JP2012056527A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量・コンパクト化と共に、シールの気密性を高めて軸受の耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】外方部材2とハブ輪がパイプ材から塑性加工によって形成され、外方部材2と内方部材との間に形成された環状空間の開口部にシール21が装着され、シール21が、外方部材2の端部内周面15に装着される円筒状の嵌合部23aと、これから径方向内方に延びる内径部23cとを備えた鋼鈑製の芯金23、および芯金23に加硫接着により一体に接合され、シールリップ24a、24b、24cを備えた合成ゴム製のシール部材24からなり、シール部材24が、内径部23cから嵌合部23aの外表面まで接合され、嵌着部24dが一体に形成されて端部内周面15に弾性嵌合されると共に、嵌着部24dの嵌合幅A1が嵌合部23aの嵌合幅A2よりも大きく設定されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車等の車両の車輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置、詳しくは、軽量・コンパクト化と低コスト化を図ると共に、シールの気密性を高めて軸受の耐久性の向上を図った車輪用軸受装置に関するものである。
従来から自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置は、車輪を取り付けるためのハブ輪を複列の転がり軸受を介して回転自在に支承するもので、駆動輪用と従動輪用とがある。構造上の理由から、駆動輪用では内輪回転方式が、従動輪用では内輪回転と外方部材回転の両方式が一般的に採用されている。この車輪用軸受装置には、懸架装置を構成するナックルとハブ輪との間に複列アンギュラ玉軸受等からなる車輪用軸受を嵌合させた第1世代と称される構造から、外方部材の外周に直接車体取付フランジまたは車輪取付フランジが形成された第2世代構造、また、ハブ輪の外周に一方の内側転走面が直接形成された第3世代構造、あるいは、ハブ輪と等速自在継手の外側継手部材の外周にそれぞれ内側転走面が直接形成された第4世代構造とに大別されている。
従来、製造コストを低減する目的から、ハブ輪や複列アンギュラ玉軸受について、板材を用いて深絞り加工により製作することが考えられている。このように、ハブ輪や複列アンギュラ玉軸受を深絞り加工で製作する場合、母材として充分な強度を確保するために肉厚の厚い板材を用いると加工がし難く、曲げ部分の形状・精度が低下し易いので、精度を向上させるための精密技術が要求され、プレス加工であるにもかかわらず、生産効率が悪くなってしまう。
こうした課題を解決したものとして、図12に示すような車輪用軸受装置が知られている。この車輪用軸受装置50は第3世代構造と呼称され、ハブ輪51と複列アンギュラ玉軸受52とを備え、ハブ輪51は、中空の軸部53の一方の軸端側に、径方向外方に延出する複数の切り起し片54と、軸方向に沿って延出する複数の舌片55とが周方向交互に設けられた構造である。複列アンギュラ玉軸受52は、軸部53に外装され、切り起し片54の一側面に対して図示しない車輪やブレーキロータが軸方向に位置決めされた状態で装着され、切り起し片54に貫通固定されるハブボルト56によって固定される。また、各舌片55において、付根側には、径方向外向きの膨出部55aが設けられ、パイロット部が形成されている。
複列アンギュラ玉軸受52は、内周に複列の外側転走面57a、57aが形成された外方部材57と、外周に一方の内側転走面51aが形成されたハブ輪51と、このハブ輪51の軸部53の小径段部53aに外嵌され、外周に内側転走面58aが形成された内輪58と、保持器59を介して配列された複列のボール60、60とを備えている。
外方部材57の一方の軸端側には、径方向外方に延出する複数の切り起し片61と、軸方向に沿って延出する複数の舌片62とが周方向交互に設けられている。この切り起し片61の一側に対して図示しないナックルが軸方向に位置決めされた状態で装着され、図示しない固定ボルトにより固定されている。また、各舌片55とナックルの貫通孔内周面とを密に接触させるように互いの寸法関係を規定することにより、ナックルに対して複列アンギュラ玉軸受52の芯出しが行われる。そして、ハブ輪51の軸部53の小径段部53aの端部がローリング加締により径方向外方に屈曲され、内輪58が軸方向に固定されている。
ハブ輪51および複列アンギュラ玉軸受52の外方部材57は、円筒管を母材として、冷間鍛造加工、切り込み加工、曲げ加工を経て製作されているので、精密技術を必要とせずに済むと共に、芯出しのための部品を後付けする必要がないので、製造コストを低減することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−25803号公報
この種の従来の車輪用軸受装置50では、複列アンギュラ玉軸受52の両端部、すなわち、外方部材57とハブ輪55あるいは内輪58との間に形成される環状空間の開口部に図示しないシールが装着され、軸受内部に封入されたグリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。例えば、外方部材57とハブ輪55との開口部には、図13に示すような、シール63が装着される。このシール63は、互いに対向配置された環状のシール板64とスリンガ65とからなる、所謂パックシールで構成され。シール板64は、外方部材57の端部内周に圧入される芯金66と、この芯金66に加硫接着により一体に接合されたシール部材67とからなる。
シール部材67は合成ゴムからなり、径方向外方に傾斜して延びるサイドリップ67aと、二股状に形成されたグリースリップ67bとダストリップ67cとを有している。一方、スリンガ65は、鋼鈑からプレス加工によって断面略L字状に形成され、ハブ輪55に圧入される円筒部65aと、この円筒部65aから径方向外方に延びる立板部65bとを備えている。そして、シール部材67のサイドリップ67aが立板部65bに摺接されると共に、グリースリップ67bとダストリップ67cが円筒部65aに摺接される。
