JP2012050284A - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却ファンを駆動するブラシレスモータを極力短い始動時間で良好に始動可能なブラシレスモータの制御装置を提供する。
【解決手段】冷却ファンを駆動するブラシレスモータの制御装置であって、ブラシレスモータの各相コイルに誘導される電圧に基づいてロータの回転位置を検出する回転位置検出部と、ブラシレスモータの始動時に、回転位置検出部により検出されたロータの回転位置に基づいてロータの回転状態を判定し、その回転状態によりロータに対するブレーキ制御の要否を判断し、ロータの回転状態が判定できない場合に、ブレーキ制御を行なうことなく、ロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行する駆動制御部とを備えている。
【選択図】図4
【解決手段】冷却ファンを駆動するブラシレスモータの制御装置であって、ブラシレスモータの各相コイルに誘導される電圧に基づいてロータの回転位置を検出する回転位置検出部と、ブラシレスモータの始動時に、回転位置検出部により検出されたロータの回転位置に基づいてロータの回転状態を判定し、その回転状態によりロータに対するブレーキ制御の要否を判断し、ロータの回転状態が判定できない場合に、ブレーキ制御を行なうことなく、ロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行する駆動制御部とを備えている。
【選択図】図4
Description
本発明は、ブラシレスモータの制御装置に関する。
車両には、ラジエータからエンジンに冷却水を循環供給する冷却装置が設けられ、エンジンで加熱された高温の冷却水がラジエータで放熱されるようにラジエータとエンジンとの間に冷却ファンが配置されている。
当該冷却ファンを駆動するファンモータとして、一般的にブラシレス直流モータが使用されている。ブラシレス直流モータの駆動方式として、ロータの回転位置を検出するホール素子等の位置検出素子をモータに備え、位置検出素子から出力される位置検出信号に基づいて、ステータに設けた各相コイルに印加する電流を制御してモータを駆動するセンサ方式と、ホール素子等の位置検出素子を備えずに、ロータの回転により各相コイルに発生する誘導電圧を検出してロータの位置を判定し、判定したロータの位置に基づいて各相コイルに印加する電流を制御してモータを駆動するセンサレス方式の二つの方式がある。
何れの方式を採用する場合であっても、制御装置は、ファンモータの始動時に、任意の位置で停止しているロータを所定位置に強制駆動するために、所定の相コイルに電流を印加する引込制御を実行した後に、当該引込位置を基準に所定パターンで各相コイルに電流を印加してロータを加速回転させる強制転流制御を実行する必要があった。
制御装置は、その後ロータがある程度の回転数に立ち上がると、センサレス方式では、各相コイルに発生する誘導電圧から判定したロータの回転位置に基づいて、ロータが目標回転数になるように各相コイルに印加する電流のタイミングや大きさをフィードバック制御し、センサ方式では、位置検出素子から出力される位置検出信号に基づいて、ロータが目標回転数になるように各相コイルに印加する電流のタイミングや大きさをフィードバック制御する。
しかし、車両の走行によって発生する風の流れによって、ファンモータの始動時に既に冷却ファンがある程度の回転数で回転している場合には、上述の引込制御を行なっても適正な位置に引き込めず、脱調して異音が発生する可能性があった。そのため、ブレーキ制御を実行してロータを一旦停止させた後に上述の引込制御を実行する必要があるが、その場合ブレーキ制御に要する時間だけ始動に時間を要するという問題があった。
特許文献1には、ロータの回転によりステータ巻線に発生する誘導電圧信号からロータの位置を検出し位置検出信号を出力する位置検出回路と、上記位置検出信号に基づいて車両用ファンモータを駆動するための転流制御信号を出力する駆動信号発生部とを備え、車両用ファンモータをセンサレス運転する車両用ファンモータの駆動装置において、車両あるいは車両用空調装置の制御状態に基づいて車両用ファンが回転しているかどうかを判定するとともに、上記車両用ファンが回転している場合には、上記誘導電圧信号の周波数が予め所定の値以上であるかどうかを判定する判定回路を備え、上記車両用ファンが所定の回転速度以上で回転している場合には、上記モータをセンサレス運転により起動させるようにしたことを特徴とする車両用ファンモータの駆動装置が提案されている。
上述した特許文献1に開示された駆動装置は、モータの始動時に既にファンが所定の回転速度以上で回転している場合に、ステータ巻線に発生する誘導電圧信号に基づいて得られるロータの回転位置を基準に、ファンの回転速度に対応して各相コイルに所定パターンの電流を印加するものである。
しかし、ロータの回転数が低い場合にはステータの巻線に発生する誘導電圧が十分なレベルに達せず、ロータの回転数を適正に検出できない。そのため、ブレーキ制御を実行してロータを一旦停止させた後に上述の引込制御を実行していたために、ブレーキ制御に要する時間だけ始動に時間を要するという問題が解消されるものではなかった。
