JP2012059530A - 真空バルブおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】接触面となる固定側通電軸の外部端面に、良好な銀被膜を設ける。
【解決手段】固定側通電軸4を有する固定側部材、および可動側通電軸を有する可動側部材をそれぞれ組立てる部分組立と、これらの部材を真空絶縁容器1に封着する全体組立とで製造される真空バルブの製造方法であって、全体組立時よりも高温となる部分組立時に、固定側通電軸4の接続部となる外部端面4aにろう材10を配置し、溶融させて銀被膜12を設け、全体組立時に、銀被膜12を銀成分の飛散を防ぐ飛散防止部材で覆うことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】固定側通電軸4を有する固定側部材、および可動側通電軸を有する可動側部材をそれぞれ組立てる部分組立と、これらの部材を真空絶縁容器1に封着する全体組立とで製造される真空バルブの製造方法であって、全体組立時よりも高温となる部分組立時に、固定側通電軸4の接続部となる外部端面4aにろう材10を配置し、溶融させて銀被膜12を設け、全体組立時に、銀被膜12を銀成分の飛散を防ぐ飛散防止部材で覆うことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明の実施形態は、接離自在の一対の接点を有する真空バルブおよびその製造方法に関する。
代表的な真空バルブの構成を図5に示すが、アルミナ磁器からなる筒状の真空絶縁容器1の両端開口部には、固定側封着金具2と可動側封着金具3とが封着されている。固定側封着金具2には、固定側通電軸4が貫通固定され、真空絶縁容器1内の端部に固定側接点5が固着されている。固定側接点5と対向して接離自在の可動側接点6が可動側封着金具3を移動自在に貫通する可動側通電軸7端部に固着されている。可動側通電軸7の中間部には、伸縮自在のベローズ8の一方端が封着され、他方端が可動側封着金具3の中央開口部に封着されている。両接点5、6を囲むように、金属蒸気を捕捉する筒状のアークシールド9が真空絶縁容器1内面に固定されている。
従来、このような真空バルブを製造するにあたっては、先ず、固定側封着金具2、固定側通電軸4、固定側接点5を有する固定側部材、および可動側封着金具3、可動側接点6、可動側通電軸7、ベローズ8を有する可動側部材をろう付けする部分組立をしておく。次に、アークシールド9を固定した真空絶縁容器1に、固定側部材と可動側部材をろう付けする全体組立をする。また、固定側通電軸4の外部端面4aには、図示しない主回路導体が接続されるため、全体組立時に、ろう材10を載置し、重り11を載せて溶解させ、点線で示すような銀被膜12が設けられている。全体組立時の加熱温度は、部分組立時よりも低い温度が設定される(例えば、特許文献1参照。)。
上記の従来の真空バルブにおいては、大容量化に伴って、固定側通電軸4の直径を大きくすると、銀被膜12に斑がでることがある。即ち、固定側通電軸4の熱容量が増し、ろう材10が充分に溶融、拡散しないことが起きる。これは、全体組立時では、部分組立時よりも加熱温度を低くするためである。なお、加熱温度を上昇させると、充分に溶融させることができるものの、部分組立時に組立てた部材が移動、離脱することがある。
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、ろう材を充分に溶融させ、接続部となる通電軸に安定した銀被膜を形成し得る真空バルブおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、実施形態の真空バルブの製造方法は、固定側通電軸を有する固定側部材、および可動側通電軸を有する可動側部材をそれぞれ組立てる部分組立と、これらの部材を真空絶縁容器に封着する全体組立とで製造される真空バルブの製造方法であって、前記部分組立時に、前記通電軸の接続部にろう材を配置し、溶融させて銀被膜を設け、前記全体組立時に、前記銀被膜を飛散防止部材で覆うことを特徴とする。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
本発明の実施例に係る真空バルブを図1〜図4を参照して説明する。図1は、本発明の実施例に係る真空バルブの部分組立時を説明する断面図、図2は、本発明の実施例に係る真空バルブの全体組立時を説明する断面図、図3は、本発明の実施例に係る真空バルブの製造方法を説明するフロー図、図4は、本発明の実施例に係る加熱温度と銀被膜の関係を示す特性図である。なお、真空バルブの構成は、従来と同様であるので、その説明を省略する。また、各図において、従来と同様の構成部分については、同一符号を付した。
図1に示すように、固定側通電軸4の外部端面4aには、部分組立時に、飛散防止架台20にろう材10を載置し、更にろう材10に固定側通電軸4を載置し、加熱溶解させ、銀を主成分とする銀被膜12を設けている。また、図2に示すように、全体組立時には、銀被膜12に飛散防止蓋21を載置し、銀成分の蒸発、飛散などを防止している。
次に、製造方法を説明する。
先ず、図3に示すように、固定側部材を部分組立する(st1)。部分組立においては、図1に示すように、セラミックや酸化膜を有する鋼材からなる飛散防止架台20に、固定側通電軸4直径と同様の大きさで厚さ0.04mmの共晶銀ろう(Ag−28%Cu)のろう材10を載置する(st11)。更に、ろう材10に固定側通電軸4の外部端面4aを載置する(st12)。このとき、固定側通電軸4の所定の位置に固定側封着金具2と固定側接点5を治具で固定しておく。ろう材は、同様のものを用いる。
先ず、図3に示すように、固定側部材を部分組立する(st1)。部分組立においては、図1に示すように、セラミックや酸化膜を有する鋼材からなる飛散防止架台20に、固定側通電軸4直径と同様の大きさで厚さ0.04mmの共晶銀ろう(Ag−28%Cu)のろう材10を載置する(st11)。更に、ろう材10に固定側通電軸4の外部端面4aを載置する(st12)。このとき、固定側通電軸4の所定の位置に固定側封着金具2と固定側接点5を治具で固定しておく。ろう材は、同様のものを用いる。
