JP2012055074A - 回転電機用電機子 - Google Patents

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Abstract

【課題】異形接続部位が製造コストの低減を可能とする形状に形成されたコイルを備える回転電機用電機子を実現する。
【解決手段】第一周方向接続部52が備える一対の導体辺部の間隔は、第二周方向接続部51が備える一対の導体辺部の間隔と同じとされ、第二周方向接続部51の導体渡り部が第一周方向接続部52の導体渡り部と同じ径方向R位置で周方向Cに1スロットピッチ分ずらして配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、円筒状のコア基準面の軸方向に延びるスロットが当該コア基準面の周方向に複数分散配置されている電機子コアと、スロット内に配置される導体辺部を有して電機子コアに巻装されたコイルと、を備えた回転電機用電機子に関する。
上記回転電機用電機子の従来例として、例えば下記の特許文献1に記載された技術がある。以下、この背景技術の説明では、特許文献1の符号を引用する。特許文献1に記載の構成では、周方向に隣接する2つのスロットに同相のコイルが配置されるように、以下のような構成を採用している。すなわち、特許文献1の図3、図4に示されているように、所定の間隔を隔てて複数配置された重ね巻コイル30同士を渡りセグメント32により直列結線することで重ね巻直列コイルを形成する。そして、特許文献1の図5、図6に示されているように、互いに周方向に1スロットピッチ分ずらして配置された第一の重ね巻直列コイルと第二の重ね巻直列コイルとを接続セグメント34により直列結線することで直列コイルを形成する。
ところで、第一の重ね巻直列コイルと第二の重ね巻直列コイルとは周方向に互いに1スロットピッチ分ずらして配置されているため、これらの重ね巻直列コイル同士の接続箇所は、コイルの他の部位とは形状が異なる異形接続部位となる。特許文献1に記載の構成では、当該文献の図4、図6に示されているように、この異形接続部位には、重ね巻直列コイル内で重ね巻コイル30同士を接続する渡りセグメント32とは周方向の幅が異なる接続セグメント34が配置される。また、特許文献1の図6に示されているように、接続セグメント34が配置される異形接続部位には、直列コイルの入力側端部IN1や出力側端部OUT1を形成するための専用の部材も配置される。
このように、コイルの異形接続部位には他とは異なる形状の導体が配置されるため、この異形接続部位の形状を適切に設定することで製造コストを低減できる可能性がある。しかしながら、上記特許文献1には、コイルの異形接続部位の形状の適切化に言及した記載はなく、当然ながら、製造コストの低減の観点から好適なコイルの異形接続部位の形状について特許文献1には何ら示されていない。
特開2003−235191号公報
そこで、異形接続部位が製造コストの低減を可能とする形状に形成されたコイルを備える回転電機用電機子の実現が望まれる。
本発明に係る、円筒状のコア基準面の軸方向に延びるスロットが当該コア基準面の周方向に複数分散配置されている電機子コアと、前記スロット内に配置される導体辺部を有して前記電機子コアに巻装されたコイルと、を備えた回転電機用電機子の特徴構成は、前記コイルは、複数の互いに異なる相の相コイルを備え、各相コイルは、一対の前記スロットのそれぞれに複数の前記導体辺部が配置されて当該一対のスロット間に複数回巻回されてなる重ね巻部と、少なくとも一端が前記重ね巻部に接続される周方向接続部と、を備え、前記周方向接続部は、一対の前記導体辺部と、当該一対の導体辺部の間を前記電機子コアの軸方向外側で接続する導体渡り部と、前記導体渡り部とは軸方向反対側において当該一対の導体辺部のそれぞれから延びて前記電機子コアから軸方向に突出する突出部と、を備え、前記各相コイルは、前記コア基準面の周方向に沿って一定ピッチで配置された複数の前記重ね巻部と当該重ね巻部の間を接続する前記周方向接続部とを有する第一コイル部と、前記第一コイル部に対して周方向におけるいずれか一方側に1スロットピッチ分ずらして配置され、前記コア基準面の周方向に沿って一定ピッチで配置された複数の前記重ね巻部と当該重ね巻部の間を接続する前記周方向接続部とを有する第二コイル部とを備え、前記第一コイル部と前記第二コイル部とを接続する前記周方向接続部が第一周方向接続部であり、前記第一コイル部及び前記第二コイル部のいずれか一方である対象コイル部の前記第一周方向接続部との接続部とは反対側の端部に接続される前記周方向接続部が第二周方向接続部であり、前記第一周方向接続部が備える一対の前記導体辺部の間隔は、前記第二周方向接続部が備える一対の前記導体辺部の間隔と同じとされ、前記第二周方向接続部の前記導体渡り部が前記第一周方向接続部の前記導体渡り部と同じ径方向位置で周方向に1スロットピッチ分ずらして配置されている点にある。
本願では、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
この特徴構成によれば、第一コイル部と第二コイル部との接続箇所がコイルにおける異形接続部位となり、当該異形接続部位には、第一周方向接続部と第二周方向接続部とが配置されるが、これらの第一周方向接続部と第二周方向接続部とは、一対の導体辺部の間隔が互いに等しく設定される。さらに、これらの第一周方向接続部と第二周方向接続部とは、導体渡り部が同じ径方向位置で周方向に互いに1スロットピッチ分ずらして配置される。よって、突出部を除く部分の形状を、第一周方向接続部と第二周方向接続部とで互いに同一なものとすることができ、第一周方向接続部や第二周方向接続部を形成するための加工治具やこれらの周方向接続部の管理手段を共通化することが容易な構成となっている。これにより回転電機用電機子の製造コストの低減を図ることができる。
さらに、上記の特徴構成によれば、突出部を除く部分の形状を、第一周方向接続部と第二周方向接続部とで互いに同一なものとすることができるため、導体渡り部が配置される側のコイルエンド部を異形接続部位においても規則的なものとすることができ、導体渡り部が配置される側のコイルエンド部の小型化を図ることができる。
ここで、前記第一コイル部及び前記第二コイル部の内の前記対象コイル部とは異なるコイル部が、前記対象コイル部に対して前記コア基準面の周方向のいずれか一方側である周第一方向側に1スロットピッチ分ずらして配置され、前記第二周方向接続部の前記対象コイル部に接続される側とは反対側の前記突出部である第二対象突出部が、前記第一周方向接続部の前記対象コイル部に接続される側の前記突出部である第一対象突出部と前記コア基準面の径方向に見て交差するように配置され、前記第二対象突出部の先端部が、前記第一対象突出部の先端部に対して前記周第一方向側に1スロットピッチ分未満の長さだけずらして配置されている構成とすると好適である。
この構成によれば、第二対象突出部の先端部を、他相の相コイルから離間して配置し、当該先端部の絶縁を確保するのが容易となる。従って、第二対象突出部の先端部が動力線や中性点等と接続される場合にも当該先端部の絶縁を確保するのが容易となる。
なお、上記の構成によれば、第一対象突出部と第二対象突出部とが径方向に見て交差するように配置される。すなわち、突出部の形状まで含めると、第一周方向接続部と第二周方向接続部とは形状が互いに異なる。しかしながら、上記のような構成では、周方向接続部をスロットに挿入する前の段階では突出部が導体辺部と平行に延びた状態とされることが多い。また、突出部を除く部分の形状が同一であれば、加工治具や管理手段の共通化を図ることができる。従って、突出部の形状まで含めると第一周方向接続部と第二周方向接続部とは形状が互いに異なるが、第一周方向接続部や第二周方向接続部を形成するための加工治具やこれらの周方向接続部の管理手段を共通なものとすることが可能である。
また、突出部が配置される側のコイルエンド部は、第一対象突出部と第二対象突出部とを径方向に見て交差させて配置することで径方向に大型化するおそれがあるが、突出部が配置される側は動力線や中性点等との接続部位が設けられる側であるため、突出部同士の交差がコイルエンド部の大型化に及ぼす影響は小さくすることが可能である。
上記のように前記第二対象突出部が前記第一対象突出部と前記コア基準面の径方向に見て交差するように配置される構成において、前記第一対象突出部と前記第二対象突出部との双方は、延出元の前記導体辺部から前記コア基準面の周方向のいずれか一方側である周第一方向側へ向かうように延びる形状とされており、前記第二対象突出部の延出元の前記導体辺部が、前記第一対象突出部の延出元の前記導体辺部に対して前記周第一方向とは反対側の周第二方向側における同じ径方向位置に配置されているとともに、前記第二対象突出部の先端部が、前記第一対象突出部の先端部に対して、前記コア基準面の径方向における界磁とは反対側である径方向反界磁側に配置されていると好適である。
この構成によれば、第二対象突出部の先端部を、他の突出部に対して径方向に突出させて配置できるので、第二対象突出部の先端部を動力線や中性点等と接続する構成とする場合に、当該接続を行う工程の作業性を向上させることができる。なお、第二対象突出部の先端部は、第一対象突出部の先端部に対して径方向反界磁側に位置するため、製造時等における界磁とコイルエンド部との干渉を抑制しつつ、上記作業性を向上させることができる。
また、前記周方向接続部が備える一対の前記突出部の少なくともいずれか一方は、先端部を前記導体辺部とは異なる周方向位置とするための周方向屈曲部を備え、前記周方向屈曲部は、前記導体辺部と平行に延びるように形成された前記突出部を、前記導体辺部の前記スロット内への挿入後に屈曲して形成されたものであると好適である。
この構成によれば、スロット挿入前の周方向接続部を共通形状にすることが容易になるので、第一周方向接続部及び第二周方向接続部の管理手段の共通化をより確実に図ることができる。
また、前記第一周方向接続部が備える前記導体渡り部の形状、前記第二周方向接続部が備える前記導体渡り部の形状、前記第一コイル部内の前記周方向接続部が備える前記導体渡り部の形状、及び前記第二コイル部内の前記周方向接続部が備える前記導体渡り部の形状が、全て同一の形状とされていると好適である。
この構成によれば、第一周方向接続部及び第二周方向接続部のみでなくその他の周方向接続部を含めて、突出部を除く部分の形状を同一なものとすることが可能となり、加工治具や管理手段の共通化を図ることが更に容易となる。また、第一周方向接続部及び第二周方向接続部のみでなくその他の周方向接続部を含めて導体渡り部を規則的に配置することが可能となり、導体渡り部が配置される側のコイルエンド部の形状の小型化を、周方向の広い範囲で図ることができる。
また、前記重ね巻部は、前記スロットに対して軸方向に挿入可能な複数のセグメント導体を用いて、当該セグメント導体の前記電機子コアから軸方向に突出する突出部同士を接合して構成されていると好適である。
この構成によれば、電機子コアが、全周に亘って一体的に形成された一体コアであるとともに、電機子コアに形成されるスロットが、開口部の周方向幅がコイルが装着される部分の周方向幅よりも狭いセミオープンスロットである場合であっても、重ね巻部を容易に電機子コアに巻装することができる。
本発明の実施形態に係る相コイルの斜視図である。 本発明の実施形態に係る相コイルの一部の斜視図である。 本発明の実施形態に係るステータの斜視図である。 本発明の実施形態に係る基本セグメント導体の斜視図である。 本発明の実施形態に係る周方向接続部の斜視図である。 本発明の実施形態に係る第一重ね巻セット及び第二重ね巻セットの配線図である。 本発明の実施形態に係る第三重ね巻セット及び第四重ね巻セットの配線図である。
