JP2012066521A - ロールブランケット乾燥装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 少ない空気量で効率よく乾燥させる。
【解決手段】 ブランケットロール1のブランケット2の左右幅寸法に対応して左右方向に延びる乾燥装置本体3を備える。乾燥装置本体3には、左右方向に延びる空気供給側チャンバ5と、左右方向に延びるスリット状とし且つ空気供給側チャンバ5よりも小さい流路断面積とした空気噴出ノズル部6と、空気噴出ノズル部6より噴き出される空気aを吸入するための空気吸入ノズル部7と、その下流側に連通する空気排出側チャンバ8及び空気出口9を備える。空気供給装置10より空気供給ライン11、空気入口4を介して導かれる空気aを、空気供給側チャンバ5で左右方向に分散させた後、流路断面積が絞られた空気噴出ノズル部6を通すことで、気流速度を高め且つ左右方向に均等な流量としてブランケット2の外周面の上端部に吹き付けて、ブランケット2に染み込んだインクの溶媒を乾燥させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、オフセット印刷の実施時に印刷インクの溶媒を吸収して膨潤するブランケットロールのブランケットを乾燥させるために用いるロールブランケット乾燥装置に関するものである。
印刷装置の1つの形式として、版の印刷パターン溝(凹部)に付けたインクをブランケットロールの外周面へ一旦転写(受理)し、次いで、上記ブランケットロールより印刷対象の表面へインクの再転写(印刷)を行うことで、印刷処理を行う形式のオフセット印刷装置がある。
上記のようなオフセット印刷装置では、一般に、印刷処理の実施に伴って上記ブランケットロールによる版及び印刷対象とのインクの転写及び再転写の印刷サイクルを繰り返し行うと、該ブランケットロールの外周部に設けてあるブランケットが次第にインクの溶媒(溶剤)を吸収し(ブランケットにインクの溶媒が次第に染み込んで)、該ブランケットが膨潤するという現象が生じることが知られている。
ところで、近年、金属蒸着膜のエッチング等による微細加工に代えて、導電性ペーストを印刷用のインクとして用いた印刷技術、たとえば、凹版オフセット印刷技術を用いて基板上に液晶ディスプレイ等の画像表示素子の電子回路を印刷して形成する手法が提案されてきている。
上記画像表示素子の電子回路を基板に形成する場合は、電極となる線幅として、たとえば、10μm程度と微細なものが要求されることがある。更に、基板上に複数の電子回路を重ね合わせて形成する場合は、版を代えて電子回路の重ね刷りを行うが、この重ね刷りの際に印刷位置がずれると、電子回路の全体構成が崩れてしまう。そのため、精度は対象によって多少異なるが、上記線幅を10μm程度とするような精密な電子回路の重ね刷りを行う場合には、重ね合わせる印刷位置の位置ずれを数μmからサブμmオーダーに抑えることが必要とされることもある。したがって、上記基板上に電子回路を印刷により形成する場合は、紙等に文字や画像を印刷する通常のオフセット印刷に比して高い印刷精度が要求される。
そのために、この種の高い印刷精度が要求されるオフセット印刷装置では、印刷処理時に前記したようなインクの溶媒の吸収によるブランケットの膨潤が生じると、以下のような問題が生じる虞が懸念される。
すなわち、上記ブランケットが膨潤すると、版からの転写(受理)ができなくなることがあるし、ブランケットの膨潤によりブランケットの厚み寸法が変化すると、ブランケットロールの外径寸法に変化が生じるため、該ブランケットロールの周速が変化する虞や、ブランケットロールを版や印刷対象に接触させるときの印圧(接触圧力)が変化する虞があり、これらの要因により印刷品質が低下すると、要求される高い印刷精度を満足させることができなくなる虞が懸念される。又、ブランケット自体の寿命が短くなる虞も懸念される。
そこで、微細(高精細)な印刷パターンを高い印刷精度で印刷することが求められるオフセット印刷装置においては、上記のような印刷処理時のブランケットの膨潤に起因する種々の問題を回避するために、印刷処理時に、ブランケットロールによる版及び印刷対象とのインクの転写及び再転写の印刷サイクルが終了すると、次の印刷サイクルに入るまでの間に、ブランケットロールの外周部のブランケットに対し、空気接触手段の空気噴出口部より空気を吹き付けて、該ブランケットに吸収されたインクの溶媒を乾燥させるようにすることが従来提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
又、オフセット印刷装置において、ブランケットロールの外周部に設けてあるブランケットの外周表面に臨む位置に、該ブランケットロールの周方向に沿って印刷版より該ブランケットロールの外周面に転写(受理)される印刷パターン(インキパターン)を覆う長さで円弧状に延び且つ該ブランケットロールの軸心方向の両端部を覆う幅広の板状のカバー部材と、該カバー部材の幅方向両端部に一体に取り付けた円弧板状の一対の側壁部材からなる乾燥手段本体を配置し、且つ該乾燥手段本体における上記ブランケットロール回転方向の前方に対応する長手方向(周方向)の一端側に、幅方向に延びる細長い空気供給口(開口)を備えた略矩形筒状の空気導入部を設けて、該空気導入部に送風ブロワーを供給管を介し接続し、更に、上記乾燥手段本体における上記ブランケットロール回転方向の後方に対応する長手方向(周方向)の他端側に設けた幅方向に細長い排出口に臨む位置に、吸引手段を設けて、該吸引手段に排気ブロワーを排出管を介し接続してなる構成の乾燥手段を装備することも従来提案されている。
