JP2012057060A - ポリウレタンフォーム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)ダイマー酸ポリエステルポリオール60〜100質量%とポリオキシプロピレングリセリルエーテル40〜0質量%とからなるポリオールを80質量%以上含有するポリオール100質量部、(B)イソシアネート化合物、(C)トリメチロールプロパン骨格を有する3官能架橋剤3〜6.5質量部、(D)整泡剤1〜10質量部及び(E)発泡剤1〜10質量部を配合してなるポリウレタンフォームであって、イソシアネート基と反応し得る前記成分(A)及び成分(C)中の全活性水素基濃度に対する前記成分(B)中のイソシアネート基濃度の百分率が80〜106であることを特徴とする、ポリウレタンフォーム。
【選択図】なし
Description
このような低密度の止水性シーリング材としては、例えば、ポリオールとして、エチレンオキサイド付加モル率が所定量のポリエーテル系ポリオールを、イソシアネート化合物として、トリレンジイソシアネート等を、且つ整泡剤として、側鎖に反応性の水酸基を2個有し、シロキサン含有率が所定量のオルガノシリコーン化合物を、発泡剤として水を用いた低密度ポリウレタンフォームシーリング材(特許文献1参照)等が提案されている。
シーリング材が使用される分野の中でも、特に自動車(車両)用途の場合には、自動車難燃規格(MVSS)に合格するシーリング材が使われるのが通常であるが、上記特許文献1に開示された止水性シーリング材では、難燃性が不十分であった。
この問題を解決すべく、難燃性を有する止水材として、常温で固体のリン酸エステルを含有したポリウレタンフォームからなる止水材(特許文献2参照)や、ダイマー酸ポリオールを主体とするポリオール及びジフェニルメタンジイソシアネートを主体とするイソシアネートを含み、適宜難燃剤を配合させた止水性ポリウレタンフォーム(特許文献3参照)が提案されている。
さらに、難燃剤は、難燃性を高めるという目的を除くと単なる不純物であるため、難燃剤を配合することによって、ポリウレタンフォームの機械特性が低下するおそれもある。
よって、本発明の課題は、止水性シーリング材として充分な止水性を有し、難燃剤を配合せずとも優れた難燃性を有する止水性ポリウレタンフォームを提供することにある。
[1](A)ダイマー酸ポリエステルポリオール60〜100質量%とポリオキシプロピレングリセリルエーテル40〜0質量%とからなるポリオールを80質量%以上含有するポリオール100質量部、(B)イソシアネート化合物、(C)トリメチロールプロパン骨格を有する3官能架橋剤3〜6.5質量部、(D)整泡剤1〜10質量部及び(E)発泡剤1〜10質量部を配合してなるポリウレタンフォームであって、イソシアネート基と反応し得る前記成分(A)及び成分(C)中の全活性水素基濃度に対する前記成分(B)中のイソシアネート基濃度の百分率が80〜106であることを特徴とする、ポリウレタンフォーム。
[2]前記成分(D)の整泡剤が、イソシアネート基との反応性を有する官能基を持つ反応性シリコーンである、上記[1]に記載のポリウレタンフォーム。
[3]前記成分(B)のイソシアネート化合物が、2,4−トリレンジイソシアネート及び/又は2,6−トリレンジイソシアネートである、上記[1]又は[2]に記載のポリウレタンフォーム。
[4]JIS K 6400−1に準拠して測定した密度が15〜40kg/m3である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリウレタンフォーム。
本発明のポリウレタンフォームは、(A)ダイマー酸ポリエステルポリオール60〜100質量%とポリオキシプロピレングリセリルエーテル40〜0質量%とからなるポリオールを80質量%以上含有するポリオール100質量部、(B)イソシアネート化合物、(C)トリメチロールプロパン骨格を有する3官能架橋剤3〜6.5質量部、(D)整泡剤1〜10質量部及び(E)発泡剤1〜10質量部を配合してなるポリウレタンフォームであって、イソシアネート基と反応し得る前記成分(A)及び前記成分(C)中の全活性水素基濃度に対する前記成分(B)中のイソシアネート基濃度の百分率が80〜106のポリウレタンフォームである。
以下、各成分について順に説明する。
本発明では、ポリウレタンフォームの原料として、ダイマー酸ポリエステルポリオール60〜100質量%とポリオキシプロピレングリセリルエーテル40〜0質量%とからなるポリオールを80質量%以上含有するポリオールを用いる。
ここで、ダイマー酸とは、不飽和脂肪酸を不飽和部で二量化した炭素数36の二塩基酸のことをいう。ダイマー酸には、非環型、単環型、多環型、芳香環型等があるが、単環型であることが好ましい。単環型のダイマー酸としては、リノール酸、オレイン酸を加熱することによって得られる、以下の構造のものが挙げられる。
