JP2012064961A - 電子部品の製造方法 - Google Patents

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英謙 西脇
Hirokazu Ozaki
廣和 尾▲崎▼
Tomoya Maeda
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Abstract

【課題】本発明は、電子部品の厚みの精度の向上を図ることにより、大掛かりな製造設備を用いなくてもフィルムの剥離を行うことができる電子部品の製造方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明の電子部品の製造方法は、外形が直方体以外の形状である電子部品を形成するにあたり、ウェハ1の表面に溝2を形成し、ウェハ1の裏面に研削と研磨のいずれか一方もしくは両方を施す工程において溝2を貫通させて、ウェハ1を個片の電子部品に分割するようにしたものである。
【選択図】図9

Description

本発明は、1枚のウェハから複数個の半導体やセンサなどを得る電子部品の製造方法に関するものである。
半導体がウェハから製造されていることは広く知られているが、近年、半導体製造技術を利用したアクチュエータやセンサなどが製造されている。マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム(Micro Electro Mechanical Systems 以下、「MEMS」と記す。)も半導体製造技術を利用している。このような、半導体や半導体製造技術を利用したアクチュエータ、センサおよびMEMSデバイス等の電子部品では、近年、製造コストの低減や、これらの電子部品を使用した電子機器の小型化などのために、デバイスの小型化、高密度化が進んでいる。
これらの電子部品の小型化においては平面上のサイズを小さくするだけでなく、電子部品の厚さも薄くすることが進められており、このために、ウェハの状態で、機能素子が形成されたウェハの表面ではなく、これに対向するウェハの裏面に研削や研磨を施して薄型化を図っている。このようにウェハの裏面に研削や研磨を施すことはバックグラインドと呼ばれている。
このバックグラインドの際には、機能素子が形成されたウェハの表面の保護およびウェハを固定するために、ウェハの表面にテープを貼り付けることが行われている。このテープはバックグラインドテープと呼ばれている。
バックグラインドテープに、粘着剤を有する粘着テープを用いた技術は知られている(特許文献1参照)。
バックグラインドテープは、バックグラインドの際には粘着力が高く、ウェハから剥離するときは粘着力が低いことが好ましい。この点に着目し、初期状態では高い粘着力を有し、剥離前に特定の工程を行うことにより粘着力が低下する粘着テープを利用した方法が考えられ、粘着剤として紫外線硬化樹脂を用いたもの(特許文献2参照)、あるいは熱可塑性フィルムを用いたもの(特許文献3参照)が知られている。
一方、ラベル、ステッカー等を繰り返し貼り付けることを可能としたフィルムとして、剥離前に特殊な処理を行うことをせずとも、貼り合わせているときの密着力が高く、剥離時の力が非常に小さいフィルムが知られている(特許文献4参照)。
特開平9−213662号公報 特開平10−172931号公報 特開2002−203821号公報 特開2004−59800号公報
粘着剤を有する粘着テープをバックグラインドテープとして使用した場合には、一般に粘着剤の厚みのバラツキが大きいため、バックグラインドによるウェハの厚みのバラツキを低減させることは困難であるという課題を有していた。
また、バックグラインド時の粘着力を高くし、剥離時の力を弱くするためには、紫外線の照射や加熱をするための設備が必要になってしまい、製造設備が大掛かりになってしまうという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、電子部品の厚みの精度の向上を図ることにより、大掛かりな製造設備を用いなくてもフィルムの剥離を行うことができる電子部品の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、ウェハの表面に複数の機能素子を形成する工程と、前記ウェハの表面にフィルムを貼る工程と、前記ウェハの裏面に研削と研磨のいずれか一方もしくは両方を施す工程と、前記ウェハの表面から前記フィルムを剥離する工程と、前記ウェハを個片の電子部品に分割する工程と、前記個片の電子部品を取り出す工程とを備え、前記電子部品は外形が直方体以外の形状であり、前記ウェハの表面にフィルムを貼る工程の前に前記ウェハの表面から溝を形成する工程を付加し、前記ウェハの裏面に研削と研磨のいずれか一方もしくは両方を施す工程において前記溝を貫通させることによって、前記ウェハを個片の電子部品に分割するようにしたものである。
