JP2012054993A - メッシュネットワーク内のスペクトル使用効率を増大させるための方法と装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メッシュネットワーク内のスペクトル使用効率を増大させるための方法と装置を提供する。
【解決手段】メッシュネットワークアクセスポイント(AP)は地理的な地域上に展開される。APは他の搬送波のための通信チャネルをモニタし、それに応じて送信する。APは他の搬送波が感知されると、もしメッシュネットワークの効率が改善されれば、選択的に共同送信する。APは監視搬送波対干渉波比に基づいて送信レートを選択する。APは搬送波対干渉波比およびスペクトル効率を増加させるために指向性アンテナを使用する。AP送信スケジュールが適用可能であり、そして監視搬送波対干渉波測定値に従って調節される。
【選択図】図10

Description

優先権の主張
本特許出願は2006年3月3日提出の仮出願番号第60/778,747号への優先権を主張し、そしてそれに関しておよびそれによって譲受人に譲渡され、引用によってこの中に明確に組み込まれる。
この開示はメッシュネットワーク(mesh network)に関する。より詳しくは、この開示はメッシュネットワークを通してデータフローを管理するための方法および装置に関する。
近年、高速データサービスへの広範囲に亘るアクセスのための需要に増加があった。電気通信産業は種々様々な無線製品およびサービスを提供することによって需要の増加に対応した。これらの製品およびサービスを相互運用可能にするための努力において、電気および電子技術者協会(IEEE)は1組の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)標準、例えば、IEEE802.11を公布した。これらの標準に従う製品およびサービスはしばしば無線ポイント内でマルチポイント構成にネットワーク化される。1つの構成では、個々の無線装置(例えば、局)は、使用可能な帯域幅を共有する無線装置の各々と共に、インターネットアクセスポイントと直接通信できる。
もっと効率的で弾力のあるネットワークはメッシュネットワークの使用により実現されることができる。メッシュネットワークは複数の無線メッシュポイントを有する分布ネットワークである。メッシュネットワーク内の各メッシュポイントはトラフィックストリーム(TS)を受信して、このTSを次のメッシュポイントに中継することができるレピータとして動作できる。TSはメッシュポイントからメッシュポイントにホッピングすることによって生起メッシュポイントから受端メッシュポイントに進むことができる。TSルーチングアルゴリズムはTSが彼らの生起メッシュポイントから彼らの受端メッシュポイントに効率よく送られる。TSルーチングアルゴリズムはこのメッシュネットワーク内の変化に動的に順応することができ、そしてこのメッシュネットワークをより効率的で弾力的にすることができる。例えば、メッシュポイントがTSを処理するのに忙し過ぎるかあるいはメッシュポイントがこのメッシュネットワークから消滅した事象では、TSルーチングアルゴリズムはこのTSをこのメッシュネットワーク内の他のメッシュポイントを通して受端メッシュポイントに送ることができる。
メッシュネットワークはしばしば種々の動作特性を有する1階層のメッシュポイントを含むことができる。あるメッシュネットワーク構造では、クライアントはこの階層の底にあるメッシュポイントである。クライアントはラップトップコンピュータまたはパーソナルディジタルアシスタントのような個々の無線装置である。アクセスポイント(AP)はこのメッシュネットワークのための無線骨格を形成しているクライアントより上の層にあるメッシュポイントである。あるAPは有線であり、そしてそれらはこのメッシュネットワークと他のネットワークとの間のブリッジを形成するのでゲートウェイと呼ばれる。他のAPは無線であってもよく、そしてそれらはクライアントとゲートウェイとの間のTSを送ることができるのでルータと呼ばれる。
現在、メッシュネットワークを通してTSを送るための通常受け入れられる標準はない。無線メッシュネットワークのための標準を作り出すことおよび無線メッシュネットワークを通したダイナミックルーチングはIEEE802.11ワーキンググループの目的の1つである。1標準は、この標準に従う無線装置およびサービスが相互運用可能であることを保証する。802.11または他の標準に従う無線装置およびサービスの大規模な生産はメッシュネットワークの使用および展開を増加させることを約束する。
