JP2012073300A - 基板貼合装置及び基板貼合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易且つ安価な構造で、基板の落下を確実に検出することができる基板貼合装置及び基板貼合方法を提供する。
【解決手段】真空チャンバ1内に、一方の基板P2を支持する支持部3と、基板P2に対向する位置に、他方の基板P1を保持する保持部2とを備え、真空チャンバ1内の圧力を検出する圧力検出部と、真空チャンバ1内の減圧時に、圧力検出部によって検出される圧力の変化に基づいて、基板P1の保持部2からの離脱による異常の有無を判定する判定部と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、たとえば、真空室内において、接着剤を介して基板の貼り合せを行う基板貼合装置及び基板貼合方法に関する。
光ディスク等の記録媒体を構成する基板、液晶ディスプレイを構成する液晶モジュール、タッチパネル、バックライト、保護パネル等の基板は、互いに接着剤で貼り合わされている。また、液晶モジュールや有機ELモジュール等も、たとえば、ガラス基板を貼り合せることによって製造されている。このような貼り合せを行うための貼合装置には、基板を保持する工程が不可欠である。一般的に、基板を保持する方法としては、真空吸着による方法、メカチャックによる方法、静電チャックによる方法等がある。
そして、上記のような基板の製造プロセスにおいては、気泡の排除等のために、真空中で基板を貼り合せる場合がある。このため、保持装置は、真空室内で基板を上方から保持することになる。たとえば、真空中では真空吸着が効かなくなることを考慮して、保持装置が、大気圧下では真空吸着による吸着を行い、減圧下では静電吸着による吸着に切り替える技術が、特許文献1に記載されている。
特開2002−229044号公報
ところで、真空室内において、正常な貼り合わせを行う前に、保持装置から基板が落下してしまう場合がある。この場合、速やかに落下を検出して、ラインを停止させる等の操作を行う必要がある。
このように、真空室内の落下の有無を判断するには、真空室にあらかじめ窓を付けておき、外から確認できるようにする必要がある。または、タッチセンサや光学センサで、上側の基板の位置を検出する必要がある。
しかし、真空室に窓を付けておいても、曇り等により、必ずしも室内が視認できるとは限らない。また、作業者が、常時窓から監視することは、現実的ではない。さらに、既存の真空室に窓を設けるのはコストがかかる。一方、タッチセンサや光学センサによる場合にも、既存の設備に新たな検出装置を付加する必要があり、コストがかかる。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、簡易且つ安価な構造で、基板の落下を確実に検出することができる基板貼合装置及び基板貼合方法を提供することにある。
上記のような目的を達成するため、本発明は、真空室内において、少なくとも一対の基板を、双方若しくは一方の基板に付着された接着剤を介して貼り合わせる基板貼合装置において、前記真空室内に、一方の基板を支持する支持部と、前記支持部に支持された基板に対向する位置に、他方の基板を保持する保持部と、前記支持部及び前記保持部の少なくとも一方を駆動することにより、一対の基板を貼り合わせる駆動部と、を備え、前記真空室内の圧力を検出する圧力検出部と、前記真空室内の減圧時に、前記圧力検出部によって検出される圧力の変化に基づいて、前記他方の基板の前記保持部からの離脱による異常の有無を判定する判定部と、を有することを特徴とする。
他の態様は、前記圧力の変化が正常か異常かの判定の基準となる基準情報を記憶する基準情報記憶部と、前記圧力検出部によって検出される圧力の変化と、前記基準情報とを比較する比較部と、を有し、前記判定部は、前記比較部の比較結果に基づいて、異常の有無を判定するように設定されていることを特徴とする。
