JP2012052620A - 動力伝達装置 - Google Patents

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尚之 松本
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Abstract

【課題】回転トルクの伝達調整の制御系統を簡素化する。
【解決手段】デフ・ケース47と、外部制御される電動モータ23と、両者間で締結に応じて回転トルクを伝達するクラッチ29と、クラッチ・ハウジング69に連動して電動モータ23の出力側のカム・プレート67と相対回転可能であると共に締結移動によりクラッチ29を締結する押圧プレート45と、押圧プレート45とカム・プレート67との間で相対回転に応じてスラスト力を発生させ押圧プレート45を締結移動させると共に押圧プレート45に電動モータ23の回転トルクを伝達するワンウェイ・カム機構27とを備え、ワンウェイ・カム機構27が、カム・プレート67の回転速度が押圧プレート45の回転速度を上回るときにスラスト力を発生しカム・プレート67の回転速度が押圧プレート45の回転速度を下回るときにスラスト力を解除する。
【選択図】図2

Description

本発明は、モータからの回転トルクを伝達する動力伝達装置に関する。
従来の動力伝達装置としては、例えば特許文献1のように、副駆動源としての電動モータ、減速機構、電磁摩擦クラッチ、デファレンシャル装置等を備えたものがある。この動力伝達装置では、電動モータの回転トルクを減速機構から減速出力し電磁摩擦クラッチ、デファレンシャル装置を介して左右の副駆動輪に伝達する。
この動力伝達装置では、電動モータの駆動制御及び電磁摩擦クラッチの締結制御に応じ、回転トルクを伝達調整して副駆動輪を駆動することができる。
しかしながら、従来の構造では、電動モータの駆動制御と電磁摩擦クラッチの締結制御とを行う必要であるので、制御系統が複雑になっていた。
特開2007−118770号公報
解決しようとする問題点は、回転トルクの伝達調整の制御系統が複雑であった点である。
本発明は、回転トルクの伝達調整の制御系統を簡素化するために、回転自在に支持された回転部材と、外部制御に応じて回転トルクを出力するモータと、該モータと前記回転部材との間に設けられ締結に応じて前記モータの回転トルクを前記回転部材に伝達するクラッチと、該クラッチの入力側に連動して前記モータの出力側と相対回転可能であると共に締結移動によって前記クラッチを締結する押圧部材と、該押圧部材側と前記モータの出力側との間で前記相対回転に応じてスラスト力を発生させ前記押圧部材を締結移動させると共に前記押圧部材に前記モータの回転トルクを伝達するワンウェイ・カム機構とを備え、前記ワンウェイ・カム機構は、前記モータの出力側の回転速度が前記押圧部材側の回転速度を上回るときに前記スラスト力を発生し、前記モータの出力側の回転速度が前記押圧部材側の回転速度を下回るときに前記スラスト力を解除することを最も主要な特徴とする。
本発明では、モータの駆動制御だけで、クラッチの締結制御と回転トルクの出力制御との双方を行わせて回転トルクの伝達調整を行うことができ、回転トルクの伝達調整の制御系統を簡素化することができる。
四輪駆動車のスケルトン平面図である(実施例1)。 副駆動部のスケルトン半断面図である(実施例1)。 副駆動部のスケルトン半断面図である(実施例2)。 副駆動部のスケルトン半断面図である(実施例3)。 副駆動部のスケルトン半断面図である(実施例4)。
回転トルクの伝達調整の制御系統を簡素化するという目的を、ワンウェイ・カム機構によって実現した。
[四輪駆動車の概略構成]
図1は、本発明の実施例1に係る動力伝達装置を適用した四輪駆動車のスケルトン平面図である。図1のように、四輪駆動車1は、いわゆるフロント・エンジン・フロント・ドライブ・ベース(FFベース)のハイブリッド自動車として構成されたものであり、主駆動部3と、動力伝達装置である副駆動部5とを備えている。
