JP2012065500A - 回転電機の潤滑構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑油に含まれる異物を除去して、回転電機の絶縁性能を向上させることができる回転電機の潤滑構造を提供すること。
【解決手段】モータハウジング11に固定されたステータ12の内側に、エアギャップGを介して配置されたロータ13は、モータハウジング11に回転可能に支持されるシャフト14に固定され、このシャフト14を取り囲むように配置された回転子コア15の内壁部である連結部内側面15eに設けられ、回転電機10の内部を循環する潤滑油に含まれる異物を除去する異物除去手段20を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステータ及びロータを潤滑する潤滑油に含まれる鉄粉等の異物を除去する回転電機の潤滑構造に関するものである。
従来、車両に搭載されたオイルパンのドレーンボルトに永久磁石を磁着させ、オイルパンに貯留した潤滑油内に含まれる鉄粉を捕捉する潤滑構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003-314239号公報
しかしながら、従来の潤滑構造では、永久磁石の磁束面や磁着力が小さいと潤滑油内の鉄粉を捕捉しきれず、油内に鉄粉が残ってしまうことがあった。そのため、オイルパンから回転電機へ潤滑油を供給する際に鉄粉粒子が含まれた潤滑油が供給されてしまい、ロータとステータの間のエアギャップや、ステータのコイルエンドに鉄粉粒子が侵入して回転電機の絶縁性能が低下するという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、潤滑油に含まれる異物を除去して回転電機の絶縁性能を向上させることができる回転電機の潤滑構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の回転電機の潤滑構造では、モータハウジングに固定されたステータと、ステータの内側にエアギャップを介して配置されたロータとを備えた回転電機において、ロータは、シャフトと、回転子コアと、異物除去手段と、を有する手段とした。
前記シャフトは、モータハウジングに回転可能に支持される。
前記回転子コアは、シャフトに固定され、このシャフトを取り囲むように配置される。
前記異物除去手段は、回転子コアの内壁部に設けられ、回転電機の内部を循環する潤滑油に含まれる異物を除去する。
本発明の回転電機の潤滑構造にあっては、回転電機の内部を循環する潤滑油に含まれる異物が、ロータの回転子コアの内壁部に設けられた異物除去手段によって除去される。
すなわち、回転電機に供給された潤滑油は、ロータの回転に伴って発生する遠心力により、回転子コアの内壁部に沿いながら回転中心であるシャフトから離れる方向に流れる。このとき、潤滑油とそれに含まれる異物では比重が異なるため、回転子コアの内壁部に異物が溜まりやすい。このため、異物の溜まりやすい回転子コアの内壁部に異物除去手段を設けることで、潤滑油に含まれる異物が高精度に除去される。これにより、異物を含まない潤滑油をロータとステータの間のエアギャップや、ステータのコイルエンドへ供給することができる。この結果、エアギャップやコイルエンドへの異物侵入を防止し、回転電機の絶縁性能を向上させることができる。
実施例1の回転電機の潤滑構造を適用したモータを示す縦断面図である。 図1に示すA−A断面図である。 本発明の原理を示す説明図である。 実施例2の回転電機の潤滑構造を適用したモータを示す縦断面図である。 図4に示す矢印B方向から見たロータを示す図である。 異物受け部を示す拡大斜視図である。 実施例3の回転電機の潤滑構造を適用したモータを示す縦断面図である。 実施例4の回転電機の潤滑構造を適用したモータを示す縦断面図である。 実施例1の回転電機の潤滑構造の第1変形例を示す縦断面図である。 実施例1の回転電機の潤滑構造の第2変形例を示す縦断面図である。 (a)は実施例3の回転電機の潤滑構造の第1変形例を示す縦断面図であり、(b)は異物受け部を示す拡大斜視図である。 本発明の回転電機の潤滑構造の他の例を示す縦断面図である。 図12に示す回転電機の潤滑構造の変形例を示す縦断面図である。
