JP2012055176A - 冷菓製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】冷菓排出ヘッダ5の冷菓排出口50を、冷菓排出口50の先端側の側縁50aを規定する端面板52の内平面5Bを包含する面S1と、冷菓排出口50の攪拌手段20の回転方向Rに対する上流側の縁50cを規定する円筒体51の内周面5Aの接線Lを包含する面S3とによって規定される形状で、円筒体51の内周面5Aの最低位置Pを含み、かつ、接線Lの内周面5Aとの接点Dから攪拌手段20の回転方向Rで水平又は下方に向けて開口するように形成する。
【選択図】図3
Description
このため、シリンダ2内で回転駆動する攪拌手段20によって、シリンダ2内を周回しながらシリンダ2の軸心方向に移動する冷菓は、図8に示すように、その一部が冷菓排出ヘッダ61近傍のシリンダ2の上方位置Cに滞留しやすく、冷菓排出口63からスムーズに排出されず、シリンダ2の内圧が上昇することとなる。
一般に、冷菓には、すっきりした食感が求められることから、濃厚な食感が求められる場合を除き、冷菓の製造中に冷菓原料にチャーニングが発生することは好ましくない。
この冷菓製造装置は、冷菓排出口を、冷菓排出ヘッダの円筒体の内周面の最低位置を含み、かつ、攪拌手段の回転方向で水平又は下方に向けて開口するとともに、冷菓排出口の先端側の側縁を端面板の内平面を包含する面により規定することによって、冷菓が冷菓排出ヘッダの最奥部となる端面板に接する箇所で滞留することを防止しながら、冷菓排出口の攪拌手段の回転方向に対する上流側の縁を円筒体の内周面の接線を包含する面により規定することによって、冷菓をスムーズに排出することができる。
これによって、冷菓排出ヘッダに形成する排出口を矩形形状とすることができる。
掻出羽根によって、冷菓排出ヘッダ内の冷菓を冷菓排出口に向けて掻き出すことができる。
これによって、製造した冷菓を冷菓排出管から次工程にスムーズに送ることができる。
これによって、シリンダの内圧の上昇を抑制して、チャーニングの発生を防止することができるとともに、冷菓排出ヘッダの位置での滞留やコンタミネーションをなくすことができる。
この冷菓製造装置1は、基端側に冷菓原料が供給される原料供給ヘッダ4を、先端側に冷菓を排出する冷菓排出口50を形成した冷菓排出ヘッダ5をそれぞれ設けたシリンダ2と、シリンダ2の外表面2Aを冷却する冷却手段3と、シリンダ2内で回転駆動することにより、シリンダ2の内表面2Bに氷着する冷菓原料を掻き取りながら攪拌する攪拌手段20とを備え、冷菓排出ヘッダ5が、冷菓排出口50を形成した円筒形状の円筒体51と、その先端側を覆う端面板52を有して形成され、冷菓排出口50が、冷菓排出口50の先端側の側縁50aを規定する端面板52の内平面5Bを包含する面S1と、冷菓排出口50の攪拌手段20の回転方向Rに対する上流側の縁50cを規定する円筒体51の内周面5Aの接線Lを包含する面S3とによって規定される形状で、円筒体51の内周面5Aの最低位置Pを含み、かつ、接線Lの内周面5Aとの接点Dから攪拌手段20の回転方向で水平又は下方に向けて開口するように形成され、冷菓排出口50の開口方向に連続するように冷菓排出管55が接続されるようにしている。
ここで、「攪拌手段20の回転方向Rに対する上流側」とは、冷菓排出口50を基準としたもので、例えば、図3(a)において、左側を意味する。
これによって、冷菓排出ヘッダ5に開口する冷菓排出口50を容易に形成することができ、冷菓排出ヘッダ5の製造コストの低廉化を図ることができる。
なお、基端側の側縁50bは、上記面S1に対して平行に設定した面S2によって規定される鉛直状のもののほか、傾斜した直線状や曲線状(この場合、冷菓排出口50の攪拌手段20の回転方向Rに対する下流側の開口面積が、小さくならないようにすることが望ましい。)等に設定することができる。
