〔第一の実施形態〕
図1は、正面から見た場合の複合機1の外観および複合機1を含むネットワークの構成の例を示す図である。図2は、複合機1の全体的なハードウェア構成の例を示す図である。図3は、正面から見た場合のエンジン部1fの内部の構成の例を概略化して表した断面図である。図4は、操作部1hの構成の例を示す図である。
図1に示す複合機1は、一般にMFP(Multi Function Peripherals)などと呼ばれる画像処理装置であって、コピー、PCプリント(ネットワークプリンティング)、ファックス、スキャナ、およびドキュメントサーバなどの機能を集約した装置である。複合機1は、パーソナルコンピュータなどの他の装置TRと通信回線NWを介してデータのやり取りを行うことができる。
複合機1は、図2に示すように、コントローラ1a、RAM(Random Access Memory)1b、ROM(Read Only Memory)1c、大容量記憶装置1d、スキャナ1e、エンジン部1f、ネットワークインタフェース1g、操作部1h、モデム1j、およびRIP(Raster Image Processor)1kなどによって構成される。
スキャナ1eは、用紙に記されている写真、文字、絵、図表などの画像を読み取って画像データを生成する装置である。
エンジン部1fは、スキャナ1eによって読み取られた画像または他の装置から受信した画像データに示される画像を印刷する印刷ユニットである。エンジン部1fとして、例えば、タンデム方式の印刷ユニットが用いられる。この場合は、エンジン部1fは、図3に示すように構成される。
図3において、エンジン部1fは、画像形成ユニット1u、転写ベルト1t、一次転写装置1s、二次転写装置1v、定着装置1wなどによって構成される。画像形成ユニット1uおよび一次転写装置1sは、1つずつ、黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、およびシアン(C)のそれぞれの色ごとに設けられている。
画像形成ユニット1uは、像担持体1ua、帯電装置1ub、像露光装置1uc、および現像装置1udなどによって構成され、各色の像を次のように形成する。
像担持体1uaは、感光体である。帯電装置1ubは、像担持体1uaの表面を一様な電位に帯電させる。像露光装置1ucは、表面が一様に帯電した像担持体1uaに、光を照射することによって静電潜像を形成する。現像装置1udは、像担持体1uaの、静電潜像が形成された部分に、トナーを静電吸着させる。
一次転写装置1sは、像担持体1uaの表面に吸着しているトナーを、転写ベルト1tに転写(1次転写)する。
二次転写装置1vは、転写ベルト1tに1次転写された各色のトナーを記録紙または樹脂フィルムなどの記録媒体MAに転写(二次転写)する。そして、定着装置1wは、二次転写されたトナーを記録媒体MAに定着させる。
図2に戻って、操作部1hは、図4に示すように、液晶ディスプレイ1h0、タッチパネル1h1、およびキーボード1h2などによって構成される。
液晶ディスプレイ1h0には、ユーザへメッセージを与えるための画面、処理の結果を示す画面、またはユーザが複合機1に対して指示を入力するための画面などが表示される。タッチパネル1h1は、液晶ディスプレイ1h0の表示面に設けられており、タッチされた(押された)位置を検知し、コントローラ1aにその位置を通知する。
キーボード1h2は、テンキー、スタートキー、ストップキー、およびファンクションキーなどのキーによって構成される入力装置である。
ユーザは、操作部1hを操作することによって、複合機1に対してコマンドを与えたりデータを入力したりすることができる。
図2に戻って、ネットワークインタフェース1gは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)によって他の装置と通信を行う。ネットワークインタフェース1gとして、例えばNIC(Network Interface Card)が用いられる。
モデム1jは、固定電話網を介してG3のプロトコルによって他のファックス端末と通信を行う装置である。
コントローラ1aは、複合機1の全体的な制御を行うCPU(Central Processing Unit)である。
ROM1cまたは大容量記憶装置1dには、オペレーティングシステム、ファームウェア、およびアプリケーションなどのプログラムが記憶されている。
オペレーティングシステムまたはファームウェアには、液晶ディスプレイ1h0に画面を表示するプログラムが含まれている。特に、本実施形態では、後述するバッジ選択画面2(図5参照)を表示するためのバッジ選択画面表示プログラム10が含まれている。
大容量記憶装置1dとして、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、またはフラッシュメモリなどの不揮発性の記録装置が用いられる。これらのプログラムは、必要に応じてRAM1bへロードされ、コントローラ1aによって実行される。
上述の通り、複合機1には、コピー、PCプリント、ファックス、スキャナ、およびドキュメントサーバなど様々な機能が備わっている。これらの機能は、使用の要否または設定値をユーザが任意に選択できるオプション機能と組み合わされて実現される。
例えば、コピー機能は、いわゆる裏写りなどを除去する「下地調整機能」、スキャンした画像を自動的に回転させる「自動回転機能」、原稿の用紙を複数枚連続してスキャンする「連続読込み機能」、いわゆるブック仕上げを行う「ブック原稿機能」などのオプション機能が適宜、組み合わされる。
図5は、バッジ選択画面2の例を示す図である。図6は、複合機1の機能的構成の第一の例を示す図である。図7は、機能バッジ列300とバッジ選択画面2との関係の例を示す図である。図8は、第一のグループスクロールボタン61によるスクロールの例を説明するための図である。
次に、図5に示すバッジ選択画面2を、その表示方法および操作方法などとともに説明する。