本発明の目的は、上述した問題に鑑み、冷却ファンを駆動するブラシレスモータを極力短い始動時間で良好に始動可能なブラシレスモータの制御装置を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明によるブラシレスモータの制御装置の特徴構成は、冷却ファンを駆動するブラシレスモータの制御装置であって、前記ブラシレスモータの各相コイルに誘導される電圧に基づいてロータの回転位置を検出する回転位置検出部と、前記ブラシレスモータの始動時に、前記回転位置検出部により検出された前記ロータの回転位置に基づいて前記ロータの回転状態を判定し、その回転状態により前記ロータに対するブレーキ制御の要否を判断する駆動制御部と、を備え、前記駆動制御部は、前記ロータの回転状態が判定できない場合に、前記ブレーキ制御を行なうことなく、前記ロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行する点にある。
冷却ファンの始動時に既にロータが回転していても、ロータの回転数が低い場合には各相コイルに誘導される電圧が十分なレベルに達しないために、ロータの回転数を適正に検出することができない。そのような場合にブレーキ制御を実行すると始動時間が長くなる。しかし、ロータの回転状態が判定できないような低速の回転時には、ブレーキ制御を行なうことなく、強制転流制御によってロータを強制的に回転させることが十分に可能で、このような制御により円滑且つ速やかにモータを始動することができるようになる。
また、前記駆動制御部は、前記ロータの回転状態が判定できない場合に、前記ロータの初期位置を検知し、検知結果に基づいて前記ロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行することが好ましい。回転状態が判定できない程度のロータの回転数であれば、ブレーキ制御を実行しなくともロータの初期位置を検知し、検知結果に基づいて強制転流制御を実行することにより、円滑且つ速やかにモータを始動することができるようになる。
さらに、前記駆動制御部は、前記ロータの回転状態が判定できない場合に、前記ブレーキ制御を行なうことなく、前記ロータの回転位置を所定位置に強制する引込制御を実行した後に前記強制転流制御を実行することが好ましい。回転状態が判定できない程度のロータの回転数であれば、ブレーキ制御を実行しなくとも引込制御で十分にロータの回転位置を所定位置に強制でき、その後当該引込位置を基準に強制転流制御を実行することにより、円滑且つ速やかにモータを始動することができるようになる。
前記駆動制御部は、前記ロータの回転状態が判定できない場合に、前記ロータが逆転方向に回転していると判定した場合に行なうブレーキ制御の実行時間よりも短い時間のブレーキ制御を実行した後に、前記ロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行することが好ましい。
ロータが逆転方向に回転している場合には、ブレーキ制御によってロータを確実に停止させた後に正転方向に始動させる必要がある。しかし、回転状態が判定できない程度の低い回転数であれば、逆転方向に回転している場合のブレーキ制御の実行時間よりも短い時間のブレーキ制御で十分にロータを減速させることができ、そのような状態で強制転流制御を実行すれば、モータを正転方向に円滑且つ速やかに始動することができるようになる。
以上説明した通り、本発明によれば、冷却ファンを駆動するブラシレスモータを極力短い始動時間で良好に始動可能なブラシレスモータの制御装置を提供することができるようになった。
以下に本発明によるブラシレスモータの制御装置を説明する。
図1に示すように、車両のエンジン冷却装置は、エンジン1と、エンジン1の水冷ジャケットに冷却水を供給する管路2と、エンジン1で加熱された冷却水を放熱するラジエータ3と、ラジエータ3とエンジン1との間に配置された冷却ファン4を備えている。
図1に示すように、車両のエンジン冷却装置は、エンジン1と、エンジン1の水冷ジャケットに冷却水を供給する管路2と、エンジン1で加熱された冷却水を放熱するラジエータ3と、ラジエータ3とエンジン1との間に配置された冷却ファン4を備えている。
ラジエータ3は、扁平チューブとコルゲートフィンを組み合わせた熱交換コア部と、熱交換コア部のチューブに対して冷却水の分配、集合の役割を果たすタンク部とを備え、ラジエータ3に流入した高温の冷却水は、ファンモータ10で駆動される冷却ファン4により誘引された空気と熱交換されて冷却される。
エンジン1とラジエータ3は循環管路2Aを介して接続され、循環管路2Aには冷却水を循環させるウォータポンプ5が配設されている。ラジエータ3で冷却された冷却水は、エンジンの動力または電磁モータの動力により駆動されるウォータポンプ5によって、エンジン1に備えた水冷ジャケットの流入口2aに送水され、エンジンで熱交換された後に水冷ジャケットの流出口2bから循環管路2Aを介してラジエータ3に還流する。流出口2bの近傍にエンジン1で熱交換された冷却水の温度を検知する水温センサ6が設置されている。
