JP2012050969A - 亜酸化窒素分解触媒およびこれを用いた亜酸化窒素を含むガスの浄化方法 - Google Patents

亜酸化窒素分解触媒およびこれを用いた亜酸化窒素を含むガスの浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、低温でも高活性を示し、しかも亜酸化窒素を含むガス中にCO2が含まれていてもその影響を受けずにN2Oを効率的に分解除去し得る亜酸化窒素分解触媒、およびこの触媒を用いた亜酸化窒素を含むガスの浄化方法を提供することにある。
【解決手段】前記課題を解決することのできた本発明の亜酸化窒素分解触媒は、二酸化炭素と亜酸化窒素を含むガス中の亜酸化窒素を分解する触媒であり、コバルト酸化物と、セシウムおよび/またはルビジウムとを含有しており、セシウムおよびルビジウムのコバルトに対するモル比が、0.0005〜0.05であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、低温でも高活性を示し、しかも亜酸化窒素を含むガス中に二酸化炭素が含まれていてもその影響を受けにくい亜酸化窒素分解触媒およびこれを用いた亜酸化窒素を含むガスの浄化方法に関するものである。
発電用ガスタービン、ボイラー、ごみ焼却炉などから排出される各種燃焼排ガスや、化学プラントなどから排出される各種産業排ガス中に含まれる亜酸化窒素(N2O)は、二酸化炭素(CO)よりも高い温室効果(亜酸化窒素の温暖化係数は二酸化炭素の約310倍)を示すのに加えて、成層圏で分解して一酸化窒素(NO)を生成しオゾン層破壊に関わる事から、それを効率的に分解除去する方法が望まれている。
亜酸化窒素を分解除去する方法として、例えば、四三酸化コバルト(Co34)を主成分とする酸化コバルトとアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属とを含み、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の配合量が0.01〜15重量%である触媒を用いる方法(特許文献1)が提案されている。
特許文献1で用いる触媒は、従来のものに比べると、200〜300℃付近の低温度域でも活性を示す。しかしながら、特許文献1には、この低温度域でより高性能を発揮でき、しかも亜酸化窒素を含むガス中に二酸化炭素が含まれていてもその影響を受けにくいアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の最適配合量については全く開示されていない。
特開2007−54714号公報
本発明者らが、上記特許文献1の触媒について各種排ガス中に含まれる亜酸化窒素を分解する実験を行ったところ、排ガス中に二酸化炭素が含まれている場合、触媒活性が低下してしまうことを見出した。そこで本発明では、低温でも高活性を示し、しかも亜酸化窒素を含むガス中に二酸化炭素が含まれていてもその影響を受けずに亜酸化窒素を効率的に分解除去し得る亜酸化窒素分解触媒、およびこの触媒を用いた亜酸化窒素を含むガスの浄化方法を提供することを課題として掲げた。
本発明者らは鋭意検討した結果、下記組成の触媒を用いることにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明に係る亜酸化窒素分解触媒は、二酸化炭素と亜酸化窒素を含むガス中の亜酸化窒素を分解する触媒であり、コバルト酸化物と、セシウムおよび/またはルビジウムとを含有しており、セシウムおよびルビジウムのコバルトに対するモル比が、0.0005〜0.05であることを特徴とする。
前記ガスに含まれる二酸化炭素は、0.001〜30容量%であることが好ましい。また、前記セシウムおよびルビジウムのコバルトに対するモル比は、0.0025〜0.03であることが好ましい。さらに、前記コバルト酸化物は、コバルトを含有する前駆体を200〜700℃で焼成して得られるコバルト酸化物であることが好ましい。
なお、二酸化炭素と亜酸化窒素を含むガスを前記亜酸化窒素分解触媒と接触させて、前記ガスに含まれる亜酸化窒素を分解することを特徴とする亜酸化窒素を含むガスの浄化方法も本発明に含まれる。このガスは、脱硝触媒により処理した後のガスであっても良い。
本発明の亜酸化窒素分解触媒は、低温でも高活性を示し、しかも亜酸化窒素を含むガス中に二酸化炭素が含まれる場合でもその影響を受けずに亜酸化窒素を効率的に分解除去することができる。従って、本発明の亜酸化窒素分解触媒を用いることにより、二酸化炭素が含まれる亜酸化窒素を含むガスに対しても、亜酸化窒素を効率良く浄化することが可能となった。