然しながら、ハブ輪55や外方部材57が鋼鈑からプレス加工によって形成されているため、シール63が嵌合する嵌合部が薄肉で剛性が低く変形し易い。こうした軸受が荷重を受けて変形した場合、この変形にシール63の芯金66やスリンガ65が追随できず、気密性が低下して泥水等が軸受内部に浸入する恐れがあった。さらに、変形によってシール63のシール板64やスリンガ65が抜け出す恐れがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量・コンパクト化と共に、シールの気密性を高めて軸受の耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、板材またはパイプ材から塑性加工によって形成され、内周に複列の円弧状の外側転走面が一体に形成された外方部材と、板材またはパイプ材から塑性加工によって形成され、アウター側の端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の転走面の一方に対向する円弧状の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する円弧状の内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列のボールと、前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の両側開口部に装着されたシールとを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部によって、前記ハブ輪に対して前記内輪が軸方向に固定された車輪用軸受装置において、前記シールのうち少なくとも一方のシールが、前記外方部材の端部内周面に装着される円筒状の嵌合部と、この嵌合部から径方向内方に延びる内径部とを備えた鋼鈑製の芯金、およびこの芯金に加硫接着により一体に接合され、複数のシールリップを備えた合成ゴム製のシール部材からなり、このシール部材が、前記芯金の内径部から嵌合部の外表面まで接合されて嵌着部が一体に形成され、前記外方部材の端部内周面に弾性嵌合されると共に、前記シール部材の嵌着部の嵌合幅が前記芯金の嵌合部の嵌合幅よりも大きく設定されている。
このように、外方部材とハブ輪が板材またはパイプ材から塑性加工によって形成され、外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の両側開口部にシールが装着され、ハブ輪の小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部によって、ハブ輪に対して内輪が軸方向に固定された車輪用軸受装置において、シールのうち少なくとも一方のシールが、外方部材の端部内周面に装着される円筒状の嵌合部と、この嵌合部から径方向内方に延びる内径部とを備えた芯金、およびこの芯金に加硫接着により一体に接合され、複数のシールリップを備えたシール部材からなり、このシール部材が、芯金の内径部から嵌合部の外表面まで接合されて嵌着部が一体に形成され、外方部材の端部内周面に弾性嵌合されると共に、シール部材の嵌着部の嵌合幅が芯金の嵌合部の嵌合幅よりも大きく設定されているので、外方部材の端部が変形しても、この変形に嵌着部が追随して許容し、気密性を向上させて泥水等が軸受内部に浸入するのを防止することができ、軸受の耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明のように、前記シール部材の嵌着部が前記芯金の嵌合部の露出した外表面を覆って接合されていれば、外方部材の端部が変形しても、この変形に嵌着部が確実に追随してこれを許容し、気密性を向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記シールが互いに対向配置された環状のシール板とスリンガとからなるパックシールで構成され、前記スリンガが鋼板からプレス加工によって断面略L字状に形成され、前記内輪の外径に圧入される円筒部と、この円筒部から径方向外方に延びる立板部とを備え、前記シール部材のシールリップが摺接されると共に、前記立板部のインナー側の側面に、エラストマに磁性体粉が混入された磁気エンコーダが加硫接着によって一体に接合されて周方向に交互に磁極N、Sが着磁され、前記エラストマが前記円筒部まで回り込んで接合されて嵌着部が形成され、この嵌着部の嵌合幅が前記円筒部の嵌合幅よりも大きく設定されて前記内輪の外径に弾性嵌合されていれば、スリンガと内輪の嵌合部の気密性が向上し、泥水等が軸受内部に浸入するのを防止することができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記エラストマの嵌着部が前記スリンガの円筒部の露出した内表面を覆って接合されていれば、スリンガと内輪の嵌合部の気密性を一層向上させることができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記嵌着部が嵌合する嵌合面が塑性加工後に旋削加工によって所定の寸法・精度に形成されると共に、当該嵌合面の端部に径方向に突出した抜け止め部が形成されていれば、嵌合部に荷重が負荷されて変形しても、気密性を確保しつつ、シールが移動して抜け出すのを確実に防止することができ、信頼性を向上させることができる。
また、請求項6に記載の発明のように、前記抜け止め部が加締加工によって周方向複数箇所に形成されていても良い。
また、請求項7に記載の発明のように、前記車輪取付フランジが、径方向外方に延出して形成されたフランジ部と、円板状に形成され、前記車輪およびブレーキロータをガイドするパイロット部が軸方向に延出して形成された別体のパイロット部材とで構成されると共に、前記フランジ部とパイロット部材の周方向等配にハブボルト挿通孔が形成され、これらハブボルト挿通孔にハブボルトが圧入されて前記パイロット部材が前記フランジ部に一体に接合されていれば、軽量・コンパクト化と共に、軸受の強度・耐久性の向上を図ることができる。
また、請求項8に記載の発明のように、前記フランジ部が環状の基部から放射状に延び、前記ボルト挿通孔の近傍を除く部分を切欠いて4〜6つに分割されて形成されていれば、一層軽量化を図ることができる。
また、請求項9に記載の発明のように、前記外方部材のインナー側の端部外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、この車体取付フランジが、径方向外方に延出して形成されたフランジ部と、円板状に形成され、前記ナックルに内嵌されるパイロット部が軸方向に延出して形成された別体のパイロット部材とで構成されると共に、前記フランジ部とパイロット部材の周方向等配にボルト挿通孔が形成されていれば、軽量・コンパクト化と共に、軸受の強度・耐久性の向上を図ることができる。
また、請求項10に記載の発明のように、前記内輪が板材またはパイプ材から塑性加工によって形成され、前記内側転走面の大径側から軸方向に延び、前記インナー側のシールの嵌合部となる円筒状の肩部と、この肩部から径方向内方に屈曲して形成された大端部、および前記内側転走面の小径側から軸方向に延びる円筒状の小端部を備え、この小端部が前記ハブ輪の肩部に突合せ状態で前記小径段部に圧入されると共に、当該内輪が前記加締部によって所定の軸受予圧が付与された状態で軸方向に固定されていれば、内輪を均一な肉厚で精度良く形成することができ、強度・剛性を高めることができると共に、所望の軸受予圧を容易に付与することができる。
