JP2012052505A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキ操作性悪化の懸念を低減させることと燃費向上促進との両立を実現した内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】運転者の停車意思が検出された時の車速が所定車速Vth未満であれば、アイドルストップシステムによる内燃機関の自動停止を許可するアイドルストップ制御手段S30と、停車意思検出時の車速が所定車速Vth以上であれば、内燃機関から車両駆動輪への動力伝達が遮断されていることを条件として、アイドル運転時の機関回転速度NEidleよりも低く設定した低アイドル回転速度NEaで内燃機関を運転させる低回転制御手段S40と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、アイドルストップシステムを備えた車両に適用された、内燃機関の制御装置に関する。
従来のアイドルストップシステムでは、運転者がブレーキペダルを踏んで減速走行している等により運転者の停車意思が検出された場合に、車速がゼロになっていることを条件として燃料噴射をカットして、内燃機関を自動停止させて燃費向上を図る。
しかし近年では、車速がゼロになるのを待たずして燃料噴射をカットして内燃機関を自動停止させることで、アイドルストップ期間を拡大させて、さらなる燃費向上を図るものがある(特許文献1参照)。
特開平11−257115号公報
しかしながら、停車意思が検出されて内燃機関を自動停止させる時に車速が十分に低下していないと、燃料噴射をカットしてから停車するまでの期間において、以下に説明する如くブレーキ操作性が悪化するといった問題が生じる。
すなわち、ブレーキペダル踏力を内燃機関の吸気負圧により補助するブースタ装置が備えられた車両においては、内燃機関を停止させると、ブレーキペダルが踏み込まれる度にブースタ装置内のブレーキ負圧が上昇していく(無くなっていく)。その結果、ブレーキペダルの踏み込みに要する力が大きくなるので、運転者にとってはブレーキペダルが硬く感じられるようになり、ブレーキ操作性が悪化する。
そして、車速が十分に低下していない時(例えば時速20〜30km)に内燃機関を自動停止させると、自動停止させてから車速がゼロになるまでの期間にブレーキペダルが繰り返し操作される可能性が高く、この場合には上述の如くブレーキペダルが硬く感じられるようになりブレーキ操作性が悪化する。
この問題に対し、車速が十分に低下するまでは停車意思があっても燃料噴射カットを禁止するように制御することが考えられる。ちなみに、このように車速が低下するまでの期間は、機関回転速度NEの変動がドライバビリティ悪化の許容を超えて大きくならないように、最低限のNE(アイドル運転時NE又はそれ以上)を維持させるよう燃料噴射量及び吸気量を制御するのが一般的である。
しかし、上述の如く車速が十分に低下するまで燃料噴射カットを禁止すると、ブレーキ操作性悪化の懸念は低減できるものの、アイドルストップ期間の拡大を十分に図ることができなくなり、燃費向上効果が十分に得られない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ブレーキ操作性悪化の懸念を低減させることと燃費向上促進との両立を実現した内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明では、運転者によるブレーキペダル踏力を内燃機関の吸気負圧により補助するブースタ装置と、前記内燃機関を自動停止させるアイドルストップシステムと、を備えた車両に適用され、車両走行中に生じた運転者の停車意思を検出する停車意思検出手段と、前記停車意思検出手段による停車意思検出時に、車速が所定車速未満であれば、前記アイドルストップシステムによる前記内燃機関の自動停止を許可するアイドルストップ制御手段と、前記停車意思検出手段による停車意思検出時に、車速が前記所定車速以上であれば、前記内燃機関から車両駆動輪への動力伝達が遮断されていることを条件として、アイドル運転時の機関回転速度よりも低く設定した低アイドル回転速度で前記内燃機関を運転させる低回転制御手段と、を備えることを特徴とする。
