JP2012068621A - テラヘルツ波発生素子、テラヘルツ波検出素子、及びテラヘルツ時間領域分光装置 - Google Patents

テラヘルツ波発生素子、テラヘルツ波検出素子、及びテラヘルツ時間領域分光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発生するテラヘルツ波のビーム断面の電界分布の対称性を改善した電気光学結晶を含むテラヘルツ波発生素子を提供する。
【解決手段】テラヘルツ波発生素子は、光11、11´を伝搬させる電気光学結晶を含む導波路13と、導波路を伝搬する光から発生するテラヘルツ波12を外部に取り出す光結合部材14とを備える。導波路13を複数有し、複数の導波路は所定の軸15に対して略回転対称となるように配置される。更に、光結合部材は、複数の導波路から発生するテラヘルツ波12の波面が略一致するように配置されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ミリ波帯からテラヘルツ波帯まで(30GHz〜30THz)の周波数領域の電磁波成分を含むテラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生素子、テラヘルツ波を検出するテラヘルツ波検出素子、及び、それらのうち少なくとも一方を用いたテラヘルツ時間領域分光装置に関する。特には、レーザ光照射により前記周波数帯のフーリエ成分を含む電磁波の発生または検出を行う電気光学結晶を含む発生素子、及びそれを用いたテラヘルツ時間領域分光法(THz-TDS)によるトモグラフィ装置などに関する。
近年、テラヘルツ波を用いた非破壊なセンシング技術が開発されている。この周波数帯の電磁波の応用分野として、X線装置に代わる安全な透視検査装置を構成してイメージングを行う技術がある。また、物質内部の吸収スペクトルや複素誘電率を求めて分子の結合状態などの物性を調べる分光技術、キャリア濃度や移動度、導電率などの物性を調べる計測技術、生体分子の解析技術などが開発されている。テラヘルツ波の発生方法としては、非線形光学結晶を用いる方法が広く用いられている。非線形光学結晶の代表的なものとしては、LiNbOx(以後、LNとも言う)、LiTaOx、NbTaOx、KTP、DAST、ZnTe、GaSe、GaP、CdTeなどがある。テラヘルツ波の発生には2次の非線形現象を用いている。方式としては、周波数差を持つ2レーザ光の入射による差周波発生(Difference-Frequency Generation: DFG)が知られている。また、光パラメトリック過程による単色テラヘルツ波発生、フェムト秒パルスレーザ光の照射で光整流によりテラヘルツパルスを発生する方式が知られている。
この様な非線形光学結晶からテラヘルツ波を発生する過程として、電気光学的チェレンコフ放射が最近注目されている。これは、図7に示す様に、励起源であるレーザ光100の伝搬群速度が、発生するテラヘルツ波の伝播位相速度よりも速い場合に、衝撃波の様にテラヘルツ波101が円錐状に放出される現象である。光とテラヘルツ波の媒質(非線形光学結晶)中の屈折率の比により、放射角θcは次式で決まる。
cosθc=vTHz/vg=ng/nTHz
ここで、vg、ngは夫々励起光の群速度、群屈折率、vTHz、nTHzは夫々テラヘルツ波の位相速度、屈折率を表す。このチェレンコフ放射現象に関して、発生するテラヘルツ波の波長よりも十分小さい厚さを持つスラブ導波路を用いて、DFG方式により単色テラヘルツ波を発生させるという報告がある(非特許文献1参照)。
この様な非特許文献の例は、進行波励起によるテラヘルツ波発生であるため、異なる波源から発生したテラヘルツ波が放射方向で位相整合して強め合うことで取り出し効率を向上させるという提案に係る。この放射方式の特徴としては、非線形光学結晶を用いたものでは比較的高効率にできて高強度のテラヘルツ波を発生できる事、結晶特有のフォノン共鳴によるテラヘルツ領域の吸収を高周波側に選ぶことでテラヘルツ波の帯域を広くできる事などが挙げられる。これらの技術は、光伝導素子によるテラヘルツ発生に比べて発生帯域を広くでき、光整流を用いるテラヘルツパルス発生の場合にはパルス幅を狭くでき、例えばテラヘルツ時間領域分光装置に利用する場合に装置性能を向上できることが期待されている。
Opt.Express,vol.17,pp.6676−6681,2009.