本発明に係る回転電機用電機子の実施形態について、図面を参照して説明する。ここでは、本発明に係る回転電機用電機子を、インナロータ型の回転電機のステータ1(図3参照)に適用した場合を例として説明する。ステータ1が備えるコイル3は、図1に示すような相コイル31を複数の相のそれぞれに対応して備えている。そして、各相コイル31は、重ね巻部32と周方向接続部5とを有する重ね巻セット6を複数備えている。このような構成において、本実施形態に係るステータ1は、重ね巻セット6の端部に接続される周方向接続部5であるセット端周方向接続部5bの形状及び配置に特徴を有している。以下、本実施形態に係るステータ1の構成について、「ステータの全体構成」、「重ね巻セットの構成」、「セット端周方向接続部の構成」の順に説明する。なお、本実施形態では、ステータ1及びステータコア2が、それぞれ本発明における「回転電機用電機子」及び「電機子コア」に相当する。
以下の説明では、特に断らない限り、「軸方向L」、「周方向C」、「径方向R」は、後述する円筒状のコア基準面21(図3参照)の軸心を基準として定義している。また、以下の説明では、「軸第一方向L1」は図3における軸方向Lに沿った上方を表し、「軸第二方向L2」は図3における軸方向Lに沿った下方を表すものとする。また、以下の説明では、図3に示すように「周第一方向C1」は、ステータ1を軸第一方向L1側から見た場合(軸第一方向L1側から軸第二方向L2側を見た場合)における反時計回りの方向を表し、「周第二方向C2」は、ステータ1を軸第一方向L1側から見た場合における時計回りの方向を表す。また、「径内方向R1」は、コア基準面21の径方向Rの内側へ向かう方向を表し、「径外方向R2」は、コア基準面21の径方向Rの外側へ向かう方向を表す。なお、以下の説明では、コイル3及びコイル3を構成する部材についての各方向は、これらがステータコア2に装着された状態での方向として規定している。
1.ステータの全体構成
本実施形態に係るステータ1の全体構成について、図1〜図3を参照して説明する。図1は、コイル3が備える複数の相コイル31の内の1つの相コイル31を示している。本実施形態では、ステータ1は、三相交流(U相、V相、W相)で駆動される回転電機に用いられるステータとされている。そのため、ステータ1が備えるコイル3は、3つの互いに異なる相の相コイル31を備えている。なお、コイル3が備える各相の相コイル31は同様の構成を有しているため、以下では各相の相コイル31を特に区別することなく説明する。
図1に示すように、相コイル31は、同軸状に複数回巻回されてなる重ね巻部32と、少なくとも一端が重ね巻部32に接続された周方向接続部5とを備えている。そして、図2に示すように、周方向Cに沿って一定ピッチ(以下、「重ね巻部配設ピッチ」という。)で配置された複数(本例では4つ)の重ね巻部32と、当該重ね巻部32の間を接続する周方向接続部5とが、1つの重ね巻セット6を構成している。本例では、重ね巻部配設ピッチは90度とされている。なお、図2は、相コイル31の一部(後述する第一重ね巻セット61、第二重ね巻セット62、及びこれらの重ね巻セット61,62の端部に接続された周方向接続部5)のみを示す斜視図である。なお、重ね巻セット6の詳細な構成については、第2節で説明する。以下では、重ね巻セット6の内部で当該重ね巻セット6が有する重ね巻部32同士を接続する周方向接続部5を「セット内周方向接続部5a」という。本例では、1つの重ね巻セット6は4つの重ね巻部32を備えるため、1つの重ね巻セット6には3つのセット内周方向接続部5aが含まれる。
相コイル31は、図1に示すように、複数(本例では4つ)の重ね巻セット6を備えている。具体的には、相コイル31は、周方向Cに互いにずらして配置された、第一重ね巻セット61と、第二重ね巻セット62と、第三重ね巻セット63と、第四重ね巻セット64とを備えている。本実施形態では、第一重ね巻セット61、第二重ね巻セット62、第三重ね巻セット63、及び第四重ね巻セット64は、全て同一の形状とされている。
そして、重ね巻セット6の端部に、電源に接続される動力線や中性点等に当該端部を接続するための周方向接続部5や、同相の異なる重ね巻セット6に当該端部を接続するための周方向接続部5が接続される。以下では、重ね巻セット6の端部に接続される周方向接続部5を「セット端周方向接続部5b」という。本実施形態では、以下に述べるように、相コイル31は、第一セット端周方向接続部51、第二セット端周方向接続部52、第三セット端周方向接続部53、及び第四セット端周方向接続部54の4つのセット端周方向接続部5bを備えている。
具体的には、図1及び図2に示すように、第一重ね巻セット61の一方の端部に、当該端部を動力線に接続するための第一セット端周方向接続部51が接続され、第一重ね巻セット61の他方の端部に、当該端部を第二重ね巻セット62の端部に接続するための第二セット端周方向接続部52が接続されている。また、第四重ね巻セット64の一方の端部に、当該端部を第三重ね巻セット63の端部に接続するための第三セット端周方向接続部53が接続され、第四重ね巻セット64の他方の端部に、当該端部を中性点に接続するための第四セット端周方向接続部54が接続されている。
また、第二重ね巻セット62の第二セット端周方向接続部52との接続部とは反対側の端部と、第三重ね巻セット63の第三セット端周方向接続部53との接続部とは反対側の端部とが、接続部材90により接続されている。すなわち、本例では、第一重ね巻セット61、第二重ね巻セット62、第三重ね巻セット63、及び第四重ね巻セット64が、動力線から中性点に向かって記載の順に直列に接続されている。
そして、上記のように構成された相コイル31を3つ備えるコイル3は、図3に示すように、ステータ1が備えるステータコア2に、全体として重ね巻で巻装される。ここで、ステータコア2は磁性材料を用いて形成されており、コイル3を巻装可能とすべく、円筒状のコア基準面21の軸方向Lに延びるスロット22が当該コア基準面21の周方向Cに複数(本例では48個)分散配置されてステータコア2が形成されている。複数のスロット22は、所定の周方向C間隔で配置されており、少なくとも軸方向Lに延びるように設けられている。本実施形態では、スロット22は、軸方向L及び径方向Rに延びると共に周方向Cに一定幅を有する溝状に形成されている。また、各スロット22は径内方向R1側に開口(コア内周面に開口)すると共にステータコア2の軸方向Lの両側(軸方向両端面)に開口するように形成されている。以上により、ステータコア2には、複数のスロット22が、ステータコア2の軸心から放射状に径方向Rに延びるように形成されている。また、複数のスロット22は、互いに同じ形状とされている。
本実施形態では、ステータ1は、上述したように、三相交流(U相、V相、W相)で駆動される回転電機に用いられるステータとされている。そのため、ステータコア2には、U相用、V相用、及びW相用のスロット22が、周方向Cに沿って繰り返し現れるように配置されている。本例では、ステータコア2には、毎極毎相あたりのスロット数が「2」となるように、U相用の互いに隣接する2つのスロット22と、V相用の互いに隣接する2つのスロット22と、W相用の互いに隣接する2つのスロット22とが、記載の順に周方向Cに沿って繰り返し現れるように形成されている。すなわち、各相について、隣接する2つのスロット22からなる隣接スロット組が周方向Cに沿って6スロットピッチで配置されている。
上記のようなステータコア2の構成に合わせて、相コイル31は、スロット22内に配置される部分である導体辺部71が、周方向Cに沿って6スロットピッチで配置された隣接スロット組に配置されるように構成されている。具体的には、図2に示すように、各重ね巻セット6を構成する重ね巻部32の周方向C両側の導体辺部71が、周方向Cに互いに6スロットピッチ分離れた一対のスロット22に配置されるとともに、重ね巻部配設ピッチが12スロットピッチとされている。よって、各重ね巻セット6が備える導体辺部71は、周方向Cに沿って6スロットピッチで配置される。なお、上述したように、本例では、重ね巻部配設ピッチは90度とされているため、12スロットピッチは90度に相当する。すなわち、本例では、1スロットピッチは7.5度に相当する。
そして、第二重ね巻セット62は、図2に示すように、第一重ね巻セット61に対して周第一方向C1側に1スロットピッチ分ずらして配置される。よって、第二重ね巻セット62が備える導体辺部71は、第一重ね巻セット61が備える導体辺部71が配置されたスロット22に対して周第一方向C1側に隣接するスロット22に配置される。また、第三重ね巻セット63及び第四重ね巻セット64は、それぞれ、図1に示すように、第一重ね巻セット61に対して周第二方向C2側に、5スロットピッチ分及び6スロットピッチ分ずらして配置される。よって、第三重ね巻セット63が備える導体辺部71は、第二重ね巻セット62が備える導体辺部71と同じスロット22に配置され、第四重ね巻セット64が備える導体辺部71は、第一重ね巻セット61が備える導体辺部71と同じスロット22に配置される。
以上のように複数(本例では4つ)の重ね巻セット6を配置することで、各相コイル31について、周方向Cに互いに1スロットピッチ分ずれた位置関係の2つの導体辺部71が、周方向Cに沿って6スロットピッチで配置されることとなり、上記のようにスロット22が配置されたステータコア2に各相コイル31を適切に巻装することが可能となっている。
なお、本実施形態では、各スロット22には、10個の導体辺部71が同じ周方向Cの位置に並ぶように径方向Rに重ねられて一列に配置される。すなわち、本例では、コイル3は10層巻構造とされている。本明細書では、スロット22内において径方向Rに配列される複数の導体辺部71のそれぞれの径方向R位置を層で表す。具体的には、各スロット22内における導体辺部71の位置に関して、最も径外方向R2側の位置を第一層とし、そこから径内方向R1側に向かって順に第二層、第三層、・・・第十層とする。
ところで、上述した「円筒状のコア基準面21」は、スロット22の配置や構成に関して基準となる仮想的な面である。本実施形態では、図3に示すように、互いに周方向Cに隣接するスロット22間に位置するティース23の径内方向R1側の端面を含む仮想的な円筒状の面であるコア内周面を定義することができ、この円筒状のコア内周面を本発明における「円筒状のコア基準面21」とすることができる。また、円筒状のコア内周面と同心であって、軸方向L視(軸方向Lに沿って見た場合)における断面形状が当該コア内周面の軸方向L視における断面形状と相似の関係にある円筒状の面(仮想面を含む)も、本発明における「円筒状のコア基準面21」になり得る。例えば、後述する取付用突出部24を除くステータコア2の外周面を「円筒状のコア基準面21」とすることができる。
本実施形態では、図3に示すように、ステータコア2の外周面における周方向Cの複数箇所に、ケース等への取り付けのための取付用突出部24が設けられている。取付用突出部24は、ステータコア2の外周面の他の部分に対して径外方向R2側へ突出すると共に軸方向Lに延びるように形成された凸条部分である。この取付用突出部24には、軸方向Lに貫通する取付用孔25が形成されている。
そして、図示は省略するが、ステータ1(ステータコア2)の径内方向R1側には、永久磁石や電磁石を備えた界磁としてのロータが、ステータ1に対して相対回転可能に配置される。そして、ステータ1から発生する回転磁界によりロータが回転する。このように、本実施形態に係るステータ1は、インナロータ型で回転界磁型の回転電機用の電機子であるステータとされている。言い換えれば、ステータ1は、界磁としてのロータに対して径方向Rに対向配置されて当該ロータとともに回転電機を構成する。本実施形態では、径外方向R2側が、径方向Rにおける界磁とは反対側であり、本発明における「径方向反界磁側」に相当する。
