JP2012062917A - 配管端面の加工量計算方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固定配管に合わせ配管を容易に、精度良く配管合わせすることができる配管端面の加工量計算方法を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明の配管端面の加工量計算方法は、一対の固定配管30,40の間に接続させる合わせ配管50の配管端面の加工量計算方法において、前記固定配管及び前記合わせ配管50の軸心ベクトルが交差する軸交差角度と、前記合わせ配管50の加工後の端面中心間位置をパラメータとして、所定角度に仮定した一方の前記軸交差角度における前記合わせ配管50の加工後の端面中心と対応する前記固定配管の端面中心が一致するように仮想合わせを行い、所定角度に仮定した他方の前記軸交差角度が許容範囲内となるように前記固定配管の端面中心間を結ぶ軸線を回転軸として前記合わせ配管50を回転させて、前記合わせ配管50の端面加工量を計算することを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、既設の固定配管に曲げ管などの合わせ配管を接続する際の配管端面の加工量計算方法に関する。
原子力プラントなどの建設現場における配管施工では、床、壁、天井などの異なった方向から組まれてきた配管同士あるいは配管と設備機器(以下、予め現場内に設置された既設の配管や、設備機器に接続する配管を固定配管という。)を最後に直管や曲げ管(以下、離間した一対の固定配管に後付けで接続させる配管を合わせ配管という。)で接続する作業がある。
このような配管施工において、固定配管は据付公差の範囲で軸ズレや角度ズレを起こしていることがあり、また合わせ配管も設計上製缶公差を有している。このため、図面通りに製作されても、合わせ配管が、離間した一対の固定配管の間で一致して収まるケースはまれである。
従って、合わせ配管には、設計寸法よりも長めに設定した調整加工代を接続箇所となる両端に予め形成しておき、現場において合わせ配管端面を、固定配管と一致する長さまで加工するという方法が採用されている。
また配管接続の際、固定配管は加工せずに、合わせ配管側を加工して接続するケースが多く、場合によっては合わせ配管の加工と合わせて付帯的に固定配管側の端面も加工することがある。
従来の配管の接続方法として特許文献1〜4に開示の技術がある。
特許文献1では圧力容器ノズルと接続配管の位置関係を三次元計測器で計測し、この測定値に基づいて新しい圧力容器のノズルを交換前のノズルよりも長めに製作し、これに合わせるように接続配管の端面を再加工している。特許文献2では曲げ管を各種形状計測により製缶誤差を把握して適切な寸法で開先加工している。特許文献3では交換後の機器と固定配管のフランジ位置をカメラ画像で遠隔計測し、画像データからそのフランジ位置関係を別の場所で再現し、接続配管を製作している。特許文献4では、三次元計測器の測定情報に基づいて対面する固定配管と合わせ配管の1つの軸交差角度のみをパラメータとして最適な配管加工量を算出し、配管接続している。
特許第4221177号公報 特開2002−36003号公報 特開2003−329796号公報 特許第4378593号公報
現場で加工を行う場合、まず、固定配管及び合わせ配管の形状寸法の計測により据付交差、製缶公差を把握し、その上で合わせ配管の端面の加工量を決定する必要がある。なお場合によっては固定配管の端面の加工量も考慮する必要がある。しかし固定配管の軸ズレなどに起因して、この端面加工は多くの場合、三次元的な斜め切りとなるため、どこの位置からどのような角度で各端面を加工すればいいかといった検討は極めて困難である。
特に曲げ管などの合わせ配管は開先条件が困難である。また固定配管、合わせ配管の端面加工が斜め切りとなる可能性があるが特許文献1では具体的に考慮されていない。また特許文献2の技術では曲げ管の製缶公差について検討されているが、固定配管側の据付公差については端面加工に反映されていない。また特許文献3の技術は固定配管の三次元的な軸ズレについては考慮されていない。
特許文献4の場合、既設配管と合わせ配管との端面形状が一致する軸交差角と合わせ配管の長さを求めて、軸交差角に応じて既設配管と合わせ配管の端面及び合わせ配管の長さを加工する方法である。現場内の既設の固定配管には合わせ配管の接続作業の際に加工できない場合があり、このような場合に対応することができない。
図16は従来の配管接続方法の説明図である。図示のように特許文献4に開示のパラメータは第1の固定配管100側の一方の軸公差角度αのみであり、軸交差角度α側の一方の端面を最小限の加工量に設定すると、第2の固定配管120の他方の端面側の加工量が大きくなってこの加工量が端面加工代を超えてしまうという問題があった。また軸交差角度αは設定範囲内であるかのみを判断し、下限値を設定するものでなはい。