以上のような発明では、真空室内の圧力の変化に基づいて、保持部からの基板の離脱を検出するので、真空室に窓を設けたり、作業者が、常時窓から監視する必要もない。貼合装置の真空室に設けられた圧力検出部を利用すれば、新たな検出器の追加も不要となる。
他の態様は、前記基準情報は、所定の圧力低下速度を含むことを特徴とする。
以上の態様では、真空室内の圧力低下速度が、正常な場合よりも速い場合若しくは異常の場合の速度と近似している場合に、異常と判定することができる。
他の態様は、前記基準情報は、所定の圧力変化の波形を含むことを特徴とする。
以上の態様では、真空室内の圧力変化の波形に、不規則な乱れがある場合若しくは異常の場合の波形に近似している場合に、異常と判定することができる。
他の態様は、前記基準情報は、所定の圧力変化曲線及びその傾きを含むことを特徴とする。
以上の態様では、真空室内の圧力変化曲線と傾きに、正常時の変化がない場合若しくは異常時の変化と近似する変化がある場合、異常と判定することができる。
他の態様は、前記圧力変化情報は、所定の最終的な到達圧力を含むことを特徴とする。
以上の態様では、正常時の最終的な到達圧力と異なる場合、若しくは異常時の最終的な到達圧力と近似する場合、異常と判定することができる。
他の態様は、前記保持部は、真空吸着部を有し、前記圧力変化情報は、所定の圧力上昇を含むことを特徴とする。
以上の態様では、保持部からの基板の離脱により、真空吸着部が開放されることにより、真空室内の急激な圧力上昇がある場合に、異常と判定することができる。
なお、上記の各態様は、基板貼合方法の発明としても捉えることができる。
以上、説明したように、本発明によれば、簡易且つ安価な構造で、基板の落下を確実に検出することができる基板貼合装置及び基板貼合方法を提供することにある。
本発明の貼合装置の一実施形態における基板の搬入時(A)、真空引き時(B)、基板落下時(C)を示す縦断面図である。 図1の実施形態における制御装置の構成を示すブロック図である。 図1の実施形態における貼り合せの流れを示すフローチャートである。 基板が落下した場合と正常な場合との圧力変化の一例を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態(以下、実施形態と呼ぶ)について、図面を参照して具体的に説明する。
[A.実施形態の構成]
まず、本実施形態の基板貼合装置(以下、本装置と呼ぶ)の構成を、図1及び図2を参照して説明する。本装置は、たとえば、一対の基板P1、P2を接着剤Rを介して貼り合せる装置である。接着剤Rとしては、たとえば、紫外線硬化型の樹脂を用いる。
すなわち、本装置は、図1及び図2に示すように、真空チャンバ1、保持部2、支持部3、制御装置100、圧力検出部4、入力部5、出力部6、駆動部7等を備えている。真空チャンバ1は、上部容器11と下部容器12によって構成され、図示しない昇降機構によって上下する上部容器11が、下部容器12と接することにより、内部に真空室が形成される。この真空室は、図示しない真空源に接続されることにより、減圧可能に構成されている。
保持部2は、基板P1を保持する構成部である。この保持部2としては、たとえば、静電チャック、メカチャック、真空チャック、粘着チャック等、現在又は将来において利用可能なあらゆる保持装置が適用可能である。複数のチャックを併用することも可能である。また、保持部2は、真空室内において、基板P1を基板P2に押し付けるために、図示しない昇降機構によって、上部容器11とは独立して昇降可能に設けられている。
支持部3は、基板P1に貼り合わされる基板P2を支持する構成部である。なお、基板P2の上面には、前工程において、接着剤Rが塗布されているものとする。また、圧力検出部4は、真空室内の圧力を検出するセンサである。圧力検出部4は、減圧時の真空室内の圧力を検出できれば、どこに設置してもよい。その数も限定されない。
制御装置100は、本装置の全体の作動を制御する装置である。この制御装置100には、図2に示すように、上記の圧力検出部4の他、入力部5、出力部6及び駆動部7等が接続されている。
