JP2012063021A - 真空断熱材及びそれを用いた冷蔵庫 - Google Patents

真空断熱材及びそれを用いた冷蔵庫 Download PDF

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    • F25D2201/14Insulation with respect to heat using subatmospheric pressure

Abstract

【課題】断熱性能の低下を抑制しつつ放熱パイプ等を収納する凹所を有する真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫を提供することを目的とする。
【解決手段】繊維集合体の芯材と、該芯材を収納する外被材とを有し、前記外被材内を減圧した真空断熱材において、前記芯材は第一の芯材と、該第一の芯材より大きい第二の芯材とを積層して、前記第二の芯材は前記第一の芯材側に湾曲することで周囲に連続する凹部が形成されたことを特徴とする。
【選択図】 図6

Description

本発明は真空断熱材及び真空断熱材を適用した冷蔵庫に関するものである。
本技術分野の背景技術として、特開2008−64323号公報(特許文献1)がある。この公報には、「外箱と内箱間に発泡断熱材を充填した断熱箱体と、外箱の内面側に配される放熱パイプと、芯材を外包材で覆って内部が減圧されるとともに放熱パイプが嵌められる溝部を設けた真空断熱パネルとを備えた冷蔵庫において、真空断熱パネルは、溝部を形成した面の裏面に溝部に対向して形成されるとともに溝部よりも長手方向に垂直な幅が広い凸部を有することを特徴としている」と記載されている。
特開2008−64323号公報
特許文献1では、真空引きされた真空断熱パネルが、上金型及び下金型によってプレス加工されて、放熱パイプが嵌められる溝部及び凸部を形成している。プレス加工によって溝部及び凸部を形成する場合、例えば、プレス加工時に、金型に埃などが付着していると真空断熱材が傷付けられ、リークする場合がある。また、プレス加工により芯材が切断されて、断熱性能が低下する。
また、溝部を形成した面の裏面に溝部に対向して形成されるとともに溝部よりも長手方向に垂直な幅が広い凸部を有するため、凸部で外包材が大きく伸ばされて、クラックなどが発生して信頼性が低下する。
そこで本発明は、断熱性能の低下を抑制しつつ放熱パイプ等を収納する凹所を有する真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。一例として、繊維集合体の芯材と、該芯材を収納する外被材とを有し、前記外被材内を減圧した真空断熱材において、前記芯材は第一の芯材と、該第一の芯材より大きい第二の芯材とを積層して、前記第二の芯材は前記第一の芯材側に湾曲することで周囲に連続する凹部が形成する。
本発明によれば、断熱性能の低下を抑制しつつ放熱パイプ等を収納する凹所を有する真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫を提供することができる。
本発明の実施例における冷蔵庫の正面図。 図1のA−A断面図。 本発明の実施例における真空断熱材の概略断面図。 (a)は真空断熱材の芯材配置説明図、(b)は矢印Cから目視した図、(c)は真空断熱材の概略断面図。 本発明の実施例1を示す真空断熱材の芯材構成の説明図。 本発明の実施例1を示す真空断熱材の縦断面図(図5のB−B断面図)。 本発明の実施例2を示す真空断熱材の芯材構成の説明図。 本発明の実施例2を示す真空断熱材の外箱への設置状態の説明図。
以下、本発明の実施形態について、図1〜図3を用いて説明する。図1は本実施形態を示す冷蔵庫の正面図であり、図2は図1のA−A断面図を示している。
