JP2012053451A - 光学フィルム - Google Patents

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章世 矢野
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聖 小松崎
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真也 疋田
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Abstract

【課題】可視光線領域における透過率を高く維持することができ、且つ耐久性能に優れ、モアレを抑制した光学フィルムおよびその用途を提供する。
【解決手段】光学フィルムは、透明フィルム基材の一方の面に基材から順にメッシュ状の電磁波遮蔽層、重合性バインダー塗布液を硬化させて形成した機能層を施し、基材の反対面に近赤外線吸収性粘着層を施している。そして、近赤外線吸収性粘着層は、粘着樹脂組成物と近赤外線吸収色素として特定のジイモニウム塩化物を含み、前記ジイモニウム塩化合物は平均粒子径が0.001〜0.1μmの微粒子分散状態で前記粘着樹脂組成物中に存在し、前記ジイモニウム塩化合物は前記粘着樹脂組成物100質量部に対して0.5〜3.0質量部含有されている。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えばプラズマディスプレイパネル等の電子ディスプレイパネルから発生する近赤外線を遮蔽するための光学フィルム、およびこれを用いた光学フィルタに関する。
近年の高度情報化社会において、電子ディスプレイ等の光エレクトロニクス機器はテレビジョンやパーソナルコンピュータのモニター用等として著しい進歩を遂げ、広く普及している。中でもプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称す)は電子ディスプレイパネルの大型化や薄型化に伴って注目を浴びているが、動作原理上発せられる近赤外線や電磁波によって、リモートコントロール機器等の周辺機器の誤動作を引き起こしたり、人体に悪影響を及ぼすといった問題がある。また、薄型化や軽量化のためには種々の機能の複合化や部材点数の削減をしなければならないという問題もある。
これらの問題を解決するための一つとして、PDPの光学フィルタには、金属メッシュをフィルム上に形成したメッシュ状の電磁波遮蔽層が広く利用されている。また、種々の機能を複合化するために、メッシュ状の電磁波遮蔽層の上に、重合性バインダー塗布液を硬化させて形成した種々の機能を備える機能層を付与し、その反対面に、近赤外線吸収層や透明粘着層を付与したディスプレイ用光学フィルタが、特許文献1に提案されている。特許文献1では、近赤外線吸収色素として、800〜1200nmの波長に吸収極大を有するフタロシアニン系色素、金属錯体系色素、ニッケルジチオレン錯体系色素、シアニン
系色素、スクアリリウム系色素、ポリメチン系色素、アゾメチン系色素、アゾ系色素、ポリアゾ系色素、ジイモニウム系色素、アミニウム系色素、アントラキノン系色素を例示しており、中でもシアニン系色素又はスクアリリウム系色素が好ましいとされている。
一方、PDPの光学フィルタに用いられる近赤外線吸収層と粘着機能層とを複合化した近赤外線吸収性粘着層を備える光学フィルタが、特許文献2に提案されている。特許文献2では、近赤外線吸収色素としてフタロシアニン化合物を複数種使用している。また、近赤外線吸収色素として特定のジイモニウム塩化合物と粘着機能層とを複合化した光学フィルタが、特許文献3に提案されている。ここでのジイモニウム塩化合物は、粘着樹脂組成物に対して0.2〜3.0質量%含有されているが、粘着層中で溶解状態にある。
特開2009−37237号公報 再表2006/090705号公報 特開2008−120924号公報
特許文献1では、公知の近赤外線吸収色素を広く使用できるとしたうえで、メッシュ状の電磁波遮蔽層を使用しているので、PDPの画素とメッシュとの干渉によりモアレ(干渉縞)が発生することが問題であった。特に、シアニン系色素又はスクアリリウム系色素が好ましいとされているが、これらの近赤外線吸収色素ではモアレの発生を抑制することはできない。また、ジイモニウム系色素も例示はされているが、その詳細については記載されていない。
特許文献2では、近赤外線吸収色素としてフタロシアニン化合物を複数種使用しているため、該フタロシアニン化合物が有する可視光線領域の吸収により可視光線領域の透過率が低下してしまい、その後の色補正が困難になるという問題があった。一方、特許文献3ではジイモニウム塩化合物が粘着層中で溶解状態にあり、安定的に耐久性能を発現することができず、経時的に近赤外線吸収能が低下するという問題があった。
そこで本発明の目的とするところは、可視光線領域における透過率を高く維持することができ、耐久性能に優れ、且つモアレを抑制した近赤外線吸収性粘着層を備える光学フィルムと、これを用いた光学フィルタを提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の手段により解決できる。
[1]透明フィルム基材の一方の面に、該基材から順にメッシュ状の電磁波遮蔽層と、重合性バインダー塗布液を硬化させて形成した機能層とが積層され、前記基材の反対面に近赤外線吸収性粘着層を備える光学フィルムであって、前記近赤外線吸収性粘着層は、粘着樹脂組成物と、近赤外線吸収色素として下記一般式(1)で表されるジイモニウム塩化物を含み、前記ジイモニウム塩化合物は、平均粒子径が0.001〜0.1μmの微粒子分散状態で前記粘着樹脂組成物中に存在し、該粘着樹脂組成物100質量部に対して0.5〜3.0質量部含有されていることを特徴とする、光学フィルム。
Figure 2012053451

(一般式(1)において、Xは電荷を中和させるために必要な陰イオンであり、R〜Rはアルキル基、環状アルキル基、又は環状アルキル基を有するアルキレン基、もしくはアルコキシ基を有するアルキレン基であり、それぞれ同一であっても異なっていても良く、置換基を有していても良い。)
[2]前記近赤外線吸収性粘着層が熱可塑性近赤外線吸収性粘着層である、[1]に記載の光学フィルム。
[3]前記近赤外線吸収性粘着層が紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層である、[1]に記載の光学フィルム。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の光学フィルムを基材に貼り合わせてなる、光学フィルタ。
本発明の光学フィルムによれば、近赤外線吸収色素として一般式(1)で表されるジイモニウム塩化物を含むことで、リモートコントロール機器等の周辺機器の誤作動を引きおこさないために赤外線領域の透過率を十分に制御した場合、例えば光の波長830nm以上における近赤外線透過率を15%以下に制御した場合であっても、色補正するに十分な程度に可視光線領域における透過率を高く維持することができる。また、前記ジイモニウム塩化合物は、平均粒子径が0.001〜0.1μmの微粒子分散状態で存在していることによって、経時的な近赤外線吸収色素の劣化を抑制し、近赤外線吸収能を維持することができる。さらに、平均粒子径が0.001〜0.1μmの微粒子分散状態で前記粘着樹脂組成物中に存在しているため、微粒子分散状態の近赤外線吸収色素がプラズマディスプレイパネルから発生する透過光を散乱することによって、メッシュ状の電磁波遮蔽層を施してもモアレの発生を抑制することができる。
以下、本発明ついて詳細に説明する。本発明の光学フィルムは、プラズマディスプレイパネル(PDP)等の電子ディスプレイパネルから発生する近赤外線を遮蔽するための光学フィルムであって、透明フィルム基材の一方の面に、該透明フィルム基材から順にメッシュ状の電磁波遮蔽層と、重合性バインダー塗布液を硬化させて形成した機能層とが積層され、反対面(他方の面)に近赤外線吸収性粘着層を備えて成る。
<透明フィルム基材>
光学フィルムに用いられる透明フィルム基材は、透明性を有している限り特に制限されないが、光の反射を抑えるため、屈折率(n)が1.55〜1.70の範囲内のものが好ましい。そのような透明フィルム基材を形成する材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET、n=1.65)等のポリエステル、ポリカーボネート(PC、n=1.59)、ポリアリレート(PAR、n=1.60)及びポリエーテルスルフォン(PES、n=1.65)等が好ましい。これらのうち、ポリエステルフィルム特にポリエチレンテレフタレートフィルムが、成形の容易性、入手の容易性及びコストの点で好ましい。
透明フィルム基材の厚みは、好ましくは25〜400μm程度、より好ましくは50〜200μm程度である。透明フィルム基材の厚みが25μmより薄い場合や400μmより厚い場合には、光学フィルムの製造時及び使用時における取り扱い性が低下して好ましくない。なお、透明フィルム基材には、各種の添加剤が含有されていてもよい。そのような添加剤として、例えば紫外線吸収剤、帯電防止剤、安定剤、可塑剤、滑剤、難燃剤等が挙げられる。また、透明フィルム基材には、易接着層を設けてもよい。この易接着層を形成する材料は特に制限されず、例えばポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等