かかる構成としてある乾燥手段を備えたオフセット印刷装置によれば、印刷版となる凹版より、ブランケットロールの外周部のブランケットの外周表面に印刷パターンを転写(受理)した状態のときに、該ブランケットロールの回転により上記印刷パターンをすべて上記乾燥手段本体に臨む位置に配置させ、この状態で、上記送風ブロワーと排気ブロワーを運転して、送風ブロワーより供給される乾燥した空気を、上記供給管から空気導入部を経て、上記乾燥手段本体のカバー部材及び各側壁部材と上記ブランケットの外周表面により囲まれる空間に形成される流路に流通させて、上記ブランケットロールの外周表面の印刷パターンを、溶剤量を減少させるように乾燥させ、その後、上記乾燥により粘度が高くなると共に凝集力が大きくなった印刷パターンを、上記ブランケットロールの真下へ供給するガラス板へ再転写(印刷)させるようにし、これにより、印刷版から印刷パターンを転写(受理)するブランケットロールの外周表面を乾燥させて、インクの溶媒によるブランケットロールの膨潤を防止できると共に、ブランケットロールの加熱及び冷却等を原因とする印刷パターンの転写精度の低下を阻止できるとされている(たとえば、特許文献2参照)。
なお、一般に、上記インクの溶媒が染み込んだブランケットのような乾燥対象物の乾燥を行う際、乾燥能力を大きくするためには、溶媒の飽和蒸気圧と空気の蒸気圧との差を大きく取る(乾燥空気を用いる)ことと、空気の気流速度(風速)を大きくすることのいずれか一方又は双方の条件を整えることが有効である。特に、後者の空気の気流速度を大きくするという条件は、空気は粘性流体であるから上記乾燥対象物の表面近傍での流速はゼロであるが、気流速度を上げて該乾燥対象物の表面より空気中に放散される蒸発溶媒を空気の流れによって直ちに取り除くことで、乾燥対象物の表面付近における上記溶媒の蒸気圧を常に下げることができるため、乾燥効率の向上化につながることが知られている。
特開2006−231683号公報 特開2008−254415号公報
ところが、上記特許文献1に示されたものは、空気接触手段にブランケットロールの軸心方向に沿ってスリット状に開口している空気噴出口部を備えて、該空気噴出口部よりブランケットロールに向けて空気を噴き出すようにしてあるが、上記空気接触手段における上記スリット状の空気噴出口部の上流側には、該空気噴出口部と同じ断面幅寸法の空気入口部を備えて、該空気入口部に空気供給源を接続した構成が示されているのみであることから、上記空気噴出口部よりブランケットロール外周部のブランケットに対して吹き付ける空気の気流速度(風速)を大きくするためには、上記空気供給源より空気接触手段の空気入口部へ大量の空気を投入しなければならないため、非効率的である。
しかも、上記空気接触手段では、ブランケットロールの軸心方向に沿って延びる空気噴出口部に対し、該空気噴出口部と同じ断面幅寸法の空気入口部が直線的に連通するよう設けてあることから、上記空気供給源より空気入口部へ供給された空気は、上記スリット状の空気噴出口部の長手方向における上記空気入口部の延長線上となる部分に向けて吹き抜け易くなり、上記空気噴出口部がスリット状としてあっても、該空気噴出口部より上記ブランケットロールの外周部のブランケットに対し、ブランケットロールの軸心方向に均等な流量で空気を吹付けることは困難である。よって、上記ブランケットの乾燥が不均一に行われる虞が懸念される。
更には、上記特許文献1に示されたものでは、ブランケットロールの外周面における周方向の1個所に対して法線方向から空気を単に吹き付けるようにしてあるため、該ブランケットロールの外周面に衝突した後の空気の流れを制御することができず、そのために、ブランケットの乾燥に供された後のインクの溶媒の蒸気を含んだ空気が周辺環境に放出されてしまうという問題がある。
上記特許文献2に示されたものは、送風ブロワーより空気導入部を経て乾燥手段本体へ供給する空気を、排出口より吸引手段を経て排気ブロワーへ回収することは可能になると考えられる。
しかし、上記特許文献2に示されたものでは、ブランケットロールの軸心方向に延びる略矩形筒状としてある空気導入部における空気供給口の断面寸法よりも、乾燥手段本体のカバー部材及び各側壁部材とブランケットロールのブランケットの外周表面とによって囲まれた空間に形成される流路の断面寸法の方が大きくなっているため、該流路にて上記ブランケットの外周表面に沿って流通させる空気の気流速度(風速)を大きくするためには、上記送風ブロワーより空気導入部を経て乾燥手段本体へ大量の空気を投入する必要が生じてしまうため、非効率的である。
更に、ブランケットロールの軸心方向に延びる略矩形筒状としてある上記空気導入部には、その長手方向の中央部に送風ブロワーより空気を導く供給管を接続した構成が示されているのみであり、しかも、上記したように該空気導入部における空気供給口の断面寸法よりも、乾燥手段本体とブランケットの外周表面により形成される流路の断面寸法の方が大きいため、上記供給管より上記空気導入部へ供給される空気は、該空気導入部における上記供給管の延長線上となる部分、すなわち、ブランケットロール軸心方向の中央部分を吹き抜け易い。そのため、上記乾燥手段本体とブランケットの外周表面により形成される流路にて、ブランケットロールの軸心方向に均等な流量で空気を流通させることは困難であり、よって、上記ブランケットの外周表面の乾燥が不均一に行われる虞が懸念される。