冷蔵庫1は、図2に示すように、上から冷蔵室2,製氷室3a(上段冷凍室3b),下段冷凍室4,野菜室5を有している。図1の符号は、各室の前面開口を閉塞する扉であり、冷蔵室2にはヒンジ10等を中心に回動する冷蔵室扉6a,6bを備えている。冷蔵室扉6a,6b以外は、引き出し式の扉であり、製氷室扉7a,上段冷凍室扉7b,下段冷凍室扉8,野菜室扉9をそれぞれ配置する。これらの引き出し式扉を引き出すと、各室の容器が共に引き出されてくる。各扉には冷蔵庫1と密着させるためのパッキン11を備え、各扉の室内側外周縁に取り付けられている。
また、冷蔵室2と製氷室3a及び上段冷凍室3bとの間を区画断熱するために、仕切断熱壁12を配置している。この仕切断熱壁12は厚さ30〜50mm程度の断熱壁で、スチロフォーム,発泡断熱材(硬質ウレタンフォーム),真空断熱材等、それぞれを単独使用又は複数の断熱材を組み合わせて構成されている。
製氷室3a及び上段冷凍室3bと下段冷凍室4の間は、温度帯が同じであるため区画断熱する仕切り断熱壁ではなく、パッキン11受面を形成した仕切り部材13を設けている。
下段冷凍室4と野菜室5の間には区画断熱するための仕切断熱壁14を設けており、仕切断熱壁12と同様に30〜50mm程度の断熱壁であり、スチロフォーム、或いは発泡断熱材(硬質ウレタンフォーム),真空断熱材等で構成されている。
基本的に冷蔵,冷凍等の貯蔵温度帯の異なる部屋の仕切りには仕切断熱壁を設置している。尚、箱体20内には上から冷蔵室2,製氷室3a及び上段冷凍室3b,下段冷凍室4,野菜室5の貯蔵室をそれぞれ区画形成しているが、各貯蔵室の配置については特にこれに限定するものではない。また、冷蔵室扉6a,6b,製氷室扉7a,上段冷凍室扉7b,下段冷凍室扉8,野菜室扉9に関しても回転による開閉,引き出しによる開閉及び扉の分割数等、特に限定するものではない。
箱体20は、外箱21と内箱22とを備え、外箱21と内箱22とによって形成される空間に断熱部を設けて箱体20内の各貯蔵室と外部とを断熱している。この外箱21と内箱22の間の空間に真空断熱材50を配置し、真空断熱材50以外の空間には硬質ウレタンフォーム等の発泡断熱材23を充填してある。真空断熱材50については図3で詳細に説明する。
また、冷蔵庫の冷蔵室2,製氷室3a,上段冷凍室3b,下段冷凍室4,野菜室5等の各室を所定の温度に冷却するために製氷室3a,上段冷凍室3b,下段冷凍室4の背側には冷却器28が備えられている。この冷却器28と圧縮機30と凝縮器30a、図示しないキャピラリーチューブとを接続し、冷凍サイクルを構成している。冷却器28の上方にはこの冷却器28にて冷却された冷気を冷蔵庫内に循環して所定の低温温度を保持する送風機27が配設されている。
また、箱体20の天面後方部には冷蔵庫1の運転を制御するための基板や電源基板等の電気部品41を収納するための凹部40が形成されており、電気部品41を覆うカバー42が設けられている。カバー42の高さは外観意匠性と内容積確保を考慮して、外箱21の天面とほぼ同じ高さになるように配置している。特に限定するものではないが、カバー42の高さが外箱の天面よりも突き出る場合は10mm以内の範囲に収めることが望ましい。
これに伴って、凹部40は発泡断熱材23側に電気部品41を収納する空間だけ窪んだ状態で配置されるため、断熱厚さを確保するため必然的に内容積が犠牲になってしまう。内容積をより大きくとると凹部40と内箱22間の発泡断熱材23の厚さが薄くなってしまう。このため、凹部40の発泡断熱材23中に真空断熱材50aを配置して断熱性能を確保,強化している。本実施例では、真空断熱材50aを前述の庫内灯45のケース45aと電気部品41に跨るように略Z形状に成形した1枚の真空断熱材50aとしている。尚、前記カバー42は耐熱性を考慮し鋼板製としている。
また、箱体20の背面下部に配置された圧縮機30や凝縮器31は発熱の大きい部品であるため、庫内への熱侵入を防止するため、内箱22側への投影面に真空断熱材50dを配置している。
次に、真空断熱材50について、図3を用いてその構成を説明する。真空断熱材50は、芯材51と該芯材51を圧縮状態に保持するための内包材52と、内包材52で圧縮状態に保持した芯材51を被覆するガスバリヤ層を有する外被材53と、吸着剤とを備えている。
