JP2012070936A - 内視鏡システム、内視鏡画像取得支援方法、及びプログラム - Google Patents

内視鏡システム、内視鏡画像取得支援方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】大がかりな装置を用いることや前準備を要することなく、簡単に予め定めた検査部位を撮り損ねなく確実に撮像して、所望の検査部位の画像情報を取得すること。
【解決手段】先端部に撮像光学系を有する内視鏡挿入部21を患者の体腔内に挿入し、予め定めた複数箇所の検査部位を順次撮像して、各検査部位の静止画像を取得する際、検査部位を撮像する度に該撮像した静止画像の枚数を計数する。そして、計数された撮像済み枚数と、予め定めた複数箇所の検査部位の数に対応する予定撮像枚数とを比較して、撮像済み枚数と予定撮像枚数との不一致を検出した場合にアラートを発生させる。これにより、術者に撮り損ねを通知することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内視鏡システム、内視鏡画像取得支援方法、及びプログラムに関する。
内視鏡検診においては、複数の検査部位が予め定められ、患者の体腔内を規定の手順で撮像して画像診断を行う。撮像画像は、1回の検診で数枚から20枚以上になることもあり、また、医療現場では多人数を短時間で検診することが望まれるため、術者には正確かつ迅速な撮像作業が要求されている。そのような状況下では、一部の検査部位を撮像し損ねる等、特に不手際が生じやすくなる。検査部位の撮り損ねが生じると、正確な診断が難しくなる上、改めて撮り直しを行うには患者への負担が大きくなる。
また、内視鏡挿入部を所望の検査部位に導く技術として、体腔内における内視鏡の位置を検出する装置が種々開発されている。例えば特許文献1の位置検出装置は、内視鏡の挿入部に磁気発生部を設けると共に、診察台に磁気センサを設けることで、磁気センサによる磁気発生部の検出結果から内視鏡の体腔内位置を検出する。
更に、特許文献2には、被検体の3次元領域の画像データに基づいて被検体内の管路の3次元像を作成し、この3次元像上で管路に沿った目的点までの経路の仮想的な内視鏡画像を画像データに基づいて作成し、表示する内視鏡挿入支援装置が提案されている。この内視鏡挿入支援装置によれば、内視鏡を所望の位置に確実に移動させることができる。
特開2000−81303号公報 特開2000−135215号公報
しかしながら、特許文献1の位置検出装置においては、診察台等に患者の体全体に対応する磁気発生手段や磁気センサを設ける必要があり、装置が大がかりになってしまう。また、特許文献2の内視鏡挿入支援装置では、予めCT装置による検査画像データを生成しておく必要があり、いずれも簡便に利用できるものではない。
本発明は、大がかりな装置を用いることや前準備を要することなく、簡単に予め定めた検査部位を撮り損ねなく確実に撮像して、所望の検査部位の画像情報を取得することができる内視鏡システム、内視鏡画像取得支援方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明は下記構成からなる。
(1) 先端部に撮像光学系を有する内視鏡挿入部を患者の体腔内に挿入し、予め定めた複数箇所の検査部位を順次撮像して、各検査部位の静止画像を取得する内視鏡システムであって、
前記検査部位を撮像する度に該撮像した静止画像の枚数を計数する撮像枚数計数手段と、
前記計数された撮像済み枚数と、前記予め定めた複数箇所の検査部位の数に対応する予定撮像枚数とを比較する枚数比較手段と、
前記枚数比較手段が前記撮像済み枚数と前記予定撮像枚数との不一致を検出した場合にアラートを発生するアラート発生手段と、
を備えた内視鏡システム。
(2) 先端部に撮像光学系を有する内視鏡挿入部を患者の体腔内に挿入し、予め定めた複数箇所の検査部位を順次撮像して、各検査部位の静止画像を取得する内視鏡画像取得支援方法であって、
前記検査部位を撮像する度に該撮像した静止画像の枚数を計数し、
前記計数された撮像済み枚数と、前記予め定めた複数箇所の検査部位の数に対応する予定撮像枚数とを比較して、前記撮像済み枚数と前記予定撮像枚数との不一致を検出した場合にアラートを発生させる内視鏡画像取得支援方法。
(3) コンピュータに、(2)の内視鏡画像取得支援方法の手順を実行させるためのプログラム。
本発明によれば、大がかりな装置を用いることや前準備を要することなく、簡単に予め定めた検査部位を撮り損ねなく確実に撮像して、所望の検査部位の画像情報を取得することができる。もって、内視鏡検査を正確、かつ迅速に行うことができる。
本発明の一実施形態を説明するための図で、内視鏡システムのブロック構成図である。 内視鏡システムの全体構成図である。 内視鏡先端部を示す斜視図である。 (A)は内視鏡挿入部を食道、胃を通じて十二指腸の検査最深位置まで挿入した様子を示す説明図、(B)は胃の領域を撮像する様子を示す説明図、(C)は食道の領域を撮像する様子を示す説明図である。 内視鏡検診の具体的な検査部位の例を示す説明図である。 内視鏡検査の手順を示すフローチャートである。 表示部の表示例を示す図である。 他の構成例としての内視鏡システムの全体構成図である。 内視鏡挿入部が挿通されたマウスピースの断面図である。 内視鏡挿入部の挿入長と、各検査部位の体腔内位置との関係を模式的に示す説明図である。 他の構成の内視鏡システムによる内視鏡検査の手順を示すフローチャートである。 表示部の表示内容を示す説明図である。 表示部の表示内容を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態を説明するための図で、内視鏡システムのブロック構成図を示し、図2に内視鏡システムの全体構成図を示した。