ダイマー酸ポリエステルポリオールの数平均分子量は、好ましくは1,000〜10,000であり、また、その水酸基価は、好ましくは10〜180mg−KOH/g、より好ましくは30〜150mg−KOH/g、さらに好ましくは50〜90mg−KOH/gである。ダイマー酸ポリエステルポリオールは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、ポリオキシプロピレングリセリルエーテルが有するポリオキシプロピレン基は、複数ある場合はいずれにおいても、プロピレンオキシドの繰り返し単位数(n)が好ましくは1〜40、より好ましくは1〜30、より好ましくは1〜20、さらに好ましくは1〜10のものである。
成分(A)としては、ダイマー酸ポリエステルポリオール60〜100質量%及びポリオキシプロピレングリセリルエーテル40〜0質量%からなるポリオールが80質量%以上使われる必要があり、好ましくは85質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは実質的に100質量%である。成分(A)中、ダイマー酸ポリエステルポリオール60〜100質量%及びポリオキシプロピレングリセリルエーテル40〜0質量%からなるポリオールが80質量%未満の場合、止水性が不十分となったり、難燃性が低下したりする。
該その他のポリオールとしては、従来公知の各種ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエステルポリエーテルポリオール、メラミンクラフトポリエーテルポリオール、スチレン−アクリロニトリルコポリマーグラフトポリオール等が挙げられる。
本発明でポリウレタンフォームの原料として用いるイソシアネート化合物の配合量は、「イソシアネート基と反応し得る前記成分(A)及び後記成分(C)中の全活性水素基濃度[mol/L]」に対する「成分(B)中のイソシアネート基濃度[mol/L]」の百分率(以下、イソシアネートインデックスと称する)が80〜106になるように調整する必要がある。イソシアネートインデックスは、ポリウレタンフォームのセル構造を良好なものとする観点から、好ましくは90〜106であり、さらに難燃性及び止水性の観点からは、より好ましくは90〜105、さらに好ましくは95〜103、特に好ましくは98〜103である。
イソシアネートインデックスが80未満であると、ポリウレタンフォームの形態をなさず、また、本発明者らの詳細な検討により、106を超えると極端に難燃性が低下することが判明した。逆に、イソシアネートインデックスを上記範囲内に調整することにより、難燃剤を配合せずとも、止水性のポリウレタンフォームの難燃性を高められることがわかった。なお、当該難燃性の改善効果は、後述する特定の架橋剤を特定量用いることとの相乗効果によって、より一層顕著なものとなった。
脂肪族イソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート化合物が挙げられる。
脂環族イソシアネート化合物としては、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水添化トリレンジイソシアネート、水添化キシレンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化テトラメチルキシレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート化合物が挙げられる。
芳香−脂肪族イソシアネート化合物としては、例えば、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、キシリレン−1,3−ジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート等の芳香−脂肪族ジイソシアネート化合物が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ポリウレタンフォームの発泡性の観点から、芳香族ジイソシアネート化合物が好ましく、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)がより好ましく、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートがさらに好ましい。
本発明では、トリメチロールプロパン骨格を有する3官能架橋剤を、成分(A)100質量部に対して3〜6.5質量部、好ましくは3〜6.2質量部、より好ましくは3〜6質量部使用する。該架橋剤を配合することによって、ポリウレタンフォームの架橋密度が高まり、一層、難燃性が向上するものと推測される。
また、成分(A)100質量部に対して3質量部未満であるか又は6.5質量部を超えると、自動車難燃規格(MVSS)に合格する程度の難燃性を有するポリウレタンフォームが得られない。このように、成分(C)として上記特定の架橋剤を用い、配合量を厳密に調整することにより、得られるポリウレタンフォームの止水性及び難燃性が共に高いものとなった。