外被材53は真空断熱材50の両面に配置され、同じ大きさのラミネートフィルムの稜線から一定の幅の部分を熱溶着された溶着部56により貼り合わせた袋状で構成されている。なお、本実施例において、芯材51についてはバインダー等で接着や結着していない柔軟性を有する無機繊維の積層体として平均繊維径4μmのグラスウールを用いた。
芯材51については、無機系繊維材料の積層体を使用することによりアウトガスが少なくなるため、断熱性能的に有利であるが、特にこれに限定するものではなく、例えばセラミック繊維やロックウール,グラスウール以外のガラス繊維等の無機繊維等でも良い。
芯材51の種類によっては内包材52が不要の場合もある。また、芯材51については、無機系繊維材料の他に、有機系樹脂繊維材料を用いることができる。有機系樹脂繊維の場合、耐熱温度等をクリヤーしていれば特に使用に際しては制約されるものではない。具体的には、ポリスチレンやポリエチレンテレフタレート,ポリプロピレン等をメルトブローン法やスパンボンド法等で1〜30μm程度の繊維径になるように繊維化するのが一般的であるが、繊維化できる有機系樹脂や繊維化方法であれば特に問うものではない。
外被材53のラミネート構成についてはガスバリヤ性を有し、熱溶着可能であれば特に限定するものではないが、本実施形態においては、表面保護層,ガスバリヤ層a,ガスバリヤ層b,熱溶着層の4層構成からなるラミネートフィルムとし、表面層は保護材の役割を持つ樹脂フィルムとし、ガスバリヤ層aは樹脂フィルムに金属蒸着層を設け、ガスバリヤ層bは酸素バリヤ性の高い樹脂フィルムに金属蒸着層を設け、ガスバリヤ層aとガスバリヤ層bは金属蒸着層同士が向かい合うように貼り合わせている。
熱溶着層については表面層と同様に吸湿性の低いフィルムを用いた。具体的には、表面層を二軸延伸タイプのポリプロピレン,ポリアミド,ポリエチレンテレフタレート等の各フィルム、ガスバリヤ層aをアルミニウム蒸着付きの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、ガスバリヤ層bをアルミニウム蒸着付きの二軸延伸エチレンビニルアルコール共重合体樹脂フィルム又はアルミニウム蒸着付きの二軸延伸ポリビニルアルコール樹脂フィルム、或いはアルミ箔とし、熱溶着層を未延伸タイプのポリエチレン,ポリプロピレン等の各フィルムとした。
この4層構成のラミネートフィルムの層構成や材料については特にこれらに限定するものではない。例えばガスバリヤ層a,bとして、金属箔、或いは樹脂系のフィルムに無機層状化合物,ポリアクリル酸等の樹脂系ガスバリヤコート材,DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等によるガスバリヤ膜を設けたものや、熱溶着層には例えば酸素バリヤ性の高いポリブチレンテレフタレートフィルム等を用いても良い。
表面層についてはガスバリヤ層aの保護材であるが、真空断熱材の製造工程における真空排気効率を良くするためにも、好ましくは吸湿性の低い樹脂を配置するのが良い。また、通常ガスバリヤ層bに使用する金属箔以外の樹脂系フィルムは、吸湿することによってガスバリヤ性が著しく悪化してしまうため、熱溶着層についても吸湿性の低い樹脂を配置することで、ガスバリヤ性の悪化を抑制すると共に、ラミネートフィルム全体の吸湿量を抑制するものである。
これにより、先に述べた真空断熱材50の真空排気工程においても、外被材53が持ち込む水分量を小さくできるため、真空排気効率が大幅に向上し、断熱性能の高性能化につながっている。尚、各フィルムのラミネート(貼り合せ)は、二液硬化型ウレタン接着剤を介してドライラミネート法によって貼り合わせるのが一般的であるが、接着剤の種類や貼り合わせ方法には特にこれに限定するものではなく、ウェットラミネート法,サーマルラミネート法等の他の方法によるものでも何ら構わない。