しかしながら、非特許文献1に記載された方式では、放射されるテラヘルツ波ビームの断面の電界強度分布は光軸に対して非対称となってしまっていた。これは、光は導波路を伝播するに伴って波長分散し、発生するテラヘルツ波の電界強度が減少していくためである。
上記課題に鑑み、本発明の一側面としてのテラヘルツ波発生素子は、光を伝搬させる電気光学結晶を含む導波路と、前記導波路を伝搬する光から発生するテラヘルツ波を外部に取り出す光結合部材とを備える。前記導波路を複数有し、複数の前記導波路は所定の軸に対して略回転対称となるように配置される。更に、前記光結合部材は、前記複数の導波路から発生するテラヘルツ波の波面が略一致するように配置されている。
本発明の一側面としてのテラヘルツ波発生素子では、それぞれ非対称なビーム断面を持つ複数のテラヘルツ波を発生する複数の導波路を所定の軸に対して略回転対称の位置に配置して、複数のテラヘルツ波の波面を略一致(即ち、等位相面を略揃える)させる構造としている。従って、発生するテラヘルツ波のビーム断面の電界分布の対称性を改善することができる。例えば、放射されるテラヘルツ波は、所定の軸に対して略回転対称なビーム断面を持つことができる。本発明のその他の側面については、以下で説明する実施の形態で明らかにする。
本発明によるテラヘルツ波発生素子の実施形態1の構造図。 本発明によるトモグラフィ装置の実施形態の構成図。 本発明によるテラヘルツ波発生素子の実施形態1及び実施例1の説明図。 本発明によるテラヘルツ波発生素子の実施形態2の構造図。 本発明によるトモグラフィ装置の他の実施形態の構成図。 本発明によるテラヘルツ波発生素子の実施形態2の説明図。 電気光学的チェレンコフ放射の概念図。 本発明によるテラヘルツ波検出素子の実施形態6の構造図。 本発明によるテラヘルツ波検出素子の実施形態6の別の例の構造図。
本発明のテラヘルツ波発生素子は、複数の導波路を所定の軸に対して回転対称となるように配置するとともに、テラヘルツ波を外部に取り出す光結合部材を、複数の導波路から発生するテラヘルツ波の波面が略一致するように配置することを特徴とする。これにより、発生するテラヘルツ波のビーム断面の電界分布の対称性を改善しようとするものである。また、同じ構成で逆過程によりテラヘルツ波を検出することができる。なお、ここで用いる1次電気光学効果のための電気光学結晶は、2次の非線形性を持つものであり、一般に実用的な電気光学結晶と2次の非線形性を持つ非線形光学結晶はほぼ等価である。本明細書において、回転対称とは、或る1つの導波路を所定の軸の回りに或る角度回転させことで他の導波路に重ねることができるような複数の導波路の配置関係を言う。ここで、重なる導波路は、実質的に光を伝搬させてテラヘルツ波を発生する導波路の部分であって、必ずしも導波路の全体的な外形が重なるようにするという意味ではない。
以下、図を用いて実施形態及び実施例を説明する。
(実施形態1)
本発明による実施形態1であるLN結晶を用いるテラヘルツ波発生素子について、図1を用いて説明する。図1において、(a)はテラヘルツ波発生素子の断面図、(b)は上面図である。LN基板10はYカットニオブ酸リチウムであり、レーザ光11(以下、レーザ光11’についても同様)の伝搬方向をLN結晶のX軸、Y軸及び伝搬方向(X軸)と直交する方向をZ軸としている(図1に示した座標軸参照)。また、レーザ光11はZ軸方向の直線偏波としている。この様な構成にすることによって、2次非線形現象である電気光学的チェレンコフ放射を効率良く起こすことができる。これと共に、結晶軸は、2次非線形過程によりチェレンコフ発生するテラヘルツ波12とレーザ光11との位相整合が取れる様にも設定されている。つまり、2次非線形過程に関与する光波(テラヘルツ波12とレーザ光11)の波数ベクトルの間に位相整合条件が成り立つ様に、結晶軸は設定されている。
LN基板10上には、入射するレーザ光11を全反射で伝搬させる導波路13が形成されている。導波路13は、基板10側からみて、MgOドープLN結晶層から成る層(コア部)(不図示)と低屈折率バッファ層(不図示)によって形成されている。全反射による導波を実現するために、LN基板10と低屈折率バッファ層の屈折率は高屈折率層の導波層(コア部)の屈折率よりも低くなるようにしている。この低屈折率バッファ層の厚さは、導波層をレーザ光11が伝搬する際のクラッド層として機能するのに十分厚く、かつ光結合部材14でテラヘルツ波12を外部に放射する際に多重反射や損失の影響が無視できる程度に薄いことが望ましい。前者に関しては、導波層をコアとし低屈折率バッファ層をクラッドとした導波路において、光結合部材14との界面での光強度がコア領域の光強度の1/e2以下になるような厚さ以上であることが望ましい(eは自然対数の底)。また後者については、外部に放射させる最も周波数の高いテラヘルツ波12(最大周波数の成分)の低屈折率バッファ層における等価波長λeqに対して、1/10程度の厚さ以下になっていることが望ましい。波長の1/10のサイズの構造体は一般的にその波長の電磁波に対して反射、散乱、屈折などの影響が無視できるとみなされるからである。ただし、前記望ましい厚さの範囲外でも、本発明のテラヘルツ波発生素子からのテラヘルツ波発生は可能である。