以下、本発明の回転電機の潤滑構造を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例4に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の回転電機の潤滑構造を適用したモータを示す縦断面図である。図2は、図1におけるA−A断面図を示す。
実施例1のモータ(回転電機)10は、同期モータであり、例えば電気自動車やハイブリッド車両の走行駆動源として適用されるものである。このモータ10は、モータケース(モータハウジング)11と、ステータ12と、ロータ13と、を有している。
前記モータケース11は、ステータ12及びロータ13を内側に収める密閉空間を有するケースである。このモータケース11内には、ロータ13の中心から潤滑油が供給される。
前記ステータ12は、内側に空間部を持つ円筒形状を呈し、外周面がモータケース11の内側に固定されている。このステータ12の内周面からは、図示しないティースが多数突出し、各ティースには3相のコイルKが捲回されている。
前記ロータ13は、僅かなエアギャップGを介してステータ12の内側の空間部に配置され、シャフト14と、回転子コア15と、鉄心(電磁鋼板部)16と、を有している。
前記シャフト14は、一端14aが第1ベアリングBRG1を介してモータケース11に回転可能に保持され、他端14bが第2ベアリングBRG2を介してモータケース11に回転可能に保持されている。これにより、このシャフト14は、モータケース11に回転可能に支持される。なお、シャフト14の他端14bには、図示しない減速機構を介してモータ出力軸が連結される。さらに、シャフト14の中心には、軸方向に延在するオイル流路14cが形成されている。このオイル流路14cは、一端が図示しないオイルポンプに連通し、分岐した先端部がシャフト14の中間部で径方向に延びている。そして、複数の排出孔14e,…を介して開放している。
前記回転子コア15は、シャフト14の外周面14dに固定されてシャフト14と一体回転し、外周面15cには鉄心16を保持している。これにより、この回転子コア15は、シャフト14と鉄心16とをつなげて、コイルKに交流電力を供給することで発生する回転磁界に応じて生じる回転トルクを、鉄心16からシャフト14へと伝達する。そして、この回転子コア15は、円筒部15aと、連結部15bと、を有している。
前記円筒部15aは、シャフト14の外周を取り囲み、外周面15cに周方向に等間隔で複数の鉄心16,…を保持する。また、前記連結部15bは、円筒部15aのシャフト14に面した円筒部内側面(内壁部)15dとシャフト14の外周面14dを連結する。
前記鉄心16は、多数の磁性プレートをシャフト14の軸方向に沿って積層して形成されている。この鉄心16は、軸方向両端部がそれぞれ図示しないエンドプレートによって挟まれ、回転子コア15の外周面15cに保持される。
そして、このモータ10では、連結部15bに異物除去溝20が形成されている。
前記異物除去溝20は、シャフト14を取り囲むリング形状を呈する凹みであり、シャフト14に面した回転子コア15の内側面である連結部内側面15eに設けられ、潤滑油に含まれる異物を除去する異物除去手段である。この異物除去溝20は、シャフト14側に開放する開口21と、この開口21の一部を閉鎖する環状の蓋体22と、底面20aとロータ13の外側とを連通する複数のオイル抜き穴23,…と、を有している。
次に、作用を説明する。
まず、「潤滑油循環の際の課題と本発明の原理」の説明を行い、続いて、実施例1の回転電機の潤滑構造における「異物除去作用」を説明する。
[潤滑油循環の際の課題と本発明の原理]
図3は、本発明の原理を示す説明図である。
図3に示すモータ(回転電機)100に潤滑油を供給すると、供給された潤滑油はまず、シャフト101のオイル流路102からモータケース103の内部に流入し、オイル流路102の先端部で分配されて、複数の排出孔104,…からロータ105の回転子コア106の内側に流出する。このシャフト101の外周面から流出し、回転子コア106の内側に流れ出た潤滑油は、シャフト101の遠心力により四方に飛び散り、回転子コア106の内側面である連結部内側面107及び円筒部内側面108に沿って流れる。
このとき、連結部内側面107に沿って流れる潤滑油は、図3において矢印で示すように中心から外方に向かって流れる。さらに、この潤滑油は、連結部内側面107から円筒部内側面108に沿って流れ、円筒部109の開放端109aから回転子コア106の外側に流れ出てモータ100内を循環する。