そこで上記従来技術の問題点を解決するため、本発明は、固定配管に合わせ配管を容易に、精度良く配管合わせすることができる配管端面の加工量計算方法を提供すること目的としている。
本発明の配管端面の加工量計算方法は、一対の固定配管の間に接続させる合わせ配管の配管端面の加工量計算方法において、前記固定配管及び前記合わせ配管の軸心ベクトルが交差する軸交差角度と、前記合わせ配管の加工後の端面中心間位置をパラメータとして、所定角度に仮定した一方の前記軸交差角度における前記合わせ配管の加工後の端面中心と対応する前記固定配管の端面中心が一致するように仮想合わせを行い、所定角度に仮定した他方の前記軸交差角度が許容範囲内となるように前記固定配管の端面中心間を結ぶ軸線を回転軸として前記合わせ配管を回転させて、前記合わせ配管の端面加工量を計算することを特徴としている。
この場合において、前記許容範囲は、前記他方の軸交差角度における前記固定配管及び前記合わせ配管に生じる隙間が開先ギャップの許容値内に収まる範囲であるとよい。
また前記軸交差角度(α、β)は、配管の半径r、外径段差の許容値をamaxとしたとき、軸交差角度(α、β)≧180−{arccos(r/(r+amax)}×180/πの関係を満たすとよい。
また前記固定配管の端面中心間は、所定角度に仮定した一方の前記軸交差角度における前記固定配管の加工後の端面中心間であり、前記固定配管及び前記合わせ配管の端面加工量を計算するとよい。
上記構成による本発明の配管端面の加工量計算方法によれば、離間した一対の固定配管及び合わせ配管の実形状を三次元計測してモデル化を行い、複数のパラメータを用いることにより、正確な加工量検討が行える。また合わせ配管の端面のみの加工、又は合わせ配管と固定配管の端面加工のケースにも対応することができる。また合わせ配管の一方の端面の加工量が大きくなり過ぎることがないように、他方の端面も加工量を調整することができる。さらに合わせ配管の両方の端面を均等に斜め切りする調整を行うこともできる。
本発明の配管端面の加工量計算方法は、開先ギャップや外径段差交差などの施工条件を許容値として考慮した加工量検討が行える。また計算した加工データを自動ケガキ装置、自動開先加工装置などに出力することができる。
固定配管及び合わせ配管の配管端面を三次元計測器で計測する説明図である。 第1及び第2の固定配管及び合わせ配管の三次元モデル化の説明図である。 軸交差角度を仮定したときの合わせ配管の端面斜め切り角度の説明図である。 軸交差角度αのときに最低限必要な合わせ配管端面Aの加工後の端面中心の移動量d1の説明図である。 固定配管の端面中心間距離Lを満たす合わせ配管の加工後の端面中心c3’、c4’の説明図である。 一対の固定配管上へ合わせ配管を重ね合わせた説明図である。 開先ギャップの説明図である。 軸交差角度と外径段差の関係を示す説明図である。 合わせ配管の第1の端面側の最小・最大加工位置及び加工量の説明図である。 計測点の位置を用いた合わせ配管への最小加工位置の提示方法の説明図である。 固定配管側の端面を加工する場合の第1の端面の説明図である。 固定配管の加工後の端面中心間距離Lの説明図である。 第1の端面側の固定配管加工位置及び加工量の関係を示す説明図である。 第1の端面側の合わせ配管加工位置及び加工量の関係を示す説明図である。 配管端面の加工量計算方法のフローチャートである。 従来の配管接続方法の説明図である。
本発明の配管端面の加工量計算方法の実施形態を添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1は固定配管及び合わせ配管の配管端面を三次元計測器で計測する説明図である。同図(1)は離間した一対の固定配管の配管端面の計測の説明図であり、(2)は合わせ配管の配管端面の計測の説明図である。図1(1)に示すように離間した一対の固定配管、すなわち第1の固定配管30が水平方向、第2の固定配管40が垂直方向にそれぞれ配置されている配管施工において、点線は合わせ配管50(曲げ管:配管途中で所定角度に折り曲げた配管であり、本実施形態では直角に折り曲げた配管)を接続する位置である。第1及び第2の固定配管30,40の端面32,42と対向する位置から三次元計測器10により三次元位置情報を取得する。また(2)に示すように合わせ配管50についても両端面(以下、第1の固定配管30の端面32と接続する端面を第1の端面52とし、第2の固定配管40の端面42と接続する端面を第2の端面54とする。)と対向する位置から三次元計測器10により三次元位置情報を取得する。なお合わせ配管50は、両端に所定長さの端面加工代56が形成されている。端面加工代56は合わせ配管50の両端を設計寸法よりも長めに形成し、第1および第2の固定配管30,40と一致する長さまで加工調整する箇所である。また一対の固定配管及び合わせ配管は断面形状を円とする。
三次元計測器10は、一例として測定対象物にレーザ光を照射する測距センサーを備え、測定対象物の距離、位置情報などを測定することができる。三次元計測器10は一例としてトータルステーション、レーザートラッカーなどの三次元計測手段を用いることができる。三次元計測器10で取得した計測値は計算手段20に送信される。
