JP2012058294A - 虚像観察光学系および虚像観察装置 - Google Patents

虚像観察光学系および虚像観察装置 Download PDF

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Abstract

【課題】片眼観察および両眼観察の両方が可能な光学瞳サイズを持ちつつ、コンパクトな構成で、瞳シフトによる虚像の歪曲変化を低減する。
【解決手段】虚像観察光学系1は、表示面OPと光学瞳EPとの間の光路中に、少なくとも2面の反射面としての面S1と面S2とを有している。光学瞳EPは、該光学瞳EPの面内で観察者の眼幅方向に垂直な方向よりも眼幅方向に長い形状で形成されている。虚像観察光学系1は、光学瞳EPの中心で観察される虚像の、光学瞳長辺方向および短辺方向の半画角、光学瞳EPの長辺方向の有効領域長さ、観察者の瞳位置がシフトしたときの、光学瞳長辺方向に対応する虚像の辺の光学瞳短辺方向の画角変動量の最大値、観察者の瞳位置がシフトしたときの、虚像の中心線の光学瞳長辺方向の画角差に関する所定の条件式を全て満足している。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示面に表示された画像の拡大虚像を観察者に観察させる虚像観察光学系と、その虚像観察光学系と上記表示面とを備えた虚像観察装置とに関するものである。
従来から、表示素子の表示面に歪みを有する画像を表示することで、光学系が持つ歪曲を補正し、歪みのない虚像を観察させる装置が種々提案されている。例えば特許文献1のヘッドアップディスプレイでは、表示面から射出された光を凹面鏡で反射させてフロントウィンドシールドに導き、観察者に表示画像の拡大虚像を観察させる構成において、上記の凹面鏡として、縦方向の拡大率が横方向の拡大率よりも小さいものを用い、元の画像を縦方向に引き延ばして表示面に表示させることで、光学系が持つ歪曲を補正するようにしている。
一般に、自動車等におけるフロントウィンドシールドは、構造上、上下方向(縦方向)に非対称に湾曲した形状となっており、凹面鏡の縦方向の拡大率が大きいと、フロントウィンドシールドの上記非対称な形状とも相まって、虚像の歪みが大きくなる。そこで、特許文献1では、縦方向の拡大率が横方向の拡大率よりも小さい凹面鏡を用い、虚像の歪みに大きく寄与する縦方向の拡大率を抑えつつ、元の画像を縦方向に引き延ばして表示面に表示させることで、虚像の歪みを抑えながら、元の画像を縦横で同じ倍率で拡大したときと等価な虚像を得ている。この構成では、凹面鏡の湾曲形状が複雑になるのを回避できるので、低コストで虚像の歪みを抑えることができる。
また、特許文献2の装置では、光学系の特性に起因する虚像の歪み形状から決定した関数を用いて元画像を変換し、変換した画像を表示させることにより、光学系が持つ歪みを補正している。元画像から表示画像への変換に上記関数を用いることにより、例えば、予め測定した歪みから作ったアドレス変換マップによって元画像の画素を再配置して補間処理を行うという画像処理によって上記の変換を行う構成に比べて、アドレス変換マップを記憶する大容量のメモリを不要とすることができ、低コストで歪みの少ない画像を得ることができる。
特開2005−3918号公報(請求項1、段落〔0002〕〜〔0009〕、図1等参照) 特開2003−287707号公報(請求項1、段落〔0006〕〜〔0008〕等参照)
ところで、図17は、従来の虚像観察光学系を用いた構成において、光学瞳面内での観察者の瞳位置A〜Cで観察される虚像の歪曲を模式的に示している。同図に示すように、表示面101から射出される光を観察光学系102を介して光学瞳に導き、光学瞳の位置で観察者に虚像Vを観察させる虚像観察光学系では、光学瞳面内で観察者の瞳位置がAからB、またはAからCにシフトすると、表示面101から観察光学系102を介して観察者の瞳に入射する光束の光路が変化するため、観察者の瞳位置A〜Cに応じて、虚像Vが持つ歪曲が変化する。
特に、両眼観察用など、光学瞳が大きい虚像観察光学系では、観察者の瞳位置がシフトしたときの虚像の歪曲変化が大きいと、眼の疲れや酔いが起こる原因となる。また、両眼観察においては、左右の眼の位置(瞳位置)が異なるため、瞳位置による歪曲差が大きいと、左右の眼で観察される虚像の融像が困難になり、両眼で虚像を長時間観察することが困難になる。
この点、特許文献1および2のいずれも、光学瞳の面内で観察者の瞳位置がシフトしたときの虚像の歪曲変化を低減するための構成や条件を一切開示しておらず、瞳シフトによる虚像の歪曲変化を低減することはできない。
特に、光学瞳が大きく、片眼でも両眼でも虚像を観察することが可能な虚像観察光学系においては、コンパクトな構成で、瞳シフトによる虚像の歪曲変化を低減できるようにすることが望まれる。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、片眼観察および両眼観察の両方が可能な光学瞳サイズを持ちつつ、コンパクトな構成で、瞳シフトによる虚像の歪曲変化を低減できる虚像観察光学系と、その虚像観察光学系を備えた虚像観察装置とを提供することにある。
本発明の虚像観察光学系は、表示面に表示された画像の拡大虚像を、光学瞳の位置で観察者に観察させる虚像観察光学系であって、前記表示面と前記光学瞳との間の光路中に、少なくとも2面の反射面を有しており、前記反射面の少なくとも1面は、唯一の対称面を持ち、前記光学瞳は、該光学瞳の面内で観察者の眼幅方向に垂直な方向よりも眼幅方向に長い形状であり、以下の条件式(1)〜(5)を満足することを特徴としている。すなわち、
8°<2・Ang_x <20° ・・・(1)
4°<2・Ang_y <8° ・・・(2)
60mm<La<200mm ・・・(3)
0<ΔAng_y /Ang_y <0.08 ・・・(4)
0<ΔAng_x /(2・Ang_y )<0.12 ・・・(5)
ただし、
Ang_x :光学瞳中心で観察される虚像の、光学瞳長辺方向の半画角
Ang_y :光学瞳中心で観察される虚像の、光学瞳短辺方向の半画角
La :光学瞳の長辺方向の有効領域長さ
ΔAng_y :光学瞳中心から光学瞳長辺方向に観察者の瞳がシフトしたときの、光学
瞳長辺方向に対応する虚像の辺における光学瞳短辺方向の画角変動量の
最大値(°)
ΔAng_x :光学瞳中心で観察したときに、光学瞳中心を含んで光学瞳面に垂直な断
面であって、光学瞳短辺方向に平行な断面上にある虚像を、光学瞳中心
から光学瞳長辺方向にシフトした位置で観察したときの、該虚像の光学
瞳短辺方向両端での光学瞳長辺方向の画角差(°)
