JP2012066118A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技に積極的に参加しているという印象を遊技者に与えるとともに、斬新な演出
を実行して遊技性を著しく高めることができる遊技機を提供する。
【解決手段】特別入球口31には特別図柄変動パターンに基づいて制御される翼片部33
が設けられているため、遊技者が特別入球口31への入球を目指して遊技球を遊技領域2
8に発射させても、特別図柄変動パターンによっては入球し易くなったり、または、入球
し難くなったりする。このように、遊技球の特別入球口31への入球確率が大きく変えら
れており、遊技者にも予測不可能であるため、従来のように箱状の特別入球口31が設け
られている構成と比較して、遊技者には、遊技球が特別入球口31に入球するか否かにつ
いて、ハラハラ、ドキドキといった期待感を持たせることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、遊技領域に遊技球を発射して遊技を行う遊技機に関する。
従来の遊技機には、遊技盤面上に設けられた演出表示装置によって演出表示態様の多様
化を図ることで、遊技興趣の向上を実現させているものがある。しかし、演出表示態様の
多様化を図る遊技機は、近年では市場に多く出回っており、演出表示態様の多様化を図る
画一的な方法のみでは単調になるため、遊技者は、遊技に面白さを感じなくなっている。
そこで、近年では、例えば、遊技機に操作ボタンを設け、遊技者がボタン操作を行うこ
とで演出表示態様を変化させるものがある。このように、遊技者の意志で自在に演出表示
態様を変更可能にすることで、遊技者の遊技興趣を高める試みが行われている。
しかしながら、遊技球を発射して入賞口に入賞させるという遊技機の本来の遊技性に鑑
みると、遊技球の行方に関係なくボタン操作により演出表示態様を変化させることは、遊
技球の発射と関連性がなく、本来の遊技性から大きくかけ離れた演出態様であった。そこ
で、遊技機の本来の遊技性を生かした演出を行うことが課題とされてきた。
ここで、遊技球の発射に関連させて特別な演出を実行させる遊技機の一例として、遊技
盤上に箱状の特殊入球口を設け、特殊入球口に遊技球が入球することを契機としてプレミ
ア演出表示領域において特別演出表示を実行するものが知られている(下記特許文献1参
照)。
特開2004−283555号公報
ところが、上記特許文献1の遊技機では、特殊入球口に遊技球が入球することで特別演
出が実行されることになるが、特殊入球口は箱状に形成されており、常時開口しているの
で、遊技球の特殊入球口への入球確率は一定となる。このため、遊技者は、特殊入賞口に
遊技球を入球させる時期が分からず、特殊入賞口を用いた演出が効果的に生かされないと
いった問題があった。また、遊技者が常に特殊入賞口を狙って遊技し続けると、結局遊技
態様が単調になってしまい、遊技興趣を効果的に高めることができなかった。
そこで、本発明は、遊技球を用いた演出を効果的に実行して遊技性を著しく高めること
ができる遊技機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、
始動口に遊技球が入球することで特別図柄を変動表示させ、該変動表示している特別図柄が所定の当り図柄で停止することで特別遊技を発生させる遊技機において、
前記特別遊技を発生させるか否かの抽選を行う抽選手段と、
前記抽選の結果に基づいて前記特別図柄の変動パターンを複数の変動パターンの中から決定する変動パターン決定手段と、
前記変動パターン決定手段が決定した前記変動パターンに基づいて、前記特別図柄を変動表示させる特別図柄表示手段と、
前記特別図柄の変動表示中に所定の演出を実行する演出実行手段と、
遊技領域に設けられ、遊技球が入球し易い開状態と遊技球が入球し難い閉状態とに変化する特別入球口と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記変動パターン決定手段が決定した前記変動パターンに従って前記特別図柄が変動表示している間に、該変動パターンに対応する所定の開閉パターンに従って前記特別入球口の開閉を制御し、
前記特別図柄の変動表示中に開状態とされた前記特別入球口に遊技球が入球すると、前記抽選の結果に対応する特別演出を実行する
ことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、
前記開閉パターンとして、前記特別入球口を前記開状態にする時間又は回数が異なる複数の開閉パターンを設け、
前記演出実行手段は、
前記抽選での外れ結果に基づき決定される外れ変動パターンに従って前記特別図柄が変動表示している場合には、該外れ変動パターンに対応する前記開閉パターンとして、前記開状態とする時間が短く設定される短開閉パターンに従って前記特別入球口の開閉を制御し、
前記抽選での当り結果に基づき決定される当り変動パターンに従って前記特別図柄が変動表示している場合には、該当り変動パターンに対応する前記開閉パターンとして、前記短開閉パターンよりも前記開状態とする時間が長く設定される長開閉パターンに従って前記特別入球口の開閉を制御し、
前記特別演出として、前記開状態とされた特別入球口に遊技球が入球した数が増加するにつれて当り信頼度を高める演出を実行する
ことを特徴とする。
また、本発明に関連する別発明1は、所定の始動条件が成立することで図柄の変動を開始し、前記図柄が所定の当たり図柄で停止することで特別遊技を発生させる遊技機において、前記図柄を前記当たり図柄で停止させるか否かの抽選を行う抽選処理と、前記抽選処理の抽選結果に基づいて前記図柄の変動態様を複数の変動態様の中から決定する変動態様決定処理と、を実行する第1制御手段と、前記第1制御手段により決定された前記変動態様に基づいて演出表示装置の表示態様を制御する第2制御手段と、遊技領域に設けられ、遊技球が入球することにより前記演出表示装置で特別演出を発生させる特別入球口と、前記特別入球口に遊技球を入球させ易い開状態又は前記特別入球口に遊技球を入球させ難い閉状態のいずれかに変化する特別開閉部材と、を備え、前記第2制御手段は、前記第1制御手段が決定した前記変動態様に基づいて、前記特別開閉部材の開閉動作を制御する開閉部材制御部を有することを特徴とする。
別発明1によれば、遊技領域が形成される遊技盤には、特別入球口と特別開閉部材からなる特別入球手段が設けられており、特別開閉部材が特別入球口に遊技球を入球させ易い開状態又は特別入球口に遊技球を入球させ難い閉状態に変化する。そして、特別入球口に遊技球が入球すると、演出表示装置で特別演出が発生する。
ここで、特別開閉部材は、図柄が変動するたびに第1制御手段で決定される変動態様に
基づいて開閉動作が制御されるため、例えば、図柄の抽選結果が「当り」となる場合での
図柄変動時(特定の変動態様が決定された時)に、特別開閉部材を開状態とし、特別入球
口に遊技球を入球可能にすることができる。これにより、特別演出を大当たり発生時の演
出として密接に関連付けることができ、特別演出を発生させたときの遊技興趣を効果的に
高めることができる。また、遊技者は、常に特別入球口を狙って遊技し続ける必要がなく
、特定の変動態様が決定された時に特別入球口を狙うことになり、通常遊技中の遊技態様
にメリハリを持たせることができ、遊技興趣を効果的に高めることができる。
また、例えば、特別開閉部材を開状態とする特定の変動態様が決定されたときに、遊技
者に対し「特別入球口に向けて遊技球を発射させる旨の報知」を行うことで、特別入球口
に向けて遊技球を発射させる態様の遊技を行うことを容易に誘導できる。なお、「特別開
閉部材を開状態とする変動態様」としては、図柄抽選の結果が「当たり図柄(大当たり発
生図柄)」であった場合の変動態様だけでなく、図柄抽選の結果が「外れ図柄(大当たり
非発生図柄)」であった場合の一部の変動態様としておくことが望ましい。このようにし
ておくことで、遊技者に特別入球口を狙わせる遊技を適度に行わせることができ、通常遊
技中の遊技態様にメリハリを持たせることができ、遊技興趣を効果的に高めることができ
る。
また、特別開閉部材を図柄の変動態様に基づいて制御することで、特別入球手段の特別
開閉部材の作動を制御するための新たな抽選処理を行って変動態様を別途決定する必要が
なくなるため、第1制御手段、あるいは第2制御手段における処理が増加することを防止