そこで、本発明は、オフセット印刷装置で用いるブランケットロールの外周部に設けてあるブランケットに対し、ブランケットロールの軸心方向に均等な流量の空気を効率よく大きな風速で当てることができて、上記ブランケットの乾燥を均一に行わせることができるロールブランケットの乾燥装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、ブランケットロールのブランケットのロール軸心方向の寸法に対応して左右方向に延びる乾燥装置本体を、空気入口より供給される空気の流れを左右方向へ分散させるための空気供給側チャンバと、該乾燥装置本体の底面における前後方向中間部よりも前寄り個所に左右方向に延びるスリット状で且つ上記空気供給側チャンバよりも小さい流路断面積となるように設けて上記空気供給側チャンバにて左右方向に分散された空気を後方側へ噴き出すための空気噴出ノズル部と、該乾燥装置本体の底面における前後方向中間部よりも後寄りとなる個所に設けて上記空気噴出ノズル部より噴き出される空気を吸入するための左右方向に延びるスリット状の空気吸入ノズル部と、該空気吸入ノズル部の下流側に連通する空気排出側チャンバと、該空気排出側チャンバを外部に連通させる空気出口とを備えてなる構成とし、該乾燥装置本体の空気入口に、空気供給装置を接続すると共に、上記空気出口に、空気吸引装置を接続し、更に、ブランケットロールのブランケットの外周面の周方向における乾燥対象位置の外側に、上記乾燥装置本体を、該乾燥装置本体の長手方向がロール軸心方向と平行になるようにした姿勢で、該乾燥装置本体の底面側を上記ブランケットの外周面に近接させて設置して、上記乾燥装置本体の底面における上記空気噴出ノズル部と空気吸入ノズル部との間に位置する部分と、上記ブランケットの外周面との間に、上記空気噴出ノズル部より噴き出す空気をブランケットの外周面に沿わせて上記空気吸入ノズル部まで流通させるための流路を形成してなる構成とする。
又、上記構成において、乾燥装置本体の底面に、空気噴出ノズル部を、ブランケットの乾燥対象位置に略接線方向より臨む向きに形成した構成とする。
更に、上記各構成において、乾燥装置本体に、該乾燥装置本体の底面とブランケットの外周面との間に空気噴出ノズル部より噴き出す空気を空気吸入ノズル部まで流通させるために形成させる流路の流路断面積を調整するための流路断面積調整手段を備えるようにした構成とする。
本発明のロールブランケット乾燥装置によれば、以下のような優れた効果を発揮する。(1)ブランケットロールのブランケットのロール軸心方向の寸法に対応して左右方向に延びる乾燥装置本体を、空気入口より供給される空気の流れを左右方向へ分散させるための空気供給側チャンバと、該乾燥装置本体の底面における前後方向中間部よりも前寄り個所に左右方向に延びるスリット状で且つ上記空気供給側チャンバよりも小さい流路断面積となるように設けて上記空気供給側チャンバにて左右方向に分散された空気を後方側へ噴き出すための空気噴出ノズル部と、該乾燥装置本体の底面における前後方向中間部よりも後寄りとなる個所に設けて上記空気噴出ノズル部より噴き出される空気を吸入するための左右方向に延びるスリット状の空気吸入ノズル部と、該空気吸入ノズル部の下流側に連通する空気排出側チャンバと、該空気排出側チャンバを外部に連通させる空気出口とを備えてなる構成とし、該乾燥装置本体の空気入口に、空気供給装置を接続すると共に、上記空気出口に、空気吸引装置を接続し、更に、ブランケットロールのブランケットの外周面の周方向における乾燥対象位置の外側に、上記乾燥装置本体を、該乾燥装置本体の長手方向がロール軸心方向と平行になるようにした姿勢で、該乾燥装置本体の底面側を上記ブランケットの外周面に近接させて設置して、上記乾燥装置本体の底面における上記空気噴出ノズル部と空気吸入ノズル部との間に位置する部分と、上記ブランケットの外周面との間に、上記空気噴出ノズル部より噴き出す空気をブランケットの外周面に沿わせて上記空気吸入ノズル部まで流通させるための流路を形成してなる構成としてあるので、空気供給装置より供給される空気を、左右方向に延びる空気供給側チャンバと、該空気供給側チャンバよりも流路断面積が小さくなるようにしてある空気噴出ノズル部とを通すことで、該空気の気流速度を効率よく増速させ、且つ左右方向の全幅での流速を均等にさせた状態として、上記ブランケットロールのブランケットの外周面の乾燥対象位置に吹き付けることができる。このため上記ブランケットロールの回転に伴って回転移動する上記ブランケットを、連続的に効率よく乾燥させることができる。
(2)上記ブランケットの乾燥を、少ない空気量で実施することができるようになるため、乾燥効率の向上化を図ることができる。
(3)更に、本発明のロールブランケット乾燥装置は、設置する際にブランケットロールの周方向に必要とされる角度範囲を、ブランケットの外周面に対して空気を吹付けるために従来用いられていた装置を設置する場合に比して小さくすることができるため、オフセット印刷装置にてブランケットロールの周辺に設置される他の機器と干渉しないように配置することが容易になる。
本発明のロールブランケットの乾燥装置の実施の一形態を示す概略切断側面図である。 図1のA−A方向矢視図である。 本発明の実施の他の形態を示す概略切断側面図である。 本発明の実施の更に他の形態を示す概略切断側面図である。 本発明の実施の更に他の形態を示す概略切断側面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2は本発明のロールブランケット乾燥装置の実施の一形態を示すもので、以下のような構成としてある。
