキオキサンを合成することもできる。
本発明での多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)において、さらに好ましい例としては、以下の構造で示されるような多面体構造を有するシリル化ケイ酸が例示される(ここでは、Si原子数=8を代表例として例示する)。多面体骨格を形成するSi原子とアルケニル基およびヒドロシリル基とが、シロキサン結合を介して結合していると、得られる硬化物の剛直になり過ぎず、良好な成形体を得ることができる。
上記式中R9〜R32のうち、少なくとも1つはアルケニル基(アルケニル基を有する基を含む)、また、少なくとも1つは水素原子である。その他の基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基で置換した基から選ばれる基である。また、その他の基としては炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10の非置換または置換の1価の炭化水素基であってもかまわない。
アルケニル基の例として、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基が挙げられる。アルケニル基を有する基としては、(メタ)アクリロイル基を例示することができる。アルキル基の例として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられる。シクロアルキル基の例として、シクロヘキシル基、アリール基の例として、フェニル基、トリル基が挙げられる。炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基で置換した基としては、クロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基が挙げられる。
アルケニル基においては、耐熱性の観点からビニル基が好ましく、アルケニル基(アルケニル基を有する基を含む)および水素原子以外の基が選択される場合は、耐熱性、耐光性の観点からメチル基が好ましい。
多面体構造を有するシリル化ケイ酸の合成方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いて合成される。前記合成方法としては、具体的に、例えば、テトラエトキシシラン等のテトラアルコキシシランを4級アンモニウムヒドロキシド等の塩基存在下で加水分解縮合させる方法が挙げられる。
本合成方法においては、テトラアルコキシシランの加水分解縮合反応により、多面体構造を有するケイ酸塩が得られ、さらに得られたケイ酸塩をアルケニル基含有シリルクロライド、ヒドロシリル基含有シリルクロライド等のシリル化剤と反応させることにより、多面体構造を形成するSi原子とアルケニル基およびヒドロシリル基とが、シロキサン結合を介して結合した多面体構造ポリシロキサンを得ることが可能となる。本発明においては、シリカや稲籾殻等のシリカ含有物質からも、同様の多面体構造を有するシリル化ケイ酸を得ることが可能である。
本発明においては、多面体構造を有するシリル化ケイ酸の多面体骨格に含有されるSi原子の数として、6〜24、さらに好ましくは、6〜10のものを好適に用いることが可能である。また、Si原子数の異なる多面体骨格を有するポリシロキサンの混合物であってもよい。
本発明の(a)における多面体骨格を形成するSi原子上に存在するアルケニル基およびヒドロシリル基については、得られる多面体構造ポリシロキサン変性体(A)や多面体構造ポリシロキサン変性体(A)を用いて得られる硬化物の強度やガスバリア性、ハンドリング性、成形加工性の観点から、
(i)[アルケニル基の数]−[ヒドロシリル基の数]>2、もしくは、
(ii)[ヒドロシリル基の数]−[アルケニル基の数]>2、
であることが好ましい。
(i)[アルケニル基の数]−[ヒドロシリル基の数]>2、もしくは、
(ii)[ヒドロシリル基の数]−[アルケニル基の数]>2、
であることが好ましい。
また、本発明の(a)における多面体骨格を形成するSi原子上に存在するアルケニル基もしくはヒドロシリル基の少ない方が平均して2.5個以下、さらには、1.5個以下であることが好ましい。2.5個を超えると、後述のポリシロキサン化合物(b)あるいは、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)にゲル化が生じ、ハンドリング性や成形加工性等が低下する恐れがある。
一方、ガスバリア性の観点からは、本発明の(a)における多面体骨格を形成するSi原子上に存在するアルケニル基もしくはヒドロシリル基の少ない方が平均して0.5個以上、さらには、1.0個以上であることが好ましい。
<ポリシロキサン化合物(b)>
本発明におけるポリシロキサン化合物(b)は、アルケニル基およびヒドロシリル基を含有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)同士を直接ヒドロシリル化反応により結合させて得ることができる。本発明におけるポリシロキサン化合物(b)は、(a)由来のアルケニル基およびヒドロシリル基の反応により、多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)の分子同士が直接結合することで、例えば、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)を用いて得られる硬化物の強度やガスバリア性、ダイシング性(切削加工性)を向上させることが可能となる。
本発明におけるポリシロキサン化合物(b)は、アルケニル基およびヒドロシリル基を含有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)同士を直接ヒドロシリル化反応により結合させて得ることができる。本発明におけるポリシロキサン化合物(b)は、(a)由来のアルケニル基およびヒドロシリル基の反応により、多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)の分子同士が直接結合することで、例えば、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)を用いて得られる硬化物の強度やガスバリア性、ダイシング性(切削加工性)を向上させることが可能となる。
ここで、多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)由来のアルケニル基およびヒドロシリル基のヒドロシリル化反応において、アルケニル基またはヒドロシリル基のどちらか一方が残留していることが、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)を用いて得られる硬化物の硬度や強度、ガスバリア性やダイシング性(切削加工性)の観点から好ましい。
ここで、アルケニル基またはヒドロシリル基のどちらか一方が残留した状態とは、アルケニル基もしくはヒドロシリル基のうち残留しないとされる方の数がポリシロキサン化合物(b)の1分子中に、平均して0.5個未満、好ましくは、0.2個未満、さらに好ましくは0個の状態となることであり、他方、残留する置換基の数はポリシロキサン化合物(b)1分子中に、平均して、1.5個以上、好ましくは2個以上、さらに好ましくは、2.5個以上の状態となることが好ましい。このとき、ガスバリア性の観点からは、残留する置換基の数がさらに多くなることがより好ましい。
具体的に例えば、最終的に得られる多面体構造ポリシロキサン変性体(A)や多面体構造ポリシロキサン変性体(A)を含有する組成物を硬化させて得られる硬化物の耐熱性や耐光性の観点から、アルケニル基が残留していることが好ましい。
<ヒドロシリル化触媒>
多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)同士をヒドロシリル化反応させてポリシロキサン化合物(b)を得る際には、ヒドロシリル化触媒を用いることができる。ヒドロシリル化触媒としては、特に制限はなく、任意のものを使用することができる。具体的に例示すると、白金−オレフィン錯体、塩化白金酸、白金の単体、担体(アルミナ、シリカ、カーボンブラック等)に固体白金を担持させたもの;白金−ビニルシロキサン錯体{例えば、Ptn(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt〔(MeViSiO)4〕n};白金−ホスフィン錯体{例えば、Pt(PPh3)4、Pt(PBu3)4};白金−ホスファイト錯体{例えば、Pt〔P(OPh)3〕4、Pt〔P(OBu)3〕4}(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは整数を表す)、Pt(acac)2、また、Ashbyらの米国特許第3159601及び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、並びにLamoreauxらの米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラ−ト触媒も挙げられる。