ユーザが所定の操作を行うと、コントローラ1aは、バッジ選択画面表示プログラム10を起動させる。例えば、ユーザがキーボード1h2の中の、「copy」、「fax/scan」、および「box」の各ファンクションキーのうちのいずれかを押すと、バッジ選択画面表示プログラム10を起動させる。
バッジ選択画面表示プログラム10によると、図6に示すバッジ選択画面データ生成部101、バッジ選択画面表示制御部102、モーション種類等判別部103、操作済機能バッジ記憶部104、スライドゲージ位置決定部105、バッジ位置決定部106、マーカ位置決定部107、および画面データ記憶部108などが実現される。
以下、「copy」のファンクションキーが押された場合を例に、バッジ選択画面データ生成部101ないし画面データ記憶部108の処理内容およびバッジ選択画面2などについて説明する。
まず、図5に示すバッジ選択画面2について説明する。バッジ選択画面2には、図5の通り、第一の機能バッジエリア2A、スクロールトラック2B、スライドゲージ移動エリア2C、および第一の機能バッジエリア2Dがある。
第一の機能バッジエリア2Aには、機能バッジ列300が表示される。機能バッジ列300は、横方向に並んだ複数の機能バッジ3によって構成される。以下、26個の機能バッジ3が設けられている場合を例に説明する。通常、機能バッジ3は、第一の機能バッジエリア2Aに1列に配置されるが、一部分が第二の機能バッジエリア2Dに配置されることがある。これについては、後述する。
図7に示すように、機能バッジ列300の高さ(縦方向の長さ)は、第一の機能バッジエリア2Aの高さよりもずっと低い。しかし、機能バッジ列300の幅(横方向の長さ)は、第一の機能バッジエリア2Aの幅よりもかなり長い。よって、第一の機能バッジエリア2Aには、通常、機能バッジ列300の一部分しか表れていない。
ただし、ユーザは、後述するように、第一の機能バッジエリア2Aにおいて機能バッジ列300を横方向にスクロールさせることによって、機能バッジ列300の残りの部分を見ることができる。以下、各機能バッジ3を左から順に「機能バッジ3A」、「機能バッジ3B」、…、「機能バッジ3Z」、と区別して記載することがある。
機能バッジ3は、オプション機能を表わすアイコンであり、複合機1に備わっているオプション機能ごとに1つずつ用意されている。本実施形態では、「copy」のファンクションキーが押されたので、機能バッジ列300には、コピーの機能とともに用いられるオプション機能の機能バッジ3が並べられる。
機能バッジ3の上には、それに対応するオプション機能の名前が記されている。オプション機能の設定の内容に応じて機能バッジ3の絵柄が変更されることがある。なお、図7、図8、図12、および図21においては、機能バッジ3の絵柄を省略している。
また、各オプション機能は、その内容に応じて、複数のカテゴリのうちのいずれか1つに分けられている。そして、同じカテゴリに属するオプション機能が、1つのグループにグループ化されている。同じグループに属する機能バッジ3は、連続して配置されている。
隣り合う2つの機能バッジ3の距離は、一定の距離に保たれる。または、隣り合う2つの機能バッジ3を、隙間なく接触させてもよい。
スクロールトラック2Bには、複数のマーカ4が横方向に並べられている。マーカ4は、アイコンである。マーカ4の個数は機能バッジ3の個数と同じである。そして、左のマーカ4から順に機能バッジ3A、機能バッジ3B、…、機能バッジ3Zに対応している。以下、各マーカ4を左から順に「マーカ4A」、「マーカ4B」、…、「マーカ4Z」と区別して記載することがある。したがって、マーカ4A、マーカ4B、…、マーカ4Zは、それぞれ、機能バッジ3A、機能バッジ3B、…、機能バッジ3Zに対応している。
スクロールトラック2Bの幅は、バッジ選択画面2の幅とほぼ同じである。よって、ユーザは、スクロールトラック2Bのすべての部分を一度に見ることができる。
スライドゲージ移動エリア2Cは、スクロールトラック2Bの直ぐ下に設けられている。スクロールトラック2Bの幅と同様に、スライドゲージ移動エリア2Cの幅もバッジ選択画面2の幅とほぼ同じである。
スライドゲージ5は、スライドバー51およびウィンドウ52によって構成される(図5参照)。スライドバー51は、ユーザの操作に応じて、スライドゲージ移動エリア2Cの中を左右方向(横方向、幅方向)に移動するアイコンである。したがって、スライドバー51は、ユーザの操作に応じて、スクロールトラック2Bの下辺に沿って平行に移動する。なお、説明の簡単のため、本実施形態では、スライドバー51は上下方向には移動しないものとする。
ウィンドウ52は、第一の機能バッジエリア2Aを縮小したものに相当する。ウィンドウ52は、スライドバー51の真上に設けられている。ウィンドウ52の高さは、スクロールトラック2Bの高さよりも若干高い。また、ウィンドウ52の幅は、スライドバー51の幅より若干、長い。よって、ウィンドウ52は、スクロールトラック2Bの中の、スライドバー51の真上にある幾つかのマーカ4を囲うことができる。
また、ウィンドウ52は、スライドバー51に固定されている。よって、ウィンドウ52は、スライドバー51が移動すると、一緒に移動する。ユーザは、ウィンドウ52で囲われるマーカ4を、スライドバー51を操作することによって変えることができる。
第一の機能バッジエリア2Aには、上述の通り、通常、機能バッジ列300の一部分のみ、つまり、26個の機能バッジ3のうちの一部のみが、表示される。図5に示す通り、ウィンドウ52によって囲われているマーカ4に対応する機能バッジ3のみが、第一の機能バッジエリア2Aに表示される。そして、スライドバー51の移動に伴って、ウィンドウ52で囲うマーカ4が変わり、第一の機能バッジエリア2Aに表示される機能バッジ3も変わる。
このように、スライドバー51の移動に伴って、機能バッジ列300が第一の機能バッジエリア2Aにおいてスクロールする。
第二の機能バッジエリア2Dにも、機能バッジエリア2Aと同様に、機能バッジ3が配置される。第二の機能バッジエリア2Dへの機能バッジ3の配置については、後に詳細に説明する。