また、請求項11に記載の発明のように、前記外方部材の外径の軸方向中央部を凹ませて環状凹部が形成され、内周に環状凸部がフラット形状に形成されて前記外径と環状凹部の繋ぎ部が所定の曲率半径からなる円弧状に形成されると共に、この繋ぎ部の曲率半径Rが、前記ボールの半径をRwとした時、R=1.5〜2.5Rwの範囲になるように設定されていれば、肩部に亀裂が発生するのを防止し、かつ、旋回モーメント負荷時にボールの接触楕円が肩部を乗り上げてエッジロードが発生するのを防止することができ、軸受の耐久性を向上させることができると共に、肉厚が薄くなり剛性が低下することもなく、また、肉厚が厚くなり塑性加工の加工性が低下することもない。
また、請求項12に記載の発明のように、前記パイロット部材の前記フランジ部に対応する位置の外縁部にインロウ部が一体に形成され、当該フランジ部に所定の嵌合すきまを介して外嵌されていれば、インロウ部によってフランジ部とパイロット部材との組立精度を良くすることができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、板材またはパイプ材から塑性加工によって形成され、内周に複列の円弧状の外側転走面が一体に形成された外方部材と、板材またはパイプ材から塑性加工によって形成され、アウター側の端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の転走面の一方に対向する円弧状の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する円弧状の内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列のボールと、前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の両側開口部に装着されたシールとを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部によって、前記ハブ輪に対して前記内輪が軸方向に固定された車輪用軸受装置において、前記シールのうち少なくとも一方のシールが、前記外方部材の端部内周面に装着される円筒状の嵌合部と、この嵌合部から径方向内方に延びる内径部とを備えた鋼鈑製の芯金、およびこの芯金に加硫接着により一体に接合され、複数のシールリップを備えた合成ゴム製のシール部材からなり、このシール部材が、前記芯金の内径部から嵌合部の外表面まで接合されて嵌着部が一体に形成され、前記外方部材の端部内周面に弾性嵌合されると共に、前記シール部材の嵌着部の嵌合幅が前記芯金の嵌合部の嵌合幅よりも大きく設定されているので、外方部材の端部が変形しても、この変形に嵌着部が追随して許容し、気密性を向上させて泥水等が軸受内部に浸入するのを防止することができ、軸受の耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。 図1の側面図である。 図1のA部拡大図である。 図1のB部拡大図である。 図3のシールの変形例を示す拡大図である。 図4のシールの変形例を示す拡大図である。 図3の変形例を示す要部拡大図である。 図4の変形例を示す要部拡大図である。 図7の抜け止め部を示す側面図である。 図9の変形例を示す側面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 図12のシール部を示す要部拡大図である。
板材またはパイプ材から塑性加工によって形成され、インナー側の端部外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の円弧状の外側転走面が一体に形成された外方部材と、板材またはパイプ材から塑性加工によって形成され、アウター側の端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の転走面の一方に対向する円弧状の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する円弧状の内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列のボールと、前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の両側開口部に装着されたシールとを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部によって、前記ハブ輪に対して前記内輪が軸方向に固定された車輪用軸受装置において、前記シールのうち少なくとも一方のシールが、前記外方部材の端部内周面に装着される円筒状の嵌合部と、この嵌合部から径方向内方に延びる内径部とを備えた鋼鈑製の芯金、およびこの芯金に加硫接着により一体に接合され、複数のシールリップを備えた合成ゴム製のシール部材からなり、このシール部材が、前記芯金の内径部から嵌合部の外表面まで接合されて嵌着部が一体に形成され、前記外方部材の端部内周面に弾性嵌合されると共に、前記シール部材の嵌着部の嵌合幅が前記芯金の嵌合部の嵌合幅よりも大きく設定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図、図2は、図1の側面図、図3は、図1のA部拡大図、図4は、図1のB部拡大図、図5は、図3のシールの変形例を示す拡大図、図6は、図4のシールの変形例を示す拡大図、図7は、図3の変形例を示す要部拡大図、図8は、図4の変形例を示す要部拡大図、図9は、図7の抜け止め部を示す側面図、図10は、図9の変形例を示す側面図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図1の左側)、中央寄り側をインナー側(図1の右側)という。
この車輪用軸受装置は従動輪側の第3世代構造と呼称され、内方部材1と外方部材2、および両部材1、2間に転動自在に収容された複列のボール3、3とを備えている。内方部材1は、ハブ輪4と、このハブ輪4に所定のシメシロを介して圧入された内輪5とからなる。
ハブ輪4は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ6を一体に有し、外周に一方(アウター側)の円弧状の内側転走面4aと、この内側転走面4aから肩部4bを介して軸方向に延びる円筒状の小径段部4cが形成されている。車輪取付フランジ6は、径方向外方に延出して形成されたフランジ部7と、このフランジ部7に一体に接合された別体のパイロット部材8とで構成されている。車輪取付フランジ6にはハブボルト6aが周方向等配に植設されると共に、これらハブボルト6a間には円孔8aが形成されている(図2参照)。この円孔8aは軽量化に寄与できるだけでなく、装置の組立・分解工程において、レンチ等の締結治具をこの円孔8aから挿入することができ作業を簡便化することができる。