である。
本発明の虚像観察光学系は、前記表示面から射出される光を、前記少なくとも2面の反射面を介して前記光学瞳に位置する観察者の両眼に導く構成であってもよい。
本発明の虚像観察光学系において、前記表示面から射出される光は、前記表示面側から、正のパワーを持つ反射面と、負のパワーを持つ反射面とを介して前記光学瞳に到達してもよい。
本発明の虚像観察光学系において、前記唯一の対称面を有する反射面の有効領域の中心位置で面法線ベクトルを立て、前記面法線ベクトルおよび前記対称面に垂直な方向をx方向とし、前記面法線ベクトルおよびx方向に垂直な方向をy方向とし、前記反射面の有効領域の中心をx=y=0とし、前記反射面の有効領域の対称面上でのy方向両端のうち、前記表示面から射出された光束の前記反射面に対する入射角度がより小さい側の端部をAとし、前記入射角度がより大きい側の端部をBとすると、前記反射面において、端部Aからx方向に距離pだけ離れた位置の、(x,y)=(p,0)を基準とする相対的なサグ量は、距離pが増加するにしたがって、(x,y)=(0,0)を基準とする端部Aのサグ量よりも増加する一方、端部Bからx方向に距離pだけ離れた位置の、(x,y)=(p,0)を基準とする相対的なサグ量は、距離pが増加するにしたがって、(x,y)=(0,0)を基準とする端部Bのサグ量よりも減少する構成であってもよい。
本発明の虚像観察光学系において、前記唯一の対称面を有する反射面は、x方向に負のパワーを有しており、前記反射面のx方向の曲率は、y方向の曲率よりも大きく、前記反射面の有効領域では、y方向に垂直な全ての断面内で、前記対称面からの距離が大きくなるにつれて、前記反射面のサグ量が単調に増加し、前記反射面の有効領域において、y=0の断面で、前記対称面上の位置を基準とするx=qの位置のサグ量をD0とし、端部Aを通るy方向に垂直な断面で、端部Aのサグ量を基準とするx=qの位置の相対的なサグ量をD1とし、端部Bを通るy方向に垂直な断面で、端部Bを基準とするx=qの位置の相対的なサグ量をD2とすると、前記反射面の有効領域のx方向の全ての位置について、D1−D0>0で、かつ、D2−D0<0であり、さらに、以下の条件式(6)を満足することが望ましい。すなわち、
1.0<Px_a /Px_b <1.5 ・・・(6)
ただし、
Px_a :前記反射面の端部Aでのx方向のパワー
Px_b :前記反射面の端部Bでのx方向のパワー
である。
本発明の虚像観察光学系において、前記唯一の対称面を持つ反射面は、前記表示面から前記光学瞳に向かう光路上で前記光学瞳に最も近い反射面であることが望ましい。
本発明の虚像観察光学系において、前記表示面から前記光学瞳に向かう光の光路が、前記少なくとも2つの反射面により、虚像の短辺方向に折り曲げられていることが望ましい。
本発明の虚像観察装置は、上述した本発明の虚像観察光学系と、前記虚像観察光学系によって観察者に虚像を観察させるための画像を表示する表示面とを有し、前記表示面の表示有効領域の対向する2つの辺であって、光学瞳長辺方向に対応する辺をX1・X2とし、2つの辺X1・X2の中点同士を結んだ線分をY0とし、2つの辺X1・X2のうち、線分Y0を含む断面内で、光学瞳に最も近い反射面に対する入射角度が最も小さくなる光線が射出される側の辺をX1とし、前記反射面に対する入射角度が最も大きくなる光線が射出される側の辺をX2とすると、以下の条件式(A)〜(C)を満足することが望ましい。すなわち、
1.05<Xb/Xa<1.3 ・・・(A)
−0.08<Ya/Yc<0.08 ・・・(B)
−0.08<Yb/Yc<0.08 ・・・(C)
ただし、
Yc :線分Y0の長さ
Xa :辺X1の、線分Y0に垂直な方向の長さ
Xb :辺X2の、線分Y0に垂直な方向の長さ
Ya :辺X1の、線分Y0に平行な方向の歪み量の最大値
Yb :辺X2の、線分Y0に平行な方向の歪み量の最大値
である。
本発明によれば、条件式(1)〜(5)を満足することにより、片眼観察および両眼観察の両方が可能な光学瞳サイズを持ちつつ、コンパクトな構成で、瞳シフトによる虚像の歪曲変化を低減することができる。
本発明の実施の形態1に係る虚像観察装置の概略の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る虚像観察装置の概略の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る虚像観察装置の概略の構成を示す断面図である。 実施の形態1の虚像観察装置で虚像が観察される様子を模式的に示す説明図である。 光学瞳の左右方向の有効領域の長さと、光学瞳の中心で観察される虚像の、光学瞳長辺方向の半画角とを示す説明図である。 光学瞳の中心で観察される虚像の、光学瞳短辺方向の半画角を示す説明図である。 (a)は、光学瞳の中心で観察される虚像の一例を示す説明図であり、(b)は、光学瞳の中心から左方向にシフトした位置で観察される上記虚像を示す説明図である。 表示面の表示有効領域を模式的に示す説明図である。 実施の形態1の面S1の形状を3次元的に示す説明図である。 実施の形態1の面S1のyz断面での形状およびサグ量を模式的に示す説明図である。 実施の形態2の面S1のyz断面での形状およびサグ量を模式的に示す説明図である。 実施の形態3の面S1のyz断面での形状およびサグ量を模式的に示す説明図である。 実施の形態1の面S1のzx断面での形状およびサグ量を模式的に示す説明図である。 実施の形態1の面S1のy方向に垂直な各断面とy=0断面とでのサグ量の差分を示す説明図である。 実施の形態2の面S1のy方向に垂直な各断面とy=0断面とでのサグ量の差分を示す説明図である。 実施の形態3の面S1のy方向に垂直な各断面とy=0断面とでのサグ量の差分を示す説明図である。 従来の虚像観察光学系を用いた構成において、観察者の各瞳位置で観察される虚像の歪曲を模式的に示す説明図である。
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(虚像観察装置の概略構成)
図1〜3は、本発明の実施の形態1〜3に係る虚像観察装置の概略の構成を示す断面図である。各虚像観察装置は、表示面OPと、虚像観察光学系1とを有している。表示面OPは、観察者に虚像を観察させるための画像を表示する面であり、例えば表示素子(例えばLCD)の表示面やスクリーンの投影画面を考えることができる。虚像観察光学系1は、表示面OPから射出される光を光学瞳EPに導くことにより、表示面OPに表示された画像の拡大虚像を、光学瞳EPの位置で観察者に観察させる光学系である。上記の光学瞳EPは、虚像観察光学系1によって形成される瞳(射出瞳)であり、光学瞳EPの面内で観察者の眼幅方向(左右方向)に垂直な方向(上下方向)よりも、眼幅方向に長い形状で形成されている。