できる(第1制御手段、あるいは第2制御手段における処理の複雑化の防止)。
また、別発明2は、別発明1の遊技機において、前記開閉部材制御部は、前記第1制御手段により決定された前記変動態様の種類ごとに前記特別入球口を前記開状態にする時間又は回数が異なるように、前記特別開閉部材を制御することを特徴とする。
別発明2によれば、特別開閉部材は、第1制御手段により決定された複数の第2図柄の変動態様の種類ごとに特別入球口を開状態にする時間又は回数が異なるように、開閉部材制御部により制御される。これにより、特別開閉部材の作動パターンにバリエーションを持たせることができるため、特別開閉部材の作動が単調になることを防止できるとともに、遊技者は、毎回異なる特別開閉部材の作動に関心を持つため、遊技性を一層高めることができる。
また、別発明3は、別発明1又は別発明2の遊技機において、遊技球が入球可能な始動入球口と、前記始動入球口に遊技球を入球させ易い開状態又は前記始動入球口に遊技球を入球させ難い閉状態に変化する始動開閉部材と、を備え、前記第1制御手段は、前記始動入球口に遊技球が入球することで前記図柄の変動を開始させ、特定の条件が成立することで前記始動開閉部材の開閉動作を制御するものであって、前記始動開閉部材と前記特別開閉部材とは、一対の羽根部材を構成するように単一の入賞装置に具備されていることを特徴とする。
別発明3によれば、始動手段には、遊技球が入球可能な始動入球口と、第1抽選処理が当選したときに始動入球口に遊技球を入球させ易い開状態又は始動入球口に遊技球を入球させ難い閉状態に変化させる始動開閉部材と、が設けられており、始動開閉部材の作動は、第1図柄の変動態様に基づいて第1制御手段により制御される。
ここで、始動手段と特別入球手段は、一体的に構成され、始動入球口及び始動開閉部材
と、特別入球口及び特別開閉部材と、を兼備した単一の入賞装置となるように構成されて
いる。これにより、始動手段の始動開閉部材の作動は第1制御手段により実行され、特別
入球手段の特別開閉部材の作動は第2制御手段により実行されることになる。この結果、
特に通常遊技中においても、遊技者に、始動手段の作動や遊技球の入球について、関心を
持たせることができる。
また、単一の入賞装置で構成すると、始動手段と特別入球手段を分離させて遊技領域に
それぞれ設ける構成と比較して、大きさが制限された遊技領域におけるデッドスペースを
削減することができる。この結果、遊技性を高めた状態で遊技領域のデッドスペースを取
り除くことができるとともに、遊技領域のスペースを他の用途に有効活用することが可能
になる。
本発明によれば、遊技球を用いた演出を効果的に実行して遊技性を著しく高めることができる。
本発明の第1実施形態に係る遊技機の正面図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の側面図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の遊技盤の正面図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の電子制御装置の主要部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の電子制御装置を構成するサブ制御基板を説明するための説明図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機で実行される特別演出の一態様を示した図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の主制御基板における特別図柄変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る遊技機のサブ制御基板における演出表示制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る遊技機の遊技盤の正面図である。 本発明の第2実施形態に係る遊技機の遊技盤を側面方向から部分的な構成図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機の遊技盤の正面図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機の遊技盤に設けられる入賞装置を示した正面図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機の遊技盤に設けられる入賞装置の始動開閉部材及び特別開閉部材がそれぞれ閉じた状態を示した正面図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機の遊技盤に設けられる入賞装置の始動開閉部材が開き、特別開閉部材が閉じた状態を示した正面図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機の遊技盤に設けられる入賞装置の始動開閉部材が閉じ、特別開閉部材が開いた状態を示した正面図である。
次に、本発明の第1実施形態に係る遊技機について、図面を参照して説明する。なお、
本実施形態では本発明を弾球遊技機の一例であるパチンコ機に適用した構成を説明する。
図1及び図2に示すように、第1実施形態に係る遊技機であるパチンコ機(遊技機)1
0の前面部には、主として、外枠12と、内枠14と、前面枠16と、上皿部18と、下
皿部20と、施錠装置22と、発射ハンドル24などが設けられている。
外枠12は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。内枠14
は、全体がブラスチック製で、外枠12に対して開閉可能に軸支されている。また、内枠
14の右端中央には施錠装置22が設けられている。
前面枠16は、本発明の前面扉の一具体例を示すもので、パチンコ機10の前面部全体
の約2/3のサイズを占め、内枠14の左端に開閉可能となるように軸支されている。ま
た、前面枠16は、全体がプラスチック製であり、遊技盤26(図3参照)を前方から視
認するべく、遊技盤26に形成された遊技領域28(図3参照)の形状に対応して略円形
に形成された開口部30を有している。また、前面枠16の裏面には、ガラス板32がガ
ラス枠(図示省略)によって取り付けられている。そして、遊技者を基準とすれば、遊技
盤26に形成された遊技領域28はガラス板32の後方に位置するようになっている。な
お、本実施形態では、ガラス板32を前面枠16の裏面側に取り付けた構成を例にとり説
明したが、例えば、前面枠16の前面側にガラス枠により取り付けてもよい。また、ガラ
ス板32に替えて、透明な樹脂板を前面枠16に取り付けることができる。
また、前面枠16の左上方側及び右上方側には、メインスピーカ(図示省略)から出力
された音声を前面枠16の外部に導くための導音部34がそれぞれ設けられている。各導
音部34は、円筒状の導音部本体36と、導音部本体36に形成された複数のスリット3
8と、で構成されている。
また、前面枠16の下方側には、上皿部18が設けられている。この上皿部18には、
演出ボタン40と、球貸操作部42と、がそれぞれ設けられている。
また、上皿部18の下方側には、下皿部20が設けられている。また、下皿部20の右
下方部には、遊技球を発射させるための発射ハンドル24が設けられている。この発射ハ
ンドル24には、発射レバー44と、発射停止ボタン46がそれぞれ設けられている。
また、下皿部20の左右下方側には、所定の効果音を出力するための各サブスピーカ4
8がそれぞれ設けられている。
また、内枠14には、遊技領域28(図3参照)の形状に合致した開口部(図示省略)
が形成されている。この内枠14の内側面には、遊技盤26(図3参照)が取り付けられ
る。これにより、遊技者は、遊技盤26の遊技領域28を内枠14の開口部及び前面枠1
6の開口部30を通して視認することができる。
次に、遊技盤26の構造について説明する。
図3に示すように、遊技盤26は、無色透明の樹脂などで構成されており、内枠14に
保持されている。遊技盤26には、表面に設けられた外レール50と内レール52とによ
り略円形状の遊技領域28が形成されている。遊技領域28の内部には、主に、演出図柄
表示装置62と、始動口56Bと、普通図柄作動ゲート(入球手段)78と、がそれぞれ