そして、10−2Pa以下の真空中にて、温度800〜890℃で3時間加熱し、ろう材10を溶融させる(st13)。加熱により、図4に示すように、厚さ10〜40μmの銀被膜12を設けることができる。飛散防止架台20には、銀被膜12が付着せず、銀成分の飛散が防止される。また、固定側通電軸4に固定側封着金具2、固定側接点5が固着される。なお、ガス圧100Paの窒素ガス中のような不活性ガス中においても、同様に設けることができる。
次に、可動側部材を部分組立する(st2)。温度条件などは、固定側部材と同様である。なお、固定側部材と可動側部材の組立順序は、逆になってもよい。
次に、全体組立をする(st3)。全体組立においては、図2に示すように、アークシールド9を固定した真空絶縁容器1の軸方向を垂直に配置し、下側に可動側部材、上側に固定側部材を配置し、真空絶縁容器1との封着を行う。ここで、外部端面4aの銀被膜12には、飛散防止蓋21を載置する(st31)。
全体組立時のろう材は、部分組立時と同様のものを用い、温度を800〜830℃に低下させ、10−2以下の真空中で3時間加熱する(st32)。飛散防止蓋21は、飛散防止架台20と同様の材質である。この結果、銀被膜12は、蒸発、飛散などが殆ど見られず、良好に保たれていた。
なお、可動側通電軸7においても、接続部となる軸の側面に、全体組立時よりも高温となる部分組立時に、ろう材10を溶融させて銀被膜を設け、全体組立時にはこの銀被膜を覆うような部材を設けることにより、良好な銀被膜とすることができる。
ここで、固定側部材で用いた飛散防止蓋21や上述した可動側部材で用いる銀被膜を覆うような部材を、銀成分の飛散を防ぐ飛散防止部材と定義する。
上記実施例の真空バルブによれば、部分組立時に、固定側通電軸4の外部端面4aにろう材10を配置し、溶融させて銀被膜12を設け、全体組立時には飛散防止蓋21を載置して蒸発などを防止しているので、安定した銀被膜12とすることができる。これにより、真空バルブの大容量化に対応することができ、接続部となる外部端面4aの接触抵抗を抑制することができる。
以上述べたような実施形態は、高温となる部分組立時にろう材を溶融させて銀被膜を設け、全体組立時に銀被膜を飛散防止部材で覆うことにある。
以上において実施形態を述べたが、この実施形態は、単に例として示したもので、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。実際、ここにおいて述べた新規なものは、種々の他の形態に具体化されてもよいし、さらに、本発明の主旨またはスピリットから逸脱することなく、ここにおいて述べた形態における種々の省略、置き換えおよび変更を行ってもよい。付随する請求項およびそれらの均等は、本発明の範囲および主旨またはスピリットに入るようにそのような形態若しくは変形を含むことを意図している。
1 真空絶縁容器
2 固定側封着金具
3 可動側封着金具
4 固定側通電軸
4a 外部端面
5 固定側接点
6 可動側接点
7 可動側通電軸
8 ベローズ
9 アークシールド
10 ろう材
11 重り
12 銀被膜
20 飛散防止架台
21 飛散防止蓋
2 固定側封着金具
3 可動側封着金具
4 固定側通電軸
4a 外部端面
5 固定側接点
6 可動側接点
7 可動側通電軸
8 ベローズ
9 アークシールド
10 ろう材
11 重り
12 銀被膜
20 飛散防止架台
21 飛散防止蓋
Claims (4)
- 固定側通電軸を有する固定側部材、および可動側通電軸を有する可動側部材をそれぞれ組立てる部分組立と、
これらの部材を真空絶縁容器に封着する全体組立とで製造される真空バルブの製造方法であって、
前記部分組立時に、前記通電軸の接続部にろう材を配置し、溶融させて銀被膜を設け、
前記全体組立時に、前記銀被膜を飛散防止部材で覆うことを特徴とする真空バルブの製造方法。 - 前記部分組立時の加熱温度を800〜890℃とし、
前記全体組立時の加熱温度を800〜830℃としたことを特徴とする請求項1に記載の真空バルブの製造方法。 - 前記部分組立において、
飛散防止架台に前記ろう材を載置し、
このろう材に前記固定側通電軸の外部端面を載置し、
前記ろう材を溶融させて前記外部端面に前記銀被膜を設け、
前記全体組立において、
前記銀被膜に飛散防止蓋を載置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の真空バルブの製造方法。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載した真空バルブの製造方法によって製造したことを特徴とする真空バルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010201381A JP2012059530A (ja) | 2010-09-08 | 2010-09-08 | 真空バルブおよびその製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105590772A (zh) * | 2015-12-29 | 2016-05-18 | 天津平高智能电气有限公司 | 一种真空灭弧室的一次封排方法 |
JP2019016579A (ja) * | 2017-07-11 | 2019-01-31 | 株式会社東芝 | 真空バルブの製造方法 |
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2010
- 2010-09-08 JP JP2010201381A patent/JP2012059530A/ja active Pending
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