次に、図6に示すバッジ選択画面データ生成部101ないし画面データ記憶部108について説明する。バッジ選択画面2を液晶ディスプレイ1h0に表示する処理は、バッジ選択画面データ生成部101ないし画面データ記憶部108によって実現される。
画面データ記憶部108には、バッジ選択画面2を構成する各オブジェクトを表示するための画像データが記憶されている。これらの画像データは、バッジ選択画面データ生成部101によって用いられる。
バッジ選択画面データ生成部101は、ユーザによる操作に応じた状態のバッジ選択画面2のビットマップのデータを生成する。
ファンクションキーが押された場合は、このファンクションキーに係る機能に応じたバッジ選択画面2のビットマップのデータを生成する。ただし、この場合は、スライドゲージ5をデフォルトの位置に配置しておく。したがって、バッジ選択画面2に配置される機能バッジ3も自ずと決まる。
また、ユーザがスライドバー51、第一のグループスクロールボタン61、または第二のグループスクロールボタン62を操作すると、バッジ選択画面データ生成部101は、その操作に応じて変化したバッジ選択画面2のビットマップのデータを修正する。これについては、後述する。
バッジ選択画面表示制御部102は、バッジ選択画面データ生成部101によって生成されたビットマップのデータに基づいて、液晶ディスプレイ1h0にバッジ選択画面2を表示させる。
ユーザは、機能バッジ列300をスクロールさせるために、バッジ選択画面2を見ながら、タッチパネル1h1の上の、スライドバー51が表示されている位置を指またはペンなどで触って右または左へスライドさせる。「スライド」という操作は、マウスでオブジェクトをドラッグする操作に相当する。ユーザは、機能バッジ列300を少しずつスクロールさせたい場合は、スライドバー51をスライドさせればよい。
または、ユーザは、第一のグループスクロールボタン61または第二のグループスクロールボタン62をタップすることによって、グループ単位で機能バッジ列300を素早くスクロールさせることができる。「タップ」という操作は、マウスでオブジェクトをクリックする操作に相当し、タッチパネル1h1を押下する操作である。
第一のグループスクロールボタン61がタップされると、メンバである機能バッジ3のうちの一部しか第一の機能バッジエリア2Aに表れておらず残りが第一の機能バッジエリア2Aの右側に隠れているグループが第一の機能バッジエリア2Aの左端に配置されるように、機能バッジ列300がスクロールする。
つまり、例えば、第一の機能バッジエリア2Aに、現在、図8(A)のように機能バッジ3が表示されているとする。なお、機能バッジ3A〜3Cが1つ目のグループをなしている。機能バッジ3D〜3Fが2つ目のグループをなしている。機能バッジ3G〜3Jが3つ目のグループをなしている。機能バッジ3K〜3Oが4つ目のグループをなしている。機能バッジ3P〜3Uが5つ目のグループをなしている。機能バッジ3V〜3Xが6つ目のグループをなしている。機能バッジ3Y〜3Zが7つ目のグループをなしている。
このときに、第一のグループスクロールボタン61が押されると、図8(B)のように、機能バッジ3G〜3Jからなるグループが第一の機能バッジエリア2Aの左端に配置されるように、機能バッジ列300がスクロールする。
同様に、第二のグループスクロールボタン62がタップされると、メンバである機能バッジ3のうちの一部しか第一の機能バッジエリア2Aに表れておらず残りが第一の機能バッジエリア2Aの左側に隠れているグループが第一の機能バッジエリア2Aの右端に配置されるように、機能バッジ列300がスクロールする。
または、ユーザは、オプション機能を選択する場合は、そのオプション機能に対応する機能バッジ3をタップする。
タッチパネル1h1は、各時刻における触れられた位置を検知する。そして、タッチパネル1h1は、各時刻における検知した位置をコントローラ1aへ通知する。以下、触れられた位置を「接触位置」と記載する。
モーション種類等判別部103は、タッチパネル1h1から通知された検知の結果に基づいて、ユーザが行った操作(モーション)の種類および対象を次のように判別する。
触れられている間の、最初の接触位置とその後の任意の接触位置との距離(以下、「接触変位距離」と記載する。)が所定の距離以上である場合は、モーション種類等判別部103は、その操作が「スライド」であると判別する。そして、最初の接触位置に配置されているオブジェクト(例えば、スライドバー51)を、操作の対象であると判別する。
したがって、モーション種類等判別部103は、最初の接触位置から所定の距離以上離れた別の接触位置が検知された時点で、その操作が「スライド」であると、判別する。
一方、接触変位距離が所定の値未満である場合は、モーション種類等判別部103は、その操作が「タップ」であると判別する。そして、最初の接触位置に配置されているオブジェクト(例えば、機能バッジ3A〜3Zのいずれか、第一のグループスクロールボタン61、第二のグループスクロールボタン62、または表示ボタン63など)を、操作の対象であると判別する。
したがって、モーション種類等判別部103は、最初の接触位置から所定の距離以上離れた別の接触位置が検知されることなく指などがタッチパネル1h1から離れたら、その操作が「タップ」であると、判別する。
操作済機能バッジ記憶部104には、オプション機能ごとに1つずつ、操作済フラグ7が記憶されている。操作済フラグ7は、オプション機能のための操作が行われたか否かを示す。「1」は、既に操作が行われたことを意味する。一方、「0」は、未だ操作が行われていないことを意味する。
バッジ選択画面表示プログラム10を起動した直後のすべての操作済フラグ7の値は、「0」である。その後、機能バッジ3が選択されその機能バッジ3に係るオプション機能に関する操作が行われると、その機能バッジ3の操作済フラグ7が、「1」に更新される。
操作済フラグ7が「1」であるオプション機能の機能バッジ3を機能バッジエリア2Aに配置するか否かによって、表示の方法が異なる。以下、操作済フラグ7が「1」であるオプション機能の機能バッジ3が存在する場合とそうでない場合とに分けて、スライドゲージ位置決定部105などの処理について説明する。
