JP2012057300A - 建物における給排水システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 室内に配置する水回り設備を建物の外壁面側に沿って配置し、各水回り設備からの排水は、各排水副管の管端末をそれぞれ建物の外壁面から外方に突出させ、前記各管端末を、外壁面に沿って縦方向に配管された排水主管にそれぞれ接続させるとともに、排水主管の管端部を外壁面に沿って複数配置された勾配保持具によって、建物の近傍に配置された排水マスに向かって、一端側から他端側に一定の流れ勾配を付して配管された排水集合管に接続させ、各水回り設備に対する給水、給湯は、外壁面に設けられた給水ヘッダー、給湯ヘッダーおよび/または給湯器から、外壁面に配管された排水主管に沿って配管されたサヤ管を通じて行う。
【選択図】 図1
Description
また、前記スリーブを挿通させた給排水管の周囲は、外観をよくするため養生工事を必要とするとともに、外部に配置する給排水管は地中に埋設するなどきわめて煩瑣な工事となるため、建築コストを抑え難いなど多くの課題があった。
前記排水主管の所定位置にて、建物内に設置された各種排水設備に接続されている排水枝管の流出側端部が接続されるとともに、排水主管の下流側端部が建物の外周基礎の外側地中に埋設された排水桝の流入側接続部と接続される。
また、排水主管の上流側端部に掃除口用の管継手が接続され、管継手の開口端内に栓体が着脱自在に装着されている、というものであるが、給水管についてはなんら開示されていない。
その際、勾配を形成する区間(距離)が短い場合には、勾配の調整はさほど困難なことではないが、距離が長い場合には、排水管の勾配を一定に保持するための装置を必要とすることになる。
しかしながら、排水主管は建物の外周基礎の内側に沿って床下に配管されるので、点検作業や取り替え作業に際しては、排水主管が配置されている床面を取り外し、作業員が内部に入り込む必要があるもので、必ずしも前記保守・点検作業や取り替え作業が容易であるとは言い得ない。
この床下において、スリーブから合流管などへ向かって排水管は、下り勾配となるように設置される。
その際、前記排水管は、敷設しようとする排水管に沿って、かつ一定の流れ勾配となるように配置された長尺部材に係合保持されるもので、床下にかかる長尺部材を所定の流れ勾配で配置することはきわめて施工効率が悪く、施工性および経済性に優れるとは言い得ないものである。
室内に配置する水回り設備を建物の外壁面側に沿って配置するとともに、各水回り設備からの排水は、各排水用副管の管端末をそれぞれ建物の外壁面から外方に突出させ、
前記各管端末を、前記外壁面に沿って縦方向に配管された排水主管にそれぞれ接続させるとともに、
前記排水主管の管端部を、建物の基礎の外壁面に沿って複数配置された勾配保持具によって、建物の近傍に配置された排水マスに向かって、一端側から他端側に一定の流れ勾配を付して配管された排水集合管に接続させ、
各水回り設備に対する給水、給湯は、前記基礎の外壁面および建物の外壁面に沿って配管された前記排水集合管および排水主管に沿って配管された給水管、給湯管を通じて行うよう構成されていること
を特徴とする建物における給排水システムである。
請求項1に記載の建物における給排水システムにおいて、
前記給水管および給湯管は、
柔軟性を有する管の外周部を樹脂製のサヤで被覆したサヤ管であること
を特徴とするものである。
請求項1に記載の建物における給排水システムにおいて、
前記勾配保持具は、
建物の基礎の外壁面への取付部を有する保持具本体に、前記排水集合管を保持するための管保持部材が上下方向にスライド可能に装着されたものであること
を特徴とするものである。
請求項3に記載の建物における給排水システムにおいて、
前記勾配保持具は、
前後方向に所要間隔で配置された一対の側面板の上部を上面板で一体的に連結した門状の保持具本体と、排水集合管を保持するための管保持部材とから構成されたもので、
前記管保持部材は、建物の基礎の外周面と相対する側面板に左右一対のガイド溝を縦方向に間隔を存して形成し、前記一対のガイド溝間に横長の基板をボルトとナットによって上下方向にスライド可能に保持するとともに、この基板に側面視U字状の管保持具を固着した管保持体を、連結板を介して一方のガイド溝側に偏倚させて固定してなるものであること
を特徴とするものである。
請求項3又は4に記載の建物における給排水システムにおいて、
前記勾配保持具は、
前記保持具本体の上部に、前記水回り設備への給水又は給湯もしくはガスあるいは電気又は電話線を整理・保持するための複数のサヤ管を、個別に保持することのできるサヤ管保持部材が、前記管保持部材と互いに干渉することなく設けられていること
を特徴とするものである。
請求5に記載の建物における給排水システムにおいて、
前記サヤ管保持部材は、
前記保持具本体の上部の所要部位に垂設される、所要の幅と長さを有する垂直基板の左右の側面に複数のサヤ管を保持するための載置台が、サヤ管の外径とほぼ等しい間隔で上下方向に、かつ左右対称に一体的に付設されていること
を特徴とするものである。
特に、給排水の配管のための建物の基礎へのスリーブ形成工事や、地面や壁面などへの埋設工事をすべてなくすることができるので、建物の構築に要する建設費や内装工事を大幅に簡略化でき、工期の短縮化、工事の容易化、コストの削減を達成することができる。
したがって、水漏れや外部要因による損傷、さらには異物による詰まりなど配管に異常が生じても、床面の取り外しや埋め込み個所の掘り起し作業などを要することなく、簡単かつ容易に補修や取り替え、さらには保守作業を行うことができる。