また、下流側の縁50dは、上記面S3に対して平行に設定した面S4によって規定される直線状のもののほか、傾斜した直線状、三角状(この場合、冷菓排出口50は五角形となる。)、半円形等の曲線状等に設定することができる。
原料供給口40から供給される冷菓原料、例えば、アイスクリームの原料は、原料供給ポンプ(図示省略)によって、例えば、0.2〜0.4MPaの圧力で供給される。
支持部53は、角穴状に形成され、攪拌手段20内に固定される三角ロータ22から延出される軸端の角柱形状に形成された先端部分が嵌入され固定されている。
冷却方式は、特に限定されるものではないが、本実施例においては、直接膨張満液式を採用し、冷媒導入口31から導入される冷媒の蒸発によって直接シリンダ2の外表面2Aを冷却するようにしている。
そして、冷媒の蒸発で、外表面2Aを均一に冷却するために、筒状部材30の軸心を、シリンダ2の軸心よりも上方に位置させ(上方に偏心させ)、シリンダ2の外表面2Aと筒状部材30の内表面によって仕切られる冷却空間を、下方より上方の体積が大きくなるようにしている。
これによって、冷媒の蒸発に伴う膨張が、冷却空間全体で均一に行われ、シリンダ2の外表面2Aの全体を均一に冷却することができる。
三角ロータ22の冷菓排出ヘッダ5側の軸端部は、上記のとおり、角柱形状に形成され、冷菓排出ヘッダ5の端面板52に形成される角穴状の支持部53に嵌入されて固定されており、原料供給ヘッダ4側の端部は、駆動軸23の軸端部にベアリング等の軸受を介して嵌入し、駆動軸23によって支持されている。
攪拌筒21と駆動軸23との連結方法は、駆動軸23の回転駆動が伝達されるものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、駆動軸23の先端にスプラインG1を形成した円盤を嵌入して固定し、攪拌筒21の内周面にスプライン軸受G2を形成し、スプラインG1とスプライン軸受G2とを噛合させることによって、駆動軸23の回転駆動を攪拌筒21に伝達するように構成することができる。
また、攪拌筒21の冷菓排出ヘッダ5側の端部は、三角ロータ22から延出される軸端の円柱部分に軸受を介して回転可能に支持されている。
なお、本実施例においては、駆動軸23を、原料供給ヘッダ4側から攪拌筒21に連結する例をもって説明したが、冷菓排出ヘッダ5側から攪拌筒21に連結することもでき、この場合、原料供給ヘッダ4の軸受部43と冷菓排出ヘッダ5の支持部53とが入れ替わって構成される。
スクレーパ21Aで掻き取った冷菓原料は、攪拌筒21の内部に連通するように攪拌筒21の外表面に開口された流通窓21Bを通って攪拌筒21内に移動し、攪拌筒21の内周面と三角ロータ22の外表面で形成される空間で攪拌及び混練され、攪拌手段20の回転に伴ってこの空間に出現する、攪拌手段20の回転方向Rの下流側の流通窓21Bから再び攪拌筒21の外表面とシリンダ2の内表面2Bとで仕切られる空間に移動し、内表面2Bに接触することで、再び冷却される。これによって、内表面2Bに氷着した冷菓原料は、スクレーパ21Aによって掻き取られ、係る動作が繰り返される(図2に示す、実線矢印Aの流れ)。
そして、冷却と攪拌が繰り返される冷菓原料は、原料供給ヘッダ4から連続して供給される冷菓原料によって、冷菓排出ヘッダ5に向けて押圧されながら移動する。
これによって、攪拌する冷菓原料に、攪拌手段20から過度な衝撃や攪拌作用が加えられることを抑制し、チャーニングの発生を防止することができる。
このとき、図4に示すように、冷菓排出ヘッダ5の円筒体51の内周面5Aの最低位置Pが、攪拌手段20の回転方向Rに対する上流側の縁50cと、攪拌手段20の回転方向Rに対する下流側の縁50dとの間に位置するように冷菓排出ヘッダ5をシリンダ2に取り付けるときは、製造された冷菓は自重によっても冷菓排出管55に送られることとなり、よりスムーズに排出される。
具体的には、図3(c)に示すように、横断面の面積A1(矩形形状の面積)から面積A2(円形状の面積)までが略一定で、先端側が円形になるように漸次変形させるようにしている。