の熱硬化性樹脂が用いられる。
<電磁波遮蔽層>
電磁波遮蔽層は、PDPから発せられる電磁波を遮蔽する層であって、一般的には大きく分けてメッシュ状の電磁波遮蔽層と薄膜積層状の電磁波遮蔽層とがあるが、本発明ではメッシュ状の電磁波遮蔽層としている。本発明におけるメッシュ状の電磁波遮蔽層は特に限定されないが、銅、亜鉛、ニッケル、銀、ステンレス、アルミニウム、或いは、これらの合金などの金属製の極細線を格子状に透明フィルム基材に保持させて形成したものである。メッシュ状の電磁波遮蔽層の形成方法としては、例えば、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フォトリソグラフ法、凹版オフセット法などである。優れた電磁波遮蔽能を有
するためには、シート抵抗(表面抵抗)が1Ω/□以下、好ましくは、0.1Ω/以下である。なお、一般的にメッシュ状の電磁波遮蔽層は、表示画素と格子状の形状との干渉によるモアレ(干渉縞)が生じるという課題があるが、本発明では後述のように特定のジイモニウム塩化合物を微粒子分散状態で使用していることで、モアレの発生を抑制できる。
<機能層>
本発明における機能層は、重合性バインダー塗布液を硬化させて形成したものであり、ハードコート層、反射防止層、防眩層などが挙げられる。ハードコート層は、傷や汚れ等からメッシュ状の電磁波遮蔽層を保護する層である。反射防止層は、光の反射を抑制する機能を有する層である。防眩層は、表面に凹凸形状を有することで光を散乱させる機能を有する層である。これらの機能層は、いずれか1種の単層でもよいし、複数層を積層してもよいし、複数種の機能の複合層とすることもできる。これらを積層する場合、ハードコート層はメッシュ状の電磁波遮蔽層の直上に設け、反射防止層はハードコート層または防
眩層の上に設ける。
重合性バインダー塗布液は、紫外線硬化性樹脂と光重合性開始剤とを含有する。紫外線硬化性樹脂は、紫外線の照射により硬化反応を生じて硬化物を形成することができる成分(化合物)であり、従来からこの種の光学フィルムに使用されている公知の紫外線硬化性樹脂を使用でき、種類は特に制限されない。係る紫外線硬化型樹脂は、紫外線硬化性の官能基を有する単量体、オリゴマー、重合体又はそれらの混合物を含む概念である。紫外線硬化型樹脂としては、例えばジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ビス(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ヘキサン等の多官能アルコールのアクリル誘導体や、ポリエチレングリコールジアクリレートポリウレタンアクリレート、種々の変性がなされ又は種々の分子量を持つウレタンアクリレート、含フッ素有機化合物の単体又は混合物等が好ましい。
含フッ素有機化合物としては、例えば1−(メタ)アクリロイロキシ−1−パーフルオロアルキルメタン、1−(メタ)アクリロイロキシ−2−パーフルオロアルキルエタン、1,10−ビスアクリロイルオキシ−1,1,10,10−テトラヒドロパーフルオロデカン、1,10−ビスビスアクリロイルオキシ−2,9−ジヒドロキシー4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン、1,9−ビスビスアクリロイルオキシ−2,10−ジヒドロキシー4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン、2,9−ビスビスアクリロイルオキシ−1,10−ジヒドロキシー4,4,5,5,6,6,7
,7−オクタフルオロデカン、1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−3−パーフルオロアルキルブタン、2−ヒドロキシ−1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロアルキル−2’,2’−ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}プロピオナート、α,ω−ジ(メタ)アクリロイルオキシメチルパーフルオロアルカン、α,β,ψ,ω−テトラキス{(メタ)アクリロイルオキシ}−αH,αH,βH,γH,γH,χH,χH,ψH,ωH,ωH−パーフルオロアルカン等が好ましい。
光重合性開始剤としては、紫外線硬化型樹脂に対する紫外線照射による重合開始能を有するものであれば何れの化合物でもよい。紫外線重合開始剤として例えば、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフェリノプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のアセトフェノン系重合開始剤、ベンゾイン、2,2−ジメトキシ1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンゾイン系重合開始剤、ベンゾフェノン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系重合開始剤、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系重合開始剤等が挙げられる。これらの紫外線重合開始剤は単独又は混合物として用いることができる。
光重合性開始剤の配合量は、紫外線硬化型樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部程度が好ましく、より好ましくは1〜7質量部程度である。光重合性開始剤の配合量が0.1質量部より少ない場合、硬化不足となり耐擦傷性等に劣るため好ましくない。光重合性開始剤の配合量が10質量部より多い場合、機能層の特性を損ない未反応の光重合性開始剤が残ることとなり好ましくない。
この重合性バインダー塗布液には、上記樹脂以外に本発明の効果を損なわない範囲において、その他の成分を含んでいても差し支えない。その他の成分は特に制限されるものではなく、例えばシリカ微粒子、中空シリカ微粒子、導電性微粒子、無機又は有機顔料、重合体、重合開始剤、重合禁止剤、酸化防止剤、分散剤、界面活性剤、光安定剤、レベリング剤などの添加剤が挙げられる。
特に、ハードコート層とする場合は、屈折率を調整するための金属酸化物微粒子を含有させることが好ましい。当該金属酸化物としては、例えばインジウム−錫複合酸化物(ITO)、アンチモン−錫複合酸化物(ATO)、酸化錫、酸化アンチモン、アンチモン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化アルミニウム及び、シリカからなる群から選択される1種又は2種以上が好ましい。
ハードコート層における金属酸化物微粒子の配合量は、紫外線硬化型樹脂100質量部に対して80質量部以下が好ましく、より好ましくは60質量部以下である。金属酸化物微粒子の配合量が80質量部より多いと、架橋密度が低くなり耐擦傷性等に劣るため好ましくない。また、金属酸化微粒子の配合量は、紫外線硬化型樹脂100質量部に対して2質量部以上が好ましく、より好ましくは5質量部以上とする。2質量部未満では金属酸化物の特性を十分に発揮することができないため好ましくない。
反射防止層とする場合は、屈折率を積極的に下げるために、平均粒子径5〜100μm程度、より好ましくは10〜80μm程度のシリカ微粒子または中空シリカ微粒子を含有させることが好ましい。シリカ微粒子や中空シリカ微粒子は、有機溶剤に分散した状態で使用することができる。反射防止層の屈折率を的確に下げるためには、中空シリカ微粒子が好ましい。また、中空シリカ微粒子は、例えば特開2006−21938号公報に開示された製造方法により合成することができる。
シリカ微粒子または中空シリカ微粒子の配合量は、紫外線硬化型樹脂100質量部に対して30〜90質量部程度が好ましく、より好ましくは50〜70質量部である。シリカ微粒子または中空シリカ微粒子の配合量が30質量部より少ない場合、反射防止層の屈折率が十分下がらずに反射防止性能が劣るため好ましくない。シリカ微粒子または中空シリカ微粒子の配合量が90質量部より多い場合、架橋密度が低くなり耐擦傷性等に劣るため好ましくない。
防眩層とする場合は、ポリマー微粒子を含有させることが好ましい。ポリマー微粒子としては、塩化ビニル、(メタ)アクリル単量体、スチレン及びエチレンから選択される1種又は2種以上の単量体を重合して得られる重合体などから形成されるものを用いることができる。ポリマー微粒子の配合量は、紫外線硬化型樹脂100質量部に対して10〜40質量部程度が好ましく、より好ましくは20〜35質量部である。ポリマー微粒子の配合量が10質量部より少ない場合、満足できる防眩性が得られないため好ましくない。ポリマー微粒子の配合量が40質量部より多い場合、防眩層のヘイズ値が高くなるため好ましくない。
このような機能層の厚みは、5〜20μm程度が好ましく、より好ましくは7〜15μm程度である。機能層の厚みが5μm以下の場合、耐擦傷性に劣るため好ましくない。機能層の厚みが20μm以上の場合、機能層にクラックが生じたり、かとう性が悪くなるため好ましくない。
