JP2012049316A - 成膜装置および成膜方法 - Google Patents

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Kunihiko Suzuki
邦彦 鈴木
Shinichi Mitani
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Abstract

【課題】反応ガスの気流を基板上に効率よく集めて、エピタキシャル膜の成長速度を増大させることのできる成膜装置および成膜方法を提供する。
【解決手段】成膜装置100は、チャンバ1と、チャンバ1の上部に設けられて反応ガス25をチャンバ1内に供給する供給部4と、チャンバ1内に設けられた中空筒状のライナ2と、ライナ2内に設けられて半導体基板6が載置されるサセプタ7と、サセプタ7を支持する回転筒23とを有する。回転筒23の回転によってサセプタ7を回転させながら、半導体基板6上に所定の膜が成膜される。ライナ2は、サセプタ7の周縁部上部を包囲するとともに、サセプタ7と一緒に回転するよう構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、成膜装置および成膜方法に関する。
従来から、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)等のパワーデバイスのように、比較的膜厚の厚い結晶膜を必要とする半導体素子の製造には、エピタキシャル成長技術が活用されている。
エピタキシャル成長技術に使用される気相成長方法では、常圧または減圧に保持された成膜室の内部にウェハを載置し、このウェハをヒータなどで加熱しながら成膜室内に反応ガスを供給する。すると、ウェハの表面で反応ガスの熱分解反応および水素還元反応が起こり、ウェハ上にエピタキシャル膜が成膜される。
膜厚の厚いエピタキシャル膜を高い歩留まりで製造するには、均一に加熱されたウェハの表面に新たな反応ガスを次々に接触させて成膜速度を向上させる必要がある。そこで、従来の成膜装置においては、例えば、ウェハを高速で回転させながらエピタキシャル成長させることが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
図6は、エピタキシャル成長技術を用いる従来の成膜装置の構成を説明する模式的な断面図である。
図6の成膜装置200において、201は成膜室にあたるチャンバ、202はチャンバ210の内壁を保護する中空筒状のライナ、203a、203bはチャンバ201を冷却する冷却水の流路、204は反応ガス225を導入する供給部、205は反応後の反応ガスの排気部、206は気相成長を行うウェハ等の半導体基板、207は半導体基板206を支持するサセプタ、208は支持部(図示せず)に支持されて半導体基板206を加熱するヒータである。
チャンバ201の内壁は、一般にステンレス製であり、ライナ202を設けることによって、気相反応が行われる系内に内壁が曝されないようにしている。また、ライナ202には、結晶膜形成時におけるチャンバ201の壁へのパーティクルの付着や金属汚染を防いだり、チャンバ201の壁が反応ガス225によって侵食されるのを防いだりする効果もある。
ライナ202の頭部には、シャワープレート220が取り付けられている。シャワープレート220は、半導体基板206の表面に反応ガス225を均一に供給する機能を備えたガス整流板である。
半導体基板206は、サセプタ207上に載置される。サセプタ207は、回転筒223に支持され、回転軸222を介して回転機構(図示せず)に接続されている。成膜の際には、回転機構によりサセプタ207上の半導体基板206を回転させながら、ヒータ208で加熱する。そして、供給部204からシャワープレート220の貫通孔221を介して、チャンバ201内に反応ガス225を供給する。ライナ202の頭部231は、サセプタ207が配置されたライナ202の胴部230より内径が小さくなっており、反応ガス225は、頭部231を通過して半導体基板206の表面に向かって流下する。
反応ガス225が半導体基板206の表面に到達すると、熱分解反応または水素還元反応が起こり、半導体基板206の表面に結晶膜が形成される。その際、気相成長反応に使用されたガス以外のものは、反応ガス225とともに、チャンバ201の下部に設けられた排気部205から随時排気される。