循環管路2Aの途中には、ラジエータ3を迂回して冷却水を通流させるバイパス管路2Bが、循環管路2Aに並列に接続されている。ウォータポンプ5の吸入側に設けられたサーモスタット7により、バイパス管路2Bに冷却水を通流させるか、ラジエータ3に冷却水を通流させるかが切り替えられる。
サーモスタット7は温度応動弁で、サーモワックスの温度による体積変化を利用して弁体を変位させて管路を開閉する。冷却水の温度がサーモワックスにより設定される設定温度に上昇すると、サーモスタット7はラジエータ3の出口側管路を開放して冷却水をラジエータ3に通流させ、冷却水の温度が設定温度以下の場合には冷却水をバイパス管路2Bに通流させる。
ファンモータ制御システムは、ファンモータ10と、ファンモータ10を制御するファンモータ制御装置(以下、「ファンモータECU」と記す。尚、ECUは、Electronic Control Unitの略語である。)20と、エンジン1を制御するとともにファンモータECU20にファンモータ制御信号を出力するエンジン制御装置30(以下、「エンジンECU」と記す。)とで構成されている。各ECU20,30にはマイクロコンピュータが搭載されている。
ファンモータ10は、U,V,Wの三相のコイル(固定子巻線)を備えたステータと、N極とS極が交互に配列された複数の永久磁石を備えたアウターロータとを備えた三相ブラシレス直流モータで構成されている。尚、三相のコイルU,V,Wはスター結線またはΔ結線され、本実施形態ではΔ結線されている。
エンジンECU30は、イグニッションスイッチ8の操作信号、アクセルペダルの踏込み量を検知するアクセル開度センサ、エンジン回転数センサ、車速センサ、エアコンディショナの作動信号等、エンジンを制御するために必要な各種のセンサ等からの信号が入力回路を介して入力され、それらの入力値に基づいてCPUで所定の演算処理が実行され、その結果、出力回路を介してスロットルバルブに対する制御信号が出力され、各気筒に所定のタイミングで燃料噴射信号や点火信号が出力される。
さらに、エンジンECU30は、エンジン1の運転状態に応じて、ファンモータ制御信号であるPWM信号を生成し、出力回路を介してファンモータECU20に出力する。
図2には、エンジンECU30から出力されるPWM信号が示されている。所定のパルス周期Tに対するオン時間Tonの比(Ton/T)、つまりデューティ比でファンモータ10の回転数を規定するPWM信号である。本実施形態では、周期T=0.05sec.(20Hz)に設定されている。
エンジンECU30から出力されるPWM信号は、デューティ比が10%から80%の間の値を取り、10%をファンモータ10の回転数零つまり停止に対応させ、80%をファンモータ10の最大回転数に対応させ、その間の値を回転数が850rpm〜3000rpmの間で線形に変化するように設定されている。
エンジンECU30は、冷却水がラジエータ3で適切に冷却されるように、車速、冷却水の温度等に基づいて、必要となるファンモータ10の回転数を所定の演算式または制御マップデータに基づいて算出して、その結果をPWM信号としてファンモータECU20に出力する。尚、図1には、水温センサ6の出力がファンモータECU20に入力され、通信線S1を介してエンジンECU30に伝達されるように構成されているが、水温センサ6の出力が直接エンジンECU30に入力される構成でもよい。
ファンモータECU20は、エンジンECU30から出力されるPWM信号に基づいてファンモータ10を始動し、その回転数が目標回転数となるように制御する。つまり、ファンモータECU20が本発明のブラシレスモータの制御装置となる。
図3に示すように、ファンモータECU20は、マイクロコンピュータ21と、ノイズフィルタ22、三相インバータ23、回転位置検出部24、プリドライバ25、DCレギュレータ26、電圧センサ27、温度センサ28、過電流検出部29等を備えている。
マイクロコンピュータ21は、CPU,ROM,RAM、入出力回路等を備え、ROMに記憶された制御プログラムを実行するCPUによって、ファンモータ10を駆動する駆動制御部が具現化される。
バッテリBatからノイズフィルタ22を介して三相インバータ23にDC12Vの電圧が供給されている。三相インバータ23は、ハイサイド及びローサイドにそれぞれ三つのFETまたはトランジスタ等でなるスイッチング素子を備えている。
回転位置検出部24で検知されたロータの位置信号に基づいて、マイクロコンピュータ21が処理した各FETに対するPWM信号がプリドライバ25に入力され、プリドライバ25に備えたハイサイドドライバ用チャージポンプ回路により昇圧され、各スイッチング素子が所定のパターンで駆動されることにより、ファンモータ10のU,V,Wの三相のコイルに回転磁界が発生し、この回転磁界に同期してロータが回転する。
具体的に、ハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子を駆動して、三相のコイルU,V,Wのうち所定の2相に対して、U→W,U→V,W→V,W→U,V→U,V→Wの順に電流を繰返し印加することにより、ロータが正方向に回転駆動される。
