JP2012062343A - マーキングフィルム用ベースフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】可塑剤を有さずとも充分な柔軟性を有し、また環境適合性に優れたマーキングフィルム用ベースフィルムを提供する。
【解決手段】ソルベントキャスト法により製造することを特徴とする、式(1)[−CHR−CH−CO−O−](式中、RはC2n+1で表されるアルキル基で、nは1以上15以下の整数である)で示される繰り返し単位からなる3−ヒドロキシアルカノエートを含むマーキングフィルム用ベースフィルムにより達成できる。
【選択図】なし

Description

本発明はマーキングフィルム用ベースフィルムに関する。
車両、建築物、交通標識、包装材料、または看板などの被着体を装飾するためにマーキングフィルムが使用されている。マーキングフィルムとはベースフィルム、接着層、印刷層、印刷保護層の積層体である。マーキングフィルムとして使用するベースフィルムには、被着体に接着した際に被着体自体の色や模様が透けて見えることがないような、高い隠蔽性が要求される。さらにマーキングフィルムは、曲面状または凹凸を有する被着体を装飾するために、被着体の形状に合わせた高い追従性を有することが要求される。
前述の要求特性を満足するためにマーキングフィルム用のベースフィルムとして、軟質のポリ塩化ビニルフィルムが使用されてきた(例えば特許文献1)。特許文献1に開示されたベースフィルムは、軟質のポリ塩化ビニルフィルムを得るために可塑剤を使用している。可塑剤は、ベースフィルムもしくはマーキングフィルムの製造途中に、フィルム表層に可塑剤が染み出す可能性がある。そのような場合、染み出した可塑剤がベースフィルムの表層を汚染し印刷層ないしは被着体との密着不良の原因となる。また軟質の塩化ビニルフィルムを得るために使用する可塑剤の多くは生態系への悪影響が懸念されている。したがって環境適合性の観点から、改善を要するものである。
一方特許文献2ではポリプロピレン樹脂を用いたベースフィルムが開示されている。ここに開示されたベースフィルムは可塑剤を使用していない為、汚染性ならびに密着性の観点から優れている。しかしながら、プラスティックフィルムであるため、土中投棄などで廃棄した場合フィルムが分解せずに生態系を破壊するなど、環境適合性には問題が残る。一方で、溶融押出による成型となるため、フィルムには工程上発生する内部応力が生じるため、形状安定性が悪くなり、施工性に課題が生じる。
また、特許文献3では、ポリ乳酸樹脂とアクリル系ブロック共重合体からなるベースフィルムが開示されている。生分解性を示すポリ乳酸樹脂を使用し、可塑剤代替としてアクリル系ブロック共重合体を用いて軟質化がなされてはいる。しかしながら、アクリル系ブロック共重合体が生分解性を示さないため、環境適合性には未だ問題が残っている。
特開平09−255924号公報 特許第4354726号 特開2007−23145号公報
本発明は、可塑剤を有さずとも充分な柔軟性を有するとともに、優れた形状安定性を示し、また環境適合性に優れたマーキングフィルム用ベースフィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、生分解性を有する特定の構造を有する樹脂をソルベントキャスト法により製造することにより、フィルムが上記特性を満足することを見出し本発明に至った。すなわち本発明はソルベントキャスト法により製造することを特徴とする、下記式(1)で示される繰り返し単位からなる3−ヒドロキシアルカノエートを含むマーキングフィルム用ベースフィルムに関する。
[−CHR−CH−CO−O−] (1)
(式中、RはC2n+1で表されるアルキル基で、nは1以上15以下の整数である。)
好ましい実施態様としては、前記3-ヒドロキシアルカノエートが、前記式(1)におけるアルキル基(R)のnが1である繰り返し単位と、nが3である繰り返し単位と、からなる(3−ヒドロキシブチレート)−(3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合体であることを特徴とするマーキングフィルム用ベースフィルムに関する。
好ましい実施態様としては、前記(3−ヒドロキシブチレート)−(3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合体の繰り返し単位の組成比(3-ヒドロキシプチレート)単位/(3-ヒドロキシヘキサノエート)単位が、99/1〜80/20(mol/mol)の範囲であることを特徴とするマーキングフィルム用ベースフィルムに関する。
好ましい実施態様としては、ジクロロメタン、クロロホルムからなる群から選ばれる少なくとも一種の溶媒を使用したことを特徴とするマーキングフィルム用ベースフィルムに関する。