フランジ部7は環状の基部7aから放射状に延び、周方向等配にハブボルト挿通孔7bが打ち抜き加工によって形成されると共に、これらハブボルト挿通孔7bの近傍を除く部分を切欠いて4〜6つ(ここでは5つ)に分割されて形成されている(図2参照)。これにより、ハブ輪4の軽量化を図ることができる。一方、パイロット部材8は円板状に形成され、周方向等配にハブボルト挿通孔8bが形成されると共に、車輪およびブレーキロータ(図示せず)をガイドするパイロット部8cが軸方向に延出して形成されている。
パイロット部材8は、フランジ部7に対応する位置の外縁部にインロウ部9が一体に形成され、フランジ部7に所定の嵌合すきまを介して外嵌されている。このインロウ部9によってフランジ部7とパイロット部材8との組立精度を良くすることができると共に、ハブ輪4の回転精度を向上させることができる。インロウ部9は、フラット形状でも良いが、フランジ部7の外縁部の形状に沿った円弧状に形成することにより、フランジ部7とパイロット部材8との組立精度を一層良くすることができる。また、フランジ部7とパイロット部材8に形成されたボルト挿通孔7b、8bにハブボルト6aを圧入することによって他の固定手段を介すことなく2部材を固定することができると共に、ハブボルト6aの圧入幅を確保することができ、長期間に亘ってハブボルト6aが緩むのを防止して固定力を高めることができる。
内輪5は、図1に示すように、外周に他方(インナー側)の円弧状の内側転走面5aが形成されると共に、この内側転走面5aの大径側から軸方向に延び、後述するシール22の嵌合部となる円筒状の肩部10と、この肩部10から径方向内方に屈曲して形成された大端部11、および内側転走面5aの小径側から軸方向に延びる円筒状の小端部12を備えている。そして、この小端部12がハブ輪4の肩部4bに突合せ状態で小径段部4cに圧入されて背面合せタイプの複列アンギュラ玉軸受を構成すると共に、小径段部4cの端部を塑性変形させて形成した加締部4dによって所定の軸受予圧が付与された状態で軸方向に固定され、所謂セルフリテイン構造を構成している。このような構成を採用することにより、均一な肉厚で精度良く形成することができ、強度・剛性を高めることができると共に、所望の軸受予圧を容易に付与することができる。
外方部材2は、インナー側の端部外周にナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ13を一体に有し、内周に径方向内方に突出する環状凸部14と、この環状凸部14の両側に複列の円弧状の外側転走面2a、2aが一体に形成されている。また、複列の外側転走面2a、2aの両端部に後述するシール21、22の嵌合部となる内周面15、16が形成されている。
車体取付フランジ13は、径方向外方に延出して形成されたフランジ部17と、このフランジ部17に一体に接合された別体のパイロット部材18とで構成されている。フランジ部17は、環状の基部17aから放射状に延び、周方向等配に固定ボルト挿通孔17bが打ち抜き加工によって穿設されると共に、これら固定ボルト挿通孔17bの近傍を除く部分を切欠いて4つに分割されて形成されている(図2参照)。一方、パイロット部材18は円板状に形成され、周方向等配に固定ボルト挿通孔18aが打ち抜き加工によって形成されると共に、ナックルが外嵌されるパイロット部18bが軸方向に延出して形成されている。パイロット部材18は、車体取付フランジ17に対応する位置の外縁部にインロウ部19が一体に形成され、フランジ部17に所定の嵌合すきまを介して外嵌されている。このインロウ部19によってフランジ部17とパイロット部材18との組立精度を良くすることができる。
内方部材1と外方部材2の両転走面間には複列のボール3、3が収容され、保持器20、20によって転動自在に保持されている。そして、内方部材1と外方部材2との間に形成される環状空間の開口部にはシール21、22が装着され、軸受内部に封入されたグリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
ハブ輪4は、炭素量が比較的少ないSCr420やSCM415等の浸炭鋼からなる板材またはパイプ材をプレス加工または冷間のローリング加工(以下、塑性加工という)によって形成されている。具体的には、ハブ輪4の本体部分は、パイプ材からプレス加工および冷間のローリング加工によって形成され、パイロット部材8は、板材からプレス加工によって形成されている。また、塑性加工でバリが発生する両端面は加工後に旋削加工されるか、必要に応じて研削加工が施される。そして、少なくともハブ輪4の本体部分が浸炭焼入れによって表面硬さを50〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、加締部4dは、防浸炭により素材硬さの生のままとされている。さらに、内側転走面4aが、研削加工によって所定の寸法、精度に形成されている。その後、必要に応じて超仕上げ加工が施される。これにより、フランジ部7に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、小径段部4cの耐フレッティング性が向上してハブ輪4の耐久性が一段と向上すると共に、微小なクラック等の発生がなく加締部4dの塑性加工をスムーズに行うことができる。
ここで、ハブ輪4の材質としてこれ以外にも、SCM440等の浸炭鋼、あるいは冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)やS45C等の炭素鋼を例示することができる。冷間圧延鋼鈑や炭素鋼の場合、内側転走面4aをはじめ、アウター側のシールランド部となる基部7aから小径段部4cに亙って高周波焼入れによって表面硬さを50〜64HRCの範囲に硬化処理が施される。
外方部材2は、ハブ輪4と同様、SCr420やSCM415等の浸炭鋼からなる板材およびパイプ材から塑性加工によって形成されている。具体的には、外方部材2の本体部分は、パイプ材からプレス加工および冷間のローリング加工によって形成され、パイロット部材18は、板材からプレス加工によって形成されている。そして、少なくとも外方部材2の本体部分が浸炭焼入れによって表面硬さを50〜64HRCの範囲に硬化処理されている。外方部材2の材質としてこれ以外にも、SCM440等の浸炭鋼、あるいは冷間圧延鋼鈑やS45C等の炭素鋼を例示することができる。冷間圧延鋼鈑や炭素鋼の場合、少なくとも外方部材2の複列の外側転走面2a、2aが高周波焼入れによって表面硬さを50〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。そして、複列の外側転走面2a、2aが、研削加工によって所定の寸法、精度に形成されている。なお、その後、必要に応じて超仕上げ加工が施される。