上記発明によれば、先ず、車速が所定車速未満であることを条件として停車意思検出時の内燃機関の自動停止を許可するので、所定車速以上の時に自動停止させてしまうことによるブレーキ負圧不足に起因した、「ブレーキペダルが硬く感じられるようになり、ブレーキ操作性が悪化する」といった先述の懸念を低減できる。
次に、停車意思検出時の車速が所定車速以上であり、ブレーキ操作性悪化を回避すべく内燃機関の自動停止を許可できない場合に、動力伝達が遮断されていることを条件として低アイドル回転速度で内燃機関を運転させる。これによれば、機関回転速度NEをアイドル運転時よりもさらに低い速度(低アイドル回転速度)にしてNE変動が大きくなったとしても、内燃機関から車両駆動輪への動力伝達が遮断されているので、前記NE変動に起因したドライバビリティの悪化は生じない。よって、停車意思検出時点から所定車速にまで減速される時点までの減速期間中、アイドル運転時NE以上となるよう内燃機関を制御する場合に比べて、低アイドル回転速度となるよう制御する上記発明によれば、燃費向上の効果を促進できる。
それでいて、所定車速にまで減速される前記減速期間中、内燃機関を停止させずに運転を継続(低アイドル回転速度で継続)させるので、上述したように「ブレーキペダルが硬く感じられるようになり、ブレーキ操作性が悪化する」といった懸念を低減できる。したがって、上記発明によれば、ブレーキ操作性悪化の懸念を低減させることと燃費向上促進との両立を実現できる。
請求項2記載の発明では、前記低回転制御手段による運転時には、前記内燃機関での燃焼に供する混合気の空燃比を理論空燃比よりも小さくしてリッチ化させることを特徴とする。
ここで、低回転制御手段により低アイドル回転速度となるよう内燃機関を制御すると、燃焼状態が不安定になる。すると、所定車速にまで減速される前に失火して、内燃機関が停止することが懸念される。これに対し上記発明では低回転制御手段による運転時にはリッチ化させるので、低回転制御手段による制御期間中(前記減速期間中)、燃焼状態を安定させることができ、上述した失火の懸念を低減できる。
なお、上記発明ではリッチ化に伴う燃料噴射量の増加分だけ、理論空燃比で運転させる場合よりも燃費が悪化することになるが、低アイドル回転速度で運転することによる燃費向上効果の方が遙かに大きいので、燃費向上を促進できる。
請求項3記載の発明では、前記低アイドル回転速度は、前記内燃機関の共振を招く回転速度を避けて設定されていることを特徴とする。そのため、低回転制御手段による制御期間中(前記減速期間中)において、内燃機関が共振することによる振動や異音発生を回避できる。
請求項4記載の発明では、車載バッテリの充電量が所定量未満である場合には、所定量以上である場合に比べて前記低アイドル回転速度を高くするよう可変設定することを特徴とする。これによれば、低回転制御手段による制御期間中(前記減速期間中)に車載バッテリの充電量不足となるおそれを低減できる。
請求項5記載の発明では、前記内燃機関により駆動する車載補機の駆動負荷に応じて、前記低アイドル回転速度を可変設定することを特徴とする。これによれば、低回転制御手段による制御期間中(前記減速期間中)に、内燃機関から補機へ伝達される駆動力が不足してしまうおそれを低減できる。例えば、空調装置の冷媒圧縮機(補機)を内燃機関で駆動させる場合において、前記減速期間中に、冷媒圧縮機への駆動力不足により車室内温度が所望温度よりも著しく高くなってしまうおそれを低減できる。
請求項6記載の発明では、前記内燃機関の失火履歴又は機関回転速度の変動履歴に応じて、前記低アイドル回転速度を可変設定することを特徴とする。
ここで、低回転制御手段による低回転制御を実施すると燃焼状態が不安定になり失火するおそれがあることは先述した通りであるが、低回転制御中に失火してしまう頻度が高い場合や、低回転制御中にNE変動が著しく大きくなっている場合には、低アイドル回転速度を高くするように設定変更することが望ましい。この点を鑑みた上記発明によれば、失火履歴又は変動履歴に応じて低アイドル回転速度を可変設定するので、失火頻度の低減や著しいNE変動の回避を図ることができ、好適である。
