JP2012071514A - ハニカムサンドイッチ構造複合材およびハニカムサンドイッチ構造複合材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハニカムコア1と、ハニカムコア1の両面に接着層2を介して配置された金属シート3と、金属シート3のハニカムコア1と反対側の面に絶縁部材4を介して配置されたカーボン繊維シート5とを備え、樹脂トランスファー成形法で成形されたものであるハニカムサンドイッチ構造複合材10とする。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1には、ハニカム構造からなる開放セル心層が、2つの樹脂/水分遮断フィルム層の間に、および2つの繊維質補強材層の間に挟まれている樹脂トランスファー成形(RTM)法によって製造した複合サンドイッチ構造物が記載されている。
特許文献3には、ドライファブリック、不浸透性樹脂フィルム、非低粘度型樹脂フィルム、ハニカムコア、非低粘度型樹脂フィルム、不浸透性樹脂フィルム、ドライファブリックの順に積層したハニカムサンドイッチ構造複合材が記載されている。
特許文献5には、ハニカムコアと、このハニカムコアの両面に配置されたシール材と、各シール材の上に配置された複数枚のドライファブリックからなるハニカムサンドイッチ構造複合材パネルが記載されている。
また、従来のハニカムサンドイッチ構造複合材においては、さらなる軽量化のためにハニカムコアのセル空間内の樹脂量を少なくすることが要求されていた。
また、従来のハニカムサンドイッチ構造複合材においては、強度および耐久性をさらに向上させることが要求されていた。
また、本発明は、本発明のハニカムサンドイッチ構造複合材を製造するハニカムサンドイッチ構造複合材の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明のハニカムサンドイッチ構造複合材は、前記金属シートが、表面に金属膜の設けられた樹脂シートであるものとすることできる。
また、本発明のハニカムサンドイッチ構造複合材は、前記ハニカムコアの外周に枠状封止材が配置され、前記枠状封止材の両面に、前記接着層と前記金属シートと前記絶縁部材と前記カーボン繊維シートとが、前記ハニカムコアの両面から延在して配置されているものとすることできる。
本発明のハニカムサンドイッチ構造複合材の製造方法は、前記積層体を形成する工程が、ハニカムコアの外周に枠状封止材を配置する工程と、前記ハニカムコアの両面および前記枠状封止材の両面に接着層を介して金属シートを配置し、前記金属シートの前記ハニカムコアと反対側の面に絶縁部材を介してカーボン繊維シートを配置してなる積層体を形成する工程とを備える方法とすることができる。
また、本発明のハニカムサンドイッチ構造複合材は、金属シートの優れた強度と耐久性によって、優れた強度および耐久性が得られるものとなる。
なお、カーボン繊維シートは、導電性を有するものであるので、金属シートとカーボン繊維シートとが電気的に接続されると、金属シートに電蝕が生じやすくなる。本発明のハニカムサンドイッチ構造複合材では、金属シートとカーボン繊維シートとの間に絶縁部材が配置されているので、金属シートとカーボン繊維シートとが電気的に接続されることによる金属シートの電蝕を防止できる。
「ハニカムサンドイッチ構造複合材」
図1は本発明の実施形態であるハニカムサンドイッチ構造複合材の一例を示す断面模式図である。本実施形態のハニカムサンドイッチ構造複合材「以下「複合材」と記載する場合がある」10は、RTM成形法で成形されたものである。
また、ハニカムコア1の寸法は、複合材10の用途等によって適宜決定することができ特に限定されないが、例えば、厚みが1mm〜30mm、壁部1bの厚みが1mm〜30mm、セル空間1aのピッチが2mm〜40mmのものなどを用いることができる。
枠状封止材6を構成する材料としては、特に限定されないが、アルミニウムなどの金属、アクリル、ウレタンなどの樹脂、木材など、RTM成形法で成形する際に樹脂が浸透しにくい材料を用いることが好ましく、複合材10の用途等によって適宜決定することができる。
また、枠状封止材6の寸法は、複合材10の用途等によって適宜決定することができ特に限定されないが、例えば、厚みが1mm〜30mm、枠の幅が1mm〜30mmのものなどを用いることができる。なお、枠状封止材6の厚みと、ハニカムコア1の厚みとの差は、小さいほど好ましく、具体的には0.5mm以下であることが好ましい。
