JP2012052286A - オストメイト対応型洋式便器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は人工肛門や人工膀胱を付けた患者が座って使用することが可能となり、更に、一般健常者が使用しても従来と殆ど変わらずに使用できるオストメイト対応型洋式便器を提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも、便器本体1に設ける穴11を略玉子形状に形成すると共にその大きな曲率半径A側を前方位置になるように形成し、且つ、便座2に設ける穴21を所定形状に形成すると共にその大きな曲率半径B側を前方位置になるように形成する。また前記便器本体1の穴11の内寸法Cとしては、405〜500mmとするのが良く、便座2の穴21の所定形状として、略ひょうたん形状,先端が尖った長円形状,略だるま形状,略靴ベラ形状,略しゃもじ形状の内の1つとし、その穴21の内寸法Dを405〜460mmとするのが良い。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも、便器本体1に設ける穴11を略玉子形状に形成すると共にその大きな曲率半径A側を前方位置になるように形成し、且つ、便座2に設ける穴21を所定形状に形成すると共にその大きな曲率半径B側を前方位置になるように形成する。また前記便器本体1の穴11の内寸法Cとしては、405〜500mmとするのが良く、便座2の穴21の所定形状として、略ひょうたん形状,先端が尖った長円形状,略だるま形状,略靴ベラ形状,略しゃもじ形状の内の1つとし、その穴21の内寸法Dを405〜460mmとするのが良い。
【選択図】図1
Description
本発明は、自力で排便や排尿が行えず、人工肛門や人工膀胱を付けた大腸がんや膀胱がんの患者が使用すると便利なオストメイト対応型洋式便器に関する。
一般に人工肛門や人工膀胱を付けた大腸がんや膀胱がんの患者が洋式便器を使用する場合、腹部のストーマバック(パウチ)に溜めた中身を便座の穴に向けて捨てていた。この時、患者は便器の前側に立ち、中腰になってストーマバックを開け、中身が空になった後、腹部のストーマ周囲が、皮膚炎症による痒みや痛みを生じないようにその周囲をきれいに消毒している。しかしながら、従来の洋式便器の便座の穴形状は、図2に示す点線のように前側が小さな曲率半径で狭く、後側が大きな曲率半径で広くなる玉子形状のものが殆どであるため、患者が便器の前側に立ち、中腰になってストーマバックの中身を便座の穴に向けて捨てると、便座の表面に便や尿が付着し易く、不潔であると共にその都度きれいに拭取らなければならず、人工肛門や人工膀胱を付けた患者が用を済ますのに、時間が掛っているのが現状である。しかも中腰姿勢での排便・排尿処理作業は、体力の弱っている患者や体力のない年配者にとっては大変なものであった。
又、患者は立たずに、通常の使用時と同じように便座に座り、ストーマバックを開け、中身を便座の穴に向けて捨てる場合もあった。この時には、便座の穴の前側を広く開けるために、便座に座る位置を通常の位置よりも奥側に座らなければならず、極めて座りにくいものであった。しかも便座に奥行きがない場合には座ることができず、腰を浮かせながらストーマバックを開けて中身を捨てなければならず、非常に不便であった。
他の穴形状を有した便座としては、幅の狭い長穴(段付き略四角形状)のものが、特開2009−112751「痔患者用便座」で提案されている。この構造は専用便座の中央部に長穴を設け、専用便座の後方部と左右サイドに立上げ部を設け、専用便座の底部に脚部を設けたものであり、使用時には、従来の便座を上に上げた後、便器の上に専用便座を置き、使用後はそれを取外すものであった。この目的は痔患者が便座に座る際、長穴を狭くし、肛門の開き具合を小さくして排便することで、出血痛が和らぎ、苦痛を緩和させるためのものである。
しかしながら、特開2009−112751は、人工肛門や人工膀胱を付けた患者が使用すると、長穴が狭いため、前記患者がストーマバックを開けて中身を上手に捨てることができず、事実上使用できないものであった。しかも一般健常者が使用しても、非常に使用しにくいものであった。