計算手段20はパソコン等を用いることができ、合わせ配管の接続に必要な以下のような計算が行われる。
次に配管形状の三次元モデル化について以下説明する。図2は第1及び第2の固定配管及び合わせ配管の三次元モデル化の説明図である。
第1及び第2の固定配管30,40および合わせ配管50の実形状を三次元でモデル化する場合、まず各配管の端面(端面32、端面42、第1の端面52、第2の端面54)の円周上に任意の計測点をマーキングする。図2の拡大図Aに示すように計測点(三角印)は例えば90度間隔で8点設定することができる。
各配管の端面上にマーキングした計測点の座標値を三次元計測器10で計測する。このとき第1及び第2の固定配管30,40の端面32,42と合わせ配管50の第1及び第2の端面52,54は別の場所(異なる座標系)で計測してもよい。
次に計測点の計測結果を用いて、各端面の中心点(黒丸印)の中心座標と、軸心の方向ベクトル(点線矢印、大きさ:単位ベクトル、方向:配管端面に対して外向き)を求める。
これらの値は一般的な平面の方程式や円の公式の係数の近似解を最小二乗法で求めることで得られる。または計測点8点のうちから任意の3点を選び、平面の方程式や二次元の円の公式の係数を求め、これを異なる3点の組み合わせで複数回行い、平均値をとるようにして求めることもできる。
このようにして得られた三次元位置情報は、第1の固定配管30の端面32の中心座標c1=(cx1、cy1、cz1)、軸心ベクトル成分V1=(vx1、vy1、vz1)とする。第2の固定配管40の端面42の中心座標c2=(cx2、cy2、cz2)、軸心ベクトル成分V2=(vx2、vy2、vz2)とする。合わせ配管50の第1の端面52の中心座標c3=(cx3、cy3、cz3)、軸心ベクトル成分V3=(vx3、vy3、vz3)とする。合わせ配管50の第2の端面54の中心座標c4=(cx4、cy4、cz4)、軸心ベクトル成分V4=(vx4、vy4、vz4)とする。
このような三次元位置情報から固定配管30、40の据付公差、及び合わせ配管50の第1及び第2の端面52、54の製缶公差がわかる。
次に固定配管と合わせ配管が最適に接続された場合の端面の加工量計算について以下説明する。
固定配管と合わせ配管の接続方法は、通常固定配管側を加工せずに合わせ配管側を加工して接続するケースが多い。まず合わせ配管50の端面を加工して固定配管を加工しない場合について説明する。
第1の固定配管30の端面32の中心座標c1と第2の固定配管40の端面42の中心座標c2と結んだ中心間距離を求めてこれをLとする。
次に固定配管と合わせ配管の接続時の軸交差角度を所定角度に仮定する。
図3は軸交差角度を仮定したときの合わせ配管の端面斜め切り角度の説明図である。ここで第1の固定配管30と合わせ配管50を接続したときの第1の端面52側の軸心交差角度、すなわち軸心ベクトル成分V1と軸心ベクトル成分V3のなす角をα、第2の固定配管40と合わせ配管50を接続したときの第2の端面54側の軸心交差角度、すなわち軸心ベクトル成分V2と軸心ベクトル成分V4のなす角をβとする。軸心交差角度α、βの所定角度の変更の仕方は、配管の施工対象によって異なり、次のように仮定することができる。
(1)第1の固定配管30との軸心交差角度αをなるべく180°に近い値(すなわち固定配管と合わせ配管の軸心が平行となり、合わせ配管の端面加工が容易となる。)としたい場合、βの値が後述するβminより大きければ、αを固定したままβを変更する。β=βminまで達した場合には、αの値を変更してβを180°にリセットして計算を続ける。
例えばα、βの下限値を178°、角度の変更量を0.1°単位とすれば、次のような角度の組み合わせで計算を進めることができる。
計算1回目 α=180°、β=180°
2回目 α=180°、β179.9°
3回目 α=180°、β179.8°
4回目 α=180°、β179.7°



n回目 α=180°、β178°(βの下限値とする)
βの下限値(βmin)に達した場合には、αの値を変更して、βを180°に戻して計算を行う。
n+1回目 α=179.9°、β180°
n+2回目 α=179.9°、β179.9°
n+3回目 α=179.9°、β179.8°


(2)第2の固定配管40との軸心交差角度βをなるべく180°に近い値としたい場合、αの値が後述するαminより大きければ、βは固定したままαを変更する。α=αminまで達した場合には、βの値を変更してαを180°にリセットして計算を続ける。
(3)軸心交差角度α、βを均等に変更する。
なお(1)〜(3)のいずれも軸心交差角度α及びβの初期値をα=180°、β=180°とする。
このように軸心交差角度α、βを仮定することによって配管同士が適切に接続する(例えば、一方の端面側の加工量を少なくしたり、一対の端面の加工量を同じにする。)ために必要な斜め切りの角度を求めることができる。