入力部5は、本装置において必要となるデータ、設定、動作指示等の各種の情報を入力する構成部である。入力部5としては、操作ボタン、タッチパネル、キーボード、マウス等、現在又は将来において利用可能なあらゆる入力装置が含まれる。
出力部6は、本装置の動作状態、判定結果等を出力する構成部である。出力部6としては、ディスプレイ、プリンタ等、現在又は将来において利用可能なあらゆる出力装置が含まれる。
駆動部7は、昇降機構等、本装置の各部を駆動するための駆動機構を広く含む。なお、真空源を作動させる機構等についても、制御装置100により制御される駆動部7に含まれるものとする。
さらに、制御装置100は、圧力検出部4から検出される圧力の変化に基づいて、異常を判定するために、次のような構成を備えている。なお、制御装置100における通常の貼合装置としての動作を制御する部分は、説明を簡略化する。すなわち、制御装置100は、記憶部110、算出部120、抽出部130、比較部140、判定部150、指示部160等を有している。
記憶部110は、本装置に必要な情報を記憶する処理部である。この記憶部110に記憶される情報としては、たとえば、検出圧力変化情報、基準情報、設定情報等が含まれる。
検出圧力変化情報は、圧力検出部4によって検出される圧力及びその変化を示す情報である。検出圧力変化情報は、たとえば、時間の経過に従って継続的に検出した圧力の集合及びこれに基づいて生成される各種データを含む。このようなデータには、少なくとも、圧力変化態様、圧力変化速度、圧力波形、圧力変化曲線及びその傾き、到達圧力等が含まれる。
基準情報は、保持部2からの基板P1の離脱による異常を判定するための基準となる情報である。この基準情報には、たとえば、正常時圧力変化情報、異常時圧力変化情報が含まれる。正常時圧力変化情報は、正常時に示す圧力変化を示す情報である。この情報と、検出圧力変化情報とが近似している場合、正常であり、相違する場合、異常といえる。
この正常時圧力変化情報は、たとえば、正常時に時間の経過に従って継続的に示す圧力の集合及びこれに基づく各種データを含む。このようなデータには、少なくとも、正常時の圧力変化態様、圧力変化速度、圧力波形、圧力変化曲線及びその傾き、到達圧力等が含まれる。
この正常時圧力変化情報は、あらかじめ入力部5等から入力されたものであってもよいし、後述するように、過去の正常時に圧力検出部4によって検出された圧力に基づいて作成されたものであってもよい。
異常時圧力変化情報は、たとえば、異常時に時間の経過に従って継続的に示す圧力の集合及びこれに基づく各種データを含む。このようなデータには、少なくとも、異常時の圧力変化態様、圧力変化速度、圧力波形、圧力変化曲線及びその傾き、到達圧力等が含まれる。
この異常時圧力変化情報は、あらかじめ入力部5等から入力されたものであってもよいし、後述するように、過去の異常時に圧力検出部4によって検出された圧力に基づいて作成されたものであってもよい。
さらに、設定情報は、本装置に必要な各種設定に関する情報である。たとえば、駆動部7による各部の作動タイミング、圧力検出部4による圧力検出をする時間やタイミング、算出部120によって生成する情報及び生成タイミング、抽出部130による抽出対象、比較部140による比較対象、判定部150による判定基準(しきい値等)、指示部160による動作指示内容等が考えられる。
算出部120は、圧力検出部4によって検出された圧力、記憶部110に記憶された情報等に基づいて、各種データを算出することにより、異常の判定に必要な情報を生成する処理部である。つまり、算出部120は、圧力検出部4によって検出された圧力に基づいて、検出圧力変化情報、正常時圧力変化情報、異常時圧力変化情報のいずれの情報も生成することができる。