ここで、以下での説明の便宜上、方向を次のように定義しておく。まず、光学瞳EPの面に垂直な方向をZ方向とし、Z方向に垂直な面内で互いに垂直な2方向のうち、紙面に平行な方向をY方向とし、紙面に垂直な方向をX方向とする。すなわち、Z方向、Y方向、X方向は、それぞれ、虚像観察時の前後方向、上下方向、左右方向に対応する。表示面OPは、短辺方向を含む面がYZ平面に平行で、長辺方向がYZ平面に垂直なX方向となるように配置されている。
実施の形態1〜3の各虚像観察光学系1は、表示面OPと光学瞳EPとの間の光路中に、少なくとも2面の自由曲面からなる反射面を有している。具体的には、各虚像観察光学系1は、上記2面の反射面として、光学瞳EP側から順に配置される面S1および面S2を有している。面S1は負のパワーを有しており、面S2は正のパワーを有している。面S1および面S2は、偏心(例えばX軸回りに回転偏心)して配置されている。また、実施の形態3の虚像観察光学系1は、さらに、面S2と表示面OPとの間の光路中に、屈折部材2を有している。屈折部材2は、表示面OPからの光を屈折させ、若干収束させた状態で面S2に導く。屈折部材2の光学瞳EP側の面(射出面)は、自由曲面からなる面S3であり、表示面OP側の面(入射面)は、平面からなる面S4である。
実施の形態1および2の構成では、表示面OPから射出された光は、面S2および面S1の順に反射されて光学瞳EPに入射する。これにより、観察者は、光学瞳EPの位置で表示面OPの拡大虚像を観察することができる。なお、図4は、例として、実施の形態1の光学系で虚像Vが観察される様子を模式的に示している。また、実施の形態3の構成では、表示面OPから射出された光は、屈折部材2に面S4から入射し、面S3から射出された後、面S2および面S1の順に反射されて光学瞳EPに入射する。したがって、この構成であっても、観察者は光学瞳EPの位置で表示面OPの拡大虚像を観察することができる。また、実施の形態1〜3の構成では、光学瞳EPは、観察者の眼幅方向に長い形状であるので、観察者は、虚像を片眼で観察することもできるし、両眼で観察することもできる。
実施の形態1〜3の構成では、各虚像観察光学系1が反射面(面S1、面S2)を有していることにより、屈折部材のみで光学系を構成する場合と比較して、光学部材の加工コストを抑制できる効果や、光学系全体の重量を軽減する効果を期待できる。また、実施の形態3のように、光学系内に反射面に加えて屈折部材2を配置する場合、屈折部材2を光学瞳EP側から遠い位置、すなわち、面S2と表示面OPとの間に配置することが、屈折部材2のサイズを小さくすることができる点で望ましい。また、表示面OPの位置を光軸に沿って変更する機構を設置することにより、観察される虚像の位置を前後に変更することも可能である。なお、この場合の光軸とは、表示面OPの中心と光学瞳EPの中心とを光学的に結ぶ軸を考えることができる。
(唯一の対称面について)
表示面OPと光学瞳EPとの間の光路中に配置される少なくとも2面の反射面(面S1、面S2)のうち、少なくとも1面は、唯一の対称面を持つことが望ましい。実施の形態1〜3では、図1〜図3に示したように、面S1および面S2は、YZ面を唯一の対称面として有している(2以上の対称面を有していない)。
このようにYZ面を唯一の対称面とする場合は、X方向とY方向とでパワーが異なる面形状となり、このような面形状によって像面湾曲や非点収差を良好に補正することが容易となる。また、反射面が唯一の対称面を持つことにより、反射面の形状の設定を含めた光学系の設計がしやすいものとなる。なお、唯一の対称面を持つ反射面は、光路中に少なくとも1面あれば、上記の効果を得ることができるが、全ての反射面が唯一の対称面を持つことで、その効果が大きいものとなる。
(反射面のパワー配置について)
反射面を利用した虚像観察光学系1において、光学瞳EPの位置にて、表示面OPの表示画像(直接像、実像)と、その虚像とが同時に観察されると、光学系の使用感が大きく損なわれる。
そこで、表示面OPから射出される光が、表示面OP側から、正のパワーを持つ反射面(面S2)と、負のパワーを持つ反射面(面S1)とを介して光学瞳EPに到達する構成とし、光路中に配置される反射面を、表示面OP側から正負のパワー配置とすることにより、決められた焦点距離のもとで、光学瞳EPから遠い側の正パワーの反射面(面S2)と表示面OPとの距離を確保することができ、これによって、光学瞳EP側から見て上記負パワーの反射面(面S1)の背後に表示面OPを位置させるレイアウトとすることができる。このようなレイアウトでは、表示面OPから光学瞳EPに直接向かう光は上記負パワーの反射面(面S1)で遮られ、光学瞳EPには入射しないので、虚像とともに直接像が観察されるのを防止することができ、光学系の使用感が大きく損なわれるのを回避することができる。
(本発明の特徴的な構成および条件式について)
次に、実施の形態1〜3の各虚像観察光学系1の特徴的な構成および条件式について説明する。
各虚像観察光学系1は、以下の条件式(1)〜(5)を満足している。すなわち、
8°<2・Ang_x <20° ・・・(1)
4°<2・Ang_y <8° ・・・(2)
60mm<La<200mm ・・・(3)
0<ΔAng_y /Ang_y <0.08 ・・・(4)
0<ΔAng_x /(2・Ang_y )<0.12 ・・・(5)
ただし、
Ang_x :光学瞳中心で観察される虚像の、光学瞳長辺方向の半画角(°)
Ang_y :光学瞳中心で観察される虚像の、光学瞳短辺方向の半画角(°)
La :光学瞳の長辺方向の有効領域長さ(mm)
ΔAng_y :光学瞳中心から光学瞳長辺方向に観察者の瞳がシフトしたときの、光学
瞳長辺方向に対応する虚像の辺における光学瞳短辺方向の画角変動量の
最大値(°)
ΔAng_x :光学瞳中心で観察したときに、光学瞳中心を含んで光学瞳面に垂直な断
面であって、光学瞳短辺方向に平行な断面上にある虚像を、光学瞳中心
から光学瞳長辺方向にシフトした位置で観察したときの、該虚像の光学
瞳短辺方向両端での光学瞳長辺方向の画角差(°)
である。なお、上述の通り、光学瞳EPは観察者の眼幅方向に長い形状であるので、光学瞳EPの長辺方向は左右方向であり、短辺方向は上下方向である。なお、観察される虚像は、縦長であってもよいし、横長であってもよい。
