JP2012070858A - 散乱x線除去用グリッド - Google Patents

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哲矢 辻
Takeshi Koishi
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Abstract

【課題】同じグリッドを使用して、撮影したX線画像の両端部に白抜けが生じることなく、異なる撮影距離から被検体のX線画像を撮影することができる散乱X線除去用グリッドを提供する。
【解決手段】散乱X線除去用グリッドは、枠体と、枠体内に収納され、第1の方向に延在し、かつ、第1の方向に直交する第2の方向に所定の間隔を空けて配置された複数の遮蔽部材とを有する。各々の遮蔽部材は、第1の焦点距離に配置されたX線源から照射されるX線の、第2の方向に所定の立体角で広がる第1の照射方向に一致する第1の角度に傾斜された第1のプレート片と、第1の焦点距離とは異なる第2の焦点距離に配置されたX線源から照射されるX線の、第2の方向に所定の立体角で広がる第2の照射方向に一致する第2の角度に傾斜された第2のプレート片とを有する。第1のプレート片と第2のプレート片とが、枠体の、第1および第2の方向に直交する第3の方向の所定の位置で交差するように配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、X線画像撮影装置において、X線源から照射されるX線が被検体を透過することによって散乱されて発生される散乱X線を除去するための散乱X線除去用グリッドに関するものである。
X線画像撮影装置では、X線源からX線が照射され、被検体を透過したX線を、例えば、フラットパネル型検出器(FPD(Flat Panel Detector))等のX線検出器を用いて検出することによって、被検体のX線画像が撮影されている。
この時、X線源から照射されるX線は、被検体を透過することによって散乱され、大量の散乱X線が発生される。この散乱X線によって、撮影されるX線画像の画質(コントラスト)が劣化することが知られている。従って、X線画像撮影装置では、散乱X線除去用集束グリッドを被検体とX線検出器の受光面との間に配置することによって、不要な散乱X線を除去している(特許文献1〜4参照)。
図7は、散乱X線除去用集束グリッドの構成を表す一例の断面図である。同図に示すように、グリッド40は、矩形状の枠体42と、複数の遮蔽部材44とによって構成されている。
各々の遮蔽部材44は、枠体42の内側において、第1の方向(図中紙面に垂直な方向)に延在し、かつ、第1の方向に直交する第2の方向(図中左右方向)に所定の間隔を空けて配置されている。各々の遮蔽部材44は、焦点距離に配置されたX線源46から照射されるX線の、第2の方向に所定の立体角で広がる照射方向に一致する角度、つまり、照射方向と平行な角度に傾斜されている。
特開平6−1305166号公報 特開平9−98970号公報 特開平9−160149号公報 特開2000−60843号公報
グリッド40は、単一の焦点距離しか持たないため、実際の撮影距離(SID)が焦点距離からずれた場合にはカットオフが生じ、撮影したX線画像において、第2の方向の両端部に遮蔽部材の影となる白抜けが発生する。従って、異なる撮影距離から被検体のX線画像を撮影する場合には、撮影距離に一致する焦点距離を持つグリッドに入れ替える必要がある。
しかし、X線画像の撮影技師としては、撮影距離が変わる毎に、撮影距離に対応する焦点距離を持つグリッドに入れ替えることは非常に手間であり、やりたくないというのが実情である。
本発明の目的は、同じグリッドを使用して、撮影したX線画像の両端部に白抜けが生じることなく、異なる撮影距離から被検体のX線画像を撮影することができる散乱X線除去用グリッドを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、X線源から照射されるX線が被検体を透過することによって散乱されて発生される散乱X線を除去するための散乱X線除去用グリッドであって、
枠体と、
前記枠体内に収納され、第1の方向に延在し、かつ、該第1の方向に直交する第2の方向に所定の間隔を空けて配置された複数の遮蔽部材とを有し、