Cs/Co(モル比)とN2Oの分解率(%)との関係を示すグラフである(反応温度:300℃)。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明するが、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
まず、本発明の亜酸化窒素分解触媒について詳細に説明する。
本発明の亜酸化窒素分解触媒は、二酸化炭素と亜酸化窒素を含むガス中の亜酸化窒素を分解する触媒であり、コバルト酸化物と、セシウムおよび/またはルビジウムとを含有しており、セシウムおよびルビジウムのコバルトに対するモル比が、0.0005〜0.05であることを特徴とする。
コバルト酸化物と、Csおよび/またはRbとの組み合わせは、NaやKなどとの組み合わせに比べ、N2Oの分解性能が優れているため、本発明ではCsおよび/またはRbを選択した。
前記コバルト酸化物を形成するために使用できる原料(以下、「Co原料」と称する場合がある)としては、触媒調製過程においてコバルト酸化物になり得るものであれば特に限定されず、例えば、硝酸コバルト、塩化コバルト、酢酸コバルト、炭酸コバルトなどのコバルト塩やコバルト酸化物、水酸化コバルトを用いることができるが、炭酸コバルトを用いることが好ましい。
本発明の亜酸化窒素分解触媒に含まれるセシウム(Cs)および/またはルビジウム(Rb)は、酸化物のほかに、炭酸塩、水酸化物のいずれの形態でも良い。なお、ここでいう「および/または」とは、二種の成分を同時に含有しても、どちらか一方の成分のみを含有しても良いということである。
前記形態のCs、Rbを形成するために使用できる原料(以下、「Csおよび/またはRb原料」と称する場合がある)としては、触媒調製過程において前記形態のCs、Rbになり得るものであれば特に限定されず、例えば、硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩などの塩や、酸化物、水酸化物を用いることができる。
CsおよびRb(CsとRbの合計量:いずれか一方のみを含む場合はその元素の量)のCoに対するモル比は、0.0005〜0.05とする。0.0025以上が好ましく、0.005以上がより好ましく、0.03以下が好ましく、0.02以下がより好ましい。CsおよびRbのCoに対するモル比を前記範囲とすることで、低温でも高活性を示し、しかも亜酸化窒素を含むガス中にCO2が含まれていてもその影響を受けにくい亜酸化窒素分解触媒を提供することができる。一方、前記モル比が0.0005より少なくなると、Cs、Rbの添加効果が小さく、充分な亜酸化窒素分解性能を得ることができず、また、前記モル比が0.05より多くなると、活性成分であるコバルト酸化物の表面がCs、Rbにより被覆され、活性が十分発揮できなくなってしまう。なお、ここでいう「モル比」とは、亜酸化窒素分解触媒に含まれるCsおよびRbの酸化物、炭酸塩または水酸化物とコバルト酸化物の量を、それぞれCsおよびRbとCoのモル数に換算した後、これらのモル数の比を計算したものである。
本発明の亜酸化窒素分解触媒は、比表面積が高いほど分解性能が高くなる。従って、その比表面積は、10m2/g以上が好ましく、30m2/g以上がより好ましい。
本発明の亜酸化窒素分解触媒の形状としては、特に制限されず、円柱状、円筒状(ペレット状)、リング状、球状、板状、ハニカム状、その他一体に成形されたものなどを適宜選択することができる。この触媒の成形は、一般的な成形方法、例えば、打錠成形法、押出成形法などによって行うことができる。
また、本発明の亜酸化窒素分解触媒は、上記のような形状から適宜選択した所定の形状を有する担体の上に担持して使用することもできる。前記担体としては、特に限定されるものではなく、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニアなどのほかに、Si、Al、Zr、Tiなどのうちの2種以上の元素を含有する複合酸化物を使用することができる。
次に、本発明の亜酸化窒素分解触媒の調製方法について説明する。
本発明の亜酸化窒素分解触媒の調製方法としては、特に限定されるものではなく、従来の公知方法を利用することができる。例えば、Co原料に所定のCsおよび/またはRb原料を添加し、乾燥後、焼成を施すことにより調製することができる。また、コバルト酸化物以外のCo原料から焼成などの工程を経て作製したコバルト酸化物に、別工程で作製したCsおよび/またはRb成分を混合することで、本発明の亜酸化窒素分解触媒を調製することもできる。
添加方法としては、特に限定されないが、Csおよび/またはRb原料が溶媒(通常、水)に不溶性である場合、物理混合法(混練)によりCo原料またはコバルト酸化物に添加することができる。また、Csおよび/またはRb原料が水溶性である場合、Csおよび/またはRb原料の水溶液をCo原料またはコバルト酸化物に含浸(混合)することにより添加することができる。
