JP2012052169A - 電解用電極、この電解用電極を備えた電解水生成装置、この電解水生成装置を備えた除菌装置、及び電解用電極の製造方法 - Google Patents

電解用電極、この電解用電極を備えた電解水生成装置、この電解水生成装置を備えた除菌装置、及び電解用電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オゾンを生成する電解用電極として、Ti(チタン)の基板の表面に、Pt(白金)の被覆膜が形成されたものがあるが、オゾンの生成量をアップさせるために電流密度を高くすれば、この被覆膜が破れる虞があるため、この被覆膜を厚くしなければならず、コストアップとなる。このような点に鑑みて、低電流密度(低電圧)でも高いオゾン生成効率が得られ、低コスト化に適する電解用電極を提供するものである。
【解決手段】陰極と対向する電解作用の有効電極面が、チタン等の弁金属またはその酸化物で形成された第1領域と、白金等の貴金属または貴金属の合金で形成された第2領域とを備え、前記第1領域及び前記第2領域が前記陰極との対向面に露出して形成された電解用電極。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解部によって水を電気分解してオゾンを生成する電解用電極、この電解用電極を備えた電解水生成装置、この電解水生成装置を備えた除菌装置、及び電解用電極の製造方法に関する。
水を電気分解してオゾンを含む電解水を生成し、この電解水を除菌や脱臭を行なう部位に連続的または断続的に供給する技術は従来から存在する。この場合、容易に高濃度のオゾン水が連続的に得られるオゾン水製造装置を提供するために、電気分解に使用されるオゾン生成用電極として、陽極電極に、貴金属の線を編んで構成した金網を使用するものであり、その貴金属として白金の線を編んで構成した金網を使用することで、オゾン発生効率を高く保つ技術が開示されている。なお、陰極電極には、銀の線を編んで構成した金網を使用している。これは、陰極電極に金,白金,イリジウム等が知られているが、銀は金,イリジウムまたは白金に比べ、固形電解質膜よりの水素電子を受け易い現象があり、結果として数倍のオゾンを発生する作用を呈し、銀自体がカルシウム等の堆積が最も少ないという作用を呈するとしている(特許文献1参照)。
特許第3297227号公報
特許文献1の陽極電極は、白金の線を編んで構成した金網を使用するため、高価であると共に、低電流密度では十分なオゾン生成効率が得られない、という問題があった。
オゾンを生成する電解用電極として、Ti(チタン)の基板の表面に、Pt(白金)の被覆膜が形成されたものがあるが、オゾンの生成量をアップさせるために電流密度を高くすれば、この被覆膜が破れる虞があるため、この被覆膜を厚くしなければならず、コストアップとなる。
また、オゾンを生成する電解用電極として、Ti(チタン)のみの電極とした場合、通電によって表面の酸化膜が次第に厚くなって、オゾン生成効率が低下する。
本発明は、このような点に鑑みて、低電流密度(低電圧)でも高いオゾン生成効率が得られ、低コスト化に適する電解用電極を提供するものである。この電解用電極は、オゾンやOHラジカル等の活性酸素種を生成することに適するものである。
第1発明の電解用電極は、陰極と対向する電解作用の有効電極面が、チタン等の弁金属またはその酸化物で形成された長方形状の第1領域と、前記長方形状の長辺及びまたは短辺から略等距離にて前記第1領域の中央部に、前記長辺に沿って延びた白金等の貴金属または貴金属の合金で形成された第2領域を形成したことを特徴とする電解用電極。
第2発明の電解用電極は、陰極と対向する電解作用の有効電極面がチタン等の弁金属またはその酸化物の円形または正方形状の第1領域と、前記第1領域辺縁部から略等距離にて前記第1領域の中央部に白金等の貴金属または貴金属の合金で形成された第2領域を形成したことを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明において、前記第1領域は、チタン、タンタル、アルミニウム、ニオブ、亜鉛、タングステン、ハフニウム、ジルコニウム、ビスマス、アンチモンのいずれかまたはこれらを含む合金で構成され、前記第2領域は、白金、金、銀、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウムのいずれかまたはこれらを含む合金で構成されたことを特徴とする。
第4発明は、第1発明乃至第3発明のいずれかにおいて、陰極と対向する電解作用の有効電極面の面積の6%以上且つ100%未満が前記第1領域であることを特徴とする。
第5発明は、第1発明乃至第4発明のいずれかに記載の電解用電極を電解部に備え、前記電解部にてオゾンを含む電解水を生成することを特徴とする。
第6発明は、第5発明に記載の電解水生成装置にて生成された電解水によって、空気または水を除菌脱臭することを特徴とする。
第7発明は、前記第1領域及び前記第2領域が第3発明に記載された構成であり、前記第1領域を備えた電極基材の上に前記第1領域を覆うようにスパッタ法、CVD法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法、電気メッキ法、熱分解法、溶射法のいずれかにより前記第2領域を形成した後、前記第2領域の一部が前記第1領域内に残るように、前記第2領域の周縁部を物理的または化学的に除去した残存領域で形成されることを特徴とする。