すなわち、本発明のロールブランケット乾燥装置Iは、前後方向と高さ方向を所要寸法として側面形状を略矩形状とすると共に底面をブランケットロール1の外周部に設けてあるブランケット2の外面に沿うような円弧形状とし、更に、左右方向を長尺寸法として上記ブランケット2の左右方向(ロール軸心方向)の幅寸法よりも若干長い寸法のものとしてなる乾燥装置本体3を備える。
上記乾燥装置本体3には、前端寄り(図1における右端寄り)の内部に、空気入口4より供給される空気aの流れを左右方向へ分散させるための空気供給側チャンバ5が、該乾燥装置本体3の左右幅寸法のほぼ全長に亘る長さ寸法として備えてあると共に、該乾燥装置本体3の底面における前後方向中間部よりも前寄り(図1における右寄り)となる個所に、該乾燥装置本体3の左右幅寸法のほぼ全長に亘る長さのスリット状とし且つ上記空気供給側チャンバ5よりも流路断面積を小さくした空気噴出ノズル部6が、後方側へ向けて設けてあり、上記空気供給側チャンバ5にて左右方向に分散された空気aを、上記空気噴出ノズル部6を通して噴き出させることができるようにしてある。
更に、上記乾燥装置本体3には、底面における前後方向中間部よりも後寄り(図1における左寄り)となる個所に、上記空気噴出ノズル部6より噴き出される空気aを吸入するための左右方向に延びるスリット状の空気吸入ノズル部7が設けてあり、該乾燥装置本体3の後端寄り(図1における左端寄り)の内部に、上記空気吸入ノズル部7の下流側に連通する空気排出側チャンバ8が備えてあると共に、該空気排出側チャンバ8を外部に連通させる空気出口9が設けてなる構成としてある。
上記乾燥装置本体3の空気入口4には、空気供給装置10を空気供給ライン11を介して接続し、上記乾燥装置本体3の空気出口9には、空気吸引装置12を空気吸引ライン13を介し接続して、本発明のロールブランケット乾燥装置Iを構成するようにしてあり、上記ブランケットロール1のブランケット2を外周面における周方向の或る1個所で乾燥しようとする位置(乾燥対象位置)が、たとえば、上記ブランケット2の外周面の周方向の上端部であるときは、上記乾燥装置本体3を、該乾燥装置本体3の左右方向がロール軸心方向と平行になるようにした姿勢で、該乾燥装置本体3の底面側を上記ブランケット2の外周面の上端部に近接させて設置するようにする。
詳述すると、上記乾燥装置本体3における上記空気供給側チャンバ5は、該乾燥装置本体3の前端寄りの内部に、前後方向に或る幅寸法を備えた状態で上下方向に延びるように設けてあり、該空気供給側チャンバ5の上端部に、外部に連通する空気入口4が設けてある。
更に、上記空気供給側チャンバ5の下端側を、後方へ向けて滑らかに屈曲させると共に流路断面積を徐々に減少させて、上記空気噴出ノズル部6に連通させるようにしてある。
これにより、上記空気供給装置10より空気供給ライン11を通して導かれる空気aが、上記乾燥装置本体3の空気入口4を経て空気供給側チャンバ5へ供給されると、該空気供給側チャンバ5の下流側に設けてある空気噴出ノズル部6の部分で流路断面積が絞られて空気aの流通抵抗が高まるようにしてあることに伴って、該空気供給側チャンバ5内で、上記空気入口4より流入する空気aの流れを左右方向へ一様に分散させることができるようにしてあり、この左右方向へ分散された空気aを、空気供給側チャンバ5に比して流路断面積が小さくなるようにしてある上記スリット状の空気噴出ノズル部6より、気流速度を増速させた状態で且つ該空気噴出ノズル部6の左右方向全幅より均等な流量で噴き出すことができるようにしてある。
上記乾燥装置本体3における上記空気排出側チャンバ8は、該乾燥装置本体3の後端寄りの内部に、上記空気供給側チャンバ5と同様の前後方向の幅寸法で上下方向に延びるように設けてあり、該空気排出側チャンバ8の上端部に、外部に連通する空気出口9が設けてある。
更に、上記空気排出側チャンバ8の下端側を、前方へ向けて滑らかに屈曲させると共に流路断面積を徐々に減少させて、上記空気吸入ノズル部7に連通させるようにしてある。
これにより、上記乾燥装置本体3の空気出口9に空気吸引ライン13を介して接続してある上記空気吸引装置12を運転して、上記空気出口9を通して上記空気排出側チャンバ8内の空気aを吸引することで、上記空気噴出ノズル部6より噴き出される空気aを、該空気排出側チャンバ8の下端側に連通する上記空気吸入ノズル部7の左右方向全幅より均等な流量で吸入することができるようにしてある。
上記乾燥装置本体3の底面における上記空気噴出ノズル部6よりも前端寄りの個所、及び、上記空気吸入ノズル部7よりも後端寄りの個所は、上記ブランケット2の外周面の曲率よりも極わずかに大きい曲率で前後方向に湾曲する前部円弧面14、及び、後部円弧面15としてあり、上記乾燥装置本体3を、上記ブランケット2の外周面の上端部の上側に、該乾燥装置本体3における上記前部円弧面14と後部円弧面15を上記ブランケット2の外周面との間のクリアランスd1,d2ができるだけ小さくなるように、たとえば、上記ブランケット2の厚み寸法のぶれを考慮して、上記クリアランスd1,d2が0.1mm〜0.5mm程度となるように近接させて配置できるようにしてある。これにより、上記空気噴出ノズル部6より噴き出させる空気aが、上記空気噴出ノズル部6よりも前側や上記空気吸入ノズル部7よりも後側へ吹き抜ける虞を抑制できるようにしてある。