また、本実施形態では、上述したように、重ね巻部配設ピッチは、90度、言い換えれば、12スロットピッチとされている。そして、本例では、重ね巻部配設ピッチは、ロータの磁極ピッチ(電気角π)の2倍(2磁極ピッチ)と等しい値に設定されている。すなわち、本例では、6スロットピッチ(45度)がロータの1磁極ピッチに相当する。なお、ロータの磁極ピッチが6スロットピッチとは異なるNスロットピッチ(Nは自然数)とされた構成においては、重ね巻部配設ピッチを2Nスロットピッチとすることができる。また、重ね巻部配設ピッチを、ロータの磁極ピッチの2倍とは異なる値に設定することも可能である。さらに、本例では、1スロットピッチが7.5度に相当し、ステータコア2には合計48個のスロット22が形成されているが、ステータコア2に形成されるスロット22の総数は適宜変更可能である。
なお、ステータコア2は、例えば、円環板状の電磁鋼板を複数枚積層した積層構造体とし、或いは磁性材料の粉体(磁性材料を加圧成形してなる圧粉材)を主な構成要素として形成することができる。また、本実施形態では、ステータコア2には毎極毎相あたりのスロット数が「2」となるように複数のスロット22が形成されているが、毎極毎相あたりのスロット数は適宜変更可能である。例えば、毎極毎相あたりのスロット数を「3」等とすることができる。当然ながら、相コイル31が備える重ね巻セット6の個数は、毎極毎相あたりのスロット数に応じて適宜変更可能である。また、回転電機を駆動する交流電源の相数も適宜変更可能であり、例えば「1」、「2」、「4」、「6」等とすることができる。
2.重ね巻セットの構成
次に、本実施形態に係る相コイル31が備える重ね巻セット6の構成について説明する。上記のように、周方向Cに沿って重ね巻部配設ピッチで配置された複数(本例では4つ)の重ね巻部32と、当該重ね巻部32の間を接続する複数(本例では3つ)のセット内周方向接続部5aとが、重ね巻セット6を構成している。以下では、「重ね巻セット6内の重ね巻部32」、及び「重ね巻セット6内のセット内周方向接続部5a」は、それぞれ、当該重ね巻セット6を構成する重ね巻部32及びセット内周方向接続部5aを意味する。
本実施形態では、重ね巻部32を含む重ね巻セット6の全体が、複数のセグメント導体7を接合して構成されている。そして、セグメント導体7には、重ね巻部32を構成する基本セグメント導体7aと、周方向接続部5を構成する異形セグメント導体7bとが含まれる。以下、重ね巻セット6の構成について、セグメント導体7の基本構成、重ね巻部32の構成、セット内周方向接続部5aの構成、各重ね巻セット61〜64の構成の順に説明する。なお、重ね巻セット6の端部に接続されるセット端周方向接続部5bの構成については第3節で説明する。本実施形態では、基本セグメント導体7aが本発明における「セグメント導体」に相当する
2−1.セグメント導体の基本構成
セグメント導体7の基本構成について図4及び図5を参照して説明する。なお、ここでは、基本セグメント導体7a(図4参照)と異形セグメント導体7b(図5参照)との間の共通構成について説明する。基本セグメント導体7aに特有の構成については、第2−2節で重ね巻部32の構成とともに説明し、異形セグメント導体7bに特有の構成については、第2−3節でセット内周方向接続部5aの構成とともに説明する。
セグメント導体7は、相コイル31を複数に分割したものに相当する導体であり、複数のセグメント導体7の端部同士を接合することにより相コイル31が構成される。本実施形態では、図4及び図5に示すように、セグメント導体7は、延在方向(通電方向に等しい)に直交する断面の形状が矩形状、より詳しくは角部を円弧状とした矩形状の線状導体で構成されている。また、セグメント導体7は、後述する屈曲部(第一屈曲部81、第二屈曲部82、第三屈曲部83、オフセット屈曲部8)を除いて、基本的に、延在方向の位置にかかわらず同じ断面形状とされている。この線状導体を構成する材料は、例えば銅やアルミニウム等とすることができる。また、線状導体の表面は、異なるセグメント導体7と電気的に接続するための部分である接合部等の一部を除いて、樹脂等(例えばポリイミド等)からなる絶縁皮膜により被覆されている。本実施形態では、第一屈曲部81が本発明における「周方向屈曲部」に相当する。
セグメント導体7は、スロット22内に配置される一対の導体辺部71と、当該一対の導体辺部71の間をステータコア2の軸方向L外側で接続する導体渡り部72と、導体渡り部72とは軸方向L反対側において一対の導体辺部71のそれぞれから延びてステータコア2から軸方向Lに突出する突出部73と、を備えている。なお、本例では、導体渡り部72はステータコア2に対して軸第二方向L2側に位置し、突出部73はステータコア2に対して軸第一方向L1側に位置する。以下では、セグメント導体7が備える一対の突出部73について、周第一方向C1側の導体辺部71から延出する突出部73を「周第一方向C1側の突出部73」と呼び、周第二方向C2側の導体辺部71から延出する突出部73を「周第二方向C2側の突出部73」と呼ぶ。
導体辺部71は、ステータコア2のスロット22に挿入されるセグメント導体7の部分であり、当該スロット22の形状に合致する形状とされている。ここでは、導体辺部71は、軸方向Lと平行に延びる直線状に形成されている。そして、導体辺部71は、線状導体の延在方向に直交する矩形断面における短辺が径方向Rに平行となり、長辺が周方向Cに平行となる向きでスロット22内に配置される。
セグメント導体7が備える一対の導体辺部71は、当該セグメント導体7が基本セグメント導体7aであるか異形セグメント導体7bであるかによらず、周方向Cに互いに6スロットピッチ(1磁極ピッチ)分離れた一対のスロット22に配置される。そして、本例では、セグメント導体7が備える一対の導体辺部71の内の周第一方向C1側の導体辺部71が、周第二方向C2側の導体辺部71に対して径外方向R2側にM層(Mは自然数)離れた層に配置される。詳細は後述するが、基本セグメント導体7aと異形セグメント導体7bとではMの値が異なり、基本セグメント導体7aではMが「1」とされ、異形セグメント導体7bではMが「9」とされる。
突出部73は、第一屈曲部81と、第二屈曲部82と、第一屈曲部81と第二屈曲部82との間の部分を構成する本体部75と、を備えている。第一屈曲部81は、本体部75の延在方向を、導体辺部71の延在方向に対して周方向Cに傾斜した方向とするための屈曲部である。言い換えれば、第一屈曲部81は、先端部74を導体辺部71とは異なる周方向C位置とするための屈曲部である。そして、本体部75の延在方向の傾斜角度は、第一屈曲部81の屈曲角に応じて定まる。以下では、セグメント導体7の周第一方向C1側の突出部73に形成された第一屈曲部81、第二屈曲部82、本体部75、及び先端部74を、それぞれ、「周第一方向C1側の第一屈曲部81」、「周第一方向C1側の第二屈曲部82」、「周第一方向C1側の本体部75」、及び「周第一方向C1側の先端部74」と呼ぶ。また、セグメント導体7の周第二方向C2側の突出部73に形成された第一屈曲部81、第二屈曲部82、本体部75、及び先端部74を、それぞれ、「周第二方向C2側の第一屈曲部81」、「周第二方向C2側の第二屈曲部82」、「周第二方向C2側の本体部75」、及び「周第二方向C2側の先端部74」と呼ぶ。
ここで、第一屈曲部81の屈曲角を、導体辺部5の延在方向(軸方向L)に平行にステータコア2から離れる側へ延びる方向(軸第一方向L1)を基準(0度)として規定すると、第一屈曲部81の屈曲角は鋭角に設定される。そのため、本体部75は、ステータコア2から軸方向Lに徐々に離れるように形成される。言い換えれば、本体部75は、ステータコア2から軸方向Lに離れるに従って周方向Cのいずれか一方側に向かうように形成される。なお、第一屈曲部81の屈曲角は、45度以上90度未満の角度に設定することが好ましく、60度以上90度未満の角度に設定することがより好ましい。本例では、セット端周方向接続部5bを構成するセグメント導体7を除き、セグメント導体7が備える一対の第一屈曲部81は、屈曲角の大きさが互いに等しく設定されている。
第二屈曲部82は、突出部73の先端部74の延在方向を、径方向Rに見て本体部75の延在方向に対して傾斜した方向とするための屈曲部である。本例では、第二屈曲部82は、先端部74の延在方向を軸方向Lと平行な方向とするように形成されている。
本実施形態では、第一屈曲部81及び第二屈曲部82は、セグメント導体7が備える一対の突出部73の双方に形成されている。すなわち、セグメント導体7が備える一対の突出部73の双方が、導体辺部71の延在方向に対して周方向Cに傾斜した方向に延びる本体部75を備える。なお、本例では、本体部75は軸方向L視で円弧状に形成されているが、本体部75の軸方向L視での形状を、直線状(折れ線状を含む)とすることも可能である。また、本実施形態では、接合対象となる一対のセグメント導体7は、互いに径方向Rに隣接する先端部74同士が径方向Rに接合される。
ところで、突出部73の先端部74は、基本的に、接合対象となるセグメント導体7が備える突出部73の先端部74と接合される。そのため、突出部73の周方向Cの長さは、基本的に、当該突出部73の延出元の導体辺部71と、接合対象となるセグメント導体7の先端部74との周方向Cの離間距離に応じて設定される。ここで、各部材の周方向Cの延在長さは、軸方向Lに直交する面に投影した際の周方向Cの長さである。本例では、セット端周方向接続部5bを構成するセグメント導体7を除き、突出部73の周方向Cの長さは3スロットピッチ分に設定されている。
導体渡り部72は、一対の第三屈曲部83と、オフセット屈曲部8と、を備える。第三屈曲部83は、導体辺部71から軸第二方向L2側へ延びるセグメント導体7の部分を、導体辺部71の延在方向に対して周方向Cに屈曲するための屈曲部である。第三屈曲部83の屈曲角を、導体辺部5の延在方向(軸方向L)に平行にステータコア2から離れる側へ延びる方向(軸第二方向L2)を基準(0度)として規定すると、第三屈曲部83の屈曲角は鋭角に設定される。なお、第三屈曲部81の屈曲角は、45度以上90度未満の角度に設定することが好ましく、60度以上90度未満の角度に設定することがより好ましい。本例では、導体渡り部72が備える一対の第三屈曲部83は、屈曲角の大きさが互いに等しく設定されている。
また、周第一方向C1側の第三屈曲部83の屈曲方向は周第二方向C2側とされ、周第一方向C1側の第三屈曲部83とオフセット屈曲部8との間を構成する線状導体の部分は、当該第三屈曲部83から周第二方向C2側へ向かうように延びる形状とされている。また、周第二方向C2側の第三屈曲部83の屈曲方向は周第一方向C1側とされ、周第二方向C2側の第三屈曲部83とオフセット屈曲部8との間を構成する線状導体の部分は、当該第三屈曲部83から周第一方向C1側へ向かうように延びる形状とされている。
なお、第三屈曲部83の屈曲角は鋭角とされており、周第一方向C1側の第三屈曲部83とオフセット屈曲部8との間を構成する部分と、周第二方向C2側の第三屈曲部83とオフセット屈曲部8との間を構成する部分との双方は、ステータコア2から軸方向Lに徐々に離れるように形成される。よって、図4及び図5に示すように、導体渡り部72の径方向R視での形状はV字状となる。すなわち、本例では、セグメント導体7は、導体辺部71と導体渡り部72とを含む部分の径方向R視での形状がU字状のU字状セグメント導体とされている。