また、内包材52については本実施例では熱溶着可能なポリエチレンフィルム、吸着剤については物理吸着タイプの合成ゼオライトを用いたが、いずれもこれらの材料に限定するものではない。内包材52についてはポリプロピレンフィルム,ポリエチレンテレフタレートフィルム,ポリブチレンテレフタレートフィルム等、吸湿性が低く熱溶着でき、アウトガスが少ないものであれば良く、吸着剤については水分やガスを吸着するもので、物理吸着,化学反応型吸着のどちらでも良い。
本発明の実施例1について、図4及び図5を参照しながら説明する。
まず、図4において、ロール状に予め作成された無機繊維の積層体をカットして、複数の芯材51a〜51dを重ねて配置する。
本実施例では、厚さ100mmの芯材51a(第四の積層体)の上に、同程度の厚さ(100mm程度)の芯材51b(第一の積層体)を積層している。さらに、芯材51bの上には、同程度の厚さ(100mm程度)の芯材51c(第二の積層体)及び芯材51d(第三の積層体)を、所定間隔を空けて重ねる。本実施例では、芯材51c及び芯材51dの間に50mm程度の間隔を空けており、芯材51b、芯材51c及び芯材51dで形成された凹形状の空間60aが存在する。
この状態で、芯材51a,51b,51c,51d(以下、芯材全体を指す場合は「芯材51」という)を内包材52(肉厚20μm前後のポリエチレン製の合成樹脂フィルム)内に収納する。この時、一定間隔(空間60a)を保つために治具を使用して、袋状の内包材52の開口から収納してもよい。
内包材52へ収納した芯材51は、プレス機を使って圧縮してから内包材52内を減圧する。そして、内包材52内に収納した芯材51の位置がずれないように、内包材52の開口全体を熱溶着機で溶着密封して、芯材51を仮圧縮した状態にする。また、この状態で芯材51を一時保管することも可能である。
次いで、内包材52の内部に仮圧縮した状態の芯材51を外被材53内に収納する。芯材51は圧縮されているので、外被材53を損傷することなく、スムーズに外被材53内に挿入できる。その後、内包材52の熱溶着を一部開封すると、芯材51は圧縮が解除されて、外被材53内で外側に広がる。この状態で、外被材53及び内包材52内を減圧して、外被材53及び内包材52の開口を溶着密封することにより、真空断熱材50が製作される。
このように、圧縮−減圧−溶着密封工程を経ることで、真空断熱材50の厚み方向には凹部58aが形成される。その構成について、図4(c)に真空断熱材50の概略断面図を示す。減圧工程で外被材53及び内包材52は、外側より芯材51を圧縮する。このとき、本実施例では、芯材51a(第四の積層体)及び芯材51b(第一の積層体)は、外側より圧縮されて、芯材51c(第二の積層体)及び芯材51d(第三の積層体)の間の部分に入り込むように変形する。
すなわち、第一の積層体(及び第四の積層体)の上に、第一の積層体(及び第四の積層体)よりも面積の小さい第二の積層体(及び第三の積層体)を重ねて外被材内に収納して内部を減圧すると、第一の積層体(及び第四の積層体)は空間60aを埋めるように圧縮変形する。
減圧時、芯材51は外被材53(及び内包材52)によって外側に広がろうとする弾性変形が規制されている。そして、減圧が進行すると、芯材51の繊維間に存在する隙間は次第に減少して、外側から内側に圧縮変形する。
仮に、芯材51がほぼ同一の厚みからなる積層体の場合、減圧によって均等に圧力が加わるので、形成される真空断熱材は平板状になる。
一方、芯材51c及び芯材51dの間に空間60aが存在するような積層体の場合、図4(c)に示すように、空間60aの反対側に凹部58aが形成される。
凹部58aは、以下のようにして形成される。芯材51を外被材53で覆って、減圧チャンバー内に設置して減圧した状態では、外被材53の内部と外部の圧力がほぼ同一のため、芯材51の厚みはすぐに変化しない。その後、減圧完了してから外被材53の開口を溶着密封して、減圧チャンバー内を大気圧に戻すと、外被材53の内部と外部の圧力差により、芯材51の厚みが圧縮される。