なお、トリメチロールプロパン骨格を有する3官能架橋剤以外の架橋剤、例えばジエチレングリコール等の2官能架橋剤では、止水性及び難燃性が共に不十分となる。
成分(C)の架橋剤が有する官能基としては、例えばヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基、エポキシ基、カルボキシル基、ホルミル基等が挙げられ、これらの中でも、ヒドロキシル基が好ましい。
なお、成分(C)としては、「アクトコール(登録商標)T880」(三井化学株式会社製)等の市販品を用いることができる。
整泡剤としては、ポリウレタンフォームの製造に用いられる公知の整泡剤を使用することができる。その中でも、ポリジメチルシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合物からなるシリコーンが、不活性ガスの導入と機械的攪拌の併用によって発泡硬化させた場合に、セル径が安定するので好ましい。該ポリジメチルシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合物の分子構造は、通常、分子量350〜15,000程度のポリジメチルシロキサン部分と分子量200〜9,000程度のポリオキシアルキレン部分からなり、ポリオキシアルキレン部分の分子構造は、エチレンオキサイドの付加重合物やエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共付加重合物が好ましく、またその末端がエチレンオキサイドであるものが好ましい。
また、止水性の観点から、イソシアネート基との反応性を有する官能基を持つ反応性シリコーンが好ましい。該官能基としては、水酸基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基等が挙げられ、これらの中でも、水酸基が好ましい。水酸基含有反応性シリコーンとしては、下記一般式(I)〜(III)で示されるものが好ましく挙げられるが、特にこれらに制限されるものではない。
水酸基含有反応性シリコーンとしては、例えば「CF1218」(カルボキシ変性オルガノシリコーン、東レ・ダウコーニング株式会社製)、「F303」(信越化学工業株式会社製)等の市販品を用いてもよい。
整泡剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
整泡剤の配合量は、前記成分(A)100質量部に対して1〜10質量部であり、止水性及びポリウレタンフォームのセル構造を均一にする観点から、好ましくは1〜7質量部、より好ましくは3〜6質量部である。
発泡剤としては、ポリウレタンフォームの製造に用いられる公知の発泡剤を使用することができ、例えば、水、メチレンクロリド等が挙げられる。これらの中でも、止水性の観点から、水を使用するのが好ましい。
発泡剤の配合量は、前記成分(A)100質量部に対して、1〜10質量部であり、止水性の観点から、好ましくは2〜7質量部、より好ましくは3〜5質量部である。
本発明のポリウレタンフォームの製造に際し、前記成分(A)〜(E)以外に、ポリウレタンフォームの製造に用いられる公知の触媒を配合してもよい。
触媒としては、アミン系触媒が好適に用いられる。アミン系触媒には、泡化アミン触媒とそれ以外の触媒とがあり、通常、これらが混合して用いられる。泡化アミン触媒は、樹脂化活性に対する泡化活性の活性比(泡化活性/樹脂化活性)が30×10-1以上のものであり、例えば、N,N,N′,N′′,N′′−ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N′,N′,N′′,N′′−ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N′−トリメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N′,N′′,N′′′,N′′′−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、N,N,N′,N′′−テトラメチル−N′′−(2−ヒドロキシルエチル)トリエチレンジアミン、N,N,N′,N′′−テトラメチル−(2−ヒドロキシルプロピル)トリエチレンジアミン等が挙げられる。これらの中でも、N,N,N′,N′′,N′′−ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテルが好ましく、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテルがより好ましい。
泡化アミン触媒以外のアミン系触媒とは、上記活性比が30×10-1未満のアミン系触媒であり、トリエチレンジアミン、N−エチルモルホリン、ジメチルエチルエタノールアミン等が挙げられる。これらのアミン系触媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トリエチレンジアミンが好ましい。