第1発明では、電解用電極において、陰極と対向する電解作用の有効電極面が、チタン等の第1領域と白金等の第2領域を形成したことにより、第1領域と第2領域が陰極と対向する状態である。これによって、第1領域の全面を第2領域が覆う場合に比して、第1領域の酸化膜が厚くなる成長が抑制されることとなり、オゾン生成効率が大きく向上するため、低電圧で高効率のオゾン生成ができることとなる。このため、電解部へ供給する電源容量が小さくても、長寿命の電解水生成機能が確保できるものとなり、電解部へ供給する電源が市販されている乾電池であっても、電池電圧が低下するまでの寿命を長くできることとなり、小型化のために市販されている乾電池を採用した電解水生成装置の提供としても好適となる。この電解用電極は、オゾンやOHラジカル等の活性酸素種を生成することに適するものである。
また、第1発明では、第2領域を囲んで第1領域が存在することにより、第2領域による第1領域の酸化膜が厚くなる成長の抑制が良好となり、オゾン生成効率が大きく向上する。また、第1領域及び第2領域の形成が容易となる一般的な形態である長方形状をなす板状電極を採用することに適したものとなり、電極の製作が容易となる。
第2発明では、円形または正方形状をなす板状電極を採用することに適したものとなり、電極の製作が容易で、且つ第1発明同様の効果を奏する電解用電極となる。
第3発明によって、第1領域の構成と第2領域の構成における選択肢が増えるため、電解用電極の製作がし易くなる。
第4発明によって、少なくとも第1領域が陰極と対向する状態で露出状態にあることによって、第1領域の全面に第2領域を形成した場合に比して、オゾン生成効率が大きく向上するため、低電圧で高効率のオゾン生成ができることとなり、第1発明乃至第3発明と同様の効果を奏する電解用電極となる。
また、第5発明によって、第1発明乃至第4発明のいずれかに記載の電解用電極を電解部に備えた電解水生成装置として、オゾン生成効率が大きく向上したものとなる。
また、第6発明は、第5発明の電解水生成装置にて生成された電解水によって、空気または水を除菌脱臭することにより、電解部へ供給する電源容量が小さくても、オゾン生成効率が高い除菌装置が提供できるものとなる。
また、第7発明によって、陰極と対向する有効電極面の表面に、厚さが均一に白金等の第2領域を形成することが可能となるため、オゾンやOHラジカル等の活性酸素種の生成効率の向上を図ることができる電極を提供できるようになる。また、電解用電極は、PtとAgをターゲットとして電極基材の表面にスパッタ法により、第2領域を形成することにより、電極基材の表面に均一にPtとAgの合金による第2領域を形成することができるため、第2領域の厚さが均一なPtとAgの合金層を構成することが可能となり、オゾンやOHラジカル等の活性酸素種の生成効率の向上を図ることができるようになる。
本発明に係る電解用電極を矩形状電極で示す模式図である。 本発明に係る電解用電極を製造する工程の説明図。 本発明に係る電解用電極を備えた電解水生成装置の概略構成図である。 図1に示す電解用電極における第1領域の面積比に対する電流効率の関係を示す図である。 本発明に係る矩形状の電解用電極における第2領域を一方の長辺に偏って配置した状態の模式図である。 図1に示す電解用電極と電解槽との関係を示す説明図である。 本発明に係る矩形状の電解用電極の一つの形態と電解槽との関係を示す説明図である。 本発明に係る正方形状の電解用電極と電解槽との関係を示す説明図である。 本発明に係る円形状の電解用電極と電解槽との関係を示す説明図である。 本発明の電解水生成装置を組み込んだ空気清浄装置の外観を示す斜視図である。 図10に示す空気清浄装置の内部構成を示す斜視図である。 図10に示す空気清浄装置の内部構成を示す右側断面視図である。 図10に示す空気清浄装置の電解水の供給の様子を説明する空気除菌機構の構成を示す模式図である。 本発明に係る塩徐放用カートリッジを取り付けた電解水生成装置を採用した電気洗濯機の縦断側面図である。 本発明に係る電解用電極を陽極及び陰極に備えた電解水生成装置の概略構成図である。
本発明に係る電解用電極は、陰極と対向する電解作用の有効電極面が、チタン等の弁金属またはその酸化物で形成された第1領域と、白金等の貴金属または貴金属の合金で形成された第2領域とを備え、前記第1領域及び前記第2領域が前記陰極との対向面に露出して形成されたものであり、以下にその電解用電極の構成及び製造方法、この電解用電極を備えた電解水生成装置、更にこの電解水生成装置を備えた除菌装置についての実施例を記載する。
水の電気分解によってオゾンを発生させ、このオゾンを含む電解水を生成する場合、水中に配置した陽極と陰極との間に、直流電源の電圧が印加される。本発明に係るオゾン生成のための電解用電極100は、主として陽極に適用することによって、オゾン生成効率が向上し、低電圧で高効率のオゾン生成ができる効果を発揮するものである。
本発明に係る電解用電極100は、陰極500と対向する電解作用の有効電極面が、チタン等の弁金属またはその酸化物で形成された第1領域300と、白金等の貴金属または貴金属の合金で形成された第2領域400とを備え、第1領域300及び第2領域400が陰極500との対向面に露出して形成されている。