請求項7記載の発明では、前記内燃機関の吸気負圧により生じている前記ブースタ装置内のブレーキ負圧に応じて、前記所定車速を可変設定することを特徴とする。
ここで、ブレーキ負圧が低くなっているほど低回転制御の実施期間中にブレーキペダルが硬く感じられる度合いは小さくなる。よって、この場合には所定車速を高く設定して低回転制御の終了時期(つまりアイドルストップ制御の開始時期)を早くすることで、燃料噴射停止期間を長くして燃費向上を促進させることが望ましい。一方、ブレーキ負圧が高くなっているほど、ブレーキペダルが硬く感じられる度合いは大きくなる。よって、この場合には所定車速を低く設定して、低回転制御の終了時期(つまりアイドルストップ制御の開始時期)を遅くすることで、アイドルストップ制御期間中におけるブレーキ操作性悪化の懸念を低減させることが望ましい。
これらの点を鑑みた上記発明によれば、ブレーキ負圧に応じて所定車速を可変設定するので、燃費向上促進の効果とブレーキ操作性悪化低減の効果とのバランスを最適化できる。
本発明の一実施形態にかかる制御装置が適用される、内燃機関及びブースタ装置の構成を示す全体図。 図1の制御装置により実施されるアイドルストップ制御及び低回転制御の処理手順を示すフローチャート。 図2の制御を実施した場合の一態様を示すタイムチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態にかかる車両は、内燃機関10を自動停止及び自動再始動させるアイドルストップシステムを備えるとともに、以下に説明するブースタ装置30を備えた制動装置を備えている。
先ず、図1を用いて、上記車両に搭載されている制動装置を構成する、マスターシリンダ20及びブースタ装置30について説明する。
マスターシリンダ20は、運転者によるブレーキペダル11の踏力(ブレーキ踏力)により作動してブレーキオイルの圧力(ブレーキ圧)を発生させるものである。運転者によりブレーキペダル11が踏み込まれると、ブレーキ踏力はロッド21を介してピストン22に伝達され、ピストン22が圧縮作動することによりシリンダ23内の油圧室23aに充填されているブレーキオイルが圧縮され、ブレーキ圧が上昇することとなる。このように昇圧したブレーキ圧は、図示しないフロントホイールシリンダ及びリヤホイールシリンダへ伝達され、各々のホイールシリンダがブレーキ圧により作動して制動力が発揮されることとなる。
ブースタ装置30は、内燃機関10の吸気負圧によりブレーキ踏力を補助するものである。このブースタ装置30は、圧力室を内部に形成するハウジング31と、ハウジング31内部の圧力室を定圧室31a及び変圧室31bに仕切るダイヤフラム32と、を備えて構成されている。定圧室31aは、逆止弁33を介して、内燃機関10の吸気管12と連通している。このため、内燃機関10の運転時には定圧室31aに負圧が導入される。なお、定圧室31a内の負圧が吸気管12へ戻ることを防止するよう逆止弁33は機能する。変圧室31bは、大気弁34を介して大気と連通可能に構成されている。また、定圧室31a及び変圧室31bは、真空弁35を介して連通可能に構成されている。
ブレーキペダル11が踏み込まれていない時には、大気弁34が閉弁するとともに真空弁35が開弁する。そのため、定圧室31a及び変圧室31bは連通状態となり同じ負圧が発生している。一方、ブレーキペダル11が踏み込まれると、先ず真空弁35が閉弁して、定圧室31a及び変圧室31bは非連通状態となる。その後、さらにブレーキペダル11が踏み込まれると、大気弁34が開弁し、変圧室31bへ大気が導入される。これにより、変圧室31bは大気圧になり、その一方で、定圧室31aは負圧になる。そのため、定圧室31a及び変圧室31bで圧力差が生じ、この差圧がダイヤフラム32に作用してブレーキ踏力を補助するアシスト力となる。