当該PWM信号のデューティ比は、エンジンECU30から指示された目標回転速度と、回転位置検出部24の出力信号に基づいて算出したロータの回転速度との偏差に対するPI制御演算によって設定される。ロータの回転速度と目標速度との偏差をΔVとしたとき、プリドライバ25に出力するPWM信号のデューティ比Dnは以下の数式で算出される。但しD(n−1)は前回のデューティ比、Kp,Kiは制御定数である。
Dn=D(n−1)+Kp×ΔV+Ki×∫ΔV
Dn=D(n−1)+Kp×ΔV+Ki×∫ΔV
回転位置検出部24は、U,V,W各相に誘導される電圧と基準電圧Vrefとを比較する三つのコンパレータCOMを備えている。ブラシレスモータの三相のコイルU,V,Wのうちの所定の2相に電流が印加されるときに、ロータの回転に伴ってロータに設けた永久磁石の磁束と鎖交する残りの1相に誘導電圧が生じる。
コンパレータCOMは、各コイルU,V,Wに誘導される電圧と基準電圧Vrefとを比較して、誘導電圧が基準電圧Vrefと交差する零クロス点でその出力論理が変化するように構成されている。この誘導電圧に対応する零クロス信号に基づいてロータの回転位置が検出される。ここに、基準電圧Vrefはバッテリ電圧の1/2、つまり各相コイルに印加される電圧の1/2に設定されている。
マイクロコンピュータ21は、各コイルU,V,Wへの通電状態と、コンパレータからの出力信号に基づいて検知した各コイルの零クロス点とに基づいて、ロータの回転位置を検知するとともに、各相の零クロス信号の発生順序に基づいてロータの回転方向を検知し、零クロスの周期に基づいてロータの回転速度を算出する。つまり、ロータの回転位置を検出するためにホール素子等のセンサを設けなくとも、回転位置検出部24によってロータの回転位置、回転方向、回転速度が求まる。
電圧センサ27はバッテリBatの出力電圧を検知する抵抗分圧回路で構成され、その出力電圧がマイクロコンピュータ21に入力されている。バッテリBatの出力電圧の異常な低下によりファンモータ10を適正に駆動できない場合の異常状態がマイクロコンピュータ21により検知される。
温度センサ28は、三相インバータ23の温度を検知するために設けられ、サーミスタや熱電対等で構成されている。温度センサ28の出力電圧がマイクロコンピュータ21に入力され、三相インバータ23が異常な高温になると、マイクロコンピュータ21によってファンモータ10が停止制御される。
過電流検出部29は、三相インバータ23を介してファンモータ10の各コイルU,V,Wに流れる電流を電圧に変換する増幅回路で構成され、その出力電圧がマイクロコンピュータ21に入力されている。過電流検出部29によりファンモータ10に過電流が流れたことが検出されると、マイクロコンピュータ21によってファンモータ10が停止制御される。
イグニッションスイッチIGSWがオンされると、バッテリBatからDCレギュレータ26にDC12Vの電圧が供給され、DCレギュレータ26で調整されたDV5Vの電圧がマイクロコンピュータ21に印加される。このとき、マイクロコンピュータ21にパワーオンリセットがかかり、リセットが解除された後にROMに格納されている制御プログラムがCPUによって順に読み出されて実行される。
マイクロコンピュータ21は、先ずイグニッションスイッチIGSWの操作状態を検知して、イグニッションスイッチIGSWがオンされていると判定すると、ファンモータ10を始動可能な状態で待機し、エンジンECUから出力されるPWM信号を待ち受ける。
以下、本発明の駆動制御部として機能するファンモータECU20(マイクロコンピュータ21)によるファンモータ10の始動制御について詳述する。
図4に示すように、エンジンECU30からファンモータを駆動するPWM信号、つまり起動指令を受信すると(SA1)、回転位置検出部24により誘導電圧が検出されているか否かが判定される(SA2)。
車両の走行によって発生する風の流れによって、ファンモータ10の停止時に冷却ファン4がある程度の回転数(本実施形態では200rpm)以上で回転していると、回転位置検出部24により誘導電圧が検出されるため、ステップSA2では、そのような状態であるか否かが判定される。
回転位置検出部24により誘導電圧が検出されず、冷却ファン4がほぼ停止していると判定されると(SA2,N)、ロータの初期位置が検知され(SA10)、その後、強制転流が開始される(SA11)。
ステップSA10のロータの初期位置の検知プロセスを説明する。駆動制御部は、三相のコイルU,V,Wのうち所定の2相に対して、U→W,U→V,W→V,W→U,V→U,V→Wの順に、ロータにトルクを与えない程度の数msec.の短い時間間隔で電流を印加し、そのときに回転位置検出部24を介して検出される各コイルの電流の立ち上がり速度に基づいてロータの初期位置を判定する。当該判定処理は約50msec.程度で終了する。
ロータに設けられた永久磁石と各コイルとの相対位置関係で各コイルの相互インダクタンスが定まり、インダクタンス成分が小さいと電流の立ち上がりが速く、インダクタンス成分が大きいと立ち上がりが遅くなるという特性に基づいて、三相のコイルU,V,Wに対するロータの相対位置が判定されるのである。
