JP2012059968A - コイル部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】特性を向上させることができるコイル部品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】平角線を巻回した巻線13が円環状の継ぎ目のない一体物よりなるコア11に装着されている。巻線13の一端部には第1引出端子14が連続して一体的に形成され、巻線13の他端部には第2引出端子15が連続して一体的に形成されている。第1引出端子14及び第2引出端子15は、先端が、コア11からコア11の内径L1よりも離れた領域まで引き出されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、コイル部品及びその製造方法に関し、特に、平角線を巻回した巻線を円環状のコアに装着したコイル部品及びその製造方法に関する。
従来より、平角線を巻回した巻線を円環状のコアに装着したコイル部品が知られている。このコイル部品は、例えば、一体的に円環状に形成したコアに、平角線を巻き付けることにより形成される(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−100643号公報
しかしながら、円環状のコアに平角線を巻き付ける場合には、巻線の端部をコアの内径よりも長く引き出した状態で巻き付けることができないので、巻線の端部に、引出端子を中継しなければならなかった。そのため、接触抵抗が大きくなり、特性が低下してしまうという問題があった。
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、特性を向上させることができるコイル部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のコイル部品は、平角線を巻回した巻線を円環状の継ぎ目のない一体物よりなるコアに装着したものであって、巻線の一端部には第1引出端子が連続して一体的に形成されると共に、巻線の他端部には第2引出端子が連続して一体的に形成され、第1引出端子及び第2引出端子は、先端が、コアからコアの内径よりも離れた領域まで引き出されているものである。
本発明のコイル部品の製造方法は、円環状の継ぎ目のない一体物よりなるコアに、平角線を巻回した巻線を装着したコイル部品を製造するものであって、コアに平角線を一方の端部から巻いたのち、巻いていない残りの一部をコアに巻きながら、巻いた一方の端部を伸ばすことにより、巻線と、巻線の一端部に第1引出端子を連続して一体的に形成すると共に、平角線の他方の端部を巻かずに残すことにより、巻線の他端部に第2引出端子を連続して一体的に形成するものである。
本発明のコイル部品によれば、巻線に連続して一体的に形成した第1引出端子及び第2引出端子の先端を、コアからコアの内径よりも離れた領域まで引き出すようにしたので、第1引出端子及び第2引出端子を中継接続する必要がなく、接触抵抗を小さくすることができる。よって、特性を向上させることができる。
また、本発明のコイル部品の製造方法によれば、コアに平角線を一方の端部から巻いたのち、巻いていない残りの一部をコアに巻きながら、巻いた一方の端部を伸ばすことにより、巻線と、巻線の一端部に第1引出端子とを連続して一体的に形成するようにしたので、本発明のコイル部品を容易に製造することができる。
本発明の一実施の形態に係るコイル部品の構成を表す図である。 図1に示したコイル部品のI−I線に沿った断面図である。 図1に示したコイル部品の製造工程を示す断面図である。 図3に続く製造工程を示す断面図である。 図4に示した製造工程を示す他の断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るコイル部品10の構成を表すものであり、図2は、図1に示したI−I線に沿った断面構造を表すものである。このコイル部品10は、例えば、コア11と、ボビン12と、巻線13とを備えている。
コア11は、円環状の継ぎ目のない一体物よりなり、例えば、フェライト等の磁性体材料により構成されている。コア11の断面形状は、例えば、多角形でも、円形でも、楕円形でもよい。ボビン12は、コア11と巻線13との絶縁性を高めるためのものであり、例えば、中空の円環状とされており、中空部にコア11を収納し、コア11を覆うように配設されている。ボビン12は、例えば合成樹脂により構成されている。なお、ボビン12は、備えていなくてもよい。また、ボビン12に代えて絶縁紙をコア11に巻いてもよい。