次に、ECU40による内燃機関10の作動の制御手法、及びアイドルストップシステムについて説明する。図1に示す内燃機関10は、点火式のガソリンエンジン(内燃機関)であり、燃料噴射弁13からの燃料を吸気管12へ噴射するポート噴射式のエンジンである。ECU40は主に、燃料噴射弁13、スロットルバルブ14及び点火装置15の作動を制御することで、燃料の噴射量、噴射時期、吸気量、点火時期を制御する。これにより、排気エミッション及び出力トルクが所望する状態となるよう、内燃機関10の作動が制御される。
アイドルストップシステムは、車両走行中に運転者の停車意思を検出して所定のアイドルストップ条件が成立すれば、車速がゼロになるのを待たずして、燃料噴射弁13からの燃料噴射を自動で停止(燃料噴射カット)するとともに点火装置15の作動を停止させて、内燃機関10を自動停止させる。
上述した停車意思の検出の具体例としては、ブレーキペダルセンサ11aにより検出されたブレーキペダル11の踏込量が所定量以上であること、アクセルペダルが踏み込まれていないこと等が挙げられる。
前記アイドルストップ条件の具体例としては、車速が低下していること、車載バッテリの充電量が所定量以上であること、車速が所定車速未満であること、内燃機関10から車両駆動輪への動力伝達が遮断されていること等が挙げられる。なお、変速段を運転者が手動で操作するマニュアル車においては、クラッチが遮断操作されている状態が動力伝達遮断の状態である。また、変速段が自動制御されるオートマチック車においては、トルクコンバータによる動力伝達が最小の状態、又はトランスミッションのクラッチが遮断作動している状態が動力伝達遮断の状態である。
アイドルストップ解除条件の具体例としては、車載バッテリの充電量が所定量未満であること、ブレーキペダル11が踏み込まれていないこと(又はその踏込量が所定量未満であること)、アクセルペダルが踏み込まれていること等が挙げられる。
ここで、アイドルストップ条件の一つに「車速が所定車速未満であること」を挙げたが、この条件に反して、停車意思が検出された時に車速が所定車速以上であるにも拘わらず内燃機関10を自動停止させると、自動停止させてから車速がゼロになって停車するまでの期間において、以下に説明する如くブレーキ操作性が悪化するといった問題が生じる。
すなわち、内燃機関10を自動停止させた後において、ブレーキペダル11の踏み込みを緩めて、アイドルストップ条件を満たす程度に踏込量を少なくすると、真空弁35が開弁して定圧室31a内の負圧が変圧室31bへ流れ込む。その後、ブレーキペダル11を踏み込むと、大気弁34が開弁して変圧室31b内の負圧が大気へ抜け出る。したがって、内燃機関10を自動停止させてから停車するまでの期間に運転者がブレーキペダル11をポンピング操作すると、吸気管12から定圧室31aへの負圧供給は途絶えた状態で、ポンピング操作する毎に定圧室31a内の負圧は変圧室31bへ移動して大気弁34から抜け出る。そのため、定圧室31a内の負圧が上昇してアシスト力が低下していき、その結果、ブレーキペダル11の踏み込みに要する力が大きくなるので、運転者にとってはブレーキペダル11が硬く感じられるようになり、ブレーキ操作性が悪化する。
そして、車速が十分に低下していない時(例えば時速20〜30km(所定車速))に内燃機関10を自動停止させると、自動停止させてから車速がゼロになるまでの期間にブレーキペダルが繰り返し操作される可能性が高くなるので、この場合には上述の如くブレーキペダルが硬く感じられるようになりブレーキ操作性が悪化する可能性が高い。そこで本実施形態では、上述の如く車速が所定車速未満であることを条件にアイドルストップ制御を実施して内燃機関10を自動停止させている。
次に、上述したアイドルストップ制御を実施する場合の内燃機関10の制御手順について、図2を用いて説明する。図2は、ECU40が有するマイクロコンピュータによる上記制御の処理手順を示すフローチャートであり、当該処理は所定周期(例えば先述のCPUが行う演算周期又は所定のクランク角度毎)で繰り返し実行される。
先ず、図2に示すステップS10(停車意思検出手段)において、上述した停車意思が検出されたか否かを判定する。停車意思が有ると判定された場合には(S10:YES)、続くステップS20において、内燃機関10から車両駆動輪への動力伝達が遮断されている等の上記アイドルストップ条件を満たすか否かを判定する。但し、アイドルストップ条件のうち車速が所定車速Vth未満であるとの条件は、次のステップS30で判定する。停車意思が検出されていない場合(S10:NO)又はアイドルストップ条件を満たしていない場合(S20:NO)には、図2の処理を一旦終了する。