なお、光学瞳EPの中心の位置は、以下のように定義される。すなわち、上述した唯一の対称面を持つ反射面(例えば面S1)の上記対称面と、表示面OPの表示有効領域とが交わる部分を発光させたときに、光学瞳EPの上記対称面上で、光学系から射出した光の強度分布が最大となる位置を、光学瞳EPの中心の位置とする。また、表示面OPの表示有効領域とは、表示面OPの全体の画像表示領域のうち、虚像観察光学系1が持つ歪曲を補正するために表示面OPに表示される画像の表示領域のことであるが、その詳細については後述する。また、光学瞳EPの有効領域とは、光学瞳EPにおいて、表示面OPの表示有効領域から射出された光が入射する領域を指す。
図5は、上記のAng_x およびLaを模式的に示しており、図6は、上記のAng_y を模式的に示している。また、図7(a)は、光学瞳EPの中心で観察される虚像の一例を太線の格子で示し、図7(b)は、光学瞳EPの中心から左方向に45mmシフトした位置で観察される上記虚像を示している。なお、図7(b)では、上記のΔAng_x およびΔAng_y を併せて示している。図7(a)(b)の横軸および縦軸は、虚像の観察画角を示しており、単位は、°である。
条件式(1)〜(5)は、虚像観察光学系1で観察される虚像の画角、および観察者の瞳が左右方向にシフトしたときの虚像の歪曲の変化量を規定しており、瞳がシフトしても虚像の歪曲の変動が小さい光学系を実現するための条件である。つまり、瞳シフト時の虚像の歪曲変動が小さくなるような光学系の歪曲変化を規定している。以下、詳細に説明する。
条件式(1)(2)は、それぞれ、光学瞳EPの中心に観察者の瞳を位置させて虚像を観察したときの、虚像の左右方向および上下方向の画角を規定している。画角が条件式(1)(2)の範囲を外れると、瞳がシフトしても歪曲変動を抑えることが困難となる。
条件式(3)は、片眼のみならず両眼でも十分に虚像を観察することが可能な光学瞳EPの大きさを規定している。条件式(3)の下限を下回ると、瞳サイズが小さくなりすぎて、両眼観察ができなくなる。一方、条件式(3)の上限を上回ると、片眼観察および両眼観察の両方が可能であるが、瞳サイズが大きくなりすぎて、光学系のサイズが増大する。
条件式(4)は、観察者の瞳が左右方向にシフトしたときの、歪曲による虚像の上下方向の画角変動を規定するものである。条件式(4)の上限を上回ると、瞳シフト時の虚像の上下方向の画角変動が大きくなり、虚像観察時に酔いが発生したり、両眼観察が困難になる。なお、ΔAng_y およびAng_y は、ともに正の値をとるため、条件式(4)の下限を下回ることはない。
条件式(5)は、観察者の瞳が左右方向にシフトしたときの、歪曲による虚像中央付近での左右方向の画角変動を規定するものである。ここで、光学瞳EPの中心で観察したときに観察される虚像のうち、光学瞳EPの中心を含んで光学瞳EPの面に垂直な断面であって、上下方向に平行な断面(後述する対称面と同じ)上にある部分のことを、中心線と称し、図7(a)(b)ではVLと記す。条件式(5)の上限を上回ると、観察者の瞳シフトによる歪曲によって、中心線VLが大きく傾く。つまり、図7(b)に示すように、中心線VLの一端(例えば上端)よりも他端(例えば下端)のほうが左方向に大きくシフトする。このように瞳シフトによる歪曲によって中心線VLが大きく傾くと、両眼観察時に虚像中央付近の融像が困難になり、両眼観察での使用感が著しく悪化する。なお、ΔAng_x およびAng_y は、ともに正の値をとるため、条件式(5)の下限を下回ることはない。
つまり、条件式(4)(5)を満足することにより、瞳シフト時の歪曲による虚像の上下方向および左右方向の画角変動を抑えることができ、瞳シフトによる虚像の歪曲変化を低減することができる。
したがって、条件式(1)〜(5)を満足することにより、片眼観察および両眼観察の両方が可能な光学瞳サイズを持ちつつ、コンパクトな構成で、瞳シフトによる虚像の歪曲変化を低減することができる。また、瞳シフトによる虚像の歪曲変化の低減により、特に両眼観察の構成、すなわち、表示面OPから射出される光を、上記した少なくとも2面の反射面を介して光学瞳EPに位置する観察者の両眼に導く構成においては、観察者は、左右の眼で観察される像の融像が容易になる。その結果、虚像観察時の眼の疲労を軽減でき、長時間の虚像の観察も可能となる。
なお、条件式(4)(5)を満足するような歪曲を持つ光学系を設計する、つまり、瞳シフトによる虚像の歪曲変化をターゲットとして光学系を設計することは容易に行えるので、そのような光学系の設計により、表示面OPに歪曲のある画像(後述する)を表示することによって光学系が持つ歪曲を補正する構成が非常に有効となる。つまり、本発明の第一義的な特徴および技術思想は、瞳シフトによる虚像の歪曲変化を低減するための歪曲を、条件式の設定によって光学系に持たせた点にある。
(画像表示による歪曲の補正について)
次に、画像表示によって光学系が持つ歪曲を補正する点について説明する。なお、説明の便宜上、表示面OPの表示有効領域Rを以下のように定義する。図8は、表示面OPの表示有効領域Rを示している。同図に示すように、表示有効領域Rの対向する2つの辺であって、光学瞳EPの長辺方向(左右方向)に対応する辺をX1・X2とし、2つの辺X1・X2の中点同士を結んだ線分をY0とする。このとき、2つの辺X1・X2のうち、線分Y0を含む断面内で、光学瞳EPに最も近い反射面(面S1)に対する入射角度が最も小さくなる光線L1(図4参照)が射出される側の辺をX1とし、上記反射面に対する入射角度が最も大きくなる光線L2(図4参照)が射出される側の辺をX2とする。なお、虚像が左右方向に横長のときは、辺X1・X2は表示有効領域Rの対向する2つの長辺に相当し、虚像が上下方向に縦長のときは、辺X1・X2は表示有効領域Rの対向する2つの短辺に相当する。
同図に示すように、表示有効領域Rは、歪曲を持つ画像の表示領域である。表示面OPの全体の表示領域ではなく、その一部にあたる表示有効領域Rに歪曲を持つ画像を表示することにより、光学系が持つ歪曲を表示画像の歪曲で相殺して補正することができ、観察者は歪曲が低減された良好な虚像を観察することが可能となる。例えば、光学瞳EPの中心で虚像を観察すると、図7(a)に示したような歪曲が低減された虚像を観察することができる。
このように、表示有効領域Rに歪曲を有する画像を表示して、光学系が持つ歪曲を補正する構成において、実施の形態1〜3の各虚像観察装置は、以下の条件式(A)〜(C)を満足している。すなわち、
1.05<Xb/Xa<1.3 ・・・(A)
−0.08<Ya/Yc<0.08 ・・・(B)
−0.08<Yb/Yc<0.08 ・・・(C)
ただし、