導波路13の構造は、Ti拡散により導波層を高屈折率化して周囲の領域と屈折率差を設ける方法や、エッチングによりリッジ形状に導波層を形成して樹脂等で周囲の領域を埋め込む方法などにより形成することができる。導波路構造は、Z方向に導波路の領域が広がり閉じ込め構造のないスラブ導波路としてもよい。ここで、入射する光11の断面は例えば楕円状であってもよい。その場合には、光11を導波路13に結合させるためのレンズには棒状のロッドレンズを用いて、導波路13の層構造の垂直方向のみ光11を絞る形にしてもよい。導波路13の上には、発生したテラヘルツ波12を外部に取り出す光結合部材14が設けられている。
図1の導波路13にZ軸に平行な偏波すなわち水平偏波でレーザ光を入射させてX軸に沿って伝搬させると、背景技術で示した非特許文献1に記載の原理或いは超短パルス光源を用いた光整流により結晶表面からテラヘルツ波12が発生する。発生したテラヘルツ波12は、光結合部材14を介して外部(ここでは空間)に取り出せる。LNでの光/テラヘルツ波の屈折率差で決まるチェレンコフ放射角はおよそ65度である。導波路13と光結合部材14との界面でテラヘルツ波12が全反射せずに透過できる光結合部材14の材料としては、例えばテラヘルツ波の損失が少ない高抵抗Siが好適である。
図1では、導波路を複数有し、即ち、上記のようなテラヘルツ波発生部を2つ設け、それらを所定の軸15に対して2回回転対称(即ち、1つの発生部を180度回転させれば他方の発生部に重なり、更に180度回転させれば元に戻る関係)に配置している。所定の軸15としては、テラヘルツ波12を放射させたい方向を選べばよい。ここで、2つのテラヘルツ波発生部のテラヘルツ波出射面16から出射するテラヘルツ波12の波面を合成して1つの等位相面を形成するには、光結合部材14のテラヘルツ波出射面16と所定の軸15のなす角度が重要である。この角度は、放射されるテラヘルツ波12が所定の軸15に平行になるように選ぶと良い。図1では、このような構成により、いわゆるガウスビームに近い電界分布17を得ることができる。以上の様な構成を持つテラヘルツ波発生部を所定の軸15(テラヘルツ波を放射させたい方向、光軸)に対して回転対称に配置することで、複数の発生部から放射されるテラヘルツ波の波面を一致させることができる。かつ、光軸に対して回転対称なビーム断面とすることができる。
上記素子をテラヘルツ波発生素子として用いて構成したテラヘルツ時間領域分光システム(THz-TDS)によるトモグラフィックイメージング装置の例を図2(a)に示す。ここでは、励起光源として光ファイバを含むフェムト秒レーザ20を用い、分岐器21を介してファイバ22及びファイバ23から出力を取り出す。典型的には、中心波長1.55μmでパルス幅20fs、繰り返し周波数50MHzのものを用いたが、波長は1.06μm帯などでもよく、パルス幅、繰り返し周波数はこれらの値に限らない。また、出力段のファイバ22、23は、最終段の高次ソリトン圧縮のための高非線形ファイバや、テラヘルツ発生器及び検出器までに至る光学素子等による分散を補償するためのプリチャープを行う分散ファイバを含んでいてもよい。これらは偏波保持ファイバであることが望ましい。
テラヘルツ波発生側のファイバ22からの出力は、前述した本発明によるテラヘルツ波発生素子24の導波路に結合させる。その際、本発明のテラヘルツ波発生素子24は光を入射させる導波路が複数あるので、それに対応して光も分岐させる必要がある。分岐させる手段としては、図2(a)に示したビームスプリッタ35を使用できる。図2(c)に示したように、ファイバから出射した分岐前の光36をプリズム37で、光11と光11´に分岐してもよい。