このような重合性バインダー塗布液を、メッシュ状の電磁波遮蔽層上に塗布し、紫外線の照射又は加熱によって硬化することにより機能層が得られる。メッシュ状の電磁波遮蔽層上に重合性バインダー塗布液を塗布、硬化させて機能層を形成する方法は特に制限されないが、重合性バインダー塗布液をロールコート法、スピンコート法、コイルバー法、ディップコート法、ダイコート法等の塗布方法によりメッシュ状の電磁波遮蔽層の表面に塗布した後、紫外線を照射する方法等が挙げられる。重合性バインダー塗布液の塗布方法としては、ロールコート法等の連続的に塗布できる方法が生産性の点より好ましい。また、
ウェットコーティング法によって重合性バインダー塗布液の成膜後に乾燥させる限りは、任意の量の溶媒を添加することができる。
<近赤外線吸収性粘着層>
近赤外線吸収性粘着層は、近赤外線吸収機能と粘着機能とを併せ持ち、粘着樹脂組成物と、近赤外線吸収色素として特定のジイモニウム塩化物を含んで成る。
≪粘着樹脂組成物≫
本発明における粘着樹脂組成物は特に限定されないが、被着体(光学フィルタの基材)との接着力の観点から(メタ)アクリル系樹脂を主成分とする(メタ)アクリル系粘着樹脂組成物が好ましい。(メタ)アクリル系樹脂としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸とを重合した重合体等を用いることができる。(メタ)アクリル系樹脂を形成する単量体は特に制限されず、従来公知の単量体を用いることができる。なお、本発明において「(メタ)アクリル」とは、メタアクリルとアクリルの双方を含む概念である。
そのうえで、粘着樹脂組成物は、大きく分けて、熱可塑性粘着樹脂組成物又は紫外線硬化性粘着樹脂組成物を用いることができる。熱可塑性粘着樹脂組成物とは、熱乾燥後、エージングにより粘着層が形成されるものである。紫外線硬化性粘着樹脂組成物とは、紫外線照射により硬化することで、粘着層が形成されるものである。紫外線硬化性粘着樹脂組成物は、粘着層の形成後にエイジングを行うことなく粘着加工直後から所望の粘着特性を得ることができるため、好ましい。
<<<熱可塑性粘着樹脂組成物>>>
本発明における熱可塑性粘着樹脂組成物は、上記(メタ)アクリル系粘着樹脂の他に、架橋剤を含む。架橋剤としては、例えばイソシアネート系架橋剤等が好適に用いられる。イソシアネート系架橋剤としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。架橋剤の配合量は、粘着樹脂組成物100重量部に対して0.5〜30重量程度が好ましく、より好ましくは1〜20重量部程度である。架橋剤の配合量が0.5重量部未満の場合、粘着樹脂組成物との架橋反応が不十分であり、粘着剤の耐熱性が悪くなるため好ましくない。架橋剤の配合量が30重量部を超えると、粘着樹脂組成物の特性(粘着性)を損ない架橋剤が残ることとなり好ましくない。
<<<紫外線硬化性粘着樹脂組成物>>>
本発明における紫外線硬化性粘着樹脂組成物は、上記(メタ)アクリル系粘着樹脂の他に、重合性不飽和基を有するカルボン酸と、紫外線重合開始剤とを含む。紫外線硬化性粘着樹脂組成物の場合は、(メタ)アクリル系粘着樹脂の中でも、エチルアクリレート、ブチルアクリレートまたは2−エチルヘキシルアクリレート由来の繰り返し単位を含むものが好ましく、エチルアクリレートまたはブチルアクリレート由来の繰り返し単位を含むものが更に好ましく、エチルアクリレート由来の繰り返し単位を含むものが特に好ましい。これらの繰り返し単位を含ませることによって、良好な粘着性能を発揮させることが可能となるからである。
重合性不飽和基を有するカルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、グルタコン酸、イタコン酸、アクリルアミドN−グリコール酸、ケイ皮酸等を挙げることができる。重合性不飽和基を有するカルボン酸モノマーを含有させることにより、被着体に対する密着性が向上するとともに、熱架橋剤を使用しなくとも(粘着物性の発現に養生が不要)、耐熱・耐湿熱条件下においても粘着特性が低下し難い粘着剤組成物を得ることができる(無養生性)。
重合性不飽和基を有するカルボン酸の好ましい含有量は、変性(メタ)アクリル系重合体と重合性不飽和基を有するカルボン酸の合計を100質量部とした場合に1〜20質量部であり、2〜15質量部であることが好ましく、3〜10質量部であることが特に好ましい。この含有量が1質量部未満であると、粘着剤層の粘着耐久性が低下する傾向がある一方、20質量部を超えると、再剥離時の糊残りが多くなる傾向がある。
紫外線重合開始剤としては、機能層用の紫外線重合開始剤と同様に、紫外線照射による重合開始能を有するものであれば何れでもよい。紫外線重合開始剤の好ましい含有量は、変性(メタ)アクリル系重合体と重合性不飽和基を有するカルボン酸の合計を100質量部とした場合に0.5〜1.0質量部であることが好ましく、0.5〜0.7質量部であることが特に好ましい。この含有量が0.5質量部より少ないと、紫外線重合開始剤としての作用が十分に発揮されなくなるおそれがある。一方、1.0質量部より多いと、紫外線重合開始剤の残留により色素の退色を招き、色補正の性能が低下する傾向がある。
≪近赤外線吸収色素≫
本発明における近赤外線吸収色素は、下記一般式(1)で表されるジイモニウム塩化合物である。
Figure 2012053451
一般式(1)において、Xは電荷を中和させるために必要な陰イオンである。陰イオンの中では、フッ化金属酸とアルキルスルホニルイミド酸が耐熱性能を向上させることができるため好ましい。フッ化金属酸としては、例えばヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン等が挙げられるが、これらの中ではヘキサフルオロアンチモン酸が耐熱性能を最も向上させることができるため好ましい。一方、アルキルスルホニルイミド酸の具体例としては、例えばビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド酸イオン、ビス(ペンタフルオロエタンスルホン)イミド酸イオン等が挙げられるが、これらの中ではビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド酸イオンが耐熱性能と耐湿熱性能を最も向上させることができるため好ましい。
一般式(1)において、R〜Rはアルキル基、環状アルキル基、又は環状アルキル基を有するアルキレン基、もしくはアルコキシ基を有するアルキレン基であり、それぞれ同一であっても異なっていても良く、置換基を有していても良い。これらの中では、環状アルキル基を有するアルキレン基とアルコキシ基を有するアルキレン基が耐熱性能を向上させることができる点と、微粒子分散状態を形成しやすい点で好ましい。環状アルキル基を有するアルキレン基としては、例えばシクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、ベンジル基、フェニルプロピル基等が挙げられるが、これらの中では入手容易性の観点からシクロヘキシルエチル基が好ましい。一方、アルコキシ基を有するアルキレン基としては、例えばメトキシメチル基、エトキシメチル基、n−プロピルオキシメチル基、イソプロピルオキシメチル基、イソプロピルオキシエチル基、sec−ブトキシメチル基、tert−ブトキシメチル基等が挙げられるが、これらの中では合成の容易性と耐熱性能の観点からイソプロピルオキシメチル基、イソプロピルオキシエチル基が好ましい。
上記一般式(1)で表されるジイモニウム塩化合物としては、ビス(フッ化金属酸)−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(シクロアルキル)アルキルアミノフェニル]−p−フェニレンジアミン、及びビス(アルキルスルホニルイミド酸)−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(シクロアルキル)アルキルアミノフェニル]−p−フェニレンジアミンが、合成の容易性や耐久性能を高めることができる点で好ましい。ビス(フッ化金属酸)−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(シクロアルキル)アルキルアミノフェニル]−p−フェニレンジアミンの具体例としては、例えばビス(ヘキサフルオロアンチモン酸)−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(シクロヘキシルエチル)アミノフェニル]−p−フェニレンジアミン、ビス(ヘキサフルオロアンチモン酸)−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(イソプロピルオキシメチル)アミノフェニル]−p−フェニレンジアミン、ビス(ヘキサフルオロアンチモン酸)−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(イソプロピルオキシエチル)アミノフェニル]−p−フェニレンジアミン等が挙げられるが、これらの中ではビス(ヘキサフルオロアンチモン酸)−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(シクロヘキシルエチル)アミノフェニル]−p−フェニレンジアミンが耐久性能を最も高めることができるため好ましい。