このため、本発明者が実用新案登録第3155983号に於いて洋式便器のオストメイト用の便座を提案したところである。この構造は、便座に設けた穴を略ひょうたん形状と成し、且つ、そのひょうたんの先端を奥側に位置させると共に穴の奥行寸法を既存(従来の一般サイズ)のものよりも長くした便座である。又、その目的は、家庭用便器に取付け、人工肛門や人工膀胱を付けた患者や一般健常者が使用できる便座である。尚、全体がオストメイト対応型の洋式便器は従来にはなかった。特に便器本体がオストメイト対応型のものはなかった。
本発明は人工肛門や人工膀胱を付けた患者が座って使用することが可能となり、更に、一般健常者が使用しても従来と殆ど変わらずに使用できるオストメイト対応型洋式便器を提供することを目的とする。
本発明は上記現状に鑑み成されたものであり、つまり、少なくとも、便器本体に設ける穴を略玉子形状に形成すると共にその大きな曲率半径側を前方位置になるように形成し、且つ、便座に設ける穴を所定形状に形成すると共にその大きな曲率半径側を前方位置になるように形成する。また前記便器本体の穴の内寸法としては、405〜500mmとするのが良く、前記便座の穴の所定形状として、略ひょうたん形状,先端が尖った長円形状,略だるま形状,略靴ベラ形状,略しゃもじ形状の内の1つとし、その穴の内寸法を405〜460mmとするのが良い。又、前記便座の前部から穴まで切欠きを穿設させて前記穴が開口されたものとしても良い。
請求項1のようにオストメイト用の便座(2)を回動可能に取付けた洋式便器の便器本体(1)に、略玉子形状の穴(11)を設けると共にその大きな曲率半径(A)側を前方位置になるように形成し、且つ、便座(2)に設ける穴(21)を所定形状に形成すると共にその大きな曲率半径(B)側を前方位置になるように形成することにより、人工肛門や人工膀胱を付けた患者が使用する際に奥側で安定して座ることができ、且つ、前側には処理するための余裕ある空間ができ、排便や排尿処理作業が容易に行える便利なものとなり、更に一般健常者が使用しても従来と殆ど変わらない状態で使用できるものとなる。このため、本発明品を特に学校のトイレや病院などの公共施設に取付ければ、患者が違和感なく使用でき、便利なものとなる。また本発明品を家庭で使用すれば重宝なものとなる。
請求項2のように便器本体(1)の穴(11)の内寸法(C)を405〜500mmの範囲とすることにより、オストメイト用の便座(2)の穴(21)に充分対応出来る便器本体(1)となる。
請求項3に示すように便座(2)の穴(21)を所定の形状を、略ひょうたん形状,先端が尖った長円形状,略だるま形状,略靴ベラ形状,略しゃもじ形状の内の1つとすることにより、人工肛門や人工膀胱を付けた患者が使用し易く、且つ、見栄えの良いものとなる。
請求項4に示すように便座(2)の穴(21)の内寸法(D)を405〜460mmの範囲とすることにより、オストメイト用として充分対応出来る便器となる。
図1〜図3は本発明の実施形態を示す図であり、これに基づき説明する。(1)はオストメイト対応型洋式便器の便器本体であり、該便器本体(1)には大きな曲率半径(A)と小さな曲率半径(a)を有する略玉子形状に形成した穴(11)が設けられていると共にその大きな曲率半径(A)側を前方位置になるように穴(11)が設けられている。この穴(11)の内寸法(C)としては、405〜500mmの範囲が良い。この時、405mm以下になると、従来のものと変わりなくなり、500mm以上になると、外形が大きくなるだけで、実質的には500mmで充分であると共に健常者が通常位置に座った時に、ズボンやスカート等が便器本体(1)に触り邪魔になる恐れがある。尚、本発明品の穴(11)は従来品の普通サイズの穴に比べ、内寸法(C)が長くなると共に大きな曲率半径(A)の前後の向きが逆になる。つまり、従来品は図3に示す2点鎖線のように大きな曲率半径(A’)の向きが後側(図中右側)であった。また従来品の穴の内寸法は、一般サイズで320〜350mmであり、大形サイズでも360〜380mmである。
(2)は便器本体(1)の上に回動可能に取付けたオストメイト用の便座であり、該便座(2)には、前方に大きな曲率半径(B)が位置すると共に後方に小さな曲率半径(b)が位置する略ひょうたん形状の穴(21)が形成されている。また前記便座(2)の穴(21)の内寸法(D)としては、405〜460mmの範囲が良いが、好ましくは440mm前後が良い。尚、前記便座(2)としては、本発明者が実用新案登録第3155983号で提案したものを用いるのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、前記穴(21)の形状として図4(a)は略ひょうたん形状、図4(b)は先端が尖った長円形状,図4(c)は略だるま形状,図4(d)は略靴ベラ形状或いは略しゃもじ形状などとするのが良い。また図4(e)や図4(f)に示すように、便座(2)の前部から穴(21)まで切欠き(22)を穿設させたものとしても良い。(3)は便座(2)を被覆する便蓋である。