ファイバ先端にはセルフォックレンズを集積化させたり、先端を加工したピッグテール型としたりして、出力が素子24の導波路の開口数以下になる様に構成して結合効率を上げることが望ましい。勿論、レンズ(不図示)を用いて空間結合にしてもよい。これらの場合に、それぞれの端部に無反射コーティングを施せば、フレネルロスの低減、不要な干渉ノイズの低減につながる。若しくは、ファイバ22と素子24の導波路のNA及びモードフィールド径が近くなる様に設計すれば、突き当てによる直接結合(バットカップリング)として接着してもよい。この場合は、接着剤を適切に選ぶことで、反射による悪影響を低減することができる。なお、前段のファイバ22やファイバレーザ20で、偏波保持でないファイバ部分が含まれる場合、インライン型の偏波コントローラによりチェレンコフ放射型素子24への入射光の偏波を安定化させることが望ましい。ただし、励起光源はファイバレーザに限るものではなく、その場合には偏波の安定化などのための対策は軽減される。
発生したテラヘルツ波は、図2(a)に示した周知のTHz-TDS法による構成によって検出される。即ち、放物面鏡26aによって平行ビームにしてビームスプリッタ25で分岐し、一方は、放物面鏡26bを介してサンプル30に照射する。サンプル30から反射されたテラヘルツ波は放物面鏡26cで集光され、光伝導素子による検出器29に到達し受信される。光伝導素子は、典型的には低温成長GaAsにダイポールアンテナを形成したものを用い、光源20が1.55μmであれば、不図示のSHG結晶を用いて倍波を生成して検出器29のプローブ光とする。このとき、SHG結晶としては、パルス形状を維持するために、0.1mm程度の厚さのPPLN(周期的極性反転リチウムナイオベイト)を用いることが望ましい。光源20が1μm帯の場合には、InGaAs単層或いはMQWで構成した光伝導素子の検出器29において、倍波を生成することなく、基本波をプローブ光に利用することが可能である。本装置では、検出器29から増幅器34を介して検出信号を信号取得部32で取得する。テラヘルツ波を変調することで同期検波できる様に組まれていてもよい。そして、データ処理・出力部33では、PCなどを用いて遅延部である光学遅延器27を移動させながらテラヘルツ信号波形を取得する様になっている。遅延部は、発生手段である素子24におけるテラヘルツ波発生時と検出手段である検出器29におけるテラヘルツ波検出時との間の遅延時間を調整できれば、どの様なものでもよい。以上に述べた様に、本装置は、テラヘルツ波を発生するための本発明のテラヘルツ波発生素子を含む発生手段と、発生手段から放射されたテラヘルツ波を検出するための検出手段と、遅延部を備える。そして、この装置は、検出手段が、発生手段から放射されサンプルで反射されて来たテラヘルツ波を検出し、サンプルからの反射光を分析することでサンプルの内部構造をイメージングするトモグラフィ装置として構成されている。
図2(a)に図示の系では、測定対象であるサンプル30からの反射波と照射テラヘルツ波は同軸であり、ビームスプリッタ25の存在でテラヘルツ波のパワーは半減する。よって、図2(b)の様にミラー26の数を増やして非同軸の構成にし、サンプル30への入射角が90度でなくなるものの、テラヘルツ波のパワーを増やす様にしてもよい。
本装置を用いて、サンプル30の内部に材料の不連続部があれば、取得する信号において、不連続部に相当する時間位置に反射エコーパルスが現れ、サンプル30を1次元でスキャンすれば断層像が得られ、2次元スキャンすれば3次元像を得ることができる。本実施形態で前述したような発生部を用いて対称性の高いテラヘルツ波ビームを使用することでビームの非対称成分からくる画像のボケを低減することができ、トモグラフィ測定においてサンプルのより細かい構造を判別することができるようになる。また、モノパルスで300fs以下の比較的細いテラヘルツパルスを得ることができるので、奥行き分解能を向上させられる。更に、ファイバを用いた励起レーザを照射手段とできるので、装置の小型、低コスト化が可能となる。ここでは、材料としてLN結晶を用いたが、その他の例として、背景技術のところで述べたLiTaOx、NbTaOx、ZnTe、GaSe、GaP、CdTeなどを用いることもできる。また、KTP、DAST、MNA(2−メチルー4−ニトロアニリン)や、mNA(メタニトロアニリン)、POM(3−メチルー4−ニトロピニジンー1−オキサイド)などの有機非線形光学材料を用いてもよい。このとき、LNではテラヘルツ波と励起光に対して背景技術で説明した屈折率差がありノンコリニアで発生するテラヘルツ波が取り出せるが、他の結晶では必ずしも差が大きくないので、取り出しが難しい場合がある。しかし、電気光学結晶よりも大きい屈折率を持つプリズム(たとえばSi)を用いればチェレンコフ放射の条件(vTHz<vg)を満たし、テラヘルツ波を外部に取り出すことができる。また、本発明は、コアが一般的な非線形光学結晶である場合以外に、コアが二次の非線形光学効果が生じる構造のような非線形光学媒質である場合においても適用出来る。
(実施例1)