配設されている。また、始動口56Bは、翼片部56Aが開閉することにより、閉塞又は
開放して遊技球の入球が制限されるもので、いわゆる普通電動役物(始動手段)54を構
成する。なお、表側遊技盤26上には、多数の障害釘60が配置されている。
演出図柄表示装置62は、後述の主制御基板102(図4参照)やサブ制御基板106
(図4参照)からの制御信号に基づいて表示制御されており、略長方形状の液晶表示部6
2Aを有している。この液晶表示部62A上には、特別擬似図柄(擬似図柄)が表示され
る。具体的には、演出図柄表示装置62の液晶表示部62A上には、1又は複数の特別擬
似図柄を所定の方向に次々と変動させながら表示した後、停止表示する特別擬似図柄表示
領域が形成されている。すなわち、左特別擬似図柄(左擬似図柄)を表示する左特別擬似
図柄表示領域、中央特別擬似図柄(中央擬似図柄)を表示する中央特別擬似図柄表示領域
、及び右特別擬似図柄(右擬似図柄)を表示する右特別擬似図柄表示領域が、略横一列と
なる配置方向に沿って並んで形成されている(それぞれ図示省略)。各特別擬似図柄表示
領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する方向(上下方向)に図柄変動方向が設
定されており、その方向に複数の特別擬似図柄が順次表示されていく。特に、本実施形態
では、大当り遊技終了後の確変遊技状態のときには、終了した大当り遊技の終了を示唆す
る大当りエンディング演出が表示される。
演出図柄表示装置62は、遊技球が始動口56Bに入球することにより特別図柄抽選処
理(大当り抽選処理)が行われ、その抽選結果を示すべく、液晶表示部62A上に表示さ
れる各特別擬似図柄をそれぞれ変動させて停止表示させるものである。そして、例えば、
液晶表示部62Aにおいて特別擬似図柄が「7、7、7」の3桁同一図柄で揃って停止表
示(確定表示)すると、後述の大入賞装置84の大入賞口86が開放される。本実施形態
のパチンコ機10では始動口56Bに遊技球が入球すると、各特別擬似図柄がそれぞれ変
動され、特別擬似図柄が3桁同一図柄で揃うことにより、「大当り」という特定価値を付
与するものである。この「大当り」の発生により、大当り遊技が行われる。なお、本実施
形態のパチンコ機10では、通常遊技状態における特別図柄抽選処理(大当り抽選処理)
による大当りの当選確率が約1/200〜1/400に設定される。
大当り遊技は、複数のラウンド(本実施形態では15ラウンド)を有し、大入賞口86
の開放時間が約30秒間に設定される大当りである。このため、賞球数が比較的多くなる
。なお、各大当りでは、大入賞口86に所定数(例えば、10個)の遊技球が入球するか
、あるいは所定数(例えば、10個)の遊技球が入球しなくても所定時間(例えば30秒
間)が経過したときに大入賞口86が閉じられて1ラウンドが終了する。
また、本実施形態のパチンコ機10では、大当りした特別図柄の停止図柄(大当り図柄
)の種類に応じて大当り遊技終了後に、(1)通常遊技、(2)変動時間短縮遊技(以下
、「時短遊技」)、(3)確率変動遊技(以下、「確変遊技」)、(4)潜伏確率変動遊
技(以下、「潜伏確変遊技」)、の遊技状態が開始される。
なお、(3)確変遊技および(4)潜伏確変遊技では、特別図柄(特別本図柄と特別擬
似図柄を意味する)の確率変動状態が開始されるものとしている。この確率変動状態では
、大当りに移行する確率が予め定められた高確率(本実施形態では約1/20〜1/40
の確率)となる状態である。
また、(2)時短遊技および(3)確変遊技では、開放時間延長状態が開始される。こ
の開放時間延長状態は、始動口56Bの開放時間が通常よりも延長される状態である。例
えば、通常の開放時間は、約0.1秒間であるのに対して、開放時間延長状態では、約4
秒間に延長される。なお、始動口56Bは、普通図柄に当選することにより開放する。
(3)確変遊技および(4)潜伏確変遊技は、次回大当りが発生するまでの間、大当り
が発生しやすい確率変動状態が継続する。なお、(4)潜伏確変遊技では、(1)通常遊
技と見た目上(演出表示装置62上での演出等)は同一のものとなっており、遊技者は通
常遊技と潜伏確変遊技との区別が分からないようになっている。
また、(2)時短遊技および(3)確変遊技においては、特別図柄及び普通図柄の変動
時間が短縮され、かつ始動口56Bの開放延長機能が作動する。本実施形態では、(2)
時短遊技は、規定回数(例えば、100回)だけ特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮
され、かつ始動口56Bの開放延長機能が作動する。また、(3)確変遊技においては、
次回大当たりが発生するまでの間、変動時間の短縮および開放延長機能が作動する。
なお、リーチ状態とは、演出図柄表示装置62の液晶表示部62Aに表示される特別擬
似図柄のうち2つの特別擬似図柄が同一図柄で停止し、他の1つの特別擬似図柄が変動中
である状態を意味する。ここで、確定した2つの特別擬似図柄は、奇数数字でも偶数数字
でもよい。奇数数字の図柄であれば、確変大当りへのリーチ状態を意味し、偶数数字の図
柄であれば、通常大当りへのリーチ状態を意味する。
また、図3に示すように、演出図柄表示装置62の左下方側には、主制御基板102か
らの制御信号に基づいて本図柄(特別図柄の本図柄及び普通図柄を意味する)を表示制御
する7セグ表示基板(図柄表示装置)68が配置されている。この7セグ表示基板68は
、特別図柄の本図柄を表示する7セグメント表示器70と、4個の普通図柄保留表示LE
D72と、4個の特別図柄保留表示LED74と、普通図柄を表示する2個の普通図柄表
示LED76と、を有している。
大当り遊技を開始するときには、7セグメント表示器70には、遊特別図柄の本図柄と
して、予め定められた大当たり図柄が表示される。なお、前述した確変遊技が大当り遊技
後に開始される大当り(確変大当り)を発生させる場合には、7セグメント表示器70に
は、予め定められた図柄(例えば「A」)が表示される。また、前述した潜伏確変遊技が
大当り遊技後に開始される大当り(潜伏確変大当り)を発生させる場合には、7セグメン
ト表示器70には、予め定められた図柄(例えば「B」)が表示される。また、前述した
時短遊技が大当り遊技後に開始される大当り(時短大当り)を発生させる場合には、7セ
グメント表示器70には、予め定められた図柄(例えば「C」)が表示される。また、前
述した通常遊技が大当り遊技後に開始される大当り(通常大当り)を発生させる場合には
、7セグメント表示器70には、予め定められた図柄(例えば「D」)が表示される。そ
して、各大当りのラウンド中では、7セグメント表示器70にはその図柄が表示される。
なお、大当り図柄は、各大当たりに複数設定しておいてもよく、こうすることで、大当
たり図柄を遊技者が視認しても大当たり遊技後の遊技状態を分かり難くすることができる
。これにより、例えば、現在の遊技状態が通常遊技か潜伏確変遊技かを遊技者が模索する
という遊技性が得られ、大当たり遊技後の興趣を高めることができる。
また、演出図柄表示装置62の左側には、普通図柄作動ゲート78が配置されている。
この普通図柄作動ゲート78の内部には、ゲートスイッチ124(図4参照)が配設され
ている。これにより、遊技球が普通図柄作動ゲート78を通過すると、ゲートスイッチ1
24が作動して、7セグ表示基板68の普通図柄表示LED76が変動表示される。
各普通図柄保留表示LED72及び各特別図柄保留表示LED74は、4個の丸形の赤
色LEDで構成されており、7セグメント表示器70の左右両側に近接して配置されてい
る。これは、普通図柄作動ゲート78を通過した遊技球の数を4個まで普通図柄の保留と
し、通過ごとに順次点灯しシフト表示するものである。また、始動口56Bに入球した遊
技球の数も4個まで特別図柄の保留とし、入球ごとに順次点灯しシフト表示するものであ
る。7セグメント表示器70の変動表示が開始するたびに、未始動回数が消化され、1個
の特別図柄保留表示LED74は消灯される。また、普通図柄も普通図柄表示LED76
の変動表示が開始するたびに、未始動回数が消化され、1個の普通図柄保留表示LED7
2が消灯される。そして、7セグメント表示器70に予め定められた大当り図柄が停止表
示されると大当りが発生し、後述の大入賞口86が開放状態となる。また、2個の普通図