本発明に係る電解用電極100の代表的な一つを図1に示している。図1は、構成を理解するために示した模式図であり、実際の構成は以下に記載するものである。この電解用電極100は、電極基材200の陰極500との対向面に第1領域300と第2領域400とを備え、第1領域300及び第2領域400が陰極500との対向面に露出して形成されている。
第1領域300は、電極基材200の表面に形成されるため、電極基材200として、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)、亜鉛(Zn)、タングステン(W)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)のいずれかまたはこれらを含む合金を用いることによって、電極基材200の表面がこれらの材質の第1領域300となる。
また、第2領域400は、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)のいずれかまたはこれらを含む合金で構成される。
次に、第1領域300と第2領域400の形成について説明する。電極基材200として、代表的なチタン(Ti)を用いる。例えば、図1に示すチタン(Ti)の電極基材200の大きさは、縦寸法L1が80mm、横寸法L2が20mm、厚さL3が1mmである。
次に、本発明の電解用電極100の製造方法について説明する。上記の所定の大きさの電解用電極100を一つ一つ作製してもよいが、実施例では、この所定の大きさの電解用電極100を一つ一つ作製することは効率的でないため、図2に示すように、この電解用電極100に相当する大きさの電極基材200が複数枚(図2では16枚)採れる大きさを有するチタン(Ti)の平板200Aを大きな電極基材200として用意する。
先ず、このチタン(Ti)平板200Aの前処理工程を実行する。前処理工程では、先ず、チタン(Ti)平板200Aの表面を研磨紙にて研磨し、水洗いを行う。これにより、表面の汚染物質を除去し、表面の平坦処理を行う。更に、チタン(Ti)平板200Aの表面を超音波洗浄によるアセトン洗浄及び超音波洗浄による水洗いを行い、その後、チタン(Ti)平板200Aをシュウ酸によりエッチング処理を沸騰で5min(5分)行い、このチタン(Ti)平板200Aの表面に形成された自然酸化膜の除去を行う。これにより、チタン(Ti)平板200Aの表面をより平坦な状態とする。その後、純水にてチタン(Ti)平板200Aの表面のリンスを行い(超音波洗浄)、前処理工程を終了する。この状態で、チタン(Ti)平板200Aの表面が第1領域300である。
前処理工程終了後、既存のスパッタ装置のチャンバー内に、このチタン(Ti)平板200Aを導入し、第2領域400の成膜を行う。実施例では、チタン(Ti)平板200Aへの第2領域400の形成は、スパッタ法により実行する。ここでは、高周波マグネトロンスパッタ装置を使用し、チタン(Ti)平板200Aの表面の第1領域300を覆うように、Pt−Ag合金の薄膜400Aを第1領域300の全面に形成する。スパッタの条件は、第2領域400の層400AをPtとAgの合金により構成するため、ターゲットとして、白金(Pt)濃度が97重量(wt)%で銀(Ag)濃度が3重量(wt)%のPt−Ag焼結体を用い、高周波出力を100W、スパッタガスとして純度6N以上のアルゴン(Ar)ガスを用い、ガス圧を5mTorrとして、室温で10分間、第2領域400の層400Aの成膜を実行する。なお、これに限定されず、所定純度のPtとAgとを予め所定比率にて混合したものをターゲットとして用い、スパッタ法によりチタン(Ti)平板200Aの表面に第2領域400の層400Aの成膜を行ってもよく、また、PtとAgは、それぞれの純度のPtとAgとをそれぞれ所定量を隣接して配置して、スパッタ法によるチタン(Ti)平板200Aへの第2領域400の層400Aの成膜を行うことでもよい。
これにより、チタン(Ti)平板200Aの表面には、厚さ150nm(nmはナノメートル)程度の第2領域400の層400Aが形成される。この第2領域400の層400Aの厚さは、これに限定されないが、100nm乃至10μmが適切である。以上の工程により、適切な厚さ、適切な量で、面内均一性が高く、チタン(Ti)平板200Aの表面に所定のPt−Ag濃度(wt%。構成比率)にて第2領域400の層400Aを形成することが可能となる。
上記では、第2領域400の層400Aの成膜方法としてスパッタ法を例に挙げて説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、CVD法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法、電気メッキ法、熱分解法、溶射法などであってもよい。
上記のように、チタン(Ti)平板200Aの表面の第1領域300の全面を覆うように第2領域400の層400Aが形成されたチタン(Ti)平板200Aにおいて、第2領域400が所定位置に所定の大きさで残るように、第2領域400の層400Aの不要部を除去する。即ち、図2に示す第2領域400が残るように、その周辺部の第2領域400の層400Aを除去する。この除去は、研磨紙による研磨、サンドブラスト法、イオンミリング法等による物理的方法により行なうが、王水等によるウェットエッチングや反応性イオンエッチング等の化学的方法を用いてもよい。