主駆動部3は、主駆動源であるエンジン7を備えている。エンジン7には、発電用のジェネレータ9が設けられている。このエンジン7の回転トルクは、電動モータ及び走行回転回収用のジェネレータを備えたトランスミッション11を介してフロント・デファレンシャル装置13(以下、「フロント・デフ13」と称する)に伝達される。フロント・デフ13には、左右のアクスル・シャフト15,17を介して、左右の前輪19,21が連動連結されている。従って、主駆動部3は、主駆動輪である前輪19,21を回転駆動するパラレル・ハイブリッド型の動力伝達装置である。
副駆動部5は、副駆動源であるモータとしての電動モータ23を備えている。なお、モータとしては、油圧モータ等を用いることも可能である。電動モータ23の回転トルクは、後述する減速機構25、ワンウェイ・カム機構27、クラッチ29を介してリヤ・デファレンシャル装置31(以下、「リヤ・デフ31」と称する)に伝達される。リヤ・デフ31には、左右のアクスル・シャフト33,35を介して左右の後輪37,39が連動連結されている。従って、副駆動部5は、副駆動輪である後輪37,39を回転駆動する電動アシスト駆動型の動力伝達装置である。
この副駆動部5は、外部制御としてのコントローラ41の駆動制御に応じ、ジェネレータ9から電動モータ23に電力が供給されて回転トルクの出力を行う。
コントローラ41は、シフト・ポジション、ヨー・モーメント、4WDスイッチ状態、車速、加速度、ブレーキ、スロットル開度、左右前後輪19,21,37,39の回転数、操舵角等の自動車の走行条件が入力されるようになっている。
かかる走行条件に応じ、コントローラ41は、四輪駆動車1の前進時に電動モータ23の駆動制御を行って後輪37,39の回転駆動を行わせる。
これにより、発進走行時、加速走行時の後輪37,39のアシスト駆動制御、4WDスイッチ状態に応じた4輪駆動制御、左右ブレーキ制御と連動させて旋回時のヨー・コントロール等を行うことができる。
[副駆動部]
図2は、図1の副駆動部を示すスケルトン半断面図である。
図1及び図2のように、副駆動部5は、車体側に支持された静止部材のキャリヤ・ケース43内に、リヤ・デフ31と、電動モータ23と、クラッチ29と、押圧部材としての押圧プレート45と、ワンウェイ・カム機構27とが同軸上に収容されている。
リヤ・デフ31は、キャリヤ・ケース43の一端側に配置されている。このリヤ・デフ31は、回転部材としてのデフ・ケース47を備えている。デフ・ケース47は、筒状に形成され、キャリヤ・ケース43内周にベアリング等によって回転自在に支持されている。
デフ・ケース47の内周には、ピニオン・シャフト49を介してピニオン・ギヤ51が軸周り回転自在に支持されている。ピニオン・ギヤ51には、左右のサイド・ギヤ53,55が直交噛み合いしている。サイド・ギヤ53,55は、デフ・ケース47の回転軸心周りに回転自在に配置され、ピニオン・ギヤ51によって相対回転が許容されるようになっている。サイド・ギヤ53,55には、左右のアクスル・シャフト33,35を介して左右の後輪37,39が連動連結されている。
電動モータ23は、キャリヤ・ケース43の他端側に配置され、右側アクスル・シャフト35外周に周回状に設けられている。この電動モータ23は、回転トルクを出力する出力軸57を備えている。出力軸57には、減速機構25が連動構成されている。
減速機構25は、電動モータ23の回転トルクを減速出力する。この減速機構25は、遊星ギヤ組からなり、サン・ギヤ59と、インターナル・ギヤ61と、遊星ギヤ63と、及び遊星キャリヤ65とを備えている。
サン・ギヤ59は、電動モータ23の出力軸57の先端外周に一体に設けられている。インターナル・ギヤ61は、キャリヤ・ケース43の内周に固定されてサン・ギヤ59に対向している。サン・ギヤ59とインターナル・ギヤ61との間には、遊星ギヤ63が配置されている。
遊星ギヤ63は、サン・ギヤ59及びインターナル・ギヤ61に噛み合っている。この遊星ギヤ63は、遊星キャリヤ65によって回転自在に支持されている。遊星キャリヤ65は、背面側(一側)が、例えばキャリヤ・ケース43側の支持部に対しベアリング等によって支持されている。この遊星キャリヤ65の正面側(他側)には、電動モータ23の出力側であるカム・プレート67が一体に設けられている。