シリコンエピタキシャル膜をウェハ上に成長させる場合、反応ガスには、例えば、ジクロロシラン(SiHCl)などの珪素(Si)のソースガスと、ジボラン(B)またはホスフィン(PH)などの微量のドーパントガスと、キャリアガスである水素(H)ガスとを混合させた混合ガスが用いられる。
また、近年、SiC(炭化珪素(シリコンカーバイト))のエピタキシャル成長技術が注目されている。SiCは、Si(シリコン)やGaAs(ガリウム砒素)といった従来の半導体材料と比較してエネルギーギャップが2〜3倍大きく、絶縁破壊電界が約1桁大きいといった特徴がある。このため、高耐圧のパワー半導体デバイスへの利用が期待されている半導体材料である。
このSiCをエピタキシャル成長させてSiC単結晶薄膜を得ようとする場合、基板は1500℃以上の温度まで昇温する。反応ガスとしては、例えば、シラン(SiH)やジクロロシラン(SiHCl)などの珪素(Si)のソースガスと、プロパン(C)やアセチレン(C)などのカーボン(C)のソースガスと、キャリアガスとしての水素(H)ガスとを混合させた混合ガスが使用される。
特開2008−108983号公報
上述した従来の成膜装置200では、半導体基板206を回転させながら、この上にエピタキシャル膜を成長させる。この場合、反応ガス225が効率的にエピタキシャル成長反応に使用されるようにするためには、反応ガス225の気流を基板中心に集めた後、基板中心からその外周に向かって反応ガス225が流れるようにすることが好ましい。
しかしながら、従来の成膜装置200の構成では、半導体基板206の中心に反応ガス225の気流を集める効果が十分ではない。したがって、チャンバ201に供給される反応ガス225の内で、半導体基板206上でのエピタキシャル成長に寄与せず、そのまま排気部205から排気されてしまうものの割合が大きく、半導体基板206上でのエピタキシャル膜の成長速度が小さかった。換言すると、従来の成膜装置200では、無駄に排気される反応ガス225の量が多く、エピタキシャル膜成長の速度を十分に高くすることができないという問題があった。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、反応ガスの気流を基板上に効率良く集めて、エピタキシャル膜の成長速度を増大させることのできる成膜装置および成膜方法を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
本発明の第1の態様は、成膜室と、
成膜室の上部に設けられて反応ガスを成膜室内に供給する供給部と、
成膜室内に設けられた中空筒状のライナと、
ライナ内に設けられて基板が載置されるサセプタと、
サセプタを支持する回転筒とを有し、
回転筒の回転によってサセプタを回転させながら基板上に所定の膜を成膜する成膜装置であって、
ライナが、サセプタの周縁部上部を包囲するとともに、サセプタと一緒に回転するよう構成されたことを特徴とするものである。
本発明の第1の態様において、ライナは、供給部の近くに配置されて、供給部からサセプタに向けて流下する反応ガスの流路となる頭部ライナと、
内部に回転筒を配置する下部ライナと、
頭部ライナと下部ライナから所定の距離だけ離間して配置される回転ライナとを有しており、
回転ライナが回転筒に支持されていることが好ましい。
本発明の第1の態様は、成膜室の外部に回転ライナの昇降を制御する昇降機構を有し、
昇降機構の制御により回転ライナを成膜が行われる位置より上昇させて、下部ライナに設けられた切り欠け部分から基板を搬送するよう構成されていることが好ましい。
本発明の第1の態様は、上端が下部ライナに接続し、下端が昇降機構に接続する昇降棒を有し、
昇降機構の制御による昇降棒の上昇と下部ライナの上昇によって、回転ライナが上昇するよう構成されていることが好ましい。
本発明の第2の態様は、成膜室で基板を回転させながら成膜処理を行う成膜方法であって、
成膜室内に、基板の周縁部の上部を包囲するライナを設け、
基板と一緒にライナを回転させて成膜処理を行うことを特徴とするものである。
本発明の第2の態様において、ライナは、基板に向けて流下する反応ガスの流路となる頭部ライナと、
基板を回転させる回転筒を内部に配置する下部ライナと、
頭部ライナと下部ライナから所定の距離だけ離間して配置される回転ライナとを有しており、
下部ライナは、昇降棒を介して昇降機構に接続していて、