Yc :線分Y0の長さ(mm)
Xa :辺X1の、線分Y0に垂直な方向の長さ(mm)
Xb :辺X2の、線分Y0に垂直な方向の長さ(mm)
Ya :辺X1の、線分Y0に平行な方向の歪み量の最大値(mm)
Yb :辺X2の、線分Y0に平行な方向の歪み量の最大値(mm)
である。
表示面OPと光学瞳EPとの間の光路中に少なくとも2面の反射面(面S1、面S2)を有し、表示面OPに表示された画像の拡大虚像を、光学瞳EPの位置で観察者に観察させる構成において、条件式(A)は、光学系が持つ台形状の歪み(台形歪み)を補正するための、表示面OPに表示される画像の歪曲量を規定している。なお、この台形歪みは、表示面OPから射出された光が反射面を介して光学瞳EPに対して斜め方向から入射することに起因する。
条件式(A)の下限を下回ると、表示有効領域Rが長方形状に近づくため、画像表示によって光学系が持つ台形歪みを補正できる量、すなわち、光学系が持つ台形歪みの許容量が小さくなり、光学系にあまり大きな台形歪みを持たせることができなくなる。光学系が持つ台形歪みを小さく抑えるためには、光学系のサイズを大型化する必要がある。また、条件式(A)の下限を下回り、画像表示によって光学系が持つ台形歪みを補正しきれなくなると、光学瞳EPの面内で観察者の瞳位置が左右方向にシフトしたときの虚像の歪曲変化量も大きくなる。
一方、条件式(A)の上限を上回ると、表示面OPの表示有効領域Rの一方の辺X1側と他方の辺X2側との間で画素数差が大きくなる。この場合、画素数の小さいほうに合わせて画像を表示する必要があるので、表示画像全体の解像度が低下し、観察される虚像の画質が劣化する。また、光学瞳EPの面内で観察者の瞳位置がシフトしたときに、虚像中心付近での歪曲変化が大きくなり、例えば両眼観察においては、左右の眼で観察される像の融像が困難になる。
したがって、表示面OPの表示画像(表示有効領域Rに表示される画像)に条件式(A)を満足する歪曲を与えることにより、光学系が持つ台形歪みをコンパクトな構成で補正し、かつ、虚像の画質劣化を回避しながら、瞳シフトによる虚像の歪曲変化を低減することができる。
また、条件式(B)(C)は、表示画像の周辺部における線分Y0に平行な方向の歪曲量をそれぞれ規定している。条件式(B)(C)で規定する範囲を外れると、観察者の瞳位置が左右方向にシフトしたときの、線分Y0に平行な方向の歪曲変動が大きいために、画像表示による光学系の歪曲の補正を、瞳全体にわたって行う(どの瞳位置でも歪曲を補正する)ことが困難になる。したがって、条件式(B)(C)を満足することにより、瞳シフトによる歪曲変動を小さく抑えて、画像表示による光学系の歪曲の補正を瞳全体にわたって良好に行うことが可能となる。
(反射面の形状の詳細について)
次に、反射面の形状の詳細について説明する。なお、ここでは、光路中の反射面として、光学瞳EPに最も近い面S1を例に挙げて説明するが、面S2にも適用することは可能である。図9は、実施の形態1における面S1の形状を3次元的に示す説明図である。
なお、以下での説明の便宜上、面S1の座標系を以下のように定める。面S1の有効領域の中心で面法線ベクトルNを立てたとき、面法線ベクトルNの方向をz方向とする。そして、面法線ベクトルNおよび対称面(図1等で示すYZ平面)に垂直な方向をx方向とし、面法線ベクトルおよびx方向に垂直な方向をy方向とし、面S1の有効領域の中心をx=y=0とする。すなわち、図9では、面法線ベクトルNを含んでy方向に平行な面(yz面)が対称面である。なお、面S1の有効領域とは、面S1において、表示面OPの表示有効領域Rから射出された光が入射する領域を指す。図9において、x、y、zの各座標の単位は、mmとする。
また、面S1の有効領域の対称面上でのy方向両端のうち、表示面OPから射出された光束の面S1に対する入射角度がより小さい側の端部をAとし、上記入射角度がより大きい側の端部をBとする。まず、面S1の面形状を、y方向のサグ量の変化に着目して説明する。
<y方向のサグ量の変化>
図10は、面S1のx方向に垂直な断面(yz断面)での形状およびサグ量を、x=0、x=40、x=80の各断面で模式的に示している。なお、サグ量の基準面は、面S1の対称面内での有効領域中心における接平面とする。また、x=40、x=80の各断面でのサグ量は、(x,y)=(40,0)、(80,0)の位置のサグ量を基準とする相対的なサグ量(mm)をそれぞれ示している。
図9および図10より、以下のことが言える。面S1において、端部Aからx方向に距離pだけ離れた位置の、(x,y)=(p,0)を基準とする相対的なサグ量は、距離pが増加するにしたがって、(x,y)=(0,0)を基準とする端部Aのサグ量よりも増加している。一方、端部Bからx方向に距離pだけ離れた位置の、(x,y)=(p,0)を基準とする相対的なサグ量は、距離pが増加するにしたがって、(x,y)=(0,0)を基準とする端部Bのサグ量よりも減少している。つまり、対称面からx方向に離れるにつれて、サグ量の変化の仕方がy方向の端部A側と端部B側とで異なっている。
また、図11および図12は、実施の形態2および3の各光学系において、面S1のyz断面での形状およびサグ量を、x=0、x=40、x=80の各断面でそれぞれ模式的に示している。これらの図より、実施の形態2および3においても、y方向のサグ量の変化の仕方は、実施の形態1と同様であると言える。
面S1において、端部A側と端部B側とでサグ量を上記のように変化させることにより、画面左右端におけるy方向の歪曲を補正しやすくなり、上述した条件式(B)(C)を容易に満足することができる。これにより、光学系が持つ歪曲を瞳全体にわたって良好に補正できるとともに、瞳シフトによる虚像の歪曲変化を低減できる虚像観察光学系1を確実に実現することができる。
なお、他の反射面である面S2についても、サグ量を上記のように変化させることによって、上記の効果を得ることはできるが、光路上で光学瞳EPに最も近い反射面であって、有効領域中心付近でy方向に負のパワーを持つ面S1について、サグ量を上記のように変化させることが最も効果的である。
<x方向のサグ量の変化>
次に、面S1の面形状を、x方向のサグ量の変化に着目して説明する。図13は、実施の形態1の光学系において、面S1のy方向に垂直な断面(zx断面)での形状およびサグ量を、y=0、y=50、y=−50の各断面で模式的に示している。なお、サグ量の基準面は、図10等と同様に、面S1の対称面内での有効領域中心における接平面とする。また、y=50、y=−50の各断面でのサグ量は、(x,y)=(0,50)、(0,−50)の位置のサグ量を基準とする相対的なサグ量をそれぞれ示している。なお、y=50は、上記した端部Aを通る、y方向に垂直な断面に相当し、y=−50は、上記した端部Bを通る、y方向に垂直な断面に相当する。