本構成の内視鏡システム100は、患者の体腔内に内視鏡の内視鏡挿入部を挿入して、予め定めた検査部位を撮像し、その検査部位における撮像画像を記録する。その際、内視鏡システム100は、予め観察対象が決まっている内視鏡検診等で、検査終了までの間に撮像した静止画像の枚数を確認して、不足した場合にアラートを発生させて、内視鏡の術者に撮り直しを促す機能を有している。
内視鏡システム100は、図1に示すように、撮像光学系と照明光学系を備えた内視鏡11と、内視鏡11を制御する後述する制御手段としての内視鏡制御装置13と、画像情報等を表示する表示部15とを備える。また、図示はしないが、内視鏡制御装置13はネットワークを介してサーバに接続され、各種情報の入出力が可能となっている。
内視鏡11は、図2にも示すように、本体操作部19と、この本体操作部19に連設され体腔内に挿入される内視鏡挿入部21とを備える。本体操作部19には、ユニバーサルコード23の一端側が接続され、このユニバーサルコード23の他端側は、ライトガイドコネクタ25を介して内視鏡制御装置13に接続される。
内視鏡11の本体操作部19には、内視鏡挿入部21の本体操作部19に対する遠位端となる先端側で吸引、送気、送水を行うためのボタンや、撮像時のシャッターボタン等の各種操作ボタン27が並設されると共に、一対のアングルノブ31,33が設けられている。
内視鏡挿入部21は、本体操作部19側から順に軟性部35、湾曲部37、及び先端部39(以下、内視鏡先端部とも呼称する)で構成され、湾曲部37は、本体操作部19のアングルノブ31,33を回動することによって遠隔的に湾曲操作される。これにより、内視鏡先端部39を所望の方向に向けることができる。
図3に内視鏡先端部の斜視図を示した。内視鏡の先端部39には、撮像光学系の観察窓65と、照明光学系の光照射窓67,69と、鉗子口71と、送気・送水ノズル72が配置されている。撮像光学系は、光照射窓67,69から照射される照明光による体腔内の被観察領域からの反射光を、観察窓65を通じて撮像するようになっている。撮像された観察画像は、図2に示すユニバーサルコード23を介して内視鏡制御装置13に伝送され、内視鏡制御装置13が適宜な画像処理を行って表示部15に表示する。
撮像光学系は、CCD(charge coupled device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子と、撮像素子の光路前方に配置される結像レンズ等の光学部材とを有する撮像部で構成されており、観察窓からの観察画像を取得して撮像信号として内視鏡制御装置13に出力する。
照明光学系は、内視鏡制御装置13からユニバーサルコード23を介して導光される照明光を、内視鏡の先端部39まで導き、光照射窓67,69から被観察領域に向けて出射する。
図3に示す鉗子口71は、図示しない各種の処置具が挿通されると共に、ポンプ57(図1参照)に接続されており、鉗子口71から吸引を行うことができる。送気・送水ノズル72は、観察窓65に向けて空気、水を送り出すことができる。
上記基本構成の内視鏡11の構成に加えて、本体操作部19には、手技終了を知らせる手技終了ボタン29、術者に報知するためのスピーカ41、発光部43を備えており、内視鏡挿入部21の先端部には、内視鏡挿入部21の移動速度の変化を検出する加速度センサ45が配置されている。
内視鏡制御装置13は、静止画を撮像した枚数を計数する枚数カウンタ51と、記憶部53と、照明光学系に照明光を供給する光源部55と、鉗子口71からの吸引や送気・送水ノズル72からの送気を行うポンプ57と、内視鏡11の撮像素子47からの画像信号が入力される画像信号入力部59と、入力された画像信号を演算処理する画像信号処理部61とを備えている。制御部49には、内視鏡11の近傍に配置した集音マイク63が接続されている。
枚数カウンタ51は、撮像した静止画像の枚数を計数して、現在までの撮像枚数の情報を制御部49に与える撮像枚数係数手段として機能する。
記憶部53は、予め定めた検査部位の体腔内位置を表す検査位置情報、患者の身長、体重、年齢、病歴等の身体情報を表す患者情報を記憶する検査位置情報記憶手段として機能し、制御部49からの問い合わせを受けて各種情報を出力する。
光源部55は、キセノンランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ等の白色光源からなり、この他にも、レーザ光源や発光ダイオードなどの半導体発光素子を利用した光源としてもよい。
制御部49は、接続された各部を制御し、検査部位を撮像する度に、撮像した静止画像の枚数を計数する枚数カウンタ51からの出力信号を受ける。また、制御部49は、計数された撮像済み枚数と、予め定めた複数箇所の検査部位の数に対応する予定撮像枚数とを比較する枚数比較部49aと、撮像済み枚数と予定撮像枚数との不一致を検出した場合にアラートを発生させるアラート制御部49bとを備える。これら枚数比較部49aとアラート制御部49bについては、詳細を後述することにする。
次に、上記構成の内視鏡システム100により、内視鏡検査を行う場合の作用を内視鏡検査例に基づいて説明する。
図4(A),(B),(C)は上部消化管の内視鏡検診で行われる内視鏡検査の一手順を示す説明図である。ここで例示する上部消化管の内視鏡検診で行われる内視鏡検査では、図4(A)に示すように、まず、内視鏡挿入部21を食道Es、胃Stを通じて、十二指腸Duoの検査最深位置P0まで挿入する。この検査最深位置P0に到達したときに、術者は検査最深位置P0における観察画像の静止画像を撮像する。そして、内視鏡挿入部21を徐々に抜き取りながら体腔内を移動させ、図4(B)に示すように胃Stの領域を撮像し、次いで図4(C)に示すように食道Esの領域を順次撮像する。最後に内視鏡挿入部21を体腔外に抜去する。