実施形態1に対応するより具体的な実施例1を説明する。本実施例では、MgOドープの層(コア部)(不図示)が厚さ3.8μmで形成されている。また、幅5μmの低屈折率バッファ層(不図示)が、厚さ2μmで、光学接着剤により形成されている。本実施例では、例えば7THzまで対応するとして自由空間での波長はおよそ43μmになる。等価波長を低屈折率層の屈折率1.5で除した値と仮定すると、実施形態1の所で説明したようにλeq/10(=43/1.5/10)の厚さ以下になるように2μmとしている。更に、低屈折率バッファ層上には高抵抗Siからなる光結合部材44が密着している。このような構造を模式的に示したのが図3の構造である。
図1の構造では、このような構造が2つ、所定の軸45に対して2回回転対称となるように配置されている。光41が導波路43に入射する位置と所定の軸45との距離は0.2mmとする。この距離は光41の入射のし易さなどを考慮して変えてもよい。所定の軸45と導波路43の光伝搬方向のなす角θは45°とする。ここで、上記の材料を使用するとテラヘルツ波42が光結合部材44中に出射する角度θcは導波路43の方向に対して49度である。2つの発生部から放射されるテラヘルツ波42を結合させて平坦な等位相面を形成するために、テラヘルツ波出射面46と所定の軸45のなす角度θは次式のように設定される。
tanθ=(n0/nclad−cos(θ−θc))/sin(θ−θc
ここで、θcは導波路43の光伝搬方向と導波路43から出射するテラヘルツ波42のなす角(ここでは、θc=acos(nopt/nclad))、n0はテラヘルツ波出射面46で光結合部材44と接する部分(上記の場合は空気)の屈折率である。また、noptは光の波長における導波路のコア部の屈折率、ncladはテラヘルツ波の波長における光結合部材の屈折率である。
この式は、チェレンコフ方式によるテラヘルツ波42の出射角と、光結合部材44のテラヘルツ波出射面46におけるスネルの法則を考慮することで導くことができる。つまり、所定の軸45と光結合部材44のテラヘルツ波出射面46から出射するテラヘルツ波42の方向が平行であるとして、出射面46におけるスネルの法則を式で表すと、次の3つの式が得られる(各式のθ1等は図3を参照)。
スネルの法則 ncladsinθ1=n0sinθ0
θ1=π/2−θ−θc+θ
θ0=π/2−θ
θ1、θ0を一番目の式に代入して整理することで、上記θの式が得られる。
このθの式によると、上記の構成に対してθは83度とすればよい。これに伴い、θは2度、θ0は7度となる。このθの式を用いれば、他の構造(角度)の設計も可能である。例えば、光41を導波路43に入射させるための光学素子の機械的干渉を避けるためにθを上記値より大きく95度にしたいといった場合に、θを87度にすればよいということが分かる。
上記θの式は2つの発生部から放射されるテラヘルツ波42の波面を一致させる条件なので、波面が多少ずれても良いならばこの式が与える角度に厳密に一致していなくても良い。この一致度のバランスは、作製手法、機械的干渉、イメージングの質などを考慮して使用者が選択することができる。例えば、所定の軸45とテラヘルツ波42の出射方向が5度ずれた場合、50mm伝搬後には2つの発生部から放射されたテラヘルツ波は9mm離れていることになる。これはビームの中心部の9mm程度の範囲にテラヘルツ波がないことになるので、その部分は例えばイメージングには使用できないことになる。
なお、本実施例ではテラヘルツ波発生部の数は2つとしたが、テラヘルツ波発生部の配置が上記式を満たすようにすれば、それ以上であっても勿論よい。例えば、3つのテラヘルツ波発生部を所定の軸に対して3回回転対称となるように配置してもよい。また、複数のテラヘルツ波発生部を所定の軸の回りに等角度間隔で配置していたが、発生するテラヘルツ波のビーム断面の電界分布の対称性は多少低下するが、異なる角度間隔で配置することもできる。更には、例えば、図1に示す2回回転対称のテラヘルツ波発生部の組を図1のZ方向に隣接して複数組(例えば2組)並べてもよい。この場合、Z軸方向に長軸を持つライン状のビームを得ることができる。
本実施例のテラヘルツ波発生素子は、光結合部材44から出射するテラヘルツ波42を集光したりコリメートしたりするためのレンズ状媒質を有してもよい。レンズ状媒質は、光結合部材44のテラヘルツ波出射面46の外に設けても、出射面46に接していてもよいが、後者の場合、上記式のn0としてレンズ状媒質の屈折率を使う必要がある。