〔操作済フラグ7が「1」である機能バッジ3が存在しない場合〕
図9は、両端の機能バッジ3が一部分のみ表れた状態のバッジ選択画面2の例を示す図である。
スライドゲージ位置決定部105は、ユーザの操作がスライドでありかつその対象がスライドバー51であるとモーション種類等判別部103によって判別された場合は、タッチパネル1h1によって検知された結果に基づいて、触れられている間の各時刻におけるスライドゲージ5の位置を決定する。スライドゲージ5の位置が決まると、ウィンドウ52の位置も自ずと決まる。
例えば、ユーザがスライドバー51の中心を触りながらスライドを行い、ある時刻Tcの接触位置のX座標の値としてXcが検知された場合は、スライドバー51の中心が座標(Xc,Yo)になる位置を、スライドゲージ5の時刻Tcにおける位置に決定する。なお、上述の通り、スライドゲージ5は上下方向には移動しないので、「Yo」は、所定の値である。または、指の移動の量および向きに基づいてスライドバー51の位置を決定してもよい。
バッジ位置決定部106は、スライドゲージ位置決定部105が決定したスライドゲージ5の位置に基づいて、第一の機能バッジエリア2Aに表示させる機能バッジ3およびそれらの位置を次のように決定する。
スライドゲージ5の位置が決まると、ウィンドウ52の位置も自ずと決まる。バッジ位置決定部106は、機能バッジ列300の、ウィンドウ52に囲われている部分を特定する。特定した部分には、マーカ4が複数個、横一列に並んでいる。
ウィンドウ52は、上述の通り、機能バッジエリア2Aを縮小した領域に相当する。そこで、バッジ位置決定部106は、特定した部分に並んでいる各マーカ4に対応する機能バッジ3を、機能バッジエリア2Aに表示させる機能バッジ3に決定する。さらに、バッジ位置決定部106は、特定した部分を所定の倍率に(機能バッジエリア2Aと同じサイズになるように)拡大して機能バッジエリア2Aに配置したときの、特定した部分に含まれる各マーカ4の位置を算出する。そして、各マーカ4の算出した位置を、各マーカ4に対応する各機能バッジ3の位置に決定する。
例えば、図5のようにマーカ4O、4P、…、および4Vの全部分がウィンドウ52に囲われている場合は、バッジ位置決定部106は、左から順に機能バッジ3O、3P、…、および3Vの全部分を表示させると、決定する。
または、図9のように、マーカ4Oの右半分と、マーカ4P、4Q、…、および4Vの全部分と、マーカ4Wの左半分とが、ウィンドウ52に囲われている場合は、バッジ位置決定部106は、左から順に機能バッジ3Oの右半分と、機能バッジ3P、3Q、…、および3Vの全部分と、機能バッジ3Wの左半分を表示させると、決定する。
図5と図9とを比較して分かるように、機能バッジエリア2Aに配置されるすべての機能バッジ3の全部分が機能バッジエリア2Aに表れることもあれば、これらの機能バッジ3のうちの右端および左端の少なくとも一方の機能バッジ3については一部分しか機能バッジエリア2Aに表れないこともある。
バッジ選択画面データ生成部101は、スライドゲージ位置決定部105およびバッジ位置決定部106が決定した通りにスライドゲージ5および機能バッジ3が配置されるようにバッジ選択画面2のビットマップのデータを修正する。
そして、バッジ選択画面表示制御部102は、バッジ選択画面データ生成部101によって修正されたビットマップのデータに基づいて、バッジ選択画面2を液晶ディスプレイ1h0に表示し直す。
バッジ選択画面データ生成部101は、スライドゲージ位置決定部105およびバッジ位置決定部106それぞれが決定した内容に基づいて、バッジ選択画面2のビットマップのデータを修正する。つまり、バッジ選択画面2のビットマップのデータを生成し直す。
具体的には、バッジ選択画面データ生成部101は、次のようにオブジェクトが配置されるようにバッジ選択画面2の一部分のビットマップのデータを修正する。スライドゲージ5が、スライドゲージ位置決定部105が決定した位置に配置されるようにする。バッジ位置決定部106が決定した通りに、機能バッジ3が第一の機能バッジエリア2Aに配置されるようにする。
そして、バッジ選択画面表示制御部102は、バッジ選択画面データ生成部101によって修正されたビットマップのデータに基づいて、バッジ選択画面2を液晶ディスプレイ1h0に表示し直す。
または、ユーザの操作がタップでありかつその対象が第一のグループスクロールボタン61であるとモーション種類等判別部103によって判別された場合は、バッジ選択画面データ生成部101、バッジ選択画面表示制御部102、スライドゲージ位置決定部105、およびバッジ位置決定部106は、グループ(カテゴリ)の単位で機能バッジ列300をスクロールさせるための処理を次のように実行する。
バッジ位置決定部106は、現在、メンバである機能バッジ3のうちの一部しか第一の機能バッジエリア2Aに表れておらず残りが第一の機能バッジエリア2Aの右側に隠れているグループを判別する。
そして、バッジ位置決定部106は、そのグループが第一の機能バッジエリア2Aの左端に配置されるように、各機能バッジ3の位置を決定する。なお、操作済フラグ7が「1」であるオプション機能の機能バッジ3が存在する場合の位置の決定については、後述する。
スライドゲージ位置決定部105は、スライドゲージ5の位置を、バッジ位置決定部106が機能バッジエリア2Aへの配置を決定した機能バッジ3に対応するマーカ4をスライドバー51が指し示す位置に決定する。例えば、機能バッジ3G〜3Nを機能バッジエリア2Aに配置すべきであると決定された場合は、スライドゲージ位置決定部105は、スライドゲージ5の位置を、マーカ4G〜4Nを指し示す位置に決定する。
そして、スライドバー51がスライドされる場合と同様に、バッジ選択画面データ生成部101は、スライドゲージ位置決定部105およびバッジ位置決定部106それぞれが決定した内容に基づいて、バッジ選択画面2のビットマップのデータを修正する。つまり、バッジ選択画面2のビットマップのデータを生成し直す。バッジ選択画面表示制御部102は、修正されたビットマップのデータに基づいて、バッジ選択画面2を液晶ディスプレイ1h0に表示し直す。