図3の部分拡大図Aに示すように第1の固定配管30と合わせ配管50の軸交差角度がαのとき、合わせ配管50の加工後の第1の端面52’は、加工前の第1の端面52に対して斜め切り角度が(180−α)°となる。
また第2の固定配管40と合わせ配管50についても同様に軸交差角度がβのとき、合わせ配管50の加工後の第2の端面54’は、加工前の第2の端面54に対して斜め切り角度が(180−β)°となる。
図4は軸交差角度αのときに最低限必要な合わせ配管の第1の端面の加工後の端面中心の移動量d1の説明図である。
前述のように合わせ配管50の第1及び第2の端面52,54を斜め切りしたときの合わせ配管50の加工後の端面中心位置は、加工前の第1および第2の端面よりも内側へ次式に示す移動量d1だけ移動する。これは合わせ配管50の両端を斜め切り加工することによって配管長が短くなるためである。
Figure 2012062917
軸交差角度βについても同様に移動量d2を次式で表すことができる。
Figure 2012062917
ここでrは合わせ配管50の半径を示している。
次に第1の端面52側の合わせ配管50の軸心の方程式について以下説明する。加工前の端面中心座標をc3=(cx3、cy3、cz3)、軸心ベクトルをV3=(vx3、vy3、vz3)とし、媒介変数tとすると次式のように表すことができる。
Figure 2012062917
同様に第2の端面54側の合わせ配管50の軸心の方程式は、加工前の端面中心座標をc4=(cx4、cy4、cz4)、軸心ベクトルをV4=(vx4、vy4、vz4)とし、媒介変数sとすると次式のように表すことができる。
Figure 2012062917
図5は固定配管の端面中心間距離Lを満たす合わせ配管の加工後端面中心c3’、c4’の説明図である。数式2の媒介変数tをある値に決めれば、一対の固定配管と同一の中心間距離Lとなる第2の端面54側の中心位置c4’は一意に求めることができる。但しここでtとsは、第1の端面52側の中心位置移動量d1又は第2の端面54側の中心位置移動量d2以上端面加工代の範囲までとなるt≧d1、s≧d2の範囲を満たすようにしている。このようにして求めた合わせ配管50の加工後の端面中心座標をc3’、c4’とする。
次に第1及び第2の固定配管30,40の端面中心c1、c2と、合わせ配管50の加工後の端面中心c3’、c4’が一致するように、仮想空間上で、第1および第2の固定配管30,40に合わせ配管50を重ね合わせる。これは例えば三次元的な座標変換で表すことができる。
図6は一対の固定配管上へ合わせ配管を重ね合わせた説明図である。第1及び第2の固定配管30,40の端面中心c1,c2を結んだ線を回転軸として、第1の端面52側の第1の固定配管30と合わせ配管50の軸心が前述のように仮定した軸交差角度αで交差する位置・姿勢まで合わせ配管50を矢印Aのように回転させる。このときある角度回転したときの第1の端面52側の軸交差角度αは、第1の固定配管30の軸心ベクトルv1と合わせ配管50の軸心ベクトルv2の内積計算から容易に求めることができる。
ここで第2の端面54の軸交差角度βの許容値について以下説明する。図7は開先ギャップの説明図である。同図(1)は合わせ配管50と第2の固定配管40の側面図を示し、(2)はβ’=βの説明図であり、(3)はβ’<βの説明図である。
(1)に示すように一般に配管同士を溶接で接続する場合、溶接に必要なギャップ(隙間)を配管同士の間に設けている。これを開先ギャップ(g)という。開先ギャップ(g)には許容値(g±dg)があり所定の寸法の範囲内に収めなければならない。例えば開先ギャップが3.5mm、その許容値は±0.5mm等である。今、g=0とおけば、(2)に示すように実際に計算によって求めたβ’が仮設定したβと一致すると最小加工位置Sにおける隙間が生じない。しかしながら第1の固定配管30側がαとなるように合わせ配管50を回転させたとき、β’が仮設定したβと完全に一致するケースは極めて稀であり、(3)に示すように最小加工位置Sにおける隙間が生じることがある。そこで本発明ではこの隙間が開先ギャップ(g)の許容値dg以内であればβ’≒βと見なすこととしている。具体的には許容値dgが次式を満たすように設定する。
Figure 2012062917
このように第2の端面54側の軸交差角度が許容値の範囲でβに等しければ、このような軸の交差で配管接続が可能と判断する。
仮に端面B側の軸交差角度が許容値になければ、次の手順でパラメータを変更して許容値の範囲となるように再度上記計算を繰り返して行う。
まず第1に、媒介変数tを変更する。具体的には合わせ配管50の加工後の端面中心位置座標を決定するtをΔt(一例として1mm)だけ増加させて、新たなc1’、c2’を求める。ただしt≧d1、s≧d2を満たすことが必要である。