柄表示LED76が予め定められた表示態様(当り図柄)で停止表示されると、普通図柄
当りが発生し、始動口56Bが開放状態となる。なお、7セグメント表示器70にて表示
される特別図柄の本図柄と、演出図柄表示装置62にて表示される特別図柄の擬似図柄と
は、同一の遊技結果(抽選結果)を示すものである。
また、演出図柄表示装置62の下方には、普通電動役物54を構成する始動口56Bが
配置されている。また、普通電動役物54は、開閉動作する一対の翼片部56Aを備えて
いる。また、始動口56Bの内部には、遊技球の通過を検知する始動口スイッチ120(
図4参照)と、翼片部56Aを作動させるための普通電動役物ソレノイド130(図4参
照)と、がそれぞれ設けられている。この一対の翼片部56Aが左右に開き翼片部56A
の離間距離が大きくなると、始動口56Bの開放面積が大きくなって遊技球の入球可能性
が大きくなる開放状態となる。一方、一対の翼片部56Aが閉じその離間距離が小さくな
ると、始動口56Bの開放面積が小さくなって遊技球の入球の可能性が小さくなる通常状
態となる。
また、始動口56Bの下方には、大入賞装置84が配置されている。この大入賞装置8
4は、帯状に開口された大入賞口86と、この大入賞口86を開放又は閉鎖する開閉板8
8と、この開閉板88を開閉するための大入賞口ソレノイド132(図4参照)と、入賞
球を検知するカウントスイッチ126(図4参照)と、を備えている。
また、演出図柄表示装置62の右側には、特別入球役物が設けられている。特別入球役
物(特別入球手段)29は、特別入球口31と、一対の翼片部(特別開閉部材)33と、
を備えている。特別入球口31の内部には、遊技球の通過を検知しカウントする入球口ス
イッチ107(図4参照)と、翼片部33を作動させるための開閉部材ソレノイド109
(図4参照)と、がそれぞれ設けられている。この一対の翼片部33が左右に開き翼片部
33間の離間距離が大きくなると、特別入球口31の開放面積が大きくなって遊技球の入
球可能性が大きくなる特別入球状態となる。一方、一対の翼片部33が閉じその離間距離
が小さくなると、特別入球口31の開放面積が小さくなって遊技球の入球が不可能あるい
は遊技球が入球し難くなる閉塞状態となる。
また、演出図柄表示装置62の左側には、風車63が配置されている。さらに、遊技領
域28の左側下方部及び右側下方部には、一対のサイドランプ90がそれぞれ配置されて
いる。
また、遊技盤26の下方にはアウト口92が設けられており、このアウト口92の下部
にはバック球防止部材94が設けられている。このバック球防止部材94は、遊技領域2
8に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。また、内レー
ル52の先端部には、ファール球防止部材96が取り付けられている。
次に、パチンコ機10を構成する電子制御装置について説明する。
図4に示すように、電子制御装置は、主制御基板(第1制御手段)102と、払出制御
基板104と、サブ制御基板(第2制御手段)106と、発射制御基板108と、を備え
ている。主制御基板102は、CPU102Aと、ROM102Bと、を備えている。
また、主制御基板102のCPU102Aは、ROM102Bに記憶されたデータに基
づいて、普通電動役物ソレノイド130、大入賞口ソレノイド132、図柄表示装置13
4及びサブ制御基板106をそれぞれ制御する。また、主制御基板102のCPU102
Aは、遊技全体を司り主として当否判定などの遊技状態を判断するものであり、この判断
した遊技状態に沿った遊技環境(演出態様)を実現させるように制御するサブ制御基板1
06及び払出制御基板104を直接的に制御する。また、主制御基板102のCPU10
2Aは、演出表示基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板114及び演出ボタン基
板116をサブ制御基板106を介して間接的に制御する。
また、主制御基板102のROM102Bには、CPU102Aにより実行される遊技
全体の制御を実現するためのプログラムが記憶されている。
特に、本実施形態では、ROM102Bには、普通図柄の複数の普通図柄変動パターン
と、特別図柄の複数の特別図柄変動パターンのパターンデータが記憶されている。主制御
基板102のCPU102Bは、遊技球が普通図柄作動ゲート78を通過すると、このR
OM102Bに記憶された普通図柄変動パターンに基づいて、2個の普通図柄表示LED
76において普通図柄を変動表示させる。具体的には、CPU102Aは、遊技球が普通
図柄作動ゲート78を通過すると、取得した乱数の値に基づいて、ROM102Bに記憶
されている複数の普通図柄変動パターンのうち、任意の一の普通図柄変動パターンを決定
する(普通図柄の抽選処理)。その結果、普通図柄の抽選処理に当選して普通図柄変動パ
ターンが当り普通図柄変動パターンとなる場合には、CPU102Aが当り普通図柄変動
パターンに基づいて普通電動役物ソレノイド130の駆動を制御し、翼片部56Aを、所
定の時間だけ、複数回、開閉動作させる。これにより、始動口(始動入球口)56Bは、
普通図柄変動パターンの当り普通図柄変動パターンに基づいて開閉される。このとき、普
通図柄変動パターンの当り普通図柄変動パターンが複数存在する場合には、普通図柄変動
パターンの当り普通図柄変動パターンの種類毎に異なる開閉動作が実現される。これによ
り、遊技球は、始動口56Bに入球し易くなる。なお、普通図柄の抽選処理に当選せず普
通図柄変動パターンが外れ普通図柄変動パターンとなる場合には、CPU102Aが普通
図柄変動パターンの外れ普通図柄変動パターンに基づいて普通電動役物ソレノイド130
の駆動を制御する。この場合には、翼片部56Aが開閉動作されないか、あるいは1回の
み開閉動作され、遊技球が始動口56Bに入球し難くなる状態が維持される。
また、主制御基板102のCPU102Aは、遊技球が始動口56Bに入球すると、大
当り遊技を発生させるか否かを決定するための乱数(所謂、当否決定乱数や停止図柄乱数
)を取得し、特別図柄変動を開始するときに、取得した乱数値の値に基づいて、ROM1
02Bに記憶されている複数の特別図柄変動パターンのうち、任意の一の特別図柄変動パ
ターンを決定する(特別図柄の変動態様決定処理)。そして、決定した特別図柄変動パタ
ーンに基づいて、7セグメント表示器70において特別図柄の本図柄を変動表示させる。
なお、主制御基板102のCPU102Aによって特別図柄変動パターンが決定されると
、主制御基板102からサブ制御基板106に、どの特別図柄変動パターンが決定された
かを示す情報(特別図柄変動パターンの情報)が送信される。
また、サブ制御基板106のCPU106Aは、特定の特別図柄変動パターンを受信し
た場合には、パチンコ遊技が開始されてから特別図柄の変動が終了するまでの少なくとも
一部の時間帯は、演出図柄表示装置62を表示制御して、特殊な表示演出(特別演出)を
実行させる。具体的には、図6(A)に示すように、演出図柄表示装置62の一部の領域
には、特別入球口31への遊技球の入球を遊技者に促すような特殊演出画像Gが表示され
る。この特殊演出画像Gを見た遊技者は、特別入球口31に遊技球が入球すると、何か特
別な演出が始まるものと期待して、特別入球口31に遊技球を入球させようとする。
なお、特別図柄の擬似図柄の変動は、主制御基板102から特別図柄変動パターンが送
信されてくることにより開始されるが、その擬似図柄の変動を終了されるか否かは、サブ
制御基板106のCPU106Aにより決定される。つまり、サブ制御基板106のCP
U106Aは、特別図柄変動パターンを受信すると、この特別図柄変動パターンに予め定
められた変動時間だけ擬似図柄を変動させればよいことから、擬似図柄の変動終了タイミ
ングを容易に特定することができる。
また、主制御基板102は、中継端子板118を介して、始動口スイッチ120と、大
入賞口スイッチ122と、ゲートスイッチ124と、カウントスイッチ126と、にそれ
ぞれ電気的に接続されている。
また、主制御基板102は、中継端子板128を介して、普通電動役物ソレノイド13
0と、大入賞口ソレノイド132と、図柄表示装置134と、にそれぞれ電気的に接続さ
れている。なお、7セグ表示基板68は、図柄表示装置134の一実施形態である。
