JP2012067728A - エンジンのブローバイガス還流装置 - Google Patents

エンジンのブローバイガス還流装置 Download PDF

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Naohide Koshimoto
直秀 越本
Keiichi Miyamoto
圭一 宮本
Hisashi Kashiwabara
尚志 柏原
Yoshiharu Tokuda
祥治 徳田
Akinori Gondai
明典 権代
Toru Kobayashi
徹 小林
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Abstract

【課題】ブローバイガスの還流機能を効果的に維持しつつ、簡単な構成でタービンシャフトの軸受部に供給されたオイルの漏出を効果的に防止できるようにする。
【解決手段】エンジン本体1のクランク室10と吸気系とを連通する第1連通路11と、該第1連通路11に設けられたPCVバルブ15と、エンジン本体1の動弁室13と吸気系とを連通する第2連通路12と、吸気系からエンジン本体1の吸気ポートに供給される吸気を過給する過給機4と、該過給機4の軸受部38に供給されたオイルをエンジン本体1のクランク室10に導出するドレーン通路39とを備えたエンジンのブローバイガス還流装置であって、上記第2連通路12には、エンジン本体1の動弁室13からスロットル弁上流側部2bにブローバイガスが還流することを許容するとともにその逆方向の流れを阻止する一方弁17と、該一方弁17の設置部をバイパスする絞り通路18とが設けられた。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンのクランク室と吸気系のスロットル弁下流側部とを連通する連通路を介して、上記クランク室内のブローバイガス等を吸気系のスロットル弁下流側部に還流させるよう構成されたエンジンのブローバイガス還流装置に関するものである。
従来、下記特許文献1に示されるように、吸気通路におけるスロットル装置の上流側に設けられた過給機と、エンジンのクランクケース内と上記吸気通路におけるスロットル装置の下流側通路部内とを連通する第1の連絡通路と、上記クランクケース内と上記吸気通路における過給機の上流側通路部内とを連通する第2の連絡通路と、上記第1の連絡通路に設けられたPCVバルブとを備える過給機付エンジンのブローバイガス還流装置において、上記クランクケース内に新気を導入する新気導入手段を設け、過給機の作動時に、上記新気導入手段を介してクランクケース内に新気を導入するとともに、該クランクケース内のブローバイガスを上記第2の連絡通路を介して吸気通路内に掃気することにより、オイル劣化を防止することが行われている。
特開2009−293464号公報
上記特許文献1に示すように過給機が設けられたエンジンでは、該過給機に設けられたタービンシャフトの軸受部に潤滑油を供給するとともに、該軸受部に供給された余分なオイルをエンジンのクランク室に導出するドレーン通路を設けることが一般的に行われている。そして、エンジンのアイドル運転時等(過給機の非稼働時)には、クランク室内のブローバイガスが上記第1の連絡通路を介して吸気通路のスロットル弁下流部に導出されるとともに、スロットル弁上流側部の新気が第2の連絡通路を介してクランク室内に供給されることにより、該クランク室内が正圧状態となる傾向がある。このため、排気系の圧力に脈動が生じて周期的に負圧状態となる上記過給機のタービンと、上記クランク室との間に大きな圧力差が生じ、上記ドレーン通路を介してクランク室に導出されるべきオイルがタービンシャフトの軸受部からタービン室側に漏出すると、白煙となって排気系から外部に放出されていた。