図13より、y=0、y=50、y=−50の各断面では、対称面(x=0)からの距離が大きくなるにつれて、面S1のサグ量が単調に増加していることがわかる。なお、y方向に垂直な断面のうち、上記以外の他の断面においても、対称面からの距離が大きくなるにつれて、面S1のサグ量が単調に増加することは、例えば図9の形状を見れば明らかである。
つまり、面S1の有効領域では、y方向に垂直な全ての断面で、対称面からの距離が大きくなるにつれて、面S1のサグ量は単調に増加している。このような形状を実現するために、面S1は、x方向に負のパワーを有し、面S1のx方向の曲率は、y方向の曲率よりも大きくなるように設定されている。
また、図14は、実施の形態1の光学系において、面S1のy方向に垂直な各断面とy=0断面とでのサグ量の差分を示している。より具体的には、y=50の断面とy=0の断面とでのサグ量の差分と、y=−50の断面とy=0の断面とでのサグ量の差分とを示している。同図より、以下のことが言える。面S1の有効領域のy=0の断面において、対称面上の位置((x,y)=(0,0))を基準とするx=q(qは任意の値)の位置((x,y)=(q,0))のサグ量をD0とする。また、端部Aを通るy方向に垂直な断面(y=50)において、端部A((x,y)=(0,50))のサグ量を基準とするx=qの位置((x,y)=(q,50))の相対的なサグ量をD1とする。また、端部Bを通るy方向に垂直な断面(y=−50)において、端部B((x,y)=(0,−50))を基準とするx=qの位置((x,y)=(q,−50))の相対的なサグ量をD2とする。このとき、面S1の有効領域のx方向の全ての位置について(qがx方向のどの位置にあっても)、D1−D0>0で、かつ、D2−D0<0である。なお、サグ量D0、D1、D2の単位は、全てmmとする。
また、図15および図16は、実施の形態2および3の各光学系において、y=50の断面とy=0の断面とでのサグ量の差分と、y=−50の断面とy=0の断面とでのサグ量の差分とをそれぞれ示している。これらの図より、実施の形態2および3においても、面S1の有効領域のx方向の全ての位置について、サグ量の関係は、D1−D0>0で、かつ、D2−D0<0であると言える。
上記した条件を満足する面S1を光学系内に配置することにより、画像表示によって補正可能な歪曲を持つ光学系を確実に実現することができる。つまり、表示画像の上述した条件式(A)を満足する歪曲で補正される歪曲を持つ光学系を確実に実現することができる。
さらに、各実施の形態1〜3では、以下の条件式(6)を満足することが望ましい。すなわち、
1.0<Px_a /Px_b <1.5 ・・・(6)
ただし、
Px_a :上記反射面の有効領域の端部Aでのx方向のパワー(1/mm)
Px_b :上記反射面の有効領域の端部Bでのx方向のパワー(1/mm)
である。
条件式(6)は、面S1の対称面上でのx方向のパワーの分布を規定するものである。この条件式(6)を満足することにより、光学系が持つ台形歪みを所定の範囲内に収める(所定の値に抑える)ことができる。
(補足)
上述した唯一の対称面を持つ反射面は、表示面OPから光学瞳EPに向かう光路上で光学瞳EPに最も近い反射面、すなわち、面S1であることが望ましい。
光学瞳EPに最も近い反射面上では、各画角の光束が分離しているため、歪曲の補正を行う上では、上記反射面を利用することが有利である。つまり、上記した唯一の対称面を持つ反射面を、光学瞳EPに最も近い位置に配置することにより、歪曲の補正が容易となる。また、光学瞳EPに最も近い反射面が条件式(6)を満足する場合は、画像表示によって補正可能な歪曲を持つ光学系を、コンパクトな構成で実現することができる。
また、表示面OPから光学瞳EPに向かう光の光路は、図1等で示したように、少なくとも2つの反射面(面S1、面S2)により、虚像の短辺方向に折り曲げられている(虚像の短辺方向を含む断面内で折り曲げられている)ことが望ましい。この構成では、虚像の長辺方向に光路を折り曲げる構成に比べて、コンパクトな構成を容易に実現することができる。
(実施例)
以下、各実施の形態1〜3の虚像観察装置の実施例について、実施例1〜3として、コンストラクションデータ等を挙げてさらに具体的に説明する。なお、実施例1〜3はそれぞれ、実施の形態1〜3に対応する数値実施例であり、各実施の形態1〜3の光学構成および光路を示す図面(図1〜図3)は、対応する実施例1〜3にもそのまま適用される。
以下に示す各面のデータは、光学瞳EPの中心を座標基準(原点)とする右手系の直交座標系(X,Y,Z)に基づいて示されている。なお、X、Y、Zの各方向の定義(軸の取り方)については、上述した通りである。ただし、右手系の直交座標系なので、X、Y、Zの各方向の正負は以下の通りとする。光学瞳EPに対して表示面OP側に向かう方向をZ軸の正の方向とし、光学瞳EPの中心から上方向をY軸の正の方向とし、光学瞳EPの中心から左方向をX軸の正の方向とする。また、αは、X軸回りの回転角度(°)を指し、X軸の正の方向に向かって反時計回りの方向を、回転角度の正の方向とする。
また、自由曲面からなる面S1および面S2は、その面頂点を原点とするローカルな直交座標系(x,y,z)を用いた以下の式で定義される。以下で示した多項式自由曲面データにおいて、表記の無い項の係数は0であり、全てのデータに関して、E−n=×10-nである。
z=(c・h2)/[1+√{1−(1+K)・c2・h2}]
+Σ{C(i,j)・xi・yj
ただし、
z:高さhの位置でのz軸方向の変位量(面頂点基準)
h:z軸に対して垂直な方向の高さ(h2=x2+y2
c:面頂点での曲率(=1/曲率半径)
K:円錐係数
C(i,j):xのi次、yのj次の多項式自由曲面係数
である。
なお、以下では、便宜上、C(i,j)をXiYjというように記載する。例えば、「X2Y」とは、多項式におけるxの2次、yの1次の項の自由曲面係数であることを示す。また、Rは、曲率半径(mm)を示し、ndは、d線に対する屈折率を示し、νdは、d線に対するアッベ数を示す。
また、各実施例における、光学瞳EPに対する中心画角主光線の入射角度(°)を併せて示す。なお、中心画角主光線とは、表示面OPの中心から射出され、面S2および面S1で反射されて光学瞳EPの中心に入射する光線を指すものとする。
<実施例1>
面 x y z α
S1 0 -193.094 741.489 32.045