以上のように本発明の電子部品の製造方法によれば、工程が簡単になるという作用効果を有するものである。
(a)〜(e)本発明の参考の形態1における電子部品の製造方法を示す製造工程図 (a)〜(c)同電子部品の製造方法を示す製造工程図 同電子部品の製造方法において用いられるウェハに第1の深さの溝を形成した後の状態を示す斜視図 同ウェハに分割溝を形成した後の状態を示す斜視図 同電子部品の平面図 同電子部品の正面図 (a)〜(e)本発明の参考の形態2における電子部品の製造方法を示す製造工程図 (a)〜(c)同電子部品の製造方法を示す製造工程図 (a)〜(d)本発明の実施の形態1における電子部品の製造方法を示す製造工程図 (a)〜(c)同電子部品の製造方法を示す製造工程図
(参考の形態1)
以下、本発明の参考の形態1について説明する。
図1(a)〜(e)および図2(a)〜(c)は本発明の参考の形態1における電子部品の製造方法を示す製造工程図、図3は同電子部品の製造方法において用いられるウェハに第1の深さの溝を形成した後の状態を示す斜視図、図4は同ウェハに分割溝を形成した後の状態を示す斜視図、図5は同電子部品の平面図、図6は同電子部品の正面図である。
図1〜図4において、1はSiで構成されたウェハで、このウェハ1の紙面上方の面である表面には複数の機能素子(図示せず)が形成されているものである。2はウェハ1の表面から形成された第1の深さの溝である。3はフィルムで、このフィルム3は基材フィルム(図示せず)上に密着層(図示せず)を形成することにより構成しているもので、再剥離性を有し、さらに前記ウェハ1に密着しているときの剪断方向の密着力が引き剥がし方向の密着力より大きくなるように構成するとともに、前記密着層(図示せず)は、前記ウェハ1の表面にフィルム3を貼るときと前記ウェハ1の表面から前記フィルム3を剥離する場合において、実質的に特性に変化がないように構成しているものである。このフィルム3における基材フィルムとしては、例えば、ポリエステルを用いることができる。なお、このフィルム3の厚みは50〜200ミクロンであり、バックグラインド時にウェハ1の表面の機能素子を保護する機能を有するものである。このようなフィルムとしては、例えば、FIXFILM(登録商標、フジコピアン株式会社)を用いることができる。
また、前記フィルム3としては、特開2004−59800号公報に記載されたシートを用いることができる。すなわち、両末端のみにビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、両末端および側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンとから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなるものを密着層として用いることができる。この密着層の構成は、粘着剤を用いるものではなく、密着力はファンデルワールス力に起因するものである。
そしてまた、前記フィルム3としては、吸盤の原理で密着するものを用いることができる。すなわち、ウェハ1とフィルム3との間に空気が介在しないようにして両者を密着させる方法によるものである。このようなフィルム3としては、密着層に多数の微小な吸盤を形成するものがあり、例えば、実開平5−65560号の段落番号(0015)に記載されているようなものが挙げられる。
なお、剪断方向の密着力とは、ウェハ1とフィルム3との接触面に平行な方向の密着力を意味している。また、引き剥がし方向の密着力とは、後述する図8(b)のようにフィルム3を端からめくってウェハ1からフィルム3を分離させるときの密着力を意味している。
4はスピンドルで、このスピンドル4の下面には砥石が形成されている。5はウェハ固定用テープで、このウェハ固定用テープ5は粘着力で貼り付けるものであり、公知のダイシング用のテープを用いることができる。6は金属で構成されたフラットリングで、このフラットリング6はウェハ固定用テープ5が撓まないようにウェハ固定用テープ5の周囲を保持するものである。7はウェハ1に形成された分割溝で、この分割溝7はウェハ1を後述する個片の電子部品8に分割するためのものである。8はウェハ1から複数得られる電子部品で、この電子部品8の一例として、本発明の参考の形態1においては、角速度センサに用いる音叉形状の部品を示している。