好ましい実施態様としては、前記、3-ヒドロキシアルカノエート100重量部に対し、白色顔料を3重量部〜60重量部含むことを特徴とするマーキングフィルム用ベースフィルムに関する。
好ましい実施態様としては、上記記載のマーキングフィルム用ベースフィルムを含むことを特徴とするマーキングフィルムに関する。
本発明により可塑剤を使用することなく充分な柔軟性を有するとともに、優れた形状安定性を示すマーキングフィルム用ベースフィルムを得ることができる。
さらに本発明により得られるフィルムは、優れた生分解性を維持ししていることから、環境適合性に優れている。
本発明は、ソルベントキャスト法により製造することを特徴とする、下記式(1)で示される繰り返し単位からなる3−ヒドロキシアルカノエートを含むマーキングフィルム用ベースフィルムに関する。
[−CHR−CH−CO−O−] (1)
(式中、RはC2n+1で表されるアルキル基で、nは1以上15以下の整数である。)
本発明は、生分解性ポリマーとして嫌気性下で分解する性質や、耐湿性に優れる点、高分子量化が可能である点から、下記式(1)で示される繰り返し単位からなる3−ヒドロキシアルカノエート(P3HA)を含む。
[−CHR−CH−CO−O−] (1)
(式中、RはC2n+1で表されるアルキル基で、nは1以上15以下の整数である。)
本発明におけるP3HAの代表例としては、例えば、(3−ヒドロキシブチレート)−(3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合体(PHBH)、(3−ヒドロキシブチレート)−(3−ヒドロキシオクタノエート)共重合体、(3−ヒドロキシブチレート)−(3−ヒドロキシデカノエート)共重合体等が挙げられる。この中でも、(3−ヒドロキシブチレート)−(3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合体(PHBH)が好ましく、微生物によって生産される共重合体がより好ましい。必要に応じて、更に、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ3−ヒドロキシ酪酸、ポリ4−ヒドロキシ酪酸、ポリ4−ヒドロキシ吉草酸、ポリ3−ヒドロキシヘキサン酸またはポリカプロラクトンの他に、脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコールを主たる構成成分とする重合体としての、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンアジペートまたはポリブチレンサクシネートあるいはそれらの共重合体などの脂肪族ポリエステルを1種又は2種以上添加することができる。
ここで、PHBHとは、3−ヒドロキシブチレート及び3−ヒドロキシヘキサノエートを主成分とする共重合体の総称として用いるものである。該共重合体は、3−ヒドロキシブチレート及び3−ヒドロキシヘキサノエートを主成分とするものである限り、上述のような他の単量体成分を含んでもよい。また、上記共重合体を得るための重合方法は特に限定されず、ランダム共重合、交互共重合、ブロック共重合等のいずれの共重合方法を適用してもよいが、得られる共重合体の物性を制御しやすいことから、ブロック共重合体よりもランダム共重合体を得る方が好ましい。
本発明におけるPHBHの繰り返し単位の構成比としては、(3−ヒドロキシブチレート)単位/(3−ヒドロキシヘキサノエート)単位=99/1〜80/20(mol/mol)であることが好ましく、98/2〜82/18(mol/mol)であることがより好ましく、97/3〜85/15(mol/mol)であることがさらに好ましい。
本発明のP3HAの分子量は特に限定されないが、重量平均分子量で30万〜300万であることが好ましく、40万〜250万であることがより好ましく、50万〜200万であることが更に好ましい。P3HAの重量平均分子量が30万未満では、強度などの機械的特性が不十分である場合があり、300万を超えると、成形性が劣る場合がある。
本発明のP3HAは、微生物から産生する方法または化学合成法のいずれの方法によって得られてもよく、とくに限定されるものではない。なかでも、微生物から産生されるP3HAが、微粒子である点で好ましい。