オフセット屈曲部8は、導体渡り部72の周方向C中間位置(本例では周方向C中央位置)に形成され、延在方向が互いに異なる、オフセット屈曲部8に対して周第一方向C1側部分と、オフセット屈曲部8に対して周第二方向C2側部分とを接続する屈曲部である。上記のように、セグメント導体7が備える一対の導体辺部71の内の周第一方向C1側の導体辺部71は、周第二方向C2側の導体辺部71に対して径外方向R2側にM層離れた層に配置される。また、本例では、第三屈曲部83とオフセット屈曲部8との間の部分は、径方向R位置が延出元の導体辺部71と同じであるとともに、軸方向L視で円弧状に形状されている。よって、オフセット屈曲部8は、延在方向が互いに異なるとともに径方向R位置が互いに異なる2つの部分を接続する屈曲部である。そのため、オフセット屈曲部8は、線状導体の延在方向を変えるための変向屈曲部と、線状導体の径方向R位置をオフセットするための変位屈曲部とを備えている。
具体的には、図4及び図5に示すように、オフセット屈曲部8は、周第二方向C2側から周第一方向C1側に向かって、線状導体の延在方向を軸方向Lに直交する面或いは周方向Cと平行な方向とするための変向屈曲部と、線状導体の径方向R位置を径外方向R2側にオフセットする変位屈曲部と、線状導体の延在方向を周第一方向C1側の第三屈曲部83とオフセット屈曲部8との間の部分の延在方向と平行な方向とするための変向屈曲部と、を有している。詳細は後述するが、基本セグメント導体7aと異形セグメント導体7bとでは、オフセット屈曲部8(変位屈曲部)による径方向Rのオフセット量が互いに異なる。なお、図4及び図5に示す例では、2つの変向屈曲部と1つの変位屈曲部の全てがそれぞれ異なる位置に形成されているが、これら3つの屈曲部の内の2つ或いは3つが一体的に或いは重複して形成された構成とすることもできる。
なお、このようなセグメント導体7は、第一屈曲部81や第二屈曲部82の形成前の状態、すなわち、突出部73が導体辺部71と平行に延びるように形成された状態で、ステータコア2に対して軸方向Lに挿入可能である。そして、本例では、第一屈曲部81や第二屈曲部82は、導体辺部71と平行に延びるように形成された突出部73を、導体辺部71のスロット22内への挿入後に屈曲して形成されたものとされている。
2−2.重ね巻部の構成
重ね巻部32は、一対のスロット22のそれぞれに複数の導体辺部71が配置されて当該一対のスロット22間に複数回巻回されて構成されている。本実施形態では、重ね巻部32は、スロット22に対して軸方向Lに挿入可能な複数の基本セグメント導体7aを用いて、当該基本セグメント導体7aのステータコア2から軸方向Lに突出する突出部73同士を接合して構成されている。なお、基本セグメント導体7は、重ね巻部32を一周毎に複数に分割したものに相当する導体である。
基本セグメント導体7aが備える一対の導体辺部71は、周方向Cに互いに6スロットピッチ分離れた一対のスロット22内において、互いに隣接する層となるように配置される。具体的には、基本セグメント導体7aが備える一対の導体辺部71の内の周第一方向C1側の導体辺部71が、周第二方向C2側の導体辺部71に対して径外方向R2側に1層離れた層(すなわち、隣接した層)に配置される。よって、基本セグメント導体7aの導体渡り部72に形成されたオフセット屈曲部8である基本オフセット屈曲部8aは、径方向Rのオフセット量が線状導体の径方向Rの厚さ分(1層分)に設定されている。
基本セグメント導体7aが備える一対の突出部73は、図4に示すように、延出元の導体辺部71から周方向Cにおける互いに近づく側に延びる形状とされている。具体的には、周第一方向C1側の第一屈曲部81の屈曲方向は周第二方向C2側とされ、周第一方向C1側の突出部73は、延出元の導体辺部71から周第二方向C2側へ向かうように延びる形状とされている。すなわち、基本セグメント導体7aの周第一方向C1側の突出部73は、延出元の導体辺部71の延在方向に対して周第二方向C2側に傾斜した本体部75を備える。また、周第二方向C2側の第一屈曲部81の屈曲方向は、周第一方向C1側とされ、周第二方向C2側の突出部73は、延出元の導体辺部71から周第一方向C1側へ向かうように延びる形状とされている。すなわち、基本セグメント導体7aの周第二方向C2側の突出部73は、延出元の導体辺部71の延在方向に対して周第一方向C1側に傾斜した本体部75を備える。そして、基本セグメント導体7aでは、周第一方向C1側の第一屈曲部81の屈曲角と、周第二方向C2側の第一屈曲部81の屈曲角とが、互いに同じ大きさに設定されている。
本実施形態では、基本セグメント導体7aが備える一対の突出部73は、周方向Cの長さが互いに等しく設定されている。具体的には、当該一対の突出部73は、周方向Cの長さが共に3スロットピッチ分に設定されている。また、基本セグメント導体7aが備える一対の導体辺部71は、周方向Cに互いに6スロットピッチ分離れた一対のスロット22に配置される。よって、図4に示すように、基本セグメント導体7aが備える一対の突出部73のそれぞれの先端部74は、同じ周方向C位置(具体的には基本セグメント導体7aの周方向C中央部分)に並ぶように径方向Rに重ねられて配置される。
重ね巻部32は、このような構成の基本セグメント導体7aを複数用いて形成されている。本例では、図2及び後に参照する図6、図7に示すように、重ね巻部32は、周方向C両側の導体辺部71のそれぞれが互いに同じスロット22に配置された4つの基本セグメント導体7aを用いて形成されている。なお、重ね巻部32を構成する4つの基本セグメント導体7aは、第一屈曲部81、第二屈曲部82、第三屈曲部83、及び基本オフセット屈曲部8aのそれぞれが互いに同じ形状に形成されており、当該4つの基本セグメント導体7aは、径方向R視の形状が互いに同一とされている。
また、4つの基本セグメント導体7aは、径方向Rに隣接する2つの基本セグメント導体7aに関して、径内方向R1側の基本セグメント導体7aの周第一方向C1側の導体辺部71が、径外方向R2側の基本セグメント導体7aの周第二方向C2側の導体辺部71に対して径内方向R1側に隣接する層に配置されるように、径方向Rの位置が定められている。以下では、重ね巻部32を構成する基本セグメント導体7aの周第一方向C1側の導体辺部71及び当該導体辺部71から延出する突出部73を、それぞれ、「重ね巻部32内の周第一方向C1側の導体辺部71」及び「重ね巻部32内の周第一方向C1側の突出部73」と呼び、重ね巻部32を構成する基本セグメント導体7aの周第二方向C2側の導体辺部71及び当該導体辺部71から延出する突出部73を、それぞれ、「重ね巻部32内の周第二方向C2側の導体辺部71」及び「重ね巻部32内の周第二方向C2側の突出部73」と呼ぶ。
そして、径方向Rに隣接する基本セグメント導体7aの先端部74同士が順次接合されることで、重ね巻部32が形成される。具体的には、図2及び後に参照する図6、図7に示すように、径内方向R1側の基本セグメント導体7aの周第一方向C1側の突出部73の先端部74と、径外方向R2側の基本セグメント導体7aの周第二方向C2側の突出部73の先端部74とが順次接合されることで、一対のスロット22間を巻回する重ね巻部32が形成される。本例では、4つの基本セグメント導体7aにより一対のスロット22間を4回巻回する重ね巻部32が構成される。
なお、重ね巻部32内で最も径内方向R1側に配置される基本セグメント導体7aの周第二方向C2側の突出部73の先端部74が、当該重ね巻部32の径内方向R1側の端部を形成する。また、重ね巻部32内で最も径外方向R2側に配置される基本セグメント導体7aの周第一方向C1側の突出部73の先端部74が、当該重ね巻部32の径外方向R2側の端部を形成する。そして、これらの重ね巻部32の径内方向R1側の端部や径外方向R2側の端部は、異形セグメント導体7b等の基本セグメント導体7a以外の部材と接合される。
2−3.セット内周方向接続部の構成
セット内周方向接続部5aは、重ね巻セット6の内部で当該重ね巻セット6が有する重ね巻部32同士を接続する周方向接続部5である。以下では、対象とするセット内周方向接続部5aに対して、当該セット内周方向接続部5aにより接続される一対の重ね巻部32の内の周第一方向C1側に位置するものを「第一接続対象重ね巻部」と呼び、当該一対の重ね巻部32の内の周第二方向C2側に位置するものを「第二接続対象重ね巻部」と呼ぶ。
セット内周方向接続部5aは、図5に示すように、異形セグメント導体7bを用いて構成されている。なお、図5は、図2から周方向接続部5(セット内周方向接続部5a及びセット端周方向接続部5b)のみを抜き出した図面であり、セット端周方向接続部5bにハッチングを施して強調して示している。
異形セグメント導体7bが備える一対の導体辺部71は、周方向Cに互いに6スロットピッチ分離れた一対のスロット22内において、互いに9層離れた層となるように配置されている。具体的には、異形セグメント導体7bが備える一対の導体辺部71の内の周第一方向C1側の導体辺部71が、最も径外方向R2側の層である第一層に配置され、周第二方向C2側の導体辺部71が、最も径内方向R1側の層である第十層に配置されている。よって、異形セグメント導体7bの導体渡り部72に形成されたオフセット屈曲部8である異形オフセット屈曲部8bは、径方向Rのオフセット量が線状導体の径方向Rの厚さの9倍分(9層分)に設定されている。
異形セグメント導体7bが備える一対の突出部73は、図5に示すように、延出元の導体辺部71から周方向Cにおける互いに離間する側に延びる形状とされている。具体的には、周第一方向C1側の第一屈曲部81の屈曲方向は周第一方向C1側とされ、周第一方向C1側の突出部73は、延出元の導体辺部71から周第一方向C1側へ向かうように延びる形状とされている。すなわち、異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73は、延出元の導体辺部71の延在方向に対して周第一方向C1側に傾斜した本体部75を備える。また、周第二方向C2側の第一屈曲部81の屈曲方向は、周第二方向C2側とされ、周第二方向C2側の突出部73は、延出元の導体辺部71から周第二方向C2側へ向かうように延びる形状とされている。すなわち、異形セグメント導体7bの周第二方向C2側の突出部73は、延出元の導体辺部71の延在方向に対して周第二方向C2側に傾斜した本体部75を備える。
図5に示すように、セット内周方向接続部5aを構成する異形セグメント導体7bについては、周第一方向C1側の第一屈曲部81の屈曲角と、周第二方向C2側の第一屈曲部81の屈曲角とが、互いに同じ大きさに設定されている。これに対し、後述するように、セット端周方向接続部5bを構成する異形セグメント導体7bでは、周第一方向C1側の第一屈曲部81の屈曲角と、周第二方向C2側の第一屈曲部81の屈曲角とが、互いに異なる大きさに設定される。具体的には、セット端周方向接続部5bを構成する異形セグメント導体7bの周第二方向C2側の第一屈曲部81の屈曲角は、セット内周方向接続部5aを構成する異形セグメント導体7bの第一屈曲部81の屈曲角と同一に設定されている。これに対し、セット端周方向接続部5bを構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の第一屈曲部81の屈曲角は、セット内周方向接続部5aを構成する異形セグメント導体7bの第一屈曲部81の屈曲角とは異なる角度に設定されている。
そして、セット内周方向接続部5aの周第一方向C1側の端部が、第一接続対象重ね巻部の径外方向R2側の端部に接合され、セット内周方向接続部5aの周第二方向C2側の端部が、第二接続対象重ね巻部の径内方向R1側の端部に接合される。すなわち、第一接続対象重ね巻部と第二接続対象重ね巻部とは、径方向Rの互いに反対側の端部同士がセット内周方向接続部5aにより接続される。