カム・プレート67は、副駆動部5が後輪37,39を前進駆動するときに、電動モータ23の回転トルクによって周方向の一側(図2の紙面直交方向奥側)に回転(前進時回転)するようになっている。
クラッチ29は、電動モータ23とリヤ・デフ31のデフ・ケース47との間に設けられ、締結に応じて電動モータ23の回転トルクをデフ・ケース47に伝達する。クラッチ29は、相対回転自在な内外回転部材であるクラッチ・ハウジング69とクラッチ・ハブ71との間に介設された摩擦クラッチからなる。
クラッチ・ハウジング69は、クラッチ29の入力側を構成し、キャリヤ・ケース43内周にベアリング73,75を介して回転自在に支持されている。クラッチ・ハブ71は、クラッチ29の出力側を構成し、リヤ・デフ31のデフ・ケース47に一体に設けられてクラッチ・ハウジング69の内周側に配置されている。
クラッチ29は、交互に配置された複数枚のアウター・プレート77とインナー・プレート79とを備えている。アウター・プレート77はクラッチ・ハウジング69内周にスプライン係合し、インナー・プレート79はクラッチ・ハブ71外周にスプライン係合している。このクラッチ29は、押圧プレート45の締結移動によりデフ・ケース47の受圧面に対して締結される。
押圧プレート45は、外周側がクラッチ・ハウジング69内周にスプライン係合している。これにより、押圧プレート45は、クラッチ・ハウジング69に連動して減速機構25のカム・プレート67と相対回転可能であると共にクラッチ29側へ締結移動可能となっている。
押圧プレート45の内周側は、カム・プレート67に対向している。押圧プレート45とカム・プレート67との間には、ワンウェイ・カム機構27が設けられている。
ワンウェイ・カム機構27は、押圧プレート45とカム・プレート67との間で相対回転に応じてスラスト力を発生させる。このワンウェイ・カム機構27は、ボール・カムで構成され、一対の凹状のカム面81,83間にカム・ボール85が介設されている。
カム面81,83は、カム・プレート67及び押圧プレート45の対向面に各別に設けられている。カム面81,83は、周方向で相互に反対側に位置してカム・ボール85に係合する係合面87及びカム・ボール85の乗り上げを行わせる傾斜面89を有する。なお、図2では、便宜上、係合面87及び傾斜面89を径方向で表している。
具体的には、カム・プレート67側のカム面83は、係合面87がカム・プレート67の前進時回転方向の前端側に配置され、傾斜面89が前進時回転方向の後端側に配置されている。逆に、押圧プレート45のカム面81は、係合面87が前進時回転方向の後端側に配置され、傾斜面89が前進時回転方向の前端側に配置されている。
従って、ワンウェイ・カム機構27は、カム・プレート67の前進時回転速度が押圧プレート45の前進時回転速度を上回るときに、カム・プレート67及び押圧プレート45間の相対回転によってカム面81,83の傾斜面89,89にカム・ボール85が乗り上げる。
これにより、ワンウェイ・カム機構27は、スラスト力を発生させて押圧プレート45を締結移動させると共にカム・ボール85を介してカム・プレート67から押圧プレート45に回転トルクを伝達する。
一方、カム・プレート67の前進時回転速度が押圧プレート45の前進時回転速度を下回るときには、押圧プレート45側のカム面81によってカム・ボール85が非作動位置に案内され、或いはカム面81,83の係合面87,87間で非作動位置に係合保持される。
これにより、ワンウェイ・カム機構27は、スラスト力が解除され或いは発生しないようになっている。
[トルク伝達]
本実施例の副駆動部5は、電動モータ23が前進回転駆動されると、出力軸57から回転トルクを出力する。出力軸57からは、減速機構25のサン・ギヤ59、遊星ギヤ63、遊星キャリヤ65を介してカム・プレート67から減速出力される。従って、カム・プレート67は、前進時回転方向に回転する。