内輪5は、SUJ2等の軸受鋼やSCr420やSCM415等の浸炭鋼からなるパイプ材から塑性加工によって形成されている。そして、ズブ焼入れや浸炭焼入れによって表面硬さを50〜64HRCの範囲に硬化処理されている。そして、内側転走面5aが、研削加工によって所定の寸法、精度に形成されている。なお、その後、必要に応じて超仕上げ加工が施される。内輪5の材質としてこれ以外にも、SCM440等の浸炭鋼、あるいは冷間圧延鋼鈑やS45C等の炭素鋼を例示することができる。冷間圧延鋼鈑や炭素鋼の場合、少なくとも内側転走面5aが高周波焼入れによって表面硬さを50〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。
このように、本実施形態では、ハブ輪4と内輪5および外方部材2が鋼板から塑性加工によって形成され、車輪取付フランジ6が、径方向外方に延出して形成されたフランジ部7と、円板状に形成された別体のパイロット部材8とで構成されると共に、フランジ部7とパイロット部材8の周方向等配にハブボルト挿通孔7b、8bが形成され、これらハブボルト挿通孔7b、8bにハブボルト6aが圧入されてパイロット部材8がフランジ部7に一体に接合されているので、軽量・コンパクト化と共に、軸受の強度・耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
さらに、本実施形態では、塑性加工前に素材となる板材あるいはパイプ材が、A1変態点以下の温度で加熱され、組織の板状FeC(パーライト)を分断して球状化、所謂球状化焼鈍されている。これにより、素材が軟化して塑性加工がし易くなり、高精度に仕上げることができる。また、塑性加工により発生した内部応力を減らすために、熱処理による硬化処理の前に、適切な速度で冷却する、所謂応力除去焼きなましが実施されている。これにより、塑性加工により発生した内部応力を減らすことができるため、熱処理による変形を抑えることができると共に、その後の研削加工等の取代を小さくすることができる。さらに、研削等の取代が小さいため、加工性が向上し、また、肉厚確保による強度アップを図ることができる。
アウター側のシール21は、図3に拡大して示すように、外方部材2のアウター側端部に装着された芯金23と、この芯金23に加硫接着により一体に接合されたシール部材24とからなる一体型のシールで構成されている。芯金23は、オーステナイト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS304系等)や冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)をプレス加工にて断面略コの字状に形成され、外方部材2のアウター側端部の内周面15に圧入される円筒状の嵌合部23aと、この嵌合部23aから縮径部23bを介して径方向内方に延びる内径部23cとを備えている。
一方、シール部材24はNBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)等の合成ゴムからなり、径方向外方に傾斜して形成されたサイドリップ24aとダストリップ24b、および軸受内方側に傾斜して形成されたグリースリップ24cを一体に有している。そして、フランジ部7のインナー側の基部7aは断面が円弧状の曲面に形成され、この基部7aにサイドリップ24aとダストリップ24bが所定の軸方向シメシロをもって摺接されると共に、グリースリップ24cが所定の径方向シメシロを介して摺接されている。
ここで、シール部材24は、芯金23の内径部23cから縮径部23bの露出した外表面を覆って嵌合部23aの端部まで接合され、嵌着部24dが一体に形成されている。そして、この嵌着部24dの外径が嵌合部23aの外径よりも大径に形成され、外方部材2の端部内周に弾性嵌合されている。本実施形態では、シール部材24の嵌着部24dの嵌合幅A1は芯金23の嵌合部23aの嵌合幅A2よりも大きく設定されている。これにより、外方部材2の端部が変形しても、この変形に嵌着部24dが追随して許容し、気密性を向上させて泥水等が軸受内部に浸入するのを防止することができ、軸受の耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
なお、シール部材24の材質としては、NBR以外にも、例えば、耐熱性に優れたHNBR(水素化アクリロニトリル・ブタジエンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)等をはじめ、耐熱性、耐薬品性に優れたACM(ポリアクリルゴム)、FKM(フッ素ゴム)、あるいはシリコンゴム等を例示することができる。
インナー側のシール22は、図4に拡大して示すように、互いに対向配置された環状のシール板25とスリンガ26とからなるパックシールで構成されている。シール板25は、外方部材2の端部に装着された芯金27と、この芯金27に加硫接着により一体に接合されたシール部材28とからなる。芯金27は、オーステナイト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS304系等)や防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)等の防錆能を有する鋼板からプレス加工にて断面略L字状に形成され、外方部材2のインナー側端部の内周面16に圧入された円筒状の嵌合部27aと、この嵌合部27aから径方向内方に延びる内径部27bとを備えている。そして、嵌合部27aの端部が薄肉に形成され、縮径部27cが設けられている。
シール部材28はNBR等の合成ゴムからなり、径方向外方に傾斜して延びる一対にサイドリップ28a、28bと、これら一対のサイドリップ28a、28bの内径側で、軸方向内方側に傾斜して延びるグリースリップ28cとを有している。このシール部材28は芯金27の内径部27bから縮径部27cにまで回り込んで接合され、嵌着部28dが一体に形成されている。そして、前述したアウター側のシール21と同様、この嵌着部28dの外径が嵌合部27aの外径よりも大径に形成され、外方部材2の端部内周に弾性嵌合されると共に、シール部材28の嵌着部28dの嵌合幅が芯金27の嵌合部27aの嵌合幅よりも大きく設定されている。これにより、外方部材2の端部が変形しても、この変形に嵌着部28dが追随して許容し、気密性を向上させて泥水等が軸受内部に浸入するのを防止することができる。
一方、スリンガ26は、フェライト系のステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS430系等)やオーステナイト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS304系等)、あるいは防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)等の防錆能を有する鋼板からプレス加工によって断面略L字状に形成され、内輪5の肩部10に圧入される円筒部26aと、この円筒部26aから拡径部26bを介して径方向外方に延びる立板部26cとを備えている。そして、シール部材28の一対のサイドリップ28a、28bが立板部26cに所定の軸方向シメシロを介して摺接されると共に、グリースリップ28cが円筒部26aに所定の径方向シメシロを介して摺接されている。