具体的には、図2に示すように、セット内周方向接続部5aを構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の導体辺部71が、第一接続対象重ね巻部を構成する基本セグメント導体7aの周第二方向C2側の導体辺部71と同じスロット22の第一層に配置される。そして、当該異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73の先端部74が、第一接続対象重ね巻部内で最も径外方向R2側に配置された基本セグメント導体7aの周第一方向C1側の突出部73の先端部74と接合される。
なお、図2に示すように、セット内周方向接続部5aを構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73は、第一接続対象重ね巻部を構成する基本セグメント導体7aの周第二方向C2側の突出部73と、径方向R視の形状が互いに同一となるように形成されている。すなわち、セット内周方向接続部5aを構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の第一屈曲部81及び第二屈曲部82は、第一接続対象重ね巻部を構成する基本セグメント導体7aの周第二方向C2側の第一屈曲部81及び第二屈曲部82と同じ形状に形成されている。
一方、セット内周方向接続部5aを構成する異形セグメント導体7bの周第二方向C2側の導体辺部71が、第二接続対象重ね巻部を構成する基本セグメント導体7aの周第一方向C1側の導体辺部71と同じスロット22の第十層に配置される。そして、当該異形セグメント導体7bの周第二方向C2側の突出部73の先端部74が、第二接続対象重ね巻部内で最も径内方向R1側に配置された基本セグメント導体7aの周第二方向C2側の突出部73の先端部74と接合される。
なお、図2に示すように、セット内周方向接続部5aを構成する異形セグメント導体7bの周第二方向C2側の突出部73は、第二接続対象重ね巻部を構成する基本セグメント導体7aの周第一方向C1側の突出部73と、径方向R視の形状が互いに同一となるように形成されている。すなわち、セット内周方向接続部5aを構成する異形セグメント導体7bの周第二方向C2側の第一屈曲部81及び第二屈曲部82が、第二接続対象重ね巻部を構成する基本セグメント導体7aの周第一方向C1側の第一屈曲部81及び第二屈曲部82と同じ形状に形成されている。
2−4.各重ね巻セットの構成
次に、相コイル31が備える各重ね巻セット61〜64の構成について説明する。図6は第一重ね巻セット61及び第二重ね巻セット62の配線状態を説明するための配線図であり、図7は第三重ね巻セット63及び第四重ね巻セット64の配線状態を説明するための配線図である。なお、図6及び図7においては、同相のスロット22のみを示してあり、スロット22内における図中最上部が第一層であり、スロット22内における図中最下部が第十層である。また、スロット22の内部に記された数字は、動力線と中性点との間の電流の経路に沿って、動力線側(電源側)から順にセグメント導体7のそれぞれに「1」から順に付した識別番号である。そして、当該識別番号から図中横方向に延出する線分は、実線がステータコア2に対して軸第一方向L1側に配置された突出部73を表し、破線がステータコア2に対して軸第二方向L2側に配置された導体渡り部72を表している。そして、実線の線分同士を接続する丸印が、突出部73の先端部74同士の接合部を表している。
図6(a)に示すように、第一重ね巻セット61は、識別番号が「2」から「20」までの19個のセグメント導体7により構成されている。具体的には、識別番号が「2」から「5」までのセグメント導体7(基本セグメント導体7a)が1つの重ね巻部32を構成し、識別番号が「7」から「10」までのセグメント導体7(基本セグメント導体7a)が1つの重ね巻部32を構成し、識別番号が「12」から「15」までのセグメント導体7(基本セグメント導体7a)が1つの重ね巻部32を構成し、識別番号が「17」から「20」までのセグメント導体7(基本セグメント導体7a)が1つの重ね巻部32を構成している。このように、第一重ね巻セット61は、4つの重ね巻部32を備え、周方向Cに隣接する重ね巻部32の間が、識別番号が「6」、「11」、「16」のセグメント導体7(異形セグメント導体7b)が構成するセット内周方向接続部5aにより接続されている。なお、上述したように、重ね巻部32は周方向Cに沿って一定ピッチ(本例では2磁極ピッチ)で配置されている。
そして、識別番号が「1」のセグメント導体7(異形セグメント導体7b)が、第一重ね巻セット61の端部(本例では、識別番号が「2」のセグメント導体7の周第二方向C2側の突出部73の先端部74)を動力線に接続するためのセット端周方向接続部5b(第一セット端周方向接続部51)を構成している。すなわち、第一セット端周方向接続部51を形成する部材(識別番号が「1」のセグメント導体7)もコイルとして機能する。なお、第一重ね巻セット61の第一セット端周方向接続部51が接続される端部は、第二セット端周方向接続部52との接続部(識別番号が「20」のセグメント導体7の周第一方向C1側の突出部73の先端部74)とは反対側の端部である。
図6(b)に示すように、第二重ね巻セット62は、識別番号が「22」から「40」までの19個のセグメント導体7により構成されている。なお、第二重ね巻セット62は、周方向Cの位置を除けば第一重ね巻セット61と同様に構成されているため、特に説明しない点については第一重ね巻セット61と同様とする。後述する第三重ね巻セット63及び第四重ね巻セット64についても同様である。
上述したように、第二重ね巻セット62は、第一重ね巻セット61に対して周第一方向C1側に1スロットピッチ分ずらして配置されている。そして、識別番号が「21」のセグメント導体7(異形セグメント導体7b)が、第一重ね巻セット61と第二重ね巻セット62とを接続するセット端周方向接続部5b(第二セット端周方向接続部52)を構成している。すなわち、第二セット端周方向接続部52を形成する部材(識別番号が「21」のセグメント導体7)もコイルとして機能する。具体的には、第二セット端周方向接続部52は、第一重ね巻セット61の端部(本例では、識別番号が「20」のセグメント導体7の周第一方向C1側の突出部73の先端部74)と、第二重ね巻セット62の端部(本例では、識別番号が「22」のセグメント導体7の周第二方向C2側の突出部73の先端部74)とを接続している。
ここで、第一重ね巻セット61と第二重ね巻セット62とに着目すると、本実施形態では、第一重ね巻セット61及び第二重ね巻セット62の内の一方が本発明における「第一コイル部」に相当し、他方が本発明における「第二コイル部」に相当する。そして、本実施形態では、第一重ね巻セット61、第一セット端周方向接続部51、及び第二セット端周方向接続部52が、それぞれ、本発明における「対象コイル部」、「第二周方向接続部」、及び「第一周方向接続部」に相当する。
図7(a)に示すように、第三重ね巻セット63は、識別番号が「41」から「59」までの19個のセグメント導体7により構成されている。上述したように、第三重ね巻セット63は、第一重ね巻セット61に対して周第二方向C2側に5スロットピッチ分ずらして配置されている。言い換えれば、第三重ね巻セット63は、第二重ね巻セット62に対して周第二方向C2側に6スロットピッチ分ずらして配置されている。よって、図6(b)及び図7(a)に示すように、第二重ね巻セット62の導体辺部71と、第三重ね巻セット63の導体辺部71とは、同じスロット22内において径方向Rに交互に配置される。すなわち、第二重ね巻セット62と第三重ね巻セット63とは、導体辺部71が互いに同じスロット22内において互いに隣接する層に配置される。なお、第二重ね巻セット62の端部(本例では、識別番号が「40」のセグメント導体7の周第一方向C1側の突出部73の先端部74)と、第三重ね巻セット63の端部(本例では、識別番号が「41」のセグメント導体7の周第一方向C1側の突出部73の先端部74)とが、接続部材90により接続されている。
図7(b)に示すように、第四重ね巻セット64は、識別番号が「61」から「79」までの19個のセグメント導体7により構成されている。上述したように、第四重ね巻セット64は、第一重ね巻セット61に対して周第二方向C2側に6スロットピッチ分ずらして配置されている。よって、図6(a)及び図7(b)に示すように、第一重ね巻セット61の導体辺部71と、第四重ね巻セット64の導体辺部71とは、同じスロット22内において径方向Rに交互に配置される。すなわち、第一重ね巻セット61と第四重ね巻セット64とは、導体辺部71が互いに同じスロット22内において互いに隣接する層に配置される。
そして、識別番号が「60」のセグメント導体7(異形セグメント導体7b)が、第三重ね巻セット63と第四重ね巻セット64とを接続するセット端周方向接続部5b(第三セット端周方向接続部53)を構成している。すなわち、第三セット端周方向接続部53を形成する部材(識別番号が「60」のセグメント導体7)もコイルとして機能する。具体的には、第三セット端周方向接続部53は、第三重ね巻セット63の端部(本例では、識別番号が「59」のセグメント導体7の周第二方向C2側の突出部73の先端部74)と、第四重ね巻セット64の端部(本例では、識別番号が「61」のセグメント導体7の周第一方向C1側の突出部73の先端部74)とを接続している。
また、識別番号が「80」のセグメント導体7(異形セグメント導体7b)が、第四重ね巻セット64の端部(本例では、識別番号が「79」のセグメント導体7の周第二方向C2側の突出部73の先端部74)を中性点に接続するためのセット端周方向接続部5b(第四セット端周方向接続部54)を構成している。すなわち、第四セット端周方向接続部54を形成する部材(識別番号が「80」のセグメント導体7)もコイルとして機能する。なお、第四重ね巻セット64の第四セット端周方向接続部54が接続される端部は、第三セット端周方向接続部53との接続部(識別番号が「61」のセグメント導体7の周第一方向C1側の突出部73の先端部74)とは反対側の端部である。
ここで、第三重ね巻セット63と第四重ね巻セット64とに着目すると、本実施形態では、第三重ね巻セット63及び第四重ね巻セット64の内の一方が本発明における「第一コイル部」に相当し、他方が本発明における「第二コイル部」に相当する。そして、本実施形態では、第四重ね巻セット64、第三セット端周方向接続部53、及び第四セット端周方向接続部54が、それぞれ、本発明における「対象コイル部」、「第一周方向接続部」、及び「第二周方向接続部」に相当する。
なお、上述したように、本実施形態では、第一セット端周方向接続部51、第二セット端周方向接続部52、第三セット端周方向接続部53、及び第四セット端周方向接続部54の全てがコイルとして機能するように配置されており、これらのセット端周方向接続部をコイルを形成しない部材で形成する場合に比べ、コイルエンド部の小型化が図られている。
3.セット端周方向接続部の構成
次に、本発明の要部であるセット端周方向接続部5bの構成について説明する。なお、上記のように、セット端周方向接続部5bは、セット内周方向接続部5aと同様、異形セグメント導体7bにより構成されている。以下では、セット端周方向接続部5bを構成する異形セグメント導体7bに特有の構成を中心に説明し、特に説明しない点については、セット内周方向接続部5aを構成する異形セグメント導体7bと同様とする。また、以下では、対象とするセット端周方向接続部5bに対して、当該セット端周方向接続部5bが端部に接続される重ね巻部32を「接続対象セット端重ね巻部」と呼ぶ。また、対象とするセット端周方向接続部5bの両端が重ね巻部32に接続される場合には、当該対象とするセット端周方向接続部5bに対して、一対の接続対象セット端重ね巻部の内の周第一方向C1側に位置するものを「第一接続対象セット端重ね巻部」と呼び、当該一対の重ね巻部32の内の周第二方向C2側に位置するものを「第二接続対象セット端重ね巻部」と呼ぶ。