払出制御基板104は、中継端子板136を介して、ガラス枠スイッチ138と、外部
タンクスイッチ140と、タンクスイッチ142と、にそれぞれ電気的に接続されている
。また、払出制御基板104は、中継端子板144を介して、エラーLED146に電気
的に接続されている。また、払出制御基板104は、下皿満タンスイッチ148に電気的
に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板150を介して、球貸表示
基板152と、球貸装置154と、にそれぞれ電気的に接続されている。
なお、球貸表示基板152には、球貸スイッチ156と、返却スイッチ158とがそれ
ぞれ電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板160を介して
、払出モータ162と払出スイッチ164とにそれぞれ電気的に接続されている。さらに
、払出制御基板104は、主制御基板102と発射制御基板108とにそれぞれ電気的に
接続されている。
図5に示すように、サブ制御基板106(第2制御手段)は、演出表示基板110と、
アンプ基板112と、装飾駆動基板114と、演出ボタン基板116と、入球口スイッチ
107と、開閉部材ソレノイド109と、にそれぞれ電気的に接続されている。
サブ制御基板106は、主制御基板102からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御
を司るものである。また、サブ制御基板106は、CPU106Aと、ROM106Bと
、開閉部材制御部106Cと、を備えている。なお、開閉部材制御部106Cは、演出表
示基板110に設けるようにしてもよい。
サブ制御基板106のCPU106Aは、主制御基板102からの制御信号を受けて演
出表示基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板114及び演出ボタン基板116な
どの各基板や開閉部材ソレノイド109の駆動を制御する。また、特別入球口31に入球
した遊技球は、入球口スイッチ107により検知されるとともにカウントされ、このカウ
ント結果がデータとしてサブ制御基板106に出力される。そして、サブ制御基板106
のCPU106Aは、このカウント結果に基づいて、演出表示基板110を介して演出図
柄表示装置62を表示制御する。
また、ROM106Bには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情
報)が記憶されている。特に、本実施形態では、ROM106Bには、翼片部33の開閉
制御に関するプログラムが記憶されている。具体的には、ROM106Bには、主制御基
板102のROM102Bに記憶に記憶された複数の特別図柄変動パターンのパターンデ
ータに対応する特別図柄変動パターンデータが記憶されている。さらに、ROM106B
には、特別入球口31に入球した遊技球の個数と演出図柄表示装置62に表示される特殊
演出画像との対応関係を示したテーブルが記憶されている。つまり、特別入球口31に入
球した遊技球の個数が多いほど、遊技者に遊技に対する期待を抱かせるような特殊演出画
像(例えば、遊技球の入球数に応じて大当りの当選確率(信頼度)が高くなることを示唆
する画像)が表示されるようになっている。例えば、図6(B)に示すように、特別入球
口31に8個の遊技球が入球すると、演出図柄表示装置62の液晶表示部62Aには、「
あつい!大当りへ80%」と表示され、また、図6(C)に示すように、特別入球口31
に3個の遊技球が入球すると、液晶表示部62Aには、「がんばれ!大当りへ30%」と
表示される。
また、開閉部材制御部106Cは、主制御基板102から送信される特別図柄変動パタ
ーンに基づいて開閉部材ソレノイド109を制御する。具体的には、遊技球が始動口56
Bに入球すると、主制御基板102のCPU102Aにより特別図柄の抽選処理が実行さ
れる。このとき、主制御基板102のCPU102Aは、取得した乱数の値で当否を判定
する。その結果、特別図柄の抽選処理が当選すると、主制御基板102のCPU102A
により一の特別図柄の当り特別図柄変動パターンが決定され、この当り特別図柄変動パタ
ーンがサブ制御基板106に送信される。なお、特別図柄の抽選処理が当選しなければ(
外れれば)、主制御基板102のCPU102Aにより特別図柄の外れ特別図柄変動パタ
ーンが決定されて、この外れ特別図柄変動パターンがサブ制御基板106に送信される。
サブ制御基板106の開閉部材制御部106Cは、主制御基板102から送信される各特
別図柄変動パターンに基づき、この特別図柄変動パターンと対応する翼片部33の開閉パ
ターンをROM106Bから呼び出して、この呼び出した開閉パターンに基づいて翼片部
33の開閉を制御する。なお、特別図柄の抽選処理に当選して特別図柄変動パターンが当
り特別図柄変動パターンとなる場合には、翼片部33を開状態とする開閉制御が頻繁に実
行される。これにより、遊技球は、特別入球口31に入球し易くなる。また、特別図柄の
抽選処理に落選して特別図柄変動パターンが外れ特別図柄変動パターンとなる場合には、
外れ特別図柄変動パターンに基づいた翼片部33の開閉制御が実行される。特別図柄変動
パターンが外れ特別図柄変動パターンとなる場合の翼片部33の開閉動作の回数は、特別
図柄変動パターンが当り特別図柄変動パターンとなる場合と比較して少なく設定されてお
り、遊技球が特別入球口31に入球し難くなる。
ここで、特別図柄の特別図柄変動パターンの具体例について説明すると、複数の当り特
別図柄変動パターンの中の当り特別図柄変動パターンAと、複数の外れ特別図柄変動パタ
ーンの中の外れ特別図柄変動パターンBが存在する場合には、当り特別図柄変動パターン
Aが決定されると、1回の開閉動作につき特別入球口31が約3秒間開口される開閉動作
を合計3回繰り返すように翼片部33が制御される。また、外れ特別図柄変動パターンB
が決定されると、特別入球口31が約3秒間開口される開閉動作を1回のみ実現するよう
に翼片部33が制御される。
なお、翼片部33の開閉動作の回数でなく特別入球口31の開口時間が異なるように制
御してもよい。例えば、当り特別図柄変動パターンAが決定されると、特別入球口31が
約20秒、遊技球が入球可能程度に開口するように翼片部33の開閉動作が制御される。
また、外れ特別図柄変動パターンBが決定されると、特別入球口31が約5秒、遊技球が
入球可能程度に開口するように翼片部33の開閉動作が制御される。
また、図6(A)に示すように、パチンコ遊技が開始されてから特別図柄の変動が終了
するまでの間では、演出図柄表示装置62の一部の領域に、特別入球口31への遊技球の
入球を遊技者に促すような特殊演出画像Gが表示されるが、この特殊演出画像Gは、特別
入球口31に入球した遊技球の個数に応じて変化するようにサブ制御基板106のCPU
106A(あるいは演出表示基板110)により制御される。具体的には、遊技球が特別
入球口31に入球すると、入球した遊技球の個数が入球口スイッチ107によりカウント
され、このカウント値が入球データとしてサブ制御基板106に出力される。サブ制御基
板106のCPU106Aは、入球口スイッチ107からのデータとROM106Bに記
憶されたテーブルに基づいて、演出図柄表示装置62に変動表示される特殊演出画像を決
定し、その決定した特殊演出画像が表示されるように、演出表示基板110を制御する。
本実施形態では、図6(B)、(C)に示すように、特別入球口31に8個の遊技球が入
球すると、演出図柄表示装置62には、「大当りへ80%」と表示され、また、特別入球
口31に3個の遊技球が入球すると、演出図柄表示装置62には、「大当りへ30%」と
表示されるため、遊技者は、特別入球口31に遊技球が入球すると、遊技が遊技者にとっ
て有利な状態になる印象を受けるため、ますます遊技に集中し、特別入球口31への遊技
球の入球を試みようとする。この結果、遊技者は、期待と興奮を持って遊技を楽しむこと
ができるため、遊技性を格段に向上させることができる。
なお、本実施形態では、特殊選出画像として、「大当りの当選確率の程度(信頼度)を
示す特殊演出画像」だけでなく、「現在の遊技状態を示唆する特殊演出画像」も表示する