ステップSA11で実行される強制転流制御は、ステップSA10で求めたロータの初期位置に応じて、ロータに正転方向のトルクを付与するために、三相のコイルU,V,Wに対して上述の六パターンの何れかの電流を印加してロータを回転させる制御である。
三相のコイルU,V,Wのうち所定の2相に電流を印加するU→W,U→V,W→V,W→U,V→U,V→Wの六パターンのうち、ロータの初期位置を基準としてロータを正転駆動するために適した何れかの電流印加パターンを選択し、以後、順番に電流印加パターンを切り替えることにより回転磁界を生成して、当該回転磁界に同期してロータを回転させるのである。電流印加パターンの切替速度に応じて回転磁界の回転速度が制御され、強制転流制御では、ロータが脱調しないように、回転磁界の回転速度が低速から徐々に高速に切り替えられる。
このように、ファンモータ10が停止していると判定される場合には、従来1〜2秒程度の時間を要した引込制御に替えて、50msec.程度のロータの初期位置の検知プロセスが実行され、その後強制転流制御が実行されるので、ファンモータ10の始動時の大幅な時間短縮が実現できる。
ステップSA11の強制転流制御でロータの回転速度がある程度の速度(本実施形態では200rpm)に達すると、回転位置検出部24から零クロス信号が出力されるようになる。
図5に示すように、駆動制御部は、その後、通常時制御に移行して通常通電制御を実行する。つまり、零クロス信号に基づいてロータの回転速度を算出するロータ位置検知処理(回転数検知処理)を実行し(SA21)、算出したロータの回転数に応じた通電デューティ比DnのPWM信号を生成して、プリドライバ25に出力し(SA22)、回転速度と目標回転速度との偏差に対するPI制御演算を実行して、算出したデューティ比のPWM信号をプリドライバ25に出力するフィードバック制御を行なう(SA23)。
ここでは、回転速度と目標回転速度との偏差に対するPI制御演算に基づくフィードバック制御を通常通電制御の一例として説明するが、ロータが目標回転速度となるように、各相コイルに所定パターンの電流を印加するフィードバック制御であれば、任意のフィードバック制御を採用することができる。例えば、センサで検知したトルクが目標トルクとなるようにフィードバック制御するものや、ロータの回転位置が目標位置となるようにフィードバック制御するものであってもよい。また、フィードバック制御に限るものではなく、ロータが目標回転速度となるように、回転数、トルク、位置の何れかをフィードフォワード制御するものであってもよい。
図4に戻って、ステップSA2で、回転位置検出部24により零クロス信号が検出され、冷却ファン4が回転していると判定され(SA3,N)、その回転方向が正方向であり(SA4)、その回転数が1000rpm未満で(SA5)、且つ、200rpm未満であると判定されると(SA6)、そのときの状態に応じたブレーキ時間が設定され(SA7)、所定時間のブレーキ制御が実行される。(SA8)。所定時間が経過すると(SA9)、上述したステップSA10以降の制御が実行される。
ステップSA8のブレーキ制御とは、三相のコイルU,V,Wの全てを同時に接地するか、或は三相のコイルU,V,Wの全てに同時に電源電圧を印加して制動力を作用させる制御である。本実施形態では200msec.の間、ブレーキ制御が実行されるが、ブレーキ制御に必要な時間は数百msec.程度であれば適宜設定可能である。そして、当該ブレーキ制御に必要な時間は、後述する逆転時のブレーキ制御の実行時間よりも短い値に設定されている。
ステップSA5で、ロータの回転数が1000rpm以上であると判定されると、駆動制御部はそのまま待機して回転数が低下するのを待つ(SA12)。1000rpm以上の高速回転時に、回転位置検出部24からの零クロス信号に基づいて算出される回転速度に基づいてPI制御を実行しても、当該回転速度に対応して各相コイルに所定パターンの電流を精度良く印加するのが困難であり、電流の印加タイミングが僅かでもずれると脱調して異音が発生し、或は、コイルに異常な高電流が流れて駆動回路を構成するインバータが異常に高温になる虞があるためである。
ステップSA6で、ロータの回転数が200rpm以上であると判定されると、図5に示した通常通電処理が実行される。つまり、回転位置検出部24からの零クロス信号に基づいて回転速度が算出され(SA21)、そのときの回転数に応じた通電デューティ比DnのPWM信号が生成されて、プリドライバ25に出力され(SA22)、算出された回転速度と目標速度との偏差に基づいて上述したPI制御が実行される(SA23)。従って、速やか且つ確実に目標速度に立ち上げることができるようになる。
ステップSA4で、ロータが正転方向に回転していないと判定され、ロータが逆転方向に回転していると判定されると(SA4,N)、回転数に応じて設定される時間だけブレーキ制御が実行され(SA14,SA15)、設定時間が経過すると(SA16)、正転方向への引込制御が実行され(SA17)、強制転流制御が実行される(SA18)。回転数に応じて設定される時間として、本実施形態では、0.8sec.から3sec.の範囲に設定されている。尚、この時間については後程、図5の説明で詳述する。