次に、本発明の参考の形態1における電子部品の製造方法について、図1(a)〜(e)および図2(a)〜(c)にもとづいて説明する。
図1(a)は、機能薄膜や電極膜等が所定の形状にパターニングされている機能素子(図示せず)が形成された工程後のウェハ1を表している断面図である。
図1(b)は、ウェハ1の表面から第1の深さの溝2を形成した後の状態を示すウェハ1の断面図である。また、図3は、このときのウェハ1の斜視図である。この第1の深さの溝2は、エッチングやレーザで形成することができる。
第1の深さの溝2の形成をエッチングで行う場合には、ウェットエッチング、ドライエッチングのいずれを用いてもよい。具体的なエッチング方法としては、まず、ウェハ1の表面にスピンコートでレジスト(図示せず)を塗布する。レジストとしては、一般的には樹脂系のポジ型フォトレジストが用いられるが、Siとのエッチング選択性があるアルミやチタン等の金属や酸化シリコン、窒化シリコン等のシリコン化合物を使用してもよい。次に、フォトリソグラフィーによりレジストを所定形状にパターニングし、その後、ドライエッチング装置(図示せず)にセットする。静電チャック(図示せず)によりウェハ1をステージ(図示せず)に吸着させた後、SF6やCF4等のフッ素系ガスを導入しSiをエッチングする。この時、プラズマ源としてICPを使用し、さらにエッチングとパッシベーションを交互に行うプロセスを使用すれば高レートで垂直性の良いSiの加工形状を得ることができる。エッチング終了後レジストを除去する。
第1の深さの溝2をダイシングにより形成する場合には、ウェハ1の裏面にダイシング用テープ(図示せず)を貼り付け、表面を上にしてダイシング装置のチャックテーブル(図示せず)にバキュームによる吸着等の方法により固定する。そして、切削水を掛けながらダイシング用ブレード(図示せず)を所定の回転数で回転させ、所定のスピードで移動させ、第1の深さの溝2を形成する。その後、ウェハ1の洗浄乾燥を行い、UVを照射してダイシング用テープの粘着力を低減し、テープを除去する。なお、ダイシング用テープの種類によっては熱によって粘着力を低減するものもある。また、ダイシング設備によっては、ダイシング用テープに貼り付けずに直接ウェハ1をダイシング装置のチャックテーブルに装着し、第1の深さの溝2の形成を行うこともできる。但し、第1の深さの溝2をダイシングで形成する場合には、第1の深さの溝2は直線状になってしまう。これに対し、エッチング、レーザで行う場合には、複雑な形状の溝を形成することができる。
なお、第1の深さの溝2の深さはバックグラインドにより薄層化する基板厚よりも10〜30%ほど深くするのが好ましい。
図1(c)は、ウェハ1において、図1(b)の断面図を示す断面線の直角方向の断面線における断面図である。図1(c)から明らかなように、第1の深さの溝2により個片の電子部品8を完全に囲むのではなく、第1の深さの溝2を形成しない部分を設け、バックグラインド工程直後においても個片の電子部品8が連結されているような構成にしておく。
図1(d)は、ウェハ1の表面にフィルム3を貼る工程を示す図である。フィルム3の密着層側がウェハ1に接するようにして、フィルム3をウェハ1の表面に貼る。このとき、ウェハ1とフィルム3の間に空気が入らないようにするために、ローラー等でフィルム3をウェハ1に押し当てるようにして貼る方法が好ましい。フィルム3は粘着剤を使用するものではなく、再剥離性を有するため、もし、ウェハ1とフィルム3の間に空気が入ったとしても、一度フィルム3を剥がして、再び貼り直すことができるものである。また、ウェハ1の表面が清浄な状態であればローラーで押さえる程度で十分な密着力を要するため、従来のような高価な設備や長時間の保持時間は不要となるものである。
図1(e)は、バックグラインドの工程を示す図である。図1(d)の状態から、フィルム3で表面が保護されたウェハ1の表面側をバックグラインド装置(図示せず)にセットし、そしてチャックテーブル(図示せず)にバキュームによる吸着等の方法により固定し、さらに表面に砥石が形成されたスピンドル4を回転させることによりウェハ1の裏面のバックグラインドを行う。バックグラインドは、ウェハ1が所望の厚みになるまで行う。バックグラインドが終了したら、ウェハ1の洗浄および乾燥を行う。