または、ユーザの操作がタップでありかつその対象が第二のグループスクロールボタン62であるとモーション種類等判別部103によって判別された場合も、同様に、スライドゲージ位置決定部105、バッジ位置決定部106、バッジ選択画面データ生成部101、およびバッジ選択画面表示制御部102によって機能バッジ列300のスクロールの処理が行われる。ただし、この場合は、第一のグループスクロールボタン61が押された場合と左右反対の処理が行われる。
ユーザは、上述のようにスライドバー51、第一のグループスクロールボタン61、および第二のグループスクロールボタン62を適宜操作しながら、自分が設定を施したいオプション機能の機能バッジ3を見つける。そして、その機能バッジ3をタップする。
すると、複合機1は、そのオプション機能の設定値の変更を行う。例えば、その機能バッジ3が、そのオプション機能を使用するか否かつまり「オン」および「オフ」を切り換えるためのものであれば、機能バッジ3がタップされるごとに、複合機1は、そのオプション機能を使用するか否かを示す設定値を変更する。
または、複合機1は、そのオプション機能に関する幾つかの項目の設定値を入力するためのダイアログボックスをバッジ選択画面2の上に表示する。ここで、ユーザは、各項目の値を入力する。すると、複合機1は、ダイアログボックスを閉じるとともに、各項目の設定値を、入力された値に変更する。
操作済機能バッジ記憶部104は、機能バッジ3がタップされ設定値が変更されたオプション機能の操作済フラグ7を「1」に変更する。または、機能バッジ3がタップされたが設定値が変更されなかった場合も、操作済フラグ7を「1」に変更してもよい。変更が不要であるとユーザによって判断されたと、考えられるからである。
〔操作済フラグ7が「1」である機能バッジ3が存在する場合〕
図10は、機能バッジ3の移動の例を説明するための図である。図11は、機能バッジ3の移動後のバッジ選択画面2の例を示す図である。図12は、スライドゲージ5が機能バッジ列301に対応するようになった場合のバッジ選択画面2の例を示す図である。
オプション機能の操作済フラグ7が上述のように「1」に更新されると、このオプション機能の機能バッジ3を機能バッジエリア2Aから第二の機能バッジエリア2Dへ移動させる処理が、スライドゲージ位置決定部105およびバッジ位置決定部106などによって次のように行われる。
マーカ位置決定部107は、このオプション機能のマーカ4を、スクロールトラック2Bへの配置の対象から除外する。そして、このマーカ4よりも右側の他のマーカ4の位置を、マーカ1つ分だけ左にシフトさせた位置に決定する。これにより、ウィンドウ52に囲われるメンバ(マーカ4)が変わる。
バッジ位置決定部106は、ウィンドウ52に囲われるマーカ4を特定する。そして、上述した方法と同様の方法で、特定した各マーカ4に対応する機能バッジ3の位置を決定する。
さらに、バッジ位置決定部106は、このオプション機能の機能バッジ3の位置を、第二の機能バッジエリア2Dの所定の位置に決定する。例えば、グループごとのエリア(以下、「グループエリア」と記載する。)を第二の機能バッジエリア2Dに予め設けておく。そして、バッジ位置決定部106は、このオプション機能の機能バッジ3の位置を、このオプション機能の属するグループのグループエリアの空いている位置に決定する。
そして、バッジ選択画面データ生成部101は、スライドゲージ位置決定部105およびバッジ位置決定部106それぞれが決定した内容に基づいて、バッジ選択画面2のビットマップのデータを修正する。バッジ選択画面表示制御部102は、修正されたビットマップのデータに基づいて、バッジ選択画面2を液晶ディスプレイ1h0に表示し直す。
以上の処理によると、例えば、バッジ選択画面2が図5のように表示されているときに、機能バッジ3Tに係るオプション機能の操作済フラグ7が「1」に更新された場合は、図10に示すように、機能バッジ3Tが第二の機能バッジエリア2Dに移動し、マーカ4Tが除外され、マーカ4Tよりも右側のマーカ4(4U、4V、…、4Z)が左へシフトする。これにより、ウィンドウ52に囲われるマーカ4が変わる。そして、バッジ選択画面2が、図11のように表示される。以下、第二の機能バッジエリア2Dへ移動した機能バッジ3によって構成される列を「機能バッジ列301」と記載する。
その後、機能バッジエリア2Aに残った機能バッジ3が選択され設定がなされるごとに、上述の処理によって、その機能バッジ3が第二の機能バッジエリア2Dへ移動し、その機能バッジ3に対応するマーカ4がスクロールトラック2Bから削除される。
なお、機能バッジ列300の場合と同様に、機能バッジ列301を構成する各機能バッジ3をグループ化し、同じグループに属する機能バッジ3同士を連続して配置するのが、望ましい。また、隣り合う2つの機能バッジ3が一定の距離よりも離れてしまう場合は、両者の距離が一定の距離になるように両者の間を詰めるのが望ましい。
また、ユーザがスライドバー51をスライドした場合は、スライドゲージ位置決定部105、バッジ位置決定部106、バッジ選択画面データ生成部101、およびバッジ選択画面表示制御部102は、操作済フラグ7が「1」であるオプション機能の機能バッジ3を除いた状態で機能バッジ列300スクロールさせる。なぜなら、操作済フラグ7が「1」であるオプション機能のマーカ4がスクロールトラック2Bから除外されているからである。また、ユーザが第一のグループスクロールボタン61および第二のグループスクロールボタン62をタップした場合も、操作済フラグ7が「1」であるオプション機能の機能バッジ3を除いた状態で機能バッジ列300スクロールさせる。
ところで、複数のオプション機能が排他的な関係を有することがある。例えば、ある特定の複数のオプション機能を同時に使用することができない場合がある。この場合は、スライドゲージ位置決定部105、バッジ位置決定部106、バッジ選択画面データ生成部101、およびバッジ選択画面表示制御部102は、これらのオプション機能のうちの1つの操作済フラグ7が「1」になったら、残りのオプション機能の機能バッジ3も、それぞれの操作済フラグ7の値に関わらず、機能バッジエリア2Aから第二の機能バッジエリア2Dへ移動させてもよい。または、あるオプション機能について特定の設定がなされたら、他のオプション機能を使用することができなくなる場合が、ある。この場合も、当該他のオプション機能の機能バッジ3を機能バッジエリア2Aから第二の機能バッジエリア2Dへ移動させてもよい。