上記乾燥装置本体3の底面における上記空気噴出ノズル部6と上記空気吸入ノズル部7との間に位置する部分には、たとえば、上記ブランケット2の外周面の曲率よりも大きい曲率で前後方向に湾曲して上記空気噴出ノズル部6の上端縁部と、上記空気吸入ノズル部7の上端縁部とを繋ぐ流路形成面16を設けることにより、上記のように乾燥装置本体3を上記ブランケット2の外周面の上端部の上側に近接させて配置した状態で、上記流路形成面16と上記ブランケット2の外周面との間に、上記空気噴出ノズル部6の上下幅寸法よりもやや広いクリアランスd3を保持できるようにして、該流路形成面16と上記ブランケット2の外周面との間に、上記空気噴出ノズル部6より噴き出す空気aを上記ブランケット2の外周面に沿わせて流通させて上記空気吸入ノズル部7まで導くための流路18を形成できるようにしてある。
更に、上記乾燥装置本体3は、上記ブランケットロール1のロール軸心方向に延びる左右幅方向の幅寸法を、上記ブランケット2の左右幅寸法よりも大きくすることで、上記空気噴出ノズル部6及び空気吸入ノズル部7の各左右方向に延びる幅寸法を、上記ブランケット2の左右幅寸法にほぼ等しい幅寸法に設定してある。更に、該乾燥装置本体3の左右方向の両端部における上記ブランケット2の左右幅方向の両端部よりも左右の両端側へ突出する部分には、その下端側に、上記ブランケットロール1の外周面に近接する位置まで下方へ突出する突出片17が、前後方向の全長に亘りそれぞれ設けてある。なお、上記各突出片17の下端面と、上記ブランケットロール1の外周面とのクリアランスd4は、たとえば、0.05mm〜0.1mm程度となるように設定してあるものとする。これにより、上記空気噴出ノズル部6より噴き出させる空気aが、上記空気噴出ノズル部6や上記空気吸入ノズル部7の左右両側へ吹き抜ける虞を抑制できるようにしてある。
上記空気噴出ノズル部6、及び、上記空気吸入ノズル部7は、上記乾燥装置本体3を上記ブランケット2の外周面の上端部の上側近傍位置に配置した状態で、該上記ブランケット2の乾燥対象位置となる外周面の上端部に対して、略接線方向から臨む方向に形成することが好ましい。このようにすれば、上記空気噴出ノズル部6より噴き出す空気aを、上記ブランケット2の外周面の上端部に対して略接線方向から吹き付けることができるようになるため、上記流路18における空気aの流通をより円滑に行わせることができる。
なお、図1、図2では、上記乾燥装置本体3を、上記空気供給側チャンバ5と空気排出側チャンバ8の上端側を閉塞すると共に、上記空気供給側チャンバ5に連通する空気入口4と上記空気排出側チャンバ8に連通する空気出口9を備えた蓋部材3aのみを別体構造とした図を示したが、乾燥装置本体3の内部に設ける上記空気供給側チャンバ5、空気噴出ノズル部6、空気吸入ノズル部7、空気排出側チャンバ8の加工の容易性等に応じて、該乾燥装置本体3を、複数の部材による組み立て構造としてもよい。
以上の構成としてある本発明のロールブランケット乾燥装置Iを使用する場合は、オフセット印刷処理における版(図示せず)よりブランケットロール1のブランケット2の表面への印刷パターンの転写(受理)処理と、該ブランケットロール1のブランケット2の表面から基板等の印刷対象(図示せず)への再転写(印刷)処理の印刷サイクルを終了した後、次の印刷サイクルに入るまでの間に、上記ブランケットロール1を、図1における時計回り方向へ或る一定の速度で回転させた状態で、上記空気供給装置10と空気吸引装置12を共に運転する。
これにより、上記空気供給装置10より空気供給ライン11を経て上記乾燥装置本体3の空気入口4へ供給される空気aが、空気供給側チャンバ5内にて一旦流れ方向が左右幅方向に分散された後、空気噴出ノズル部6より気流速度が高められた状態で且つ左右方向の全幅に亘り均等な流速で噴き出される。
この際、上記乾燥装置本体3の底面における流路形成面16と、上記ブランケット2の外周面との間に形成された流路18は、上記ブランケット2の外周面に近接する前部と後部の各円弧面14,15によって前後方向への空気aの吹き抜けが防止され、且つ左右の突出片17により左右両側への空気aの吹き抜けが防止された状態とされているため、上記空気噴出ノズル部6より噴き出された空気aは、上記流路18を通して上記ブランケット2の外周面の上端部となる個所に対して高い気流速度で且つ左右幅方向で均等な流量で吹き付けられるため、上記ブランケットロール1の回転に伴って順次ブランケット2の外周面の上端部となる個所について、該個所に染み込んでいるインクの溶媒が効率よく且つ左右幅方向にむらのない状態で乾燥させられるようになる。
その後、上記ブランケット2の外周面の上端部の乾燥に供された後の空気aには、蒸発したインクの溶媒の蒸気が含まれるようになるが、このインクの溶媒の蒸気を含んだ空気aは、上記空気吸引装置12の運転により、上記乾燥装置本体3における空気吸入ノズル部7、空気排出側チャンバ8、空気出口9を経た後、空気吸引ライン13を通して上記空気吸引装置12に吸引される。よって、該空気吸引装置12に付設する図示しないガス処理設備により、上記空気aに含まれているインクの溶媒の蒸気を回収することができるようになる。