なお、上記のように第2領域400の層400Aを物理的または化学的に除去して、第2領域400を形成する方法に替えて、上記の製造方法において、チタン(Ti)平板200Aの表面の第1領域300の全面を覆うように第2領域400の層400Aを形成するのではなく、所定位置に所定の大きさで第2領域400が形成されるように、予め第2領域400以外の第1領域300をマスクした状態で、第2領域400の成膜を行うことでもよい。
このようにして、チタン(Ti)平板200Aの表面の第1領域300の上に第2領域400が形成された状態で、チタン(Ti)平板200Aを所定の寸法、例えば、図2に点線で示すように、8cm×2cmに切断する。実施例では、この切断はせん断加工により行っているが、これに限定されるものではなく、金型によるプレス加工やレーザー加工などであってもよい。
このように、第2領域400の層400Aの不要部を除去することにより、第2領域400を取り囲んで第1領域300としてのチタン(Ti)が露出する。図1には、このようにして製造された電解用電極100の好ましい形態の一つを示しており、第1領域300及び第2領域400が陰極500との対向面に露出して形成され、第2領域400を囲んで第1領域300が存在する構成である。
上記のようにして製造された電解用電極100は、電流密度20mA/cmで1〜20時間のエージング(陽極酸化)を行なって電気分解に使用可能な正式な電解用電極100として完成する。
次に、上記のようにして製造された電解用電極100を用いた電気分解によるオゾン生成について、図3を参照して説明する。図3は本実施例の電解用電極100を適用した電解水生成装置110の概略説明図である。電解水生成装置110は、電解槽700と、上述した如き陽極としての電解用電極100と、陰極としての電極500と、電極100と電極500に直流電流を印加する電源600とから構成される。電源600は電池を使用し、この電解槽700内には、電解質溶液としての水道水800が貯溜されている。
電解槽700内に水温20℃の水道水800を300mL(mLはミリリットルを示す)貯溜する。電解用電極100及び陰極500を水道水800の中に浸漬させる。この実施例における電解用電極100及び陰極500の対向面の面積は、それぞれ80mm×20mm=1600mmであり、電解作用の有効電極面の面積、即ち、水道水800の中に浸漬した浸漬部(図1のWL以下の範囲)の面積は40mm×20mm=800mmである。そして、電解用電極100及び陰極500の電極間距離は10mmとする。そして、電源600により電流密度20mA/cmの定電流が電解用電極100及び電極500に印加される。
図3に示す実施例の電解水生成装置110において、上記電解用電極100の有効電極面(図1のWL以下の範囲)における第1領域300の面積比(%)に対する電流効率(%)の関係を図4に基づき説明する。横軸は第1領域300の面積比(%)であり、電解用電極100の有効電極面に対して第1領域300が占める面積の割合である。横軸に酸化Ti面積比(%)と記載しているのは、電解用電極100を陽極として通電すれば、その電極面に酸化膜が形成されることから、そのように記載しているものであって、第1領域300の面積比(%)と同じである。また、電流効率%は、電解用電極100への入力電流に対するオゾン生成のための電気分解に寄与した電流の割合である。
電解用電極100は、上記の製造方法によって、図1で示すように、チタン(Ti)の電極基材200の片側面に第1領域300が形成され、この第1領域300内には、第1領域300の下側の短辺及び左右の長辺から略等距離にて、長辺に沿って縦長に延びたPt−Ag合金の第2領域400を形成した矩形状の電解用電極100である。第2領域400は、白金(Pt)濃度が98重量(wt)%で銀(Ag)濃度が2重量(wt)%のPt−Ag合金の膜であり、第2領域400の厚さは150nm(nmはナノメートル)である。ここで、第2領域400を白金(Pt)ではなくPt−Ag合金としたのは、白金(Pt)よりPt−Ag合金の方が良好なオゾン生成が得られるためである。例として、第1領域300が96%、第2領域400が4%の場合において比較する。第2領域400を白金(Pt)とすると電流効率は略4.0%であるのに対し、第2領域400を上記のように白金(Pt)濃度が98重量(wt)%で銀(Ag)濃度が2重量(wt)%のPt−Ag合金とすると電流効率は略6.5%となり、白金(Pt)よりPt−Ag合金の方が良好なオゾン生成が得られることが分かる。なお、良好なオゾン生成が得られるためには、白金(Pt)濃度が99重量(wt)%〜50重量(wt)%で、銀(Ag)濃度が1重量(wt)%〜50重量(wt)%のPt−Ag合金の第2領域400を形成すればよいことが判明している。
図4において、aは、電解用電極100の有効電極面(図1のWL以下の範囲)が、第1領域300が存在せず全て第2領域400のみである場合である。これは、本発明の以前のPt−Ag電極の場合であり、電流効率は略1%である。b〜jは本発明に係る電解用電極100の効果を示すものである。bは、電解用電極100の有効電極面(図1のWL以下の範囲)が、チタン(Ti)領域である第1領域300が6%であり、Pt−Ag合金の膜領域である第2領域400が94%の場合で構成され、電流効率は略2.4%である。そして、cは、電解用電極1の有効電極面(図1の水レベルWL以下の範囲)が、第1領域300が12%、第2領域400が88%の場合で構成され、電流効率は略2.8%である。このようにd、e、f、g、h、i、jと第1領域300が増加し第2領域400が減少するに従って電流効率は増加し、jでは、電解用電極100の有効電極面(図1のWL以下の範囲)が、第1領域300が96%、第2領域400が4%の場合で構成され、電流効率は略6.5%である。