P3HAを産生する微生物としては、細胞内にP3HAを蓄積する微生物であればとくに限定されないが、A.lipolytica、A.eutrophus、A.latusなどのアルカリゲネス属(Alcaligenes)、シュウドモナス属(Pseudomonas)バチルス属(Bacillus)、アゾトバクター属(Azotobacter)、ノカルディア属(Nocardia)、アエロモナス属(Aeromonas)などの菌があげられる。なかでも、P3HAの生産性の点で、とくにアエロモナス・キャビエなどの菌株、さらには3−ヒドロキシアルカノエート合成酵素群の遺伝子を導入したアルカリゲネス・ユウトロファス AC32(受託番号FERM BP−6038(平成8年8月12日に寄託された原寄託(FERM P−15786)より移管)(平成9年8月7日、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター、あて名;日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6))(J.Bacteriol.,179,4821−4830頁(1997))などが好ましい。また、アエロモナス属の微生物であるアエロモナス・キャビエ(Aeromonas.caviae)からP3HAを得る方法は、たとえば、特開平5−93049号公報に開示されている。なお、これらの微生物は、適切な条件下で培養して、菌体内にP3HAを蓄積させて用いられる。
培養に用いる炭素源、培養条件は、特開平5−93049号公報、特開2001−340078号公報記載の方法にしたがい得るが、これらには限定されない。
本発明には公知の白色顔料を好適に用いることができる。白色顔料の含有量は樹脂100重量部に対して3重量部以上60重量部の範囲で任意である。白色顔料が多くなるとフィルム靱性が劣化する可能性があるため、50重量部以下であることが好ましい。また、ベースフィルムとして高い隠蔽性を有するために、白色顔料は7重量部以上であることが好ましい。
本発明には公知の白色顔料を用いることができることは前述の通りである。例えば炭酸亜鉛、酸化亜鉛、硫化亜鉛、二酸化チタンを用いることができる。また、添加剤として炭酸カルシウム、タルク、カオリンを含んでもよい。これら白色顔料は単体で用いても良いし、二種以上を混合して用いてもよい。また、これらの白色顔料はいずれの形態でもよく、あるいは従来公知の方法によって各種の分散処理が施されたものであってもよい。
本発明のフィルムを製造する際に用いる樹脂溶液の調整方法は公知の方法を任意に用いることができる。例えばあらかじめ調製した樹脂単独溶液に白色顔料を均一に分散した溶液を混合する方法や、樹脂単独溶液に白色顔料のみを混合する方法などを用いることができる。混合の際にはペイントシェイカー、サンドグラインドミル、ボールミル、アトライターミル、または三本ロールミルなどを用いることができる。また混合の際に必要に応じて溶剤を添加することができる。
PHBHに代表される生分解性ポリマーは、一般的には、溶融押出法、インフレーション法などの溶融成型法や、ソルベントキャスト法など公知のフィルム化方法により得ることができる。フィルムをマーキングフィルム用ベースフィルムとして使用する場合、高い平面性や内部応力が小さいといった性質が求められる。上記の要求品質を満足するためにはソルベントキャスト法により製造される。すなわち、ソルベントキャスト法により、施行時の形状安定性に優れるマーキングフィルム用ベースフィルムが得られる。
ソルベントキャスト法に用いる溶剤は樹脂を溶解するものであれば特に限定されるものではない。例えば、ケトン類、エステル類、アミド類、アルコール類、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類などの溶媒を用いることができる。ケトン類としてはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなどが使用可能である。エステル類としては酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどが使用可能である。アミド類としてはジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ホルムアミドなどが使用可能である。アルコール類としてはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、t−ブチルアルコールなどが使用可能である。炭化水素類として、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどが使用可能である。また環状炭化水素類としてシクロペンタン、シクロヘキサンが使用可能である。さらに芳香族炭化水素類としてベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどが使用可能である。ハロゲン化炭化水素類としてジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、テトラクロロエタンなどが使用可能である。これらの溶剤は、製膜時の溶剤蒸発挙動を制御したり樹脂溶液の粘度を調整する目的で、2種以上を任意に組み合わせて使用することができる。