有機金属触媒等のアミン系触媒以外の触媒は、通常、アミン系触媒で反応を調整した後の製造プロセス調整等の微調整のために用いられる。アミン系触媒ではない触媒の配合量は、アミン系触媒1質量部に対して、好ましくは0.1〜3質量部、より好ましくは0.5〜2質量部である。
触媒の合計配合量は、前記成分(A)100質量部に対して、好ましくは0.01〜4質量部、より好ましくは0.1〜2質量部、さらに好ましくは0.1〜1質量部である。
また、本発明のポリウレタンフォームの製造に際し、さらに添加剤を配合してもよい。
添加剤としては、ポリウレタンフォームに配合する公知の添加剤を使用することができ、例えば、顔料等の着色剤;炭酸カルシウム等の充填材;酸化防止剤;難燃剤;紫外線吸収剤;光安定剤;カーボンブラック等の導電性物質;抗菌剤;希釈剤;連通剤(セルを連通させて柔軟性を持たせる効果を有する。)等が挙げられる。なお、本発明のポリウレタンフォームは、上記難燃剤を配合せずとも高い難燃性を有するものであることは前述のとおりである。
これら添加剤の配合量は、それぞれ、前記成分(A)100質量部に対して、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下である。特に、前記成分(A)100質量部に対して、連通剤の配合量は、好ましくは0.5〜5質量部、より好ましくは1〜5質量部であり、酸化防止剤の配合量は、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.5〜3質量部である。
ポリウレタンフォームの製造方法としては、特に限定されるものではなく、ワンショット法、プレポリマー法等の公知の方法を利用できる。ワンショット法は、前記成分(A)及び(B)を、前記成分(C)〜(E)並びに必要に応じて触媒及び前記添加剤の存在下に混合して反応(発泡)させるものである。また、プレポリマー法は、前記成分(A)及び(B)を予め反応させてウレタンプレポリマーを得た後、これと前記成分(C)〜(E)並びに必要に応じて触媒及び前記添加剤、必要に応じてさらに成分(A)を混合して反応(発泡)させるものである。
ポリウレタンフォームを発泡成形する方法としては、特に制限はなく、スラブ発泡法、モールド成形法、現場施工スプレー成形法等が挙げられ、これらの中でも、スラブ発泡法が好ましい。該スラブ発泡法は、例えば、ワンショット法により混合攪拌されたポリウレタン発泡原液を、ベルトコンベア上に吐出し、該ベルトコンベアが移動する間にポリウレタン発泡原液が常温及び大気圧下で自然発泡して硬化する方法である。通常、その後に乾燥炉内でキュアし、所定形状に裁断される。
本発明のポリウレタンフォームの密度は40kg/m3以下と低密度である。本発明のポリウレタンフォームは、軟質のポリウレタンフォームであり、特に前記スラブ発泡法により得られたものを、ポリウレタン軟質スラブフォームという。なお、止水性の観点から、15kg/m3以上であることが好ましい。本発明のポリウレタンフォームの密度は、詳細には、25〜35kg/m3であり、より詳細には、29〜33kg/m3である。
本発明のポリウレタンフォームの通気性は、1cc/cm/sec以下であり、高い止水性を有し、かつ燃焼速度が低くなることより高い難燃性を有する。本発明のポリウレタンフォームの通気性は、詳細には0.08〜1cc/cm/secであり、より詳細には、0.08〜0.5cc/cm/secである。
なお、いずれの性状値も、実施例に記載の測定方法に従って測定した値である。
なお、各例において、ポリウレタンフォームの密度、通気性、燃焼速度及び止水性の測定は以下のとおりに行った。
JIS K 6400−1に準拠して、見かけ密度を測定した。
(通気性)
フラジール型試験機を用いて、JIS K 6400−7(B法)に準拠して、厚さ10mmのポリウレタンフォームの通気性を測定した。
(燃焼速度)
JIS K 6400−6に準拠して、ポリウレタンフォームの燃焼速度を測定した。燃焼速度が100mm/min以下であれば、自動車難燃規格(MVSS)に合格する程度の難燃性を有するといえる。
(止水性)
厚さ10mmのポリウレタンフォームをU字型に打ち抜いたもの(図2参照)を2枚のアクリル板で50%の圧縮状態で挟み(図1参照)、このU字体内に水を高さH(=50mm)となるように入れ、水圧による漏水時間を測定することによって、止水性を評価した。
24時間保持後に漏水しないものを合格「○」、24時間保持後に漏水していたものを不合格「×」とした。なお、合格したもののうち、水の高さHを80mmに変更して試験した場合においても、24時間保持後に漏水しなかったものについては、「◎」と評価した。
表1〜3に示す配合量(単位:質量部)で各成分をワンショット法によって25〜40℃で混合及び発泡し、ポリウレタンフォームを得た。得られたポリウレタンフォームの密度、通気性、燃焼速度及び止水性について、表1〜3に示す。
2)ポリオキシプロピレングリセリルエーテル「サンニックス(登録商標)GP−3000V」、三洋化成工業株式会社製