一方、ビス(アルキルスルホニルイミド酸)−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(シクロアルキル)アルキルアミノフェニル]−p−フェニレンジアミンの具体例としては、例えばビス[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸]−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(シクロヘキシルエチル)アミノフェニル]−p−フェニレンジアミン、ビス[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸]−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(イソプロピルオキシメチル)アミノフェニル]−p−フェニレンジアミン、ビス[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸]−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(イソプロピルオキシエチル)アミノフェニル]−p−フェニレンジアミン等が挙げられる。これらの中ではビス(ヘキサフルオロアンチモン酸)−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(イソプロピルオキシエチル)アミノフェニル]−p−フェニレンジアミンが耐久性能を最も向上させることができるため好ましい。
本発明においては、ジイモニウム塩化合物を粘着樹脂組成物中において微粒子分散状態で存在させる。このジイモニウム塩化合物は、平均粒子径が0.001〜0.1μm(1〜100nm)の微粒子分散状態で存在し、平均粒子径が0.005〜0.030μm(5〜30nm)の微粒子分散状態で存在することが好ましい。さらに好ましくは0.010〜0.020μm(10〜20nm)である。平均粒子径が0.1μmを超えると光の散乱により白ボケをずるため不適当であり、平均粒子径が0.001μm未満であると溶解により耐久性能を十分に発現することができず、モアレ抑制効果が小さいという弊害がある。尚、本発明における平均粒子径とは、nanotracUPA−EX150〔日機装(株)製の粒度分布測定機〕を用いて動的光散乱理論/周波数マトリックス解析法(FFT法)により測定した値のことをいう。
ジイモニウム塩化合物の分散方法は特に限定されず、従来公知の分散方法を用いることができる。例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ホモミキサー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー、バタフライミキサー、プラネタリーミキサー、ヘンシェルミキサー等を用いて物理的に粉砕する方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。
ジイモニウム塩化合物の含有量は、粘着樹脂組成物100質量部に対して0.5〜3.0質量部、好ましくは0.8〜2.3質量部である。近赤外線吸収色素の含有量が0.5質量部より少ない場合には、近赤外線吸収能を十分に発揮することができないため不適当であり、3.0質量部より多い場合には近赤外線吸収性粘着層の粘着性能が低下する等の傾向を示すという弊害がある。
近赤外線吸収性粘着層には、上記近赤外線吸収色素のほかに、本発明の機能を損なわない限りにおいて、その他の添加剤が添加されていても良い。その他の添加剤としては、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、シラン化合物、等が挙げられるが、これらに制限されない。また、その他の添加剤は従来公知の化合物を用いることができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明について更に具体的に説明する。
<近赤外線吸収性粘着層>
以下の手順で、近赤外線吸収性粘着層用の硬化性組成物塗布液を調製した。なお、近赤外線吸収色素の平均粒子径は、nanotracUPA−EX150〔日機装(株)製の粒度分布測定機〕を用いて動的光散乱理論/周波数マトリックス解析法(FFT法)により測定した。
(1−1)熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの調製
n−ブチルアクリレート95.5質量部、アクリル酸4.5質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート1質量部、アゾビスイソブチロニトリル0.4質量部、酢酸エチル90質量部、トルエン60質量部を混合し、窒素雰囲気下で混合物を65℃に加温して10時間重合反応を行い、アクリル樹脂組成物を調製した。このアクリル樹脂組成物100質量部にコロネートL〔日本ポリウレタン(株)製ポリイソシアネート〕1質量部、および固形分濃度が20質量%となるように酢酸エチルを加えることにより、粘着樹脂組成物Aの固形分濃度20質量%溶液を得た。
次に、ガラス容器にビス[ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド酸]−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(イソプロピルオキシエチル)アミノフェニル]−p−フェニレンジアミン(一般式(1)におけるR〜Rは全てイソプロピルオキシエチル)(これを色素Aと称す)0.2質量部、トルエン3.8質量部、および粒径0.8mmのガラスビーズをそれぞれ加えてペイントシェイカーで3時間撹拌振とうした後、ガラスビーズを濾別して、微粒子分散液A(固形分濃度5質量%、平均粒子径0.015μm)を得た。続いて、粘着樹脂組成物Aの固形分濃度20質量%溶液500質量部に上記微粒子分散液A26質量部(粘着樹脂組成物100質量部に対して固形分換算1.3質量部相当)を加えて撹拌混合することにより、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aを得た。
(1―2)熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Bの調製
熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの調製において、微粒子分散液A16質量部(粘着樹脂組成物100質量部に対して固形分換算0.8質量部相当)を加えて撹拌混合すること以外は熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aと同様にして、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Bを得た。
(1―3)熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Cの調製
熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの調製において、微粒子分散液A46質量部(粘着樹脂組成物100質量部に対して固形分換算2.3質量部相当)を加えて撹拌混合すること以外は熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aと同様にして、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Cを得た。
(1―4)熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Dの調製
熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの調製において、平均粒子径を0.052μmにしたこと以外は、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aと同様にして、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Dを得た。
(1―5)熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Eの調製
熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの調製において、平均粒子径を0.005μmにしたこと以外は、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aと同様にして、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Eを得た。
(1―6)熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Fの調製
n−ブチルアクリレート95.4質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.6質量部、アゾビスイソブチロニトリル0.2質量部、酢酸エチル90質量部、トルエン60質量部を混合し、窒素雰囲気下で混合物を65℃に加温して14時間重合反応を行い、アクリル樹脂組成物を調製した。このアクリル樹脂組成物100質量部にBHS8515〔東洋インキ製造(株)製ポリイソシアネート〕1質量部、および固形分濃度が20質量%となるように酢酸エチルを加えることにより、粘着樹脂組成物Bの固形分濃度20質量%溶液を得た。