第一セット端周方向接続部51は、上述したように、第一重ね巻セット61の端部を動力線に接続するための周方向接続部5である。本例では、図2及び図6(a)に示すように、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7b(識別番号「1」のセグメント導体7)の周第二方向C2側の導体辺部71は、接続対象セット端重ね巻部(識別番号「2」から「5」までのセグメント導体7が構成する重ね巻部32)内の周第一方向C1側の導体辺部71と同じスロット22の第十層に配置される。そして、当該異形セグメント導体7bの周第二方向C2側の突出部73の先端部74が、当該接続対象セット端重ね巻部内で最も径内方向R1側に配置された基本セグメント導体7a(識別番号「2」のセグメント導体7)の周第二方向C2側の突出部73の先端部74と接合される。
なお、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第二方向C2側の突出部73は、接続対象セット端重ね巻部を構成する基本セグメント導体7aの周第一方向C1側の突出部73と、径方向R視の形状が互いに同一となるように形成されている。すなわち、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第二方向C2側の第一屈曲部81及び第二屈曲部82は、接続対象セット端重ね巻部を構成する基本セグメント導体7aの周第一方向C1側の第一屈曲部81及び第二屈曲部82と同じ形状に形成されている。
一方、図2及び図6(a)に示すように、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7b(識別番号「1」のセグメント導体7)の周第一方向C1側の導体辺部71は、接続対象セット端重ね巻部に対して周第一方向C1側に隣接する当該接続対象セット端重ね巻部と同じ重ね巻セット6(すなわち第一重ね巻セット61)を構成する重ね巻部32(識別番号「17」から「20」までのセグメント導体7が構成する重ね巻部32。以下単に「接続対象隣接重ね巻部」という。)内の、周第二方向C2側の導体辺部71と同じスロット22の第一層に配置される。すなわち、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの一対の導体辺部71、すなわち、第一セット端周方向接続部51が備える一対の導体辺部71は、周方向Cに互いに6スロットピッチ分離れた一対のスロット22内において、互いに9層離れた層となるように配置される。そして、当該異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73の先端部74が、動力線(電源)に接続される。
なお、図2に示すように、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73は、接続対象隣接重ね巻部内の周第二方向C2側の突出部73と、径方向R視の形状が互いに異なるように形成されている。具体的には、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73は、接続対象隣接重ね巻部内の周第二方向C2側の突出部73に対して、第一屈曲部81の屈曲角が大きく形成されているとともに、延出元の導体辺部71に対する先端部74の周方向Cの離間距離が長く形成されている。
第二屈曲部82の屈曲角は、本例では先端部74の延在方向を軸方向Lと平行な方向とするように形成されるため、第二屈曲部82の屈曲角は第一屈曲部81の屈曲角に応じて定まる。このように、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bでは、周第一方向C1側の第一屈曲部81の屈曲角と、周第二方向C2側の第一屈曲部81の屈曲角とが、互いに異なる大きさに設定されているとともに、周第一方向C1側の第二屈曲部82の屈曲角と、周第二方向C2側の第二屈曲部82の屈曲角とが、互いに異なる大きさに設定されている。
具体的には、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74は、接続対象隣接重ね巻部を構成する基本セグメント導体7aの周第二方向C2側の先端部74に対して、所定の周方向Cの長さ(本例では、0.5スロットピッチ分の周方向Cの長さ)だけ周第一方向C1側に配置される。すなわち、接続対象隣接重ね巻部内の周第二方向C2側の突出部73の周方向Cの長さが3スロットピッチ分であるのに対し、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73の周方向Cの長さは、3スロットピッチ分より長く、具体的には、本例では3.5スロットピッチ分に設定されている。
第二セット端周方向接続部52は、上述したように、第一重ね巻セット61の端部と第二重ね巻セット62の端部とを接続するための周方向接続部5である。本例では、図2及び図6に示すように、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7b(識別番号「21」のセグメント導体7)の周第二方向C2側の導体辺部71は、第二接続対象セット端重ね巻部(識別番号「22」から「25」までのセグメント導体7が構成する重ね巻部32)内の周第一方向C1側の導体辺部71と同じスロット22の第十層に配置される。そして、当該異形セグメント導体7bの周第二方向C2側の突出部73の先端部74が、当該第二接続対象セット端重ね巻部内で最も径内方向R1側に配置された基本セグメント導体7a(識別番号「22」のセグメント導体7)の周第二方向C2側の突出部73の先端部74と接合される。
なお、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第二方向C2側の突出部73は、第二接続対象セット端重ね巻部を構成する基本セグメント導体7aの周第一方向C1側の突出部73と、径方向R視の形状が互いに同一となるように形成されている。すなわち、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第二方向C2側の第一屈曲部81及び第二屈曲部82は、第二接続対象セット端重ね巻部を構成する基本セグメント導体7aの周第一方向C1側の第一屈曲部81及び第二屈曲部82と同じ形状に形成されている。
一方、図2及び図6に示すように、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7b(識別番号「21」のセグメント導体7)の周第一方向C1側の導体辺部71は、第一接続対象セット端重ね巻部(識別番号「17」から「20」までのセグメント導体7が構成する重ね巻部32)内の周第二方向C2側の導体辺部71が配置されるスロット22に対して周第一方向C1側に1スロットピッチ分ずれたスロット22の第一層に配置される。すなわち、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の導体辺部71は、第二重ね巻セット62を構成する重ね巻部32(識別番号「37」から「40」までのセグメント導体7が構成する重ね巻部32)内の周第二方向C2側の導体辺部71が配置されるスロット22の第一層に配置される。
上記のような構成を採用することで、周方向Cに互いに11スロットピッチ分ずらして配置された第一重ね巻セット61内の第一接続対象セット端重ね巻部と、第二重ね巻セット62内の第二接続対象セット端重ね巻部とを接続する第二セット端周方向接続部52を、一対の導体辺部71の距離が他の周方向接続部5と同様に6スロットピッチ分の異形セグメント導体7bで構成することを可能としている。具体的には、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの一対の導体辺部71、すなわち、第二セット端周方向接続部52が備える一対の導体辺部71は、周方向Cに互いに6スロットピッチ分離れた一対のスロット22において、互いに9層離れた層となるように配置される。そして、当該異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73の先端部74が、第一接続対象セット端重ね巻部内で最も径外方向R2側に配置された基本セグメント導体7a(識別番号20のセグメント導体7)の周第一方向C1側の突出部73の先端部74と接合される。
なお、図2に示すように、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73は、第一接続対象セット端重ね巻部内の周第二方向C2側の突出部73と、径方向R視の形状が互いに異なるように形成されている。具体的には、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73は、第一接続対象セット端重ね巻部内の周第二方向C2側の突出部73に対して、第一屈曲部81の屈曲角が小さく形成されているとともに、延出元の導体辺部71に対する先端部74の周方向Cの離間距離が短く形成されている。
第二屈曲部82の屈曲角は、本例では先端部74の延在方向を軸方向Lと平行な方向とするように形成されるため、第二屈曲部82の屈曲角は第一屈曲部81の屈曲角に応じて定まる。このように、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bでは、周第一方向C1側の第一屈曲部81の屈曲角と、周第二方向C2側の第一屈曲部81の屈曲角とが、互いに異なる大きさに設定されているとともに、周第一方向C1側の第二屈曲部82の屈曲角と、周第二方向C2側の第二屈曲部82の屈曲角とが、互いに異なる大きさに設定されている。
具体的には、第一接続対象セット端重ね巻部内の周第二方向C2側の突出部73の周方向Cの長さが3スロットピッチ分であるのに対し、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73の周方向Cの長さは2スロットピッチ分に設定されている。これにより、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の導体辺部71が配置されるスロット22が、第一接続対象セット端重ね巻部内の周第二方向C2側の導体辺部71が配置されるスロット22に対して周第一方向C1側に1スロットピッチ分ずれたスロット22の第一層に配置される構成において、第一接続対象セット端重ね巻部の構成を当該第一接続対象セット端重ね巻部が構成する重ね巻セット6内のその他の重ね巻部32と同一にしつつ、第二セット端周方向接続部52を第一接続対象セット端重ね巻部に接続することが可能となっている。
ところで、上記のように、第一セット端周方向接続部51が備える一対の導体辺部71、及び第二セット端周方向接続部52が備える一対の導体辺部71の双方は、周方向Cに互いに6スロットピッチ分離れた一対のスロット22に配置されるとともに、周第一方向C1側の導体辺部71が第一層に配置され、周第二方向C2側の導体辺部71が第十層に配置される。すなわち、第一セット端周方向接続部51が備える一対の導体辺部71の間隔は、第二セット端周方向接続部52が備える一対の導体辺部71の間隔と同じとされている。これにより、図5に示すように、第一セット端周方向接続部51と第二セット端周方向接続部52とを、周第一方向C1側の突出部73を除いて互いに同じ形状とすることが可能となっている。すなわち、本例では、図5に示すように、第一セット端周方向接続部51が備える導体渡り部72の形状と第二セット端周方向接続部52が備える導体渡り部72の形状とが互いに同一の形状とされている。そして、第一セット端周方向接続部51の導体渡り部72が、第二セット端周方向接続部52の導体渡り部72と同じ径方向R位置で周方向Cに1スロットピッチ分ずらして(具体的には周第二方向C2側に1スロットピッチ分ずらして)配置されている。