なお、この発明にかかる建物における給排水システムは、図に示される実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲内において種々変更が可能なものである。
図示しないが、この建物1の一階の庭に面しない背面側の外壁面1aの内側に沿ってキッチンとトイレが、二階の同じく背面側の外壁面1aの内側に沿って、バスルームと、ウオッシュルーム(洗面脱衣所)および洗濯機を配置する洗濯機パンを、同一側の内壁面に沿って計画的に配置されているものである。
同様にウオッシュルームからの排水も、最短距離で排水用副管の管端末4を建物1の外壁面1aから突出させ、前記外壁面1aに沿って垂直方向に配置された排水主管5に、洗濯機パンからの排水も、同様に排水用副管の管端末6は、同じく建物1の外壁面1aから突出させ、前記外壁面1aに沿って垂直方向に配置された排水主管7にそれぞれ接続させる。
なお、図中、13は公道下に敷設されている公共下水道を示す。
なお、サヤ管とは、流体を供給する柔軟性を有する管の外周部を、樹脂製のサヤで被覆した管である。
また、給湯器16からの給湯は、当然のことながら前記給湯ヘッダー15に対しても給湯するものである。
しかしながら、図示しない敷地に配管された給水管の一端を、前記基礎1bの外壁面および建物1の外壁面1aに沿って配管された前記排水集合管11および排水主管3,5,7.8,9に沿って配管された給水管に接続し、当該給水管を通じて各水回り設備に給水してもよい。
その際、冬場の給湯を考慮し、前記基礎1bの外壁面および建物1の外壁面1aに沿って配管される給湯管は、適宜手段によって保温装備することが好ましい。
なお、この勾配保持具20の基礎1bへの固定は、ボルト止めなど前記実施例以外にもあるので、その固定方法については特段の制限はない。
この偏倚は、管保持部材24を上下動させる際、後述するサヤ管保持部材25が支障とならないようにするためである。
また、図5において明らかなように、門状の保持具本体を構成する側面板22の下端部は外側にコ字状に折り曲げられ、サイディングボード(図示せず)の下端部を保持するためのサイディングボード保持部22aが形成されている。
その際、前記載置台25bに電線や電話線をセットすることもできる。
したがって、排水マスの位置にかかわらず、排水集合管の管端に必要な形状のエルボ管等を接続することで、排水マスと排水集合管を確実に接続させることが可能となる。
1a 建物の外壁面
1b 建物の基礎
2,4,6,9 排水用副管
3,5,7,8,10 排水主管
11 排水集合管
12 排水マス
14 給水ヘッダー
15 給湯ヘッダー
16 給湯器
20 勾配保持具
25 サヤ管保持部材
28 管保持部材
28a 管保持具
S サヤ管
Claims (6)
- 室内に配置する水回り設備を建物の外壁面側に沿って配置するとともに、各水回り設備からの排水は、各排水用副管の管端末をそれぞれ建物の外壁面から外方に突出させ、
前記各管端末を、前記外壁面に沿って縦方向に配管された排水主管にそれぞれ接続させるとともに、
前記排水主管の管端部を、建物の基礎の外壁面に沿って複数配置された勾配保持具によって、建物の近傍に配置された排水マスに向かって、一端側から他端側に一定の流れ勾配を付して配管された排水集合管に接続させ、
各水回り設備に対する給水、給湯は、前記基礎の外壁面および建物の外壁面に沿って配管された前記排水集合管および排水主管に沿って配管された給水管、給湯管を通じて行うよう構成されていること
を特徴とする建物における給排水システム。 - 前記給水管および給湯管は、
柔軟性を有する管の外周部を樹脂製のサヤで被覆したサヤ管であること
を特徴とする請求項1に記載の建物における給排水システム。 - 前記勾配保持具は、
建物の基礎の外壁面への取付部を有する保持具本体に、前記排水集合管を保持するための管保持部材が上下方向にスライド可能に装着されたものであること
を特徴とする請求項1に記載の建物における給排水システム。 - 前記勾配保持具は、
前後方向に所要間隔で配置された一対の側面板の上部を上面板で一体的に連結した門状の保持具本体と、排水集合管を保持するための管保持部材とから構成されたもので、
前記管保持部材は、建物の基礎の外周面と相対する側面板に左右一対のガイド溝を縦方向に間隔を存して形成し、前記一対のガイド溝間に横長の基板をボルトとナットによって上下方向にスライド可能に保持するとともに、この基板に側面視U字状の管保持具を固着した管保持体を、連結板を介して一方のガイド溝側に偏倚させて固定してなるものであること
を特徴とする請求項3に記載の建物における給排水システム。 - 前記勾配保持具は、
前記保持具本体の上部に、前記水回り設備への給水又は給湯もしくはガスあるいは電気又は電話線を整理・保持するための複数のサヤ管を、個別に保持することのできるサヤ管保持部材が、前記管保持部材と互いに干渉することなく設けられていること
を特徴とする請求項3又は4に記載の建物における給排水システム。 - 前記サヤ管保持部材は、
前記保持具本体の上部の所要部位に垂設される、所要の幅と長さを有する垂直基板の左右の側面に複数のサヤ管を保持するための載置台が、サヤ管の外径とほぼ等しい間隔で上下方向に、かつ左右対称に一体的に付設されていること
を特徴とする請求項5に記載の建物における給排水システム。
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