本発明のフィルムをソルベントキャスト法を用いて製造する場合、使用する溶剤は限定されないことは上述したとおりである。特に、マーキングフィルム用ベースフィルムを製造する場合には、ジクロロメタン、クロロホルムからなる群から選ばれる少なくとも一種の溶媒が好ましく使用できる。なかでも基材上に樹脂溶液を流延後、速やかに溶剤を除去できるという観点から沸点が100度未満の溶剤であることが好ましい。ジクロロメタンは沸点が低く、なおかつ、火災などに対する安全性も高いので好適に用いることができる。主溶剤としてジクロロメタンを使用した場合でも、溶剤の蒸発挙動を制御したり樹脂溶液の粘度を調整する目的で2種以上の溶剤を併用することができる。
本発明のフィルムをソルベントキャスト法にて製造する場合、用いる樹脂溶液の粘度は限定されない。樹脂溶液の25度における粘度は白色顔料の分散性を良好に保つという観点から10.0Pa・s以下であることが好ましく、7.0Pa・sであることがさらに好ましい。樹脂溶液を流延する際のレベリング性を良好に保つという観点から5.0Pa・s以下であることがさらに好ましい。また樹脂溶液の粘度は、支持体上に樹脂溶液を流延した際に所定の厚みを保持するために、0.5Pa・s以上であることが好ましい。
本発明のフィルムは上記樹脂と白色顔料を含有するフィルムであるが、フィルム特性向上のために任意の第三成分を加えることができる。例えばポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂などを適宜使用することができる。また酸化による劣化を防止する酸化防止剤、高温下での安定性を付与する熱安定剤、紫外線による劣化を防止する紫外線吸収剤なども使用することができる。これらの化合物は目的に応じて2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明のフィルムはマーキングフィルム用ベースフィルムとして使用することができる。一例として本発明のフィルム上に印刷層、印刷保護層を積層した積層体としてマーキングフィルムとして使用することが可能である。各層の間には任意の粘着層を配置することができ、それらの粘着層はマーキングフィルムの表示品位を下げない限り任意である。また各層の厚さは特に限定されない。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(フィルムの評価方法)
引張機械特性:得られたシートから試験用ダンベルを打ち抜き、オートグラフ((株)島津製作所製)を使用して、JIS K7161に準拠して、引張最大強度、引張破断伸び、引張弾性率を測定した。
引裂強度:オートグラフ((株)島津製作所製)を使用して、直角型引裂法(JIS−K7128−3)により引裂強度を測定した。
ガラス転移温度(Tg)および結晶融解温度(Tm):示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製、)を使用して、10℃/分の昇温速度で0℃から200℃まで昇温を実施し、DSC曲線より、ガラス転移温度(Tg)及び結晶融解温度(Tm)を得た。
(分子量の測定方法)
P3HAの重量平均分子量の測定方法はクロロホルムを移動相として、システムとしてウオーターズ(Waters)社製GPCシステムを用い、カラムに、昭和電工(株)製Shodex K−804(ポリスチレンゲル)を用いることにより、ポリスチレン換算での分子量として求めた。
(製造例1) 3−ヒドロキシヘキサノエート含有率11mol%の樹脂1(PHBH)の作製
PHBHは、微生物として、Alcaligenes eutrophusにAeromonas caviae由来のPHA合成酵素遺伝子を導入したAlcaligenes eutrophus AC32(J.Bacteriol.,179,4821(1997))を用いて、原料、培養条件を適宜調整して生産されたPHBHで、(3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合体比率が11mol%であり、Mw(重量平均分子量)がそれぞれ約50万のものを使用した。
(実施例1)フィルム1の作製
128gの樹脂1を672gの塩化メチレンに投入し1200rpmで1時間攪拌溶解した。樹脂を溶解後、続けて3.8gの酸化チタン(堺化学製)を投入し、さらに1時間攪拌を続けた。1時間後、得られた樹脂溶液を二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下PETフィルムと書く)上に流延後、乾燥後厚みがおよそ50μmとなるようにただちにバーコーターで均一な膜状に塗布した。40℃の乾燥雰囲気下で5分、80℃の乾燥雰囲気下で5分、105℃の乾燥雰囲気下で3分乾燥させ、塩化メチレンを除いた。乾燥後、得られたフィルムをPETフィルムより剥離した。得られたフィルムを500mm×300mmアルミ製の枠に固定し110℃の乾燥雰囲気にて15分乾燥させ、残存塩化メチレンを除き、フィルム1(厚み:40μm)を得た。得られたフィルムに関し、引張機械特性ならびに引裂強度、ならびにTm、Tgを測定した。引張機械特性、引裂強度に関しては、シート作成時における長さ方向(MD)、幅方向(TD)の値を測定した。