一方、ステップS20で肯定判定された場合には、続くステップS30において、現時点での車速が所定車速Vth未満であるか否かを判定する。車速<Vthであると判定されれば(S30:YES)、次のステップS50(アイドルストップ制御手段)において、燃料噴射カットによるアイドルストップ制御を実施して、内燃機関10を自動停止させる。車速≧Vthであると判定されれば(S30:NO)、次のステップS40(低回転制御手段)において、燃料噴射カットによるアイドルストップ制御を禁止して、以下に説明する低回転制御を実施する。
すなわち、アイドル運転時の機関回転速度(アイドル回転速度NEidle)よりも低く設定した低アイドル回転速度NEaを維持させるよう、吸気量及び燃料噴射量を制御する。例えば、低アイドル回転速度NEaに応じた吸気量となるようスロットルバルブ14の開度を制御するとともに、その吸気量と燃料噴射量との比(空燃比)が理論空燃比となるよう燃料噴射量を制御する。
次に、低アイドル回転速度NEaの設定について以下に説明する。
低アイドル回転速度NEaは、アイドル回転速度NEidleよりも低い回転領域のうち、内燃機関10が共振する回転領域を避けて設定されており、内燃機関10が共振することによる振動や異音発生の回避を図っている。
また、内燃機関10の駆動力により充電される車載バッテリの充電量が所定量未満である場合には、所定量以上である場合に比べて低アイドル回転速度NEaを高くするよう、低アイドル回転速度NEaを可変設定している。例えば、バッテリの充電状態量を表すSOC(State of Charge)が、低回転制御時に所定値未満であれば、所定値以上である場合に比べて低アイドル回転速度NEaを高く設定する。そのため、バッテリのSOCが下限値未満となることを未然に防止できる。
また、内燃機関10により駆動する車載補機の駆動負荷が高いほど、低アイドル回転速度を高く設定する。前記補機の具体例としては、車室を空調する空調装置の冷媒圧縮機や、バッテリへ供給する電力を発電するオルタネータ(発電機)等が挙げられる。これによれば、低回転制御時に内燃機関10から補機へ伝達される駆動力が不足してしまうおそれを低減できる。
ちなみに、通常のアイドル運転時には、アイドル回転速度NEidleを維持させるよう、吸気量及び燃料噴射量が制御される。このアイドル回転速度NEidleは、NE変動がドライバビリティ悪化の許容を超えて大きくならないように設定されており、このアイドル回転速度NEidleより低回転になると、NE変動が大きくなることに起因して、ドライバビリティ悪化の許容を超えて大きくなることが懸念される。また、燃焼が不安定になり、失火のおそれが高くなることも懸念される。
さらにECU40は、上述したアイドルストップ制御とは別に、減速時に燃料噴射を停止させる減速時燃料カット制御を実施する。この減速時燃料カット制御では、先述したアイドルストップ要件や停車意思の有無に拘わらず、車速が低下している減速時であり、かつ、アクセルペダルが踏み込まれておらず、かつ、機関回転速度が所定値NEb以上であることを条件として実施される。前記所定値NEbはアイドル回転速度NEidle以上の値に設定されている。なお冷却水温度が低い場合、車室内空調用の冷媒圧縮機等、内燃機関10の補機が駆動している場合には、前記所定値NEbは高くなるよう可変設定される。
図3は、図2の制御を実施した場合の一態様を示すタイムチャートである。図3の例では、t1時点で車速が低下し始めて、その後、ブレーキペダル11が踏み込まれることによりt4時点で車速がゼロになって停車している。また、車速がゼロになる直前のt4時点でアイドルストップ制御により内燃機関10が自動停止されており(S60)、t6時点で運転者がブレーキペダル11を開放したことに伴い、内燃機関10は自動再始動されている。