無定形のそして小さい地理的な地域内に分布された通信装置の展開は、特に大きいトラフィック負荷を運ぶAPのようなメッシュポイントのために、使用可能なスペクトルの効率的な使用を必要とする。メッシュネットワーク内で使用可能なスペクトルの生産的な使用を増加させる装置および方法が望ましいことはこの分野の技術者によって認められた。
メッシュネットワーク内の通信チャネルの使用を管理することに関する方法は1つまたはそれ以上の搬送波のための通信チャネルをモニタすること、1つまたはそれ以上の搬送波のための信号強度を測定することおよびもし信号強度が条件に合えばデータを送信することを含む。無線アクセスポイント間のアクセスポイント通信を動的にスケジューリングすることに関する方法は第1のアクセスポイントで使用可能なチャネル上の干渉条件を決定することおよびもしこの干渉条件が条件に合えば第2のアクセスポイントに送信するように第1のアクセスポイントをスケジューリングすることを含む。
メッシュネットワークは地理的な地域上に分布されたゲートウェイおよびルータを含む複数のネットワークアクセスポイント(AP)を有する。ゲートウェイは有線APであってもよい。ルータはクライアント(例えば、無線装置)とゲートウェイとの間でTSを送る無線APであってもよい。APは、いつ、および送信すべきかどうかを決定するために彼らの地域における通信チャネルの状態を動的に判断することができる。APは他のAPから送信された搬送波の受信強度を彼らの位置で感知することができる。各APは監視搬送波の各々との共同送信の効果を推定することができる。もし共同送信がメッシュネットワークのスペクトル効率を増加させるならば、このAPは送信することができる。APはまた搬送波対干渉波比を推定し、それによって彼らの伝送速度を調節することもできる。APはまた指向性アンテナを使用して彼らのデータリンクをセクター化することもできる。APはまたメッシュネットワーク環境内で変更することもできる。
1実施形態による例示的なメッシュネットワークを示す図。 1実施形態による図1の例示的なメッシュネットワークを通したTSフローの例示的な地形を示す図。 1実施形態によるキャリアセンス多元接続(CSMA)に従うメッシュネットワーク内のTSフロー対を示す図。 1実施形態によるソフトCSMAに従うメッシュネットワーク内の共同送信TSフロー対を示す図。 1実施形態による同期伝送がゲートウェイとルータとの間で発生しうるTSフロー対を示すブロック図。 1実施形態によるメッシュネットワークの一部分内のTSフロー対間の他局間干渉を示す図。 1実施形態によるメッシュネットワークの一部分内のアンテナセクタリングを示す図。 1実施形態による直交周波数分割多元アクセス(OFDMA)を使用しているメッシュネットワークからの一群を示す図。 1実施形態によるメッシュネットワークの効率を改善するためのスペクトル再利用の方法を示す図。 1実施形態によるメッシュネットワークの効率を改善するためのアンテナセクタリングの方法を示す図。 1実施形態によるメッシュネットワークのスペクトル効率を下げるために周波数再利用を増加させるためのOFDMAの方法を示す図。 1実施形態によるメッシュネットワーク内の通信チャネルの使用を管理することに関する装置のための例示的なコンポーネントおよび装置のための手段を示す図。
この開示の特徴、対象および長所は図面とともに採用された時に下に述べる詳細説明からさらに明白になるであろう。
この開示のいろいろな特徴の実施形態を実施する方法およびシステムがここで図面を参照して記述されるであろう。図面および関連する説明はこの開示の実施形態を図示するようにそしてこの開示の範囲を限定しないように提供される。明細書における“1つの実施形態”または“1実施形態”の引用は、この実施形態に関して記述された特定の特徴、構造、または特性がこの開示の少なくとも1実施形態内に含まれることを示すことを意図する。明細書内のいろいろな箇所におけるフレーズ“1つの実施形態では”または“1実施形態”の出現は必ずしも同じ実施形態をすべて引用することではない。図面の全体を通して、参照番号は参照素子間の一致を示すために再使用される。さらに、各参照番号の第1数字はその素子が最初に現われる図を示す。
図1は1実施形態による例示的なメッシュネットワーク100を示す図である。1つの実施形態では、メッシュネットワーク100は12ゲートウェイ102(円内ドットによって表示)および76ルータ104(ドットによって表示)を有する。代表的な部分106は3ゲートウェイ102および18ルータ104を含む。