各々の前記遮蔽部材は、第1の焦点距離に配置されたX線源から照射されるX線の、前記第2の方向に所定の立体角で広がる第1の照射方向に一致する第1の角度に傾斜された第1のプレート片と、前記第1の焦点距離とは異なる第2の焦点距離に配置されたX線源から照射されるX線の、前記第2の方向に所定の立体角で広がる第2の照射方向に一致する第2の角度に傾斜された第2のプレート片とを有し、前記第1のプレート片と前記第2のプレート片とが、前記枠体の、前記第1および第2の方向に直交する第3の方向の所定の位置で交差するように配置されていることを特徴とする散乱X線除去用グリッドを提供するものである。
ここで、前記第1のプレート片と前記第2のプレート片とが交差する所定の位置が、前記枠体の第3の方向の前記X線源側の端部に沿って一列に配置されていることが好ましい。
また、前記第1のプレート片と前記第2のプレート片とが交差する所定の位置が、前記枠体の第3の方向の前記X線源とは反対側の端部に沿って一列に配置されていることが好ましい。
また、前記第1のプレート片と前記第2のプレート片とが交差する所定の位置が、前記枠体の第3の方向の中央位置に沿って一列に配置されていることが好ましい。
また、前記第1のプレート片と前記第2のプレート片とが交差する所定の位置が、前記枠体の第3の方向の内部において、所定の撮影距離を中心とする円弧状に配置されていることが好ましい。
本発明によれば、例えば、第1の焦点距離から被検体のX線画像を撮影した後、グリッドを交換することなく、第2の焦点距離から被検体のX線画像を撮影したとしても、撮影距離が焦点距離からずれていることによって生じるカットオフを軽減し、X線画像の両端部で白抜けが生じることを防止することができる。従って、X線画像の撮影技師は、異なる撮影距離から被検体HのX線画像を撮影する場合に、グリッドを交換する手間を省くことができ、撮影効率を向上させることができる。
本発明に係るX線画像撮影装置の構成を表す一実施形態のブロック図である。 散乱X線除去用集束グリッドの構成を表す一実施形態の断面図である。 (A)〜(C)は、第1および第2のプレート片の配置方法を表す一実施形態の概念図である。 (A)〜(C)は、図3(A)〜(C)に示す第1および第2のプレート片の配置方法において、下側のX線源から照射されるX線が遮蔽部材によって遮蔽される左右方向の幅を表す概念図である。 第1のプレート片と第2のプレート片とが、枠体32の高さ方向の中央位置で交差する場合の遮蔽部材の概念図である。 焦点距離が100cmと120cmの組合せ(グリッド本数=67.6本、グリッド比=10:1)の場合の、17×17インチ(約43×43cm)の画像のグリッド両端におけるX線吸収率を表すグラフである。 散乱X線除去用集束グリッドの構成を表す一例の断面図である。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の散乱X線除去用グリッドを詳細に説明する。
図1は、本発明に係るX線画像撮影装置の構成を表す一実施形態のブロック図である。同図に示すX線画像撮影装置10は、X線源から被検体Hに照射され、被検体Hを透過したX線をX線検出器で検出することによって、被検体HのX線画像を撮影する。X線画像撮影装置10は、指示入力部12と、制御部14と、撮影部16と、画像処理部18と、出力部20とによって構成されている。
指示入力部12は、撮影条件、撮影開始の指示、画像処理条件、出力指示等の各種の指示を入力するためのものである。指示入力部12からは、撮影条件、撮影開始の指示、画像処理条件、出力指示等を表す指示信号が出力される。
制御部14は、指示入力部12から供給された指示信号に応じて、撮影装置10の動作を制御する部位である。制御部14は、例えば、撮影部16における撮影の制御、画像処理部18における画像処理の制御、出力部20における出力の制御等を行う。
撮影部16は、制御部14の制御に従って、被検体HにX線を照射し、被検体Hを透過したX線を検出することで被検体HのX線画像を撮影する部位である。撮影部16からは、被検体HのX線画像の画像データが出力される。撮影部16の詳細は後述する。
画像処理部18は、制御部14の制御に従って、撮影部16から供給されたX線画像の画像データに対して、オフセット補正、残像補正、欠陥画素補正等を含む各種の画像処理を行う部位である。画像処理部18は、例えば、コンピュータ上で動作するX線画像処理プログラム(ソフトウェア)によって構成される。画像処理部18からは、画像処理後のX線画像の画像データが出力される。