上記手順に基づく内視鏡検診の具体的な検査部位の例を図5に示す。内視鏡検査部位は、食道、胃、十二指腸のそれぞれで、検査最深位置P0から順に複数の領域A1〜A13に分割されている。
Figure 2012070936
内視鏡11の術者は、内視鏡挿入部21の先端を各検査部位に移動させて、それぞれの位置で静止画撮像を行う。各検査部位の静止画像は、内視鏡制御装置13に患者情報と合わせて記録され、術者は、この記録情報に基づいて内視鏡検査の検査レポート(検診結果の報告書)を作成する。
図6に内視鏡検査の手順をフローチャートで示した。同図を用いて表1に示す検査部位の内視鏡検査を行う手順を説明する。
まず、患者への所定の前処置を行った後、制御部49は、枚数カウンタ51の計数値をリセットする(S11)。そして、内視鏡の術者は内視鏡挿入部21を体腔内に挿入し(S12)、内視鏡11から出力される観察画像を表示部15で確認しながら、内視鏡先端部39を患者体腔内の検査最深位置P0に到達させる(S13)。ここでは、内視鏡先端部39を十二指腸吸後部以下の位置まで挿入するものとし、内視鏡先端部39が患者体腔内の検査最深位置P0に到達するまで内視鏡挿入部21を体腔内に挿入する。
内視鏡挿入部21の先端部39が検査最深位置P0に到達した後、術者は内視鏡11の本体操作部19の操作ボタン27の一つであるシャッターボタンを押下して静止画撮像を行う。このときのシャッターボタンの押下信号は、内視鏡制御装置13に送られる最初の撮像指示の信号となる。
内視鏡制御装置13は、この最初の撮像指示の信号を受けて、検査部位の体腔内の領域A1で静止画撮像を行う(S14)。このとき、枚数カウンタ51は、最初の静止画撮像を行ったものとして「1枚目」と計数値を自動的に変更する。術者は、領域A1における静止画撮像が終了した後に、次の領域A2まで内視鏡挿入部21の先端部39を移動する(S15)。そして、領域A2において静止画撮像を行うと、枚数カウンタ51の計数値が「2枚目」として加算される(S16)。
上記S15,S16の処理を全検査部位に対して繰り返し行う。このときの検査途中の表示部15には、図7に示すように、撮像画像73と、現在の撮像枚数及び全検査部位の数の経過情報74が共に表示されている。
図7に示すように、枚数カウンタ51により計数された撮像済みの静止画像の枚数と、予め定めた検査部位の数に対応する予定撮像枚数とが表示されるため、術者は、現在の検査部位が何枚目の検査部位であるかを、容易に把握することができる。
全検査部位に対する静止画撮像を終了すると(S17)、術者は、手技終了ボタン29を押下する。この手技終了ボタン29の押下による信号が制御部49に入力され、制御部49は、枚数比較部49aにより、撮像済みの静止画枚数Nが予定撮像枚数Nと一致しているか否かを判定する(S18)。
枚数比較部49aが、撮像済みの静止画枚数Nと予定撮像枚数Nとの不一致を検出すると、アラート制御部49bにより、内視鏡11に設けたスピーカ41にアラート信号を出力して、スピーカ41からアラーム音や音声等のアラートを発生させて、術者に通知する(S19)。これにより、撮像済み枚数が予定撮像枚数(本例では13枚)に達していないことが術者に通知される。アラートを音により行うことで、術者のみならず、手技を行う周囲の人に対しても報知が行える。
アラートが発生した場合の術者は、静止画を撮り損ねた検査部位を内視鏡制御装置13を操作して確認し、その検査部位に内視鏡挿入部21を移動させ(S20)、静止画を撮像する。撮像後、制御部49は、枚数カウンタ51に撮像済み静止画枚数を加算させ(S21)、枚数比較部49aにより予定撮像枚数に達したかを判定させる(S18)。
撮像済みの静止画枚数が予定撮像枚数に達した場合は、内視鏡挿入部21を体腔内から完全に抜き取って検査を終了する。
以上のように、本構成の内視鏡システム100によれば、大がかりな装置を用いることや前準備を要することなく、予め定めた検査部位を撮り損ねなく、簡単かつ確実に撮像して、所望の検査部位の画像情報を全て取得することができる。また、不足画像があれば、内視鏡検査の検査終了前にアラートで報知して撮り直しを促すために、内視鏡を検査対象者の体腔内から一旦抜去してから再挿入することを回避でき、患者への負担を減らすことができる。
上記S17の検査を終了したか否かの判断は、術者による手技終了ボタン29の押下に代えて、次に示すことで判定することができる。
(a)加速度センサ45により内視鏡11の移動の速度変化が閾値以上であると検出したとき、内視鏡挿入部21を食道から抜き取る最中と判断して、検査を終了させる動作であると判断する。
(b)術者等による「終わりです」等の音声が集音マイク63から入力されたとき、検査を終了させるタイミングであると判断する。これには、制御部49が音声認識手段を有し、集音マイク69からの音声信号を解析することで、特定の言葉の音声認識が可能となる。
(c)内視鏡11の撮像素子47から出力される観察画像の色調を、画像信号処理部61が逐次解析して、画像全体の色味の変化が生じたタイミングを検査終了のタイミングと判断する。つまり、それぞれ色調が異なる十二指腸、胃、食道において、赤味の強い胃部から白味の強い食道部に撮像画像の色調が変化したとき、内視鏡挿入部21の先端が食道部を通過中と判断して、検査を終了させようとしていると判断する。