ゲートウェイ102は有線アクセスポイント(AP)であってもよい。ゲートウェイ102はメッシュネットワークと他のネットワークとの間のブリッジを形成することができる。例えば、1つまたはそれ以上のゲートウェイ102はインターネットに有線接続されることができ、このようにメッシュネットワーク100をインターネットに橋絡する。ルータ104はゲートウェイ102および他のルータ104と通信する無線APであってもよい。APはメッシュネットワーク100内の通信フローのための骨格と類似の構造を提供できる。APは、ラップトップコンピュータ、移動電話機、およびパーソナルディジタルアシスタントのような、クライアント(図示せず)と通信できる。APは1つまたはそれ以上の通信チャネルにより他のAPと通信できる。APはまた1つまたはそれ以上の通信チャネルによりクライアントとも通信できる。
クライアントに結ばれたTSはゲートウェイ102を通してメッシュネットワーク100に入ることができる。クライアントからのTSはゲートウェイ102を通してメッシュネットワーク100を出発することができる。ゲートウェイ102の1つに近いクライアントはゲートウェイ102の1つに直接無線リンクを設けることができる。ゲートウェイ102の1つの領域外のクライアントは1つまたはそれ以上のルータ104によりゲートウェイ102に間接無線リンクを設けることができる。
図1のメッシュネットワーク100はセルラ構成として示される。各ゲートウェイ102は一群を形成している6ルータ104によって囲まれてもよい。このセルラ構成は一例として示される。任意のメッシュネットワークのトポロジーは大いに地形によるかもしれない。例えば、大学構内に展開されたメッシュネットワークは擬似ランダムと思われるトポロジーを有するかもしれない。ゲートウェイ102は屋上に搭載されたアンテナと接続されたインターネット配線ビル内に配置されたコンピュータであってもよい。ルータ104は便利な電源を供給している街灯柱と同じ場所に配置されてもよい。このトポロジーは大学にそのインターネットカバレッジをインターネット配線ビルから離れた大学構内の地域に安く拡大させることができる。このトポロジーは不規則なセル形態およびサイズという結果になるが、この原理および検討されたアイディアはこの中に適用される。
図2は1実施形態による図1の例示的なメッシュネットワークを通したTSフローの例示的な地形を示す図である。特に、図2はメッシュネットワーク100のゲートウェイ102とルータ104との間でネゴシエートされた例示的なTS特権を示す。ルータ104の大部分は最も近いゲートウェイ102とネゴシエートされた直接無線リンクを有してもよい。しかしながら、いくつかのルータ104はもう1つのルータを介してゲートウェイ102に間接無線リンク204をネゴシエートしたかもしれない。間接リンク204については、TSは1つのルータからもう1つのルータにホップすることができる。間接リンク204は多くの理由で下記を含んで設けられることができる:シャドーイング、ゲートウェイ102との直接リンクの設立を防ぐこと;それがほとんど能力いっぱいで動作しているのでゲートウェイ102はルータ104へのアクセスを拒否すること;および最も近いゲートウェイ102の近傍における多すぎるTSトラフィック。
ゲートウェイ102とルータ104との間の直接リンク202および間接リンク204はメッシュネットワーク100を弾力的にして、順応可能にさせる。ゲートウェイ102を直接にアクセスできないルータ104は、他のルータを介してゲートウェイ102にTSを順方向転送することができる。ルータ104はまた他のルータを介してゲートウェイ102から順方向転送されたTSを受信することもできる。TSは動作できないまたは使用中のゲートウェイ102およびルータ104を巡って送られることができる。各ゲートウェイ102およびルータ104はまたそれの無線リンクおよびこれらのリンクのデータレートをネゴシエートすることもできる。各ゲートウェイ102およびルータ104は負荷を平均させようと試み、不完全なトポロジーに順応し、または対数正規シャドーイングに順応することができる。各ゲートウェイ102およびルータ104はそれがそのデータリンクを適切に管理することができるように搬送波対干渉波比を推定または測定できる。
図3は1実施形態によるCSMAに従うメッシュネットワーク100内のTSフロー対301を示す図である。この実施形態では、ゲートウェイ102およびルータ104は他のゲートウェイおよびルータの搬送波のための通信チャネルをモニタする。もし搬送波が感知されれば、ゲートウェイ102およびルータ104はTSを送信することを無効にする。この方法では、他局間干渉は最小化される。例えば、もしゲートウェイ302がルータ304に送信中であれば、その後ゲートウェイ302の搬送波はルータ306,308,310,312,314,316および318によって感知されることができる。これらのルータはゲートウェイ302の搬送波がもはや感知されなくなるまで送信できない。