ステップSA2で回転位置検出部24により零クロス信号が検出される場合であっても、ロータの回転方向が特定できない場合(回転状態判定不可)には(SA3)、ロータの回転数が低く各相コイルに誘導される電圧が十分なレベルに達していないと判定され、ステップSA8のブレーキ制御以降の制御が実行される。
このときのブレーキ制御の時間は、正転時または逆転時と同じでもよいが、これら時間より短くしてもよい。特に、以下の関係式で設定されるのが望ましい。
逆転時のブレーキ時間>正転時のブレーキ時間>判定不可時のブレーキ時間
逆転時のブレーキ時間>正転時のブレーキ時間>判定不可時のブレーキ時間
つまり、駆動制御部は、ブラシレスモータの始動時に、回転位置検出部により検出されたロータの回転位置に基づいてロータの回転状態を判定し、その回転状態によりロータに対するブレーキ制御の要否を判断し、ロータの回転状態が判定できない場合に、ロータが逆転方向に回転していると判定した場合に行なうブレーキ制御の実行時間よりも短い時間のブレーキ制御を実行した後に、ロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行するように構成されている。
このとき、駆動制御部は、ブレーキ制御を実行した後に、ロータの初期位置を検知し、検知結果に基づいてロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行するように構成されている。
ロータの回転状態が特定できない場合には、回転状態を検出することができないような低回転で回転している状態と判断できるため、逆回転と判定した場合に行なうブレーキ制御の実行時間よりも短い時間でブレーキ制御を行なうことで、起動を完了するまでに要する時間を短くすることができるのである。
尚、駆動制御部は、ブラシレスモータの始動時に、ロータの回転状態が判定できない場合、ロータが逆転方向に回転していると判定した場合に行なうブレーキ制御の実行時間と同じ時間、好ましくは最小時間のブレーキ制御を実行した後に、ロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行するように構成してもよい。
また、駆動制御部は、ブラシレスモータの始動時に、回転位置検出部により検出されたロータの回転位置に基づいて、ロータが所定の第1回転速度N1(200rpm)以上且つ第2回転速度N2(1000rpm)(N1<N2)未満の回転速度で正回転していると判定すると、ロータが目標回転速度となるように、ロータの回転位置に基づいて各相コイルに所定パターンの電流を印加するフィードバック制御を実行し、ロータが第2回転速度N2以上の回転速度で正回転していると判定すると、第2回転速度N2より低い所定の回転速度に低下するまで待機するように構成されている。
そして、駆動制御部は、回転位置検出部により検出されたロータの回転位置に基づいてロータが第2回転速度N2より低い所定の回転速度に低下したと判定すると、フィードバック制御を開始するように構成されている。
さらに、駆動制御部は、ブラシレスモータの始動時に、回転位置検出部により検出されたロータの回転位置に基づいてロータが所定の第1回転速度N1以上且つ第2回転速度N2(N1<N2)未満の回転速度で正回転していると判定すると、ロータの回転位置を所定位置に強制する引込制御またはロータを停止させるブレーキ制御を実行することなく、直ちにフィードバック制御を実行するように構成されている。
さらに、駆動制御部は、ブラシレスモータの始動時に、回転位置検出部により検出されたロータの回転位置に基づいてロータが第1回転速度N1未満の回転速度で正回転していると判定すると、ロータを停止させるブレーキ制御を所定時間実行した後に、ロータの初期位置を検知し、当該初期位置を基準に所定パターンで各相コイルに電流を印加する強制転流制御を実行し、その後前記フィードバック制御を実行するように構成されている。
駆動制御部は、ブラシレスモータの始動時に、回転位置検出部により検出されたロータの回転位置に基づいてロータが逆回転していると判定すると、ロータを停止させるブレーキ制御を所定時間実行した後に、ロータの回転位置を所定位置に強制する引込制御を実行し、当該引込制御の後に当該引込位置を基準に所定パターンで各相コイルに電流を印加する強制転流制御を実行し、その後前記フィードバック制御を実行するように構成されている。
上述した実施形態では、第1回転速度N1が200rpmであり、第2回転速度N2が1000rpmである場合を説明したが、第1回転速度N1及び第2回転速度N2の数値はこれらの値に制限されるものではなく、第1回転速度N1は少なくとも回転位置検出部によって零クロス信号が検出可能な最低の回転数以上に設定されていればよく、第2回転速度N2は少なくとも回転位置検出部24からの零クロス信号に基づいて算出される回転速度に基づいてPI制御を実行しても、当該回転速度に対応して各相コイルに所定パターンの電流を精度良く印加するのが困難となる回転数に設定されていればよい。これらの値は個々のファンモータ10に対する制御特性で決定される。