(d)ポンプ57により、エア吸引操作を行ったとき、検査を終了させるタイミングであると判断する。これは、内視鏡11により臓器内に送気して、臓器を膨らませて撮像した後、臓器内のエアを吸引して排出させることがあるが、このエア排出のためのエア吸引操作を検査終了のタイミングと判断する。
検査の終了タイミングは、上記のいずれか、又はいずれかを組み合わせて用いてもよい。
また、上記のアラートの発生手段としては、スピーカ41による通知に代えて、表示部15にアラート情報を表示したり、本体操作部19の発光部43や、内視鏡制御装置13の内又は外に配置された図示しない報知ランプ等の発光装置を点灯させたり、本体操作部19に内蔵された図示しない振動子を振動させたりすることであってもよい。視覚的、触覚的なアラートとすることで、患者が感知して無用な不安を持たせることなく、術者だけに報知することができる。
次に、内視鏡システムの他の構成例を説明する。
図8は他の構成例としての内視鏡システムの全体構成図を示した。
本構成例の内視鏡システム200は、患者の体腔内に内視鏡の内視鏡挿入部を挿入して、内視鏡挿入部先端の体腔内における位置を検出しつつ、予め定めた検査部位を撮像し、その検査部位における撮像画像を記録する。その際、撮像した静止画像の枚数を確認して、不足した場合にアラートを発生させて、検査途中で撮り直しを促すことを可能にする。つまり、アラートを、内視鏡検査の検査終了直前に限らず、検査の手技途中で発生させることが可能となる。
内視鏡システム200は、撮像光学系と照明光学系を備えた内視鏡11と、内視鏡11を制御する後述する撮像制御手段としての内視鏡制御装置13と、画像情報を表示する表示部15とに加えて、挿入孔案内具であるマウスピース81と、マウスピース81との相対位置が検出が可能な内視鏡挿入部21とを備えている。以降の説明では、図1、図2に示す構成要素と同じ構成要素については、同一の符号を付与することでその説明を省略又は簡略化する。
図9に内視鏡挿入部が挿通されたマウスピースの断面図を示した。マウスピース81は、体腔の開口位置に装着され、内視鏡挿入部21が挿通される挿通口83を有する。内視鏡挿入部21には、磁気記録媒体からなるマーキング部85が軸方向に等間隔で配列され、これらマーキング部85に対峙するマウスピース81の挿通口83の内面には、マーキング読み取り部87が配置されている。マーキング読み取り部87は、読み取ったマーキング部85の検出信号を内視鏡制御装置13に伝送する。内視鏡制御装置13では、この検出信号のパルス数(マーキング部85の数)に基づいて、内視鏡挿入部21の体腔内への挿入長さを求める。このように、マーキング部85とマーキング読み取り部87とは、内視鏡挿入部21とマウスピース81の挿通口83との相対位置から、内視鏡挿入部21の体腔内への内視鏡挿入長さを検出する内視鏡先端位置検出手段として機能する。
挿入長検出手段は、磁気記録媒体と磁気センサの組み合わせで構成することで、応答性を高めてより正確な位置情報の検出が可能となる。磁気情報以外にも、光学的な情報を読み取って位置検出する構成としてもよい。例えば、マーキング部として、内視鏡挿入部21の長手方向に沿って表面色とは異なる色に着色された光学情報記録媒体を複数配置する。また、これらマーキング部に光照射すると共に反射光を検出することで、マーキング部からの光学情報を読み取る光学センサをマウスピース81に配置する。これら光学情報記録媒体を光学センサで読み取ることで、簡単な構成で内視鏡挿入部21の挿入長を検出することができる。
図10に内視鏡挿入部21の挿入長と、各検査部位の体腔内位置P0−P13との関係を模式的に示した。各検査部位の体腔内位置P0〜P13は、内視鏡挿入部21の挿入長として表すことができ、図中には内視鏡挿入部21の先端部39から順に、体腔内位置P0〜P13を示してある。ここで、内視鏡挿入部21の体腔内への挿入長は、マウスピース81の位置を基準として、検出された検査最深位置P0の最大挿入長Lに対する比率である実比率R0〜R13として表している。ここで、検査最深位置P0とは、内視鏡挿入部21を体腔内に挿入して、最初に撮像指示を行う検査部位の位置であり、表1に示す十二指腸吸後部以下の領域A1を意味する。
本構成の場合、術者が内視鏡挿入部21を体腔内に挿入して、領域A1となる検査最深位置P0に到達させた後、挿入長検出手段により最大挿入長Lを検出して、内視鏡制御装置13の制御部49が各検査部位の実比率R0〜R13を求める。これにより、次の検査位置へ内視鏡先端部39を移動する際、実比率で表される各検査位置に内視鏡挿入部21を移動させることで済む。
実比率の位置に到達したかの判断は、マウスピース81から出力される検出信号に基づいて、内視鏡制御装置13が行う。そして、実比率の位置に到達したとき、又は実比率の位置に所定の近接度合いになったときに内視鏡制御装置13から出力される撮像制御信号に基づいて、検査部位の静止画撮像を取得する。
つまり、術者の操作による内視鏡挿入部21の移動に伴って、マウスピース81からのマーキング部85の検出信号が内視鏡制御装置13に入力されると、内視鏡制御装置13は、入力された検出信号を内視鏡挿入部21の挿入長に変換して、最大挿入長Lに対する比率である検出比率を求める。この検出比率が、予め定めた各検査部位の実比率になったとき、又は所定の接近度合いになったときに、内視鏡制御装置13は撮像制御信号を出力する。
本内視鏡システム200は、内視鏡制御装置13が撮像制御信号を出力したときに、静止画撮像を行うための制御が複数のモードとして用意されている。