カム・プレート67からは、ワンウェイ・カム機構27のカム・ボール85を介して押圧プレート45に回転トルクが伝達される。
このとき、押圧プレート45は、クラッチ・ハウジング69を介してクラッチ29の引きずりトルクが入力され、デフ・ケース47側と共に連動回転しようとする。
従って、発進時や低速走行の加速時等のようにデフ・ケース47の回転が停止或いは低速である場合は、カム・プレート67の回転速度が押圧プレート45の回転速度よりも相対的に速くなる。
この結果、ワンウェイ・カム機構27は、カム・プレート67及び押圧プレート45間の相対回転により、カム面81,83の傾斜面89,89にカム・ボール85が乗り上げてスラスト力を発生する。
スラスト力は、カム・プレート67及び遊星キャリヤ65を介してキャリヤ・ケース43側で受けられ、その反力として押圧プレート45に作用する。このため、押圧プレート45は、クラッチ29側に締結移動してクラッチ29をデフ・ケース47の受圧面との間で締結する。なお、締結されたクラッチ29のクラッチ・トルクは、フィードバック・ループを形成し、ワンウェイ・カム機構27へ入力される。それにより、カム面89,89にカム・ボール85がさらに乗り上げようとしてスラスト力が増強され、クラッチ29がより強固に締結される。
かかる締結により、回転トルクは、押圧プレート45、クラッチ29を介してリヤ・デフ31のデフ・ケース47に伝達される。
デフ・ケース47からは、ピニオン・シャフト49、ピニオン・ギヤ51、左右のサイド・ギヤ53,55、アクスル・シャフト33,35を介して後輪37,39に伝達される。従って、副駆動部5は、電動モータ23の出力回転トルクに応じて後輪37,39を前進回転駆動することができる。
一方、電動モータ23が駆動停止されると、カム・プレート67の回転が停止して押圧プレート45の回転速度よりも相対的に遅くなる。
この結果、ワンウェイ・カム機構27は、カム・プレート67及び押圧プレート45間の相対回転により、カム・ボール85が押圧プレート45側のカム面81の係合面87に押圧されて非作動位置に案内される。案内後は、カム面81,83間でスラスト力が発生せずにカム面81,83の係合面87,87間にカム・ボール85が係合して非作動位置に係合保持される。
従って、副駆動部5は、ワンウェイ・カム機構27のスラスト力を解除され、押圧プレート45が反締結移動してクラッチ29を締結解除する。これによって、デフ・ケース47への回転トルク伝達が遮断される。
なお、輪駆動時に低速走行から高速走行に移行した場合等にも、上記同様にデフ・ケース47への回転トルク伝達が遮断される。
[実施例1の効果]
本実施例の副駆動部5は、回転自在に支持されたデフ・ケース47と、外部制御に応じて回転トルクを出力する電動モータ23と、該電動モータ23とデフ・ケース47との間に設けられ締結に応じて電動モータ23の回転トルクをデフ・ケース47に伝達するクラッチ29と、該クラッチ29の入力側であるクラッチ・ハウジング69に連動して電動モータ23の出力側であるカム・プレート67と相対回転可能であると共に締結移動によってクラッチ29を締結する押圧プレート45と、該押圧プレート45側とカム・プレート67との間で相対回転に応じてスラスト力を発生させ押圧プレート45を締結移動させると共に押圧プレート45に電動モータ23の回転トルクを伝達するワンウェイ・カム機構27とを備えている。
そして、ワンウェイ・カム機構27は、カム・プレート67の前進回転速度が押圧プレート45の前進回転速度を上回るときにスラスト力を発生し、カム・プレート67の前進回転速度が押圧プレート45の前進回転速度を下回るときにスラスト力を解除する。
従って、本実施例では、電動モータ23のオン/オフ制御及びこれに伴う出力回転トルク制御、つまり電動モータ23の駆動制御だけで、クラッチ29の締結制御と回転トルクの出力制御との双方を行わせて回転トルクの伝達調整を行うことができる。
このため、本実施例では、回転トルクの伝達調整の制御系統を簡素化することができ、同時に構造の簡素化、小型化・コンパクト化、軽量化、及びコスト低減をも図ることができる。