このように、第1領域300が6%のように、第1領域300内の殆んどが第2領域400である場合でも、電解用電極100の有効電極面(図1のWL以下の範囲)に第1領域300が存在せず全て第2領域400のみである場合に比して、2倍以上の電流効率が得られることとなる。そして、電解用電極100の有効電極面(図1のWL以下の範囲)における第1領域300の割合が多くなるに従って、電流効率が向上することが判る。このため、第1領域300は、陰極と対向する電解作用の有効電極面の面積の6%以上且つ100%未満であればよい。
電流効率が高いということは、電解用電極100への入力電流が少なくても、多くのオゾン生成が得られるということになり、オゾン生成効率が向上することを意味する。このため、低電圧で高効率のオゾン生成ができることとなるため、電解用電極100へ供給する直流電源600の容量が小さくても、長寿命の電解水生成機能が確保できるものとなり、電解用電極100へ供給する電源600が市販されている乾電池であっても、電池電圧が低下するまでの寿命を長くできることとなり、小型化のために市販されている乾電池を採用した電解水生成装置110の提供としても好適となる。この電解用電極100は、オゾンやOHラジカル等の活性酸素種を生成することに適するものである。
図4に示すように、第1領域300が6%の場合を最小値としたのは、上記の製造方法によって第1領域300の範囲内に第2領域400を形成する場合、第1領域300が1%に近づくに従って、矩形状電解用電極100の短辺及び長辺に沿って第2領域400を除去することが困難であるためである。このため、第1領域300が実質的に6%の場合を最小値とすればよい。
第1領域300の表面に形成される酸化物の除去は、電解用電極100を電源600のマイナス極へ接続し、陰極500を電源600のプラス極へ接続するように切り替えて、所定時間の通電することによって、第1領域300の表面に形成される酸化物の除去を行なうことができる。このため、電解用電極100の寿命が短くなると、この切り替え通電サイクルが頻繁になる欠点が生じる。このため、電解用電極100の寿命を考慮して、第1領域300の面積比(%)を決定すればよい。
このように、電解用電極100は、陰極500と対向して電解作用に寄与する有効電極面に、第1領域300と第2領域400を形成することにより、低電流密度(低電圧)でも高いオゾン生成効率が得られものであるため、本発明は、電解作用に寄与しない部分、即ち、電解槽700の水800に浸かっていない部分の構成ではなく、電解作用に寄与する部分、即ち、電解槽700の水800に浸かっている部分の構成に特徴がある。この電解作用に寄与する部分は、電解作用に寄与する有効電極面であり、第1領域300及び第2領域400が陰極500との対向面に露出して形成されていること。また、第2領域400を囲んで第1領域300が存在することである。
上記のように、電解用電極100の有効電極面(図1のWL以下の範囲)に第2領域400が存在することによって、第1領域300への酸化物の絶縁層の形成が抑制され、電解用電極100の不活性化の進行が抑制され、電解用電極100としての機能が十分維持されると考えられるため、長方形状の電解用電極100の場合は、図1に示すように、第1領域300の中央部に、長辺に沿って第2領域400を形成した構成が、オゾン生成効率が高いことが判明している。
また、電解用電極100は、図1に示すように、第1領域300の中央部に長辺に沿って第2領域400を形成した構成に限定されず、第1領域300の一方の長辺PまたはQに若干偏った位置で、長辺に沿って第2領域400を形成した構成でも同様の効果を得ることができる。しかし、図5に示すように、第1領域300の一方の長辺Pに偏った位置で、長辺に沿って第2領域400を形成した構成の場合は、第1領域300の中央部に長辺に沿って第2領域400を形成した構成に比べ、良好なオゾン生成が得られないことが分かっている。例として、第1領域300が96%、第2領域400が4%の場合において比較する。第1領域300の一方の長辺Pに偏った位置で、長辺に沿って第2領域400を形成した構成の場合は、電流効率は略1.5%であるのに対し、第1領域300の中央部に長辺に沿って第2領域400を形成した構成の場合は、電流効率は略6.5%となり、良好なオゾン生成が得られるためには、第1領域300の中央部に第2領域400を形成する必要があることが分かる。
本発明に係る電解用電極100は、図1に示す形態のものは、図3と同様に、図6に示すように、この電解用電極100は、電解用電極100の一部分が電解槽700の水800から露出した状態で使用されるものに適する。また、図1に示す形態の他に、種々の形態がある。図7は矩形状の電解用電極100の一つの形態を示しており、これは、長方形状の平板の電極基材200の一方の平面を第1領域300とし、この第1領域300の長辺及び短辺の辺縁部から略等距離の内側位置となる中央部に、長辺に沿って長く延びた第2領域400を形成した形態である。この電解用電極100は、図7に示すように、電解槽700の水800に全体が没した配置で使用されるものに適する。また、図8に示すものは、正方形状の第1領域300と、第1領域300の中央部に第1領域300と相似形で第2領域400を形成している。また、図9に示すものは、円形の第1領域300と、第1領域の中央部に円形の第2領域400を形成している。図8に示す正方形状の電解用電極100も、図8に示すように電解槽700の水800に全体が没した配置で使用されるものに適し、図9に示す円形の電解用電極100も、図9に示すように電解槽700の水800に全体が没した配置で使用されるものに適する。