多くのファクタは送信の間中どのルータがゲートウェイの搬送波を感知するかに影響を及ぼすことができる。これらのファクタはゲートウェイ302の送信電力、対数正規シャドーイング、環境条件、等を含んでもよい。ゲートウェイ302の搬送波は非近傍のルータ316および318と同様に近傍のルータ306,308,310,312および314で感知されることができる。ある実施形態では、ゲートウェイ302の搬送波は他のゲートウェイによって感知されることができる。
7つのTSフロー対301(例えば、ゲートウェイ302およびルータ304)が図3に示される。ゲートウェイまたはルータは送信の前にもう1つの搬送波を感知できないのでTSフロー対301は数が制限される。しかしながら、相対的に少量のリンクツーリンク他局間干渉がありそうなのでこのネットワークのリンクは相対的に効率がよい。
図4は1実施形態によるソフトCSMAに従うメッシュネットワーク内の共同送信TSフロー対402を示す図である。ゲートウェイ102およびルータ104は他のゲートウェイおよびルータのための通信チャネルをモニタする。もし搬送波が感知されれば、ゲートウェイまたはルータは、もしゲートウェイまたはルータがチャネル上に共同送信すればメッシュネットワーク100のスペクトル効率が改善されることができるかどうかを評価する。例えば、ゲートウェイ404はルータ406と共に1リンクを持つことができる。ゲートウェイ408はゲートウェイ404の搬送波を感知できるかもしれない。しかしながら、ゲートウェイ404の搬送波はゲートウェイ408でかなりよく減衰されるかもしれない。ゲートウェイ408はゲートウェイ404の信号強度を判断し、そしてルータ410と共に1リンクを設けることを決定することができる。
設けられたリンクはいくらかの他局間干渉を持つかもしれず、そして干渉無しであるほど強くないかもしれない。ゲートウェイ408はまたルータ410へのそれのデータレートを他局間干渉によるルータ410での予測信号対雑音電力比におけるいくらかの減少を補償するように調節することもできる。同様に、ゲートウェイ402はルータ404へのそれのデータレートをその信号対雑音電力比におけるいくらかの減少を補償するように調節することができる。
いくらかの他局間干渉を許すことによって、それぞれ個々のフロー対の処理能力は減少される。しかしながら、メッシュネットワーク内のフロー対の数は増加されるかもしれない。この実施形態では、メッシュネットワークによって保持されたフロー対の数は12である。このように、この実施形態では、個々のリンク効率は減少されるが、しかし総計のメッシュ処理能力は増加される。メッシュネットワークにより運ばれた情報量は次式に比例することが示されることができる。
Nlog2(1+γ)
ここで、N=リンク数;および
γ=平均搬送波対干渉波比
ゲートウェイおよびルータのおのおのは監視された感知搬送波電力のテーブルを維持できる。ゲートウェイおよびルータは共同送信がメッシュ効率を増加させるか減少させるであろうかの決定をすることができる。もしも共同送信がメッシュ効率を増加させれば、彼らは送信できる。ゲートウェイおよびルータはその後TSフロー対402の各々の個々のデータレートを最適化するために推定または測定された他局間干渉に基づいて彼らのデータレートを調節することができる。
図5は1実施形態による同期伝送がゲートウェイ102とルータ104との間で発生しうるTSフロー対502を示す図である。ゲートウェイ102からルータ104への伝送はゲートウェイ102からルータ104への相対方位に基づいて調節されることができる。説明図は全TSフロー対がゲートウェイ102の北北東にあるルータ104を有することを示す。
TSフロー対502は時分割多重アクセス(TDMA)スキームにより同期化されてもよい。例えば、第1のタイムスロットは北北東への相対方位を有するルータ104に送信しているゲートウェイ102に割り当てられてもよい。第2のタイムスロットは東への相対方位を有するルータ104に送信しているゲートウェイ102に割り当てられてもよい。第3のタイムスロットは南南東内のルータ104に送信しているゲートウェイ102に割り当てられてもよい。第4のタイムスロットは南南西内のルータ104に送信しているゲートウェイ102に割り当てられてもよい。第5のタイムスロットは西内のルータ104に送信しているゲートウェイ102に割り当てられてもよい。第6のタイムスロットは北北西内のルータ104に送信しているゲートウェイ102に割り当てられてもよい。