乾燥条件については、触媒調製条件などによって適宜変更可能であり、特に限定されるものではないが、生産性を考慮しながら十分に乾燥できる観点からは、80〜200℃にて1〜20時間で乾燥することが好ましい。乾燥温度が80℃未満または乾燥時間が1時間未満では乾燥が不十分となって調製した触媒の性能が低下する場合があり、乾燥温度を200℃よりも高くするまたは乾燥時間を20時間よりも長くしても乾燥効率は上がらず、エネルギーコストや生産効率の面で不利になるからである。
また、焼成条件についても、触媒調製条件などによって適宜変更可能であり、特に限定されるものではないが、活性低下を招くことなく、コバルト酸化物以外のCo原料(即ちコバルトを含有する前駆体)をコバルト酸化物へ十分に転化できる観点からは、200〜700℃にて1〜10時間で焼成することが好ましい。焼成温度が200℃未満または焼成時間が1時間未満ではコバルト酸化物への転化が十分でなく、焼成温度を700℃よりも高くするまたは焼成時間を10時間よりも長くすると比表面積が低下して触媒性能が低下を招く場合があるからである。
以下、本発明の亜酸化窒素を含むガスの浄化方法について説明する。
本発明の亜酸化窒素を含むガスの浄化方法は、二酸化炭素と亜酸化窒素を含むガスを前記亜酸化窒素分解触媒と接触させて、前記ガスに含まれる亜酸化窒素を分解することを特徴とする。
前記浄化方法は、N2Oを直接N2とO2に分解するものであり、炭化水素、CO、H2やNH3のような還元剤を使用しなくても亜酸化窒素を含むガスを処理することができる。
前記亜酸化窒素を含むガスとしては、流動層ボイラー、下水汚泥焼却炉などの固定燃焼装置、アジピン酸、グリオキザール、硝酸などを製造する化学プラントなどから排出される各種亜酸化窒素を含むガスが挙げられる。また、脱硝触媒により処理した後のガスであっても良い。これらのガスには、通常CO2が含まれている。
前記浄化方法に使用できる、亜酸化窒素を含むガスにおけるN2Oの濃度は、0.01〜10容量%が好ましく、より好ましくは0.02〜0.5容量%である。N2Oの濃度が0.01容量%未満では十分な除去率が得られず、10容量%を超えるとN2O低減のために多くの触媒が必要となって非効率だからである。
前記亜酸化窒素を含むガス中のCO2量は0.001〜30容量%が好ましく、0.005〜10容量%がより好ましく、0.01〜1容量%がさらに好ましい。
なお、前記亜酸化窒素を含むガス中には、CO2以外の成分として、N2、O2、CO、H2O、H2、NH3、NOx、SOxなどが含まれていてもよい。
従来、使用されてきた亜酸化窒素分解触媒は、亜酸化窒素を含むガス中にCO2が含まれる場合、その分解性能が大きく低下してしまうことがある。これに対し、本発明の亜酸化窒素分解触媒を使用すれば、そのメカニズムはまだ解明されていないが、後述する実施例の結果から分かるように、亜酸化窒素を含むガス中にCO2が含まれていても、その影響を受けることなく、高い分解活性にてN2Oを分解除去することが可能となる。従って、本発明の触媒によれば、産業排ガスにおいて通常CO2が含まれる亜酸化窒素を含むガスに対しては、CO2を除去しておく必要がなく、直接浄化することができるので、生産コストの節約などにつながり、産業界に大きく寄与することが期待できる。
前記浄化方法において、亜酸化窒素を含むガスの空間速度(SV)は、1000hr-1以上が好ましく、2000hr-1以上がより好ましく、50000hr-1以下が好ましく、20000hr-1以下がより好ましい。SVが50000hr-1を超えると十分な除去率が得られず、1000hr-1未満では除去率が大きく向上しないのに対して触媒量が多くなって非効率だからである。
また、前記亜酸化窒素を含むガスの反応圧は、0.1〜4MPaが好ましく、より好ましくは0.1〜2MPaである。
さらに、N2Oを分解する際の反応温度は、100℃以上が好ましく、150℃以上がより好ましく、250℃以上がさらに好ましい。また、700℃以下が好ましく、500℃以下がより好ましく、400℃以下がさらに好ましい。反応温度が100℃未満では十分な除去率が得られず、700℃を超えると触媒が熱的ダメージを受けて性能劣化が著しくなる場合があるからである。
次に、実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例1
市販の炭酸コバルト(ナカライテスク社製)25gに硝酸セシウム0.47gを含む水溶液を加え、ホットスターラーで水分が十分に蒸発するまで100℃で1時間攪拌加熱した。120℃で2時間乾燥した後、400℃で4時間の焼成を行って、亜酸化窒素分解触媒を得た(Cs/Co(モル比)=0.01)。