第1のモードは、内視鏡制御装置13が撮像制御信号を出力したときに、表示部15に検査位置への到達した旨を表示して、術者に静止画撮像を促し、術者に静止画撮像させるものである。このモードによれば、術者が内視鏡検査中に注視する表示部15に、到達したことの表示がなされるため、検査部位への到達を確実に術者に通知することができる。
第2のモードは、内視鏡制御装置13が撮像制御信号を出力したときに、内視鏡11の撮像部に静止画撮像を行わせ、静止画像の撮像画像を出力させるものである。この場合、術者は特に撮像のための操作を行うことなく、内視鏡11が自動的に静止画撮像を行うため、術者は観察対象を撮像視野に映出させることに作業を集中できる。
いずれのモードの場合でも、現在観察中の検査部位に対する予定撮像枚数が、撮像済み枚数と一致していない場合は、前述同様にアラートを発生させる。術者に静止画像が不足していることを通知する報知手段としては、前述同様に種々のものを利用することができる。なお、これらのモードは、内視鏡11の本体操作部19や内視鏡制御装置13で、術者が自在に切り替えることができる。
図11に本構成の内視鏡システムによる内視鏡検査の手順をフローチャートで示した。同図を用いて前述の表1に示す検査部位の内視鏡検査を行う手順を説明する。
図6に示す場合と同様に、まず、患者への所定の前処置を行った後、制御部49は、枚数カウンタの計数値をリセットする(S31)。そして、内視鏡の術者は患者の口にマウスピース81を装着させ、内視鏡挿入部21をマウスピース81の挿通口83を通じて挿入する(S32)。そして、術者は、内視鏡11から出力される観察画像を表示部15で確認しながら、内視鏡先端部39を患者体腔内の検査最深位置に到達させる(S33)。ここでは、内視鏡先端部39を十二指腸吸後部以下の位置まで挿入するものとし、内視鏡先端部39が患者体腔内の検査最深位置P0に到達するまで、内視鏡先端部39の挿入を続ける。
内視鏡挿入部21を体腔内に挿入する際、マウスピース81のマーキング読み取り部87からはマーキング部85の検出信号が内視鏡制御装置13に出力される。内視鏡制御装置13は、この検出信号を内視鏡挿入部21の体腔内への挿入長に換算して、内視鏡挿入部21の体腔内への挿入長をリアルタイムで検出する。つまり、内視鏡制御装置13は、術者が内視鏡挿入部21を患者の体腔内へ挿入する操作を逐一検出して、内視鏡挿入部21の体腔内への挿入長を監視している。
内視鏡挿入部21の先端部39が検査最深位置に到達した後、術者は内視鏡11の本体操作部19の操作ボタン27を押下して静止画撮像を行う(S34)。このときの操作ボタン27の押下信号が、内視鏡制御装置13に送られる最初の撮像指示の信号となる。内視鏡制御装置13は、この最初の撮像指示があったことをトリガとして、検査最深位置までの内視鏡挿入部21の挿入長を検出する(S35)。このとき求めた挿入長は、最大挿入長Lとして内視鏡制御装置13に記憶される。
次に、内視鏡制御装置13は、検出された最大挿入長Lに基づいて、各検査部位の体腔内位置P1〜P13を換算する。記憶部53に記憶された各検査部位の体腔内位置P1〜P13は、成人の平均的な体腔内位置の値であり、ここでは標準体腔内位置と呼称する。標準体腔内位置は、必ずしも患者身体の実寸と一致した値ではなく、目安に過ぎない。そこで、標準体腔内位置を、内視鏡挿入部21の挿入長さに換算してこれを標準挿入長値とし、この標準挿入長値を、患者への最大挿入長Lに対する比率に換算した実比率として求める(S36)。求められた実比率の値は、検査部位の体腔内位置を、患者の身体に合わせた正確な位置情報として表した値となる。
各検査部位を内視鏡の挿入長さの比で表した実比率を求めたら、内視鏡先端部39を検査最深位置P0から次の検査部位に移動させる(S37)。
このとき表示部15には、図12に示すように、内視鏡制御装置13は、術者が検査部位の位置を把握しやすいように、観察画像と共に現在の観察位置を表す検出比率Rの値を表示する。術者は、この検出比率Rの値を観察画像と併せて確認することで、内視鏡挿入部21の体腔内への挿入長さに応じて変化する検出比率Rの値が、次の検査部位の実比率の値に近づくように内視鏡先端部39の移動を簡単に行える。
そして、内視鏡挿入部21の移動する度に変化する検出比率Rの値が、次の検査部位の実比率の値と一致したとき、又は、所定の接近度合いになったときに、術者は内視鏡挿入部21の挿入を停止して検査部位の静止画撮像を行う。また撮像と同期して、制御部49は枚数カウンタ51の計数値を加算する(S38)。つまり、領域A1において静止画撮像を行った場合には、枚数カウンタ51の計数値が「1枚目」となり、領域A2において静止画撮像を行った場合には、「2枚目」となる。
2つ目以降の検査部位の静止画撮像を行う場合には、記憶部53に記憶された各検査部位の実比率の情報を参照して、静止画撮像を行った検査部位に対する撮像枚数が適切か否かを判断する(S39)。即ち、領域A3の静止画撮像時においては、枚数カウンタ51が「3枚目」となっている筈であるが、「2枚目」等、他の枚数となっている場合には、撮り損ねが生じたものと判断して、アラートを発生する(S40)。アラートの種類としては前述同様であるので、ここでは説明を省略する。
撮像枚数が予定撮像枚数と不一致となって、アラートが発生した場合、術者は、静止画を撮り損ねた検査部位を内視鏡制御装置13を操作して確認し、その検査部位に内視鏡挿入部21を移動させ(S41)、静止画を撮像する。このときの内視鏡挿入部21の移動は、検出比率と実比率との値を確認しながら行うことで、簡単かつ確実に所望の検査部位に戻ることができる。静止画撮像後、制御部49は枚数カウンタ51に撮像済み静止画枚数を加算させる(S42)。