出力部20は、制御部14の制御に従って、画像処理部18から供給された画像処理後のX線画像の画像データを出力する部位である。出力部20は、例えば、X線画像を画面上に表示するモニタ、X線画像をプリント出力するプリンタ、X線画像の画像データを記憶する記憶装置等である。
次に、撮影部16について説明する。
撮影部16は、図1に示すように、X線源22と、撮影台24と、X線検出部26とによって構成されている。
X線源22は、撮影時に、撮影条件に応じて設定された強度のX線を設定された時間だけ照射(曝射)する。X線源22から照射されたX線は、撮影台24上の被検体Hを透過してX線検出部26に入射される。
X線検出部26は、被検体Hを透過したX線を検出してX線画像の画像データに変換するものであり、FPD28、散乱X線除去用集束グリッド30、A/D(アナログ/デジタル)変換器(図示省略)等を備えている。
FPD28は、被検体Hを透過したX線を検出し、X線画像の画像データ(アナログデータ)に変換するフラットパネル型のX線検出器である。FPD28の受光面には、X線の読取画素が2次元のアレイ状に形成されている。FPD28からは、被検体Hが撮影されたX線画像の画像データ(アナログデータ)が出力され、これがA/D変換器によりA/D変換されて、変換後のX線画像の画像データ(デジタルデータ)が出力される。
FPD28は、X線を電荷に直接変換する直接方式のFPD、もしくは、X線を一旦光に変換し、変換された光をさらに電気信号に変換する間接方式のFPD等の各種のX線検出器を使用することができる。
グリッド30は、X線源22から照射されるX線が、被検体を透過することによって散乱されて発生される散乱X線を除去するためのものである。グリッド30を使用することによって、FPD28の受光面に入射される散乱X線の大部分を除去することができる。
以下、グリッド30について説明する。
図2は、散乱X線除去用集束グリッドの構成を表す一実施形態の断面図である。同図に示すように、グリッド30は、2つの焦点距離を持つものであって、X線検出部26の内部において、FPD28の受光面から所定の間隔を空けて、FPD28の受光面を覆うように、FPD28の受光面と平行に配置されている。グリッド30は、矩形状の枠体32と、複数の遮蔽部材34とによって構成されている。
各々の遮蔽部材34は、散乱X線を遮蔽(吸収)するものであって、枠体32の内側(枠体32によって囲まれた領域)において、枠体32の互いに対向する2つの側面を結ぶ第1の方向(図中紙面に垂直な方向)に延在し、かつ、枠体32の互いに対向する残りの2つの側面を結ぶ、第1の方向に直交する第2の方向(図中左右方向)に所定の間隔を空けて配置されている。
また、各々の遮蔽部材34は、第1のプレート片と、第2のプレート片とを組み合わせて構成されている。
各々の遮蔽部材34の第1のプレート片は、第1の焦点距離に配置されたX線源22aから照射されるX線の、左右方向に所定の立体角で広がる第1の照射方向に一致する第1の角度に傾斜されている。一方、各々の遮蔽部材34の第2のプレート片は、第1の焦点距離とは異なる第2の焦点距離に配置されたX線源22bから照射されるX線の、左右方向に所定の立体角で広がる第2の照射方向に一致する第2の角度に傾斜されている。
例えば、図2の例の右端の遮蔽部材34において、第1のプレート片は、下側のX線源22aから右端の遮蔽部材34に向かって照射されるX線の照射方向と一致する角度、つまり、X線の照射方向と平行な方向に傾斜されている。また、第2のプレート片は、上側のX線源22bから右端の遮蔽部材34に向かって照射されるX線の照射方向と平行な方向に傾斜されている。
そして、第1のプレート片と第2のプレート片とは、枠体32の、第1および第2の方向に直交する第3の方向(枠体32の高さ方向)の所定の位置で交差するように配置されている。つまり、遮蔽部材34は、第1の焦点距離に対応する傾斜角度を有する第1のプレート片と第2の焦点距離に対応する傾斜角度を有する第2のプレート片を組み合わせた形状のものである。