多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)同士をヒドロシリル化反応させてポリシロキサン化合物(b)を得る際には、ヒドロシリル化触媒を用いることができる。ヒドロシリル化触媒としては、特に制限はなく、任意のものを使用することができる。具体的に例示すると、白金−オレフィン錯体、塩化白金酸、白金の単体、担体(アルミナ、シリカ、カーボンブラック等)に固体白金を担持させたもの;白金−ビニルシロキサン錯体{例えば、Ptn(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt〔(MeViSiO)4〕n};白金−ホスフィン錯体{例えば、Pt(PPh3)4、Pt(PBu3)4};白金−ホスファイト錯体{例えば、Pt〔P(OPh)3〕4、Pt〔P(OBu)3〕4}(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは整数を表す)、Pt(acac)2、また、Ashbyらの米国特許第3159601及び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、並びにLamoreauxらの米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラ−ト触媒も挙げられる。
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh3)3、RhCl3、Rh/Al2O3、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げられる。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用しても構わない。触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、Pt(acac)2等が好ましい。
ヒドロシリル化反応の反応温度としては、30〜400℃、さらに好ましくは、40〜250℃であることが好ましい。また、ポリシロキサン化合物(b)にヒドロシリル化触媒が残存する場合は、残存するヒドロシリル化触媒を、次の(c)とヒドロシリル化する際のヒドロシリル化触媒として用いることも可能である。
<ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)>
本発明におけるヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)は、分子中にヒドロシリル基またはアルケニル基を平均して1個以上含有する化合物であれば特に制限はないが、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)のハンドリング性、成形加工性、透明性、あるいは、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)を用いて得られる硬化物の透明性、耐熱性、耐光性の観点から、前記したポリシロキサン化合物(a)や(b)に該当するポリシロキサン以外であることが好ましく、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基を含有するシロキサン化合物、さらには、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基を有する直鎖状あるいは環状シロキサンが好ましい。特には、耐青色レーザー性やガスバリア性等の観点から、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基を有する環状シロキサンが好ましいものとして挙げられる。
本発明におけるヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)は、分子中にヒドロシリル基またはアルケニル基を平均して1個以上含有する化合物であれば特に制限はないが、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)のハンドリング性、成形加工性、透明性、あるいは、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)を用いて得られる硬化物の透明性、耐熱性、耐光性の観点から、前記したポリシロキサン化合物(a)や(b)に該当するポリシロキサン以外であることが好ましく、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基を含有するシロキサン化合物、さらには、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基を有する直鎖状あるいは環状シロキサンが好ましい。特には、耐青色レーザー性やガスバリア性等の観点から、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基を有する環状シロキサンが好ましいものとして挙げられる。
ポリシロキサン化合物(b)に残留する置換基が例えばアルケニル基である場合、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)としてはヒドロシリル基含有化合物を用いることが好ましい。ポリシロキサン化合物(b)に残留する置換基がヒドロシリル基である場合、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)としてはアルケニル基含有化合物を用いることが好ましい。
本発明におけるヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明におけるヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アルケニル基を有する直鎖状シロキサンとしては、ジメチルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリシロキサン、などが例示される。
アルケニル基を有する環状シロキサンとしては、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−プロピル−3,5,7−トリビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジビニル−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリビニル−トリメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタビニル−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサビニル−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロシロキサンが挙げられる。
ヒドロシリル基を有する直鎖状シロキサンの具体例としては、ジメチルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンが挙げられる。
ヒドロシリル基を有する環状シロキサンの具体例としては、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−プロピル−3,5,7−トリハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジハイドロジェン−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリハイドロジェン−トリメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタハイドロジェン−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサハイドロジェン−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロシロキサンが挙げられる。