ここで、立板部26cのインナー側の側面に、ゴム等のエラストマにフェライト等の磁性体粉が混入された磁気エンコーダ29が加硫接着等によって一体に接合されている。この磁気エンコーダ29は、周方向に交互に磁極N、Sが着磁され、車輪の回転速度検出用のロータリエンコーダを構成している。本実施形態では、エラストマが拡径部26bにまで回り込んで接合され、嵌着部29aが形成されている。そして、この嵌着部29aの内径が円筒部26aの内径よりも小径に形成され、内輪5の肩部10に弾性嵌合されている。これにより、スリンガ26と内輪5の嵌合部の気密性が向上し、泥水等が軸受内部に浸入するのを防止することができる。
図5に示すシール30は、図3のシール21の変形例である。なお、このシール30は、前述したシール21と基本的にはシール部材の構成が一部異なるだけで、その他同一部品同一部位あるいは同様の機能を有する部品や部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
このシール30は、図示しない外方部材のアウター側端部に装着された芯金23’と、この芯金23’に加硫接着により一体に接合されたシール部材31とからなる一体型のシールで構成されている。芯金23’は、オーステナイト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS304系等)や冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)をプレス加工にて断面略コの字状に形成され、円筒状の嵌合部23aと、この嵌合部23aからテーパ状の縮径部23b’を介して径方向内方に延びる内径部23cとを備えている。
一方、シール部材31はNBR等の合成ゴムからなり、径方向外方に傾斜して形成されたサイドリップ24aとダストリップ24b、および軸受内方側に傾斜して形成されたグリースリップ24cを一体に有している。ここで、シール部材31は、芯金23’の内径部23cから縮径部23b’を越え、嵌合部23aの露出した外表面を覆って接合され、嵌着部31aが一体に形成されている。そして、この嵌着部31aが外方部材の端部内周に所定の径方向シメシロを介して弾性嵌合されている。これにより、外方部材の端部が変形しても、この変形に嵌着部31aが追随してこれを許容し、気密性を向上させて泥水等が軸受内部に浸入するのを防止することができる。
図6に示すシール32は、図4のシール22の変形例である。なお、このシール32は、前述したシール22と基本的にはスリンガとシール部材の構成が一部異なるだけで、その他同一部品同一部位あるいは同様の機能を有する部品や部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
このシール32は、互いに対向配置された環状のシール板33とスリンガ34とからなるパックシールで構成されている。シール板33は、図示しない外方部材の端部に装着された芯金35と、この芯金35に加硫接着により一体に接合されたシール部材36とからなる。芯金35は、オーステナイト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS304系等)や防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)等の防錆能を有する鋼板からプレス加工にて断面略L字状に形成され、円筒状の嵌合部35aと、この嵌合部35aから径方向内方に延びる内径部27bとを備えている。
シール部材36はNBR等の合成ゴムからなり、径方向外方に傾斜して延びる一対にサイドリップ28a、28bと、これら一対のサイドリップ28a、28bの内径側で、軸方向内方側に傾斜して延びるグリースリップ28cとを有している。このシール部材28は芯金35の内径部27bから嵌合部35aの露出した外表面にまで回り込んで接合され、嵌着部36aが一体に形成されている。そして、この嵌着部36aが外方部材2の端部内周に所定の径方向シメシロを介して弾性嵌合されている。これにより、外方部材の端部が変形しても、この変形に嵌着部36aが追随してこれを許容し、気密性を向上させて泥水等が軸受内部に浸入するのを防止することができる。
一方、スリンガ34は、フェライト系のステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS430系等)やオーステナイト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS304系等)、あるいは防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)等の防錆能を有する鋼板からプレス加工によって断面略L字状に形成され、図示しない内輪の肩部に圧入される円筒部34aと、この円筒部34aから径方向外方に延びる立板部34bとを備えている。そして、立板部34bのインナー側の側面に、ゴム等のエラストマにフェライト等の磁性体粉が混入された磁気エンコーダ37が加硫接着等によって一体に接合されている。この磁気エンコーダ37は、周方向に交互に磁極N、Sが着磁され、車輪の回転速度検出用のロータリエンコーダを構成している。本実施形態では、エラストマが円筒部34aの内径部にまで回り込んで接合され、嵌着部37aが形成されている。そして、この嵌着部37aが内輪の肩部に所定の径方向シメシロを介して弾性嵌合されている。これにより、スリンガ34と内輪の嵌合部の気密性が向上し、泥水等が軸受内部に浸入するのを防止することができる。
図7は、図5のシールを装着した状態を示す要部拡大図である。このシール30は、シール部材31が、芯金23’の内径部23cから縮径部23b’を越え、嵌合部23aの露出した外表面を覆って接合されて嵌着部31aが一体に形成され、この嵌着部31aが外方部材2のアウター側端部の内周面15’に所定の径方向シメシロを介して弾性嵌合されているため、外方部材2の端部が変形しても、この変形に嵌着部31aが追随してこれを許容し、気密性を向上させて泥水等が軸受内部に浸入するのを防止することができる。然しながら、シール部材31が芯金23’の嵌合部23aの露出した外表面を全て覆って接合され、嵌着部31aが一体に形成されているため、外方部材2の変形に追随して気密性が向上する反面、シール30が抜け易くなる恐れがある。