また、機能バッジ3が次々に機能バッジエリア2Aから第二の機能バッジエリア2Dへ移動すると、機能バッジエリア2Aに配置されるべき機能バッジ3よりも第二の機能バッジエリア2Dへ移動した機能バッジ3のほうが多くなる場合が、ある。この場合は、スライドゲージ5を、第二の機能バッジエリア2Dにおける機能バッジ列301のスクロールのために用いられるようにしてもよい。
具体的には、スライドゲージ位置決定部105は、いずれかのオプション機能の操作済フラグ7が「1」になり、第二の機能バッジエリア2Dにおける機能バッジ3の位置がバッジ位置決定部106によって決定されると、スライドゲージ位置決定部105などは、次のように処理を行う。
スライドゲージ位置決定部105は、未だ操作済フラグ7が「0」のままであるオプション機能の個数Cmと既に操作済フラグ7が「1」であるオプション機能の個数Cnとを計数し比較する。
個数Cnのほうが個数Cmよりも多い場合は、スライドゲージ位置決定部105は、機能バッジ列301を構成する各機能バッジ3に対応する各マーカ4をスクロールトラック2Bに配置すると、決定する。さらに各マーカ4の位置を、機能バッジ3の並び順に合わせる。
例えば、機能バッジ列301が14個の機能バッジ3によって構成されかつ左から順に機能バッジ3が機能バッジ3A〜3D、3H〜3L、3S〜3Wである場合は、スライドゲージ位置決定部105は、スクロールトラック2Bの左から順にマーカ4A〜4D、4H〜4L、4S〜4Wを配置すると決定する。
そして、スライドゲージ位置決定部105およびバッジ位置決定部106が決定した通りにスライドゲージ5および機能バッジ3が配置されるようにバッジ選択画面2のビットマップのデータを修正する。バッジ選択画面表示制御部102は、バッジ選択画面データ生成部101によって修正されたビットマップのデータに基づいて、図12のように、バッジ選択画面2を液晶ディスプレイ1h0に表示し直す。
以上の処理によって、スライドゲージ5が第二の機能バッジエリア2Dに対応するようになる。その後、スライドバー51がスライドされると、バッジ位置決定部106などは、ウィンドウ52に囲われるマーカ4の変化に応じて、第二の機能バッジエリア2Dにおいて機能バッジ列301をスクロールさせる。
図13は、複合機1の全体的な処理の流れの第一の例を説明するフローチャートである。
次に、第一の実施形態における複合機1の処理の流れを、図13のフローチャートを参照しながら説明する。
複合機1は、操作が行われるごとに、図13のフローチャートに示す手順で処理を実行する。
複合機1は、機能バッジエリア2Aの中から機能バッジ3が選択され必要に応じて設定の操作が行われると(図13の#701でYes)、この機能バッジ3に対応するマーカ4をスクロールトラック2Bから削除するとともに(#702)、この機能バッジ3を第二の機能バッジエリア2Dへ移動させる(#703)。さらに、これらの処理と前後してまたは並行して、この機能バッジ3に係るオプション機能と排他的な関係にありかつ操作済フラグ7が「0」である他のオプション機能をチェックする(#704)。
そのような他のオプション機能がある場合は(#705でYes)、当該他のオプション機能のマーカ4をスクロールトラック2Bから削除するとともに(#706)、当該他のオプション機能の機能バッジ3を第二の機能バッジエリア2Dへ移動させる(#707)。
そして、複合機1は、削除したマーカ4の位置を埋めるために、残ったマーカ4を右から左へ適宜、シフトさせる(#708)。これにより、スライドゲージ5が指し示すマーカ4が変わるので、複合機1は、機能バッジ3をも左へシフトさせる(#709)。
さらに、複合機1は、操作済フラグ7が「0」であるオプション機能の個数Cmと操作済フラグ7が「1」であるオプション機能の個数Cnとを計数し比較する(#710)。そして、個数Cnのほうが個数Cmよりも多い場合は(#711でYes)、機能バッジ列301の各機能バッジ3に対応する各マーカ4をスクロールトラック2Bに配置することによって、スライドゲージ5を、機能バッジ列301のスクロールのために用いられるようにする(#712)。
または、複合機1は、スライドバー51がスライドされるなど、機能バッジ3のタップ以外の操作を検知した場合は(#701でNo)、その操作に応じた処理を適宜実行する(#714)。例えば、スライドバー51のスライドを検知した場合は、ウィンドウ52に囲まれるマーカ4に合わせて機能バッジ列300または機能バッジ列301をスクロールさせる。
〔第二の実施形態〕
図14は、複合機1の機能的構成の第二の例を示す図である。図15は、縮小した機能バッジ3を1つ含むバッジ選択画面2の例を示す図である。図16は、縮小した機能バッジ3を2つ含むバッジ選択画面2の例を示す図である。
第一の実施形態では、操作済フラグ7が「1」になったオプション機能の機能バッジ3を機能バッジエリア2Aから第二の機能バッジエリア2Dへ移動させたが、第二の実施形態では、機能バッジエリア2Aに配置したままサイズを小さくする。
第二の実施形態における複合機1のハードウェア構成は、第一の実施形態の場合と基本的に同じであり、図2、図3、および図4などで説明した通りである。
ただし、ROM1cまたは大容量記憶装置1dには、バッジ選択画面表示プログラム10(図6参照)の代わりに、バッジ選択画面表示プログラム12がインストールされている。
バッジ選択画面表示プログラム12は、図14に示すバッジ選択画面データ生成部121、バッジ選択画面表示制御部122、モーション種類等判別部123、操作済機能バッジ記憶部124、スライドゲージ位置サイズ決定部125、バッジ位置サイズ決定部126、マーカ位置決定部127、および画面データ記憶部128などを実現するためのプログラムである。