図6は1実施形態によるメッシュネットワーク100の一部分内のTSフロー対間の他局間干渉を示す図である。上で検討されたように、もし他局間干渉が黙認されれば、メッシュネットワーク100の効率は改善されることができる。ゲートウェイ602はルータ604とリンクを設けた。このリンクからの無線周波数エネルギーのいくつかはゲートウェイ606およびルータ608の両者によって感知されることができる。もし感知された搬送波強度が十分に低ければ、ゲートウェイ606はメッシュネットワーク100の総効率を改善するルータ608とリンクを設けることができる。
説明図上では、もしわれわれが図6内に示された2リンクはメッシュネットワーク100内の唯一のリンクであると仮定すれば、メッシュ処理能力容量における改善は以下の式:Nlog2(1+γ)、ここでN=リンク数、そしてガンマは各リンク(全リンクについて等しいと仮定する)について達成されたSNRである、を使用して推定されることができる。例えば、もしゲートウェイ602およびルータ604(例えば、2装置のみがメッシュネットワーク内でイネーブル)の間のリンクのSNRが20dBであれば、シングルリンクのスペクトル効率は他局間干渉無しにNlog2(1+γ)=1log2(1+100)=6.65bps/Hzである。もしゲートウェイ602と606とが共同送信中であり、そして各リンク上で監視されたSNRが相互他局間干渉のため17dBであれば、シングルリンクのスペクトル効率はNlog2(1+γ)=1log2(1+50)=5.67bps/Hzである。しかしながら、われわれは群106内の2リンクをイネーブルにしたので、スペクトル効率は2リンクが伝送中であるため11.35bps/Hsに増加した。このように、この実施形態では、情報処理能力がほとんど2倍になるので、2重リンクを設けて他局間干渉を黙認することには慎重になるであろう。他局間干渉の結果として個々のリンク効率において15%だけの減少にもかかわらず処理能力効率はほとんど2倍になる。
もしいくつかのゲートウェイおよび/またはルータが雑音消去を使用すればメッシュネットワーク100の処理能力も改善されることができる。多重入力多重出力(MIMO)空間チャネルはいくつかのゲートウェイおよびルータ上で使用されることができる。MIMOはマルチ素子アンテナの使用により実現されることができる。例えば、マルチ素子アンテナは4×4,4×2または2×2グリッドのアンテナ素子が特徴になりうる。ゲートウェイまたはルータは指向性アンテナビームを生成するアンテナ素子に結びつけられた信号に位相遅延を導入することができる。指向性アンテナビームは特定のゲートウェイ、ルータまたはセクターに対してビームを集束させるためにこのゲートウェイまたはルータに適用されることができる。ゲートウェイまたはルータはまたこのゲートウェイまたはルータに興味がある複数エリア上でビームを集束させる2つまたはそれ以上の指向性ビームを生成するように位相遅延を導入することもできる。
アンテナの素子のいくつかはまた干渉消去のためにも使用されることができる。干渉消去は他局間干渉を減少させるために特に効果的でありうる。例えば、ゲートウェイ602はルータ608からの大きい搬送波を感知できる。もしゲートウェイ602がMIMOアンテナを有するならば、それは到着信号およびルータ608の方向から到着している消去信号を比較するためにそのアンテナの2つまたはそれ以上の素子を使用することができ、他局間干渉源としてのルータ608を減少または除去させる。干渉消去はアンテナナルステアリングと実質的に類似している。
図7は1実施形態によるメッシュネットワーク100の一部分内のアンテナセクタリングを示す図である。ゲートウェイおよび/またはルータは搬送波対干渉波比を改善するために扇形分割アンテナを使用する。この搬送波信号強度はアンテナ利得により増加されることができ、そして他局間干渉は共同送信ゲートウェイおよびルータからの干渉を減らすことによって減少されることができる。例えば、ゲートウェイ702は扇形分割アンテナ能力と同様に両方の全方向性アンテナ能力を有してもよい。ゲートウェイ702は、それが送信要求(RTS)メッセージを感知するまでそれの全方向性アンテナを使用している通信チャネルをモニタできる。ゲートウェイ702はRTSを送ったルータ、例えば、ルータ704とのリンクを設けるためにそれの扇形分割アンテナ能力を使用してもよい。ルータ704はまた予測搬送波対干渉波比(expected carrier-to-interference ratio)をさらに増加させる扇形分割アンテナ能力を使用してもよい。