また、本実施例では、デフ・ケース47の回転速度がカム・プレート67の回転を上回るとクラッチ29の締結が解除されるため、デフ・ケース47によって電動モータ23が引きずり回転することを防止でき、燃費の向上等を図ることができる。
本実施例では、電動モータ23とデフ・ケース47とを同軸上に配置しているため、より確実に構造の簡素化、小型化・コンパクト化、軽量化及びコスト低減を図ることができる。
前記ワンウェイ・カム機構27は、ボール・カムからなり、押圧プレート45及びカム・プレート67に各別に設けられた一対のカム面81,83と、該一対のカム面81,83間に介設されたカム・ボール85とを備え、カム面81,83が、周方向で相互に反対側に位置してカム・ボール85に係合する係合面87,87及びカム・ボール85の乗り上げを行わせる傾斜面89,89を有する。
従って、本実施例では、簡単な構成で容易且つ確実に電動モータ23のオン/オフ制御による前記締結制御と出力制御との双方を行わせることができる。
また、本実施例では、ワンウェイ・カム機構27を介して電動モータ23の前進駆動による回転トルクをリヤ・デフ31のデフ・ケース47に伝達するため、電動モータ23の後退駆動による回転トルクをデフ・ケース47に伝達できないようになっている。
このような構成では、一般的に後退によって登坂する場合に不利となるが、FFベースの自動車では、フロント側に重量物が偏っていることから、後退登坂時に前輪側の輪荷重が大きくなって後輪の駆動力による性能の向上が少ない。
従って、本実施例では、上記構成としても、FFベースの四輪駆動車1の後輪37,39側に副駆動部5を用いたことから、四輪駆動車1の性能を大きく落とすことが抑制される。
図3は、本発明の実施例2に係る四輪駆動車の副駆動部を示すスケルトン半断面図である。なお、本実施例は、上記実施例1と基本構成が共通しているため、対応する構成部分については同符号或いは同符号にAを付して詳細な説明を省略する。
本実施例の副駆動部5Aは、実施例1の単一の遊星ギヤ組を備えた減速機構25に代えて、図3のように第1及び第2遊星ギヤ組91,93を備えた減速機構25Aを用いたものである。
すなわち、第1遊星ギヤ組91は、第1サン・ギヤ59A及びインターナル・ギヤ61Aとの間に第1遊星ギヤ63Aが配置され、第1遊星ギヤ65Aが第1遊星キャリヤ65Aに回転自在に支持されている。
第1遊星キャリヤ65Aは、背面側(一側)が例えばキャリヤ・ケース43側に対しベアリング等によって支持され、正面側(他側)に第2サン・ギヤ95が設けられている。
第2遊星ギヤ組93は、第1遊星ギヤ組91の第2サン・ギヤ95及びインターナル・ギヤ61Aとの間に配置された第2遊星ギヤ97を備えている。第2遊星ギヤ97は、第2遊星キャリヤ99によって回転自在に支持されている。
第2遊星キャリヤ99は、背面側(一側)が例えば第1遊星キャリヤ65Aに対しベアリング等によって相対回転自在に支持され、正面側(他側)にカム・プレート67Aが設けられている。
このように構成された本実施例の副駆動部5Aでは、電動モータ23が前進回転駆動されると、出力軸57から減速機構25Aの第1遊星ギヤ組91の第1サン・ギヤ59、第1遊星ギヤ63A、第1遊星キャリヤ65Aを介して第2サン・ギヤ95に回転トルクが減速出力される。第2サン・ギヤ95からは、第2遊星ギヤ組93の第2遊星ギヤ97、第2遊星キャリヤ99を介してカム・プレート67Aから回転トルクが減速出力される。
カム・プレート67Aからは、ワンウェイ・カム機構27のカム・ボール85、押圧プレート45を介して、実施例1と同様にクラッチ29の締結によりデフ・ケース47に回転トルクを伝達することができる。
従って、本実施例においても、上記実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
図4は、本発明の実施例3に係る四輪駆動車の副駆動部を示すスケルトン半断面図である。なお、本実施例は、上記実施例2と基本構成が共通しているため、対応する構成部分については同符号或いは同符号にBを付して詳細な説明を省略する。