S2 0 -325.734 714.995 48.528
OP(表示面) 0 -256.207 924.508 16.000
虚像位置 0 -378.104 1451.564 -14.6
自由曲面係数
S1 S2
R 801.766 354.964
K 24.960 -8.524
Y 4.6307E-05 7.7568E-05
X2 3.9474E-04 2.7931E-04
Y2 -2.8268E-04 -2.4631E-04
X2Y 9.7718E-07 1.5410E-07
Y3 -2.0460E-07 -9.6416E-07
X4 -2.9189E-08 1.9126E-08
X2Y2 -2.1269E-08 2.8315E-08
Y4 -4.2521E-08 2.5007E-08
X4Y 0.0000E+00 -1.0753E-11
X2Y3 0.0000E+00 8.7579E-11
Y5 0.0000E+00 9.8524E-11
X6 0.0000E+00 -3.7075E-13
X4Y2 0.0000E+00 -2.1651E-13
X2Y4 0.0000E+00 -3.3635E-13
Y6 0.0000E+00 -1.0743E-11
光学瞳EPに対する中心画角主光線の入射角度:14.6°
<実施例2>
面 x y z α
S1 0 -193.485 742.815 0.438
S2 0 -324.679 710.262 46.917
OP(表示面) 0 -256.401 923.920 16.000
虚像位置 0 -403.311 1548.335 -14.6
自由曲面係数
S1 S2
R 421.922 218.403
K 4.991 -3.446
Y -5.8435E-01 7.9909E-05
X2 -5.5817E-05 -6.4284E-04
Y2 -1.0039E-03 -1.3472E-03
X2Y 2.8176E-06 1.5995E-07
Y3 2.4073E-06 3.6449E-07
X4 -3.8799E-08 2.5966E-08
X2Y2 -2.0282E-08 5.4574E-08
Y4 4.1223E-08 8.2784E-08
X4Y -5.2004E-11 3.5360E-11
X2Y3 -4.8472E-12 4.4603E-11
Y5 -6.4926E-10 -1.7029E-10
X6 1.5566E-13 -4.5241E-13
X4Y2 -3.1532E-12 -1.7624E-12
X2Y4 3.8022E-12 9.0651E-13
Y6 -1.7375E-11 -1.2579E-11
光学瞳EPに対する中心画角主光線の入射角度:14.6°
<実施例3>
面 x y z α nd νd
S1 0 -192.5894 739.5069 30.9967
S2 0 -324.7676 708.0805 47.1044
S3 0 -279.5512 850.4977 5.6064 1.5251 56.34
S4 0 -278.7696 858.4595 5.6064
OP(表示面) 0 -256.6509 924.6884 16
虚像位置 0 -378.104 1451.5638 -14.6
自由曲面係数
S1 S2 S3
R 657.729 364.133 1464.155224
K 15.483 -5.119 0.000
Y -4.0828E-05 -4.7900E-05 0.0000E+00
X2 1.5725E-04 2.0654E-04 2.6924E-04
Y2 -4.2061E-04 -2.5455E-04 2.4091E-04
X2Y 1.9315E-06 4.8497E-07 6.1258E-06
Y3 -3.0912E-07 -8.7982E-07 1.6231E-06
X4 -2.8195E-08 7.9337E-09 4.1906E-08
X2Y2 -2.3012E-08 1.1228E-08 -1.4538E-08
Y4 -4.6318E-08 1.1123E-08 1.7563E-07
X4Y 0.0000E+00 1.9783E-11 0.0000E+00
X2Y3 0.0000E+00 1.1821E-10 0.0000E+00
Y5 0.0000E+00 9.3104E-11 0.0000E+00
X6 0.0000E+00 -2.3446E-13 0.0000E+00
X4Y2 0.0000E+00 6.0836E-14 0.0000E+00
X2Y4 0.0000E+00 1.7143E-13 0.0000E+00
Y6 0.0000E+00 -1.1457E-11 0.0000E+00
光学瞳EPに対する中心画角主光線の入射角度:14.6°
表1は、各実施例1〜3において、虚像の長辺方向および短辺方向の各画角(°)、虚像の長辺方向および短辺方向における光学瞳EPの各サイズ(mm)、条件式(1)〜(6)および条件式(A)〜(C)に関連する各値を示している。なお、表1のΔAng_x およびΔAng_yは、観察者の瞳が光学瞳中心から左右方向に45mmシフトした場合における値を示している。また、虚像距離(光学瞳EPから虚像までの距離)は1600mmとする。表1より、各実施例1〜3は、上述した条件式(1)〜(6)および条件式(A)〜(C)を全て満足していることがわかる。
Figure 2012058294
(その他)
表示面OPと光学瞳EPとの間の光路中に配置される反射面は、3面以上であってもよく、光学瞳EP側から3枚目以降の反射面は、パワーを有する反射面であってもよいし、パワーを持たない平面反射面であってもよい。
なお、光路中の反射面の枚数を増やすほど、収差の補正は容易となるが、その反面、光学系が大型化する。反射面を用いた場合、光線と光学部材との干渉を避けるため、枚数を増やすことによる大型化の度合いは屈折系を用いた場合よりも大きい。したがって、反射面の枚数は、要求される光学性能と光学系のサイズとの兼ね合いで設定されればよい。
上述した虚像観察光学系1は、反射面を偏心配置することによって、表示面OPからの光を光学瞳EPに斜めに入射させているが、本発明は、このような構成に限定されるわけではない。光線と光学部材との干渉を避けることができるのであれば、表示面OPからの光(特に中心画角主光線)が複数の反射面(例えば3面以上)を介して光学瞳EPに対して垂直に入射する構成としてもよい。この場合でも、各反射面のパワー配置、形状、位置等を適切に設定することにより、瞳シフトによる虚像の歪曲変化を低減することができる。このような構成の虚像観察光学系1は、例えばHMD(ヘッドマウントディスプレイ)に適用可能である。