図2(a)は、ウェハ1にウェハ固定用テープ5を貼り付ける工程を示す図である。フラットリング6に貼り付けたウェハ固定用テープ5をウェハ1の裏面側に貼り付ける。
図2(b)は、ウェハ1からフィルム3を引き剥がす工程を示す図である。図2(a)のウェハ1の上下を入れ替え、ウェハ1を裏面側からバキュームにより固定して、ウェハ1からフィルム3を剥がす。この時、フィルム3は粘着剤を使用していないため、小さな力で引き剥がしが可能となり、これにより、加熱したり、専用の設備を使用することなく容易に剥がすことができるものである。
図2(c)は、ウェハ1を個片の電子部品8に分割する工程を示す図である。図4は、このときのウェハ1の斜視図である。この工程において、個片の電子部品8への分割は、ダイシングによりウェハ1に分割溝7を形成することにより行うことができる。ダイシングの方法は前述した図1(b)の工程と同様にして行うことができる。
個片の電子部品8に分割した後は、ダイボンディング装置(図示せず)にセットし、ピックアップニードル(図示せず)を用いてウェハ固定用テープ5の下側、すなわちウェハ1の裏面側から前記電子部品8を突き上げるとともに、前記電子部品8をウェハ1の表面側から吸着することにより前記電子部品8を取り出すようにしているものである。
上記した本発明の参考の形態1における電子部品の製造方法は、バックグラインドの際に機能素子が形成されたウェハ1の表面を保護するために、基材フィルムと密着層とにより構成したフィルム3をウェハ1の表面に貼るもので、このフィルム3は再剥離性を有し、かつ前記ウェハ1に密着しているときの剪断方向の密着力が引き剥がし方向の密着力より大きくなるように構成するとともに、前記密着層はウェハ1の表面にフィルム3を貼るときとウェハ1の表面からフィルム3を剥離する場合において、実質的に特性に変化がないように構成しているものである。
上記製造方法によれば、以下のような効果が得られるものである。
第一に、密着層が粘着剤を用いていないため、密着層の厚みの精度を向上させることができ、これにより、バックグラインド時の加工精度を向上させることができる。すなわち、バックグラインドの際には、チャックテーブル上にフィルム3を介して設置されたウェハ1をスピンドル4で研削または研磨を行うが、バックグラインドによるウェハ1の厚みはチャックテーブルとスピンドル4との位置関係で決まる。したがって、フィルム3の厚みのバラツキが大きいとウェハ1のバックグラインドによる厚み精度が悪くなってしまう。この点で、密着層を粘着剤で構成した場合は、粘着剤を基材フィルムに塗布した際の厚みの管理が容易ではなく、厚みのバラツキが大きくなってしまうことからウェハ1の厚み精度も悪化させてしまう。ここで、フィルム3の厚みのバラツキが大きい場合には、フィルム3の厚みを実測し、この実測値を考慮してウェハ1とフィルム3との位置関係を規定すればウェハ1の厚み精度を向上させることは可能であるが、密着層を粘着剤で構成した場合には、フィルム3の厚みを測定する際にフィルム3の密着層を測定子で接着させてしまうと、測定子に粘着剤が付着し、測定後のフィルム3の厚みが変化してしまう現象が生じてしまう。よって、この方法によっても、ウェハ1の厚み精度を向上させることは困難になってしまう。
第二に、フィルム3は再剥離性を有し、かつ密着層はウェハ1の表面にフィルム3を貼るときとウェハ1の表面からフィルム3を剥離する場合において、実質的に特性に変化がないように構成しているため、貼り直しをしても、密着力やフィルム3の厚みに変化はないもので、例えば、フィルム3とウェハ1との間に空気が入ってしまった場合には、フィルム3を一度剥がし、再び貼り直すことも可能となる。また、フィルム3を繰り返し使用することも可能である。この場合、一度使用すると、フィルム3にバックグラインド時に発生するウェハ1の削り屑が付着していることが考えられるため、フィルム3の洗浄が必要になる場合がある。
第三に、フィルム3はウェハ1に密着しているときの剪断方向の密着力が引き剥がし方向の密着力より大きくなるように構成しているため、従来技術のようにフィルム3をウェハ1から剥離する際に紫外線の照射や加熱をする必要はなく、またこれらの専用の設備も不要となり、したがって、特別な設備がなくてもフィルム3の剥離が可能となるものである。