金属シート3の厚み(または金属膜の設けられた樹脂シートの金属膜の厚み)が上記範囲未満であると、金属シート3(または金属膜)を設けることによる強度および耐久性を向上させる効果や、シールド効果が十分に得られない場合がある。また、金属シート3の厚み(または金属膜の設けられた樹脂シートの金属膜の厚み)が上記範囲未満であると、金属シート3(または金属膜)の強度が不十分となり、RTM成形法で成形する際に金属シート3(または金属膜)が破れ、ハニカムコア1のセル空間1a内に樹脂が入り込むことを十分に防止できなくなる恐れがある。また、金属シート3(または金属膜)の厚みが上記範囲を超えると、RTM成形法で成形する際に金属シート3(または金属膜)がハニカムコア1の形状に沿って変形しにくくなり、金属シート3(または金属膜)によるハニカムコア1のセル空間1aを封止する効果が不十分となる恐れがある。
絶縁部材4が不織布に樹脂が入り込んでなるものである場合、RTM成形法で成形する際に金属シート3がハニカムコア1の各セル空間1aを仕切る壁部によって絶縁部材4となる不織布に押し付けられると、不織布が容易に圧縮変形されて凹凸を有するものとされる。すなわち、不織布によってハニカムコア1の凹凸形状が吸収される。
このようにして形成された絶縁部材4となる不織布の凹凸内には、RTM成形法で成形した際に使用した樹脂が入り込む。このため、絶縁部材4となる凹凸を有する不織布には、凹凸の形成されていない不織布と比較して、RTM成形法で成形することにより多量の樹脂が含浸される。その結果、絶縁部材4は、金属シート3との密着性に優れたものとなり、より一層優れた強度および耐久性が得られるとともに、金属シート3とカーボン繊維シート5とをより確実に絶縁できる。
次に、本発明のハニカムサンドイッチ構造複合材の製造方法の一例として、図1に示す複合材10の製造方法を説明する。
図1に示す複合材10を製造するには、まず、ハニカムコア1の外周に枠状封止材6を配置する。次いで、ハニカムコア1の両面および枠状封止材1の両面に接着層2を介して金属シート3を配置する。
その後、積層体をRTM成形法で成形する。この際、本実施液体においては、金属シート3および枠状封止材6によって、ハニカムコア1のセル空間1a内に樹脂が入り込むことが防止される。以上の工程を行うことにより図1に示す複合材10が得られる。
さらに、本実施形態の複合材10は、金属シート3を備えるものであるので、電磁波を反射および減衰吸収するシールド効果を有するものとなる。
また、本実施形態の複合材10は、ハニカムコア1の外周に枠状封止材6が配置され、枠状封止材6の両面に、接着層2と金属シート3と絶縁部材4とカーボン繊維シート5とが、ハニカムコア6の両面から延在して配置されているものであるので、より一層優れた強度を有するものとなるとともに、RTM成形法で成形する際に、ハニカムコア1の外周からハニカムコア1のセル空間1aに樹脂が入り込むことがより一層効果的に防止され、非常に軽いものとなる。
Claims (5)
- ハニカムコアと、
前記ハニカムコアの両面に接着層を介して配置された金属シートと、
前記金属シートの前記ハニカムコアと反対側の面に絶縁部材を介して配置されたカーボン繊維シートとを備え、
樹脂トランスファー成形法で成形されたものであることを特徴とするハニカムサンドイッチ構造複合材。 - 前記金属シートが、表面に金属膜の設けられた樹脂シートであることを特徴とする請求項1に記載のハニカムサンドイッチ構造複合材。
- 前記ハニカムコアの外周に枠状封止材が配置され、
前記枠状封止材の両面に、前記接着層と前記金属シートと前記絶縁部材と前記カーボン繊維シートとが、前記ハニカムコアの両面から延在して配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハニカムサンドイッチ構造複合材。 - ハニカムコアの両面に接着層を介して金属シートを配置し、前記金属シートの前記ハニカムコアと反対側の面に絶縁部材を介してカーボン繊維シートを配置してなる積層体を形成する工程と、
前記積層体を樹脂トランスファー成形法で成形する工程とを備えることを特徴とするハニカムサンドイッチ構造複合材の製造方法。 - 前記積層体を形成する工程が、ハニカムコアの外周に枠状封止材を配置する工程と、
前記ハニカムコアの両面および前記枠状封止材の両面に接着層を介して金属シートを配置し、前記金属シートの前記ハニカムコアと反対側の面に絶縁部材を介してカーボン繊維シートを配置してなる積層体を形成する工程とを備えることを特徴とする請求項4に記載のハニカムサンドイッチ構造複合材の製造方法。
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