なお、上記タービンシャフトの軸受部からタービン室側に漏出するのを防止することを目的として上記タービンシャフトの軸受部にシール部材を設けることが行われているが、該シール部材により上記オイルの漏出を完全に防止するためには、高性能のシール部材を使用しなければならなかった。また、上記シール部材が劣化してそのシール機能が低下すると、タービンシャフトの軸受部からタービン室側に漏出するのを防止することができなくなるという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ブローバイガスの還流機能を効果的に維持しつつ、簡単な構成でタービンシャフトの軸受部に供給されたオイルがシール部材の設置部を超えて排気通路に漏出するのを効果的に防止することができるエンジンのブローバイガス還流装置を提供するものである。
請求項1に係る発明は、エンジン本体のクランク室と吸気系のスロットル弁下流側部とを連通する第1連通路と、該第1連通路に設けられたPCVバルブと、エンジン本体の動弁室と吸気系のスロットル弁上流側部とを連通する第2連通路と、吸気系からエンジン本体の吸気ポートに供給される吸気を過給する過給機と、該過給機の軸受部に供給されたオイルをエンジン本体のクランク室に導出するドレーン通路とを備えたエンジンのブローバイガス還流装置であって、上記第2連通路には、エンジン本体の動弁室からスロットル弁上流側部にブローバイガスが還流することを許容するとともにその逆方向の流れを阻止する一方弁と、該一方弁の設置部をバイパスする絞り通路とが設けられたものである。
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載のエンジンのブローバイガス還流装置において、エンジンの低負荷時には、クランク室内のブローバイガスが上記第1連通路を経由して吸気系のスロットル弁下流側部に還流されるとともに、吸気系のスロットル弁上流側部位から上記第2連通路内に導入された新気が絞り通路を経由してエンジン本体の動弁室に供給されるように構成されたものである。
請求項3に係る発明は、上記請求項1または2に記載のエンジンのブローバイガス還流装置において、上記第2連通路には、一方弁の弁体と、該弁体が配設される弁ケースと、該弁ケース内に形成された環状弁座部に向けて上記弁体を付勢するスプリングとが設けられるとともに、上記弁ケースに形成された環状弁座部の外方側に上記絞り通路が形成されたものである。
請求項4に係る発明は、上記請求項3に記載のエンジンのブローバイガス還流装置において、上記弁ケースには、一方弁の流通路がエンジンの搭載状態で上記環状弁座部の中心よりも下方側にオフセットした位置に設けられたものである。
請求項5に係る発明は、上記請求項3または4に記載のエンジンのブローバイガス還流装置において、上記絞り通路が、エンジンの搭載状態で上記環状弁座部の中心よりも上方側に位置するとともに、該環状弁座部の中心の真上よりも側方にオフセットした位置に配設されたものである。
請求項1に係る発明では、エンジン本体のクランク室と吸気系のスロットル弁下流側部とを連通する第1連通路と、エンジン本体の動弁室と吸気系のスロットル弁上流側部とを連通する第2連通路を設けるとともに、該第2連通路に、エンジン本体の動弁室からスロットル弁上流側部にブローバイガスが還流することを許容するとともにその逆方向の流れを阻止する一方弁と、該一方弁の設置部をバイパスする絞り通路とを設けたため、スロットル弁下流側部が負圧状態となるエンジンの低負荷時に、クランク室のブローバイガスを上記第1連通路から吸気系のスロットル弁下流側部に還流させることができる。しかも、吸気系のスロットル弁上流側部から上記第2連通路および絞り通路を経由させてエンジン本体の動弁室内に新気を導入させる際に流動抵抗を作用させることにより、該クランク室内の圧力が過度に上昇するのを効果的に防止することができる。したがって、排気系の圧力に脈動が生じて周期的に負圧状態となる上記過給機のタービンと、上記クランク室との間に大きな圧力差が生じるのを防止することができ、該圧力差に応じて上記ドレーン通路によりクランク室に導出されるべきオイルがタービンシャフトの軸受部からタービン側に漏出するのを効果的に抑制できるという利点がある。