そして、先ずt1時点において、減速時燃料カット制御により燃料噴射が停止される。その後、t2時点で停車意思が有り(S10:YES)、かつ、車速以外のアイドルストップ条件が満たされる(S20:YES)。但し、このt2時点では車速が所定車速Vth以上である(S30:NO)ため、ステップS40による低回転制御が実施されている。この低回転制御の実施により、図3中の実線に示す如く、機関回転速度が低アイドル回転速度NEaにまで低下した後、t3時点以降は低アイドル回転速度NEaが維持されるように内燃機関10は制御される。
ここで、本実施形態に反し、t3時点以降も減速時燃料カット制御を継続させた場合には、図3中の一点鎖線に示すように、車速が所定車速Vthにまで減速する前に機関回転速度はゼロになり、内燃機関10は停止する。この場合には、先述した通りブースタ装置30によるアシスト力が低下していき、ブレーキペダル11が硬く感じられるようになり、ブレーキ操作性が悪化する。
また、本実施形態に反し、t3時点以降において、図3中の点線に示すようにアイドル回転速度NEidleを維持させるように内燃機関10を制御した場合には、本実施形態にかかる低回転制御を実施した場合に比べて、t2時点からt4時点までの期間における燃料消費量が多くなる。よって、燃費向上効果が十分に得られない。
これに対し、上述した本実施形態によれば、ブレーキ操作性悪化を回避すべく車速が所定車速Vthにまで低下するまでの期間(t2〜t4)、アイドル回転速度NEidleよりも低速の低アイドル回転速度NEaで内燃機関10を運転させるので、燃費向上効果が十分に発揮される。
そして、この低回転制御を実施する時には、内燃機関10から車両駆動輪への動力伝達を遮断させているので、アイドル回転速度NEidleよりも低速にすることによりNE変動が大きくなったとしても、そのNE変動に起因したドライバビリティの悪化は生じない。
しかも、所定車速Vthにまで減速される減速期間中(t2〜t4)、内燃機関10を停止させずに運転を継続(低アイドル回転速度で継続)させるので、上述したように「ブレーキペダルが硬く感じられるようになり、ブレーキ操作性が悪化する」といった不具合を解消できる。
さらに本実施形態では、停車意思が検出されて減速している期間中において、車速がゼロになる前に停車させないように運転者の意思が変更された場合には、車速がゼロになるのを待たずして内燃機関10を自動再始動させるよう制御する。具体的には意思変更時に燃料噴射を再開させてスタータモータを駆動させる等の制御を実施して、内燃機関10を自動再始動させるよう制御する機構(要求変更対応機構)を有している。したがって、低回転制御を実施することに伴って車速が所定車速Vth以上である時に失火したとしても、要求変更対応機構による制御を実施することで、内燃機関10の再始動を迅速に実施できるので、「ブレーキペダルが硬く感じられるようになる」といった不具合を回避できる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、以下のように変更して実施してもよい。また、各実施形態の特徴的構成をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。
(1)上述した実施形態では、燃料噴射量を制御するにあたり、低回転制御を実施している時の空燃比を、低回転制御を実施していない時の空燃比と同じになるように制御している。具体的には、内燃機関の負荷及び機関回転速度等に基づき吸気量を演算してスロットルバルブ14の作動を制御するとともに、目標空燃比(例えば理論空燃比)となるよう前記吸気量に対する燃料噴射量を演算して燃料噴射弁13の作動を制御する。そして、低回転制御の実施時と非実施時とで目標空燃比を同じに設定している。
これに対し、低回転制御を実施している時には非実施時よりも空燃比を小さくして、吸気量に対する燃料量が余剰状態となるようリッチ化させる。例えば、低回転制御の非実施時には理論空燃比に目標空燃比を設定し、低回転制御の実施時には理論空燃比よりも小さい空燃比に目標空燃比を設定してもよい。これによれば、低回転制御により低アイドル回転速度NEaにした時に懸念される燃焼状態の不安定を低減でき、ひいては、低回転制御中に失火する懸念を低減できる。