以下、図14に示す各部の処理内容を、第一の実施形態と相違する点を中心に説明する。第一の実施形態と共通する点については、説明を省略する。
バッジ選択画面データ生成部121ないし画面データ記憶部128の役割は、第一の実施形態のバッジ選択画面データ生成部101ないし画面データ記憶部108(図6参照)の役割と基本的に同じである。
操作済フラグ7が「1」である機能バッジ3が存在しない場合の処理の内容は、第一の実施形態と同じであるので、説明を省略する。以下、操作済フラグ7が「1」である機能バッジ3が存在する場合の処理について、説明する。
上述の通り、第二の実施形態では、オプション機能の操作済フラグ7が「1」に更新されると、複合機1は、このオプション機能の機能バッジ3のサイズを小さくして表示する。
具体的には、バッジ位置サイズ決定部126は、まず、操作済フラグ7が「1」である機能バッジ3が存在しない場合と同様の方法で、機能バッジエリア2Aに配置する機能バッジ3を決定する。つまり、ウィンドウ52に囲われているマーカ4に対応する機能バッジ3を機能バッジエリア2Aに配置すると、決定する。
さらに、バッジ位置サイズ決定部126は、機能バッジエリア2Aに配置すると決定した機能バッジ3のうち、対応するオプション機能が「1」である機能バッジ3のサイズを、それ以外の機能バッジ3のサイズよりも小さいサイズに決定する。例えば、縦横ともに50%に縮めたサイズに決定する。
すると、サイズを小さくする(縮小する)機能バッジ3とその右隣の機能バッジ3との間が広がってしまう。そこで、バッジ位置サイズ決定部126は、縮小する機能バッジ3よりも右側の機能バッジ3の位置を、広がった距離だけ左へシフトさせる。
すると、シフトした距離だけ、機能バッジエリア2Aの右方にスペースができる。そこで、バッジ位置サイズ決定部126は、そのスペースに、そのスペースの幅(横方向の長さ)に応じて、さらに機能バッジ3を追加する。
スライドゲージ位置サイズ決定部125は、追加された機能バッジ3をも指し示すように、スライドゲージ5のサイズを変更する。
そして、バッジ選択画面データ生成部121は、スライドゲージ位置サイズ決定部125およびバッジ位置サイズ決定部126それぞれが決定した内容に基づいて、バッジ選択画面2のビットマップのデータを修正する。バッジ選択画面表示制御部122は、修正されたビットマップのデータに基づいて、バッジ選択画面2を液晶ディスプレイ1h0に表示し直す。
これらの処理によると、例えば、図5のようにバッジ選択画面2が表示されているときに機能バッジ3Tがタップされ必要に応じて設定の変更の操作がなされた場合は、図15のように、機能バッジ3Tが縮小され、それより右側の機能バッジ3(3U、3V、…)が左へシフトし、右側の余ったスペースに機能バッジ3Wの一部分が新たに表示される。さらに、機能バッジ3Uがタップされ必要に応じて設定の変更の操作がなされた場合は、図16のように、機能バッジ3Uが縮小され、それより右側の機能バッジ3(3V、3W)が左へシフトする。これにより、機能バッジ3Wの全部分が表れる。
なお、第一の実施形態の場合と同様、操作された機能バッジ3に係るオプション機能と排他的な関係にある他のオプション機能の機能バッジ3も、処理の対象にしてもよい。つまり、当該他のオプション機能の機能バッジ3も、縮小してもよい。
図17は、複合機1の全体的な処理の流れの第二の例を説明するフローチャートである。
次に、第二の実施形態における複合機1の処理の流れを、図17のフローチャートを参照しながら説明する。
複合機1は、操作が行われるごとに、図17のフローチャートに示す手順で処理を実行する。
複合機1は、機能バッジエリア2Aの中から機能バッジ3が選択され必要に応じて設定の操作が行われると(図17の#721でYes)、この機能バッジ3を縮小する(#722)。さらに、縮小の処理と前後してまたは並行して、この機能バッジ3に係るオプション機能と排他的な関係にありかつ操作済フラグ7が「0」である他のオプション機能をチェックする(#723)。
そのような他のオプション機能がある場合は(#724でYes)、複合機1は、当該他のオプション機能の機能バッジ3も、縮小する(#725)。
そして、複合機1は、縮小させた機能バッジ3よりも右側にある機能バッジ3を左にシフトさせる(#726)。さらに、シフトによって新たに機能バッジエリア2Aに配置された機能バッジ3をも指し示すように、スライドバー51を拡大する(#727)。
または、複合機1は、スライドバー51がスライドされるなど、機能バッジ3のタップ以外の操作を検知した場合は(#721でNo)、その操作に応じた処理を適宜実行する(#728)。
〔第三の実施形態〕
図18は、複合機1の機能的構成の第三の例を示す図である。図19は、選択済機能ボタン65が配置されたバッジ選択画面2の例を示す図である。図20は、第三の実施形態におけるバッジ選択画面2の遷移の例を説明するための図である。図21は、一覧画面2Lの例を示す図である。
第一の実施形態では、操作済フラグ7が「1」になったオプション機能の機能バッジ3を機能バッジエリア2Aから第二の機能バッジエリア2Dへ移動させた。第二の実施形態では、機能バッジエリア2Aに配置したままサイズを小さくした。第三の実施形態では、一旦、非表示にして、所定のボタンが押されたら再度、表示する。
第二の実施形態における複合機1のハードウェア構成は、第一の実施形態の場合と基本的に同じであり、図2、図3、および図4などで説明した通りである。
ただし、ROM1cまたは大容量記憶装置1dには、バッジ選択画面表示プログラム10(図6参照)の代わりに、バッジ選択画面表示プログラム13がインストールされている。
バッジ選択画面表示プログラム13は、図18に示すバッジ選択画面データ生成部131、バッジ選択画面表示制御部132、モーション種類等判別部133、操作済機能バッジ記憶部134、スライドゲージ位置サイズ決定部135、バッジ位置決定部136、および画面データ記憶部138などを実現するためのプログラムである。