図6には、ファンモータECU20の制御状態遷移図が示されている。図の最上部の長円(SB1)は、エンジンECU30からのファンモータ10に対する指令待ち状態が示されている。
エンジンECU30からファンモータ10に対する指令、つまりPWM信号が入力されると(SB1)、回転位置検出部から零クロス信号が出力されるか否か(誘導電圧が検知されるか否か)が判定され(SB2)、誘導電圧が検知されない場合には、上述した位置検知プロセスが実行され(SB3)、その後、強制転流制御が実行される(SB4)。
強制転流制御により所定速度に立ち上がると(SB4)、PI演算によるフィードバック制御が実行される(SB5)。強制転流制御及びフィードバック制御では磁界の回転速度とロータの回転速度の偏差が所定値以上にずれて同期状態から逸脱した状態であるか否かが検知され(SB6,SB7)、同期状態から逸脱した脱調状態となると、各コイルに対する通電制御を停止して(SB8)、再度、回転位置検出部から零クロス信号が出力されるか否かを判定するステップに戻る(SB2)。所定回数繰り返しても脱調状態から抜け出せない場合には、イグニッションスイッチがオフされるまでファンモータを停止して、駆動制御を行なわずに待機する(SB9)。
ステップSB2で、回転位置検出部から零クロス信号が出力され、その回転方向が正転方向であれば(SB10)、200rpm以上であるか否かが判定され(SB11)、200rpm未満であればブレーキ制御の後(SB18)、ステップSB3と同様の位置検知プロセスが実行され(SB19)、その後、強制転流制御が実行される(SB4)。
200rpm以上であり(SB11)、且つ1000rpm未満であれば(SB12)、回転位置検出部からの零クロス信号に基づいて検知されたロータの回転位置に基づいて電流を印加すべきコイルが選択され、PI演算によるフィードバック制御が実行される(SB5)。
200rpm以上であり(SB11)、且つ1000rpmより高速であれば(SB12)、所定回転速度以下になるまで待機し(SB13)、所定回転速度に低下すれば、フィードバック制御に入る(SB5)。尚、所定回転速度は200rpmより高く、1000rpm以下の回転速度であり、ここでは1000rpmに設定されている。
ステップSB10でロータが逆転方向に回転していると判定され、400rpm未満であれば(SB14)、0.8sec.のブレーキ時間を設定し、400rpm以上で、500rpm未満であれば(SB15)、0.8〜3.0sec.のブレーキ時間を設定し(例えば、400〜500rpmの範囲で比例配分される)、500rpm未満であれば(SB15)、3.0sec.のブレーキ時間を設定し、それぞれの設定時間だけブレーキ制御が実行される(SB16)。
ブレーキ制御の後(SB16)、引込制御が実行され(SB17)、その後、強制転流制御が実行される(SB4)。尚、ブレーキ制御の後(SB16)、引込制御が実行されずに、位置検知プロセスが実行され(SB19)、その後、強制転流制御が実行されるように構成されていてもよい(SB4)。
回転位置検出部から零クロス信号に基づいてロータの回転方向を検知するステップSB10で、回転方向を特定できない場合には(SB20)、ステップSB18のブレーキ制御の後に、位置検知プロセスが実行され(SB19)、その後、強制転流制御が実行される(SB4)。つまり、ロータの回転状態が判定できない場合に、ロータが逆転方向に回転していると判定した場合に行なうブレーキ制御(SB16)の実行時間よりも短い時間のブレーキ制御(SB18)を実行した後に、ロータを強制的に回転させる強制転流制御(SB4)を実行するように構成されている。
尚、同図に破線で示したように、回転位置検出部から零クロス信号に基づいてロータの回転方向を検知するステップSB10で、回転方向を特定できない場合に(SB20)、ブレーキ制御(SB18)を実行することなく、引込制御を実行し(SB17)、その後、強制転流制御を実行するように構成してもよい(SB4)。
ロータの回転状態が判定できないような低速の観点時には、ブレーキ制御を行なうことなく、引込制御で十分にロータの回転位置を所定位置に強制でき、さらに強制転流制御によってロータを強制的に回転させることが十分に可能で、このような制御により円滑且つ速やかにモータを始動することができるようになる。
図7には、このような制御に対応したフローチャートが示されている。ステップSA2で回転位置検出部24により零クロス信号が検出される場合であっても、ステップSA3でロータの回転方向が特定できない場合には、ロータの回転数が低く各相コイルに誘導される電圧が十分なレベルに達していないと判定され、ブレーキ制御を行なわずに、正転方向への引込制御が実行され(SA19)、強制転流制御が実行される(SA20)。
つまり、駆動制御部は、ブラシレスモータの始動時に、回転位置検出部により検出されたロータの回転位置に基づいてロータの回転状態を判定し、その回転状態によりロータに対するブレーキ制御の要否を判断し、ロータの回転状態が判定できない場合に、ブレーキ制御を行なうことなく、ロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行するように構成されている。