第2に、第2の端面54側の軸交差角度βを変更する。上記tを取り得る全ての範囲で変更してもβが許容値の範囲に収まらない場合には、第1の端面52側の軸交差角度αは動かさずに第2の端面54側の軸交差角度βを例えば0.1°だけ動かす。このときtの値は初期値d1に戻すようにする。
第3に、第1の端面52側の軸交差角度αを変更する。軸交差角度βを第2の端面54側の外径段差(後述)が許容値を超えない最少量βmin範囲まで小さくしても解0が得られない場合、第1の端面52側の軸交差角度αをΔα(例えば0.1°)だけ小さくする。このときtは初期値d1に、βは初期値180°に戻すようにする。なお、軸交差角度αについても最小値αminは後述する外径段差が許容値を超えない範囲とする。
次に外径段差について以下説明する。図8は軸交差角度と外径段差の関係の説明図である。断面円形状の配管の軸心に対して直交以外の斜め切りすることで、加工後の端面形状は楕円形となる。一対の固定配管を切断しない場合、第1及び第2の固定配管30,40側の端面32,42の断面形状は円形状であり、軸交差角度α、すなわち斜め切り角度が(180−α)°で斜め切りした合わせ配管50の第1又は第2の端面52,54の断面形状は楕円であるため、楕円の長軸D’と円(配管直径D)の間で図示のような外径段差a(段差)が生じることになる。
まず楕円の長軸D’と配管直径Dとの関係は次式で表すことができる。
Figure 2012062917
Figure 2012062917
よって楕円の長軸D’と配管直径Dとの差は、
Figure 2012062917
外径段差aは数式8の1/2となる。
Figure 2012062917
また発電プラントなどの配管施工においては外径段差aに許容値が設定されている場合がある。外径段差aの許容値をamaxとすれば、配管半径がrのときに取りうる軸交差角度αの最小値αminは数式9をαについて解けば次式のように求めることができる。
Figure 2012062917
また外径段差aの許容値をamaxとし、配管半径がrのときに取りうる軸交差角度βの最小値βminは同様に次式により求めることができる。
Figure 2012062917
Figure 2012062917
以上より軸交差角度(α、β)は、配管の半径r、外径段差の許容値をamaxとしたとき、軸交差角度(α、β)≧180−{arccos(r/(r+amax)}×180/πの関係を満たせばよい。
次に合わせ配管50の両端で斜め切り角度を均等にするような計算方法への変更について以下説明する。
前述のように第1の端面52の軸交差角度αをまず180°で固定して、第2の端面54側の軸交差角度βを180°から徐々に減算していく計算方法では、最初に得られた接続解で第1の端面52側の軸交差角度はほぼ180°となる。つまり軸心に対して直角な切断加工を行えば良く端面加工代の切断作業が容易となる。しかし第2の端面54側は斜め切り角度が急勾配となる可能性がある。
そこで軸交差角度α又はβのいずれか一方を固定する計算方法で外径段差の許容範囲内で解が得られなかった場合には、軸交差角度α及びβを同時に減算して斜め切り角度を第1及び第2の端面52,54で均等にすればよい。
軸交差角度α及びβを同時に減算して斜め切り角度を第1及び第2の端面52,54で均等にするパラメータの変更基準を以下に示す。
まず第1に、合わせ配管50の加工後の端面の中心位置座標を決定する媒介変数tをΔt(例えば1mm)だけ増加させ、新たな中心位置座標c1’、c2’を求める。ただし、t≧d1、s≧d2を満たすようにする。
第2に、第1及び第2の端面52,54側の軸交差角度α、βを変更する。上記媒介変数tが取り得る全ての範囲で計算を実行して軸交差角度βが許容値の範囲に収まらない場合、軸交差角度α及びβをΔ(例えば0.1°)だけ小さくする。このとき媒介変数tの値は初期値d1に戻すようにする。
次に外径段差も満足する接続解が得られたら、このような位置、姿勢で合わせ配管50を一対の固定配管間に接続するための加工線指示を行う。
図9は合わせ配管の第1の端面側の最小・最大加工位置及び加工量の説明図である。図中の斜線領域は合わせ配管50の切断範囲を示している。
合わせ配管50の第1の端面52側の斜め切り加工量が最小となるのは、図示のように第1の固定配管30の端面中心c1を通り、軸心ベクトルv1とv3がなす平面上に載る第1の固定配管30の直径方向の線分が、合わせ配管50と交差する点であり、ベクトルV1とV3の合成ベクトルが指し示す方向の交点が最小加工位置Sとなり、第1の固定配管30の端面中心c1を中心として反対位置が最大加工位置Mとなる。軸交差角度αにおける最小・最大加工量を次式に示す。
Figure 2012062917
Figure 2012062917
なおrは合わせ配管の半径を示す。
同様に合わせ配管50の第2の端面54側の斜め切り加工量が最小となるのは、第2の固定配管40の端面中心c2を通り、軸心ベクトルv2とv4がなす平面上に載る第2の固定配管40の直径方向の線分が、合わせ配管50と交差する点であり、ベクトルv2とv4の合成ベクトルが指し示す方向の交点が最小加工位置となり、第2の固定配管40の端面中心c2を中心として反対位置が最大加工位置となる。軸交差角度βにおける最小・最大加工量を次式に示す。