昇降機構の制御による昇降棒の上昇により下部ライナを上昇させて、下部ライナを回転ライナに当接させ、さらに下部ライナを上昇させることで回転ライナを上昇させて、下部ライナに設けられた切り欠け部分から基板を搬送するようにすることが好ましい。
本発明によれば、反応ガスの気流を基板上に効率よく集めて、エピタキシャル膜の成長速度を増大させることのできる成膜装置および成膜方法が提供される。
本実施の形態の成膜装置の模式的な断面図である。 本実施の形態の成膜装置の下部ライナを模式的に示す側面図である。 本実施の形態の回転ライナを下面視して示す模式図である。 本実施の形態の回転ライナの柱部付近を拡大して模式的に示す断面図である。 本実施の形態の成膜装置において、回転ライナが上昇した状態を説明する模式的な断面図である。 従来の成膜装置の模式的な断面図である。
図1は、本実施の形態の成膜装置の模式的な断面図である。
図1に示すように、成膜装置100は、成膜室としてのチャンバ1と、チャンバ1の内壁を保護する中空筒状のライナ2と、チャンバ1を冷却する冷却水の流路3a、3bと、反応ガス25を導入する供給部4と、反応後の反応ガスを排気する排気部5と、基板である半導体基板6を載置してこれを支持するサセプタ7と、図示しない支持部に支持されて半導体基板6を加熱するヒータ8と、キャリアガスである水素ガス26をチャンバ1内に供給するための水素ガス供給部14とを有する。
チャンバ1の底部には、チャンバ1の内部まで伸びる回転軸22が設けられており、回転軸22の上端には回転筒23が配設され、回転筒23にサセプタ7が取り付けられている。回転軸22は回転機構(図示せず)に接続されており、半導体基板6を載置するサセプタ7は、チャンバ1の内部で回転可能に配置される。気相成長反応時においては、サセプタ7を回転させることによって、サセプタ7上に載置された半導体基板6を回転させる。サセプタ7の下方にはヒータ8が配置されており、半導体基板6は高速に回転しながらヒータ8によって加熱される。
チャンバ1の底部には、回転筒23やヒータ8の周囲を覆うようにして、リフレクタ45が立設されている。このリフレクタ45は、ヒータ8からの熱を反射して、サセプタ7上に載置された半導体基板6への加熱効率を向上させるとともに、半導体基板6やヒータ8の周囲における過度の温度上昇を抑制するように働く。
本実施の形態の成膜装置100においては、半導体基板6を高速で回転させるとともに、ライナ2の一部である回転ライナ32を回転させることが可能である。これにより、半導体基板6の中心に向けて反応ガス25の気流を絞り、半導体基板6上に効率良く反応ガス25を集中させることができる。半導体基板6上には、新たな反応ガス25が次々に接触して、エピタキシャル膜の成長に寄与する。
以下、ライナ2の構成について、より詳細に説明する。
ライナ2を配設する目的は、本来的には、成膜装置100のチャンバ1の壁をステンレス製としていることによる。すなわち、このステンレス製の壁を気相反応を行う系内に露出させないようにするためにライナ2を設けている。また、ライナ2を設けることで、結晶膜形成時におけるチャンバ1の壁へのパーティクルの付着や金属汚染を防いだり、チャンバ1の壁が反応ガス25によって侵食されるのを防いだりする効果も得られる。
中空筒状のライナ2は、頭部ライナ31と、回転ライナ32と、下部ライナ(胴部ライナとも称する。)30とを有し、これらが組み合わされて構成されている。頭部ライナ31、回転ライナ32および下部ライナ30は、例えば、石英製とすることができる。但し、1500℃以上の高温とする必要のあるSiCエピタキシャル膜を成膜する場合には、カーボンにSiCをコートして構成された部材を用いることが好ましい。
頭部ライナ31は、中空筒状の形状を有し、上端部でチャンバ1に固定されている。また、頭部ライナ31には、ガス整流板としてのシャワープレート20が取り付けられている。シャワープレート20には、反応ガス25を供給するための貫通孔21が複数個設けられており、半導体基板6の表面に対して反応ガス25を均一に供給できるよう構成されている。
頭部ライナ31の内径は、シャワープレート20の貫通孔21の配置と、半導体基板6の大きさとに対応して決められる。そして、頭部ライナ31は、後述する回転ライナ32の上部(回転胴部とも称する。)33とともに、半導体基板6に至る反応ガス25の流路を構成する。これにより、シャワープレート20の貫通孔21を通過した反応ガス25が拡散する無駄な空間を低減し、半導体基板6に向けて反応ガス25を効率的に流下させることができる。