請求項2に係る発明では、エンジンの低負荷時に、クランク室内のブローバイガスが上記第1連通路を経由して吸気系のスロットル弁下流側部に還流されるとともに、吸気系のスロットル弁上流側部位から上記第2連通路内に導入された新気が絞り通路を経由してエンジン本体の動弁室に供給されるように構成したため、スロットル弁下流側部が負圧状態となるエンジンの低負荷時に、クランク室のブローバイガスを上記第1連通路から吸気系のスロットル弁下流側部に還流させるとともに、吸気系のスロットル弁上流側部から上記第2連通路内に導入された新気を、絞り通路からエンジン本体の動弁室およびクランク室に順次、供給することにより、クランク室内を効果的に掃気して内部のブローバイガスを上記第1連通路から効率よく還流させることができる。
請求項3に係る発明では、上記第2連通路に、一方弁の弁体と、該弁体が配設される弁ケースと、該弁ケース内に形成された環状弁座部に向けて上記弁体を付勢するスプリングとを設けるとともに、上記弁ケースに形成された環状弁座部の外方側に上記絞り通路を形成したため、上記一方弁および絞り通路をコンパクトかつ軽量に形成できるという利点がある。
請求項4に係る発明では、上記弁ケースに、一方弁の流通路をエンジンの搭載状態で上記環状弁座部の中心よりも下方側にオフセットさせた位置に設けたため、エンジンの高負荷時等にエンジン本体の動弁室内のブローバイガスを、上記流通路から第2連通路を経由してスロットル弁上流側部に還流させる際に、該ブローバイガス中に含まれた水分が氷結することに起因した目詰まりが上記一方弁に生じるのを効果的に防止できるという利点がある。
請求項5に係る発明では、上記絞り通路を、エンジンの搭載状態で上記環状弁座部の中心よりも上方側に位置させるとともに、該環状弁座部の中心の真上よりも側方にオフセットさせて配設したため、エンジンの中負荷時等に、上記絞り通路からブローバイガスを下方へ短絡的に流動させるメイン流動路と、上記絞り通路からブローバイガスを上方へ迂回させて流動させるサブ流動路とがそれぞれ形成することができる。したがって、寒冷地におけるエンジンの中負荷時等に、絞り通路から上記メイン流動路を流下するブローバイガス中の水分が氷結して該メイン流通路が閉塞された場合においても、サブ流動路を介したブローバイガスを流動させることを可能とし、上記絞り通路が目詰まり状態となるのを簡単な構成で効果的に防止できるという利点がある。
本発明の実施形態に係るブローバイガス還流装置を備えたエンジンの概略構成を示す説明図である。 第2連通路の具体的構成を示す斜視図である。 一方弁および絞り通路の具体的構成を示す分解断面図である。 弁ケース本体の具体的構成を示す斜視図である。 弁ケース本体の具体的構成を示す正面図である。 一方弁の閉弁状態を示す断面図である。 一方弁の開弁状態を示す断面図である。 ブローバイガスの還流状態を示す断面図である。
図1は、本発明に係るエンジンのブローバイガス還流装置の実施形態を示している。該エンジンには、エンジン本体1の吸気ポートに接続される吸気通路2と、エンジン本体1の排気ポートに接続される排気通路3と、上記吸気通路2を介してエンジン本体1の吸気ポートに供給される吸気を過給する過給機4とが設けられている。上記吸気通路2には、その上流側から順に、エアクリーナ5と、インタクーラ6と、スロットル弁7と、サージタンク8とが設けられとともに、上記エアクリーナ5とインタクーラ6との間には、過給機4のコンプレッサ9が配設されている。
上記サージタンク8の設置部には、エンジン本体1のクランク室10と、吸気通路2に設けられたスロットル弁7の下流側部(以下、スロットル弁下流側部2aという)とを連通する第1連通路11が接続されている。また、上記吸気通路2に設けられたコンプレッサ9の上流部には、上記スロットル弁7の上流側部(以下、スロットル弁上流側部2bという)とエンジン本体1の動弁室13とを連通する第2連通路12が接続されている。