そのため、本実施形態では、シール30の嵌着部31aの嵌合面となる外方部材2の端部内周面15’が塑性加工後に旋削加工によって所定の寸法・精度に形成されると共に、加締加工によって内周面15’の開口側(アウター側)の端部に径方向内方に突出した抜け止め部38が形成されている。これにより、外方部材2に荷重が負荷されて変形しても、気密性を確保しつつ、シール30が移動して抜け出すのを確実に防止することができ、信頼性を向上させることができる。なお、この抜け止め部38は、周方向複数箇所に形成されているが、加締加工に限らず、旋削加工で全周に形成しても良い。
図8は、図6のシールを装着した状態を示す要部拡大図である。このシール32は、シール部材36が、芯金35の内径部27bから嵌合部35aの露出した外表面を覆って接合されて嵌着部36aが一体に形成され、この嵌着部36aが外方部材2のインナー側端部の内周面16’に所定の径方向シメシロを介して弾性嵌合されているため、外方部材2の端部が変形しても、この変形に嵌着部36aが追随してこれを許容し、気密性を向上させて泥水等が軸受内部に浸入するのを防止することができる。然しながら、シール部材36が芯金35の嵌合部35aの露出した外表面を全て覆って接合され、嵌着部36aが一体に形成されているため、外方部材2の変形に追随して気密性が向上する反面、シール32が抜け易くなる恐れがある。
そのため、本実施形態では、シール32の嵌着部36aの嵌合面となる外方部材2の端部の内周面16’が塑性加工後に旋削加工によって所定の寸法・精度に形成されると共に、加締加工によって内周面16’の開口側(インナー側)の端部に径方向内方に突出した抜け止め部39が形成されている。さらに、スリンガ34の嵌着部37aの嵌合面となる内輪5の肩部10が塑性加工後に旋削加工によって所定の寸法・精度に形成されると共に、加締加工によって肩部10の開口側(インナー側)の端部に径方向外方に突出した抜け止め部40が形成されている。こうした抜け止め部39、40によって、シール板33およびスリンガ34の嵌合面の気密性を確保しつつ、シール32が移動して抜け出すのを確実に防止することができ、信頼性を向上させることができる。
ここで、抜け止め部39、40は、図9に示すように、加締加工によって周方向複数箇所に形成されていても良いが、加締加工に限らず、図10に示すように、抜け止め部39’、40’を旋削加工で全周に形成するようにしても良い。
図11は、本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。なお、この実施形態は、前述した第1の実施形態(図1)と基本的には外方部材の構成が異なるだけで、その他前述した実施形態と同一部品同一部位あるいは同様の機能を有する部品や部位には同じ符合を付して詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は、内方部材1と、図示しないナックルに圧入固定される外方部材41、および両部材1、41間に転動自在に収容された複列のボール3、3とを備えている。外方部材41は、SCr420やSCM415等の浸炭鋼からなるパイプ材から塑性加工によって形成され、内周に径方向内方に突出する環状凸部14と、この環状凸部14の両側に複列の円弧状の外側転走面2a、2aが一体に形成されている。そして、複列の外側転走面2a、2aの両端部にシール21、22が嵌合する円筒状の端部内周面15、16が形成され、浸炭焼入れによって表面硬さを50〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
本実施形態では、複列の外側転走面2a、2aをはじめ、この端部内周面15、16は、塑性加工後に研削加工によって所定の寸法、精度に形成される。これにより、従来の軸受と同等の精度や密封性を確保することができる。なお、塑性加工でバリが発生する両端面は加工後に旋削加工される。また、必要に応じて研削加工が施される。
ここで、外側転走面2aから環状凸部14の肩高さを適切に確保するために、外方部材41の塑性加工時、環状凸部14の内径をフラット形状に形成すると共に、外方部材41の軸方向中央部を凹ませて環状凹部42を形成し肩部43に素材を充足させるようにしている。
そして、外方部材41の外径と環状凹部42との繋ぎ部42aの曲率半径Rが所定の範囲になるように設定されている。具体的には、ボール3の半径をRwとした時、この曲率半径Rは、R=1.5〜2.5Rwの範囲になるように設定されている。これにより、この部位の肉厚が略均等に形成できると共に、肩部43に亀裂が発生するのを防止し、かつ、旋回モーメント負荷時にボール3の接触楕円が肩部43を乗り上げてエッジロードが発生するのを防止することができる適切な肩高さを確保することができ、軸受の耐久性を向上させることができる。ここで、略均等とは、成形前のパイプ材の肉厚が均等であり、繋ぎ部42aも円弧を形成する目的以外に特に塑性流動させることなく成形を行った結果得られた形状の肉厚の状態を意味し、繋ぎ部42aの円弧を形成する際の材料の肉の変位により僅かに肉薄となったり肉厚となる状態は含むことを意味する。
ここで、繋ぎ部42aの曲率半径Rがボール3の半径Rwの1.5倍より小さい場合、肉厚が薄くなり剛性が低下して旋回モーメント負荷時の応力に耐えられず、また、ボール3の半径Rwの2.5倍を超えた場合、肉厚が厚くなり塑性加工の加工性が低下するだけでなく、従来の鍛造成形品と大差ない形状となって軽量・コンパクト化に総じて寄与しなくなるためである。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、外方部材と内方部材のうち少なくとも外方部材が板材またはパイプ材から塑性加工によって形成され、両部材間に形成された環状空間の開口部にシールが装着された車輪用軸受装置に適用できる。
1 内方部材
2、41 外方部材
2a 外側転走面
3 ボール
4 ハブ輪
4a、5a 内側転走面
4b、10、43 肩部
4c 小径段部
4d 加締部
5 内輪
6 車輪取付フランジ
6a ハブボルト
7、17 フランジ部
7a、17a フランジ部の基部
7b、8b ハブボルト挿通孔
8、18 パイロット部材
8a 円孔
8b ハブボルト挿通孔
8c、18b パイロット部
9、19 インロウ部
11 大端部
12 小端部
13 車体取付フランジ
14 環状凸部
15、15’、16、16’ 外方部材の端部内周面
17b、18a 固定ボルト挿通孔
20 保持器
21、30 アウター側のシール
22、32 インナー側のシール
23、23’、27、35 芯金
23a、27a、35a 嵌合部
23b、23b’、27c 縮径部
23c、27b 内径部
24、28、31、36 シール部材
24a、28a、28b サイドリップ
24b ダストリップ
24c、28c グリースリップ
24d、28d、29a、31a、36a、37a 嵌着部
25、33 シール板
26、34 スリンガ
26a、34a 円筒部
26b 拡径部
26c、34b 立板部