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図4を用いて説明する。本実施形態では、実施形態1と異なり、導波路63の光入射端が所定の軸65から遠い側にあることが構造上の特徴である。ただし、発生したテラヘルツ波62を光結合部材64のテラヘルツ波出射面66で屈折させ、2つのテラヘルツ波発生部からのテラヘルツ波62を合波させる思想は同じである。
ここでも前記したθの式を適用することができる。図6はその一例であり(図6では八十番台の数字で示す)、θは54度、θは104度となっている。また、θは10度、θ0は36度である。本実施形態の構造ではレーザ光61(61’)が基板60上の導波路63を出射したあとに迷光となって悪影響を及ぼすことが考えられるので、導波路63の出射端をカットしてレーザ光61の光路を変えたり、出射端に光吸収部を形成したりするなどすると良い。本実施形態によると、図4に示すようにトップハットに近い形状のビーム断面の分布67を得ることができる。
(実施形態3)
これまでは、主に、励起光にフェムト秒レーザ光を用いてこれを同時にテラヘルツ波発生素子の複数の導波路に入射させ、各導波路において光整流によりテラヘルツパルスを発生させる例を説明してきた。これに対して、実施形態3では、2つの異なる発振周波数ν1、ν2を持つレーザ光を入射させ、差周波に相当する単色のテラヘルツ波を出射する。レーザ光源としては、Nd:YAGレーザ励起のKTP-OPO(Optical
Parametric Oscillator)光源(これは2波長の光を出力する)や、2台の波長可変レーザダイオードを用いることができる。構造としては、実施形態1の図1のようなものを用いることができるが、本実施形態では、テラヘルツ波の出力を大きくするために導波路長をより長くしてもよい。例えば、導波路長を40mmとすることができる。
本実施形態において、入射する光の周波数差を0.5THzから7THzとしたとき、その範囲で放射テラヘルツ波の周波数を可変にできる。本実施形態では、特定のテラヘルツ帯の周波数で検査やイメージングを行う応用、例えば、医薬品の特定物質の吸収スペクトルに周波数を合わせてその物質の含有量を調べるなどの検査が可能となる。
(実施形態4)
図5を用いて実施形態4を説明する。本実施形態では、導波路の終端部80に斜めカットやARコーティングなどの処理を施して、終端部80から出射される光をプローブ光として再利用する。即ち、本実施形態では、テラヘルツ波発生素子71の導波路終端部80からの光を検出手段へのプローブ光として利用し、遅延部は、テラヘルツ波発生素子71の導波路への光の到達時間と検出手段へのプローブ光の到達時間との間の遅延時間を調整する。
図5は、図2と同様にTHz-TDS方式のトモグラフィ装置を示す図であって、電気システム部や処理部、テラヘルツ波発生素子への入射部分の詳細は省略してある。図2の実施形態と異なる点は、図2のファイバ分岐部21を備えず、ファイバを含む励起レーザ70の出力を全てテラヘルツ波発生素子71に入射していることである。テラヘルツ波発生素子71から発生したテラヘルツ波は、図2の実施形態と同様に放物面鏡、ハーフミラー77を通してサンプル78に照射される。サンプル78からの反射光はテラヘルツ検出部74に入射し、信号取得が行われる。一方、テラヘルツ波発生素子71を伝搬したレーザ光の一部は、終端部80から再び出射し、ミラー72、遅延部73、レンズ75を通して検出部74のプローブ光として利用される。
この様な形態にした場合、励起レーザ光の分岐部を必要としないので構成点数を減らすことができると共に、効率良く励起レーザ70のパワーを利用することができる。
(実施形態5)
実施形態5では、光結合部材のテラヘルツ波の出射面において、テラヘルツ波をブリュースター角で出射させることが特徴である。つまり、出射する面に対するテラヘルツ波の入射角がブリュースター条件を満たしている。構成としては実施形態1と同様であるが、テラヘルツ波12は、テラヘルツ波の出射面16に対してp偏光となっている。テラヘルツ波12をこのような偏光方向とする為に、LN結晶の電気光学軸はY方向となっており、更に、光11と光11´はY方向の直線偏波となっている。
このようにテラヘルツ波12がブリュースター角で出射すれば、外部への取り出しの際の内部反射を防ぐことができ、無反射コーティング等がなくても透過率を大きくできるというメリットがある。光結合部材14として高抵抗Siを用いた場合に、テラヘルツ波12に対する屈折率を3.4とするとブリュースター角はarctan(1/3.4)=16度となる。従って、この場合は、図3で示したθpを82度、θを74度に調整することでテラヘルツ波12の透過率を最大にすることができる。
(実施形態6)