本発明におけるヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)は、前記したようにシロキサン化合物が好ましく、耐熱性・耐光性の観点から、シロキサン化合物中のSi原子上は、水素原子、ビニル基、メチル基から構成されることが好ましく、製造上の観点からは水素原子とメチル基から構成されることがより好ましい。さらには、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンが入手性にも優れていることから好ましい。また、特には、耐青色レーザー性やガスバリア性の観点から、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンが好ましい。
ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)の添加量は、ポリシロキサン化合物(b)に残留するアルケニル基またはヒドロシリル基の2種の官能基のうち、多く残留する官能基1個あたり、Si原子に直結した水素原子もしくはアルケニル基の数が2.5〜20個、さらには5〜15個になるように用いることが好ましい。
添加量が少ないと、架橋反応によりゲル化が生じてハンドリング性の劣る多面体構造ポリシロキサン変性体(A)となり、多すぎると、(A)を用いて得られる硬化物の物性に悪影響を及ぼす場合がある。さらには、過剰量のヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)を存在させるため、例えば減圧・加熱条件下にて、未反応のヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)を取り除くことが好ましい。
<接着性付与剤(B)>
本発明における接着性付与剤としては、シラン系カップリング剤、ほう素系カップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等を好適に使用することが可能である。
本発明における接着性付与剤としては、シラン系カップリング剤、ほう素系カップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等を好適に使用することが可能である。
シラン系カップリング剤の例としては、分子中にエポキシ基、メタクリル基、アクリル基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、ビニル基、カルバメート基から選ばれる少なくとも1個の官能基と、ケイ素原子結合アルコキシ基を有するシランカップリング剤が好ましい。官能基については、中でも、硬化性及び接着性の点から、エポキシ基、メタクリル基、アクリル基が好ましい。特にはエポキシ基が好ましい。
具体的に例示すると、エポキシ基を有するエポキシ系シランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランが挙げられる。
また、メタクリル基あるいはアクリル基を有する(メタ)アクリル系シランカップリング剤としては、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシランが挙げられる。
ほう素系カップリング剤の例としては、ほう酸トリメチル、ほう酸トリエチル、ほう酸トリ−2−エチルヘキシル、ほう酸ノルマルトリオクタデシル、ほう酸トリノルマルオクチル、ほう酸トリフェニル、トリメチレンボレート、トリス(トリメチルシリル)ボレート、ほう酸トリノルマルブチル、ほう酸トリ−sDE−ブチル、ほう酸トリ−tDrt−ブチル、ほう酸トリイソプロピル、ほう酸トリノルマルプロピル、ほう酸トリアリル、ほう素メトキシエトキサイドが挙げられる。
チタン系カップリング剤の例としては、テトラ(n−ブトキシ)チタン,テトラ(i−プロポキシ)チタン,テトラ(ステアロキシ)チタン、ジ−i−プロポキシ−ビス(アセチルアセトネート)チタン,i−プロポキシ(2−エチルヘキサンジオラート)チタン,ジ−i−プロポキシ−ジエチルアセトアセテートチタン,ヒドロキシ−ビス(ラクテト)チタン、i−プロピルトリイソステアロイルチタネート,i−プロピル−トリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート,テトラ−i−プロピル)−ビス(ジオクチルホスファイト)チタネート,テトラオクチル−ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート,ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート,ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート,i−プロピルトリオクタノイルチタネート,i−プロピルジメタクリル−i−ステアロイルチタネートが挙げられる。
アルミニウム系カップリング剤としては、アルミニウムブトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムアセチルアセトナート、アルミニウムエチルアセトアセトナート、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートが挙げられる。
本発明における接着性付与剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。添加量は、(A)成分の0.01〜30重量%であることが好ましい。さらには0.1〜20重量%、特には1〜10重量%が好ましい。
<ポリシロキサン系組成物>
本発明の多面体構造ポリシロキサン変性体(A)、および接着性付与剤(B)からなる組成物であるが、必要に応じて硬化剤(C)、ヒドロシリル化触媒、硬化遅延剤を添加して成すこともできる。添加物は必要に応じて適宜選択することができる。硬化遅延剤を用いることで組成物安定性、硬化過程でのヒドロシリル化の反応性の調整をすることができる。本発明のポリシロキサン系組成物は、透明な液状性樹脂組成物となす事が可能である。液状組成物と成すことにより、基材に塗布し、加熱して硬化させることで透明の膜を得ることができ、例えば、各種接着剤、コーティング剤、封止剤として好適に用いることが可能である。
本発明の多面体構造ポリシロキサン変性体(A)、および接着性付与剤(B)からなる組成物であるが、必要に応じて硬化剤(C)、ヒドロシリル化触媒、硬化遅延剤を添加して成すこともできる。添加物は必要に応じて適宜選択することができる。硬化遅延剤を用いることで組成物安定性、硬化過程でのヒドロシリル化の反応性の調整をすることができる。本発明のポリシロキサン系組成物は、透明な液状性樹脂組成物となす事が可能である。液状組成物と成すことにより、基材に塗布し、加熱して硬化させることで透明の膜を得ることができ、例えば、各種接着剤、コーティング剤、封止剤として好適に用いることが可能である。
また、本組成物は金型に流し込み、加熱することにより、高い透明性、耐熱性、耐光性、ガスバリア性、加工性等に優れる硬化物を得ることもできる。
硬化させる際に温度を加える場合は、好ましくは、30〜400℃、さらに好ましくは40〜250℃である。硬化温度が高くなり過ぎると、得られる硬化物に外観不良が生じる傾向があり、低すぎると硬化が不十分となる。また、2段階以上の温度条件を組み合わせて硬化させてもよい。具体的には例えば、80℃、90℃、100℃、120℃、150℃、180℃の様に段階的に硬化温度を引き上げていくことで、良好な硬化物を得ることが可能となる。
硬化時間は硬化温度、用いるヒドロシリル化触媒の量及びヒドロシリル基の量その他、本願組成物のその他の配合物の組み合わせにより適宜選択することができるが、あえて例示すれば、1分〜24時間、好ましくは10分〜16時間行うことにより、良好な硬化物を得ることができる。
<硬化剤(C)>
本発明における硬化剤(C)としては、アルケニル基もしくはヒドロシリル基を有する化合物を好適に用いることができる。アルケニル基もしくはヒドロシリル基を有する化合物としては、1分子中に少なくともアルケニル基もしくはヒドロシリル基を2個含有するものが好ましく、アルケニル基もしくはヒドロシリル基を有するポリシロキサンが好ましい。ポリシロキサンとしては、さらには、アルケニル基もしくはヒドロシリル基を有する直鎖状シロキサン、アルケニル基もしくはヒドロシリル基を有する環状シロキサン、分子末端にアルケニル基もしくはヒドロシリル基を有するポリシロキサンが好ましいものとして挙げられる。
本発明における硬化剤(C)としては、アルケニル基もしくはヒドロシリル基を有する化合物を好適に用いることができる。アルケニル基もしくはヒドロシリル基を有する化合物としては、1分子中に少なくともアルケニル基もしくはヒドロシリル基を2個含有するものが好ましく、アルケニル基もしくはヒドロシリル基を有するポリシロキサンが好ましい。ポリシロキサンとしては、さらには、アルケニル基もしくはヒドロシリル基を有する直鎖状シロキサン、アルケニル基もしくはヒドロシリル基を有する環状シロキサン、分子末端にアルケニル基もしくはヒドロシリル基を有するポリシロキサンが好ましいものとして挙げられる。