各アンテナセクターは全方向性アンテナ上でほとんど10dBのアンテナ利得を提供する120度であってもよい。各アンテナセクターはまたいっそう大きい利得とより少ない他局間干渉とを提供するためにより小型であってもよい。アンテナセクタリングは、例えば、第1のセクターは0〜120度の相対方位を有することができ、第2のセクターは121〜240度の相対方位を有することができ、そして第3のセクターは241〜359度の相対方位を有することができるメッシュネットワークセクタリングスキームに従ってもよい。あるいは、セクタスキームは送信および受信スペースを独立してセクタリングする各ゲートウェイおよびルータと共にその場限りであってもよい。
図8は1実施形態による直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)を使用しているメッシュネットワークからの一群を示す図である。この実施形態では、ゲートウェイおよび/またはルータは搬送波対干渉波比を改善するためにOFDMAを使用する。OFDMAを使用して、ゲートウェイ802のようなゲートウェイは周波数帯801(例えば、最小周波数803と最大周波数805との間)で送信することができる。しかしながら、ルータはこの周波数帯の異なるトーンに中心を置かれたより小さい帯域で送信する。例えば、ルータ804は第1の周波数トーンf1 806を中心とする第1の周波数帯上に送信することができ、ルータ808は第2の周波数トーンf2 810を中心とする第2の周波数帯上に送信することができ、ルータ812は第3の周波数トーンf3 814を中心とする第3の周波数帯上に送信することができ、ルータ816は第4の周波数トーンf4 818を中心とする第4の周波数帯上に送信することができ、ルータ820は第5の周波数トーンf5 822を中心とする第5の周波数帯上に送信することができ、そしてルータ824は第6の周波数トーンf6 826を中心とする第6の周波数帯上に送信することができる。
図9は1実施形態によるメッシュネットワークの効率を改善するためのスペクトル再利用の方法を示すフロー図である。ゲートウェイまたはルータは搬送波のための通信チャネルをモニタする(902)。もし搬送波が感知されれば、ゲートウェイまたはルータは監視搬送波強度を蓄積する(904)。ゲートウェイまたはルータはその後送信しきい値を決定する(906)。送信しきい値は監視搬送波強度に基づいている。送信しきい値はゲートウェイまたはルータからの送信がメッシュネットワーク100のスペクトル効率を増加させるであろう統計的な期待値に基づいた値であってもよい。この期待値は上で説明されたようなレート式Nlog2(1+γ)を使用して計算されることができる。ゲートウェイまたはルータは感知搬送波強度をしきい値と比較することができる(908)。もし搬送波強度がしきい値以上であれば、この時のゲートウェイまたはルータからの共同送信はスペクトル効率を減少させる結果となるであろうこと、およびゲートウェイまたはルータは活動しないままであろうことを示す。もし搬送波が感知しきい値未満ならば、たとえメッシュネットワーク効率が増加するであろう時からいくらかの他局間干渉があるであろうとしても、ゲートウェイまたはルータは送信するであろう(910)。
図10は1実施形態によるメッシュネットワークの効率を改善するためのアンテナセクタリングの方法を示すフロー図である。ゲートウェイまたはルータは送信要求メッセージのための通信チャネルをモニタする(1010)。送信要求メッセージが監視される時には(1020)、ゲートウェイまたはルータは送信器への方位を計算する(1030)。ゲートウェイまたはルータはアンテナビームをこの方位を含むセクターに向かって集束する(1040)。セクターは全メッシュネットワークについて同じものであってもよく、あるいはそれらは個々のルータまたはメッシュネットワークに固有であってもよい。ゲートウェイまたはルータはリンクをモニタする。もしリンクがもはや設定されなければ(1050)、ゲートウェイまたはルータはこの通信チャネルをモニタし始める(1010)。
図11は1実施形態によるメッシュネットワークのスペクトル効率を下げるために周波数再利用を増加させるためのOFDMAの方法を示す図である。ゲートウェイは送信周波数チャネルを複数の周波数に分割する(1110)。固有の周波数は地域内の各ルータに割り当てられる(1120)。ルータはトーンの各々の上に中心配置されたデータリンクを設ける。ゲートウェイはトーンの各々の上で変調されたルータからのデータを受信する(1130)。
図12は1実施形態によるメッシュネットワーク内の通信チャネルの使用を管理することに関する装置のための例示的なコンポーネントおよび装置のための手段を示す図である。装置は1つまたはそれ以上の搬送波のための通信チャネルをモニタするためのモジュール1210、1つまたはそれ以上の搬送波の各々について信号強度を測定するためのモジュール1220、およびもし信号強度が条件に合うならばデータを送信するためのモジュール1230を含んでもよい。