芯材51の全体の厚みが小さくなる際に、芯材51c及び芯材51dと外被材53との間の空間60aを埋めるように、芯材51a及び芯材51bの層が空間60aに引き込まれるように繊維が曲線状に変形する。
より詳細に説明すると、まず、所定間隔を空けて配置した芯材51c及び芯材51dに跨るように重ねた芯材51a及び芯材51bには、減圧によって均等に圧力が加わる。すると、芯材51a及び芯材51bは、積層した繊維間の隙間を埋めるように圧縮が進行する。
ここで、芯材51c及び芯材51dに重なっている部分は変形が規制されるが、芯材51c及び芯材51dに重なっていない部分(空間60aの下方)では変形を規制するものがない状態である。すると、芯材51a及び芯材51bは空間60aに入り込み、空間60aを埋めることで安定した真空状態になろうとする。すなわち、空間60aに入り込んだ芯材51a及び芯材51bは、外被材53及び内包材52によって変形が規制されて、次第に内部の気体が減少することで、空間60aに芯材51a及び芯材51bが入り込んだ状態で減圧が終了する。これにより、真空断熱材50には、空間60aの反対側の面に凹部58aが形成される。
本実施例によれば、プレス加工により芯材が切断されて断熱性能が低下することがない。また、凹部の裏面に凸部が形成されにくく、凸部で外被材が伸ばされてクラックなどが発生することを抑制できる。よって、断熱性能の低下を抑制しつつ放熱パイプ等を収納する凹部を有する真空断熱材となる。
次に、図5は凹部を設けた真空断熱材50の断面図である。真空断熱材50aの芯材は、小さい寸法の第一の芯材51eと大きい寸法の第二の芯材51fを重ね合わせる。そして、内包材52に第一の芯材51eと第二の芯材51fを収納して、さらに外被材53に挿入する。この状態で真空包装を行うことで真空断熱材50を形成する。
真空包装後に真空包装機内の雰囲気を大気圧状態に開放すると、真空断熱材50の内部が負圧状態であるため、外からの圧力で圧縮変形する。このとき、第二の芯材51fが第一の芯材51eの外周を包囲するように第一の芯材51e側に湾曲して変形する。これにより、連続する凹部54を第一の芯材51eの周囲にU字状に設けることが可能となる。また、真空断熱材50aの外側に凹部54を形成することができるため、放熱パイプ60を凹部54に沿ってU字状に周囲に配置することが可能となる。
また、大きい寸法の第二の芯材51fは、小さい寸法の第一の芯材51eよりも外側の部分の角部にスリット55を有している。これは、真空断熱材50aの内部が負圧状態になって、外からの圧力により第二の芯材51fが第一の芯材51eの側面を包み込むような連続する凹部54を形成するときに、第一の芯材51eの凹部54となる部分で均一にならず寄りや波状の凹凸が発生することを抑制するものである。すなわち、凹部54に位置する部分の第二の芯材51fにスリット55又は切り欠きを設けることにより、スリット55の部分で角部の芯材の寄りや波状の凹凸を抑制することができる。
なお、スリット55は凹部54が2辺重なり合う角部、すなわち屈曲部に設けることが好ましい。これは、凹部54が2辺重なり合う角部において、大きい寸法の第二の芯材51fが小さい寸法の第一の芯材51eの外周を包み込むとき、芯材に寄りが発生しやすいためである。
図6には、本実施例における真空断熱材50aを冷蔵庫1の外箱21の内面に貼り付けた断面図を示す。真空断熱材50aの凹部54には、放熱パイプ60を配置しており、放熱パイプ60はアルミニウムテープ61で鉄板製の外箱21に貼り付けている。なお、真空断熱材50aの凹部54に冷蔵庫1の構成部品を配置してもよい。
次に、実施例2について、図7及び図8を参照して説明する。真空断熱材50bは、小さい寸法の第一の芯材51gを大きい寸法の第二の芯材51hの上に配置する。また、第一の芯材51gの周囲に所定間隔を空けて第三の芯材51iを配置する。