さらに、具体的に例えば、得られる硬化物の強度や耐熱性、耐光性、耐青色レーザー性の観点から、アルケニル基もしくはヒドロシリル基を有する直鎖状シロキサンであることが好ましく、両末端にアルケニル基もしくはヒドロシリル基を有する直鎖状のポリシロキサンであることがさらに好ましい。また、さらにはガスバリア性の観点から、−SiO−で示すことが出来るシロキサンユニットの数は平均1.5個以上であることが好ましく、さらに好ましくは平均1.5〜15個、特には平均1.5〜12個のポリシロキサンを用いることが好ましい。シロキサンユニットの数が多いときは、ガスバリア性の低下を招くことがあるので、さらには平均1.5〜8個、特には平均1.5〜5個のポリシロキサンを用いることが好ましい。
本発明における硬化剤(C)は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アルケニル基を有する直鎖状シロキサンの具体例としては、ジメチルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリシロキサンが挙げられる。
アルケニル基を有する直鎖状シロキサンの具体例としては、ジメチルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリシロキサンが挙げられる。
アルケニル基を有する環状シロキサンの具体例としては、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−プロピル−3,5,7−トリビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジビニル−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリビニル−トリメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタビニル−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサビニル−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロシロキサンなどが例示される。
分子末端にアルケニル基を有するポリシロキサンの具体例としては、先に例示したジメチルアルケニル基で末端が封鎖されたポリシロキサン、ジメチルアルケニルシロキサン単位とSiO2単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサンが挙げられる。
ヒドロシリル基を有する直鎖状シロキサンの具体例としては、ジメチルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリシロキサンが挙げられる。
ヒドロシリル基を有する環状シロキサンの具体例としては、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−プロピル−3,5,7−トリハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジハイドロジェン−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンが挙げられる。
分子末端にヒドロシリル基を有するポリシロキサンの具体例としては、先に例示したジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリシロキサン、ジメチルハイドロジェンシロキサン単位(H(CH3)2SiO1/2単位)とSiO2単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサンが挙げられる。
本発明においては、耐熱性、耐光性の観点から、Si原子上は、水素原子、ビニル基およびメチル基から構成されることが好ましい。
本発明における硬化剤(C)の添加量は、(A)成分の1〜500重量%であることが好ましい。さらには5〜400重量%、特には10〜300重量%が好ましい。
本発明における硬化剤(C)の添加量は、(A)成分の1〜500重量%であることが好ましい。さらには5〜400重量%、特には10〜300重量%が好ましい。
<ヒドロシリル化触媒>
また、組成物に用いることができる、ヒドロシリル化触媒については、特に制限はなく、任意のものを使用することができる。具体的に例示すると、白金−オレフィン錯体、塩化白金酸、白金の単体、担体(アルミナ、シリカ、カーボンブラック等)に固体白金を担持させたもの;白金−ビニルシロキサン錯体{例えば、Ptn(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt〔(MeViSiO)4〕n};白金−ホスフィン錯体{例えば、Pt(PPh3)4、Pt(PBu3)4};白金−ホスファイト錯体{例えば、Pt〔P(OPh)3〕4、Pt〔P(OBu)3〕4}(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは整数を表す)、Pt(acac)2、また、Ashbyらの米国特許第3159601及び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、並びにLamoreauxらの米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラ−ト触媒も挙げられる。
また、組成物に用いることができる、ヒドロシリル化触媒については、特に制限はなく、任意のものを使用することができる。具体的に例示すると、白金−オレフィン錯体、塩化白金酸、白金の単体、担体(アルミナ、シリカ、カーボンブラック等)に固体白金を担持させたもの;白金−ビニルシロキサン錯体{例えば、Ptn(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt〔(MeViSiO)4〕n};白金−ホスフィン錯体{例えば、Pt(PPh3)4、Pt(PBu3)4};白金−ホスファイト錯体{例えば、Pt〔P(OPh)3〕4、Pt〔P(OBu)3〕4}(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは整数を表す)、Pt(acac)2、また、Ashbyらの米国特許第3159601及び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、並びにLamoreauxらの米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラ−ト触媒も挙げられる。
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh3)3、RhCl3、Rh/Al2O3、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げられる。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用しても構わない。触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、Pt(acac)2等が好ましい。
さらに、硬化過程でのヒドロシリル化反応の反応性を調整する目的で、ヒドロシリル化触媒を追加することができる。
本発明におけるヒドロシリル化触媒の添加量は、(A)成分の0.00001〜0.5重量%であることが好ましい。さらには0.00005〜0.1重量%、特には0.0001〜0.05重量%が好ましい。
本発明におけるヒドロシリル化触媒の添加量は、(A)成分の0.00001〜0.5重量%であることが好ましい。さらには0.00005〜0.1重量%、特には0.0001〜0.05重量%が好ましい。
<硬化遅延剤>
本発明のポリシロキサン系組成物の保存安定性を改良する目的、あるいは硬化過程でのヒドロシリル化反応の反応性を調整する目的で、硬化遅延剤を使用することができる。硬化遅延剤としては公知のものが使用でき、具体的には脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられる。これらを単独使用、または2種以上併用してもかまわない。
本発明のポリシロキサン系組成物の保存安定性を改良する目的、あるいは硬化過程でのヒドロシリル化反応の反応性を調整する目的で、硬化遅延剤を使用することができる。硬化遅延剤としては公知のものが使用でき、具体的には脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられる。これらを単独使用、または2種以上併用してもかまわない。