この分野の技術者はこの中に開示された実施形態に関して記述されたいろいろな実例となる論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムが電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両者の組合せとして実施されうることを認識するであろう。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を説明するために、いろいろな実例となるコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムは一般にそれらの機能性の表現で上述された。そのような機能性がハードウェアまたはソフトウェアとして実施されるかどうかはシステム全体に課された特定のアプリケーションおよび設計の制約による。熟練技師は各特定のアプリケーションについて異なる方法で記述された機能性を実施できるが、しかしそのような実施の決定が本開示の範囲からの逸脱をひきおこすと理解されてはならない。
この中に開示された実施形態に関して記述されたいろいろな実例となる論理ブロック、モジュールおよび回路は、汎用処理装置、ディジタル信号処理装置(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理装置、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいはこの中に記述された機能を実行するように設計されたそれの任意の組合せで実施または実行されることができる。汎用処理装置はマイクロ処理装置であってもよいが、しかし代替案では、処理装置は任意の従前の処理装置、処理装置、マイクロ処理装置、またはステートマシンであってもよい。処理装置はまた計算装置の組合せ、例えば、DSPとマイクロ処理装置との組合せ、複数のマイクロ処理装置、DSPコアまたは任意の他のそのような構成とともに1つまたはそれ以上のマイクロ処理装置、として実施されることもできる。
この中に開示された実施形態に関して記述された装置、方法またはアルゴリズムはハードウェア、ソフトウェア、またはそれの組合せで直接具体化されることができる。ソフトウェアでは方法またはアルゴリズムは処理装置によって実行されうる1つまたはそれ以上の命令内で実施されることができる。この命令はRAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、着脱可能型ディスク、CDROM、あるいはこの分野では既知の任意の他の形式の蓄積媒体内に存在することができる。例示的な蓄積媒体は、この蓄積媒体から情報を読み取り、そしてそれに書き込むことができる処理装置のような処理装置に連結される。代替案では、蓄積媒体は処理装置に一体化されてもよい。処理装置と蓄積媒体とはASIC内に存在してもよい。ASICはユーザ端末内に存在してもよい。代替案では、処理装置および蓄積媒体はディスクリートコンポーネントとしてユーザ端末内に存在してもよい。
開示された実施形態の前の説明はこの分野の任意の技術者が本開示を製作または使用することを可能にするために提供される。これらの実施形態へのいろいろな変更はこの分野の技術者にはたやすく明白であるだろうし、そしてこの中に定義された包括的な原理はこの開示の精神または範囲から逸脱することに無しに他の実施形態に適用されてもよい。従って、本開示はこの中に示された実施形態に限定されるつもりはなく、しかしこの中に開示された原理および新規な特徴と矛盾しない最も広い範囲が許容されるべきである。
この開示はそれの精神または本質的な特性から逸脱すること無しに他の特定の形式で実施されることができる。記述された実施形態はすべての点において実例としてのみ、そして限定的ではないと考えられるべきであり、したがって、この開示の範囲は前述の明細書によるよりはむしろ添付のクレームによって示される。このクレームの同等物の意味および範囲内で起こるすべての変更はそれらの範囲内に含まれるべきである。

Claims (29)

  1. メッシュネットワーク内の通信資源を管理する方法であって、
    1つまたはそれ以上の搬送波のための通信チャネルをモニタし、
    該1つまたはそれ以上の搬送波のための信号強度を測定し、そして
    もし該信号強度が条件に合えばデータを送信する、
    方法。
  2. 該条件がしきい値である請求項1記載の方法。
  3. 該メッシュネットワークのスペクトル効率を増加させるように、該しきい値を調節することをさらに含む請求項2記載の方法。
  4. 該データを送信すると同時に予測搬送波電力対雑音電力比を決定することをさらに含む請求項1記載の方法。