このため、潤滑油に異物、つまり鉄粉等のコンタミナントが含まれていると、ロータ105とステータ110の間のエアギャップGや、ステータ110に捲回されたコイルKのコイルエンド111に異物が侵入してモータ100の絶縁性能が低下する懸念があった。
一方、潤滑油に含まれている異物は油よりも比重が重いため、円筒部内側面108に沿って潤滑油が流れる際、完全に押し流されない。そのため、異物の一部は、円筒部内側面108に付着して回転子コア106の内側(図中Xで示す部分)に溜まってしまうことが分かっている。そこで、シャフト101に面した回転子コア106の内側に異物除去手段を設けることで、この回転子コア106の内側に溜まってしまう異物を捕捉し、潤滑油から除去することが考えられる。さらにこのように、回転子コア106の内側で異物を捕捉することで、エアギャップGやコイルエンド111への異物侵入が防止され、モータ100の絶縁性能が向上する。
[異物除去作用]
実施例1のモータ10では、ステータ12に捲回したコイルKに電力供給すると、回転磁界が発生し、鉄心16を有するロータ13がシャフト14ごと所望の回転数で回転する。このとき、シャフト14のオイル流路14cを介して潤滑油が供給される。オイル流路14cを通ってモータケース11の内部に流入した潤滑油は、オイル流路14cの先端部で分配されて、複数の排出孔14e,…から回転子コア15の内側に流出する。そして、回転子コア15の内側に流出した潤滑油は、ロータ13の回転に伴って発生する遠心力により、回転子コア15の内壁部に沿いながら回転中心であるシャフト14から離れる方向に流れる。
ここで、ロータ13の回転子コア15は、シャフト14に面した内側面である連結部内側面15eに異物除去溝20が設けられている。そのため、連結部15bの連結部内側面15eに沿って流れる潤滑油は、異物を含んだまま開口21から異物除去溝20内に流入する。
このとき、潤滑油の比重よりも鉄粉等である異物の比重の方が重いため、ロータ13の回転に伴う遠心力により、異物除去溝20内で潤滑油と異物が分離され、異物除去溝20からは潤滑油のみが排出され、異物は異物除去溝20内に捕捉される。これにより、異物除去溝20から遠心力で流れ出た潤滑油には異物は含まれず、潤滑油から異物を除去することができる。この結果、モータケース11内を潤滑油が循環しても、エアギャップGやコイルエンドへの異物侵入が防止され、モータ10の絶縁性能を向上することができる。
特に、実施例1では、異物除去溝20によって潤滑油内の異物を捕捉し、潤滑油から異物を除去している。このため、簡易な構成によって、回転子コア15の内側で効率よく異物を除去することができる。さらに、異物除去溝20内において、遠心力によって異物と潤滑油を分離するため、異物が非磁性体であっても異物除去溝20内に捕捉して潤滑油から除去することができる。
また、この実施例1の異物除去溝20は、開口21の一部を閉鎖する蓋体22を有している。このため、異物除去溝20内に捕捉した異物が、異物除去溝20から出てしまうことを防止でき、異物除去性能を高めることができる。
さらに、実施例1の異物除去溝20では、ロータ13の外側に連通するオイル抜き穴23を有している。そのため、蓋体22を設けたことによって、異物除去溝20からのスムーズな潤滑油の流出が阻害されてしまっても、オイル抜き穴23を介して潤滑油を異物除去溝20から排出することができる。これにより、潤滑油の循環性能の低下を防止することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の回転電機の潤滑構造にあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
(1) モータハウジング(モータケース)11に固定されたステータ12と、前記ステータ12の内側にエアギャップGを介して配置されたロータ13と、を備えた回転電機(モータ)10において、前記ロータ13は、前記モータハウジング11に回転可能に支持されるシャフト14と、前記シャフト14に固定され、このシャフト14を取り囲むように配置された回転子コア15と、前記回転子コア15の内壁部(連結部内側面)15eに設けられ、前記回転電機10の内部を循環する潤滑油に含まれる異物を除去する異物除去手段(異物除去溝)20と、を有する構成とした。