ここで、第1および第2のプレート片は、例えば、鉛箔等によって構成される。なお、遮蔽部材34と遮蔽部材34との間の領域は、空間(空気層)であってもよいし、アルミ箔、ファイバ等によって構成してもよい。
第1および第2の焦点距離としては、例えば、立位のみでグリッド30を使用したい場合には、胸部の高さである180cmと腰椎の高さである140cmの焦点距離とすることが望ましい。また、臥位でグリッド30を使用したい場合には、100cmと120cmの焦点距離とすることが望ましい。立位と臥位の両方で同じグリッド30を使用したい場合には、180cmと120cmの焦点距離とすることも考えられる。
同図に示すように、X線は、X線源22a、22b等の所定の撮影位置から放射状に照射され、グリッド30を介して、FPD28の受光面に向かって直線的に入射する。
次に、第1および第2のプレート片の配置方法について説明する。
図3(A)〜(C)は、第1および第2のプレート片の配置方法を表す一実施形態の概念図である。同図は、例えば、図2の例の左端の遮蔽部材34を概念的に表したものであり、直角三角形の斜辺が第1および第2のプレート片である。同図において、第1および第2のプレート片と枠体32の下側の端部とのなす角を各々θ1、θ2とし、第1および第2のプレート片の高さをともにdとする。
同図(A)に示す配置方法は、第1のプレート片と第2のプレート片とが交差する位置を、枠体32の高さ方向の、X線源とは反対側の端部(図中下側の端部)に沿って一列に配置するものである。この場合、枠体32の高さ方向の、X線源側の端部(図中上側の端部)における、第1のプレート片と第2のプレート片との間隔wは、w=d/tan(θ1)−d/tan(θ2)で表される。
続いて、同図(B)に示す配置方法は、第1のプレート片と第2のプレート片とが交差する位置を、枠体32の上側の端部に沿って一列に配置するものである。この場合も同様に、枠体32の下側の端部における、第1のプレート片と第2のプレート片との間隔wは、w=d/tan(θ1)−d/tan(θ2)で表される。
同図(C)に示す配置方法は、第1のプレート片と第2のプレート片とが交差する位置を、枠体32の高さ方向の中央位置に沿って一列に配置するものである。この場合、枠体32の上側の端部および下側の端部における、第1のプレート片と第2のプレート片との間隔を各々a、bとすると、両者の合計a+b(=w)は同様に、a+b=d/tan(θ1)−d/tan(θ2)で表される。
なお、第1のプレート片と第2のプレート片とが交差する位置は、上記例に限らず、枠体32の高さ方向の内部(下側の端部から上側の端部までの間の領域)であればどの位置でもよい。また、第1のプレート片と第2のプレート片とが交差する位置は、左右方向に一列に配置することに限定されず、例えば、枠体32の高さ方向の内部において、所定の撮影距離を中心とする円弧状に配置してもよい。
次に、遮蔽部材34によって遮蔽されるX線の幅wについて説明する。
図4(A)〜(C)は、図3(A)〜(C)に示す第1および第2のプレート片の配置方法において、下側のX線源22aから照射されるX線が遮蔽部材34によって遮蔽される左右方向の幅を表す概念図である。
図4(A)〜(C)に示すように、図3(A)〜(C)の配置方法によらず、下側のX線源22aから照射されるX線は、同一位置の遮蔽部材34によっては、同一の幅w=a+b=d/tan(θ1)−d/tan(θ2)の領域が遮蔽される。つまり、第1のプレート片と第2のプレート片とが交差する位置によらず、X線が遮蔽される左右方向の幅wは同一となる。また、このことは、上側のX線源22bから照射されるX線についても同様である。
次に、第1および第2のプレート片の厚さについて説明する。
図5は、第1のプレート片と第2のプレート片とが、枠体32の高さ方向の中央位置で交差する場合の遮蔽部材の概念図である。第1および第2のプレート片の厚さをともにtとすると、遮蔽部材34によってX線が遮蔽される左右方向の幅w(=a+b)は、w=d/tan(θ1)−d/tan(θ2)+tで表される。つまり、X線が遮蔽される幅wは、第1および第2のプレート片の厚さtの分だけ大きくなる。
幅wが上記式で表されるため、グリッド30によるX線吸収率(=1−X線透過率)は、w/(遮蔽部材34同士の間隔(=グリッド本数の逆数))で計算できる。幅wは、グリッド30の左右方向の両端に近づくにつれて大きくなるため、X線透過率は両端に近くなるほど劣化する。また、X線透過率は、グリッド比(遮蔽部材34同士の間隔:遮蔽部材34の厚さ(高さ))が大きいほど劣化し、第1および第2のプレート片の厚さtが厚いほど劣化する。