上記S37〜S39の処理を全検査部位に対して繰り返し行う。このときの検査途中の表示部15には、図13に示すように、撮像画像73と、経過情報75を共に表示する。経過情報75は、現在の検査部位の臓器(例えば「胃」)と、その検査部位が含まれる臓器に対して静止画撮像する枚数(例えば、「胃」では合計8枚の静止画撮像)を同時に表示することができる。また、前述の図7に示すように、現在の撮像枚数及び全検査部位の数を表示してもよい。
このように、臓器毎に静止画撮像した撮像枚数と、その臓器に対する予定撮像枚数とを同時に表示することで、臓器毎の局部的な静止画撮像の進捗が容易に把握できる。
内視鏡制御装置13は、上記の処理により、前記検査部位に対する撮像した静止画像の撮像済み枚数との関係が適切であった場合に、全検査を終了する(S43)。
以上説明したように、本内視鏡システム200は、マウスピース81のマーキング読み取り部87を利用して、内視鏡11の挿入長から体腔内における内視鏡先端部39の現在位置を把握する。そして、検査部位毎に静止画撮像の枚数を確認しながら手技を進める。体腔内における内視鏡先端部39の位置が把握できることで、手技途中の任意のタイミングで撮像済み枚数の確認を行うことが可能となり、不足画像が生じたときに、その発生から早い段階で不足を検出することができる。その結果、撮り直し位置までの内視鏡先端部39の移動量を最小限に抑えられ、内視鏡の手技がより円滑となる。
また、内視鏡挿入部21の挿入長さを表す検出比率、検査部位の位置を表す実比率の情報は、撮像した静止画像と共に記録しておく。撮像された静止画像と各種情報のデータは、内視鏡制御装置13や、これに接続されるサーバ(図視略)等に保存して、検査結果を纏めた内視鏡検査レポートを作成する際に利用する。撮像した患者の静止画像が、検査部位に対応する検出比率、実比率の情報と共に記録されることで、次回の内視鏡検査時において、前回撮像した画像と同一位置の撮像が容易に行える。そのため、前回撮像した画像と今回撮像した画像との対比が行いやすくなり、患部の病状変化をより正確に診断することができる。
また、過去に行った内視鏡検査の検査部位の位置を表す実比率の情報は、次回の内視鏡検査時にこれを参照することで、使用する内視鏡の種類を特定することもできる。つまり、内視鏡挿入部21の最大挿入長Lに基づいて、内視鏡挿入部全長の異なる種々の内視鏡の中から、使用可能な内視鏡を簡単に特定することができる。これにより、内視鏡の使用予約等の機器管理が行いやすくなる。
以上のように、本構成の内視鏡システム100,200によれば、大がかりな装置を用いることや前準備を要することなく、簡単に予め定めた検査部位を撮り損ねなく確実に撮像して、所望の検査部位の画像情報を確実に取得することができる。また、静止画像の撮像が不足している場合には、内視鏡検査の手技途中又は検査終了直前にアラートで報知して撮り直しを促すために、内視鏡を検査対象者の体腔内から一旦抜去して、改めて再挿入して撮像することを回避して、患者の負担を減らすことができる。
また、図6,図11に示す各フローチャートに基づく画像取得支援の手順は、メモリからなる記憶部53に制御部49を制御するプログラムを予め記憶させておき、内視鏡11や内視鏡制御装置13からの適宜な操作により、いずれかのプログラムを選定し、選定したプログラムを制御部49が有するCPUに実行させることで前述した制御を実施させることができる。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。例えば、上記の説明では検査部位の静止画像を撮像していたが、静止画像に限らず、動画像の撮像であってもよい。また、マーキング読み取り部87は、マウスピース81に設けることに限らず、体腔との相対位置が測定できる部位であれば、何処に配置されていてもよい。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 先端部に撮像光学系を有する内視鏡挿入部を患者の体腔内に挿入し、予め定めた複数箇所の検査部位を順次撮像して、各検査部位の静止画像を取得する内視鏡システムであって、
前記検査部位を撮像する度に該撮像した静止画像の枚数を計数する撮像枚数計数手段と、
前記計数された撮像済み枚数と、前記予め定めた複数箇所の検査部位の数に対応する予定撮像枚数とを比較する枚数比較手段と、
前記枚数比較手段が前記撮像済み枚数と前記予定撮像枚数との不一致を検出した場合にアラートを発生するアラート発生手段と、
を備えた内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、枚数比較手段が計数した撮像済み枚数と予定撮像枚数とが不一致である場合に、アラートを発生させて術者に通知することにより、大がかりな装置を用いることや前準備を要することなく、簡単に予め定めた検査部位を撮り損ねなく撮像して、所望の検査部位の画像情報を正確かつ迅速に取得することができる。
(2) (1)の内視鏡システムであって、
前記予め定めた検査部位の体腔内位置を記憶する検査位置情報記憶手段と、
前記体腔内に挿入された前記内視鏡挿入部の先端の体腔内位置を検出する内視鏡先端位置検出手段と、
前記内視鏡先端位置検出手段が検出する前記内視鏡挿入部の先端の体腔内位置に基づいて、該体腔内位置に対応する検査部位を前記検査位置情報記憶手段を参照して特定し、前記特定した検査部位に対する予定撮像枚数を求める制御手段と、
を備えた内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、内視鏡挿入部の先端の体腔内位置を把握して、その体腔内位置における予定撮像枚数と、係数された撮像済み枚数とを比較して、枚数が不一致である場合にアラートを発生させる。これにより、撮り損ねが生じた場合に早い段階でアラートを発生させることができ、撮り直しのための手技を軽減することができる。