前記の脂肪族不飽和結合を含有する化合物としては、3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチン、3−ヒドロキシ−3−フェニル−1−ブチン、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、1−エチニル−1−シクロヘキサノール等のプロパギルアルコール類、エン−イン化合物類、無水マレイン酸、マレイン酸ジメチル等のマレイン酸エステル類等が例示されうる。有機リン化合物としては、トリオルガノフォスフィン類、ジオルガノフォスフィン類、オルガノフォスフォン類、トリオルガノフォスファイト類等が例示されうる。有機イオウ化合物としては、オルガノメルカプタン類、ジオルガノスルフィド類、硫化水素、ベンゾチアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾールジサルファイド等が例示されうる。スズ系化合物としては、ハロゲン化第一スズ2水和物、カルボン酸第一スズ等が例示されうる。有機過酸化物としては、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、過安息香酸t−ブチルが挙げられる。
硬化遅延剤の添加量は、特に限定するものではないが、ヒドロシリル化触媒1モルに対して10−1〜103モルの範囲で用いるのが好ましく、1〜300モルの範囲で用いるのがより好ましい。また、これらの硬化遅延剤は単独で使用してもよく、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
本発明のポリシロキサン系組成物はガスバリア性が高く(透湿度が低い)、その組成物の硬化後のガスバリア性(透湿度)が40g/m2/24h以下、さらには30g/m2/24h以下、特には20g/m2/24h以下とすることも可能である。
なお、本発明におけるガスバリア性(透湿度)とは以下の方法に従って算出されるものである。
なお、本発明におけるガスバリア性(透湿度)とは以下の方法に従って算出されるものである。
5cm角の板ガラス(0.5mm厚)の上部に5cm角のポリイソブチレンゴムシート(3mm厚、ロの字型になるように内部の3cm角を切り取ったもの)を固定した治具を作製し、和光純薬工業製塩化カルシウム(水分測定用)0.3gをロの字型内に充填しこれを試験体とする。さらに上部に4cm角の評価用硬化物(2mm厚)を固定し、恒温恒湿機(エスペック製 PR‐2KP)内で温度40℃、湿度、90%RHで24時間養生し、以下の式に従い、透湿度を算出する。
透湿度(g/m2/24h)={(透湿性試験後の試験体総重量(g))−(透湿性試験前の試験体総重量(g))}×10000/9cm2。
本発明におけるガスバリア性(透湿度)は、例えば、光半導体もしくは光学デバイスにおいて、銀リードフレーム等の腐食性抑制の目安となる値である。封止剤の透湿度が高い場合、具体的には40g/m2/24hより高い場合においては、水蒸気、更には、酸素等のガスも透過しやすく、銀リードフレームが腐食され、光半導体もしくは光学デバイスの特性の低下を招く恐れがある。本発明のポリシロキサン系組成物は、硬化後の透湿度を40g/m2/24h以下とすることが可能であるため、水蒸気や酸素等のガスの透過を抑制することができる。そのため、本発明のポリシロキサン系組成物を封止剤として用いてなる光半導体は、素子の劣化が少なく耐久性の良い光学デバイスを提供することができる。
また、本発明に用いるポリシロキサン系組成物には、上記必須成分に加え、任意成分として本発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じて、シリカ、粉砕石英、炭酸カルシウム、カーボンなどの充填剤を添加してもよい。
また、本発明のポリシロキサン系組成物には、必要に応じて着色剤、耐熱性向上剤などの各種添加剤や反応制御剤、離型剤あるいは充填剤用分散剤などを任意で添加することができる。
この充填剤用分散剤としては、例えば、ジフェニルシランジオール、各種アルコキシシラン、カーボンファンクショナルシラン、シラノール基含有低分子量シロキサンが挙げられる。
また、本発明のポリシロキサン系組成物には、必要に応じて着色剤、耐熱性向上剤などの各種添加剤や反応制御剤、離型剤あるいは充填剤用分散剤などを任意で添加することができる。
この充填剤用分散剤としては、例えば、ジフェニルシランジオール、各種アルコキシシラン、カーボンファンクショナルシラン、シラノール基含有低分子量シロキサンが挙げられる。
また、本発明のポリシロキサン系組成物を難燃性、耐火性にするためには二酸化チタン、炭酸マンガン、Fe2O3、フェライト、マイカ、ガラス繊維、ガラスフレークなどの公知の添加剤を添加してもよい。なお、これら任意成分は、本発明の効果を損なわないように最小限の添加量に止めることが好ましい。
本発明に用いるポリシロキサン系組成物は、上記した成分をロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどの混練機を用いたり、遊星式攪拌脱泡機を用いて均一に混合し、必要に応じ加熱処理を施したりすることにより得ることができる。
本発明のポリシロキサン系組成物は、成形体として使用することができる。成形方法としては、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、カレンダー成形、真空成形、発泡成形、射出成形、液状射出成形、注型成形などの任意の方法を使用することができる。
本発明によるポリシロキサン系組成物から得られる成形体は、耐熱性、耐光性に優れる。
本発明のポリシロキサン系組成物は、光学材料用組成物として用いることができる。ここで言う光学材料とは、可視光、赤外線、紫外線、X線、レーザーなどの光をその材料中を通過させる用途に用いる材料一般を示す。
本発明において得られる変性体および組成物の用途としては、具体的には、カラーフィルター、レジスト材料、液晶ディスプレイ分野における基板材料、パッシベーション膜、導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フィルム、接着剤、偏光子保護フィルムなどの液晶用フィルムなどの液晶表示装置周辺材料が挙げられる。
また、次世代フラットパネルディスプレイとして期待されるカラーPDP(プラズマディスプレイ)の封止剤、反射防止フィルム、光学補正フィルム、ハウジング材、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤、またLED表示装置に使用されるLED素子のモールド材、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤、またプラズマアドレス液晶(PALC)ディスプレイにおける基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フィルム、接着剤、偏光子保護フィルム、また有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイにおける前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤、またフィールドエミッションディスプレイ(FED)における各種フィルム基板、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤が挙げられる。
光記録分野では、VD(ビデオディスク)、CD/CD−ROM、CD−R/RW、DVD−R/DVD−RAM、MO/MD、PD(相変化ディスク)、光カード用のディスク基板材料、ピックアップレンズ、保護フィルム、封止剤、接着剤が挙げられる。
光学機器分野では、スチールカメラのレンズ用材料、ファインダプリズム、ターゲットプリズム、ファインダーカバー、受光センサー部が例示される。また、ビデオカメラの撮影レンズ、ファインダーが例示される。またプロジェクションテレビの投射レンズ、保護フィルム、封止剤、接着剤などが例示される。光センシング機器のレンズ用材料、封止剤、接着剤、フィルムが挙げられる。
光部品分野では、光通信システムでの光スイッチ周辺のファイバー材料、レンズ、導波路、素子の封止剤、接着剤などが例示される。光コネクタ周辺の光ファイバー材料、フェルール、封止剤、接着剤などが例示される。光受動部品、光回路部品ではレンズ、導波路、LEDの封止剤、接着剤などが例示される。光電子集積回路(OEIC)周辺の基板材料、ファイバー材料、素子の封止剤、接着剤が挙げられる。
光ファイバー分野では、装飾ディスプレイ用照明・ライトガイドなど、工業用途のセンサー類、表示・標識類など、また通信インフラ用および家庭内のデジタル機器接続用の光ファイバーが挙げられる。
半導体集積回路周辺材料では、LSI、超LSI材料用のマイクロリソグラフィー用のレジスト材料が挙げられる。