また、本発明の参考の形態1における電子部品の製造方法は、ウェハ1の表面にフィルム3を貼る工程の前に前記ウェハ1の表面から第1の深さの溝2を形成する工程を付加し、前記ウェハ1の裏面にバックグラインドを施す工程において前記第1の深さの溝2を貫通させるようにし、前記ウェハ1の表面から前記フィルム3を剥離するとともに、前記ウェハ1から個片の電子部品8を取り出す工程を、前記ウェハ1の表面から前記フィルム3を剥離する工程と、前記ウェハ1を個片の電子部品8に分割する工程と、前記個片の電子部品8を取り出す工程とにより構成しているため、第1の深さの溝2を複雑な形状の溝にすることが可能となり、これにより第1の深さの溝2によって電子部品8の外形の一部を形成することができるため、直方体以外の形状の電子部品8の製造が可能になるものである。
そしてまた、ウェハ1の表面からフィルム3を剥離する工程の前に、前記ウェハ1の裏面にウェハ固定用テープ5を貼り、前記ウェハ1を個片の電子部品8に分割する工程を前記ウェハ1に分割溝を形成することにより行うようにしているため、研削または研磨を行うバックグラインドを行った直後に、ウェハ1が個片の電子部品8に分割されるということはなくなり、これにより、ウェハ1の上下を入れ替える際などの取扱いは優れたものとなるものである。これについて説明すると、個片の電子部品8に分割することによりフィルム3は撓み易くなるが、本発明の参考の形態1におけるフィルム3のように粘着剤を用いない構成で、かつフィルム3を引き剥がし易いように構成している場合には、フィルム3が撓むとフィルム3がウェハ1から引き剥がされるときと同じような力が加わるため、フィルム3の剥離が生じ易くなってしまう。すなわち、フィルム3に固定されている電子部品8が脱落してしまうという現象が生じるおそれがある。しかしながら、ウェハ1を個片の電子部品8に分割していなければ、このような現象の発生を防止することが可能となるものである。また、前記ウェハ1の表面にはフィルム3が貼られ、かつ裏面にはウェハ固定用テープ5が貼られた状態になっているため、この状態においてはさらにウェハ1の取扱いが優れたものとなるものである。そしてまた、ウェハ1の裏面にはウェハ固定用テープ5が貼られているため、分割溝7をウェハ1に形成する場合においては、ウェハ1を固定することができるため、ウェハ1の分割時の取扱いも優れたものが得られるものである。
さらに、個片の電子部品8を取り出す工程は、ウェハ1の裏面から個片に分割された電子部品8をピックアップニードル(図示せず)で突き上げるとともに、前記電子部品8をウェハ1の表面側から吸着することにより行うようにしているため、機能素子が形成されていないウェハ1の裏面をピックアップニードル(図示せず)で突き上げて電子部品8を取り出すことができ、これにより、機能素子に損傷を与えるのを防止することができるものである。
さらにまた、ウェハ1の表面にフィルム3を貼る工程を真空中で行うようにすれば、ウェハ1とフィルム3との間に空気が入るのを防止することができるため、フィルム3のウェハ1への密着力を向上させることができるものである。
(参考の形態2)
以下、参考の形態2を用いて、本発明の特に請求項1、4〜6、8に記載の発明について説明する。
図7(a)〜(e)および図8(a)〜(c)は本発明の参考の形態2における電子部品の製造方法を示す製造工程図である。
図7(a)〜(e)および図8(a)〜(c)において、1〜8の符号が示す構成要素は上記した本発明の参考の形態1における電子部品の製造方法で示した構成要素1〜8と同一であるため、その説明は省略し、それ以外の構成要素について説明する。9はウェハ1の表面側から形成された第2の深さの溝である。本発明の参考の形態2における電子部品の製造方法で製造される電子部品の形状は、上記した本発明の参考の形態1における電子部品8と同様であり、図5、図6に示す形状に構成されている。
次に、本発明の参考の形態2における電子部品の製造方法について説明する。
図7(a)、図7(b)、図7(d)、図8(a)、図8(b)における工程は、上記本発明の参考の形態1で示した図1(a)、図1(b)、図1(d)、図2(a)、図2(b)に示す工程と略同様であるため、その説明は省略し、それ以外の工程について説明する。
図7(c)は、ウェハ1の表面から第2の深さの溝9を形成した後の状態を示すウェハ1の断面図である。第2の深さの溝9は後の工程でウェハ1を分割させるための溝であり、その形成場所は上記した本発明の参考の形態1における分割溝7が形成された場所と同じところである。そして、この第2の深さの溝9は、第1の深さの溝2よりも浅く形成されるもので、バックグラインドにより薄層化した後のウェハ1の厚みの50〜70%ほどの深さに形成するのが好ましい。
図7(e)は、バックグラインドの工程を示す図である。このバックグラインドの工程では、第1の深さの溝2は貫通させるが、第2の深さの溝9は貫通させないようにウェハ1の裏面を研削または研磨する。