Figure 2012062917
Figure 2012062917
なおrは合わせ配管の半径を示す。
図10は計測点の位置を用いた合わせ配管への最小加工位置の提示方法の説明図である。各軸交差角度α、βにおける最小・最大加工量を合わせ配管にケガいて加工線を示す場合、最小加工位置Sを軸心に添って第1の端面52側へ延ばした端面上の点Nと、計測第一点目Pの角度の開きの情報(計測第1点目から最小加工位置までの角度θ)があれば斜め切り加工線のケガキを容易に行なえる。
次に合わせ配管の端面加工に加えて固定配管も端面加工する場合について以下説明する。
固定配管の軸ズレが非常に大きい場合、又は合わせ配管の製缶誤差が非常に大きい場合、合わせ配管50の両端を均等に斜め切りしても外径段差が許容値の範囲外となってしまうことがある。このような場合には、固定配管の端面も加工すると固定配管及び合わせ配管同士の端面を同じ角度で切断することができる。よって外径段差を0にすることができる。
以下固定配管側の端面加工量を最小とするような配管端面の加工量計算方法を示す。
まず固定配管と合わせ配管の接続時の軸交差角度を所定角度に仮定する。図11は固定配管側も加工する場合の第1の端面の説明図である。なお図中の領域Aは合わせ配管30の端面加工範囲を示し、領域Bは第1の固定配管30の端面加工範囲を示す。第1の固定配管30と合わせ配管50を接続したときの第1の端面52側の軸心交差角度、すなわち軸心ベクトル成分V1と軸心ベクトル成分V3のなす角をα、第2の固定配管40と合わせ配管を接続したときの第2の端面54側の軸心交差角度、すなわち軸心ベクトル成分V2と軸心ベクトル成分V4のなす角をβとする。なお軸心交差角度α及びβの初期値をα=180°、β=180°とする。軸心交差角度α、βを仮定することによってこの角度で配管同士が適切に接続するために必要な斜め切りの角度を求めることができる。
固定配管の端面も加工する場合には、図11のラインLで切断することにより、固定配管及び合わせ配管の楕円状の端面が一致することになる。ラインMは合わせ配管50の加工前の端面から加工最小位置Sまで平行移動したラインである。ラインLとラインMで囲まれた領域A中の領域B’は領域Bと相似形であり、斜め切り角度(加工角度)は(180−α)の半分(1/2)になる。具体的に合わせ配管50の第1の端面52側の斜め切り角度は(180−α)/2°となり、これと同様に第2の端面54側の斜め切り角度も(180−β)/2°となる。
次に第1及び第2の固定配管30,40の加工後の端面中心座標及び中心間距離Lを計算する。図12は固定配管の加工後の端面中心間距離Lの説明図である。以下では、第1及び第2の固定配管30,40側の加工を必要最小限とすることを前提に計算を行う。固定配管側の加工を必要最小限にするには第1及び第2の固定配管30,40の各端面32,42の最小加工量を0とすれば最小限に抑えることができる。
このとき、第1及び第2の固定配管30,40の端面32,42の加工後端面中心c1’、c2’は、加工前の中心位置c1=(cx1、cy1、cz1),c2=(cx2、cy2、cz2)から軸心ベクトルV1=(vx1、vy1、vz1)、V2=(vx2、vy2、vz2)に沿って内側に次式に示す移動量d1、d2だけ移動した位置となる。
固定配管端面Aの加工後の端面の中心位置座標c1’=(x、y、z)
Figure 2012062917
ただし端面32側の中心位置移動量d1は次式で表すことができる。
Figure 2012062917
固定配管端面Bの加工後の端面の中心位置座標c2’=(x、y、z)
Figure 2012062917
ただし端面42側の中心位置移動量d2は次式で表すことができる。
Figure 2012062917
上記結果を用いれば固定配管の加工後の端面中心間距離Lを求めることができる。
次に合わせ配管の加工後の端面中心位置を計算する。
第1及び第2の固定配管30,40の端面32,42を斜め切りしたときの加工後の端面中心位置は、加工前の端面32,42よりも内側に次式に示す移動量d1,d2だけ移動した位置となる。これは第1及び第2の固定配管30,40の端面を斜め切り加工することによって配管長が短くなるためである。
さらに第1及び第2の固定配管30,40の端面中心間距離Lと等しい中心間距離を持つような、合わせ配管50の加工後の端面中心c3’、c4’も、第1及び第2の端面52,54の軸心と前述の数式3,4に示す方程式に関する媒介変数t,sを決めれば一意に求めることができる。
次に第1及び第2の固定配管30,40の端面中心c1’、c2’と、合わせ配管50の加工後の端面中心c3’、c4’が一致するように、仮想空間上で第1及び第2の固定配管30,40に合わせ配管50を重ね合わせる。これは三次元的な座標変換で容易に実現可能である。