本実施形態では、実施形態1から5に記載の素子と同様に対称性を有する素子をテラヘルツ波の検出素子として機能させるものである。そのために、ここでは、超短パルスレーザ光をこれまでの実施形態とは反対側の面から(すなわち図8の99、99’のある面から)、偏波を直線偏光で結晶のZ軸からY軸方向に傾けて(例えば45度)入射させる。その場合、結晶から出射されたレーザ光の電界のZ軸成分とY軸成分には電気光学結晶の複屈折性によって位相差が生じて、出射された空間では楕円偏波となって伝播する。このような自然複屈折による位相差は結晶の種類や入射偏波方向、導波路長さによって異なり、位相差ゼロの構成にすることもできる。
図8に示すように、光結合部材94、例えばSiプリズムによってテラヘルツ波92が実施形態1などで出射していた面(入射面96)から入射すると、テラヘルツ波発生の逆過程で、導波路93、93’を伝播する超短パルスレーザ光91、91’とテラヘルツ波92の相互作用を導波路全体に渡って行わせることが可能となる。相互作用としては、テラヘルツ電磁界が電気光学結晶に与える1次電気光学効果(ポッケルス効果、即ち2次非線形過程の一種の効果)により、導波路のZ軸の屈折率が変化して伝播光の偏波状態が変化することである。具体的にはレーザ光91、91’の電界のZ軸成分とY軸成分の位相差が誘導複屈折により変化し、楕円偏波の楕円率や主軸の方向が変化する。このレーザ光91、91’の伝播状態の変化を外部の偏光素子および光検出器で検出すれば、テラヘルツ波92、91’の電界振幅の大きさを検出できることになる。本実施形態では、ウォラストンプリズム110、110’で2つの偏光を分離して、2つの光検出器111、111’と112、112’の差動増幅によりS/N比を向上させている。差動増幅は必須のものではなく、110、110’を偏光板として1つの光検出器のみで強度を検出してもよい。レーザ光91、91’をビームスプリッタなどで合成したものを検出してもよい。
前記自然複屈折の補償のために位相補償板(λ/4板など、不図示)を出射端と偏光素子110、110’との間に追加してもよい。
図8のように、ガウシアン形状の空間分布を有するテラヘルツ波92が入射する場合、レーザ光91、91’の導波路93、93’への入射方向は、テラヘルツ波92のガウシアン形状のピークが到達する側から入射させることが望ましい。なぜならば、レーザ光91、91’は導波路93、93’を伝搬するにしたがって分散や漏れなどにより検出特性が低下していくからである。この特性を考慮しても光結合部材は種々の形状が可能であり、例えば図9のような形状でもよい。図9では、図8の各番号と1の位の数字が同じ120番台の数字で示す。各構成要素は図8の素子と同様なので説明は省く。図9のような構成では、図8と比較して、レーザ光121、121’の導波路123、123’への入射が容易であるという利点がある。(図8ではレーザ光91、91’の導波路93、93’への入射を容易にするために、ファイバ98、98’とファイバ結合部材99、99’を利用する例が示されている。)
このように検出器として本発明の素子を用いることで、テラヘルツ波の空間分布に応じて高感度に検出を行うことができる。本素子を用いてこれまでの実施形態で説明したようなテラヘルツ時間領域分光装置、およびトモグラフィ装置を構築することができる。その際の発生素子は、本発明のようなチェレンコフ型の位相整合方式を使用した素子でもよいし、従来の光伝導素子等を用いた発生素子など、何でもよい。
本実施形態では、光入射を、発生とは逆側の端部より行ったが、発生と同じ側から入射してもよい。その場合は整合する長さが小さくなるため信号強度が小さくなる。光導波路の形態はリッジ形状でもスラブ形状でもよい。また、パルスレーザ光でテラヘルツパルスを検出する事例について説明したが、実施形態3のように2つの周波数のレーザ光を入射させてその差周波成分の単色のテラヘルツ波を検出することもできる。その場合は、差周波を変化させれば、所望の周波数のテラヘルツ波をフィルタのように切り出して電界振幅を検出することができる。
テラヘルツ波の検出の仕方としては、結合したテラヘルツ波による1次電気光学効果で光の偏波状態が変化するのを検出する方式について述べた。しかし、光の伝播状態の変化として導波路を伝播する光の位相変化や、導波路を伝播する光の周波数と結合したテラヘルツ波の周波数の差周波の光信号を検出する、すなわち光のビート信号を検出する方式でもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
11、11´・・・光、12・・・テラヘルツ波、13・・・導波路、14・・・光結合部材、15・・・所定の軸、16・・・テラヘルツ波出射面

Claims (11)

  1. 電気光学結晶を含む導波路と、