(2)図2のステップS30の判定に用いる所定車速Vthを、ブースタ装置内のブレーキ負圧が低いほど高く設定して、低回転制御の終了時期を早めさせるようにしてもよい。
これによれば、ブレーキ負圧が低くてブレーキペダルが硬く感じられるおそれが低い場合には、所定車速Vthを高く設定して低回転制御の終了時期(つまりアイドルストップ制御の開始時期)を早くするので、燃料噴射停止期間を長くして燃費向上を促進させることができる。
一方、ブレーキ負圧が高くてブレーキペダルが硬く感じられるおそれが高い場合には、所定車速Vthを低く設定して、低回転制御の終了時期(つまりアイドルストップ制御の開始時期)を遅くすることで、アイドルストップ制御期間中におけるブレーキ操作性悪化の懸念を低減できる。
(3)ここで、低回転制御を実施すると、アイドル回転速度NEidleで制御する場合に比べて燃焼状態が不安定になり失火が懸念されるようになる。そこで、低回転制御中に生じた失火の履歴を記憶しておき、所定期間に生じた失火回数が所定回数以上になった場合には、現状の低アイドル回転速度NEaを高く設定して、失火の抑制を図るようにしてもよい。
また、低回転制御中にNE変動が所定値を超えて大きくなったか否かの履歴を記憶しておき、所定期間にNE変動が所定値を超えて大きくなった回数が所定回数以上になった場合には、現状の低アイドル回転速度NEaを高く設定して、NE変動の抑制を図るようにしてもよい。
30…ブースタ装置、NEa…低アイドル回転速度、NEidle…アイドル回転速度(アイドル運転時の機関回転速度)、S10…停車意思検出手段、S40…低回転制御手段、S50…アイドルストップ制御手段、Vth…所定車速。

Claims (7)

  1. 運転者によるブレーキペダル踏力を内燃機関の吸気負圧により補助するブースタ装置と、前記内燃機関を自動停止させるアイドルストップシステムと、を備えた車両に適用され、
    車両走行中に生じた運転者の停車意思を検出する停車意思検出手段と、
    前記停車意思検出手段による停車意思検出時に、車速が所定車速未満であれば、前記アイドルストップシステムによる前記内燃機関の自動停止を許可するアイドルストップ制御手段と、
    前記停車意思検出手段による停車意思検出時に、車速が前記所定車速以上であれば、前記内燃機関から車両駆動輪への動力伝達が遮断されていることを条件として、アイドル運転時の機関回転速度よりも低く設定した低アイドル回転速度で前記内燃機関を運転させる低回転制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記低回転制御手段による運転時には、前記内燃機関での燃焼に供する混合気の空燃比を理論空燃比よりも小さくしてリッチ化させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記低アイドル回転速度は、前記内燃機関の共振を招く回転速度を避けて設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 車載バッテリの充電量が所定量未満である場合には、所定量以上である場合に比べて前記低アイドル回転速度を高くするよう可変設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記内燃機関により駆動する車載補機の駆動負荷に応じて、前記低アイドル回転速度を可変設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記内燃機関の失火履歴又は機関回転速度の変動履歴に応じて、前記低アイドル回転速度を可変設定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記内燃機関の吸気負圧により生じている前記ブースタ装置内のブレーキ負圧が低いほど、前記所定車速を高く設定することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
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