次に図12の矢印Aに示すように、第1及び第2固定配管30,40の端面中心c1’とc2’を結んだ線(あるいは合わせ配管50の加工後の端面中心c3’とc4’を結んだ線)を回転軸として、第1の端面52側の第1の固定配管30と合わせ配管50の軸心が軸交差角度αで交差する位置・姿勢まで合わせ配管50を回転させる。このとき第2の固定配管40の端面42と合わせ配管50の第2の端面54の軸交差角度が、開先ギャップの許容値の範囲内で設定値βに等しければ、このような軸交差角度での配管接続が可能と判断する。
以上の計算をパラメータ変更しながら進めていく。具体的には前述のパラメータ変更と同様に媒介変数tを変更、第2の端面54側の軸交差角度βを変更、第1の端面52側の軸交差角度αの変更を行う。なお軸交差角度αとβをまずαを固定してβを動かすか、あるいはαとβを同じ量だけ角度を減じていくかは、どのような端面加工(均等な斜め切りにしたいか否か)を行うかで選択すればよい。また固定配管の端面も加工する計算方法では、固定配管と合わせ配管の各端面は同じ角度で斜め切りするために外径段差は発生しない。ただしα及びβを変更した際には固定配管側の加工後の端面中心位置及び中心間距離が変わる。
図13は第1の端面側の固定配管加工位置及び加工量の関係を示す図である。図14は第1の端面側の合わせ配管加工位置及び加工量の関係を示す図である。
図13に示すように第1の固定配管30と合わせ配管50ともに軸心ベクトルV1,V3を合成したベクトルと配管が交差する点が最小加工位置S、反対ベクトルと交差する点が最大加工位置Mとなる。固定配管及び合わせ配管の各端面の加工量を次のように表すことができる。
第1の固定配管30の端面32は、最小加工量=0、最大加工量は次式のように表すことができる。
Figure 2012062917
第2の固定配管40の端面42は、最小加工量=0、最大加工量は次式のように表すことができる。
Figure 2012062917
なおFは固定配管の直径を示す。
合わせ配管50の第1の端面52は、最小加工量、最大加工量は次式のように表すことができる。
Figure 2012062917
Figure 2012062917
合わせ配管50の第2の端面54は、最小加工量、最大加工量は次式のように表すことができる。
Figure 2012062917
Figure 2012062917
ただしrは合わせ配管の半径を示す。
次に配管端面の加工量計算方法についてフローチャートに従って説明する。図15は配管端面の加工量計算方法のフローチャートである。
まず一対の固定配管すなわち第1及び第2の固定配管30,40及びこれに接続させる合わせ配管50の配管の端面の三次元情報を三次元計測器10により計測する(ステップ1)。
次に三次元計測器10の測定値に基づいて、計算手段20で各端面の中心座標、軸心ベクトルを計算し、三次元の基準座標系により数式化する(ステップ2)。なお三次元情報は具体的には計測点の位置座標、距離、端面中心座標、軸心ベクトルなどである。
第1及び第2の固定配管30,40と合わせ配管との軸交差角度α、βを設定する(ステップ3)。軸心交差角度α、βの所定角度の変更の仕方は、配管の施工対象によって異なり、次のように仮定することができる。(1)第1の固定配管30との軸心交差角度αをなるべく180°に近い値(すなわち固定配管と合わせ配管の軸心が平行となり、合わせ配管の端面加工が容易となる。)としたい場合、βの値が後述するβminより大きければ、αを固定したままβを変更する。β=βminまで達した場合には、αの値を変更してβを180°にリセットして計算を続ける。(2)第2の固定配管40との軸心交差角度βをなるべく180°に近い値としたい場合、αの値が後述するαminより大きければ、βは固定したままαを変更する。α=αminまで達した場合には、βの値を変更してαを180°にリセットして計算を続ける。(3)軸心交差角度α、βを均等に変更する。このとき各軸交差角度α、βの初期値は180°に設定する。
配管施工対象に応じて固定配管を加工する、しないを選択する(ステップ4)。
固定配管の端面を加工せずに、合わせ配管50の端面側のみ加工する場合には、外径段差を考慮した軸交差角度の下限値を予め計算する(ステップ5)。具値的には軸心交差角度α、βの下限値を数式10,12により求める。
合わせ配管の端面加工に加えて、固定配管の端面側も加工する場合には、固定配管の加工後の端面中心を計算する(ステップ6)。この場合、両者の加工後の端面は一致するため、外径段差は0となり、外径段差を考慮する必要がない。
第1及び第2の固定配管30,40の端面中心間距離Lを計算する(ステップ7)。
合わせ配管50の第1及び第2の端面52,54の加工後の端面中心を計算する(ステップ8)。
第1及び第2の固定配管30,40の端面中心c1,c2(固定配管の端面を加工する場合にはc1’,c2’)と合わせ配管50の加工後端面中心c’3、c4’が一致するように、仮想空間上で固定配管に合わせ配管を重ね合わせる(ステップ9)。