巻線13は、例えば、銅やアルミニウム等よりなる導線を絶縁被膜により被覆した平角線をエッジワイズに螺旋状に巻回することにより構成されている。巻線13は、コア11に対して1個配設するようにしてもよく、また、複数個配設するようにしてもよい。なお、図1では3個配設した場合を示している。巻線13の一端部には第1引出端子14が連続して一体的に形成され、巻線13の他端部には第2引出端子15が連続して一体的に形成されている。第1引出端子14及び第2引出端子15は、先端が、コア11から、コア11の内径L1よりも離れた領域までそれぞれ引き出されている。なお、図2では、第1引出端子14の先端がコア11の内径L1よりもコア11から離れた領域まで引き出されている状態を分かりやすく示すために、コア11の断面部分と、第1引出端子14と、第1引出端子14と巻線13との連続部分とを取り出して表している。
このように、このコイル部品10では、第1引出端子14及び第2引出端子15を巻線13と連続して一体的に形成し、かつ、コア11からコア11の内径L1よりも離れた領域まで引き出すことにより、第1引出端子14及び第2引出端子15を中継接続する必要をなくし、接触抵抗を低減することができるようになっている。第1引出端子14及び第2引出端子15を引き出す方向は任意であり、図1及び図2に示したのは一例である。
このコイル部品10は、例えば、次のようにして製造することができる。図3から図5は各製造工程を表すものである。このコイル部品10は、円環状の継ぎ目のない一体物よりなるコア11に、平角線を巻回することにより製造する。
まず、例えば図3(A)に示したように、コア11にボビン12を介して平角線を一方の端部から螺旋状に巻く。平角線を所定量巻いた後、例えば図3(B)に示したように、コア11に巻いた平角線の一方の端部を直線状に伸ばしながら、巻いていない残りの一部をコア11に巻く。次いで、例えば図4に示したように、平角線の一方の端部をコア11からコア11の内径L1よりも離れた領域まで引き出す。これにより、巻線13と、巻線13の一端部に第1引出端子14とが連続して一体的に形成される。
また、例えば図5に示したように、平角線の他方の端部は、巻かずにそのまま残すことにより、巻線13の他端部に第2引出端子15を連続して一体的に形成する。その際、第2引出端子15の先端がコア11からコア11の内径L1よりも離れた領域まで引き出されるように、平角線の他方の端部を残す。
このように本実施の形態によれば、巻線13に連続して一体的に形成した第1引出端子14及び第2引出端子15の先端を、コア11からコア11の内径よりも離れた領域まで引き出すようにしたので、第1引出端子14及び第2引出端子15を中継接続する必要がなく、接触抵抗を小さくすることができる。よって、特性を向上させることができる。
また、コア11に平角線を一方の端部から巻いたのち、巻いていない残りの一部をコア11に巻きながら、巻いた一方の端部を伸ばすことにより、巻線13と、巻線13の一端部に第1引出端子14とを連続して一体的に形成するようにしたので、第1引出端子14の長さを自由に長くすることができ、本実施の形態に係るコイル部品10を容易に製造することができる。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、コア11は、例えば、薄帯コアを環状に巻くことにより、円環状に形成したものでもよい。
また、上記実施の形態では、コア11と、ボビン12と、巻線13とを備える場合について、各構成要素についても具体的に説明したが、全ての構成要素を備えていなくてもよく、また、他の構成要素を備えていてもよい。
コイル部品に用いることができる。
10…コイル部品、11…コア、12…ボビン、13…巻線、14…第1引出端子、15…第2引出端子

Claims (3)

  1. 平角線を巻回した巻線を円環状の継ぎ目のない一体物よりなるコアに装着したコイル部品であって、
    前記巻線の一端部には第1引出端子が連続して一体的に形成されると共に、前記巻線の他端部には第2引出端子が連続して一体的に形成され、
    前記第1引出端子及び前記第2引出端子は、先端が、前記コアから前記コアの内径よりも離れた領域まで引き出されている
    ことを特徴とするコイル部品。
  2. 前記第1引出端子は、前記平角線の一方の端部側から一部を前記コアに巻いたのち、巻いた一方の端部を伸ばしながら、巻かれていない残りの一部を前記コアに巻くことにより形成され、
    前記第2引出端子は、前記平角線の他方の端部を巻かずに残すことにより形成された
    ことを特徴とする請求項1記載のコイル部品。
  3. 円環状の継ぎ目のない一体物よりなるコアに、平角線を巻回した巻線を装着したコイル部品の製造方法であって、
    前記コアに前記平角線を一方の端部から巻いたのち、巻いていない残りの一部を前記コアに巻きながら、巻いた一方の端部を伸ばすことにより、前記巻線と、前記巻線の一端部に第1引出端子を連続して一体的に形成すると共に、前記平角線の他方の端部を巻かずに残すことにより、前記巻線の他端部に第2引出端子を連続して一体的に形成することを特徴とするコイル部品の製造方法。
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