自動車・輸送機分野では、自動車用のランプリフレクタ、ベアリングリテーナー、ギア部分、耐蝕コート、スイッチ部分、ヘッドランプ、エンジン内部品、電装部品、各種内外装品、駆動エンジン、ブレーキオイルタンク、自動車用防錆鋼板、インテリアパネル、内装材、保護・結束用ワイヤーネス、燃料ホース、自動車ランプ、ガラス代替品が例示される。また、鉄道車輌用の複層ガラスが例示される。また、航空機の構造材の靭性付与剤、エンジン周辺部材、保護・結束用ワイヤーネス、耐蝕コートが挙げられる。
建築分野では、内装・加工用材料、電気カバー、シート、ガラス中間膜、ガラス代替品、太陽電池周辺材料が例示される。農業用では、ハウス被覆用フィルムが挙げられる。
次世代の光・電子機能有機材料としては、次世代DVD、有機EL素子周辺材料、有機フォトリフラクティブ素子、光−光変換デバイスである光増幅素子、光演算素子、有機太陽電池周辺の基板材料、ファイバー材料、素子の封止剤、接着剤が挙げられる。
次に本発明の組成物を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<試験方法>
(耐熱試験)
150℃に温度設定した熱風循環オーブン内にて、2mm厚板状成形体を100時間養生し、養生後の外観を目視で評価し、透明性の変化がみられない場合を○、着色がみられる場合を×とした。
(耐熱試験)
150℃に温度設定した熱風循環オーブン内にて、2mm厚板状成形体を100時間養生し、養生後の外観を目視で評価し、透明性の変化がみられない場合を○、着色がみられる場合を×とした。
(光線透過率)
紫外可視分光光度計V−560(日本分光株式会社製)を用い、温度20℃/湿度50%の条件下、2mm厚板状成形体の波長700nmでの光線透過率を測定した。
紫外可視分光光度計V−560(日本分光株式会社製)を用い、温度20℃/湿度50%の条件下、2mm厚板状成形体の波長700nmでの光線透過率を測定した。
(ガスバリア性試験)
本発明におけるガスバリア性試験とは以下の方法に従って算出したものである。
5cm角の板ガラス(0.5mm厚)の上部に5cm角のポリイソブチレンゴムシート(3mm厚、ロの字型になるように内部の3cm角を切り取ったもの)を固定した治具を作製し、和光純薬工業製塩化カルシウム(水分測定用)0.3gをロの字型内に充填しこれを試験体とした。さらに上部に4cm角の評価用硬化物(2mm厚)を固定し、恒温恒湿機(エスペック製 PR‐2KP)内で温度40℃、湿度、90%RHで24時間養生した。以下の式に従い、ガスバリア性(透湿度)を算出した。
本発明におけるガスバリア性試験とは以下の方法に従って算出したものである。
5cm角の板ガラス(0.5mm厚)の上部に5cm角のポリイソブチレンゴムシート(3mm厚、ロの字型になるように内部の3cm角を切り取ったもの)を固定した治具を作製し、和光純薬工業製塩化カルシウム(水分測定用)0.3gをロの字型内に充填しこれを試験体とした。さらに上部に4cm角の評価用硬化物(2mm厚)を固定し、恒温恒湿機(エスペック製 PR‐2KP)内で温度40℃、湿度、90%RHで24時間養生した。以下の式に従い、ガスバリア性(透湿度)を算出した。
透湿度(g/m2/24h)={(透湿性試験後の試験体総重量(g))−(透湿性試験前の試験体総重量(g))}×10000/9cm2。
この試験条件下における透湿度が、40g/m2/24hよりも高い場合は、水蒸気等のガスが透過しやすく、銀リードフレームの腐食などによって、光半導体もしくは光学デバイスの特性の低下を招く恐れがある。したがって、透湿度が40g/m2/24hよりも高い場合を×、低い場合を○とし、特に透湿度が20g/m2/24hよりも低い場合を◎とした。
(製造例1)
多面体構造ポリシロキサンの合成方法としては、48%コリン水溶液1288gにテトラアルコキシシラン1042gを加え、室温で3時間激しく攪拌した。反応系内が発熱し、均一溶液になった段階で、攪拌を緩め、さらに12時間反応させた。次に、反応系内に生成した固形物に、メタノール750mLを加え均一溶液とした。ジメチルビニルクロロシラン588g、トリメチルクロロシラン554g、ジメチルクロロシラン132g、ヘキサン750mLの溶液を攪拌しながら、得られた均一溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間反応させた後、分液ロートを用いて上層の有機層を分離し、水層をヘキサンで抽出した。
多面体構造ポリシロキサンの合成方法としては、48%コリン水溶液1288gにテトラアルコキシシラン1042gを加え、室温で3時間激しく攪拌した。反応系内が発熱し、均一溶液になった段階で、攪拌を緩め、さらに12時間反応させた。次に、反応系内に生成した固形物に、メタノール750mLを加え均一溶液とした。ジメチルビニルクロロシラン588g、トリメチルクロロシラン554g、ジメチルクロロシラン132g、ヘキサン750mLの溶液を攪拌しながら、得られた均一溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間反応させた後、分液ロートを用いて上層の有機層を分離し、水層をヘキサンで抽出した。
その後、先の有機層と共に減圧濃縮することにより、固形物を得た。次に、生成した固形物をアセトニトリル中で攪拌し洗浄した後、ろ別することにより多面体構造ポリシロキサン系化合物(a−1)601gを得た。1H−NMRより、ビニル基が3.2個とトリメチルシリル基が3.7個、ヒドロシリル基が1.1個である事を確認した。
(製造例2)
多面体構造ポリシロキサンの合成方法としては、48%コリン水溶液515gにテトラアルコキシシラン417gを加え、室温で3時間激しく攪拌した。反応系内が発熱し、均一溶液になった段階で、攪拌を緩め、さらに12時間反応させた。次に、反応系内に生成した固形物に、メタノール400mLを加え均一溶液とした。ジメチルビニルクロロシラン536g、トリメチルクロロシラン35g、ジメチルクロロシラン53g、ヘキサン400mLの溶液を攪拌しながら、得られた均一溶液をゆっくりと滴下した。
多面体構造ポリシロキサンの合成方法としては、48%コリン水溶液515gにテトラアルコキシシラン417gを加え、室温で3時間激しく攪拌した。反応系内が発熱し、均一溶液になった段階で、攪拌を緩め、さらに12時間反応させた。次に、反応系内に生成した固形物に、メタノール400mLを加え均一溶液とした。ジメチルビニルクロロシラン536g、トリメチルクロロシラン35g、ジメチルクロロシラン53g、ヘキサン400mLの溶液を攪拌しながら、得られた均一溶液をゆっくりと滴下した。
滴下終了後、1時間反応させた後、分液ロートを用いて上層の有機層を分離し、水層をヘキサンで抽出した。その後、先の有機層と共に減圧濃縮することにより、固形物を得た。次に、生成した固形物をアセトニトリル中で攪拌し洗浄した後、ろ別することにより多面体構造ポリシロキサン系化合物(a−2)237gを得た。1H−NMRより、ビニル基が6.0個とトリメチルシリル基が0.7個、ヒドロシリル基が1.3個である事を確認した。
(製造比較例)
多面体構造ポリシロキサン系化合物の合成方法としては、48%コリン水溶液386gにテトラアルコキシシラン313gを加え、室温で3時間激しく攪拌した。反応系内が発熱し、均一溶液になった段階で、攪拌を緩め、さらに12時間反応させた。次に、反応系内に生成した固形物に、メタノール225mLを加え均一溶液とした。ジメチルビニルクロロシラン162g、トリメチルクロロシラン179g、ヘキサン225mLの溶液を攪拌しながら、得られた均一溶液をゆっくりと滴下した。
多面体構造ポリシロキサン系化合物の合成方法としては、48%コリン水溶液386gにテトラアルコキシシラン313gを加え、室温で3時間激しく攪拌した。反応系内が発熱し、均一溶液になった段階で、攪拌を緩め、さらに12時間反応させた。次に、反応系内に生成した固形物に、メタノール225mLを加え均一溶液とした。ジメチルビニルクロロシラン162g、トリメチルクロロシラン179g、ヘキサン225mLの溶液を攪拌しながら、得られた均一溶液をゆっくりと滴下した。
滴下終了後、1時間反応させた後、分液ロートを用いて上層の有機層を分離し、水層をヘキサンで抽出した。その後、先の有機層と共に減圧濃縮することにより、固形物を得た。次に、生成した固形物をメタノール中で攪拌し洗浄した後、ろ別することにより多面体構造ポリシロキサン系化合物(a−3)175gを得た。1H−NMRより、ビニル基が3.0個とトリメチルシリル基が5.0個である事を確認した。ヒドロシリル基は検出されなかった。
(実施例1)
製造例1で得られた多面体構造ポリシロキサン系化合物(a−1)20g、トルエン100gの混合溶液に、白金ビニルシロキサン錯体(3%白金、キシレン溶液)5.08μL、トルエン5gの混合溶液を滴下し、105℃で1時間加温したのち、室温まで冷却してポリシロキサン化合物(b−1)溶液を得た。1H−NMRより、ポリシロキサン化合物(b−1)のヒドロシリル基の消失と、2.1個のアルケニル基の存在を確認した。