本発明の虚像観察光学系および虚像観察装置は、例えばHMDやHUD(ヘッドアップディスプレイ)に利用可能である。
1 虚像観察光学系(虚像観察装置)
S1 面(反射面)
S2 面(反射面)
OP 表示面(虚像観察装置)
EP 光学瞳

Claims (8)

  1. 表示面に表示された画像の拡大虚像を、光学瞳の位置で観察者に観察させる虚像観察光学系であって、
    前記表示面と前記光学瞳との間の光路中に、少なくとも2面の反射面を有しており、
    前記反射面の少なくとも1面は、唯一の対称面を持ち、
    前記光学瞳は、該光学瞳の面内で観察者の眼幅方向に垂直な方向よりも眼幅方向に長い形状であり、
    以下の条件式(1)〜(5)を満足することを特徴とする虚像観察光学系;
    8°<2・Ang_x <20° ・・・(1)
    4°<2・Ang_y <8° ・・・(2)
    60mm<La<200mm ・・・(3)
    0<ΔAng_y /Ang_y <0.08 ・・・(4)
    0<ΔAng_x /(2・Ang_y )<0.12 ・・・(5)
    ただし、
    Ang_x :光学瞳中心で観察される虚像の、光学瞳長辺方向の半画角
    Ang_y :光学瞳中心で観察される虚像の、光学瞳短辺方向の半画角
    La :光学瞳の長辺方向の有効領域長さ
    ΔAng_y :光学瞳中心から光学瞳長辺方向に観察者の瞳がシフトしたときの、光学
    瞳長辺方向に対応する虚像の辺における光学瞳短辺方向の画角変動量の
    最大値
    ΔAng_x :光学瞳中心で観察したときに、光学瞳中心を含んで光学瞳面に垂直な断
    面であって、光学瞳短辺方向に平行な断面上にある虚像を、光学瞳中心
    から光学瞳長辺方向にシフトした位置で観察したときの、該虚像の光学
    瞳短辺方向両端での光学瞳長辺方向の画角差
    である。
  2. 前記表示面から射出される光を、前記少なくとも2面の反射面を介して前記光学瞳に位置する観察者の両眼に導くことを特徴とする請求項1に記載の虚像観察光学系。
  3. 前記表示面から射出される光は、前記表示面側から、正のパワーを持つ反射面と、負のパワーを持つ反射面とを介して前記光学瞳に到達することを特徴とする請求項1または2に記載の虚像観察光学系。
  4. 前記唯一の対称面を有する反射面の有効領域の中心位置で面法線ベクトルを立て、前記面法線ベクトルおよび前記対称面に垂直な方向をx方向とし、前記面法線ベクトルおよびx方向に垂直な方向をy方向とし、前記反射面の有効領域の中心をx=y=0とし、
    前記反射面の有効領域の対称面上でのy方向両端のうち、前記表示面から射出された光束の前記反射面に対する入射角度がより小さい側の端部をAとし、前記入射角度がより大きい側の端部をBとすると、
    前記反射面において、端部Aからx方向に距離pだけ離れた位置の、(x,y)=(p,0)を基準とする相対的なサグ量は、距離pが増加するにしたがって、(x,y)=(0,0)を基準とする端部Aのサグ量よりも増加する一方、端部Bからx方向に距離pだけ離れた位置の、(x,y)=(p,0)を基準とする相対的なサグ量は、距離pが増加するにしたがって、(x,y)=(0,0)を基準とする端部Bのサグ量よりも減少することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の虚像観察光学系。
  5. 前記唯一の対称面を有する反射面は、x方向に負のパワーを有しており、
    前記反射面のx方向の曲率は、y方向の曲率よりも大きく、
    前記反射面の有効領域では、y方向に垂直な全ての断面内で、前記対称面からの距離が大きくなるにつれて、前記反射面のサグ量が単調に増加し、
    前記反射面の有効領域において、y=0の断面で、前記対称面上の位置を基準とするx=qの位置のサグ量をD0とし、端部Aを通るy方向に垂直な断面で、端部Aのサグ量を基準とするx=qの位置の相対的なサグ量をD1とし、端部Bを通るy方向に垂直な断面で、端部Bを基準とするx=qの位置の相対的なサグ量をD2とすると、
    前記反射面の有効領域のx方向の全ての位置について、D1−D0>0で、かつ、D2−D0<0であり、
    さらに、以下の条件式(6)を満足することを特徴とする請求項4に記載の虚像観察光学系;
    1.0<Px_a /Px_b <1.5 ・・・(6)
    ただし、
    Px_a :前記反射面の端部Aでのx方向のパワー
    Px_b :前記反射面の端部Bでのx方向のパワー
    である。
  6. 前記唯一の対称面を持つ反射面は、前記表示面から前記光学瞳に向かう光路上で前記光学瞳に最も近い反射面であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の虚像観察光学系。
  7. 前記表示面から前記光学瞳に向かう光の光路が、前記少なくとも2つの反射面により、虚像の短辺方向に折り曲げられていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の虚像観察装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の虚像観察光学系と、
    前記虚像観察光学系によって観察者に虚像を観察させるための画像を表示する表示面とを有し、
    前記表示面の表示有効領域の対向する2つの辺であって、光学瞳長辺方向に対応する辺をX1・X2とし、2つの辺X1・X2の中点同士を結んだ線分をY0とし、2つの辺X1・X2のうち、線分Y0を含む断面内で、光学瞳に最も近い反射面に対する入射角度が最も小さくなる光線が射出される側の辺をX1とし、前記反射面に対する入射角度が最も大きくなる光線が射出される側の辺をX2とすると、
    以下の条件式(A)〜(C)を満足することを特徴とする虚像観察装置;
    1.05<Xb/Xa<1.3 ・・・(A)
    −0.08<Ya/Yc<0.08 ・・・(B)
    −0.08<Yb/Yc<0.08 ・・・(C)
    ただし、
    Yc :線分Y0の長さ
    Xa :辺X1の、線分Y0に垂直な方向の長さ
    Xb :辺X2の、線分Y0に垂直な方向の長さ
    Ya :辺X1の、線分Y0に平行な方向の歪み量の最大値
    Yb :辺X2の、線分Y0に平行な方向の歪み量の最大値
    である。
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