以下、図18に示す各部の処理内容を、第一の実施形態と相違する点を中心に説明する。第一の実施形態と共通する点については、説明を省略する。
バッジ選択画面データ生成部131ないし画面データ記憶部138の役割は、第一の実施形態のバッジ選択画面データ生成部101ないし画面データ記憶部108(図6参照)の役割と基本的に同じである。
操作済フラグ7が「1」である機能バッジ3が存在しない場合の処理の内容は、第一の実施形態と同じであるので、説明を省略する。以下、操作済フラグ7が「1」である機能バッジ3が存在する場合の処理について、説明する。
上述の通り、第三の実施形態では、オプション機能の操作済フラグ7が「1」に更新されると、複合機1は、このオプション機能の機能バッジ3を非表示にする。
具体的には、第一の実施形態の場合と同様に、マーカ位置決定部137は、このオプション機能のマーカ4を、スクロールトラック2Bへの配置の対象から除外する。そして、このマーカ4よりも右側の他のマーカ4の位置を、マーカ1つ分だけ左にシフトさせた位置に決定する。これにより、ウィンドウ52に囲われるメンバ(マーカ4)が変わる。
バッジ位置決定部136は、第一の実施形態の場合と同様に、ウィンドウ52に囲われるマーカ4を特定する。そして、特定した各マーカ4に対応する機能バッジ3の位置を決定する。ただし、第一の実施形態の場合とは異なり、操作済フラグ7が「1」になったオプション機能の機能バッジ3の、第二の機能バッジエリア2Dへの移動は、行わない。
その代わりに、バッジ選択画面データ生成部101およびバッジ選択画面表示制御部102は、図19のように、バッジ選択画面2として、選択済機能ボタン65を配置した画面を液晶ディスプレイ1h0に表示させる。これにより、ユーザは、図20のように、操作済フラグ7が「1」になったオプション機能の機能バッジ3が選択済機能ボタン65に格納されたように、感じることができる。
その後、選択済機能ボタン65がタップされると、バッジ選択画面データ生成部101およびバッジ選択画面表示制御部102は、操作済フラグ7が「1」である機能バッジ3を並べた一覧画面2Lを図21のように、いわゆるポップアップウィンドウとして、バッジ選択画面2の上に表示させる。
なお、第一の実施形態の場合と同様、操作された機能バッジ3に係るオプション機能と排他的な関係にある他のオプション機能の機能バッジ3も、処理の対象にしてもよい。つまり、当該他のオプション機能の機能バッジ3も機能バッジエリア2Aから削除し、選択済機能ボタン65がタップされたら一覧画面2Lに配置してポップアップ表示してもよい。
図22は、複合機1の全体的な処理の流れの第三の例を説明するフローチャートである。
次に、第三の実施形態における複合機1の処理の流れを、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
複合機1は、操作が行われるごとに、図22のフローチャートに示す手順で処理を実行する。
複合機1は、機能バッジエリア2Aの中から機能バッジ3が選択され必要に応じて設定の操作が行われると(図22の#731でYes)、この機能バッジ3に対応するマーカ4をスクロールトラック2Bから削除するとともに(#732)、この機能バッジ3を機能バッジエリア2Aから削除する(#733)。そして、未だ選択済機能ボタン65を表示していない場合は、選択済機能ボタン65を表示する(#734)。
さらに、これらの処理と前後してまたは並行して、複合機1は、この機能バッジ3に係るオプション機能と排他的な関係にありかつ操作済フラグ7が「0」である他のオプション機能をチェックする(#735)。
そのような他のオプション機能がある場合は(#736でYes)、当該他のオプション機能のマーカ4をスクロールトラック2Bから削除するとともに(#737)、当該他のオプション機能の機能バッジ3を機能バッジエリア2Aから削除する(#738)。
そして、複合機1は、削除したマーカ4の位置を埋めるために、残ったマーカ4を左へ適宜、シフトさせる(#739)。これにより、スライドゲージ5が指し示すマーカ4が変わるので、複合機1は、機能バッジ3をも左へシフトさせる(#740)。
または、複合機1は、選択済機能ボタン65がタップされた場合は(#731でNo、#741でYes)、機能バッジエリア2Aから削除した機能バッジ3つまり操作済フラグ7が「1」である機能バッジ3を並べた一覧画面2Lをポップアップウィンドウとして表示する(#742)。
または、複合機1は、スライドバー51がスライドされるなど、機能バッジ3のタップ以外の操作を検知した場合は(#741でNo)、その操作に応じた処理を適宜実行する(#743)。
第一ないし第三の実施形態によると、ユーザは、目的のアイコンを従来よりも容易に見つけることができる。
特に、第一の実施形態および第三の実施形態によると、操作済または設定済の機能バッジ3が第二の機能バッジエリア2Dまたは一覧画面2Lに移動し、機能バッジエリア2Aに未操作または未設定の機能バッジ3のみが並べられ、スクロールトラック2Bに配置されるマーカ4が少なくなってスライドゲージ5の移動距離が短くなるので、ユーザは、目的のアイコンを従来よりも容易に見つけることができる。
また、第二の実施形態によると、操作済または設定済の機能バッジ3が小さくなるので、ユーザは、目的のアイコンを従来よりも容易に見つけることができる。
第一ないし第三の実施形態では、機能バッジ3およびマーカ4を左右方向に並べ、機能バッジ列300、301およびスライドゲージ5を左右方向に移動させたが、上下方向に並べ上下方向に移動させる場合にも、本発明を適用することができる。
第一ないし第三の実施形態では、タッチパネルのスライドによってスライドバー51を動かしたが、マウスまたはキーボードの操作によってスライドバー51を動かしてもよい。または、スライドバー51を液晶ディスプレイ1h0に表示するのではなく、レバー、スイッチ、または把手などのメカニカルな有体物として用意してもよい。
その他、複合機1の全体または各部の構成、処理内容、処理順序、データの構成、画面の構成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。