ことができる。すなわち、前述した「潜伏確変遊技」および「大当り遊技終了後100ゲ
ーム以内の通常遊技」において、前述の外れ特別図柄変動パターンBによる特殊演出が発
生した場合には、特別入球口31に入球した遊技球の個数に応じて、演出図柄表示装置6
2に、「確変の有無を示す表示」をすることとしている。具体的には、まず、外れ特別図
柄変動パターンBによる特殊演出が発生した場合に、特別入球口31が開放される。そし
て、特別入球口31が開放されている間に入球した遊技球の個数をカウントし、特別入球
口31が閉鎖されたときに「遊技状態報知演出」を行うか否かを決定する抽選が行われる
。この抽選は、サブ制御基板106によって行われるものであり、抽選に当選することで
、現在の遊技状態を示す「遊技状態報知演出」が行われる。なお、この抽選の当選確率は
、開放された特別入球口31に入球した遊技球の総個数に応じて異なり、1個の入球によ
る当選確率は比較的低確率(例えば10%)に設定されている。また、2個の入球による
当選確率は1個よりも高確率(例えば30%)に設定され、3個の入球による当選確率は
2個よりも高確率(例えば70%)に設定され、4個以上の入球による当選確率は3個よ
りも高確率(例えば100%)に設定されている。このように、特別入球口31に入球さ
せた遊技球の個数に比例して報知演出を実行する確率が異なるので、遊技者は、現在の遊
技状態の情報を得ようとして、一層、特別入球口31に遊技球を入球させようと試みるた
め、遊技球を特別入球口31に入球させるまでの遊技が白熱して、大変面白い遊技を実現
させることができる。
また、図5に示すように、演出表示基板110には、演出表示装置166(62)と、
演出表示ROM168と、がそれぞれ電気的に接続されている。この演出表示ROM16
8には、演出図柄表示装置62に変動表示される特別擬似図柄のデータが記憶されている
。なお、演出図柄表示装置62は、演出表示装置166の一実施形態である。
また、アンプ基板112には、所定の効果音を出力する各種スピーカ170(48)が
電気的に接続されている。なお、サブスピーカ48は、各種スピーカ170の一実施形態
である。
また、装飾駆動基板114には、各種LED・ランプ172と、エラー表示LED17
3が電気的に接続されている。また、装飾駆動基板114は、サブ制御基板106からの
コマンドを受けて遊技の装飾に関する制御を行うものである。また、演出ボタン基板17
8には、操作スイッチ174(40)が電気的に接続されている。なお、演出ボタン40
は、操作スイッチ174の一実施形態である。
次に、本実施形態のパチンコ機10の作用について、フローチャートに基づいて説明す
る。
主制御基板102における特別図柄変動パターン設定処理について説明する。主制御基
板102における特別図柄変動パターン設定処理は、特別図柄の変動表示を開始条件(遊
技球の始動口56Bへの入球又は特別図柄の保留消化)が成立することで実行される。
図7に示すように、主制御基板102のCPU102Aにより、特別図柄抽選処理(大
当り抽選処理)の結果が大当りであるか否かが判断される(S100)。大当りであると
判断されると(S100:YES)、続いて、遊技状態が確変中であるか否かが判断され
る(S110)。
次に、遊技状態が確変中であると判断されると(S110:YES)、CPU102A
により、特別図柄に関する確変時当り用変動パターンテーブルがセットされる(S120
)。確変時当り用変動パターンテーブルがセットされると、特別図柄の本図柄に関する当
り停止図柄が設定される(S130)。次に、特別図柄の本図柄に関する当り特別図柄変
動パターンが設定される(S140)。この当り特別図柄変動パターンには、上述した当
り特別図柄変動パターンAが含まれる。
なお、S110において、遊技状態が確変中ではないと判断されると(S110:NO
)、CPU102Aにより、遊技状態が時短中であるか否かが判断される(S150)。
遊技状態が時短中であると判断されると(S150:YES)、特別図柄に関する時短時
当り用変動パターンテーブルがセットされる(S160)。そして、S130に移行し、
特別図柄の本図柄に関する当り停止図柄が設定される。その後、S140に移行し、上述
と同様の処理が実行される。
また、S150において、遊技状態が時短中ではないと判断されると(S150:NO
)、特別図柄に関する通常時当り用変動パターンテーブルがセットされる(S170)。
そして、S130に移行し、特別図柄の本図柄に関する当り停止図柄が設定される。その
後、S140に移行し、上述と同様の処理が実行される。
一方、S100において、大当りではないと判断されると(S100:NO)、CPU
102Aにより、遊技状態が確変中であるか否かが判断される(S180)。
遊技状態が確変中であると判断されると(S180:YES)、潜伏確変中か否かが判
断される(S190)。潜伏確変中でない場合(S190:NO)には、特別図柄に関す
る確変時外れ用変動パターンテーブルがセットされる(S200)。そして、特別図柄の
本図柄に関する外れ停止図柄が設定される(S210)。また、潜伏確変中である場合(
S190:YES)には、特別図柄に関する潜伏確変外れ用変動パターンテーブルがセッ
トされる(S220)。そして、特別図柄の本図柄に関する外れ停止図柄が設定される(
S210)。
次に、S180において、遊技状態が確変中ではない判断されると(S180:NO)
、CPU102Aにより、遊技状態が時短中であるか否かが判断される(S230)。遊
技状態が時短中であると判断されると(S230:YES)、特別図柄に関する時短時外
れ用変動パターンテーブルがセットされる(S240)。そして、S210に移行し、特
別図柄の本図柄に関する外れ停止図柄が設定される。
一方、遊技状態が時短中ではないと判断されると(S230:NO)、特別図柄に関す
る通常時外れ用変動パターンテーブルがセットされる(S250)。そして、S210に
移行し、特別図柄の本図柄に関する外れ停止図柄が設定される。
次に、CPU102Aにより、遊技状態がリーチ状態であるか否かが判断される(S2
60)。リーチ状態であれば(S260:YES)、特別図柄の本図柄に関するリーチあ
り・外れ特別図柄変動パターンが設定される(S270)。このリーチあり・外れ特別図
柄変動パターンには、上述した外れ特別図柄変動パターンBが含まれる。また、リーチ状
態でなければ(S260:NO)、特別図柄の本図柄に関するリーチなし・外れ特別図柄
変動パターンが設定される(S280)。
なお、特別図柄変動パターンとは、特別図柄(本図柄)の変動時間を規定するものであ
り、各変動パターンテーブルには、特別図柄(本図柄)の変動時間を示すデータが、遊技
状態(確変、時短、リーチ有無など)や大当り抽選結果に関連付けて複数記憶されている
次に、サブ制御基板106における演出表示制御処理について説明する。以下では、7
セグメント表示器70における特別図柄の本図柄の変動表示に連動して行われる、演出図
柄表示装置62での演出表示(擬似図柄の変動表示)に係る制御処理について説明する。
図8に示すように、主制御基板102から変動パターン指定コマンドを受信したか否か
がCPU106Aにより判断される(S300)。ここで、変動パターン指定コマンドと
は、上述のS140、S270、S280の処理で設定される特別図柄変動パターンを示
すコマンドデータのことである。
変動パターン指定コマンドを受信したと判断されると(S300:YES)、主制御基
板102から特別図柄停止情報指定コマンドを受信したか否かがCPU106Aにより判
断される(S310)。ここで、特別図柄停止情報指定コマンドとは、上述のS130、
S210で設定される特別図柄(本図柄)の停止図柄を示すコマンドデータのことである
特別図柄停止情報指定コマンドを受信したと判断されると(S310:YES)、CP
U106Aにより特別図柄(本図柄)の停止図柄が大当りか否かが判断される(S320
)。
特別図柄(本図柄)の停止図柄が大当りであると判断されると(S320:YES)、
受信した変動パターン指定コマンドが当り特別図柄変動パターンAであるか否かがCPU
106Aにより判断される(S330)。受信した変動パターン指定コマンドが当り特別
図柄変動パターンAである場合(S330:YES)には、大当り時特別演出処理が実行
される(S340)。この大当り時特別演出処理として、例えば、上述したように、特別