そして、駆動制御部は、ロータの回転状態が判定できない場合に、ブレーキ制御を行なうことなく、ロータの回転位置を所定位置に強制する引込制御を実行した後に強制転流制御を実行するように構成されている。
上述した実施形態では、駆動制御部が、ロータの回転状態が判定できない場合に、ブレーキ制御を行なうことなく、ロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行する例を説明したが、ロータの回転状態が判定できない場合に、ロータの初期位置を検知し、検知結果に基づいてロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行するように構成してもよい。ロータの初期位置の検知プロセスは、図4のステップSA10で説明した通りである。
尚、上述した各実施形態は本発明の一例に過ぎず、本発明の作用効果を奏する範囲において各ブロックの具体的構成等を適宜変更設計できることは言うまでもない。
1:エンジン
2:管路
3:ラジエータ
4:冷却ファン
6:水温センサ
10:ファンモータ
20:ブラシレスモータの制御装置(ファンモータ制御装置)
21:マイクロコンピュータ
22:ノイズフィルタ
23:三相インバータ
24:回転位置検出部
25:プリドライバ
26:DCレギュレータ
27:電圧センサ
29:過電流検出部
30:エンジン制御装置
2:管路
3:ラジエータ
4:冷却ファン
6:水温センサ
10:ファンモータ
20:ブラシレスモータの制御装置(ファンモータ制御装置)
21:マイクロコンピュータ
22:ノイズフィルタ
23:三相インバータ
24:回転位置検出部
25:プリドライバ
26:DCレギュレータ
27:電圧センサ
29:過電流検出部
30:エンジン制御装置
Claims (6)
- 冷却ファンを駆動するブラシレスモータの制御装置であって、
前記ブラシレスモータの各相コイルに誘導される電圧に基づいてロータの回転位置を検出する回転位置検出部と、
前記ブラシレスモータの始動時に、前記回転位置検出部により検出された前記ロータの回転位置に基づいて前記ロータの回転状態を判定し、その回転状態により前記ロータに対するブレーキ制御の要否を判断する駆動制御部と、
を備え、
前記駆動制御部は、前記ロータの回転状態が判定できない場合に、前記ブレーキ制御を行なうことなく、前記ロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行するブラシレスモータの制御装置。 - 前記駆動制御部は、前記ロータの回転状態が判定できない場合に、前記ロータの初期位置を検知し、検知結果に基づいて前記ロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行する請求項1記載のブラシレスモータの制御装置。
- 前記駆動制御部は、前記ロータの回転状態が判定できない場合に、前記ブレーキ制御を行なうことなく、前記ロータの回転位置を所定位置に強制する引込制御を実行した後に前記強制転流制御を実行する請求項1記載のブラシレスモータの制御装置。
- 冷却ファンを駆動するブラシレスモータの制御装置であって、
前記ブラシレスモータの各相コイルに誘導される電圧に基づいてロータの回転位置を検出する回転位置検出部と、
前記ブラシレスモータの始動時に、前記回転位置検出部により検出された前記ロータの回転位置に基づいて前記ロータの回転状態を判定し、その回転状態により前記ロータに対するブレーキ制御の要否を判断する駆動制御部と、
を備え、
前記駆動制御部は、前記ロータの回転状態が判定できない場合に、前記ロータが逆転方向に回転していると判定した場合に行なうブレーキ制御の実行時間よりも短い時間のブレーキ制御を実行した後に、前記ロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行するブラシレスモータの制御装置。 - 前記駆動制御部は、前記ロータの回転状態が判定できない場合に、前記ブレーキ制御を実行した後に、前記ロータの初期位置を検知し、検知結果に基づいて前記ロータを強制的に回転させる強制転流制御を実行する請求項4記載のブラシレスモータの制御装置。
- 前記冷却ファンがエンジン冷却用の冷却ファンであり、前記駆動制御部は、エンジン制御装置から出力される制御信号に基づいて、前記ブラシレスモータを始動する請求項1から5の何れかに記載のブラシレスモータの制御装置。
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JP2010191910A JP2012050284A (ja) | 2010-08-30 | 2010-08-30 | ブラシレスモータの制御装置 |
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2010
- 2010-08-30 JP JP2010191910A patent/JP2012050284A/ja not_active Withdrawn
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