固定配管の端面中心c1とc2(c1’とc2’)を結んだ線を回転軸として第1の端面52側の第1の固定配管30と合わせ配管50の軸心が軸交差角度αで交差する位置・姿勢まで合わせ配管50を回転させる(ステップ10)。
第2の端面54側の軸交差角度β’が許容値の範囲でβに等しいか否かを判断する(ステップ11)。具体的にはβ’が開先ギャップの許容値dgとの関係において数式5を満たすように設定する。
この結果、第2の端面54側の軸交差角度が許容値の範囲でβに等しければ、このような軸の交差で配管接続が可能と判断し、各端面のケガキデータを作成して加工手段へ出力する(ステップ12)。
第2の端面54側の軸交差角度が許容値の範囲になければ、合わせ配管の加工後の端面中心位置が変更可能であるか否かを判断する(ステップ13)。
合わせ配管の加工後の端面中心位置が変更可能であれば変更する(ステップ14)。具体的には合わせ配管50の加工後の端面中心位置座標を決定するtをΔt(一例として1mm)だけ増加させて、新たな中心位置座標を求める。合わせ配管の加工後の端面中心位置を変更した場合には再度ステップ9へ戻り固定配管への合わせ配管の重ね合わせを行い、ステップ10以降の工程をβ′が許容値の範囲でβと等しくなるまで行う。
次に合わせ配管の加工後の端面中心位置が変更できなければ、第1及び/又は第2の端面52,54の軸交差角度が変更可能か否かを判断する(ステップ15)。変更不可であれば、解なしとして計算を終了する(ステップ16)。
第1及び/又は第2の端面52,54の軸交差角度が変更可能と判断した場合には角度を変更する(ステップ17)。第1及び/又は第2の端面52,54の軸交差角度を変更した場合には固定配管を加工するか否かの判断を行う(ステップ18)。
固定配管を加工する場合には、再度ステップ6へ戻り固定配管の加工後の端面中心を計算し、ステップ7以降の工程をβが許容値の範囲に収まるまで行う。また固定配管を加工しない場合には、ステップ5において既にα、βの下限値を求めているためステップ7以降の工程をβが許容値の範囲に収まるまで行う。
なお固定配管及び合わせ配管の三次元計測時に多少歪みが生じていても、最小二乗法で正確な中心点とベクトルを求めることができる。また一対の固定配管と合わせ配管の直径(配管径)が異なる場合であっても、本発明の加工量計算方法により加工量を求めることができる。
以上説明したように、本発明の配管端面の加工量計算方法によれば、離間した一対の固定配管及び合わせ配管の実形状の三次元計測してモデル化を行い、複数のパラメータを用いることにより、正確な加工量検討が行える。また合わせ配管の端面のみの加工、又は合わせ配管と固定配管の端面加工のケースにも対応することができる。また合わせ配管の一方の端面の加工量が大きくなり過ぎることがないように、他方の端面も加工量を調整することができる。さらに合わせ配管の両方の端面を均等に斜め切りする調整を行うこともできる。
10………三次元計測器、20………計算手段、30………第1の固定配管、32………端面、40………第2の固定配管、42………端面、50………合わせ配管、52………第1の端面、54………第2の端面、56………端面加工代、100………第1の固定配管、120………第2の固定配管。

Claims (4)

  1. 一対の固定配管の間に接続させる合わせ配管の配管端面の加工量計算方法において、
    前記固定配管及び前記合わせ配管の軸心ベクトルが交差する軸交差角度と、前記合わせ配管の加工後の端面中心間位置をパラメータとして、
    所定角度に仮定した一方の前記軸交差角度における前記合わせ配管の加工後の端面中心と対応する前記固定配管の端面中心が一致するように仮想合わせを行い、
    所定角度に仮定した他方の前記軸交差角度が許容範囲内となるように前記固定配管の端面中心間を結ぶ軸線を回転軸として前記合わせ配管を回転させて、
    前記合わせ配管の端面加工量を計算することを特徴とする配管端面の加工量計算方法。
  2. 前記許容範囲は、前記他方の軸交差角度における前記固定配管及び前記合わせ配管に生じる隙間が開先ギャップの許容値内に収まる範囲であることを特徴とする請求項1に記載の配管端面の加工量計算方法。
  3. 前記軸交差角度(α、β)は、配管の半径r、外径段差の許容値をamaxとしたとき、
    軸交差角度(α、β)≧180−{arccos(r/(r+amax)}×180/π
    の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配管端面の加工量計算方法。
  4. 前記固定配管の端面中心間は、所定角度に仮定した一方の前記軸交差角度における前記固定配管の加工後の端面中心間であり、前記固定配管及び前記合わせ配管の端面加工量を計算することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配管端面の加工量計算方法。
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