上記のように、電解用電極100にプラス電圧を印加し、陰極500にマイナス電圧を印加して通電すると、陽極としての電解用電極100では、下記式(1)〜(3)に示す反応が起こり、オゾンが生成される。
2H2O→4H++O2+4e- ・・・(1)
3H2O→O3+6H++6e- ・・・(2)
2O+O2→O3+2H++2e- ・・・(3)
一方、陰極500では、下記式(4)〜(5)に示す反応が起こり、電極反応により過酸化水素(H22)が生成される。
2H++2e-→H2 ・・・(4)
2+2e-+2H+→H22 ・・・(5)
電解用電極100を正電位とするよう電極100、500間に外部電源600から電圧を印加することで、電解用電極100の側から殺菌力の大きいオゾンを、陰極500の側からは過酸化水素を生成させて、これらオゾンや過酸化水素を含んだ電解水を作ることができる。更に、電極100、500によりオゾンや過酸化水素を生成させた電解水は、ウィルス等の不活化、殺菌、有機化合物の分解等、種々の空気清浄効果を発揮する。このように、オゾンや過酸化水素を含む電解水を生成する電解水生成装置110を空気清浄装置に組み込み、その中の空気浄化エレメントに流下させ、送風ファンにより吹き出された空気がこの空気浄化エレメントを通過する間に、オゾンや過酸化水素と接触し、空気中に浮遊する空中浮遊微生物等が不活化されるとともに、当該空気に含まれる臭気物質がオゾンと反応して分解され、或いはイオン化して溶解することができる。
水道水を用いて電解を行うと、陰極にスケールが付着するため、定期的にスケールを除去する必要がある。スケールの除去は、陽極と陰極を逆転することにより可能であるが、通常、陽極と陰極を逆転している間は十分なオゾン生成ができない。しかし、本発明に係る電解用電極100は、陽極として使用できるだけでなく、陰極として使用することが可能であるため、図15に示すように、陽極及び陰極を共に電解用電極100とし、陽極と陰極を定期的に逆転することで陰極に付着するスケールを除去することができ、且つ常時オゾン生成を良好に行うことが可能となる。図15において図3の各部と同じ部分は同一符号を付している。
本発明に係る電解水生成装置110を組み込んだ除菌装置1とすることができる。図10には、この除菌装置1を空気清浄装置1として示している。
図10に示すように、空気清浄装置1は縦長に形成された箱形の筐体11を有し、例えば床置き設置される。筐体11には、この筐体11の両側面の下部に吸込グリル12が形成されるとともに、この筐体11の前面の下端部に空気の吸込口15が形成されている。
また、筐体11の上面には吹出口13が形成され、この吹出口13には空気を吹き出す方向を変化させるためのルーバー20が設けられている。このルーバー20は、運転停止時には上記吹出口13を閉塞するように構成されている。
空気清浄装置1は、吸込グリル12及び吸込口15を介して空気清浄装置1の設置室内の空気を吸い込んで除菌し、この除菌された空気を吹出口13から排出することで、室内空気を清浄化させる装置である。ここで、室内空気の清浄化とは、室内空気を後述の空気浄化エレメントを通過させることによって、室内空気中に含まれる細菌、ウィルス、真菌等の空中浮遊微生物を不活化させたり、臭い成分を吸着分解して脱臭することにより、室内空気を清浄することを意味する。
筐体11の上面には、吹出口13の前面側に配置された操作蓋16Aと、この操作蓋16Aに横並びに配置されたタンク用開閉蓋14Aとが形成されている。操作蓋16Aを開くと、空気清浄装置1の各種操作を行う操作パネル16(図11参照)が露出し、タンク用開閉蓋14Aを開くと、タンク取出口14を介して後述する給水タンク41を出し入れ可能となっている。
また、筐体11の両側面の上部にはそれぞれ把持部17が形成されている。これら把持部17は筐体11を手持ちする際に手を掛けるための凹部であり、運搬時に空気清浄装置1を一人で持ち上げて移動できるようになっている。
また、筐体11の前面には、上下方向に並べられた上側カバー部材18及び下側カバー部材(カバー部材)19がそれぞれ着脱自在に配置されており、これら上側カバー部材18及び下側カバー部材19を取り外すと筐体11の内部構成が露出するようになっている。また、下側カバー部材19は、この下側カバー部材19の下端部に、筐体11の背面側に向けて湾曲した円弧部19Aを備え、この円弧部19Aに空気の吸込口15が形成されている。
次に、空気清浄装置1の内部構成を説明する。
筐体11には、図11に示すように、この筐体11の内部を上下に仕切る支持板21が設けられ、上側の室22と下側の室23とに区分けされている。この下側の室23には、送風ファン31及びファンモータ32が配置されるとともに、仕切板24を介して、把手部57Aを有する排水タンク57が筐体11の前面側に引き出し可能に収容されている。これら送風ファン31及びファンモータ32と排水タンク57とは横並びに配置されている。