製造例1で得られた多面体構造ポリシロキサン系化合物(a−1)20g、トルエン100gの混合溶液に、白金ビニルシロキサン錯体(3%白金、キシレン溶液)5.08μL、トルエン5gの混合溶液を滴下し、105℃で1時間加温したのち、室温まで冷却してポリシロキサン化合物(b−1)溶液を得た。1H−NMRより、ポリシロキサン化合物(b−1)のヒドロシリル基の消失と、2.1個のアルケニル基の存在を確認した。
得られたポリシロキサン化合物(b−1)溶液を1、3、5、7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン(クラリアント製)32g(残留アルケニル基1個に対して、約10個分のヒドロシリル基量に相当)とトルエン32gの混合溶液に滴下し、105℃で2時間加温したのち、室温まで冷却した。得られた反応溶液から、トルエンと未反応の1、3、5、7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンを留去することにより、多面体構造ポリシロキサン変性体(A−1)24gを得た。1H−NMRより、ビニル基の消失と、平均して6個のヒドロシリル基の存在を確認した。
得られた多面体構造ポリシロキサン変性体(A−1)9.0gに、ビニル基を両末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(MVMV、クラリアント製、シロキサンユニット2個)1.75g、マレイン酸ジメチル1.82μL、接着性付与剤(A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)269mgを加え、多面体構造ポリシロキサン系組成物を調整した。得られた多面体構造ポリシロキサン系組成物を型枠に流し込み、80℃で3時間、90℃で2時間、100℃で2時間、120℃で1時間、150℃で1時間、180℃で1時間加熱して硬化させ、2mm厚の評価用成形体を得た。このようにして得られた成形体のガスバリア性評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1で得られた多面体構造ポリシロキサン変性体(A−1)7.0gに、ビニル基を両末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(DMS−V03、Gelest製、シロキサンユニット6個)3.66g、マレイン酸ジメチル1.42μL、接着性付与剤(A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製)266mgを加え、多面体構造ポリシロキサン系組成物を調整した。得られた多面体構造ポリシロキサン系組成物を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
実施例1で得られた多面体構造ポリシロキサン変性体(A−1)7.0gに、ビニル基を両末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(DMS−V03、Gelest製、シロキサンユニット6個)3.66g、マレイン酸ジメチル1.42μL、接着性付与剤(A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製)266mgを加え、多面体構造ポリシロキサン系組成物を調整した。得られた多面体構造ポリシロキサン系組成物を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1で得られた多面体構造ポリシロキサン変性体(A−1)5.0gに、ビニル基を両末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(MVD8MV、クラリアント製、シロキサンユニット10個)6.40g、マレイン酸ジメチル1.01μL、接着性付与剤(A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製)285mgを加え、多面体構造ポリシロキサン系組成物を調整した。得られた多面体構造ポリシロキサン系組成物を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
実施例1で得られた多面体構造ポリシロキサン変性体(A−1)5.0gに、ビニル基を両末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(MVD8MV、クラリアント製、シロキサンユニット10個)6.40g、マレイン酸ジメチル1.01μL、接着性付与剤(A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製)285mgを加え、多面体構造ポリシロキサン系組成物を調整した。得られた多面体構造ポリシロキサン系組成物を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
(実施例4)
製造例2で得られた多面体構造ポリシロキサン系化合物(a−2)10g、トルエン50gの混合溶液に、白金ビニルシロキサン錯体(3%白金、キシレン溶液)4.94μL、トルエン5gの混合溶液を滴下し、105℃で1時間加温したのち、室温まで冷却してポリシロキサン化合物(b−2)溶液を得た。1H−NMRより、ポリシロキサン化合物(b−2)のヒドロシリル基の消失と、4.7個のアルケニル基の存在を確認した。
製造例2で得られた多面体構造ポリシロキサン系化合物(a−2)10g、トルエン50gの混合溶液に、白金ビニルシロキサン錯体(3%白金、キシレン溶液)4.94μL、トルエン5gの混合溶液を滴下し、105℃で1時間加温したのち、室温まで冷却してポリシロキサン化合物(b−2)溶液を得た。1H−NMRより、ポリシロキサン化合物(b−2)のヒドロシリル基の消失と、4.7個のアルケニル基の存在を確認した。
得られたポリシロキサン化合物(b−2)溶液を1、3、5、7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン(クラリアント製)31g(残留アルケニル基1個に対して、約10個分のヒドロシリル基量に相当)とトルエン31gの混合溶液に滴下し、105℃で2時間加温したのち、室温まで冷却した。得られた反応溶液から、トルエンと未反応の1、3、5、7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンを留去することにより、多面体構造ポリシロキサン変性体(A−2)12gを得た。1H−NMRより、ビニル基の消失と、平均して14個のヒドロシリル基の存在を確認した。
得られた多面体構造ポリシロキサン変性体(A−2)3.0gに、ビニル基を両末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(MVD8MV、クラリアント製、シロキサンユニット10個)6.90g、マレイン酸ジメチル0.89μL、接着性付与剤(A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製)248mgを加え、ポリシロキサン系組成物を調整した。得られた多面体構造ポリシロキサン系組成物を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例4で得られた多面体構造ポリシロキサン変性体(A−2)4.0gに、ビニル基を両末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(MVMV、クラリアント製、シロキサンユニット2個)1.37g、マレイン酸ジメチル1.19μL、接着性付与剤(A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製)232mgを加え、ポリシロキサン系組成物を調整した。得られた多面体構造ポリシロキサン系組成物を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
実施例4で得られた多面体構造ポリシロキサン変性体(A−2)4.0gに、ビニル基を両末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(MVMV、クラリアント製、シロキサンユニット2個)1.37g、マレイン酸ジメチル1.19μL、接着性付与剤(A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製)232mgを加え、ポリシロキサン系組成物を調整した。得られた多面体構造ポリシロキサン系組成物を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