3)フタル酸ポリエーテル・エステル系ポリオール「アクトコール(登録商標)3P−56D」、3官能基、三井化学株式会社製
4)ポリオキシエチレン基含有ポリエーテルポリオール「GS−3000」、三洋化成工業株式会社製
5)ポリオキシプロピレングリコール「サンニックス(登録商標)PP−950K」、三洋化成工業株式会社製
6)メラミングラフトポリエーテルポリオール「M−950」、三洋化成工業株式会社製
7)スチレン−アクリロニトリルコポリマーグラフトポリオール「ボラノール(登録商標)3943A」、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー製
8)2,4−トリレンジイソシアネート:2,6−トリレンジイソシアネート=80:20(質量比)、三井化学株式会社製
9)3官能架橋剤「アクトコール(登録商標)T880」、変性トリメチロールプロパン、三井化学株式会社製
10)2官能架橋剤「ジエチレングリコール」、三井化学株式会社製
11)2官能架橋剤「アクトコール(登録商標)G250」、三井化学株式会社製
13)トリエチレンジアミン「TEDA L33」(泡化アミン触媒以外のアミン系触媒)、東ソー株式会社製
14)ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル「TOYOCAT ET33B」(泡化アミン触媒)、東ソー株式会社製
15)オクチル酸スズ「ニッカオクチックス錫」、日本化学産業株式会社製
16)ポリエーテルポリオール、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー製
17)スコーチ防止剤及びポリエーテルポリオールの混合物、住化バイエルウレタン株式会社製
18)脂肪族縮合リン酸エステル「ダイガード880」、大八化学工業株式会社製
19)クレジルジフェニルホスフェート、味の素ファインテクノ株式会社製
20)水酸化マグネシウム、タテホ化学工業株式会社製
21)メラミン粉体、ロットNo.G09908−C、三井化学株式会社製
一方、表2中の比較例2及び3では、イソシアネートインデックスが106を超えると燃焼速度が高まっており、難燃性が低下した。そして、比較例1より、イソシアネートインデックスが106を超え、かつ成分(C)のようなトリメチロールプロパン骨格を有する3官能架橋剤を用いなかった場合、さらに難燃性が低下した。
比較例4〜8では、成分(A)が、ダイマー酸ポリエステルポリオール60〜100質量%とポリオキシプロピレングリセリルエーテル40〜0質量%とからなるポリオールを80質量%以上「含有していない」ポリオールであると、難燃性が低下するばかりでなく、止水性が不十分となった。
また、表3中の比較例9及び10では、成分(C)の架橋剤の代わりに2官能架橋剤を用いたところ、比較例9では難燃性が低下し、かつ止水性が不十分となり、比較例10では止水性が不十分となった。この原因は明確には分かっていないが、ポリウレタンフォームのセル構造が荒くなったことが原因の一つであると推測される。
比較例11及び12では、成分(C)の配合量を、成分(A)100質量部に対して2質量部又は7質量部にしたところ、いずれの場合も自動車難燃規格(MVSS)に合格する程度の難燃性は得られず、特に2質量部の場合には止水性も低かった。
比較例13〜16では、イソシアネートインデックスを高めに調整したまま、難燃剤を配合することによって難燃性を充分なものにしようと試みたが、液状難燃剤を配合した場合には止水性が不十分となり、粉体難燃剤を配合した場合には難燃性が低下し、止水性と難燃性を両立することはできなかった。
2 ボルト
3 アクリル板
4 水
Claims (4)
- (A)ダイマー酸ポリエステルポリオール60〜100質量%とポリオキシプロピレングリセリルエーテル40〜0質量%とからなるポリオールを80質量%以上含有するポリオール100質量部、(B)イソシアネート化合物、(C)トリメチロールプロパン骨格を有する3官能架橋剤3〜6.5質量部、(D)整泡剤1〜10質量部及び(E)発泡剤1〜10質量部を配合してなるポリウレタンフォームであって、イソシアネート基と反応し得る前記成分(A)及び成分(C)中の全活性水素基濃度に対する前記成分(B)中のイソシアネート基濃度の百分率が80〜106であることを特徴とする、ポリウレタンフォーム。
- 前記成分(D)の整泡剤が、イソシアネート基との反応性を有する官能基を持つ反応性シリコーンである、請求項1に記載のポリウレタンフォーム。
- 前記成分(B)のイソシアネート化合物が、2,4−トリレンジイソシアネート及び/又は2,6−トリレンジイソシアネートである、請求項1又は2に記載のポリウレタンフォーム。
- JIS K 6400−1に準拠して測定した密度が15〜40kg/m3である、請求項1〜3のいずれかに記載のポリウレタンフォーム。
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