実施例2〜5
硝酸セシウムの量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして亜酸化窒素分解触媒を得た。
実施例6
硝酸セシウム0.47gを硝酸ルビジウム0.71gへと変更した以外は、実施例1と同様にして亜酸化窒素分解触媒を得た(Rb/Co(モル比)=0.02)。
比較例1
硝酸セシウムの代わりに硝酸カリウムを用いた以外は、実施例1と同様にして触媒を得た(K/Co(モル比)=0.02)。
比較例2
硝酸セシウムを含む水溶液を加えなかった以外は、実施例1と同様にして触媒を得た(Co34のみ)。
実施例1〜6および比較例1、2で得られた触媒の組成などは、表1にまとめた。
Figure 2012050969
なお、実施例1〜6および比較例1、2で得られた触媒の亜酸化窒素の分解性能は、下記の方法により評価した。
顆粒状に成形し、0.6〜1.18mmに分級した触媒(各触媒の比表面積を表1に示す。)1mlを内径10mmのSUS製反応管に充填した。触媒をN2雰囲気下、500℃で30分間、前処理を行った。
反応ガスとして、N2O:300ppm(0.03容量%)、O2:16容量%、CO2:約300ppm(約0.03容量%)、H2O:10容量%、バランス気体:N2を用いた。反応ガスのSVは、10000hr-1であった。
常圧下、所定の反応温度で、反応ガスを前記触媒が充填された反応管に流通させて、評価試験を実施した。結果を表2に示す。
触媒層の入口側および出口側におけるガス中のN2Oの濃度をガスクロマトグラフ(島津製作所製、GC−8A、カラム:porapakQ)にて測定し、下式によりN2Oの分解率を算出した。
2Oの分解率(%)=100×(入口側のN2O濃度−出口側のN2O濃度)/(入口側のN2O濃度)
Figure 2012050969
なお、図1は、Cs/Co(モル比)とN2Oの分解率(%)との関係を示すものである(反応温度:300℃)。
<CO2の影響>
反応ガス中のCO2の有無が触媒の分解性能へ及ぼす影響について、実施例1および比較例1で得られた触媒を用いて、下記の方法により評価した。
評価方法として、CO2を含まない反応ガスを用いた以外は、前記と同様にして試験を実施した。結果を表2の結果と合わせて表3に示す。
Figure 2012050969
表2の結果から分かるように、実施例1〜6で得られた触媒を用いた浄化方法では、350℃や300℃といった低い反応温度でも、高い分解率でN2Oを分解除去することができた。一方、比較例1、2で得られた触媒を用いた浄化方法では、低い分解率しか得られなかった。
また、表3の結果から分かるように、本発明の触媒を用いた浄化方法では、CO2の悪影響をほとんど受けずに、低温でもN2Oを効率良く分解除去することができた。一方、カリウムを使用した触媒を用いた浄化方法では、反応ガス中にCO2が存在していることで、触媒の分解性能が大きく低下してしまった。
本発明によれば、低温で高活性を示し、しかも亜酸化窒素を含むガス中にCO2が含まれていてもその影響を受けにくい亜酸化窒素分解触媒を提供することができた。この触媒を用いることにより、産業排ガスにおいて通常CO2が含まれる亜酸化窒素を含むガスに対しても、N2Oを効率良く浄化することが可能であり、産業界に大きく寄与することが期待できる。

Claims (6)

  1. 二酸化炭素と亜酸化窒素を含むガス中の亜酸化窒素を分解する触媒であり、コバルト酸化物と、セシウムおよび/またはルビジウムとを含有しており、セシウムおよびルビジウムのコバルトに対するモル比が、0.0005〜0.05であることを特徴とする亜酸化窒素分解触媒。
  2. 前記ガスに含まれる二酸化炭素が0.001〜30容量%である請求項1に記載の亜酸化窒素分解触媒。
  3. 前記セシウムおよびルビジウムのコバルトに対するモル比が、0.0025〜0.03である請求項1または2に記載の亜酸化窒素分解触媒。
  4. 前記コバルト酸化物が、コバルトを含有する前駆体を200〜700℃で焼成して得られるコバルト酸化物である請求項1〜3のいずれかに記載の亜酸化窒素分解触媒。
  5. 二酸化炭素と亜酸化窒素を含むガスを請求項1〜4のいずれかに記載の亜酸化窒素分解触媒と接触させて、前記ガスに含まれる亜酸化窒素を分解することを特徴とする亜酸化窒素を含むガスの浄化方法。
  6. 前記ガスが、脱硝触媒により処理した後のガスである請求項5に記載の亜酸化窒素を含むガスの浄化方法。
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