このため、潤滑油に含まれる異物を除去して、回転電機10の絶縁性能を向上させることができる。
(2) 前記異物除去手段は、前記回転子コアの内側面に設けられ、前記シャフト14側に開放する開口21を有する異物除去溝20である構成とした。
このため、簡易な構成によって、回転子コア15の内側で効率よく異物を捕捉することができる。
(3) 前記異物除去溝20は、前記開口21を少なくとも一部閉鎖する蓋体22を有する構成とした。
このため、異物除去溝20内に捕捉した異物が自重で落下することを防止し、異物除去性能の向上を図ることができる。
(4) 前記異物除去溝20は、前記ロータ13の外側に連通するオイル抜き穴23を有する構成とした。
このため、オイル抜き穴23を介して異物除去溝20から潤滑油をスムーズに排出することができ、潤滑油の循環性能の低下を防止することができる。
実施例2の回転電機の潤滑構造は、回転子コアの内側に設けた鉤状の異物受け部によって異物を捕捉する例である。
まず、構成を説明する。なお、実施例1において説明したモータ10と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図4は、実施例2の回転電機の潤滑構造を適用したモータを示す縦断面図である。図5は、図4におけるB方向から見たときのロータを示す図である。図6は、異物受け部を示す拡大斜視図である。
実施例2におけるモータ10Aは、モータケース(モータハウジング)11と、ステータ12と、ロータ13Aと、を有している。そして、このロータ13Aは、シャフト14と、回転子コア15Aと、鉄心(電磁鋼板部)16と、回転子コア15Aに設けられた異物受け部30と、を有している。
前記異物受け部30は、回転子コア15Aからシャフト14に向けて突出すると共に、先端が鉤状に屈曲した鋼板からなる。すなわち、この異物受け部30は、シャフト14に面した回転子コア15Aの内側面である円筒部内側面15dに設けられ、潤滑油に含まれる異物を除去する異物除去手段である。
この異物受け部30は、図6に示すように、長尺鋼板を軸方向に沿って直角に屈曲すると共に、さらに短手方向の一方の端部30aを直角に屈曲することで鉤状になった捕捉部31と、短手方向の他方の端部30bを、一方の端部30aと同方向に折り込むことで形成された固定部32と、この捕捉部31と固定部32に囲まれた異物貯留部33と、を有している。また、この長尺鋼板の長手方向の両端部は開放している。さらに、この異物受け部30は、円筒状の円筒部15aに沿うように円弧状に湾曲している(図5参照)。
そして、この異物受け部30は、短手方向の両端部30a,30bが連結部15bを向いた状態で、図示しないネジ等の固定手段を介して固定部32が円筒部内側面15dに固定されることで、回転子コア15Aに取り付けられる。さらに、実施例2のモータ10Aでは、回転子コア15Aの開放した端部15fに、この回転子コア15Aの周方向に沿って、所定の間隔をおいて等間隔に複数の異物受け部30,…が配置されている(図5参照)。
次に、作用を説明する。
この実施例2のモータ10Aにおいて潤滑油が供給されると、シャフト14のオイル流路14cを通ってモータケース11の内部に潤滑油が流入し、複数の排出孔14e,…からロータ13Aの内側に潤滑油が流出する。
ここで、ロータ13Aの回転子コア15Aには、円筒部内側面15dからシャフト14に向けて突出する鉤状の異物受け部30が設けられている。そのため、連結部15bの連結部内側面15eから円筒部15aの円筒部内側面15dに沿って流れる潤滑油は、異物を含んだまま異物受け部30の異物貯留部33に流れ込む。
このとき、ロータ13Aの回転に伴う遠心力で潤滑油は円筒部15aの周方向に流れて長手方向の両端部から排出されるが、潤滑油の比重よりも鉄粉等である異物の比重の方が重いため、異物は流されず異物貯留部33内に捕捉される。これにより、異物受け部30から遠心力で流れ出た潤滑油には異物は含まれず、潤滑油から異物を除去することができる。この結果、モータケース11内を潤滑油が循環しても、エアギャップGやコイルエンドへの異物侵入が防止され、モータ10Aの絶縁性能を向上することができる。
特に、実施例2では、異物受け部30によって潤滑油内の異物を捕捉し、潤滑油から異物を除去している。このため、簡易な構成によって潤滑油から異物を除去することができ、効率よく異物を除去することができる。さらに、異物除去手段30内において、遠心力によって異物と潤滑油を分離するため、異物が非磁性体であっても異物除去手段30の異物貯留部33内に捕捉して潤滑油から除去することができる。