  5. 該予測搬送波電力対雑音電力比を使用する適切なデータレートを選択することをさらに含む請求項4記載の方法。
  6. メッシュネットワーク内の通信資源を管理する方法であって、
    送信要求メッセージのための通信チャネルをモニタし、
    該送信要求メッセージへの方位を決定し、そして
    該方位に向かって指向性アンテナを調節するように信号を送信する、
    方法。
  7. 該信号が約90度と約150度との間の1次ローブ幅を示す請求項6記載の方法。
  8. 該信号が約110度と約130度との間の1次ローブ幅を示す請求項6記載の方法。
  9. 該方位をセクタテーブルと比較することをさらに含む請求項6記載の方法。
  10. 該信号が該セクタテーブル内の角度に対応する請求項9記載の方法。
  11. メッシュネットワーク内の通信資源を管理する方法であって、
    複数のトーンについて周波数帯を解析し、
    一地域の各ルータに該周波数帯内の固有のトーンを割り当て、そして
    彼らの割り当てられた周波数トーン上で変調されたデータを各ルータから受信する、 方法。
  12. 無線アクセスポイント間のアクセスポイント通信を動的にスケジューリングすることに関する方法であって、
    第1のアクセスポイントで使用可能なチャネル上の干渉条件を決定し、そして
    もし該干渉条件が条件に合えば第2のアクセスポイントに送信するように該第1のアクセスポイントをスケジューリングする
    方法。
  13. 該使用可能なチャネルを指定することをさらに含む請求項12記載の方法。
  14. 該干渉条件を有する干渉報告を処理することをさらに含む請求項12記載の方法。
  15. 該第1のアクセスポイントおよび該第2のアクセスポイントが一群のアクセスポイントの素子である請求項12記載の方法。
  16. 該干渉条件を使用して送信するように該第1のアクセスポイントのためのデータレートを決定することをさらに含む請求項12記載の方法。
  17. ビーム形成または雑音消去のために該第1のアクセスポイントで複数のアンテナ素子から1つのアンテナ素子を選択することをさらに含む請求項12記載の方法。
  18. 該干渉条件が搬送波対干渉波比を測定することによって決定される請求項12記載の方法。
  19. 実行上で機械に、
    1つまたはそれ以上の搬送波のための通信チャネルをモニタすること、
    該1つまたはそれ以上の搬送波のための信号強度を測定すること、そして
    もし該信号強度が条件に合えばデータを送信すること、
    をさせる命令を含む機械可読媒体。
  20. メッシュネットワーク内の通信資源を管理するための装置であって、
    1つまたはそれ以上の搬送波のための通信チャネルをモニタするように構成されたモニタリングモジュール、
    該1つまたはそれ以上の搬送波のための信号強度を測定するように構成された測定モジュール、そして
    もし該信号強度が条件に合えばデータを送信するように構成された送信モジュール
    を含む装置。
  21. 該条件がしきい値である請求項20記載の装置。
  22. メッシュネットワークのスペクトル効率を増加させるために該しきい値を調節するように構成された調節モジュールをさらに具備する請求項21記載の装置。
  23. 該データを送信すると同時に予測搬送波電力対雑音電力比を決定するように構成された決定モジュールをさらに具備する請求項20記載の装置。
  24. 該予測搬送波電力対雑音電力比を使用する適切なデータレートを選択するように構成された選択モジュールをさらに具備する請求項23記載の装置。
  25. メッシュネットワーク内の通信資源を管理するための装置であって、
    1つまたはそれ以上の搬送波のための通信チャネルをモニタするための手段、
    該1つまたはそれ以上の搬送波のための信号強度を測定するための手段、および
    もし該信号強度が条件に合えばデータを送信するための手段、
    を具備する装置。
  26. 該条件がしきい値である請求項25記載の装置。
  27. 該メッシュネットワークのスペクトル効率を増加させるように該しきい値を調節するための手段をさらに具備する請求項26記載の装置。
  28. 該データを送信すると同時に予測搬送波電力対雑音電力比を決定するための手段をさらに具備する請求項25記載の装置。
  29. 該予測搬送波電力対雑音電力比を使用する適切なデータレートを選択するための手段をさらに具備する請求項25記載の装置。
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