なお、上記空気噴出ノズル部6より噴き出した空気aは、上記流路18を流通する間に圧力損失が生じる。この点に鑑みて、上記空気吸引装置12による吸引量を調整して、上記空気吸入ノズル部7の部分での圧力が、上記空気噴出ノズル部6より噴き出させるときの空気aの圧力より上記流路18で生じる圧力損失分を差し引いた値になるように調整すればよい。更には、上記空気吸入ノズル部7の部分での圧力が、上記空気噴出ノズル部6より噴き出させるときの空気aの圧力より上記流路18で生じる圧力損失分を差し引いた値よりもやや低くなるように制御することで、上記流路18より外部へ漏れる空気aの量をゼロにするようにしてもよい。
このように、本発明のロールブランケット乾燥装置Iによれば、空気供給装置10より供給される空気aを、ブランケット2の左右幅寸法に応じて左右方向に延びる空気供給側チャンバ5と、該空気供給側チャンバ5よりも流路断面積が小さくなるようにしてある空気噴出ノズル部6とを通すことで、効率よく気流速度を増速させ、且つ左右幅方向の流速を均等にさせた状態で上記ブランケットロール1の回転に伴ってブランケット2の外周面の上端部となる部分を連続的に、しかも効率よく乾燥させることができる。
よって、上記ブランケット2の乾燥を少ない空気量で実施することができるようになり、従来に比して乾燥効率の向上化を図ることができる。
更に、本発明のロールブランケット乾燥装置Iは、ブランケット2の外周面の周方向の上端部となる個所を対象として、該個所に集中して気流速度を増速させた空気aを吹き付けるようにしてあることから、ブランケットロール1の周方向における本発明のロールブランケット乾燥装置Iの設置のために必要となる角度範囲を、ブランケット2の外周面に対して空気を吹付けるために従来用いられていた装置を設置する場合に比して小さくすることができる。したがって、本発明のロールブランケット乾燥装置Iは、オフセット印刷装置にてブランケットロール1の周辺に設置される他の機器と干渉しないように配置することが容易になる。
次に、図3は本発明の実施の他の形態として、図1及び図2の実施の形態の変形例を示すもので、図1及び図2に示したと同様の構成において、乾燥装置本体3の底面における空気噴出ノズル部6と空気吸入ノズル部7との間に位置する部分を、上記ブランケット2の外周面とのクリアランスd5が、図1及び図2に示したクリアランスd3、すなわち、上記空気噴出ノズル部6の上下幅寸法に比してやや広く設定したクリアランスd3よりも数倍程度広い寸法となるようにした状態で、上記ブランケット2の外周面に沿って前後方向に湾曲した形状の流路形成面16aとしたものである。
更に、上記空気吸入ノズル部7の上下幅寸法は、上記流路形成面16aと上記ブランケット2の外周面とのクリアランスd5に応じた寸法となるようにした構成としてある。
その他の構成は図1及び図2に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
以上の構成としてある本実施の形態のロールブランケット乾燥装置Iによれば、図1及び図2の実施の形態と同様の効果を得ることができ、更に、上記乾燥装置本体3にて、上記流路形成面16aと、ブランケット2の外周面との間に形成される流路18から、上記空気吸入ノズル部7に至るまでの流路断面積が、上記空気噴出ノズル部6の流路断面積に比して大きくなるため、該空気噴出ノズル部6より噴き出して上記ブランケット2の外周面の上端部に対して吹き付ける空気aが、上記流路18を経て空気吸入ノズル部7へ達するまでの間に生じる圧力損失を抑えることができる。
よって、上記流路18より外部へ空気aが漏れる虞を抑制することが容易になるため、空気供給装置10と空気吸引装置12の運転の制御性を高めることが可能になる。
次いで、図4は本発明の実施の更に他の形態として、図1及び図2の実施の形態の応用例を示すもので、図1及び図2と同様の構成において、乾燥装置本体3の底面における空気噴出ノズル部6と空気吸入ノズル部7との間に位置する流路形成面16bと、ブランケット2の外周面との間のクリアランスを変化させて、上記ブランケット2の外周面に沿って形成させる空気aの流路18の流路断面積を調整可能とするための流路断面積調整手段19を備えてなる構成としたものである。
具体的には、上記流路断面積調整手段19は、図4に示すように、乾燥装置本体3における空気噴出ノズル部6よりも後側となる部分から、空気排出側チャンバ8の前端となる位置に対応させて設けた上下方向に延びる後部支持壁部材20までの間を、上下方向に延びる空間部とし、該空間部に、後側面により上記空気排出側チャンバ8の前側壁を形成し且つ底面の後端寄り部分で空気吸入ノズル部7の天井壁を形成すると共に、底面の前側寄り部分に流路18の天井壁となる流路形成面16bを備えてなる構成の中子部材21が、上下方向にスライド可能に配置してある。
上記中子部材21の上端部の前後方向中間部には、乾燥装置本体3の蓋部材3aの対応する個所に上下方向に貫通させて設けたねじ孔22に上方より螺着させた高さ位置調整用ボルト23の下端部が、取付具24を介して回転自在に取り付けてある。更に、上記高さ位置調整用ボルト23には、ロックナット25が螺着させてある。
その他の構成は図1及び図2に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
以上の構成としてある本実施の形態のロールブランケット乾燥装置Iによれば、上記ロックナット25を緩めた状態で、上記乾燥装置本体3の蓋部材3aに設けてあるねじ孔22に対して上記高さ位置調整用ボルト23を上方よりねじ込む方向に回転させると、上記中子部材21の位置を下降させて、該中子部材21の底面の後端寄り部分で形成する空気吸入ノズル部7の天井壁の位置、及び、該中子部材21の底面の前側寄り部分で形成する流路形成面16bの位置を下降させることができて、流路18及び空気吸入ノズル部7における流路断面積を縮小させることができる。