本実施例は、実施例2のクラッチ29のクラッチ・ハブ71をデフ・ケース47に一体に設ける構造に代えて、図4のようにクラッチ29Bのクラッチ・ハウジング69Bをデフ・ケース47Bに一体に設けたものである。
すなわち、クラッチ29Bは、クラッチ・ハウジング69Bがリヤ・デフ31Bのデフ・ケース47Bに一体に設けられ、クラッチ・ハブ71Bがデフ・ケース47Bに設けられた支持部101にベアリング73C,75Cを介して相対回転自在に支持されている。
従って、本実施例では、クラッチ・ハブ71Bがクラッチ29Bの入力側となり、これに応じて押圧プレート45Bがクラッチ・ハブ71B外周にスプライン係合している。
本実施例においても、上記実施例2と同様の作用効果を奏することができる。
なお、本実施例のクラッチ29Bの構成は、実施例1に適用することも可能である。
図5は、本発明の実施例4に係る四輪駆動車の副駆動部を示すスケルトン半断面図である。なお、本実施例は、上記実施例3と基本構成が共通しているため、対応する構成部分については同符号或いは同符号にCを付して詳細な説明を省略する。
本実施例は、実施例3のボール・カムからなるワンウェイ・カム機構27に代えて、図5のようにヘリカル・ギヤからなるワンウェイ・カム機構27Cを用いたものである。
すなわち、ワンウェイ・カム機構27Cは、ヘリカル駆動ギヤである減速機構25Cの第1遊星ギヤ組91Cの第2サン・ギヤ95C及びヘリカル従動ギヤである第2遊星ギヤ組93Cの第2遊星ギヤ97Cからなり、第2サン・ギヤ95C及び第2遊星ギヤ97Cがヘリカル・ギヤによって構成されている。
第2サン・ギヤ95C及び第2遊星ギヤ97Cの噛み合い歯は、第2サン・ギヤ95Cの回転速度である前進時周速度が第2遊星ギヤ97Cの回転速度である前進時周速度を上回るときにクラッチ29C側に向けたスラスト力を発生し、第2サン・ギヤ95Cの前進時周速度が第2遊星ギヤ97Cの前進時周速度を下回るときにスラスト力を解除するように傾斜設定されている。
従って、ワンウェイ・カム機構27Cの第2サン・ギヤ95C及び第2遊星ギヤ97Cは、それぞれ電動モータ23の出力側及び押圧プレート45C側を構成している。
第2遊星ギヤ97Cの第2遊星キャリヤ99Cは、軸方向でフリーとなっており、ワンウェイ・カム機構27Cのスラスト力に応じて軸方向移動するようになっている。この第2遊星キャリヤ99Cには、押圧プレート45Cが一体に設けられている。押圧プレート45Cは、クラッチ・ハブ71Cとの間にリターン・スプリング103が介設され、反締結方向に付勢されている。
本実施例の副駆動部5Cは、電動モータ23から減速機構25Cを介してワンウェイ・カム機構27Cに回転トルクが入力されると、ワンウェイ・カム機構27Cの第2サン・ギヤ95Cと第2遊星ギヤ97Cとが噛み合い回転する。
かかる噛み合い回転により、第2サン・ギヤ95Cの周速度が第2遊星ギヤ97Cの周速度を上回るときにクラッチ29C側に向けたスラスト力を発生してクラッチ29Cの締結を行わせることができる。
一方、第2サン・ギヤ95Cの周速度が第2遊星ギヤ97Cの周速度を下回るときには、逆向きのスラスト力を発生してクラッチ29Cの締結を解除することができる。このとき、押圧プレート45Cがリターン・スプリング103によって反締結方向に付勢されているため、より確実にクラッチ29Cの締結解除を行わせることができる。
このように、本実施例においても、上記実施例と同様の作用効果を奏することができる。加えて、本実施例では、ワンウェイ・カム機構27Cを減速機構25Cの一部として構成することができるため、構成の簡素化を図ることができる。
[その他]
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。従って、本発明の構成に付随する各種の変更が可能である。
例えば、上記実施例では、電動モータ23とワンウェイ・カム機構27〜27Cとの間に減速機構25〜27Cを設けていたが、これを省略することも可能である。この場合は、電動モータ23の出力軸57にカム・プレート67〜67B又は第2サン・ギヤ95Cを設ければよい。