たとえば、圧力検出部4によって検出された圧力に基づいて、圧力変化態様、圧力変化速度、圧力波形、圧力変化曲線及びその傾き、到達圧力等を求めることができる。また、過去の正常時若しくは異常時に圧力検出部4によって検出された圧力に基づいて、正常時若しくは異常時の圧力変化態様、圧力変化速度、圧力波形、圧力変化曲線及びその傾き、到達圧力等を求めることができる。過去の複数回の検出値の平均値等を利用してもよい。
抽出部130は、設定情報に基づいて、記憶部110から、異常判断に必要な情報を抽出する処理部である。比較部140は、設定情報に基づいて、検出圧力変化情報と正常時圧力変化情報若しくは異常時圧力変化情報とを比較する処理部である。判定部150は、比較部140による比較結果に基づいて、異常を判定する処理部である。指示部160は、設定情報に基づいて、駆動部7に指示信号を出力する処理部である。
このような制御装置100は、たとえば、専用の電子回路若しくは所定のプログラムで動作するコンピュータ等によって実現できる。従って、以下に説明する手順で本装置の動作を制御するためのコンピュータプログラム及びこれを記録した記録媒体も、本発明の一態様である。
[B.実施形態の作用]
[1.貼り合わせ手順]
以上のような本実施形態による基板の貼り合わせ手順を、図1及び図2とともに、図3のフローチャートを参照して説明する。まず、図1(A)に示すように、真空チャンバ1の上部容器11が上昇して下部容器12から分かれ、大気開放された状態となっている。
そして、図示しない搬送装置によって、基板P1は、大気開放されている真空チャンバ1内に搬送され、その上面が、保持部2によって保持される。一方、下部容器12の支持部3には、ディスペンサにてあらかじめ接着剤が塗布された基板P2が載置されている。
次に、図1(B)に示すように、駆動部7が、上部容器11を下降させて下部容器12に密着させ、真空チャンバ1内を封止する(ステップ301)。その後、真空源によって内部の真空引き(減圧)を開始する(ステップ302)。このような真空引きの開始とともに、圧力検出部4による圧力検出が行われる(ステップ303)。
系時的に検出された圧力は、検出圧力変化情報として記憶部110に記憶される(ステップ304)。これとともに、検出された圧力に基づいて、算出部120によって、基準情報との比較対象となる情報が生成され、これも検出圧力変化情報として記憶部110に記憶される。
比較部140は、記憶部110に記憶された検出圧力変化情報と、基準情報とを比較する(ステップ305)。この比較結果に基づいて、判定部150が、異常か否かを判定する(ステップ306)。
異常と判定された場合(ステップ306のYES)、基板P1の落下があったとして、出力部6が異常を出力することにより、作業者に異常を報知する(ステップ315)。また、駆動部7が、真空引きを停止させて大気を導入し(ステップ316)、上部容器11を上昇させる(ステップ314)。
正常と判定された場合(ステップ306のNO)、駆動部7は、あらかじめ設定された貼り合わせタイミングに(ステップ307のYES)、保持部2を下降させることにより、基板P1を基板P2に貼り合わせる(ステップ308)。そして、駆動部7が、真空引きを停止させて大気を導入する(ステップ309)。
さらに、ここまでの検出圧力変化情報と基準情報とを比較して(ステップ310)、異常か否かの判定を行う(ステップ311)。異常と判定された場合(ステップ311のYES)、出力部6が異常を出力することにより、作業者に異常を報知する(ステップ312)。そして、駆動部7が、保持部2及び上部容器11を上昇させる(ステップ313、314)。
正常と判定された場合(ステップ311のNO)、正常に貼り合わせが完了したものとして、駆動部7は、保持部2及び上部容器11を上昇させる(ステップ313、314)。なお、異常が報知された作業者は、装置若しくはラインを停止して、基板P1、P2を取り出す等の対処が可能となる。異常が判定された時点で、駆動部7が装置若しくはラインを停止させるように設定することも可能である。
[2.異常判定処理]