一方、上記ロックナット25を緩めた状態で、上記乾燥装置本体3の蓋部材3aに設けてあるねじ孔22に対して上記高さ位置調整用ボルト23を抜き出す方向に回転させると、上記中子部材21の位置を上昇させて、該中子部材21の底面の後端寄り部分で形成する空気吸入ノズル部7の天井壁の位置、及び、該中子部材21の底面の前側寄り部分で形成する流路形成面16bの位置を上昇させることができて、該流路18及び空気吸入ノズル部7における流路断面積を拡大させることができる。
更に、上記高さ位置調整用ボルト23の操作による流路18及び空気吸入ノズル部7の流路断面積を調整した後、上記ロックナット25を締めることで、上記中子部材21の高さ位置を固定して、流路18及び空気吸入ノズル部7における流路断面積を保持することができる。
したがって、上記流路18及び空気吸入ノズル部7における流路断面積を適宜調整することにより、上記空気噴出ノズル部6より噴き出されてブランケット2の外周面の上端部に向けて吹き付けられる空気aが上記流路18を通して空気吸入ノズル部7に達するまでの間に生じる圧力損失を自在に調整することが可能になる。
よって、上記流路18より外部へ空気aが漏れる虞を抑制するための空気供給装置10と空気吸引装置12の運転の制御性をより高めることが可能になる。
図5は本発明の実施の更に他の形態として、図4の実施の形態の変形例を示すもので、図4と同様の構成において、流路断面積調整手段19を、底面の後端寄り部分で空気吸入ノズル部7の天井壁を形成すると共に、底面の前側寄り部分を流路形成面16bとしてある中子部材21を備えた構成に代えて、底面の前端寄り部分で空気噴出ノズル部6の天井壁を形成させ、且つ底面の後端寄り部分で空気吸入ノズル部7の天井壁を形成させ、更に、底面の前後方向中間部分を流路形成面16bとした中子部材21aを備えた構成の流路断面積調整手段19aを備えてなる構成としたものである。
具体的には、上記流路断面積調整手段19aは、図5に示すように、乾燥装置本体3における空気供給側チャンバ5の後端となる位置に対応させて設けた上下方向に延びる前部支持壁部材26と、空気排出側チャンバ8の前端となる位置に対応させて設けた上下方向に延びる後部支持壁部材20までの間を、上下方向に延びる空間部とし、該空間部に、前側面により上記空気供給側チャンバ5の後側壁を形成し、後側面により上記空気排出側チャンバ8の前側壁を形成し、且つ上記したように底面の前端寄り部分で空気噴出ノズル部6の天井壁を形成すると共に、底面の後端寄り部分で空気吸入ノズル部7の天井壁を形成し、更に、底面の前後方向中間部分に流路形成面16bを備えてなる構成の中子部材21aが上下方向にスライド可能に配置してある。
上記中子部材21aの上端部の前後方向中間部には、図4に示した中子部材21と同様に、乾燥装置本体3の蓋部材3aの対応する個所に上下方向に貫通させて設けたねじ孔22に上方より螺着させた高さ位置調整用ボルト23の下端部が、取付具24を介して回転自在に取り付けてあり、更に、該高さ位置調整用ボルト23に、ロックナット25が螺着させてある。
その他の構成は図4に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
以上の構成としてある本実施の形態のロールブランケット乾燥装置Iによれば、上記ロックナット25を緩めた状態で、上記乾燥装置本体3の蓋部材3aに設けてあるねじ孔22に対して上記高さ位置調整用ボルト23を上方よりねじ込む方向に回転させると、上記中子部材21aの位置を下降させて、該中子部材21aの底面の前端寄り部分で形成する空気噴出ノズル部6の天井壁の位置、該中子部材21aの底面の後端寄り部分で形成する空気吸入ノズル部7の天井壁の位置、及び、該中子部材21aの底面の前後方向中間部分に設けた流路形成面16bの位置を下降させることができて、上記空気噴出ノズル部6、流路18及び空気吸入ノズル部7における流路断面積を縮小させることができる。
一方、上記ロックナット25を緩めた状態で、上記乾燥装置本体3の蓋部材3aに設けてあるねじ孔22に対して上記高さ位置調整用ボルト23を抜き出す方向に回転させると、上記中子部材21aの位置を上昇させて、該中子部材21aの底面の前端寄り部分で形成する空気噴出ノズル部6の天井壁の位置、該中子部材21aの底面の後端寄り部分で形成する空気吸入ノズル部7の天井壁の位置、及び、該中子部材21aの底面の前後方向中間部分に設けた流路形成面16bの位置を上昇させることができて、上記空気噴出ノズル部6、流路18及び空気吸入ノズル部7における流路断面積を拡大させることができる。
上記のようにして高さ位置調整用ボルト23による空気噴出ノズル部6、流路18及び空気吸入ノズル部7の流路断面積を調整した後は、上記ロックナット25を締めることで、上記中子部材21aの高さ位置を固定して、上記空気噴出ノズル部6、流路18及び空気吸入ノズル部7における流路断面積を保持することができる。
したがって、上記空気噴出ノズル部6、流路18及び空気吸入ノズル部7における流路断面積を適宜調整することにより、上記空気噴出ノズル部6より噴き出されてブランケット2の外周面の上端部に向けて吹き付けられる空気aの気流速度と、該空気aが上記流路18を通して空気吸入ノズル部7に達するまでの間に生じる圧力損失を調整することが可能になる。