(比較例1)
製造比較例で得られた多面体構造ポリシロキサン系化合物(a−3)10g、トルエン30g、白金ビニルシロキサン錯体(3%白金、キシレン溶液)2.51μLの混合溶液を、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン(クラリアント製)15g(残留アルケニル基1個に対して、約10個分のヒドロシリル基量に相当)とトルエン15gの混合溶液に滴下し、105℃で2時間加温したのち、室温まで冷却した。得られた反応溶液から、トルエンと未反応の1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンを留去することにより、多面体構造ポリシロキサン変性体(A−3)14gを得た。1H−NMRより、ビニル基の消失と、平均して9個のヒドロシリル基の存在を確認した。
製造比較例で得られた多面体構造ポリシロキサン系化合物(a−3)10g、トルエン30g、白金ビニルシロキサン錯体(3%白金、キシレン溶液)2.51μLの混合溶液を、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン(クラリアント製)15g(残留アルケニル基1個に対して、約10個分のヒドロシリル基量に相当)とトルエン15gの混合溶液に滴下し、105℃で2時間加温したのち、室温まで冷却した。得られた反応溶液から、トルエンと未反応の1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンを留去することにより、多面体構造ポリシロキサン変性体(A−3)14gを得た。1H−NMRより、ビニル基の消失と、平均して9個のヒドロシリル基の存在を確認した。
得られた多面体構造ポリシロキサン変性体(A−3)2.83gに、ビニル基を両末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(MVD8MV、クラリアント製、シロキサンユニット10個)4.84g、マレイン酸ジメチル1.91μL、接着性付与剤(A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製)230mgを加え、ポリシロキサン系組成物を調整した。得られたポリシロキサン系組成物を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
(比較例2)
比較例1で得られた多面体構造ポリシロキサン変性体(A−3)2.83gに、ビニル基を両末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(MVD8MV、クラリアント製、シロキサンユニット10個)4.84g、マレイン酸ジメチル1.91μLを加え、ポリシロキサン系組成物を調整した。得られたポリシロキサン系組成物を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
比較例1で得られた多面体構造ポリシロキサン変性体(A−3)2.83gに、ビニル基を両末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(MVD8MV、クラリアント製、シロキサンユニット10個)4.84g、マレイン酸ジメチル1.91μLを加え、ポリシロキサン系組成物を調整した。得られたポリシロキサン系組成物を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
以上のように、実施例3、4、比較例1の対比により、本発明の多面体構造ポリシロキサン変性体より得られる組成物はガスバリア性が高いことが明らかであり、ポリシロキサン化合物(b)の残留する官能基の数を調整することにより更なるガスバリア性の向上が可能であることから優れた封止剤として用いることができる。また、液状組成物としての取り扱いも可能となるため、加工性・成形性にも優れることが明らかである。これらのことから、本発明の多面体構造ポリシロキサン変性体より得られる組成物を封止剤として用いた光半導体は、素子の劣化が少なく耐久性の良い光学デバイスを提供することができる。
Claims (14)
- アルケニル基およびヒドロシリル基を含有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)同士をヒドロシリル化して得られるポリシロキサン化合物(b)に、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)をヒドロシリル化させて得られる多面体構造ポリシロキサン変性体(A)、接着性付与剤(B)、および硬化剤(C)を含有することを特徴とする多面体構造ポリシロキサン系組成物。
- 接着性付与剤(B)が、シラン系カップリング剤であることを特徴とする請求項1に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
- 硬化剤(C)がアルケニル基またはヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項1または2に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
- 硬化剤(C)において、アルケニル基がビニル基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
- ポリシロキサン化合物(b)に多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)由来のアルケニル基もしくはヒドロシリル基のどちらか一方が残留していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
- 多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、温度20℃で液状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
- 多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基またはアルケニル基を有する事を特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
- 多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)のアルケニル基がビニル基であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
- ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)がヒドロシリル基もしくはアルケニル基を含有するシロキサン化合物であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
- ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)がヒドロシリル基もしくはアルケニル基を有する環状シロキサンであることを特徴とする請求項9に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
- ヒドロシリル化触媒を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
- 硬化遅延剤を含有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物。
- アルケニル基およびヒドロシリル基を含有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)同士をヒドロシリル化して得られるポリシロキサン化合物(b)に、ヒドロシリル基もしくはアルケニル基含有化合物(c)をヒドロシリル化させて得られる多面体構造ポリシロキサン変性体(A)に接着性付与剤(B)、および硬化剤(C)を配合することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物の製造方法。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の多面体構造ポリシロキサン系組成物を封止剤として用いてなる光半導体であって、該組成物の硬化後の透湿度が40g/m2/24h以下であることを特徴とする光半導体。
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2010
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