さらに、この異物受け部30は、鉤状に屈曲した捕捉部31を有しているため、異物貯留部33に捕捉した異物が外に出にくくなり、異物除去性能を高めることができる。
また、実施例2のモータ10Aでは、複数の異物受け部30,…を回転子コア15Aの周方向に沿って、所定の間隔をおいて等間隔に配置している。このため、異物受け部30による重量バランスの歪みが生じず、ロータ13A自体のバランスを保つことができる。
次に、効果を説明する。
実施例2の回転電機の潤滑構造にあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
(5) 前記異物除去手段は、前記回転子コアから前記シャフトに向けて突出する鉤状の異物受け部である構成とした。
このため、簡易な構成によって、回転子コア15Aの内側で効率よく異物を捕捉することができる。
(6) 前記異物受け部は、前記回転子コアの周方向に沿って、所定の間隔をおいて等間隔に複数配置した構成とした。
このため、異物受け部30による重量バランスの歪みが生じず、ロータ13A自体のバランスを保つことができる。
実施例3の回転電機の潤滑構造は、回転子コアの内側に設けた鉤状の異物受け部によって異物を捕捉しつつ、潤滑油が流れやすくした例である。
まず、構成を説明する。なお、実施例1及び実施例2において説明したモータ10,10Aと同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図7は、実施例3の回転電機の潤滑構造を適用したモータを示す縦断面図である。
実施例3におけるモータ(回転電機)10Bでは、ロータ13Bの回転子コア15Bの円筒部内側面15dに設けた複数の第1〜第3異物受け部40a,40b,40cを、シャフト14の軸方向に並ぶ複数の円周α,β,γ上に配置した。
すなわち、第1異物受け部40aは、回転子コア15Bの円筒部15aの中間部に位置する円周αに沿って配置されている。また、第3異物受け部40cは、円筒部15aの開放した端部15f近傍に位置する円周γに沿って配置されている。そして、第2異物受け部40bは、第1異物受け部40aと第3異物受け部40cの中間に位置する円周βに沿って配置されている。なお、各異物受け部40a,40b,40cは、それぞれ周方向に複数配置されている。
また、これらの第1〜第3異物受け部40a,40b,40cは、潤滑油の流れの上流側となる連結部15b側から、円筒部内側面15dからの突出量が次第に大きくなるように設定されている。つまり、第1異物受け部40aの突出量が最も小さく、第3異物受け部40cの突出量が最も大きい。
次に、作用を説明する。
この実施例3のモータ10Bにおいて供給された潤滑油は、連結部15bの連結部内側面15eから円筒部15aの円筒部内側面15dに沿って流れ、異物を含んだまま、第1〜第3異物受け部40a,40b,40cを順に通過する。これらの第1〜第3異物受け部40a,40b,40cによって、潤滑油に含まれる異物は次第に除去され、回転子コア15Bの内側から排出される潤滑油には異物はほとんど含まれていない。
このように、シャフト14の軸方向に並ぶ複数の円周上に複数の第1〜第3異物受け部40a,40b,40cを配置したことで、潤滑油からの異物の分離作業を複数回実行することができ、異物除去精度を向上することができる。また、第1〜第3異物受け部40a,40b,40cは、潤滑油の流れの上流側から次第に突出量が大きくなるように設定している。このため、潤滑油量が多い上流側では、第1異物受け部40aによる潤滑油の阻害度合いが小さく、潤滑油が流れやすい構造になっている。
次に、効果を説明する。
実施例3の回転電機の潤滑構造にあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
(7) 前記異物受け部40a,40b,40cは、前記シャフト14の軸方向に並ぶ複数の円周α,β,γ上に配置した構成とした。
このため、潤滑油からの異物の分離作業を複数回実行することができ、異物除去精度を向上することができる。
実施例4の回転電機の潤滑構造は、回転子コアの内側に設けた鉤状の異物受け部によって異物を捕捉しつつ、潤滑油が流れやすくした例である。