入球口31が約20秒、遊技球が入球可能程度に開口するように翼片部33の開閉動作が
制御される。あるいは、1回の開閉動作につき特別入球口31が約3秒間開口される開閉
動作を合計3回繰り返すように翼片部33が制御される。この大当り時特別演出処理では
、遊技球が特別入球口31に入球し易くなるとともに、入球した遊技球の個数に応じて演
出図柄表示装置62において特殊な演出が実行されるため、遊技性を高めることができる
一方、受信した変動パターン指定コマンドが当り特別図柄変動パターンAではない場合
(S330:NO)には、他の大当り時演出処理が実行される(S350)。この他の大
当り時演出処理では、例えば、翼片部33の開閉動作が実行されず、遊技球が特別入球口
31に入球することはない。
また、特別図柄(本図柄)の停止図柄(大当り抽選の結果)が大当りではないと判断さ
れると(S320:NO)、受信した変動パターン指定コマンドが外れ特別図柄変動パタ
ーンBであるか否かがCPU106Aにより判断される(S360)。受信した変動パタ
ーン指定コマンドが外れ特別図柄変動パターンBである場合(S360:YES)には、
外れ時特別演出処理が実行される(S370)。この外れ時特別演出処理として、例えば
、上述したように、特別入球口31が約5秒、遊技球が入球可能程度に開口するように翼
片部33の開閉動作が制御される。あるいは、また、外れ特別図柄変動パターンBが決定
されると、特別入球口31が約3秒間開口される開閉動作を1回のみ実現するように翼片
部33が制御される。この外れ時特別演出処理では、大当り時特別演出処理と比較して遊
技球が特別入球口31に入球し難くなるものの、遊技球が特別入球口31に入球する可能
性はあり、また、入球した遊技球の個数に応じて演出図柄表示装置62において特殊な演
出が実行されるため、遊技性を高めることができる。
一方、受信した変動パターン指定コマンドが外れ特別図柄変動パターンBではない場合
(S330:NO)には、他の外れ時演出処理が実行される(S380)。この他の外れ
時演出処理では、例えば、翼片部33の開閉動作が実行されず、遊技球が特別入球口31
に入球することはない。
以上のように、第1実施形態のパチンコ機10によれば、特別入球口31には特別図柄
変動パターンに基づいて制御される翼片部33が設けられているため、特定の特別図柄変
動パターンのときだけ特別入球口31に入球可能になる。したがって、特別入球口31を
狙う遊技を適度に発生させることで遊技にメリハリを持たせることができる。
また、特別入球口31の翼片部33の作動は、特別図柄変動パターンによって制御され
ている。これにより、特別入球口31の翼片部33の作動を制御するための新たな抽選処
理等を別途行う必要がなくなるため、主制御基板102、あるいはサブ制御基板106に
おける処理の増加を防止することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るパチンコ機について説明する。
なお、第1実施形態に係るパチンコ機と重複する構成には同符号を付し、その説明を省
略する。
図9及び図10に示すように、本実施形態の遊技盤26は、表側遊技盤26Aと、裏側
遊技盤26B(図10参照)と、で構成されており、表側遊技盤26Aが遊技者側に位置
し、裏側遊技盤26Bが表側遊技盤26Aと所定の離間距離をあけて遊技者と反対側(奥
側)に位置している。この裏側遊技盤26Bは、表側遊技盤26Aの後側に所定の距離を
あけて配置されている。裏側遊技盤26Bは、表側遊技盤26Aの特別入球口31の裏側
を上端として、区画された範囲(図9の点線区画部X)に形成されており、裏側遊技盤2
6B上には、複数の障害釘37と、常時開口している箱状の演出用入球口39と、裏側ア
ウト口41と、が配置されている。このため、特別入球口31に入球した遊技球は、貫通
孔35を通って、裏側遊技盤26B上に落下するとともに、裏側遊技盤26B上を複数の
障害釘37に衝突しながら下方に落下する。
演出用入球口39は、遊技球が入球することにより、特殊な演出を開始させる役物であ
る。演出用入球口39には、遊技球を検知する入球口スイッチ107が設けられており、
演出用入球口39に遊技球が入球すると、入球口スイッチ107からサブ制御基板106
に信号が出力され、演出表示基板110が制御されて演出図柄表示装置62に特殊演出画
像(図6(A)参照)が表示される。
裏側アウト口41には、裏側遊技盤26Bに進入した遊技球であって演出用入球口39
に入球しなかったものが最終的に導かれる。裏側アウト口41に導かれた遊技球は、裏側
遊技盤26Bの外部にある球貸装置154等に戻される。
また、裏側遊技盤26Bの前面側における表側遊技盤26Aの所定範囲は、無色透明の
樹脂で構成されているので、遊技球が裏側遊技盤26B上を落下していく様子を表側遊技
盤26Aを通して視認することができる。これにより、遊技者は、表側遊技盤26Aを通
して裏側遊技盤26B上を落下していく遊技球を確認することができるため、遊技者に斬
新な遊技の印象を持たせることができる。
本実施形態における特殊演出画像の表示方法については、遊技球が裏側遊技盤26Bに
進入して演出用入球口39に入球することにより、演出図柄表示装置62に確変の有無を
示す特殊演出画像を表示させることができる。具体的には、演出用入球口39に、遊技球
をカウントする上記の入球口スイッチ(図示省略)を設けておき、この入球口スイッチに
よりカウントされた遊技球の個数がデータとしてサブ制御基板106に出力される。そし
て、サブ制御基板106のCPU106Aは、この受信したデータとROM106Bに記
憶されたテーブル(演出用入球口39に入球した遊技球の個数と特殊演出画像の内容との
対応関係を示すテーブル)に基づいて特殊演出画像の内容を決定し、演出図柄表示装置6
2に表示する。特殊演出画像の例としては、特定の個数(例えば、3個)以上の遊技球が
演出用入球口39に入球した場合には、確変しているか否か(確変の有無)を示す特殊演
出画像が演出図柄表示装置62に表示される。これにより、遊技者は、数多くの遊技球を
演出用入球口39に入球させようと試み、裏側遊技盤26B上を落下する遊技球に注目し
てその行方を期待することになるため、裏側遊技盤26B上における遊技性を一層高める
ことができる。
次に、本発明の第3実施形態に係るパチンコ機について説明する。
なお、第1実施形態に係るパチンコ機と重複する構成には同符号を付し、その説明を省
略する。
図11及び図12に示すように、第3実施形態のパチンコ機の遊技盤26は、1枚の表
側遊技盤のみで構成されるとともに、その遊技盤26に始動口と特別入球口とが一体に構
成された特別入賞装置(入賞装置)43を備えている。
この特別入賞装置43は、遊技盤26上の演出図柄表示装置62の下方に位置している
。特別入賞装置43は、中央上方部に位置する第1始動口45と、第1始動口45の下方
左側に位置する第2始動口(始動入球口)47と、第1始動口45の下方右側に位置する
演出用入球口(特別入球口)49と、第2始動口47を開放又は閉塞する第1羽根部材(
始動開閉部材)51と、演出用入球口49を開放又は閉塞する第2羽根部材(特別開閉部
材)53と、第2始動口47と演出用入球口49とを区画かる壁部55と、第1羽根部材
51及び第2羽根部材53を開閉可能に支持するベース部材57と、で構成されている。
第1始動口45は、箱状に構成されており、常時開口しているものである。この第1始
動口45に遊技球が入球すると、特別図柄の抽選処理が開始される。すなわち、選択され
た特別図柄変動パターンに基づいて、7セグメント表示器70にて特別図柄の本図柄が変
動表示されるとともに、演出図柄表示装置62にて特別図柄の擬似図柄が変動表示される
第2始動口47は、第1羽根部材51により遊技球が入球可能な程度に開放され、又は
遊技球が入球不可能になるように閉塞される。第2始動口47に遊技球が入球すると、第
1始動口45に遊技球が入球した場合と同様に、特別図柄の抽選処理が開始される。
ここで、第1羽根部材51の開閉動作は、主制御基板102により信号を受けた普通電
動役物ソレノイド130により制御される。この制御は、第1実施形態の始動口56Bの
翼片部56Aの開閉動作と同じように、主制御基板102のCPU102Aにより選択さ
れた普通図柄変動パターンに基づいて実行される。