29、37 磁気エンコーダ
38、39、40 抜け止め部
42 環状凹部
42a 繋ぎ部
50 車輪用軸受装置
51 ハブ輪
51a、58a 内側転走面
52 複列アンギュラ玉軸受
53 軸部
53a 小径段部
54、61 切り起し片
55、62 舌片
55a 膨出部
56 ハブボルト
57 外方部材
57a 外側転走面
58 内輪
59 保持器
60 ボール
63 シール
64 シール板
65 スリンガ
65a 円筒部
65b 立板部
66 芯金
67 シール部材
67a サイドリイプ
67b グリースリップ
67c ダストリップ
A1 嵌着部の嵌合幅
A2 嵌合部の嵌合幅
Rw ボールの半径
R 繋ぎ部の曲率半径

Claims (12)

  1. 板材またはパイプ材から塑性加工によって形成され、内周に複列の円弧状の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    板材またはパイプ材から塑性加工によって形成され、アウター側の端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の転走面の一方に対向する円弧状の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する円弧状の内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列のボールと、
    前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の両側開口部に装着されたシールとを備え、
    前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部によって、前記ハブ輪に対して前記内輪が軸方向に固定された車輪用軸受装置において、
    前記シールのうち少なくとも一方のシールが、前記外方部材の端部内周面に装着される円筒状の嵌合部と、この嵌合部から径方向内方に延びる内径部とを備えた鋼鈑製の芯金、およびこの芯金に加硫接着により一体に接合され、複数のシールリップを備えた合成ゴム製のシール部材からなり、このシール部材が、前記芯金の内径部から嵌合部の外表面まで接合されて嵌着部が一体に形成され、前記外方部材の端部内周面に弾性嵌合されると共に、前記シール部材の嵌着部の嵌合幅が前記芯金の嵌合部の嵌合幅よりも大きく設定されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記シール部材の嵌着部が前記芯金の嵌合部の露出した外表面を覆って接合されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記シールが互いに対向配置された環状のシール板とスリンガとからなるパックシールで構成され、前記スリンガが鋼板からプレス加工によって断面略L字状に形成され、前記内輪の外径に圧入される円筒部と、この円筒部から径方向外方に延びる立板部とを備え、前記シール部材のシールリップが摺接されると共に、前記立板部のインナー側の側面に、エラストマに磁性体粉が混入された磁気エンコーダが加硫接着によって一体に接合されて周方向に交互に磁極N、Sが着磁され、前記エラストマが前記円筒部まで回り込んで接合されて嵌着部が形成され、この嵌着部の嵌合幅が前記円筒部の嵌合幅よりも大きく設定されて前記内輪の外径に弾性嵌合されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記エラストマの嵌着部が前記スリンガの円筒部の露出した内表面を覆って接合されている請求項3に記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記嵌着部が嵌合する嵌合面が塑性加工後に旋削加工によって所定の寸法・精度に形成されると共に、当該嵌合面の端部に径方向に突出した抜け止め部が形成されている請求項1乃至4いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  6. 前記抜け止め部が加締加工によって周方向複数箇所に形成されている請求項5に記載の車輪用軸受装置。
  7. 前記車輪取付フランジが、径方向外方に延出して形成されたフランジ部と、円板状に形成され、前記車輪およびブレーキロータをガイドするパイロット部が軸方向に延出して形成された別体のパイロット部材とで構成されると共に、前記フランジ部とパイロット部材の周方向等配にハブボルト挿通孔が形成され、これらハブボルト挿通孔にハブボルトが圧入されて前記パイロット部材が前記フランジ部に一体に接合されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  8. 前記フランジ部が環状の基部から放射状に延び、前記ボルト挿通孔の近傍を除く部分を切欠いて4〜6つに分割されて形成されている請求項7に記載の車輪用軸受装置。
  9. 前記外方部材のインナー側の端部外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、この車体取付フランジが、径方向外方に延出して形成されたフランジ部と、円板状に形成され、前記ナックルに内嵌されるパイロット部が軸方向に延出して形成された別体のパイロット部材とで構成されると共に、前記フランジ部とパイロット部材の周方向等配にボルト挿通孔が形成されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  10. 前記内輪が板材またはパイプ材から塑性加工によって形成され、前記内側転走面の大径側から軸方向に延び、前記インナー側のシールの嵌合部となる円筒状の肩部と、この肩部から径方向内方に屈曲して形成された大端部、および前記内側転走面の小径側から軸方向に延びる円筒状の小端部を備え、この小端部が前記ハブ輪の肩部に突合せ状態で前記小径段部に圧入されると共に、当該内輪が前記加締部によって所定の軸受予圧が付与された状態で軸方向に固定されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  11. 前記外方部材の外径の軸方向中央部を凹ませて環状凹部が形成され、内周に環状凸部がフラット形状に形成されて前記外径と環状凹部の繋ぎ部が所定の曲率半径からなる円弧状に形成されると共に、この繋ぎ部の曲率半径Rが、前記ボールの半径をRwとした時、R=1.5〜2.5Rwの範囲になるように設定されている請求項1または9に記載の車輪用軸受装置。
  12. 前記パイロット部材の前記フランジ部に対応する位置の外縁部にインロウ部が一体に形成され、当該フランジ部に所定の嵌合すきまを介して外嵌されている請求項7乃至9いずれかに記載の車輪用軸受装置。
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