    前記導波路を光が伝搬することで発生するテラヘルツ波を外部に取り出す光結合部材と、
    を備え、
    前記導波路を複数有し、
    複数の前記導波路は所定の軸に対して回転対称となるように配置されるとともに、
    前記光結合部材は、前記複数の導波路から発生するテラヘルツ波の波面が一致するように配置されていることを特徴とするテラヘルツ波発生素子。
  2. 前記所定の軸と前記光結合部材のテラヘルツ波出射面とのなす角度θAが下記式で表されることを特徴とする請求項1に記載のテラヘルツ波発生素子。
    tanθ=(n0/nclad−cos(θp−θc))/sin(θp−θc
    ここで、
    θp:前記導波路の光伝搬方向と前記所定の軸がなす角
    θc:前記導波路の光伝搬方向と前記導波路から出射するテラヘルツ波とのなす角
    nclad:テラヘルツ波の波長における光結合部材の屈折率
    0:テラヘルツ波出射面で光結合部材と接する部分の屈折率
  3. 前記導波路及び前記電気光学結晶の結晶軸の方向は、電気光学的チェレンコフ放射により前記テラヘルツ波が発生する様に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載のテラヘルツ波発生素子。
  4. 前記導波路は、伝搬する光に対してコアとなる高屈折率層とクラッドとなる低屈折率層を含み、
    前記低屈折率層の少なくとも1つは、前記高屈折率層と前記光結合部材にそれぞれ接して挟まれ、かつその厚さdは、前記導波路を伝搬する光のコアにおける光強度の1/e2(eは自然対数の底)になる厚みをa、外部に取り出すテラヘルツ波の最大周波数における前記低屈折率層での等価波長をλeqとしたとき、
    a<d<λeq/10
    であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のテラヘルツ波発生素子。
  5. 発生するテラヘルツ波の電界の偏光方向が前記光結合部材から出射する面に対してp偏光であり、前記出射する面に対するテラヘルツ波の入射角がブリュースター条件を満たしていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のテラヘルツ波発生素子。
  6. 電気光学結晶を含む導波路と、
    前記導波路にテラヘルツ波を入射させるための光結合部材と、
    を備え、
    前記導波路を複数有し、
    複数の前記導波路は所定の軸に対して回転対称となるように配置されるとともに、
    前記光結合部材はテラヘルツ波の波面を分割して前記複数の導波路へ入射させるように配置されていることを特徴とするテラヘルツ波検出素子。
  7. 前記導波路の前記電気光学結晶の結晶軸は、前記導波路に前記テラヘルツ波が入射することで、前記導波路を伝播する光の伝播状態が変化するように設定されていることを特徴とする請求項6に記載のテラヘルツ波検出素子
  8. テラヘルツ波を発生するための発生手段と、
    前記発生手段から放射されたテラヘルツ波を検出するための検出手段と、
    前記発生手段におけるテラヘルツ波発生時と前記検出手段におけるテラヘルツ波検出時との間の遅延時間を調整するための遅延部と、
    を備えたテラヘルツ時間領域分光装置であって、
    前記発生手段が、請求項1乃至5の何れか1項に記載のテラヘルツ波発生素子を含むことを特徴とする装置。
  9. テラヘルツ波を発生するための発生手段と、
    前記発生手段から放射されたテラヘルツ波を検出するための検出手段と、
    前記発生手段におけるテラヘルツ波発生時と前記検出手段におけるテラヘルツ波検出時との間の遅延時間を調整するための遅延部と、
    を備えたテラヘルツ時間領域分光装置であって、
    前記検出手段が、請求項6または7に記載のテラヘルツ波検出素子を含むことを特徴とする装置。
  10. 前記テラヘルツ波発生素子の導波路終端部からの光を前記検出手段へのプローブ光として利用し、
    前記遅延部は、前記テラヘルツ波発生素子の導波路への前記光の到達時間と前記検出手段への前記プローブ光の到達時間との間の遅延時間を調整することを特徴とする請求項8に記載の装置。
  11. 前記検出手段は、前記発生手段から放射されサンプルで反射されて来たテラヘルツ波を検出し、
    前記サンプルからの反射光を分析することでサンプルの内部構造をイメージングするトモグラフィ装置として構成されていることを特徴とする請求項8乃至10の何れか1項に記載の装置。
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