図8(c)は、ウェハ1に分割溝7を形成してウェハ1を個片の電子部品8に分割した状態を示す図である。分割溝7は第2の深さの溝9を利用して形成されており、具体的には、第2の深さの溝9をさらにダイシングで深く削ることによって形成することができる。
なお、ダイシングの代わりに、ウェハ1に曲げ応力を与え、第2の深さの溝9を割れ目として折ることにより分割することもできる。これは、いわゆるチョコレートブレイクと呼ばれる分割の方法である。
本発明の参考の形態2における電子部品の製造方法は、バックグラインドの際に機能素子が形成されたウェハ1の表面を保護するために、基材フィルムと密着層とにより構成したフィルム3をウェハ1の表面に貼るようにしたものである。そしてこのフィルム3は、再剥離性を有し、さらに前記ウェハ1に密着しているときの剪断方向の密着力が引き剥がし方向の密着力より大きくなるように構成するとともに、前記密着層(図示せず)は、前記ウェハ1の表面にフィルム3を貼るときと前記ウェハ1の表面から前記フィルム3を剥離する場合において、実質的に特性に変化がないように構成しているものである。
上記した本発明の参考の形態2における電子部品の製造方法においては、本発明の参考の形態1における効果と同様の効果が得られるものである。
また、上記本発明の参考の形態2における電子部品の製造方法においては、ウェハ1の表面にフィルム3を貼る工程の前に前記ウェハ1の表面から第1の深さの溝2とこの第1の深さの溝2よりも浅い第2の深さの溝9を形成する工程を付加し、前記ウェハ1の裏面に研削と研磨のいずれか一方もしくは両方を施す工程において第1の深さの溝2は貫通させるが前記第2の深さの溝9は貫通させないようにし、前記ウェハ1の表面から前記フィルム3を剥離するとともに、前記ウェハ1から個片の電子部品8を取り出す工程を、前記ウェハ1の表面から前記フィルム3を剥離する工程と、前記第2の深さの溝9により前記ウェハ1を個片の電子部品8に分割する工程と、前記電子部品8を取り出す工程とにより構成しているため、第1の深さの溝2をウェハ1を分割するための溝とは異なる溝とすることができ、これにより、複雑な形状の溝にすることができるため、直方体以外の形状の電子部品の製造が可能になるとともに、ウェハ1を個片の電子部品8に分割する際には、既に形成されている第2の深さの溝9の部分を用いて分割するため、この分割が容易にできるものである。
そしてまた、上記本発明の参考の形態2における電子部品の製造方法においては、ウェハ1の表面からフィルム3を剥離する工程の前に、ウェハ1の裏面にウェハ固定用テープ5を貼り、第2の深さの溝9により前記ウェハ1を個片の電子部品8に分割する工程を第2の深さの溝9を貫通させるか、または前記第2の深さの溝9に沿って前記ウェハ1を割ることにより行うようにしているため、ウェハ1の裏面に研削と研磨のいずれか一方もしくは両方を施した直後に、ウェハ1が個片の電子部品に分割されるということはなくなり、またウェハ1の表面にはフィルム3を貼り、かつ裏面にはウェハ固定用テープ5を貼るようにしているため、ウェハ1の取扱いも優れたものとなり、さらにウェハ1を個片の電子部品8に分割するための分割溝7をウェハ1に形成する場合、ウェハ1を固定することができるため、ウェハ1の分割時の取扱いも優れたものが得られるという効果を有するものである。
さらに、個片の電子部品8を取り出す工程は、上記した本発明の参考の形態1と同様に、ウェハ1の裏面から個片に分割された電子部品8をピックアップニードル(図示せず)で突き上げるとともに、前記電子部品8をウェハ1の表面側から吸着することにより行うようにしているため、機能素子が形成されていないウェハ1の裏面をピックアップニードル(図示せず)で突き上げて電子部品8を取り出すことができ、これにより、機能素子に損傷を与えるのを防止することができるものである。
さらにまた、ウェハ1の表面にフィルム3を貼る工程を真空中で行うようにすれば、ウェハ1とフィルム3との間に空気が入るのを防止することができるため、フィルム3のウェハ1への密着力を向上させることができるものである。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1に記載の発明について説明する。
図9(a)〜(d)および図10(a)〜(c)は本発明の実施の形態1における電子部品の製造方法を示す製造工程図である。