上記の異常判定処理の具体例を、以下に説明する。なお、図4は、真空チャンバ内の減圧開始から停止までの圧力を実際に検出したグラフである。実線は、基板P1の落下が起きたチャンバC1の圧力変化、点線は、正常時のチャンバC2の圧力変化を示す。特に、比較部140による比較対象とすべきは、一点鎖線で囲まれた部分の圧力変化である。なお、二重線は、保持部2の下降開始時を示す。
[2−1.圧力低下速度]
比較部140による比較対象として、圧力低下速度を用いた一例を、説明する。たとえば、正常な貼り合わせが行われる場合には、十分な真空(減圧状態)に到達した後に、基板P1を基板P2に押し当てることができる。
ただし、基板P2の上面に樹脂(レジン)の接着剤Rが塗布されている場合、図1(B)に示すように、接着剤Rから発生するアウトガスGによって、真空室内の減圧が阻害され、圧力低下速度が遅くなる。
ところが、貼り合わせ前に、基板P1が保持部2から離脱して落下してしまうと、図1(C)に示すように、接着剤Rの表面が基板P1によって覆われてしまう。すると、正常な貼り合わせよりも早い段階で、真空に曝される接着剤Rの表面積が小さくなるため、アウトガスGの量が減少する。
したがって、基板P1の落下があると、正常な場合よりも、真空室内の圧力低下速度が速くなる。たとえば、図4では、チャンバC2の緩やかな圧力低下速度と比較して、チャンバC1の圧力低下速度には、非常に速い部分がある。
そこで、比較部140による比較対象を、検出圧力の低下(変化)速度、正常時の圧力低下(変化)速度として設定する。そして、判定部150が、比較部140により比較された検出圧力の低下速度と正常時の圧力低下速度との差が、所定のしきい値よりも大きい場合、基板P1が落下したと判定できる。
[2−2.圧力波形]
基板P1が落下してしまった後も、真空室内の排気を継続すると、図1(C)に示すように、上下の基板P1、P2に挟まれた接着剤Rの側面から、内側に閉じ込められたアウトガスGが不規則に吐き出される。このため、真空室内の圧力変化を検出した波形に、不規則な乱れが生じる。たとえば、図4では、チャンバC2の圧力波形と比較して、チャンバC1の圧力波形には、不規則に乱れた部分がある。
そこで、比較部140による比較対象を、検出圧力の波形、正常時の圧力波形として設定する。そして、判定部150が、比較部140により比較された検出圧力の波形と正常時の圧力波形との相違が、所定のしきい値よりも大きい場合、基板P1が落下したと判定できる。
[2−3.圧力変化態様]
保持部2が基板P1を保持する保持装置としては、貼り合わせ時の真空室内圧力が低い場合には、真空吸着(チャック)装置では、保持できない。しかし、基板P1の供給、搬出時の保持のため、真空吸着機能と他の保持装置の機能とを併用した装置を用いることも多い。
この場合、基板P1の供給時に真空吸着し、吸着面を基板P1に押し当てたままで、真空室内を排気すると、吸着ライン内部よりも、真空室内の圧力が低くなる場合がある。この状態で、基板P1が落下すると、真空吸着面から基板P1が離れることで、吸着ラインの口が真空室内に剥き出しとなり、真空室内の圧力が一瞬上昇する。
そこで、比較部140による比較対象を、検出圧力の変化態様と、正常時の圧力変化態様として設定する。そして、判定部150が、比較部140により比較された検出圧力変化態様に、正常時の圧力変化態様にはない圧力上昇が存在する場合、基板P1が落下したと判定できる。
[2−4.圧力変化曲線と傾き]
上述のように、正常な貼り合わせが行われた場合、基板P1と基板P2に押し当てたときに、初めて接着剤の表面が基板P1で覆われる。このため、そのタイミングで、接着剤表面からのアウトガスGが急激に減少し、その時点までの圧力変化曲線と傾きが変わる。
そこで、比較部140による比較対象を、検出圧力の変化曲線と傾きと、正常時の圧力変化曲線と傾きとして設定する。そして、判定部150が、比較部140により比較された圧力変化曲線と傾きに、正常時に相当するものがない場合に、基板P1が落下したと判定できる。