上記クランク室10には、第1連通路11を経由して還流されるブローガス中のオイル成分を分離するオイルセパレータ14が設けられている。そして、第1連通路11には、通常時にスプリングの付勢力により該第1連通路11を閉弁状態とするPCVバルブ15が設けられている。該PCVバルブ15は、上記スロットル弁下流側部2aにおける吸気負圧が予め設定された基準圧よりも大きくなった時点で開弁状態となることにより、上記クランク室10内のブローバイガスを、上記オイルセパレータ14の設置部から第1連通路11を経由してスロットル弁下流側部2a、具体的にはサージタンク8内に還流させるように構成されている(図1の矢印A参照)。
上記エンジン本体1の動弁室13には、第2連通路12を経由して還流されるブローガス中のオイル成分を分離するオイルセパレータ16が設けられている。上記第2連通路12は、その基端部がスロットル弁上流側部2bに接続されるとともに、第2連通路12の先端部には、図2に示すように、弁ケース19が設けられている。該弁ケース19内に、エンジン本体1の動弁室13からスロットル弁上流側部2bにブローバイガスが還流するのを許容するとともに(図1の矢印C参照)、その逆方向の流れを阻止する一方弁17と、該一方弁17の設置部をバイパスする絞り通路18とが設置されている。
上記弁ケース19は、図3〜図5に示すように、エンジン本体1に連結される連結パイプ20が突設された弁ケース本体21と、該弁ケース本体21に設けられた断面コ字状の凹部からなる弁体収納部22の開口部を覆うように設置される蓋体23とを有している。上記弁ケース本体21および蓋体23は、相対応する接合フランジ25,26を有するとともに、該接合フランジ25,26間にシール材Sが配設された状態で一体に連結されるようになっている。そして、上記弁ケース本体21の連結パイプ20をエンジン本体1の動弁室13に設けられたカムカバー(図示せず)に連結するとともに、上記蓋体23に突設された接続パイプ27に上記第2連通路12用のパイプ材を接続することにより、エンジン本体1の動弁室13とスロットル弁上流側部2bとを連通させるように構成されている。
また、上記弁ケース本体21に設けられ弁体収納部22の底部には、所定高さの環状弁座部28が形成されるととともに、該環状弁座部28の内方側には、上記連結パイプ20に連通する一方弁17用の流通路29が形成されている。該一方弁17用の流通路29は、エンジンの搭載状態で上記環状弁座部28の中心Oよりも下方側にオフセットした位置に配設されている。
上記弁体収納部22の外周部には、皿状の弁体30を摺動自在に支持する複数の支持部31が一定間隔で放射状に形成されるとともに、相隣接する支持部31,31の間には、外方に凹入した凹部32がそれぞれ形成されている。また、上記弁ケース本体21と蓋体23との間には、上記弁体30を環状弁座部28に向けて付勢するスプリング33が配設されている。
そして、通常時には、図6に示すように、上記スプリング33の付勢力に応じて弁体30が環状弁座部28に圧接されることにより、上記一方弁17用の流通路29が閉止された状態に維持され、上記スロットル弁上流側部2bからエンジン本体1の動弁室13への吸気の流動が阻止されるように構成されている。
また、エンジンの高負荷時等において上記動弁室13内のブローバイガス圧が高くなると、図7に示すように、上記スプリング33の付勢力に抗して弁体30が環状弁座部28から離間し、一方弁17用の流通路29と弁ケース19内の弁体収納部22とが連通状態となる。このため、上記動弁室13内のブローバイガスCが一方弁17から第2連通路12を経由して上記スロットル弁上流側部2bに還流するとともに、上記動弁室13と連通路を介して連通状態にあるクランク室10内のブローバイガスも上記第2連通路12を経由して上記スロットル弁上流側部2bに還流するようになっている。
上記弁ケース本体21に設けられた弁体収納部22の底部には、3mm程度の直径を有する小径の開口部からなる絞り通路18が上記環状弁座部28の外方側に形成されている。上記絞り通路18は、エンジンの搭載状態で上記環状弁座部28の中心Oよりも上方側に位置するとともに、図5に示すように、該環状弁座部28の中心Oの真上よりも所定距離だけ側方にオフセットした位置に配設されることにより、上記環状弁座部28の外方側に形成された上記凹部32を介して連結パイプ20と弁体収納部22とを連通させるように構成されている。