図9(a)〜(d)および図10(a)〜(c)において、1〜8の符号が示す構成要素は上記した本発明の参考の形態1における電子部品の製造方法で示した構成要素1〜8と同一であるため、その説明は省略する。本発明の実施の形態1における電子部品の製造方法で製造される電子部品の形状は、上記した本発明の参考の形態1における電子部品8と同様であり、図5、図6に示す形状に構成されている。
次に、本発明の実施の形態1における電子部品の製造方法について説明する。
図9(a)は上記本発明の参考の形態1で示した図1(a)と同様である。
図9(b)は、ウェハ1の表面から第1の深さの溝2を形成した後の状態を示すウェハ1の断面図である。第1の深さの溝2は電子部品8の形状を形成するための溝と分割のための溝の両方が形成されているものである。この第1の深さの溝2は全てをエッチングで形成することができるが、電子部品8の形状を形成するための溝をエッチングで形成し、そしてウェハ1を個片の電子部品8に分割するための溝をダイシングで形成することもできる。第1の深さの溝2は上記本発明の参考の形態1で示した第1の深さの溝2と同様の深さにするのが好ましい。
図9(c)は、ウェハ1の表面にフィルム3を貼る工程を示す図であり、この工程は上記した本発明の参考の形態1における図1(d)に示す工程と同様に行うことができる。
図9(d)は、バックグラインドの工程を示す図である。この工程も上記した本発明の参考の形態1における図1(e)に示す工程と同様に行うことができるもので、この工程により、ウェハ1は個片の電子部品8に分割される。
図10(a)は、ウェハ1にウェハ固定用テープ5を貼り付ける工程を示す図で、この工程も上記した本発明の参考の形態1における図2(a)に示す工程と同様に行うことができるものである。
図10(b)は、ウェハ1からフィルム3を引き剥がす工程を示す図である。図10(a)のウェハ1の上下を入れ替えウェハ1を裏面側からバキュームにより固定して、ウェハ1からフィルム3を剥がす。この時、フィルム3は粘着剤を使用していないため、小さな力で引き剥がしが可能となり、これにより、加熱したり、専用の設備を使用することなく容易に剥がすことができるものである。
図10(c)は、ウェハ1を個片の電子部品8に分割する工程を示す図である。この工程において、個片の電子部品8への分割は、ダイシングによりウェハ1に分割溝7を形成することにより行うことができる。ダイシングの方法は前述した図1(b)の工程と同様にして行うことができる。
個片の電子部品8に分割した後は、ダイボンディング装置(図示せず)にセットし、ピックアップニードル(図示せず)を用いてウェハ固定用テープ5の下側、すなわちウェハ1の裏面側から前記電子部品8を突き上げるとともに、前記電子部品8をウェハ1の表面側から吸着することにより前記電子部品8を取り出すようにしているものである。
上記した本発明の実施の形態1における電子部品の製造方法は、ウェハ1の表面にフィルム3を貼る工程の前に前記ウェハ1の表面から第1の深さの溝2を形成する工程を付加し、前記ウェハ1の裏面に研削と研磨のいずれか一方もしくは両方を施す工程において前記第1の深さの溝2を貫通させることによって、前記ウェハ1を個片の電子部品8に分割するようにしているため、工程を単純にすることができるものである。
本発明に係る電子部品の製造方法は、電子部品の厚みの精度の向上を図ることにより、大掛かりな製造設備を用いなくてもフィルムの剥離を行うことができるという効果を有するものであり、特にバックグラインドを行う電子部品の製造方法に適用することにより有用となるものである。
1 ウェハ
2 第1の深さの溝
3 フィルム
4 スピンドル
5 ウェハ固定用テープ
6 フラットリング
7 分割溝
8 電子部品
9 第2の深さの溝

Claims (1)

  1. ウェハの表面に複数の機能素子を形成する工程と、前記ウェハの表面にフィルムを貼る工程と、前記ウェハの裏面に研削と研磨のいずれか一方もしくは両方を施す工程と、前記ウェハの表面から前記フィルムを剥離する工程と、前記ウェハを個片の電子部品に分割する工程と、前記個片の電子部品を取り出す工程とを備え、前記電子部品は外形が直方体以外の形状であり、前記ウェハの表面にフィルムを貼る工程の前に前記ウェハの表面から溝を形成する工程を付加し、前記ウェハの裏面に研削と研磨のいずれか一方もしくは両方を施す工程において前記溝を貫通させることによって、前記ウェハを個片の電子部品に分割するようにした電子部品の製造方法。
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