次に、ガラス容器にビス(ヘキサフルオロアンチモン酸)−N,N,N’,N’−テト
ラキス[p−ジ(シクロヘキシルエチル)アミノフェニル]−p−フェニレンジアミン(一般式(1)におけるR〜Rは全てシクロヘキシルエチル)(これを色素Bと称す)0.2質量部、トルエン3.8質量部、および粒径0.8mmのガラスビーズをそれぞれ加えてペイントシェイカーで4時間撹拌振とうした後、ガラスビーズを濾別して、微粒子分散液C(固形分濃度5質量%、平均粒子径0.015μm)を得た。続いて、粘着樹脂組成物Cの固形分濃度20質量%溶液500質量部に上記微粒子分散液B26質量部(粘着樹脂組成物100質量部に対して固形分換算1.3質量部相当)を加えて撹拌混合することにより、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Fを得た。
(1―7)熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Gの調製
粘着樹脂組成物Aの固形分濃度20質量%溶液500質量部に、近赤外線吸収色素としてIR−14〔(株)日本触媒製フタロシアニン化合物〕0.3質量部、TXEX820〔(株)日本触媒製フタロシアニン化合物〕0.55質量部、TXEX915〔(株)日本触媒製フタロシアニン化合物〕0.55質量部を加えて撹拌混合することにより、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Gを得た。
(1―8)熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Hの調製
熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Gの調製において、近赤外線吸収色素としてCIR−1085〔日本カーリット(株)製ジイモニウム塩化合物:ビス[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸]−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(n−ブチル)アミノフェニル]−p−フェニレンジアミン(一般式(1)におけるR〜Rは全てn−ブチル)〕1.3質量部を溶解させて用いた以外は熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Gの調製と同様にして、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Hを得た。
(1―9)熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Iの調製
熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Gの調製において、近赤外線吸収色素として熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aで使用した色素Aを溶解させて用いた以外は熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Gと同様にして、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Iを得た。
(1―10)熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Jの調製
熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの調製において、微粒子分散液A6質量部(粘着樹脂組成物100質量部に対して固形分換算0.3質量部相当)を加えて撹拌混合すること以外は熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aと同様にして、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Jを得た。
(1―11)熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Kの調製
熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの調製において、微粒子分散液Aの固形分の平均粒子径を0.13μmにしたこと以外は、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aと同様にして、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Kを得た。
(1―12)熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Lの調製
熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの調製において、微粒子分散液A68質量部(粘着樹脂組成物100質量部に対して固形分換算3.4質量部相当)を加えて撹拌混合すること以外は熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aと同様にして、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Lを得た。
(2−1)紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの調製
アクリル系共重合体〔根上工業(株)製の商品名:パラクロンAW4500H〕586質量部、酢酸エチル890質量部、ジブチル錫ラウレート0.3質量部を混合し、混合物を40℃に加温し、続いて、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工(株)製の商品名:カレンズMOI)1.8質量部を酢酸エチル120質量部に溶解したものを、前記混合物に滴下し、40℃で5時間重合反応を行い、変性(メタ)アクリル系重合体を得た。前記変性(メタ)アクリル系重合体85.0質量部、アクリル酸〔大阪有機化学工業(株)の商品名:98%アクリル酸〕15.0質量部、紫外線重合開始剤〔チバスペシャルティケミカルズ(株)の商品名:イルガキュア819(I−819)〕0.7質量部、3‐イソシアネートプロピルトリエトキシシラン〔信越化学工業(株)の商品名:KBE‐9007〕1.5質量部、および固形分濃度が20質量%となるようにメチルエチルケトン(MEK)を加えることにより、粘着樹脂組成物aの固形分濃度20質量%溶液を得た。
次に、ガラス容器にビス(ヘキサフルオロアンチモン酸)‐N,N,N’,N’‐テトラキス[p‐ジ(イソプロピルオキシエチル)アミノフェニル]‐p‐フェニレンジアミン(これを色素Cと称す)0.2質量部、トルエン3.8質量部、および粒径0.8mmのガラスビーズをそれぞれ加えてペイントシェイカーで3時間撹拌振とうした後、ガラスビーズを濾別して、微粒子分散液a(固形分濃度5質量%、平均粒子径0.015μm)を得た。続いて、粘着樹脂組成物aの固形分濃度20質量%溶液500質量部に上記微粒子分散液A44質量部(粘着樹脂組成物100質量部に対して固形分換算2.2質量部相当)を加えて撹拌混合することにより、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aを得た。
(2−2)紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層bの調製
紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの調製において、微粒子分散液a18質量部(粘着樹脂組成物100質量部に対して固形分換算0.9質量部相当)を加えて撹拌混合すること以外は紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aと同様にして、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層bを得た。
(2−3)紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層cの調製
紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの調製において、微粒子分散液a30質量部(粘着樹脂組成物100質量部に対して固形分換算1.5質量部相当)を加えて撹拌混合すること以外は紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aと同様にして、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層cを得た。
(2−4)紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層dの調製
紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの調製において、平均粒子径を0.048μmにしたこと以外は、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aと同様にして、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層dを得た。