(3) (2)の内視鏡システムであって、
前記内視鏡先端位置検出手段が、前記内視鏡挿入部と前記挿入案内具との相対位置を検出することで、前記内視鏡挿入部の先端の体腔内位置を検出する内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、内視鏡挿入部と挿入案内具との相対位置から内視鏡挿入部の先端の体腔内位置を直接的に検出するために、簡単な構成で高い位置検出精度が得られる。
(4) (1)の内視鏡システムであって、
前記枚数比較手段が、最後の前記検査部位に対する撮像を完了した後に、前記静止画像の撮像済み枚数を前記予定撮像枚数と比較する内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、最後の検査部位の静止画撮像を終了させるまで、逐一停止することなく連続した撮像が行えるため、撮り損ねがない場合に、最も早く内視鏡検査を終了させることができる。
(5) (1)〜(4)のいずれか1項記載の内視鏡システムであって、
前記撮像光学系により撮像した撮像情報を表示する表示部を備え、
該表示部が、前記撮像済み枚数の情報を表示する内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、表示部に撮像済み枚数が表示されるため、術者が現在観察位置を把握することが容易となる。
(6) (5)の内視鏡システムであって、
前記表示部が、前記撮像済み枚数の情報と、前記撮像が完了した検査部位までの予定撮像枚数の情報とを同時に表示する内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、術者が検査手順の進捗状態を把握しやすくなり、検査途中であっても、撮り損ねの発生を気付きやすくなる。
(7) (5)の内視鏡システムであって、
前記表示部が、前記撮像済み枚数の情報と、前記予め定めた複数箇所の検査部位の数に対応する全撮像枚数の情報とを同時に表示する内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、術者が検査手順の進捗状態を把握しやすくなり、最後の検査部位の撮像前であっても、撮り損ねの発生に気付きやすくなる。
(8) (5)〜(7)のいずれか1項記載の内視鏡システムであって、
前記表示部が、前記相違の発生を表すアラート情報を表示する内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、表示部がアラート情報を表示することで、相違の発生を術者へ確実に通知することができる。
(9) (1)〜(7)のいずれか1項記載の内視鏡システムであって、
前記アラート発生手段が、発光装置の点灯によるアラートを発生する内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、発光装置の点灯によりアラートを発生することにより、視覚的に術者に通知でき、患者に無用な不安を持たせることを防止できる。
(10) (1)〜(7)のいずれか1項記載の内視鏡システムであって、
前記アラート発生手段が、アラート音を発生する内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、アラート音を発生することにより、撮像枚数の不足があることを術者のみならず、周囲の人にも確実に通知できる。
(11) 先端部に撮像光学系を有する内視鏡挿入部を患者の体腔内に挿入し、予め定めた複数箇所の検査部位を順次撮像して、各検査部位の静止画像を取得する内視鏡画像取得支援方法であって、
前記検査部位を撮像する度に該撮像した静止画像の枚数を計数し、
前記計数された撮像済み枚数と、前記予め定めた複数箇所の検査部位の数に対応する予定撮像枚数とを比較して、前記撮像済み枚数と前記予定撮像枚数との不一致を検出した場合にアラートを発生させる内視鏡画像取得支援方法。
この内視鏡システムによれば、枚数比較手段が計数した撮像済み枚数と予定撮像枚数とが不一致である場合に、アラートを発生して術者に通知することにより、大がかりな装置を用いることや前準備を要することなく、簡単に予め定めた検査部位を撮り損ねなく撮像して、所望の検査部位の画像情報を確実に取得することができる。
(12) (11)の内視鏡画像取得支援方法であって、
前記予め定めた検査部位の体腔内位置を検査位置情報記憶手段に記憶させておき、
前記体腔内に挿入された前記内視鏡挿入部の先端の体腔内位置を検出し、
前記検出した前記内視鏡挿入部の先端の体腔内位置に基づいて、該体腔内位置に対応する検査部位を前記検査位置情報記憶手段を参照して特定し、
前記特定された検査部位に対する予定撮像枚数を求める内視鏡画像取得支援方法。
この内視鏡画像取得支援方法によれば、特定した検査部位に対する予定撮像枚数が不一致である場合に、アラートを発生させて術者に通知することにより、大がかりな装置を用いることや前準備を要することなく、簡単に予め定めた検査部位を撮り損ねなく撮像して、所望の検査部位の画像情報を正確かつ迅速に取得することができる。
(13) (11)の内視鏡画像取得支援方法であって、
全ての前記検査部位に対する撮像を完了した後に、前記静止画像の撮像済み枚数を、前記予め定めた全検査部位の数に対応する予定撮像枚数と比較して、前記撮像済み枚数と前記予定撮像枚数との不一致を検出した場合にアラートを発生させる内視鏡画像取得支援方法。