これによって、製造した冷菓を冷菓排出管55から次工程に均一な流速でスムーズに送ることができる。
掻出羽根24は、図5に示すように、冷菓排出ヘッダ5の端面板52の内平面5B、内周面5A及び攪拌手段20を支持する支持部53の外周面で区画される環状空間内に位置するように、攪拌手段20の攪拌筒21の冷菓排出ヘッダ5側の端部に配設される。
掻出羽根24の配設数は、特に限定されるものではないが、本実施例においては、周上180°の間隔で、2枚配設するようにしている。
まず、原料供給ヘッダ4の原料供給管41に接続される原料供給ポンプ(図示省略)から原料供給ヘッダ4に開口する原料供給口40を介してシリンダ2内に冷菓原料を、例えば、0.2〜0.4MPa圧力で供給する。
供給される冷菓原料は、冷却手段3によって冷却され、シリンダ2の内表面2Bに氷着し、攪拌手段20のスクレーパ21Aによって、シリンダ2の内表面2Bから掻き取られ、攪拌筒21と三角ロータ22とによって攪拌されながら、冷菓排出ヘッダ5に向かって移動する。
これにより、シリンダ2の内圧の上昇を抑制し、チャーニングの発生を防止することができる。
このとき、攪拌手段20の攪拌筒21に掻出羽根24を配設することにより、冷菓排出ヘッダ5に到達した冷菓は、冷菓排出ヘッダ5で滞留することなくスムーズに冷菓排出口50に向かって掻き出され、シリンダ2の内圧の上昇をさらに有効に抑制し、チャーニングの発生を防止することができる。
2 シリンダ
2A 外表面
2B 内表面
20 攪拌手段
24 掻出羽根
3 冷却手段
4 原料供給ヘッダ
40 原料供給口
5 冷菓排出ヘッダ
50 冷菓排出口
50a 先端側の側縁
50b 基端側の側縁
50c 上流側の縁
50d 下流側の縁
51 円筒体
5A 円筒体の内周面
52 端面板
5B 端面板の内平面
55 冷菓排出管
D 接点
L 接線
P 最低位置
R 攪拌手段の回転方向
S1 面
S2 面
S3 面
S4 面
Claims (4)
- 基端側に冷菓原料が供給される原料供給ヘッダを、先端側に冷菓を排出する冷菓排出口を形成した冷菓排出ヘッダをそれぞれ設けたシリンダと、該シリンダの外表面を冷却する冷却手段と、前記シリンダ内で回転駆動することにより、シリンダの内表面に氷着する冷菓原料を掻き取りながら攪拌する攪拌手段とを備えてなる冷菓製造装置において、冷菓排出ヘッダが、前記冷菓排出口を形成した円筒形状の円筒体と、その先端側を覆う端面板を有して形成され、前記冷菓排出口が、該冷菓排出口の先端側の側縁を規定する前記端面板の内平面を包含する面と、冷菓排出口の前記攪拌手段の回転方向に対する上流側の縁を規定する前記円筒体の内周面の接線を包含する面とによって規定される形状で、前記円筒体の内周面の最低位置を含み、かつ、前記接線の内周面との接点から前記攪拌手段の回転方向で水平又は下方に向けて開口するように形成され、前記冷菓排出口の開口方向に連続するように冷菓排出管が接続されてなることを特徴とする冷菓製造装置。
- 前記冷菓排出口が、さらに、該冷菓排出口の基端側の側縁を規定する前記先端側の側縁を規定する前記端面板の内平面を包含する面に対して平行な面と、冷菓排出口の前記攪拌手段の回転方向に対する下流側の縁を規定する前記上流側の縁を規定する前記円筒体の内周面の接線を包含する面に対して平行な面とによって規定される形状からなることを特徴とする請求項1記載の冷菓製造装置。
- 前記攪拌手段の冷菓排出ヘッダの位置に、前記冷菓排出ヘッダ内の冷菓を冷菓排出口に向けて掻き出す掻出羽根を配設したこと特徴とする請求項1又は2記載の冷菓製造装置。
- 冷菓排出管の横断面形状を、断面積が略一定で、先端側が円形になるように漸次変形させてなることを特徴とする請求項1、2又は3記載の冷菓製造装置。
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