[2−5.到達圧力]
図4に示すように、基板P1の落下があった場合、最終的な到達圧力は、正常時よりも低くなる。このため、比較部140による比較対象を、検出圧力の最終的な到達圧力、正常時の最終的な到達圧力として設定する。そして、判定部150が、比較部140により比較された検出圧力の最終的な到達値を、正常時と比較した値が所定のしきい値よりも低い場合に、基板P1が落下したと判定できる。なお、この到達圧力による判定は、上述の各種判定との組み合わせにより、判定精度を高めることができる。
[C.実施形態の効果]
以上のような本実施形態によれば、真空室内の圧力の変化に基づいて、保持部2からの基板P1の落下を検出することができるので、真空室に窓を設けたり、作業者が、常時窓から監視する必要がない。また、一般的な貼合装置の真空室に設けられている圧力センサを利用すれば、新たに特別な検出器を追加する必要がない。このように、簡易且つ安価な構造で、基板P1の落下を確実に検出できる。
[D.他の実施形態]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記の実施形態では、検出圧力変化情報と正常時の圧力変化情報との相違によって、異常を判定する例を挙げた。しかし、検出圧力変化情報と異常時の圧力変化情報との近似(しきい値内にあるか否か等)によって、異常を判定してもよい。
また、上記の実施形態では、検出圧力との比較対象となる圧力変化情報を、正常時と異常時という表現で区別した。しかし、実際には、必ずしもそのような意味付けに関する情報が付加されている必要はない。たとえば、単に基準情報として、所定の情報が記憶部に記憶されており、その圧力変化情報と検出圧力の変化とが、相違するか近似するか等によって判定されればよい。
また、上記の判定手法のいずれかを組み合わせて用いることにより、判定の精度を高めることも可能である。
また、上記の検出圧力変化情報、基準情報、判定のためのしきい値、その他の設定値等、本発明に用いられる情報の具体的な内容、値は自由であり、特定の内容、数値には限定されない。
また、しきい値に対する大小判断、一致不一致の判断等において、以上、以下として値を含めるように判断するか、より大きい、より小さいとして値を含めないように判断するかも自由である。
また、記憶部としては、現在又は将来において利用可能なあらゆるレジスタ、メモリ、ディスク等の記憶媒体が適用可能であり、内蔵されたものか、着脱自在のものかは問わない。そして、記憶部に記憶される各種の情報は、通信ネットワークを介して外部から入力されたものでもよい。制御装置の全部若しくは一部が、遠隔にある通信ネットワークを介して接続されたものであってもよい。
また、基板を貼り合わせるための構造も、上記のものには限定されない。貼り合わせのために、基板のいずれか一方を移動させても、双方を移動させてもよい。たとえば、上記の支持部が昇降機構により基板を上昇させて、保持部に保持された基板に貼り合わせる構造であっても、保持部及び支持部の双方が、昇降機構により基板を移動させて貼り合わせる構造であってもよい。
また、基板への接着剤の供給、基板の搬送についても、現在又は将来において利用可能なあらゆる方法、装置が適用可能である。接着剤が塗布される基板は、上記の実施形態では、下側であったが、上側であっても、双方であってもよい。一対に限らず、複数の基板を貼り合わせる装置にも適用可能である。真空室も、真空とすることが可能な空間を構成するものであればよい。下側の部材が昇降して密閉、開放を行う構造でも、基板の通路のみが開閉する構造でもよい。
また、上記の作業の一部を手動により行う方法も考えられる。たとえば、基板への接着剤の供給等を、作業者が、塗布、滴下等のための用具を用いて行うこともできる。基板の搬入、搬出についても、作業者が行うこともできる。
また、使用する接着剤の種類は、紫外線硬化の樹脂には限定されない。他の電磁波により硬化する樹脂や熱硬化型樹脂等、あらゆる種類の接着剤が適用できる。