(2−5)紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層eの調製
紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの調製において、平均粒子径を0.006μmにしたこと以外は、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aと同様にして、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層eを得た。
(2−6)紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層fの調製
紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの調製において、色素Cの代わりに、ビス(ヘキサフルオロリン酸)‐N,N,N’,N’‐テトラキス[p‐ジ(シクロヘキシルエチル)アミノフェニル]‐p‐フェニレンジアミンのトルエン分散液(これを色素Dと称す)にしたこと以外は、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aと同様にして、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層fを得た。
(2−7)紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層gの調製
粘着樹脂組成物aの固形分濃度20質量%溶液500質量部に、近赤外線吸収色素としてIR−14〔(株)日本触媒製フタロシアニン化合物〕0.3質量部、TXEX820〔(株)日本触媒製フタロシアニン化合物〕0.55質量部、TXEX915〔(株)日本触媒製フタロシアニン化合物〕0.55質量部を加えて撹拌混合することにより、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層gを得た。
(2−8)紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層hの調製
紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層gの調製において、近赤外線吸収色素としてCIR−1085〔日本カーリット(株)製ジイモニウム塩化合物:ビス[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸]−N,N,N’,N’−テトラキス[p−ジ(n−ブチル)アミノフェニル]−p−フェニレンジアミン(一般式(1)におけるR〜Rは全てn−ブチル)〕1.3質量部を溶解させて用いた以外は紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層gの調製と同様にして、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層hを得た。
(2−9)紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層iの調製
紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層gの調製において、近赤外線吸収色素として紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aで使用した色素Cを溶解させて用いた以外は紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層gと同様にして、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層iを得た。
(2−10)紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層jの調製
紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの調製において、微粒子分散液a4質量部(粘着樹脂組成物100質量部に対して固形分換算0.2質量部相当)を加えて撹拌混合すること以外は紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aと同様にして、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層jを得た。
(2−11)紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層kの調製
紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの調製において、微粒子分散液aの固形分の平均粒子径を0.15μmにしたこと以外は、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aと同様にして、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層kを得た。
(2−12)紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層lの調製
紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの調製において、微粒子分散液a76質量部(粘着樹脂組成物100質量部に対して固形分換算3.8質量部相当)を加えて撹拌混合すること以外は紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aと同様にして、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層lを得た。
(13−1)粘着層Xの調製
近赤外線吸収性粘着層Aの調製において、近赤外線吸収性粘着層Aで使用したジイモニウム塩化合物を添加しない以外は、近赤外線吸収層Aと同様にして、粘着層Xを得た。
(13−2)近赤外線吸収層用塗布液Yの調製
近赤外線吸収色素として、近赤外線吸収性粘着層Aで使用したジイモニウム塩化合物5.0質量部、バインダー樹脂としてアクリル系樹脂(三菱レイヨン(株)製の製品名:「ダイヤナールBR−80」)100質量部、溶剤としてメチルエチルケトン450質量部及びトルエン450質量部を混合攪拌して溶解し、近赤外線吸収層用塗布液Yを得た。
<重合性バインダー塗布液>
以下の手順で、機能層用の硬化性組成物塗布液を調製した。
(1)重合性バインダー塗布液Aの調製
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート70質量部と、紫外線重合開始剤〔チバスペシャルティケミカルズ(株)製、イルガキュア907〕2質量部と、シリカ微粒子(平均粒子径:0.015μm)30質量部と、イソプロピルアルコール2000質量部とを混合し、重合性バインダー塗布液Aを得た。
(2)重合性バインダー塗布液Bの調製
6官能ウレタンアクリレート(日本合成化学(株)製UV−7600B)90質量部と、紫外線重合開始剤〔チバスペシャルティケミカルズ(株)製、イルガキュア907〕2質量部と、アンチモンドープ酸化錫微粒子(平均粒子径:0.02μm)10質量部と、イソプロピルアルコール2000質量部とを混合し、重合性バインダー塗布液Bを得た。
(3)重合性バインダー塗布液Cの調製
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート40質量部と、紫外線重合開始剤〔チバスペシャルティケミカルズ(株)製、イルガキュア907〕2質量部と、中空シリカ微粒子(平均粒子径:0.05μm)30質量部と、イソプロピルアルコール2000質量部とを混合し、重合性バインダー塗布液Cを得た。
上記塗布液を用いて、以下の手順で実施例及び比較例の光学フィルムを作成した。なお、各実施例における特徴を表1に、各比較例における特徴を表2に示す。また、各例においては、光の波長830nm以上における近赤外線の透過率がいずれも15%以下となるように設計を行った。透過率はUV−1600PC〔(株)島津製作所製分光光度計の製品名〕を用いて測定し、可視光線平均透過率Y、透過色度x、透過色度yは、SQ2000〔日本電色工業(株)製色差計の製品名〕を用い、「JIS Z8722」及び「JIS Z8729」に準拠して測定した。光源はC光源、2°視野を用いた。
(実施例1−1)
二軸延伸ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ100μm)のフィルムの表面に銅のパターンが20μm線幅、250μmピッチ、平均高さ7μmの銅メッキのメッシュ状パターンを形成し、亜鉛-ニッケル合金メッキにて表面を被覆してメッシュ状の電磁波遮蔽層を得た。メッシュ状の電磁波遮蔽層の表面に前記重合性バインダー塗布液Aを乾燥膜厚が10μmになるようにバーコーターで塗布し、乾燥後、窒素雰囲気下で400mJ/cmの出力にて紫外線を照射して硬化させてHC1を得た。次に、近赤外線吸収性粘着層AをPET製のセパレートフィルム上に乾燥後の厚みが25μmとなるようにオートアプリケーターを用いて塗布し、90℃で2分間乾燥した。前記HC1の反対面に熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aを貼合して30℃で5日間保存することにより、実施例1−1の光学フィルムを得た。