さらに、上述したように、第一重ね巻セット61内のセット内周方向接続部5aが備える一対の導体辺部71、及び第二重ね巻セット62内のセット内周方向接続部5aが備える一対の導体辺部71の双方も、周方向Cに互いに6スロットピッチ分離れた一対のスロット22に配置されるとともに、共に、周第一方向C1側の導体辺部71が第一層に配置され、周第二方向C2側の導体辺部71が第十層に配置される。すなわち、本例では、第一セット端周方向接続部51が備える一対の導体辺部71の間隔が、第二セット端周方向接続部51が備える一対の導体辺部71の間隔と同じとされているだけでなく、第一セット端周方向接続部51が備える一対の導体辺部71の間隔、第二セット端周方向接続部52が備える一対の導体辺部71の間隔、第一重ね巻セット61内のセット内周方向接続部5aが備える一対の導体辺部71の間隔、及び第二重ね巻セット62内のセット内周方向接続部5aが備える一対の導体辺部71の間隔が、全て同一とされている。
そして、図5に示すように、第一セット端周方向接続部51が備える導体渡り部72の形状、第二セット端周方向接続部52が備える導体渡り部72の形状、第一重ね巻セット61内のセット内周方向接続部5aが備える導体渡り部72の形状、及び第二重ね巻セット62内のセット内周方向接続部5aが備える導体渡り部72の形状が、全て同一の形状とされている。なお、第二重ね巻セット62は、第一重ね巻セット61に対して周第一方向C1側に1スロットピッチ分ずらして配置されているため、第二重ね巻セット62内のセット内周方向接続部5aが備える導体渡り部72は、第一重ね巻セット61内のセット内周方向接続部5aが備える導体渡り部72と同じ径方向R位置で周方向Cに1スロットピッチ分ずらして(具体的には周第一方向C1側に1スロットピッチ分ずらして)配置されている。
以上のように、本実施形態では、図5にも示すように、第一セット端周方向接続部51及び第二セット端周方向接続部52のみではなくセット内周方向接続部5aも含めて、周方向接続部5が周第一方向C1側の突出部73を除いて互いに同じ形状とされている。
また、図2に示すように、第一セット端周方向接続部51の周第一方向C1側の突出部73の延出元の導体辺部71は、第二セット端周方向接続部52の周第一方向C1側の突出部73の延出元の導体辺部71に対して周第二方向C2側における同じ径方向R位置に配置されている。具体的には、第一セット端周方向接続部51の周第一方向C1側の導体辺部71に対して同じ径方向R位置の周第一方向C1側に1スロットピッチ分離れた位置に、第二セット端周方向接続部52の周第一方向C1側の導体辺部71が配置されている。そして、第一セット端周方向接続部51の周第一方向C1側の突出部73と、第二セット端周方向接続部52の周第一方向C1側の突出部73との双方は、延出元の導体辺部71から周第一方向C1側へ向かうように延びる形状とされている。
そして、上記のように、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73の周方向Cの長さは、3スロットピッチ分より長く、具体的には、本例では3.5スロットピッチ分に設定されているとともに、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73の周方向Cの長さは2スロットピッチ分に設定されている。すなわち、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74は、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74に対して周第一方向C1側に配置される。また、本例では、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74は、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74と同じ軸方向L位置に配置される。よって、図5に示すように、第一セット端周方向接続部51の第一重ね巻セット61に接続される側とは反対側(本例では周第一方向C1側)の突出部73は、第二セット端周方向接続部52の第一重ね巻セット61に接続される側(本例では周第一方向C1側)の突出部73と径方向Rに見て交差するように配置されることになる。
本実施形態では、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73は、周第一方向C1側に向かうに従って径方向反界磁側(本例では径外方向R2側)に徐々に向かうような形状を有し、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74は、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74に対して径方向反界磁側(本例では径外方向R2側)に配置される。これにより、第一セット端周方向接続部51と第二セット端周方向接続部52との間の干渉を抑制しつつ、第一セット端周方向接続部51と第二セット端周方向接続部52とを適切に配置することが可能となっている。本実施形態では、第二セット端周方向接続部52の周第一方向C1側の突出部73が、第二セット端周方向接続部52の第一重ね巻セット61に接続される側の突出部73であり、本発明における「第一対象突出部」に相当する。また、本実施形態では、第一セット端周方向接続部51の周第一方向C1側の突出部73が、第一セット端周方向接続部51の第一重ね巻セット61に接続される側とは反対側の突出部73であり、本発明における「第二対象突出部」に相当する。
ところで、上記のように、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74は、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74に対して周第一方向C1側に配置される。具体的には、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74は、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74に対して周第一方向C1側に1スロットピッチ分未満の長さ(本例では0.5スロットピッチ分)だけずらして配置されている。よって、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74は、径方向Rに見て、第一重ね巻セット61内の重ね巻部32(識別番号「17」から「20」までのセグメント導体7が構成する重ね巻部32)を構成する基本セグメント導体7aの先端部74と、第二重ね巻セット62内の重ね巻部32(識別番号「37」から「40」までのセグメント導体7が構成する重ね巻部32)を構成する基本セグメント導体7aの先端部74との間に配置される。すなわち、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74は、径方向Rに見て、1スロットピッチ分の間隔をあけて周方向Cに隣接する同相の接合部の間(本例では中央位置)に、当該同相の接合部と隣接して配置される。よって、動力線や中性点等(本例では動力線)に接続される第一セット端周方向接続部51の先端部74を、他相の相コイル31が備える接合部から離間して配置し、当該先端部74の絶縁を確保するのが容易な構成となっている。
なお、第四セット端周方向接続部54は、第一セット端周方向接続部51に対して周第二方向C2側に6スロットピッチ分ずらして配置されていることを除けば第一セット端周方向接続部51と同様に構成されている。また、第三セット端周方向接続部53は、第二セット端周方向接続部52に対して周第二方向C2側に6スロットピッチ分ずらして配置されていることを除けば第二セット端周方向接続部52と同様に構成されている。そのため、ここでは、第三セット端周方向接続部53と第四セット端周方向接続部54についての詳細な説明は省略する。
4.その他の実施形態
最後に、本発明に係るその他の実施形態を説明する。なお、以下の各々の実施形態で開示される特徴は、その実施形態でのみ利用できるものではなく、矛盾が生じない限り、別の実施形態にも適用可能である。
(1)上記の実施形態では、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74が、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74に対して径方向反界磁側(本例では径外方向R2側)に配置される構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74が、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74に対して周第一方向C1側の位置において、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74と同じ径方向Rの位置或いは当該位置より径方向界磁側(本例では径内方向R1側)に配置された構成とすることも可能である。第三セット端周方向接続部53及び第四セット端周方向接続部54についても同様である。
(2)上記の実施形態では、重ね巻部32が、スロット22に対して軸方向Lに挿入可能な複数の基本セグメント導体7aを用いて形成されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、一つの重ね巻部32が、1本の線状導体により連続成形された構成とすることも本発明の好適な実施形態の一つである。このような構成は、ステータコア2が、円筒状のコアを周方向Cに分割してなる複数の分割コアで構成される場合に好適である。また、上記の実施形態では、重ね巻部32を構成する基本セグメント導体7aがU字状セグメント導体である構成を例として説明したが、重ね巻部32を構成するセグメント導体を、導体渡り部72を備えずに軸方向Lの両側に突出部73を備えたI字状或いはL字状のセグメント導体とすることもできる。
(3)上記の実施形態では、第一セット端周方向接続部51が備える導体渡り部72の形状、第二セット端周方向接続部52が備える導体渡り部72の形状、第一重ね巻セット61内のセット内周方向接続部5aが備える導体渡り部72の形状、及び第二重ね巻セット62内のセット内周方向接続部5aが備える導体渡り部72の形状が、全て同一の形状とされている構成を例として説明したが、これらの内の何れか一部の導体渡り部72が残りの導体渡り部72とは異なる形状に形成された構成とすることも可能である。第三セット端周方向接続部53、第四セット端周方向接続部54、第三重ね巻セット63、及び第四重ね巻セット64についても同様である。
(4)上記の実施形態では、周方向接続部5が備える双方の突出部73に、第一屈曲部81及び第二屈曲部82が形成された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、周方向接続部5が備える双方の突出部73の内の周第一方向C1側の突出部73にのみ、第一屈曲部81及び第二屈曲部82が形成された構成とすることもできる。この構成では、周方向接続部5の周第二方向C2側の突出部73を、導体辺部71の延長線上に配置された直線状に形成することができる。また、この構成では、重ね巻部32を構成する基本セグメント導体7aについては、基本セグメント導体7aの周第二方向C2側の突出部73にのみ第一屈曲部81及び第二屈曲部82を形成し、周第一方向C1側の突出部73は導体辺部71の延長線上に配置された直線状に形成することができる。