まず、構成を説明する。なお、実施例1〜実施例3において説明したモータ10,10A,10Bと同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8は、実施例4の回転電機の潤滑構造を適用したモータを示す縦断面図である。
実施例4におけるモータ(回転電機)10Cでは、ロータ13Cの回転子コア15Cの円筒部内側面15dに設けた複数の第1〜第3異物受け部41a,41b,41cを、シャフト14の軸方向に並ぶ複数の円周α,β,γ上に配置した。
さらに、この実施例4では、これらの第1〜第3異物受け部41a,41b,41cが、潤滑油の流れ方向に重ならないように、シャフト14の軸方向に沿って互い違いになるように配置した。
さらに、これらの第1〜第3異物受け部41a,41b,41cは、潤滑油の流れの上流側となる連結部15b側から、円筒部内側面15dからの突出量が、次第に大きくなるように設定されている。つまり、第1異物受け部41aの突出量が最も小さく、第3異物受け部41cの突出量が最も大きい。
次に、作用を説明する。
この実施例4のモータ10Cにおいて供給された潤滑油は、連結部15bの連結部内側面15eから円筒部15aの円筒部内側面15dに沿って流れ、異物を含んだまま、第1〜第3異物受け部41a,41b,41cを順に通過する。このとき、第1〜第3異物受け部41a,41b,41cによって、潤滑油に含まれる異物は次第に除去され、回転子コア15Cの内側から排出される潤滑油には異物はほとんど含まれていない。
ここで、第1〜第3異物受け部41a,41b,41cが、シャフト14の軸方向に沿って互い違いになるように配置されている。このため、第1〜第3異物受け部41a,41b,41cは、潤滑油の流れ方向に重ならず、回転子コア15Cの内側を流れる潤滑油の流れが阻害されにくくなり、潤滑油の流れを妨げずに異物を回収することができる。
次に、効果を説明する。
実施例4の回転電機の潤滑構造にあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
(8) 前記異物受け部41a,41b,41cは、前記シャフト14の軸方向に沿って、互い違いになるように配置した構成とした。
このため、異物受け部41a,41b,41cによって潤滑油の流れが妨げられず、潤滑効果を損なうことなく異物の回収を行うことができる。
以上、本発明の回転電機の潤滑構造を実施例1〜実施例4に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1の回転電機の潤滑構造では、異物除去溝20がシャフト14を取り囲むリング形状を呈する凹みとなっているが、溝形状はこれに限らない。例えば、図9に示すように、複数の円弧状の異物除去溝20A,・・・を、連結部内側面15e上の同一円周に沿って配置してもよい。この場合、隣接する異物除去溝20A,20Aの間を潤滑油がスムーズに流れ、異物を回収しつつ潤滑油の円滑な流れを確保することができる。
さらに、図10に示すように、複数の円弧状の異物除去溝20B,・・・を、連結部内側面15e上の複数の円周に沿って配置すると共に、径方向に互い違いになるように配置してもよい。この場合であっても、異物の回収と潤滑油の循環を両立することができる。
また、実施例2の異物受け部30は、長尺鋼板を軸方向に沿って直角に屈曲すると共に、さらに短手方向の一方の端部30aを直角に屈曲して捕捉部31が形成されているが、鉤形状の異物受け部として、図11に示すものであってもよい。
この図11に示すモータ10Dの異物受け部42は、回転子コア15Dからシャフト14に向けて突出した異物受け面42aが、連結部15b側に傾斜している。さらに、この異物受け面42aの先端から延在した捕捉面42bは、円筒部内側面15dに対して傾斜している。これにより、異物受け部42に入り込んだ潤滑油は排出されやすくなり、潤滑油のスムーズな循環が阻害されない。
さらに、この図11に示す異物受け部42では、シャフト14の軸方向に沿って複数並んでいるが、連結部15b側に配置されたものから次第に突出量を大きくすることで、さらに潤滑油の流れの妨げになりにくくすることができる。
そして、上述の実施例では、潤滑油に含まれた異物を遠心力で分離することで異物除去を行うものとなっているが、例えば、鉄粉等の磁性体の異物であれば、図12に示すモータ10Eように、円筒部15aの円筒部内側面15dに設けたマグネット43によって捕捉し、潤滑油からの異物除去を行うことができる。この場合、潤滑油の流れは全く阻害されることなく異物を除去することができる。さらに、マグネット43を円筒部内側面15dの全周に設けることで、異物の除去率を向上することができる。