上記絞り通路18は、エンジン本体1の動弁室13が負圧傾向にあるエンジンの低負荷時に、スロットル弁上流側部2bから上記第2連通路12を経由してエンジン本体1の動弁室13へ流入しようとする新気に流動抵抗を付与しつつ、その流入を許容するように構成されている。また、エンジン本体1の動弁室13が正圧傾向となるエンジンの中負荷時および高負荷時には、エンジン本体1の動弁室13から流失したブローバイガスが、上記絞り通路18を経由して所定の流動抵抗が付与されつつ、スロットル弁上流側部2bへ還流することが許容されるようになっている(図1の矢印C参照)。
上記排気通路3には、図1に示すように、排気浄化装置34と、過給機4のタービン35と、ウエストゲートバルブ36とが設置されている。また、上記過給機4には、そのコンプレッサ9とタービン35とを連結するタービンシャフト37と、該タービンシャフト37を回転自在に支持する軸受部38とが設けられている。該軸受部38には、図外のオイルポンプから供給された潤滑用のオイルを、エンジン本体1のクランク室10に導出するドレーン通路39か接続されている(図1の矢印D参照)。
上記構成において、エンジンの低負荷時にはスロットル弁7が閉止方向に駆動されるとともに、上記過給機4のタービン35に供給され排気ガス量が少ないことに起因して過給機能が充分の発揮される状態にはないので、上記スロットル弁下流側部2aが負圧状態となる。該スロットル弁下流側部2aに作用する吸気負圧に応じ、上記第1連通路11に設けられたPCVバルブ15が開弁状態となり、図1の矢印Aに示すように、上記クランク室10内のブローバイガスがオイルセパレータ14の設置部から第1連通路11を経由してスロットル弁下流側部2aに還流される。
上記クランク室10内のブローバイガスがスロットル弁下流側部2aに還流されるとともに、エンジン本体1の動弁室13内が負圧状態となることにより、上記スロットル弁上流側部2bから第2連通路12内に導入された新気が、上記絞り通路18を経由して動弁室13および上記クランク室10内に順次、導入される。すなわち、上記動弁室13内が負圧傾向にあるエンジンの低負荷時等には、図6に示すように、上記一方弁17が閉弁状態にあるため、上記第2連通路12を介して一方弁17の弁ケース19内に導入された新気Bは、上記絞り通路18を通って流動抵抗を受けつつ、動弁室13内に流入する。また、該動弁室13と上記クランク室10とは、所定の導通路を介して導通状態にあるため、上記新気Bが動弁室13からクランク室10内に供給されることにより、上記新気Bにより動弁室13およびクランク室10内が掃気されることになる。
一方、エンジンの高負荷時には、スロットル弁7が開放方向に駆動されるとともに、上記過給機4のタービン35に供給される排気ガス量が増大して過給作用が充分に発揮されることにより、上記スロットル弁下流側部2aが正圧状態となって、上記第1連通路11に設けられたPCVバルブ15が閉弁状態となる。そして、上記動弁室13およびクランク室10内のブローバイガス量が増大して内圧が高くなると、図7に示すように、上記第2連通路12に設けられた一方弁17が開弁状態となり、上記動弁室13およびクランク室10内のブローバイガスCが、上記一方弁17および絞り通路18から第2連通路12を経由してスロットル弁上流側部2bに還流される(図1の矢印C参照)。
なお、上記動弁室13およびクランク室10内におけるブローバイガスの圧力がそれ程高くないエンジンの中負荷時には、上記一方弁17が閉弁状態に維持される。このため、上記動弁室13およびクランク室10内のブローバイガスは、図8の矢印Cに示すように、上記絞り通路18から弁ケース19内に導入され、蓋体23の接続パイプ27から第2連通路12を経由してスロットル弁上流側部2bに還流される。