また、送風ファン31と吸込口15との間、すなわち、下側の室23における下側カバー部材19との対向する位置には、図11に示すように、フィルタユニット34が着脱自在に配置されている。このフィルタユニット34は、仕切板24および支持板21等によって形成された枠部にはめ込まれて配置されており、この枠部に形成された適宜の留め付け部材(図示せず)によって当該枠部に、着脱自在に固定されている。
フィルタユニット34は、図11に示すように、捕集効率の異なる粗塵フィルタ25と中性能フィルタ26の2枚のフィルタを備えた構成である。下側カバー部材19側に配置される粗塵フィルタ25は、吸込グリル12及び吸込口15を通じて吸い込まれた空気中の塵埃等粒径の大きなものを捕集し、粗塵フィルタ25の内側に配置される中性能フィルタ26は、粗塵フィルタ25を通過した例えば粒径10μm以上の粒子を高効率(例えば、捕集効率95%程度)に捕集するものである。このフィルタユニット34によって空気中に浮遊する花粉や塵埃等が除去され、この除去された空気が送風ファン31を介して上側の室22に供給される。
次に、筐体11の支持板21で仕切られた上側の室22内の構成について説明する。上側の室22には、図11に示すように、送風ファン31及びファンモータ32の上方に電装ボックス39が配置され、この電装ボックス39の上方に本発明に係る空気浄化エレメント53が配置されている。この空気浄化エレメント53と電装ボックス39との間には、空気浄化エレメント53から滴下した水を受ける水受皿42が配置されている。この水受皿42は、深底に形成された貯留部42Aを備え、この貯留部42Aは上記排水タンク57の上方に延在している。電装ボックス39には、空気清浄装置1を制御する制御部(図示せず)を構成する各種デバイスが実装された制御基板や、ファンモータ32に電源電圧を供給する電源回路等の各種電装部品が収容されている。
貯留部42Aの上には給水タンク41が配設され、給水タンク41から貯留部42Aに水を供給可能な構成となっている。詳細には、給水タンク41の下端に形成された給水口にはフロートバルブが設けられ、貯留部42Aの水面が給水口よりも下になると、このフロートバルブが開放されることにより、給水タンク41から必要量の水が供給され、貯留部42Aの水位が一定に保たれる仕組みである。
貯留部42Aの上には、空気浄化エレメント53に供給する電解水を生成する電解水生成装置110が配置されている。この電解水生成装置110は、循環ポンプ44と、上記電解槽700とを備えて構成され、循環ポンプ44は、制御部の制御に従って回転数を変更することにより、循環量を変更可能に動作する。循環ポンプ44の吐出口には、貯留部42Aに貯留された水を汲み上げて空気浄化エレメント53に供給する供給管119が接続され、この供給管119には電解水生成装置110の電解槽700が接続されている。この電解槽700は、電極100と500を内蔵し、これら電極100、500間に、制御部から供給される電源600の電圧を印加することにより、水を電解して電解水を生成する。実施例の電解水は、前述のようにオゾンを含む電解水114である。この電解水は、パイプ119から電解水供給器51へ供給される。
また、本実施形態では水受皿42に貯留された水を適宜排出可能に構成されている。具体的には、図13示すように、貯留部42Aの下部には排水管55が連結されるとともに、この排水管55を開閉させる排水バルブ56が設けられている。そして、排水管55の先端は、上記排水タンク57の上方に延びており、排水バルブ56を開放することにより、水受皿42上の水が排水タンク57に排出される。
空気浄化エレメント53の上部には、この空気浄化エレメント53上に均一に電解水を分散させるための電解水供給器51が組み付けられている。この電解水供給器51には供給管119から電解水が供給されるように接続されている。この電解水供給器51は、電解水を一時的に貯留するトレー部材を備え、このトレー部材の底面に複数の供給孔が開口し、この供給孔から空気浄化エレメント53に対して電解水を流下するようになっている。
空気浄化エレメント53は、電解水にオゾンを含む電解水114を使用するため、活性酸素に対する耐性が高い繊維の組み合わせによって、その繊維相互間に空気の通過する隙間を形成した気液接触部材の構成である。空気浄化エレメント53は略垂直状態となるように縦設置され、この空気浄化エレメント53の裏側から表側へ向けて空気が通過する状態で使用される。
循環ポンプ44の運転によって、空気浄化エレメント53の上端へ導入された電解水は、空気浄化エレメント53を伝って下方へ流下しつつ、空気浄化エレメント53の略全体がこの電解水で濡れた状態となる。この状態で、送風ファン31からの空気が、この濡れた状態の空気浄化エレメント53を通過する間に電解水に接触して、電解水中のオゾンによってその空気中の細菌、ウィルス、真菌等の空中浮遊微生物を不活化させたり、臭い成分を吸着分解して脱臭することにより、除菌・脱臭が行なわれる。
次に、図14を参照して、上述した如き本発明に係る電解用電極1を採用したオゾン水を生成する電解水生成装置110を採用した除菌装置として、電気洗濯機について説明する。図14は電気洗濯機85の縦断側面図を示している。電気洗濯機85は外殻を構成するハウジング86の内部上方に洗濯槽89が配置されており、その内部下方には貯水槽94が配置されている。ハウジング86の前面上部には、ハウジング開口が形成されており、扉87にて開閉自在に閉塞されている。図中88はハウジング86の前面上部に配置されたコントロールパネルである。