この内視鏡画像取得支援方法によれば、内視鏡挿入部の先端の体腔内位置を把握して、その体腔内位置における予定撮像枚数と、係数された撮像済み枚数とを比較して、枚数が不一致である場合にアラートを発生させる。これにより、撮り損ねが生じた場合に早い段階でアラートを発生させることができ、撮り直しのための手技を軽減することができる。
(14) コンピュータに、(11)〜(13)のいずれか1項記載の内視鏡画像取得支援方法の手順を実行させるためのプログラム。
このプログラムによれば、予め観察対象が決まっている内視鏡検診時において、撮像した静止画像の枚数を確認して、不足した場合にアラートを発生させて、撮り直しを促すことを可能にする。
13 内視鏡制御装置
15 表示部
21 内視鏡挿入部
39 内視鏡先端部
43 発光部
45 制御部
49 記憶部
49a 枚数比較部
49b アラート制御部
51 枚数カウンタ
53 記憶部
85 マーキング部
87 マーキング読み取り部
100,200 内視鏡システム

Claims (14)

  1. 先端部に撮像光学系を有する内視鏡挿入部を患者の体腔内に挿入し、予め定めた複数箇所の検査部位を順次撮像して、各検査部位の静止画像を取得する内視鏡システムであって、
    前記検査部位を撮像する度に該撮像した静止画像の枚数を計数する撮像枚数計数手段と、
    前記計数された撮像済み枚数と、前記予め定めた複数箇所の検査部位の数に対応する予定撮像枚数とを比較する枚数比較手段と、
    前記枚数比較手段が前記撮像済み枚数と前記予定撮像枚数との不一致を検出した場合にアラートを発生するアラート発生手段と、
    を備えた内視鏡システム。
  2. 請求項1記載の内視鏡システムであって、
    前記予め定めた検査部位の体腔内位置を記憶する検査位置情報記憶手段と、
    前記体腔内に挿入された前記内視鏡挿入部の先端の体腔内位置を検出する内視鏡先端位置検出手段と、
    前記内視鏡先端位置検出手段が検出する前記内視鏡挿入部の先端の体腔内位置に基づいて、該体腔内位置に対応する検査部位を前記検査位置情報記憶手段を参照して特定し、前記特定した検査部位に対する予定撮像枚数を求める制御手段と、
    を備えた内視鏡システム。
  3. 請求項2記載の内視鏡システムであって、
    前記内視鏡先端位置検出手段が、前記内視鏡挿入部と前記挿入案内具との相対位置を検出することで、前記内視鏡挿入部の先端の体腔内位置を検出する内視鏡システム。
  4. 請求項1記載の内視鏡システムであって、
    前記枚数比較手段が、最後の前記検査部位に対する撮像を完了した後に、前記静止画像の撮像済み枚数を前記予定撮像枚数と比較する内視鏡システム。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の内視鏡システムであって、
    前記撮像光学系により撮像した撮像情報を表示する表示部を備え、
    該表示部が、前記撮像済み枚数の情報を表示する内視鏡システム。
  6. 請求項5記載の内視鏡システムであって、
    前記表示部が、前記撮像済み枚数の情報と、前記撮像が完了した検査部位までの予定撮像枚数の情報とを同時に表示する内視鏡システム。
  7. 請求項5記載の内視鏡システムであって、
    前記表示部が、前記撮像済み枚数の情報と、前記予め定めた複数箇所の検査部位の数に対応する全撮像枚数の情報とを同時に表示する内視鏡システム。
  8. 請求項5〜請求項7のいずれか1項記載の内視鏡システムであって、
    前記表示部が、前記相違の発生を表すアラート情報を表示する内視鏡システム。
  9. 請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の内視鏡システムであって、
    前記アラート発生手段が、発光装置の点灯によるアラートを発生する内視鏡システム。
  10. 請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の内視鏡システムであって、
    前記アラート発生手段が、アラート音を発生する内視鏡システム。
  11. 先端部に撮像光学系を有する内視鏡挿入部を患者の体腔内に挿入し、予め定めた複数箇所の検査部位を順次撮像して、各検査部位の静止画像を取得する内視鏡画像取得支援方法であって、
    前記検査部位を撮像する度に該撮像した静止画像の枚数を計数し、
    前記計数された撮像済み枚数と、前記予め定めた複数箇所の検査部位の数に対応する予定撮像枚数とを比較して、前記撮像済み枚数と前記予定撮像枚数との不一致を検出した場合にアラートを発生させる内視鏡画像取得支援方法。
  12. 請求項11記載の内視鏡画像取得支援方法であって、
    前記予め定めた検査部位の体腔内位置を検査位置情報記憶手段に記憶させておき、
    前記体腔内に挿入された前記内視鏡挿入部の先端の体腔内位置を検出し、
    前記検出した前記内視鏡挿入部の先端の体腔内位置に基づいて、該体腔内位置に対応する検査部位を前記検査位置情報記憶手段を参照して特定し、
    前記特定された検査部位に対する予定撮像枚数を求める内視鏡画像取得支援方法。
  13. 請求項11記載の内視鏡画像取得支援方法であって、
    全ての前記検査部位に対する撮像を完了した後に、前記静止画像の撮像済み枚数を、前記予め定めた全検査部位の数に対応する予定撮像枚数と比較して、前記撮像済み枚数と前記予定撮像枚数との不一致を検出した場合にアラートを発生させる内視鏡画像取得支援方法。
  14. コンピュータに、請求項11〜請求項13のいずれか1項記載の内視鏡画像取得支援方法の手順を実行させるためのプログラム。
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