上記のようにエンジン本体1のクランク室10と吸気系のスロットル弁下流側部2aとを連通する第1連通路11と、該第1連通路11に設けられたPCVバルブ15と、エンジン本体1の動弁室13と吸気系のスロットル弁上流側部2bとを連通する第2連通路12と、吸気系からエンジン本体1の吸気ポートに供給される吸気を過給する過給機4と、該過給機4の軸受部38に供給されたオイルをエンジン本体1のクランク室10に導出するドレーン通路39とを備えたエンジンのブローバイガス還流装置において、上記第2連通路12に、エンジン本体1の動弁室13からスロットル弁上流側部2bにブローバイガスが還流することを許容するとともにその逆方向の流れを阻止する一方弁17と、該一方弁17の設置部をバイパスする絞り通路18とを設けたため、上記ブローバイガスの還流機能を効果的に維持しつつ、簡単な構成でタービンシャフト37の軸受部38に供給されたオイルがシール部材(図示せず)の設置部を超えて排気通路3に漏出するのを効果的に防止できるという利点がある。
すなわち、上記実施形態では、スロットル弁下流側部2aが負圧状態となるエンジンの低負荷時に、クランク室10内のブローバイガスを上記第1連通路11から吸気系のスロットル弁下流側部2aに還流させるとともに、吸気系のスロットル弁上流側部2bから上記第2連通路12内に導入された新気Bを、絞り通路18からエンジン本体1の動弁室13およびクランク室10に順次、供給するように構成したため、上記新気Bによりクランク室10内を効果的に掃気しつつ、該クランク室10内のブローバイガスAを上記第1連通路11から効率よく還流させることができる。また、上記ブローバイガス量が多くなるエンジンの高負荷時には、上記一方弁17が開弁状態となることにより、上記第2連通路12を経由して大量のブローバイガスがスロットル弁上流側部2bへ円滑に還流させることができる。
そして、上記エンジンの低負荷時において、吸気系のスロットル弁上流側部2bから上記第2連通路12を経由してエンジン本体1の動弁室13内に新気を導入させる際には、上記絞り通路18を通過する際に該新気に流動抵抗が付与されるため、スロットル弁上流側部2bの新気が上記第2連通路12を介してクランク室10内へ多量に供給されるのを抑制することができる。したがって、該クランク室10内の圧力が過度に上昇するのを効果的に防止することができ、該クランク室10内の圧力を、例えば−0.5kPa〜−1kPa程度に抑えることができる。
したがって、排気系の圧力に脈動が生じて周期的に負圧状態となる上記過給機4のタービン35と、上記クランク室10との間に大きな圧力差が生じるのを防止することができ、該圧力差に応じて上記ドレーン通路39によりクランク室10に導出されるべきオイルがタービンシャフト37の軸受部38からタービン35側に漏出するという事態の発生を効果的に抑制することができる。したがって、上記オイルが燃焼することにより発生した白煙が排気系から外部に放出されるのを効果的に防止できるという利点がある。
また、上記実施形態に示すように、第2連通路12に、一方弁17の弁体30と、該弁体30が配設される弁ケース19と、該弁ケース19内に形成された環状弁座部28に向けて上記弁体30を付勢するスプリング33とを設けるとともに、上記環状弁座部28の外方側に上記絞り通路18を形成することにより、該絞り通路18を一方弁17の弁ケース19に一体的に設けるように構成した場合には、該一方弁17および絞り通路18をコンパクトかつ軽量に形成できるという利点がある。
さらに、上記実施形態では、図5〜図7に示すように、一方弁17の流通路29をエンジンの搭載状態で上記環状弁座部28の中心Oよりも下方側にオフセットさせた位置において上記弁ケース19に設けたため、エンジンの高負荷時等にエンジン本体1の動弁室13内のブローバイガスを、上記流通路29から第2連通路11を経由してスロットル弁上流側部2bに還流させる際に、該ブローバイガス中に含まれた水分が氷結することに起因した目詰まりが上記一方弁17に生じるのを効果的に防止できるという利点がある。