(実施例2)フィルム2の作製
128gの樹脂1を672gの塩化メチレンに投入し1200rpmで1時間攪拌溶解した。樹脂を溶解後、続けて6.4gの酸化チタン(堺化学製)を投入し、さらに1時間攪拌を続けた。1時間後、得られた樹脂溶液を二軸延伸PETフィルム上に流延後、乾燥後厚みがおよそ50μmとなるようにただちにバーコーターで均一な膜状に塗布した。40℃の乾燥雰囲気下で5分、80℃の乾燥雰囲気下で5分、105℃の乾燥雰囲気下で3分乾燥させ、塩化メチレンを除いた。乾燥後、得られたフィルムをPETフィルムより剥離した。得られたフィルムを500mm×300mmアルミ製の枠に固定し110℃の乾燥雰囲気にて15分乾燥させ、残存塩化メチレンを除き、フィルム2(厚み:50μm)を得た。得られたフィルムに関し、引張機械特性(フィルムの任意方向の値)を測定した。
(実施例3)フィルム3の作製
126gの樹脂1を672gの塩化メチレンに投入し1200rpmで1時間攪拌溶解した。樹脂を溶解後、続けて12.8gの酸化チタン(堺化学製)を投入し、さらに1時間攪拌を続けた。1時間後、得られた樹脂溶液を二軸延伸PETフィルム上に流延後、乾燥後厚みがおよそ50μmとなるようにただちにバーコーターで均一な膜状に塗布した。40℃の乾燥雰囲気下で5分、80℃の乾燥雰囲気下で5分、105℃の乾燥雰囲気下で3分乾燥させ、塩化メチレンを除いた。乾燥後、得られたフィルムをPETフィルムより剥離した。得られたフィルムを500mm×300mmアルミ製の枠に固定し110℃の乾燥雰囲気にて15分乾燥させ、残存塩化メチレンを除き、フィルム3(厚み:50μm)を得た。得られたフィルムに関し、引張機械特性(フィルムの任意方向の値)を測定した。
Figure 2012062343
本発明のフィルムである実施例1〜3は、充分な引張機械特性ならびに引裂強度を有することから、被着体への高い形状追随性を有することが判る。また、本発明のフィルムは、生分解性に優れ、かつ可塑剤を使用しないことから、高い環境適合性を有するものである。

Claims (6)

  1. ソルベントキャスト法により製造することを特徴とする、下記式(1)で示される繰り返し単位からなる3−ヒドロキシアルカノエートを含むマーキングフィルム用ベースフィルム。
    [−CHR−CH−CO−O−] (1)
    (式中、RはC2n+1で表されるアルキル基で、nは1以上15以下の整数である。)
  2. 前記3-ヒドロキシアルカノエートが、前記式(1)におけるアルキル基(R)のnが1である繰り返し単位と、nが3である繰り返し単位と、からなる(3−ヒドロキシブチレート)−(3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合体であることを特徴とする請求項1に記載のマーキングフィルム用ベースフィルム。
  3. 前記(3−ヒドロキシブチレート)−(3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合体の繰り返し単位の組成比(3-ヒドロキシプチレート)単位/(3-ヒドロキシヘキサノエート)単位が、99/1〜80/20(mol/mol)の範囲であることを特徴とする請求項2に記載のマーキングフィルム用ベースフィルム。
  4. ジクロロメタン、クロロホルムからなる群から選ばれる少なくとも一種の溶媒を使用したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のマーキングフィルム用ベースフィルム。
  5. 前記、3-ヒドロキシアルカノエート100重量部に対し、白色顔料を3重量部〜60重量部含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のマーキングフィルム用ベースフィルム。
  6. 請求項1〜5記載のいずれか一項に記載のマーキングフィルム用ベースフィルムを含むことを特徴とするマーキングフィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022059592A1 (ja) * 2020-09-17 2022-03-24 株式会社カネカ 積層体及び成形体

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