電気洗濯機85には洗濯槽(収納室)89が備えられ、この洗濯槽89は外槽90と、当該外槽90内に配置されて洗濯物を収納するための円筒状のドラム(内槽)91とから構成される。そして、外槽90の背面にはDDモータ92が配設され、当該DDモータ92によって外槽90内にてドラム91が回転可能とされる。
外槽90の上方には、注水口ユニット93が配設されている。この注水口ユニット93は外槽90内への洗浄水やすすぎ水が通過するユニットであり、上述した如き電解水生成装置110を備えている。尚、当該電解水生成装置110は、上記のように、この電解槽700の中に電極100と500を内蔵し、これら電極100、500間に、制御部から供給される電源600の電圧を印加することにより、水を電解して電解水を生成する。実施例の電解水は、前述のようにオゾンを含む電解水である。
洗濯槽89の下方に配設された貯水槽94は、外槽90から排出された水や、図示しない風呂水ポンプにて汲み上げられた風呂水を貯水するものである。貯水槽94の近傍には、当該貯水槽94内の水を汲み出すための循環ポンプ95が設けられている。電解水生成装置110には、注水口ユニット93から供給された水が一旦溜まり、その間に、上述したような直流電源600から陽極を構成する電解用電極1と陰極を構成する電極500間に直流電流が流れることによって、当該注水口ユニット93から供給される水にオゾンが生成される。このオゾンを含む電解水は、洗浄やすすぎの際に外槽90内に供給される。これにより、当該電気洗濯機85では、水道水に生成されたオゾンを含む電解水によって洗浄・すすぎ運転を実行することができる。
尚、本発明の電解用電極1を採用した実施態様は、これら空気清浄装置1や電気洗濯機85に限定されるものではなく、オゾンが所定濃度にて含まれたオゾン水が用いられる各機器、例えば、携帯用手指等の除菌器、家庭用オゾン水生成器、ビルの屋上に設置された貯水槽に貯留している市水を浄化するための電解水生成装置110としても有効であり、特に、電源に電池を使用する電解水生成装置110として好適である。
本発明に係る電解用電極、及び電解水生成装置は、上記実施例に示した構成に限定されず、種々の形態の電解水生成装置、及びこの電解水生成装置を組み込んだ除菌装置に適用できるものであり、本発明の技術範囲において種々の形態を包含するものである。
1・・・・・除菌装置(空気清浄装置)
85・・・・除菌装置(電気洗濯機)
100・・・電解用電極
110・・・電解水生成装置
200・・・電極基板
300・・・第1領域
400・・・第2領域
500・・・陰極
600・・・電源
700・・・電解槽
800・・・水

Claims (7)

  1. 陰極と対向する電解作用の有効電極面が、チタン等の弁金属またはその酸化物で形成された長方形状の第1領域と、前記長方形状の長辺及びまたは短辺から略等距離にて前記第1領域の中央部に、前記長辺に沿って延びた白金等の貴金属または貴金属の合金で形成された第2領域を形成したことを特徴とする電解用電極。
  2. 陰極と対向する電解作用の有効電極面がチタン等の弁金属またはその酸化物の円形または正方形状の第1領域と、前記第1領域辺縁部から略等距離にて前記第1領域の中央部に白金等の貴金属または貴金属の合金で形成された第2領域を形成したことを特徴とする電解用電極。
  3. 前記第1領域は、チタン、タンタル、アルミニウム、ニオブ、亜鉛、タングステン、ハフニウム、ジルコニウム、ビスマス、アンチモンのいずれかまたはこれらを含む合金で構成され、前記第2領域は、白金、金、銀、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウムのいずれかまたはこれらを含む合金で構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の電解用電極。
  4. 陰極と対向する電解作用の有効電極面の面積の6%以上且つ100%未満が前記第1領域であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電解用電極。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の電解用電極を電解部に備え、前記電解部にてオゾンを含む電解水を生成することを特徴とする電解水生成装置。
  6. 請求項5に記載の電解水生成装置にて生成された電解水によって、空気または水を除菌脱臭することを特徴とする除菌装置。
  7. 前記第1領域及び前記第2領域が請求項3に記載された構成であり、前記第1領域を備えた電極基材の上に前記第1領域を覆うようにスパッタ法、CVD法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法、電気メッキ法、熱分解法、溶射法のいずれかにより前記第2領域を形成した後、前記第2領域の一部が前記第1領域内に残るように、前記第2領域の周縁部を物理的または化学的に除去した残存領域で形成される電解用電極の製造方法。
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