(実施例1−2)
実施例1−1において、重合性バインダー塗布液Aの代わりに重合性バインダー塗布液Bを用いてHC2を得たこと以外は、実施例1−1と同様にして実施例1−2の光学フィルムを得た。
(実施例1−3)
実施例1−2において、HC2の上に、重合性バインダー塗布液Cを膜厚が100nmになるようにグラビアコート法で塗布し、乾燥後、窒素雰囲気下で400mJ/cmの出力にて紫外線を照射して硬化させてAR1を得たこと以外は実施例1−1と同様にして実施例1−3の光学フィルムを得た。
(実施例1−4)
実施例1−1において、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの代わりに熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Bを用いたこと以外は実施例1−1と同様にして実施例1−4の光学フィルムを得た。
(実施例1−5)
実施例1−1において、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの代わりに熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Cを用いたこと以外は実施例1−1と同様にして実施例1−5の光学フィルムを得た。
(実施例1−6)
実施例1−1において、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの代わりに熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Dを用いたこと以外は実施例1−1と同様にして実施例1−6の光学フィルムを得た。
(実施例1−7)
実施例1−1において、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの代わりに熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Eを用いたこと以外は実施例1−1と同様にして実施例1−7の光学フィルムを得た。
(実施例1−8)
実施例1−1において、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの代わりに熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Fを用いたこと以外は実施例1−1と同様にして実施例1−8の光学フィルムを得た。
(比較例1−1)
実施例1−1において、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの代わりに熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Gを用いたこと以外は実施例1−1と同様にして比較例1−1の光学フィルムを得た。
(比較例1−2)
実施例1−1において、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの代わりに熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Hを用いたこと以外は実施例1−1と同様にして比較例1−2の光学フィルムを得た。
(比較例1−3)
実施例1−1において、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの代わりに熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Iを用いたこと以外は実施例1−1と同様にして比較例1−3の光学フィルムを得た。
(比較例1−4)
実施例1−1において、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの代わりに熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Jを用いたこと以外は実施例1−1と同様にして比較例1−4の光学フィルムを得た。
(比較例1−5)
実施例1−1において、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの代わりに熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Kを用いたこと以外は実施例1−1と同様にして比較例1−5の光学フィルムを得た。
(比較例1−6)
実施例1−1において、HC1の反対面に、近赤外線吸収層用塗布液Yを、乾燥膜厚が10μmになるようにバーコーターで塗布し、100℃で10分間乾燥することにより、近赤外線吸収層Yを作製した。近赤外線吸収層Yの表面に熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの代わりに粘着層X用いたこと以外は実施例1−1と同様にして比較例1−6の光学フィルムを得た。
(比較例1−7)
実施例1−1において、メッシュ状の電磁波遮蔽層の代わりに、二軸延伸ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ100μm)のフィルムの表面にスパッタリング法により、酸化チタン-酸化亜鉛薄膜(0.04μm)、銀薄膜(0.01μm)、酸化インジウム薄膜(0.08μm)、銀薄膜(0.01μm)、酸化インジウム薄膜(0.08μm)、銀薄膜(0.01μm)、酸化インジウム薄膜(0.04μm)の順に積層した透明導電フィルムを得たこと以外は、実施例1−1と同様にして比較例1−7の光学フィルムを得た。
(比較例1−8)
実施例1−1において、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Aの代わりに熱可塑性近赤外線吸収性粘着層Lを用いたこと以外は実施例1−1と同様にして比較例1−8の光学フィルムを得た。
(実施例2−1)
二軸延伸ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ100μm)のフィルムの表面に銅のパターンが20μm線幅、250μmピッチ、平均高さ7μmの銅メッキのメッシュ状パターンを形成し、亜鉛-ニッケル合金メッキにて表面を被覆してメッシュ状の電磁波遮蔽層を得た。メッシュ状の電磁波遮蔽層の表面に前記重合性バインダー塗布液Aを乾燥膜厚が10μmになるようにバーコーターで塗布し、乾燥後、窒素雰囲気下で400mJ/cmの出力にて紫外線を照射して硬化させてHC1を得た。次いで、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aをPET製のセパレートフィルム上に乾燥後の厚みが25μmとなるようにオートアプリケーターを用いて塗布し、65℃で2分間乾燥した。次に、高圧水銀ランプにより80mJ/cm2の紫外線を照射して紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aを得た。実施例1−1で作製したHC1の反対面に紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aを貼合して、実施例2−1の光学フィルムを得た。
(実施例2−2)
実施例2−1において、重合性バインダー塗布液Aの代わりに重合性バインダー塗布液Bを用いてHC2を得たこと以外は、実施例2−1と同様にして実施例2の光学フィルムを得た。
(実施例2−3)
実施例2−2において、HC2の上に、重合性バインダー塗布液Cを膜厚が100nmになるようにグラビアコート法で塗布し、乾燥後、窒素雰囲気下で400mJ/cmの出力にて紫外線を照射して硬化させてAR1を得たこと以外は実施例2−1と同様にして実施例2−3の光学フィルムを得た。
(実施例2−4)
実施例2−1において、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの代わりに紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層bを用いたこと以外は実施例2−1と同様にして実施例2−4の光学フィルムを得た。
(実施例2−5)
実施例2−1において、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの代わりに紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層cを用いたこと以外は実施例2−1と同様にして実施例2−5の光学フィルムを得た。
(実施例2−6)
実施例2−1において、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの代わりに紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層dを用いたこと以外は実施例2−1と同様にして実施例2−6の光学フィルムを得た。
(実施例2−7)
実施例2−1において、近赤外線吸収性粘着層aの代わりに近赤外線吸収性粘着層eを用いたこと以外は実施例2−1と同様にして実施例2−7の光学フィルムを得た。