上記実施例では、リヤ・デフ31,31B,31Cと電動モータ23とを同軸上に配置していたが、2軸以上で異なる複数の軸上に配置しても良い。この場合、複数の軸は、互いに平行する軸或いは交差する軸のいずれであってもよい。
また、上記実施例では、主駆動輪を前輪19,21とすると共に副駆動輪を後輪37,39としていたが、逆にすることも可能である。
さらに、上記実施例では、主駆動部3がエンジン7及びトランスミッション11を備えたハイブリッド自動車に適用した例を示したが、主駆動部が電動モータを備えた電気自動車等にも適用することができる。
1 四輪駆動車
5 副駆動部(動力伝達装置)
23 電動モータ(モータ)
27,27C ワンウェイ・カム機構
29,29B,29C クラッチ
45,45B,45C 押圧プレート
31,31B,31C リヤ・デファレンシャル装置
47,47B,47C デフ・ケース(回転部材)
67 カム・プレート(モータの出力側)
69(クラッチの入力側)
81,83 カム面
85 カム・ボール
87 係合面
89 傾斜面
95 第2サン・ギヤ(モータの出力側)
97 第2遊星ギヤ(押圧部材側)

Claims (6)

  1. 回転自在に支持された回転部材と、
    外部制御に応じて回転トルクを出力するモータと、
    該モータと前記回転部材との間に設けられ締結に応じて前記モータの回転トルクを前記回転部材に伝達するクラッチと、
    該クラッチの入力側に連動して前記モータの出力側と相対回転可能であると共に締結移動によって前記クラッチを締結する押圧部材と、
    該押圧部材側と前記モータの出力側との間で前記相対回転に応じてスラスト力を発生させ前記押圧部材を締結移動させると共に前記押圧部材に前記モータの回転トルクを伝達するワンウェイ・カム機構とを備え、
    前記ワンウェイ・カム機構は、前記モータの出力側の回転速度が前記押圧部材側の回転速度を上回るときに前記スラスト力を発生し、前記モータの出力側の回転速度が前記押圧部材側の回転速度を下回るときに前記スラスト力を解除する、
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の動力伝達装置であって、
    前記回転部材及び電動モータを同軸状に配置した、
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  3. 請求項1又は2記載の動力伝達装置であって、
    前記ワンウェイ・カム機構は、前記押圧部材側及び前記電動モータの出力側に各別に設けられた一対のカム面と、該一対のカム面間に介設されたカム・ボールとを備え、
    前記カム面は、周方向で相互に反対側に位置して前記カム・ボールに係合する係合面及び前記カム・ボールの乗り上げを行わせる傾斜面を有する、
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  4. 請求項1又は2記載の動力伝達装置であって、
    前記ワンウェイ・カム機構は、前記電動モータの出力側に連動構成されたヘリカル駆動ギヤと、該ヘリカル駆動ギヤに噛み合うヘリカル従動ギヤとを備えた、
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の動力伝達装置であって、
    前記回転部材は、デファレンシャル装置のデフ・ケースである、
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の動力伝達装置であって、
    フロント・エンジン・フロント・ドライブ・ベースの四輪駆動車の後輪側に用いられた、
    ことを特徴とする動力伝達装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016101877A (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 マツダ株式会社 車両の駆動装置

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