さらに、図13に示すモータ10Fように、円筒部内側面15dにマグネット43を設けた場合において、マグネット43よりも潤滑油の流れの下流側に潤滑油に含まれる異物を除去する異物除去溝44を設けてもよい。この場合、マグネット43によって捕捉できない非磁性系の異物を異物除去溝44内に捕捉することができ、異物除去率をさらに向上することができる。
そして、潤滑油に含まれる異物を除去するための異物除去手段としての異物除去溝は、連結部内側面15e及び円筒部内側面15dの双方に設けてもよい。また、蓋体22は、実施例1では異物除去溝20の開口21の一部を閉鎖しているが、例えば開閉機構を有する蓋体であれば、開口21を全て閉鎖し、適宜開閉するようにしてもよい。この場合であれば、異物除去性能をさらに高めることができる。
さらに、上述の実施例では、電磁鋼板部として多数の磁性プレートをシャフト14の軸方向に沿って積層して形成された鉄心16を用いたが、これに限らない。電磁鋼板部は、強磁性体を微細な粉末にし、その表面を絶縁被膜で覆ってから圧縮して固めた圧紛磁心であってもよいし、通電によって電磁力を発生する界磁コイルであってもよい。
そして、上述の実施例では、回転電機の潤滑構造をインホイールモータに適用した例を示したが、電気自動車あるいはハイブリッド車に形成されたモータルームに配置し、左右前輪又は左右後輪を同時に回転駆動する駆動モータとして適用することもできる。
10 モータ(回転電機)
11 モータケース(モータハウジング)
12 ステータ
13 ロータ
14 シャフト
14c オイル流路
14e 排出孔
15 回転子コア
15a 円筒部
15b 連結部
15c 外周面
15d 円筒部内側面(内壁部)
15e 連結部内側面(内壁部)
16 鉄心(電磁鋼板部)
K コイル
G エアギャップ
20 異物除去溝(異物除去手段)
21 開口
22 蓋体
23 オイル抜き穴
30 異物受け部(異物除去手段)

Claims (8)

  1. モータハウジングに固定されたステータと、前記ステータの内側にエアギャップを介して配置されたロータと、を備えた回転電機において、
    前記ロータは、
    前記モータハウジングに回転可能に支持されるシャフトと、
    前記シャフトに固定され、このシャフトを取り囲むように配置された回転子コアと、
    前記回転子コアの内壁部に設けられ、前記回転電機の内部を循環する潤滑油に含まれる異物を除去する異物除去手段と、
    を有することを特徴とする回転電機の潤滑構造。
  2. 請求項1に記載された回転電機の潤滑構造において、
    前記異物除去手段は、前記回転子コアの内側面に設けられ、前記シャフト側に開放する開口を有する異物除去溝であることを特徴とする回転電機の潤滑構造。
  3. 請求項2に記載された回転電機の潤滑構造において、
    前記異物除去溝は、前記開口を少なくとも一部閉鎖する蓋体を有することを特徴とする回転電機の潤滑構造。
  4. 請求項2又は請求項3に記載された回転電機の潤滑構造において、
    前記異物除去溝は、前記ロータの外側に連通するオイル抜き孔を有することを特徴とする回転電機の潤滑構造。
  5. 請求項1に記載された回転電機の潤滑構造において、
    前記異物除去手段は、前記回転子コアの内側面に設けられ、前記回転子コアから前記シャフトに向けて突出する鉤状の異物受け部であることを特徴とする回転電機の潤滑構造。
  6. 請求項5に記載された回転電機の潤滑構造において、
    前記異物受け部は、前記回転子コアの周方向に沿って、所定の間隔をおいて等間隔に複数配置したことを特徴とする回転電機の潤滑構造。
  7. 請求項5又は請求項6に記載された回転電機の潤滑構造において、
    前記異物受け部は、前記シャフトの軸方向に並ぶ複数の円周上に配置したことを特徴とする回転電機の潤滑構造。
  8. 請求項7に記載された回転電機の潤滑構造において、
    前記異物受け部は、前記シャフトの軸方向に沿って、互い違いになるように配置したことを特徴とする回転電気の潤滑構造。
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