この状態で真空包装すると、第二の芯材51hが第一の芯材51gと第三の芯材51iの間に入り込むように変形する。そして、真空断熱材50bには屈曲部54aを有する凹部54が形成される。これにより、真空断熱材50bの凹部54に放熱パイプ60をU字状に蛇行して配置することが可能となる。放熱パイプ60を凹部54に配置することで、放熱効率をより高くすることができる。
また、第二の芯材51hには、第一の芯材51gと第三の芯材51iとの間に位置する部分の角部、すなわち屈曲部54aの位置にスリット55を設けている。これにより、圧縮変形によって生じる芯材の寄りや凹凸等は、スリット55部分で吸収されるので、屈曲部54aを有する凹部54を適切に形成できる。
図8は、本実施例における真空断熱材50bを冷蔵庫1の外箱21の内面に貼り付けた断面図を示す。放熱パイプ60の間隔は10cm程度として、真空断熱材50bの凹部54に放熱パイプ60をそれぞれ位置させる。これにより、放熱パイプ60は放熱効率を考慮した好適な間隔で配置できる。
本実施例においては、小さい寸法の第一の芯材51gの周囲に設けた凹部54をコの字型に配置しているが、芯材の形状を適宜調整することで、貼り付け面の形状に応じた凹部形状とすることができる。例えば、冷蔵庫1の内箱22形状に沿った凹凸形状として、凹部54をT字型やL字型等にすることで、配置形状に沿った立体形状とすることが可能である。
以上のように、異なる寸法の芯材を積層して用いることで、小さい寸法の芯材の周囲に凹部を設けて放熱パイプや冷蔵庫の凹凸に合わせた形状にすることができる。また、真空断熱材に形成される放熱パイプ収納用の凹部を、芯材の無機繊維が切断されることなく形成できるようにして、外被材のガスバリヤ性の低下を抑制し、長期に亘って断熱性能を確保できる真空断熱材及び冷蔵庫を提供することができる。
1 冷蔵庫
20 箱体
21 外箱
22 内箱
23 発泡断熱材
50,50a,50b 真空断熱材
51 芯材
51a 芯材(第四の積層体)
51b 芯材(第一の積層体)
51c 芯材(第二の積層体)
51d 芯材(第三の積層体)
51e,51g 第一の芯材
51f,51h 第二の芯材
51i 第三の芯材
52 内包材
53 外被材
54,58a 凹部
55 スリット
60 放熱パイプ

Claims (5)

  1. 繊維集合体の芯材と、該芯材を収納する外被材とを有し、前記外被材内を減圧した真空断熱材において、
    前記芯材は第一の芯材と、該第一の芯材より大きい第二の芯材とを積層して、前記第二の芯材は前記第一の芯材側に湾曲することで周囲に連続する凹部が形成されたことを特徴とする真空断熱材。
  2. 前記第二の芯材の角部にスリットを設けたことを特徴とする、請求項1記載の真空断熱材。
  3. 繊維集合体の芯材と、該芯材を収納する外被材とを有し、前記外被材内を減圧した真空断熱材において、
    前記芯材は、第一の芯材と、該第一の芯材より大きい第二の芯材とを積層して、前記第一の芯材の周囲には間隔を空けて第三の芯材を配置して、
    前記第二の芯材は前記第一の芯材と前記第三の芯材の間に入り込むように曲がり、屈曲部を有する凹部が形成されたことを特徴とする真空断熱材。
  4. 前記屈曲部に位置する前記第二の芯材にスリットを設けたことを特徴とする、請求項3記載の真空断熱材。
  5. 外箱の内側に配置された真空断熱材と、該真空断熱材と前記外箱との間に配置された放熱パイプと、を備えた冷蔵庫において、
    前記真空断熱材は、繊維集合体の芯材と、該芯材を収納する外被材とを有し、前記外被材内を減圧して、
    前記芯材は第一の芯材と、該第一の芯材より大きい第二の芯材とを積層して、前記第二の芯材は前記第一の芯材側に湾曲することで周囲に連続する凹部が形成され、該凹部に前記放熱パイプを配置したことを特徴とする冷蔵庫。
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