演出用入球口49は、第2羽根部材53により遊技球が入球可能な程度に開放され、又
は遊技球が入球不可能になるように閉塞される。演出用入球口49に遊技球が入球すると
、上述した第1実施形態の特別入球口31に遊技球が入球した場合と同様に、特別演出が
実行される。
ここで、第2羽根部材53の開閉動作は、第1実施形態の翼片部33と同様にして、開
閉部材制御部106Cにより駆動が制御される開閉部材ソレノイド109の駆動により実
行される。この開閉部材ソレノイド109の駆動は、主制御基板102から送信される特
別図柄変動パターンに基づいて開閉部材制御部106Cにより制御される。
第3実施形態のパチンコ機によれば、通常遊技の状態、すなわち、普通図柄の抽選処理
も特別図柄の抽選処理も行われていない状態では、図13に示すように、第2始動口47
が第1羽根部材51により閉塞され、演出用入球口49が第2羽根部材53により閉鎖さ
れた状態になる。この状態では、遊技球は、第2始動口47及び演出用入球口49に入球
することは不可能になる。つまり、遊技球が普通図柄作動ゲート78を通過して普通図柄
の抽選処理が開始されて当選するか、あるいは第1始動口45に入球して特別図柄の抽選
処理が開始され特別図柄変動パターンA、Bが選択される場合以外は、第2羽根部材53
は開閉動作せず、演出用入球口49が閉塞された状態となる。
次に、通常遊技状態から遊技球が普通図柄作動ゲート78を通過して普通図柄の抽選処
理に当選した場合には、図14に示すように、普通電動役物ソレノイド130により第1
羽根部材51が開閉動作され、所定の時間だけ、第2始動口47が完全に開放した状態に
なる。これにより、遊技球が第2始動口47に入球することが可能になるため、遊技者は
、第2始動口47に遊技球を入球させようと試みて遊技する。第1羽根部材51が開くと
、遊技領域28を落下していく遊技球が第1羽根部材51上に落下して第1羽根部材51
の内側に案内されるように落下して第2始動口47に導かれる。このため、遊技球が第2
始動口47に入球し易くなる。なお、遊技球が第1始動口45に入球して特別図柄の抽選
処理が開始され特別図柄変動パターンA、Bが選択されていない場合には、第2羽根部材
53は開閉動作せず、演出用入球口49が閉塞された状態となる。
そして、遊技球が第1始動口45又は第2始動口47に入球すると、特別図柄の抽選処
理が開始される。このとき、主制御基基板102のCPU102Aにより特別図柄変動パ
ターンが選択されるが、特別図柄変動パターンA、Bが選択されると、図15に示すよう
に、開閉部材ソレノイド109により第2羽根部材53が開閉動作され、所定の時間だけ
、演出用入球口49が完全に開放した状態になる。これにより、遊技球が演出用入球口4
9に入球することが可能になるため、遊技者は、演出用入球口49に遊技球を入球させよ
うと試みて遊技する。第2羽根部材53が開くと、遊技領域28を落下していく遊技球が
第2羽根部材53上に落下して第2羽根部材53の内側に案内されるように落下して演出
用入球口49に導かれる。このため、遊技球が演出用入球口49に入球し易くなる。
以上のように、第3実施形態のパチンコ機では、相互に開閉パターンの異なる第1羽根
部材51及び第2羽根部材53により、第2始動口47及び演出用入球口49を開放又は
閉塞することにより、斬新な特別入賞装置43を実現することができる。特に、始動口と
特別入球口が一体的に構成されているため、第1始動口45及び第2始動口47への遊技
球の入球が、演出用入球口49に遊技球が入球して開始する特別演出に関連するような印
象を遊技者に与えることができる。この結果、通常遊技時において、遊技者は、各始動口
45、47への入球に対する関心を高めることになり、遊技興趣を、一層、向上させるこ
とができる。
また、始動口と特別入球口が一体的に構成されているため、始動口と特別入球口とを相
互に分離させて遊技領域にそれぞれ設ける構成と比較して、大きさが制限された遊技領域
におけるデッドスペースを削減することができる。この結果、遊技性を高めた状態で遊技
領域28のデッドスペースを取り除くことができるとともに、遊技領域28のスペースを
他の用途に有効活用することが可能になる。
以上、本発明について各種の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず
、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知
識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上述した第1〜第3実施形態では、特別図柄変動パターンに基づいて特別開閉
部材の開閉パターンを決定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、普通図柄変
動パターンによって特別開閉部材の開閉パターンを決定することとしてもよい。すなわち
、特別図柄を有さずに普通図柄の変動結果により、遊技者に有利な大当たり遊技を発生さ
せる遊技機(所謂、「一般電役機」等)の場合は、普通図柄変動パターンに特定の変動パ
ターン(前述の実施形態の特別図柄変動パターンA,Bに代わる普通図柄変動パターンA
,B)を備えておくことで、前述の実施形態と同様の演出制御が実行可能になり、同等の
効果を奏することができる。
10 パチンコ機(遊技機)
29 特別入球役物(特別入球手段)
31 特別入球口
33 翼片部(特別開閉部材)
43 特別入賞装置(入賞装置)
47 第2始動口(始動入球口)
49 演出用入球口(特別入球口)
51 第1羽根部材(始動開閉部材)
53 第2羽根部材(特別開閉部材)
54 普通電動役物(始動手段)
56B 始動口(始動入球口)
78 普通図柄作動ゲート(入球手段)
102 主制御基板(第1制御手段)
106 サブ制御基板(第2制御手段)
106C 開閉部材制御部
110 演出表示基板(第2制御手段)

Claims (2)

  1. 始動口に遊技球が入球することで特別図柄を変動表示させ、該変動表示している特別図柄が所定の当り図柄で停止することで特別遊技を発生させる遊技機において、
    前記特別遊技を発生させるか否かの抽選を行う抽選手段と、
    前記抽選の結果に基づいて前記特別図柄の変動パターンを複数の変動パターンの中から決定する変動パターン決定手段と、
    前記変動パターン決定手段が決定した前記変動パターンに基づいて、前記特別図柄を変動表示させる特別図柄表示手段と、
    前記特別図柄の変動表示中に所定の演出を実行する演出実行手段と、
    遊技領域に設けられ、遊技球が入球し易い開状態と遊技球が入球し難い閉状態とに変化する特別入球口と、を備え、
    前記演出実行手段は、
    前記変動パターン決定手段が決定した前記変動パターンに従って前記特別図柄が変動表示している間に、該変動パターンに対応する所定の開閉パターンに従って前記特別入球口の開閉を制御し、
    前記特別図柄の変動表示中に開状態とされた前記特別入球口に遊技球が入球すると、前記抽選の結果に対応する特別演出を実行する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記開閉パターンとして、前記特別入球口を前記開状態にする時間又は回数が異なる複数の開閉パターンを設け、
    前記演出実行手段は、
    前記抽選での外れ結果に基づき決定される外れ変動パターンに従って前記特別図柄が変動表示している場合には、該外れ変動パターンに対応する前記開閉パターンとして、前記開状態とする時間が短く設定される短開閉パターンに従って前記特別入球口の開閉を制御し、
    前記抽選での当り結果に基づき決定される当り変動パターンに従って前記特別図柄が変動表示している場合には、該当り変動パターンに対応する前記開閉パターンとして、前記短開閉パターンよりも前記開状態とする時間が長く設定される長開閉パターンに従って前記特別入球口の開閉を制御し、
    前記特別演出として、前記開状態とされた特別入球口に遊技球が入球した数が増加するにつれて当り信頼度を高める演出を実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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