(5)上記の実施形態では、第一屈曲部81や第二屈曲部82が、導体辺部71と平行に延びるように形成された突出部73を、導体辺部71のスロット22内への挿入後に屈曲して形成されたものとされている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、第一屈曲部81や第二屈曲部82が予め形成されたセグメント導体7を、スロット22の開口部側(本例では、径内方向R1側)からスロット22に対して径方向Rに挿入する構成とすることも可能である。
(6)上記の実施形態では、動力線から中性点に向かって、第一重ね巻セット61、第二重ね巻セット62、第三重ね巻セット63、及び第四重ね巻セット64が、記載の順に直列に接続されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、第一重ね巻セット61と第二重ね巻セット62とが直列に接続されてなる重ね巻セット組と、第三重ね巻セット63と第四重ね巻セット64とが直列に接続されてなる重ね巻セット組とが、互いに並列に接続された構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(7)上記の実施形態では、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73の先端部74が動力線に接続され、第四セット端周方向接続部54を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73の先端部74が中性点に接続される構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73の先端部74、及び第四セット端周方向接続部54を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73の先端部74の双方に動力線が接続される構成や、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73の先端部74が中性点に接続され、第四セット端周方向接続部54を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の突出部73の先端部74が動力線に接続される構成とすることもできる。
(8)上記の実施形態では、第一セット端周方向接続部51の周第一方向C1側の突出部73が、第二セット端周方向接続部52の周第一方向C1側の突出部73と径方向Rに見て交差するように配置される構成を例として説明したが、これらが径方向Rに見て交差しないように配置された構成とすることも可能である。また、上記の実施形態では、第一セット端周方向接続部51を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74が、第二セット端周方向接続部52を構成する異形セグメント導体7bの周第一方向C1側の先端部74に対して周第一方向C1側に1スロットピッチ分未満の長さだけずらして配置されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、第一セット端周方向接続部51の周第一方向C1側の先端部74が、第二セット端周方向接続部52の周第一方向C1側の先端部74と同じ周方向C位置に配置された構成や、第二セット端周方向接続部52の周第一方向C1側の先端部74に対して周第一方向C1側に1スロットピッチ分以上の長さ(例えば1スロットピッチ分)だけずらして配置された構成、更には、第二セット端周方向接続部52の周第一方向C1側の先端部74に対して周第二方向C2側にずらして配置された構成とすることも可能である。
(9)上記の実施形態では、コイル3が、各スロット22内に導体辺部71が径方向Rに10個配列された10層巻構造である構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、各スロット22内に配列される導体辺部71の個数は適宜変更可能(特に偶数が望ましい。)である。
(10)上記の実施形態では、接合対象となる一対のセグメント導体7は、互いに径方向Rに隣接する先端部74同士が径方向Rに接合される構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、セグメント導体7が備える一対の突出部73の内の少なくとも一方に径方向Rのオフセット屈曲部が形成され、接合対象となる一対のセグメント導体7が、互いに周方向Cに隣接する先端部74同士が周方向Cに接合される構成とすることもできる。
(11)上記の実施形態では、セグメント導体7を構成する線状導体の延在方向に直交する断面の形状が矩形状である構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、当該線状導体の断面形状を、円形状、楕円形状、矩形以外の多角形状等とすることも可能である。
(12)上記の実施形態では、本発明に係る回転電機用電機子を、インナロータ型の回転電機用のステータに適用した場合を例として説明したが、アウタロータ型の回転電機用のステータに適用することもできる。このような構成では、径内方向R1側が、本発明における「径方向反界磁側」に相当する。また、本発明に係る回転電機用電機子を、固定界磁型の回転電機用のロータに適用することも可能である。
(13)上記の実施形態では、周第一方向C1が、ステータ1を軸第一方向L1側から見た場合における反時計回りの方向と一致し、周第二方向C2が、ステータ1を軸第一方向L1側から見た場合における時計回りの方向と一致する構成を例として説明したが、周第一方向C1と周第二方向C2とを逆にすることも当然に可能である。
(14)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、本願の特許請求の範囲に記載された構成及びこれと均等な構成を備えている限り、特許請求の範囲に記載されていない構成の一部を適宜改変した構成も、当然に本発明の技術的範囲に属する。
本発明は、円筒状のコア基準面の軸方向に延びるスロットが当該コア基準面の周方向に複数分散配置されている電機子コアと、スロット内に配置される導体辺部を有して電機子コアに巻装されたコイルと、を備えた回転電機用電機子に好適に利用することができる。
1:ステータ(回転電機用電機子)
2:ステータコア(電機子コア)
21:コア基準面
22:スロット
3:コイル
31:相コイル
32:重ね巻部
5:周方向接続部
51:第一セット端周方向接続部(第二周方向接続部)
52:第二セット端周方向接続部(第一周方向接続部)
53:第三セット端周方向接続部(第一周方向接続部)
54:第四セット端周方向接続部(第二周方向接続部)
61:第一重ね巻セット(コイル部、対象コイル部)
62:第二重ね巻セット(コイル部)
63:第三重ね巻セット(コイル部)
64:第四重ね巻セット(コイル部、対象コイル部)
7:セグメント導体
71:導体辺部
72:導体渡り部
73:突出部
74:先端部
81:第一屈曲部(周方向屈曲部)
L:軸方向
C:周方向
C1:周第一方向
C2:周第二方向
R:径方向

Claims (6)

  1. 円筒状のコア基準面の軸方向に延びるスロットが当該コア基準面の周方向に複数分散配置されている電機子コアと、前記スロット内に配置される導体辺部を有して前記電機子コアに巻装されたコイルと、を備えた回転電機用電機子であって、
    前記コイルは、複数の互いに異なる相の相コイルを備え、各相コイルは、一対の前記スロットのそれぞれに複数の前記導体辺部が配置されて当該一対のスロット間に複数回巻回されてなる重ね巻部と、少なくとも一端が前記重ね巻部に接続される周方向接続部と、を備え、
    前記周方向接続部は、一対の前記導体辺部と、当該一対の導体辺部の間を前記電機子コアの軸方向外側で接続する導体渡り部と、前記導体渡り部とは軸方向反対側において当該一対の導体辺部のそれぞれから延びて前記電機子コアから軸方向に突出する突出部と、を備え、
    前記各相コイルは、前記コア基準面の周方向に沿って一定ピッチで配置された複数の前記重ね巻部と当該重ね巻部の間を接続する前記周方向接続部とを有する第一コイル部と、前記第一コイル部に対して周方向におけるいずれか一方側に1スロットピッチ分ずらして配置され、前記コア基準面の周方向に沿って一定ピッチで配置された複数の前記重ね巻部と当該重ね巻部の間を接続する前記周方向接続部とを有する第二コイル部とを備え、
    前記第一コイル部と前記第二コイル部とを接続する前記周方向接続部が第一周方向接続部であり、前記第一コイル部及び前記第二コイル部のいずれか一方である対象コイル部の前記第一周方向接続部との接続部とは反対側の端部に接続される前記周方向接続部が第二周方向接続部であり、
    前記第一周方向接続部が備える一対の前記導体辺部の間隔は、前記第二周方向接続部が備える一対の前記導体辺部の間隔と同じとされ、
    前記第二周方向接続部の前記導体渡り部が前記第一周方向接続部の前記導体渡り部と同じ径方向位置で周方向に1スロットピッチ分ずらして配置されている回転電機用電機子。
  2. 前記第一コイル部及び前記第二コイル部の内の前記対象コイル部とは異なるコイル部が、前記対象コイル部に対して前記コア基準面の周方向のいずれか一方側である周第一方向側に1スロットピッチ分ずらして配置され、
    前記第二周方向接続部の前記対象コイル部に接続される側とは反対側の前記突出部である第二対象突出部が、前記第一周方向接続部の前記対象コイル部に接続される側の前記突出部である第一対象突出部と前記コア基準面の径方向に見て交差するように配置され、
    前記第二対象突出部の先端部が、前記第一対象突出部の先端部に対して前記周第一方向側に1スロットピッチ分未満の長さだけずらして配置されている請求項1に記載の回転電機用電機子。
  3. 前記第一対象突出部と前記第二対象突出部との双方は、延出元の前記導体辺部から前記周第一方向側へ向かうように延びる形状とされており、
    前記第二対象突出部の延出元の前記導体辺部が、前記第一対象突出部の延出元の前記導体辺部に対して前記周第一方向とは反対側の周第二方向側における同じ径方向位置に配置されているとともに、前記第二対象突出部の先端部が、前記第一対象突出部の先端部に対して、前記コア基準面の径方向における界磁とは反対側である径方向反界磁側に配置されている請求項2に記載の回転電機用電機子。
  4. 前記周方向接続部が備える一対の前記突出部の少なくともいずれか一方は、先端部を前記導体辺部とは異なる周方向位置とするための周方向屈曲部を備え、
    前記周方向屈曲部は、前記導体辺部と平行に延びるように形成された前記突出部を、前記導体辺部の前記スロット内への挿入後に屈曲して形成されたものである請求項1から3のいずれか一項に記載の回転電機用電機子。
  5. 前記第一周方向接続部が備える前記導体渡り部の形状、前記第二周方向接続部が備える前記導体渡り部の形状、前記第一コイル部内の前記周方向接続部が備える前記導体渡り部の形状、及び前記第二コイル部内の前記周方向接続部が備える前記導体渡り部の形状が、全て同一の形状とされている請求項1から4のいずれか一項に記載の回転電機用電機子。
  6. 前記重ね巻部は、前記スロットに対して軸方向に挿入可能な複数のセグメント導体を用いて、当該セグメント導体の前記電機子コアから軸方向に突出する突出部同士を接合して構成されている請求項1から5のいずれか一項に記載の回転電機用電機子。
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