(実施例2−8)
実施例2−1において、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの代わりに紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層fを用いたこと以外は実施例2−1と同様にして実施例2−8の光学フィルムを得た。
(比較例2−1)
実施例2−1において、近赤外線吸収性粘着層aの代わりに近赤外線吸収性粘着層gを用いたこと以外は実施例2−1と同様にして比較例2−1の光学フィルムを得た。
(比較例2−2)
実施例2−1において、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの代わりに紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層hを用いたこと以外は実施例2−1と同様にして比較例2−2の光学フィルムを得た。
(比較例2−3)
実施例2−1において、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの代わりに紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層iを用いたこと以外は実施例2−1と同様にして比較例2−3の光学フィルムを得た。
(比較例2−4)
実施例2−1において、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの代わりに紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層jを用いたこと以外は実施例2−1と同様にして比較例2−4の光学フィルムを得た。
(比較例2−5)
実施例2−1において、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの代わりに紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層kを用いたこと以外は実施例2−1と同様にして比較例2−5の光学フィルムを得た。
(比較例2−6)
実施例2−1において、メッシュ状の電磁波遮蔽層の代わりに、比較例1−7で作製した透明導電フィルムを使用こと以外は、実施例2−1と同様にして比較例2−6の光学フィルムを得た。
(比較例2−7)
実施例2−1において、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層aの代わりに紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層lを用いたこと以外は実施例2−1と同様にして比較例2−7の光学フィルムを得た。
上記各実施例及び比較例について、以下の手順で各項目について測定・評価した。各実施例の結果を表1、表3に、各比較例の結果を表2、表4に示す。
<耐久性能>
耐久性能の評価は、実施例及び比較例で得られた光学フィルムを、温度80℃、温度60℃且つ相対湿度(RH)95%の条件下にそれぞれ500時間放置した後の可視光線平均透過率Y、透過色度x、透過色度y、波長830nm、850nm、及び950nmにおける透過率の変化量に基づいて、次の基準で評価した。これらの項目は、UV−1600PC〔(株)島津製作所製分光光度計の製品名〕を用いて測定し、可視光線平均透過率Y、透過色度x、透過色度yは、SQ2000〔日本電色工業(株)製色差計の製品名〕を用い、「JIS Z8722」及び「JIS Z8729」に準拠して測定した。光源はC光源、2°視野を用いた。
◎:いずれの変化量も1.5ポイント未満
○:いずれか一つでも変化量が1.5ポイント以上3ポイント未満
△:いずれか一つでも変化量が3ポイント以上5ポイント未満
×:いずれか一つでも変化量が5ポイント以上
<モアレ>
モアレの評価は、作製した各実施例及び比較例の光学フィルムを大きさ210×297mm、厚み5mmのガラス板に貼合し、前面フィルタを除去したプラズマディスプレイパネル画面の全面に配置させて、次の基準で目視評価を行った。
◎:モアレによる外観が非常に良好
○:モアレによる外観が良好
×:モアレによる外観が悪い
<白ボケ>
白ボケの評価は、作製した各実施例及び比較例の光学フィルムを大きさ210×297mm、厚み5mmのガラス板に貼合し、前面フィルタを除去したプラズマディスプレイパネル画面の全面に配置させて、ディスプレイの半分は黒色を表示し、残りの半分は白色を表示して、それらの界面のコントラスト差を3波長域発光形蛍光灯下で目視(視感)により評価した。白ボケの判断基準は以下のとおりである。
◎:白色表示部と黒色表示部のコントラスト差が極めて高く、視認性に優れる。
○:白色表示部と黒色表示部のコントラスト差が高く、視認性に優れる。
×:白色表示部と黒色表示部のコントラスト差が低く、視認性が悪い。
<電磁波遮蔽層の表面抵抗率>
電磁波遮蔽層の表面抵抗率は、低抵抗計(三菱化学アナリテック社製MCP−T610)にてJISK7194に準拠して測定した。
<粘着性>
粘着性の評価は、作製した各実施例及び比較例の光学フィルムを厚み5mmのガラス板に貼合し、温度80℃、温度60℃且つ相対湿度(RH)95%の条件下にそれぞれ500時間放置したときの外観を、次の基準で目視評価を行った。
○:外観に変化がない ×:光学フィルムがガラス板から剥離している
Figure 2012053451
Figure 2012053451
Figure 2012053451
Figure 2012053451
表1、表3に示した結果より、本発明の実施例1−1〜1−8、2−1〜2−8は、近赤外線吸収色素として前記一般式(1)に示す、ジイモニウム塩化合物を使用しているため可視光線平均透過率を高く設計することができ、且つ当該色素を微粒子分散状態で用いているため耐久能も良好であり、且つメッシュ状の電磁波遮蔽層と組み合わせてもモアレが良好であった。また、近赤外線吸収色素の平均粒子径が大きいほうが、モアレに有効であることが分かった。
一方、表2、表4に示した結果より、比較例1−1、2−1の近赤外線吸収性粘着層G、gでは近赤外線吸収色素としてフタロシアニン化合物を使用しているため可視光線平均透過率を高く設計することができなかった。また、比較例1−2、2−2の近赤外線吸収性粘着層H、hでは、従来のジイモニウム塩化合物を使用しているため耐久性能が不十分であった。さらに、比較例1−3、2−3の近赤外線吸収性粘着層F、fでは、ジイモニウム塩化合物を微粒子分散状態で使用していないため同じく耐久性能が不十分であった。比較例1−4、2−4は、近赤外線吸収色素の含有量が少ないため、近赤外線吸収能に劣った。比較例1−5、2−5は、近赤外線吸収色素の平均粒子径が大きいため、白ボケに優れなかった。また、比較例1−1〜1−3、1−6、2−1〜2−3は、モアレによる外観が悪かった。比較例1−7、2−6は、電磁波遮蔽層に透明導電層を用いており、抵抗率が高かった。比較例1−8、2−7は、色素の含有量が多いため、粘着性が悪かった。


Claims (4)

  1. 透明フィルム基材の一方の面に、該基材から順にメッシュ状の電磁波遮蔽層と、重合性バインダー塗布液を硬化させて形成した機能層とが積層され、前記基材の反対面に近赤外線吸収性粘着層を備える光学フィルムであって、
    前記近赤外線吸収性粘着層は、粘着樹脂組成物と、近赤外線吸収色素として下記一般式(1)で表されるジイモニウム塩化物を含み、
    前記ジイモニウム塩化合物は、平均粒子径が0.001〜0.1μmの微粒子分散状態で前記粘着樹脂組成物中に存在し、該粘着樹脂組成物100質量部に対して0.5〜3.0質量部含有されていることを特徴とする、光学フィルム。
    Figure 2012053451

    (一般式(1)において、Xは電荷を中和させるために必要な陰イオンであり、R〜Rはアルキル基、環状アルキル基、又は環状アルキル基を有するアルキレン基、もしくはアルコキシ基を有するアルキレン基であり、それぞれ同一であっても異なっていても良く、置換基を有していても良い。)
  2. 前記近赤外線吸収性粘着層が、熱可塑性近赤外線吸収性粘着層である、請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 前記近赤外線吸収性粘着層が、紫外線硬化性近赤外線吸収性粘着層である、請求項1に記載の光学フィルム。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の光学フィルムを基材に貼り合わせてなる、光学フィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013209234A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Japan Carlit Co Ltd:The 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
JP2014019839A (ja) * 2012-07-23 2014-02-03 Adeka Corp 塗料及び赤外線カットフィルタ

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