よって、上記図4の実施の形態と同様の効果を得ることができることに加えて、上記空気噴出ノズル部6より空気aを吹き付けるブランケット2の外周面の上端部の乾燥効率を調整することが可能になる。
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、図2では、乾燥装置本体3の左右幅方向の両端部におけるブランケット2の左右両端部よりも左右方向へ突出する部分の下端部に、ブランケットロール1の外周面に近接する位置まで延びる突出片17を設けた構成を示したが、乾燥装置本体3の左右両端部におけるブランケット2の左右両端縁部に臨む個所に、該ブランケット2の外周面に対して狭いクリアランスで配置させることで空気aの吹き抜けを抑制するための底面を備えた左右の側壁を設けてなる構成としてもよい。
乾燥装置本体3における空気噴出ノズル部6と空気吸入ノズル部7は、流路18における空気aの流通を円滑に行わせるという観点から考えると、ブランケット2の外周面の周方向の上端部となる個所に対して略接線方向から臨む角度に設けることが望ましいが、上記流路18にて上記ブランケット2の外周面の周方向の上端部となる個所の付近に気流速度の増速された空気aの流れを吹き付けることができるようにしてあれば、該空気噴出ノズル部6と空気吸入ノズル部7は、ブランケット2の外周面の周方向の上端部に対して略接線方向よりずれた角度から臨む向きに設けるようにしてもよく、又、該空気噴出ノズル部6と空気吸入ノズル部7は、上記ブランケット2の外周面の周方向の上端部となる個所から多少ずれた個所に向くように設けてもよい。
オフセット印刷装置におけるブランケットロール1の周辺に設ける機器と上記乾燥装置本体3の干渉を避けることができるようにしてあれば、上記乾燥装置本体3の配置はブランケットロール1の周方向の上端部以外のいかなる個所としてもよい。この場合、乾燥装置本体3は、底面側を上記ブランケットロール1の外周面の周方向の1個所に設定する乾燥対象個所に近接させる姿勢で設けるようにすればよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
I ロールブランケット乾燥装置
a 空気
1 ブランケットロール
2 ブランケット
3 乾燥装置本体
4 空気入口
5 空気供給側チャンバ
6 空気噴出ノズル部
7 空気吸入ノズル部
8 空気排出側チャンバ
9 空気出口
10 空気供給装置
12 空気吸引装置
18 流路
19,19a 流路断面積調整手段

Claims (3)

  1. ブランケットロールのブランケットのロール軸心方向の寸法に対応して左右方向に延びる乾燥装置本体を、空気入口より供給される空気の流れを左右方向へ分散させるための空気供給側チャンバと、該乾燥装置本体の底面における前後方向中間部よりも前寄り個所に左右方向に延びるスリット状で且つ上記空気供給側チャンバよりも小さい流路断面積となるように設けて上記空気供給側チャンバにて左右方向に分散された空気を後方側へ噴き出すための空気噴出ノズル部と、該乾燥装置本体の底面における前後方向中間部よりも後寄りとなる個所に設けて上記空気噴出ノズル部より噴き出される空気を吸入するための左右方向に延びるスリット状の空気吸入ノズル部と、該空気吸入ノズル部の下流側に連通する空気排出側チャンバと、該空気排出側チャンバを外部に連通させる空気出口とを備えてなる構成とし、該乾燥装置本体の空気入口に、空気供給装置を接続すると共に、上記空気出口に、空気吸引装置を接続し、更に、ブランケットロールのブランケットの外周面の周方向における乾燥対象位置の外側に、上記乾燥装置本体を、該乾燥装置本体の長手方向がロール軸心方向と平行になるようにした姿勢で、該乾燥装置本体の底面側を上記ブランケットの外周面に近接させて設置して、上記乾燥装置本体の底面における上記空気噴出ノズル部と空気吸入ノズル部との間に位置する部分と、上記ブランケットの外周面との間に、上記空気噴出ノズル部より噴き出す空気をブランケットの外周面に沿わせて上記空気吸入ノズル部まで流通させるための流路を形成してなる構成を有することを特徴とするロールブランケット乾燥装置。
  2. 乾燥装置本体の底面に、空気噴出ノズル部を、ブランケットの乾燥対象位置に略接線方向より臨む向きに形成した請求項1記載のロールブランケット乾燥装置。
  3. 乾燥装置本体に、該乾燥装置本体の底面とブランケットの外周面との間に空気噴出ノズル部より噴き出す空気を空気吸入ノズル部まで流通させるために形成させる流路の流路断面積を調整するための流路断面積調整手段を備えるようにした請求項1又は2記載のロールブランケット乾燥装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2018003618A1 (ja) * 2016-06-27 2019-04-11 株式会社シンク・ラボラトリー グラビア印刷装置、グラビア印刷方法及び印刷物の製造方法

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JPWO2018003618A1 (ja) * 2016-06-27 2019-04-11 株式会社シンク・ラボラトリー グラビア印刷装置、グラビア印刷方法及び印刷物の製造方法

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