グリッド比を保つことは、散乱X線遮蔽のために重要であるから、両端でのX線透過率の低下を防ぎつつ、散乱X線の遮蔽性能を維持するには、第1および第2のプレート片の厚さtを適宜薄くする必要がある。例えば、通常のグリッドの遮蔽部材(プレート片)の厚さは、28〜50μm程度であるが、本実施形態の遮蔽部材34の第1および第2のプレート片の厚さtは、所望のX線透過率および散乱X線の遮蔽性能が得られるように、従来の半分の厚さとされる。
図6は、焦点距離が100cmと120cmの組合せ(グリッド本数=67.6本、グリッド比=10:1)の場合の、17×17インチ(約43×43cm)の画像のグリッド両端におけるX線吸収率を表すグラフである。グラフの横軸は、第1および第2のプレート片の厚さ[μm]、縦軸は、X線吸収率[%]である。このグラフから、X線は、中心から両端に離れるにつれて吸収され、X線透過率が劣化すること、第1および第2のプレート片の厚さが薄くなることでX線透過率が向上することが分かる。
以下、X線源からX線を照射した場合の作用について説明する。
なお、以下の説明では、第1および第2のプレート片の厚さは、従来の半分の厚さとされているものとする。
被検体HのX線画像を撮影する場合、X線源から照射されたX線は、被検体Hを透過することによって散乱され、散乱X線が発生される。X線源から照射され、被検体Hを透過して直進するX線は、グリッド30の遮蔽部材34のない領域を通過してFPD28の受光面に入射される。一方、散乱X線は、遮蔽部材32によって遮蔽され、FPD28の受光面に入射される散乱X線の大部分が除去される。
X線源から照射され、被検体Hを透過して直進するX線のうち、第1および第2のプレート片の両方を通過するX線は、その両方のプレート片によって遮蔽され、いずれか一方のプレート片を通過するX線は、その一方のプレート片によってX線透過率が減少される。そして、プレート片を通過しないX線は、グリッド30の第1および第2のプレート片のない領域を通過してFPD28の受光面に入射される。
例えば、下側のX線源22aから照射され、被検体Hを透過して、グリッド30の右端の遮蔽部材34に向かって直進するX線のうち、第1の焦点距離に対応する傾斜角度を有する第1のプレート片を通過するX線は、同時に第2のプレート片も通過する。そのため、第1のプレート片を通過するX線は、第1および第2のプレート片の両方によってX線透過率が減少され、その結果遮蔽される。言い換えると、X線が遮蔽されるように、第1および第2のプレート片の厚さが設定されている。
また、第2の焦点距離に対応する傾斜角度を有する第2のプレート片を通過するX線のうち、第1のプレート片を通過するX線以外のX線は、第2のプレート片だけを通過する。そのため、第2のプレート片だけを通過するX線は、第2のプレート片によってX線透過率が減少され、X線透過率が減少されたX線が第2のプレート片を透過してFPD28の受光面に入射される。言い換えると、X線が所定のX線透過率で透過するように、第2のプレート片の厚さが設定される。
また、上側のX線源22bから照射され、被検体Hを透過して直進するX線についても全く同様である。さらに、下側のX線源22aの位置から上側のX線源22bの位置までの範囲の撮影距離でX線を照射した場合も同様である。
つまり、下側のX線源22aを用いて被検体HのX線画像を撮影した場合、各々の遮蔽部材34において、被検体Hを透過して直進するX線のうち、第2のプレート片だけを通過するX線は、X線透過率は低下するが第2のプレート片を透過する。従って、その部分のX線画像の画質(コントラスト)は従来よりも多少ながら劣化する。同様に、上側のX線源22bを用いて被検体HのX線画像を撮影した場合も、第1のプレート片だけを通過するX線に対応する部分のX線画像の画質は多少劣化する。
しかし、グリッド30であれば、例えば、第1の焦点距離から被検体HのX線画像を撮影した後、グリッドを交換することなく、第2の焦点距離から被検体HのX線画像を撮影したとしても、撮影距離が焦点距離からずれていることによって生じるカットオフを軽減し、X線画像の両端部で白抜けが生じることを防止することができる。従って、X線画像の撮影技師は、異なる撮影距離から被検体HのX線画像を撮影する場合に、グリッドを交換する手間を省くことができ、撮影効率を向上させることができる。