すなわち、上記のように一方弁17に弁ケース19に設けられた流通路29を環状弁座部28の中心Oよりも下方側にオフセットさせた場合には、上記弁体30が後退した開弁状態において、上記流通路29の下方に大きなそれ程凹部が形成されることがないため、上記流通路の29を環状弁座部28の中心Oよりも上方側にオフセットさせた場合に比べて上記弁ケース19内に溜まる水分量を低減することができる。したがって、寒冷地におけるエンジンの高負荷時等に、上記流通路29を通るブローバイガス中の水分が氷結することに起因した目詰まりの発生を効果的に防止することができる。
また、上記実施形態に示すように、エンジンの搭載状態で上記環状弁座部28の中心Oよりも上方側に上記絞り通路18を位置させるとともに、該環状弁座部28の中心Oの真上よりも側方にオフセットした位置に上記絞り通路18を配設した場合には、エンジンの中負荷時等に、上記絞り通路18からブローバイガスを下方へ短絡的に流動させる図5の矢印Mに示すメイン流動路と、上記絞り通路18からブローバイガスを上方へ迂回させて流動させる図5の矢印Nに示すサブ流動路とがそれぞれ形成されることになる。したがって、寒冷地におけるエンジンの中負荷時等に、絞り通路18から上記メイン流動路Mを流下するブローバイガス中の水分が氷結して該メイン流通路Mが閉塞された場合でも、サブ流動路Nを介したブローバイガスを流動させることが可能であり、上記絞り通路18が目詰まり状態となるのを簡単な構成で効果的に防止できるという利点がある。
1 エンジン本体
2 吸気通路(吸気系)
2a スロットル弁下流側部
2b スロットル弁上流側部
4 過給機
10 クランク室
11 第1連通路
12 第2連通路
13 動弁室
15 PCVバルブ
17 一方弁
18 絞り通路
28 環状弁座部
29 一方弁の流通路
30 弁体
31 スプリング
38 軸受部
39 ドレーン通路

Claims (5)

  1. エンジン本体のクランク室と吸気系のスロットル弁下流側部とを連通する第1連通路と、該第1連通路に設けられたPCVバルブと、エンジン本体の動弁室と吸気系のスロットル弁上流側部とを連通する第2連通路と、吸気系からエンジン本体の吸気ポートに供給される吸気を過給する過給機と、該過給機の軸受部に供給されたオイルをエンジン本体のクランク室に導出するドレーン通路とを備えたエンジンのブローバイガス還流装置であって、上記第2連通路には、エンジン本体の動弁室からスロットル弁上流側部にブローバイガスが還流することを許容するとともにその逆方向の流れを阻止する一方弁と、該一方弁の設置部をバイパスする絞り通路とが設けられたことを特徴とするエンジンのブローバイガス還流装置。
  2. エンジンの低負荷時には、クランク室内のブローバイガスが上記第1連通路を経由して吸気系のスロットル弁下流側部に還流されるとともに、吸気系のスロットル弁上流側部位から上記第2連通路内に導入された新気が絞り通路を経由してエンジン本体の動弁室に供給されるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンのブローバイガス還流装置。
  3. 上記第2連通路には、一方弁の弁体と、該弁体が配設される弁ケースと、該弁ケース内に形成された環状弁座部に向けて上記弁体を付勢するスプリングとが設けられるとともに、上記弁ケースに形成された環状弁座部の外方側に上記絞り通路が形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンのブローバイガス還流装置。
  4. 上記弁ケースには、一方弁の流通路がエンジンの搭載状態で上記環状弁座部の中心よりも下方側にオフセットした位置に設けられたことを特徴とする請求項3に記載のエンジンのブローバイガス還流装置。
  5. 上記絞り通路が、エンジンの搭載状態で上記環状弁座部の中心よりも上方側に位置するとともに、該環状弁座部の中心の真上よりも側方にオフセットした位置に配設されたことを特徴とする請求項3または4に記載のエンジンのブローバイガス還流装置。
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