また、本発明の適用対象となる基板は、貼り合わせ対象となり得るものであれば、その大きさ、形状、材質等は問わない。接続端子、導電膜、記録膜、フレキシブル基板の有無等、構造上の相違も問わない。たとえば、表示装置を構成する、モジュール、操作用のタッチパネル、保護パネル等の貼り合わせにも適用可能である。また、半導体ウェーハ、光ディスクを構成する各種基板にも適用可能である。貼り合わされる基板は、必ずしも同じ大きさでなくてもよい。
つまり、本発明は、貼合工程において、保持部からの離脱による異常の検出が必要なあらゆる基板に適用することができる。
1…真空チャンバ
2…保持部
3…支持部
4…圧力検出部
5…入力部
6…出力部
7…駆動部
11…上部容器
12…下部容器
100…制御装置
110…記憶部
120…算出部
130…抽出部
140…比較部
150…判定部
160…指示部

Claims (13)

  1. 真空室内において、少なくとも一対の基板を、双方若しくは一方の基板に付着された接着剤を介して貼り合わせる基板貼合装置において、
    前記真空室内に、
    一方の基板を支持する支持部と、
    前記支持部に支持された基板に対向する位置に、他方の基板を保持する保持部と、
    前記支持部及び前記保持部の少なくとも一方を駆動することにより、一対の基板を貼り合わせる駆動部と、
    を備え、
    前記真空室内の圧力を検出する圧力検出部と、
    前記真空室内の減圧時に、前記圧力検出部によって検出される圧力の変化に基づいて、前記他方の基板の前記保持部からの離脱による異常の有無を判定する判定部と、
    を有することを特徴とする基板貼合装置。
  2. 前記圧力の変化が正常か異常かの判定の基準となる基準情報を記憶する基準情報記憶部と、
    前記圧力検出部によって検出される圧力の変化と、前記基準情報とを比較する比較部と、
    を有し、
    前記判定部は、前記比較部の比較結果に基づいて、異常の有無を判定するように設定されていることを特徴とする請求項1記載の基板貼合装置。
  3. 前記基準情報は、所定の圧力低下速度を含むことを特徴とする請求項2記載の基板貼合装置。
  4. 前記基準情報は、所定の圧力変化の波形を含むことを特徴とする請求項2記載の基板貼合装置。
  5. 前記基準情報は、所定の圧力変化曲線及びその傾きを含むことを特徴とする請求項2記載の基板貼合装置。
  6. 前記圧力変化情報は、所定の最終的な到達圧力を含むことを特徴とする請求項2記載の基板貼合装置。
  7. 前記保持部は、真空吸着部を有し、
    前記圧力変化情報は、所定の圧力上昇を含むことを特徴とする請求項2記載の基板貼合装置。
  8. 真空室内において、少なくとも一対の基板を、双方若しくは一方の基板に付着された接着剤を介して貼り合わせる基板貼合方法において、
    真空室内において、
    支持部が、一方の基板を支持し、
    保持部が、他方の基板を保持し、
    真空室内の減圧時における圧力の変化に基づいて、保持部からの基板の離脱による異常の有無を判定することを特徴とする基板貼合方法。
  9. 真空室内の圧力低下速度が、正常な場合よりも速い場合に、異常と判定することを特徴とする請求項8記載の基板貼合方法。
  10. 真空室内の圧力変化の波形に、不規則な乱れがある場合に、異常と判定することを特徴とする請求項8記載の基板貼合方法。
  11. 真空室内の圧力変化曲線と傾きに、正常時の変化がない場合に、異常と判定することを特徴とする請求項8記載の基板貼合方法。
  12. 前記圧力変化情報は、正常時若しくは異常時の最終的な到達圧力を含むことを特徴とする請求項8記載の基板貼合方法。
  13. 保持部が、真空吸着部を有し、
    真空室内の急激な圧力上昇がある場合に、異常と判定することを特徴とする請求項8記載の基板貼合方法。
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