次に本発明の使い方について説明する。先ず始めに人工肛門や人工膀胱を付けた患者が本発明の便器を使用する場合について説明する。先ず便蓋(3)を持上げ、便座(2)が便器本体(1)の上に載置された状態で、図5に示す点線のように便座(2)の奥側(右側)に座る。便座(2)に腰掛けると、目の前には大きな曲率半径(B)の穴(11)及び大きな曲率半径(A)の穴(21)が設けられ且つ広い空間ができているので、患者は腹部に取付けたストーマバック(パウチ)を外し、その中身を穴(21)に向けて捨てる。この時、従来の如き空間が狭くなる心配がないため、便座(2)の表面に排便や排尿が付着することなく処理できるものとなり、本発明の便器は清潔で、且つ、心地良く腰掛けられるものとなる。またストーマバックの中身を空にした後、便座(2)に腰掛けて安定した状態で患者が、ストーマバックの周囲をきれいに消毒することが出来ると共に医療用の消耗品等の交換も座った状態で行えるものとなるのである。その後、身なりを整えて便器から離れ、水を流せば良い。
次に健常者が使用する場合について説明する。上記同様に便座(2)が便器本体(1)の上に載置された状態で、図5に示す2点鎖線のように便座(2)の前側(通常位置)に座る。そして、従来通りの排便或いは排尿を行う。この時、便座(2)が多少長くなるが、前側を基準にして腰掛ければ、違和感なく座れ、且つ、スムーズに排便或いは排尿をすることができ、健常者も普通に使用出来るのである。
1 便座本体
11 穴
2 便座
21 穴
22 切欠き
A,B 大きな曲率半径
C,D 内寸法
11 穴
2 便座
21 穴
22 切欠き
A,B 大きな曲率半径
C,D 内寸法
Claims (4)
- 便器本体(1)の上に回動可能に取付けたオストメイト用の便座(2)を有する洋式便器に於いて少なくとも、前記便器本体(1)に設ける穴(11)を略玉子形状に形成すると共にその大きな曲率半径(A)側を前方位置になるように形成し、且つ、前記便座(2)に設ける穴(21)を所定形状に形成すると共にその大きな曲率半径(B)側を前方位置になるように形成したことを特徴とするオストメイト対応型洋式便器。
- 前記便器本体(1)の穴(11)の内寸法(C)が、405〜500mmである請求項1記載のオストメイト対応型洋式便器。
- 前記便座(2)の穴(21)の所定形状が、略ひょうたん形状,先端が尖った長円形状,略だるま形状,略靴ベラ形状,略しゃもじ形状の内の1つである請求項1記載のオストメイト対応型洋式便器。
- 前記便座(2)の穴(21)の内寸法(D)が、405〜460mmである請求項1又は3記載のオストメイト対応型洋式便器。
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---|---|---|---|
JP2010193084A JP2012052286A (ja) | 2010-08-31 | 2010-08-31 | オストメイト対応型洋式便器 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2022046596A (ja) * | 2017-06-30 | 2022-03-23 | さつき株式会社 | オストメイト及び健常者共用便座 |
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JP2002078644A (ja) * | 2000-09-07 | 2002-03-19 | Toto Ltd | 排泄補助具 |
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-
2010
- 2010-08-31 JP JP2010193084A patent/JP2012052286A/ja active Pending
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