最後に、X線画像撮影装置10の動作を説明する。
指示入力部12において、X線画像の撮影技師により撮影条件が設定され、撮影開始の指示が入力されると撮影が開始される。
撮影が開始されると、撮影部16において、X線源22から、撮影条件に応じて設定された強度のX線が設定された時間だけ照射される。照射されたX線は、撮影台24上の被検体Hを透過し、グリッド30を介してFPD28に入射され、被検体Hを透過したX線がX線画像の画像データに変換される。続いて、FPD28から、撮影されたX線画像の画像データ(アナログデータ)が読み出され、A/D変換器によりA/D変換されて、変換後のX線画像の画像データ(デジタルデータ)が出力される。
画像処理部18では、撮影部16から供給された変換後のX線画像データに対して、各種の画像処理が行われる。画像処理後のX線画像データは出力部20に供給され、例えば、モニタ上に表示されたり、プリント出力されたり、記憶装置に記憶されたりする。
本発明は、基本的に以上のようなものである。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
10 X線画像撮影装置
12 指示入力部
14 制御部
16 撮影部
18 画像処理部
20 出力部
22 X線源
24 撮影台
26 X線検出部
28 FPD(X線検出器)
30、40 散乱X線除去用集束グリッド
32、42 枠体
34、44 遮蔽部材

Claims (5)

  1. X線源から照射されるX線が被検体を透過することによって散乱されて発生される散乱X線を除去するための散乱X線除去用グリッドであって、
    枠体と、
    前記枠体内に収納され、第1の方向に延在し、かつ、該第1の方向に直交する第2の方向に所定の間隔を空けて配置された複数の遮蔽部材とを有し、
    各々の前記遮蔽部材は、第1の焦点距離に配置されたX線源から照射されるX線の、前記第2の方向に所定の立体角で広がる第1の照射方向に一致する第1の角度に傾斜された第1のプレート片と、前記第1の焦点距離とは異なる第2の焦点距離に配置されたX線源から照射されるX線の、前記第2の方向に所定の立体角で広がる第2の照射方向に一致する第2の角度に傾斜された第2のプレート片とを有し、前記第1のプレート片と前記第2のプレート片とが、前記枠体の、前記第1および第2の方向に直交する第3の方向の所定の位置で交差するように配置されていることを特徴とする散乱X線除去用グリッド。
  2. 前記第1のプレート片と前記第2のプレート片とが交差する所定の位置が、前記枠体の第3の方向の前記X線源側の端部に沿って一列に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の散乱X線除去用グリッド。
  3. 前記第1のプレート片と前記第2のプレート片とが交差する所定の位置が、前記枠体の第3の方向の前記X線源とは反対側の端部に沿って一列に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の散乱X線除去用グリッド。
  4. 前記第1のプレート片と前記第2のプレート片とが交差する所定の位置が、前記枠体の第3の方向の中央位置に沿って一列に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の散乱X線除去用グリッド。
  5. 前記第1のプレート片と前記第2のプレート片とが交差する所定の位置が、前記枠体の第3の方向の内部において、所定の撮影距離を中心とする円弧状に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の散乱X線除去用グリッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106361367A (zh) * 2016-12-01 2017-02-01 上海联影医疗科技有限公司 一种检测器的校正方法和使用该校正方法的装置及设备

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