下部ライナ30は、中空筒状の形状を有しており、半導体基板6の下方に配置されたチャンバ1の側壁部と底面部とが気相反応を行う系内に露出されないようにしている。下部ライナ30の内部には、サセプタ7が取り付けられた回転筒23が配置される。
図2は、下部ライナ30を模式的に示す側面図である。
下部ライナ30の側壁の一部上端には、切り欠け部分が設けられている。この切り欠け部分は、半導体基板6の第1の搬送口46を構成する。すなわち、半導体基板6をチャンバ1に搬入する際、または、半導体基板6をチャンバ1から搬出する際には、第1の搬送口46を介して行われる。詳しくは図5を用いて後述するが、回転ライナ32が下部ライナ30に支持されて、成膜が行われるときの位置から所定の位置まで持ち上げられた後、第1の搬送口46を通じて半導体基板6のチャンバ1内(より具体的には、ライナ2内)への搬入と搬出が行われる。
回転ライナ32は、中空筒状の形状を有し、頭部ライナ31と下部ライナ30との間に設けられている。そして、後述するように、サセプタ7の取り付けられた回転筒23に支持されて、サセプタ7上に載置された半導体基板6の周縁部の上部と半導体基板6の周囲とを包囲するように構成されている。回転ライナ32は、頭部ライナ31および下部ライナ30と所定の距離だけ離間して設けられ、それらと接触することはない。
図3は、本実施の形態の回転ライナ32を下面視して示す模式図である。
図1および図3に示すように、回転ライナ32は、上部(回転胴部)33とつば部34とを有し、それらが半導体基板6周縁部近くの上部で接続する構造を有する。上部(回転胴部)33は、つば部34との接続部分から立ち上がり、上方のシャワープレート20に向かって伸びていて、半導体基板6の周縁部の上部を包囲している。一方、つば部34は、上部(回転胴部)33との接続部分からチャンバ1の壁に向かって伸びていて、半導体基板6の周囲を包囲している。
上述したように、頭部ライナ31は、シャワープレート20から半導体基板6に至る反応ガス25の流路を構成する。この頭部ライナ31の内径は、回転筒23を内部に配置する下部ライナ30の内径より小さい。回転ライナ32を構成する上部(回転胴部)33は、頭部ライナ31に近い内径を有する。一方、つば部34は、断面が傾斜形状となっており、上端部の内径は上部(回転胴部)33と同じであるが、下端部の内径は下部ライナ30の内径に近いものとなっている。このため、回転ライナ32は、頭部ライナ31および下部ライナ30と所定の距離だけ離間して配置されるものの、一見すると、回転ライナ32によって、頭部ライナ31と下部ライナ30とが連結された構成となっている。
図1では、回転ライナ32の上部(回転胴部)33の外径が、頭部ライナ31の内径より小さく設定されている。これにより、頭部ライナ31と回転ライナ32とは、回転ライナ32の上部(回転胴部)33の一部が、頭部ライナ31の下方開口部分から頭部ライナ31内に挿入された状態で配置される。この場合、回転ライナ32の上部(回転胴部)33は、頭部ライナ31とともに、シャワープレート20から半導体基板6に至るまでの反応ガス25の流路を形成する。
本実施の形態において、半導体基板6の表面から回転ライナ32の上部(回転胴部)33上端までの高さは、半導体基板6からシャワープレート20の下面までの高さの半分以下とすることが好ましい。このようにすることで、回転ライナ32を半導体基板6とともに回転させたときに、反応ガス25を効率良く半導体基板6の中心に集めることができる。
尚、回転ライナ32の上部(回転胴部)33の内径を頭部ライナ31の外径より大きく設定することも可能である。この場合、頭部ライナ31と回転ライナ32とは、頭部ライナ31の下方側の一部が回転ライナ32の上部(回転胴部)33の開口部から回転ライナ32内に挿入された状態で配置される。
また、回転ライナ32は、つば部34の下面側に設けられた棒状の柱部35を有する。図4は、回転ライナ32の柱部35付近を拡大して模式的に示す断面図である。
図4に示すように、回転ライナ32の柱部35の下端は、当接する回転筒23の側壁部上端面に設けられた溝36に挿入されるよう構成されている。これにより、回転ライナ32は、柱部35を介して、回転筒23によって下方側から支持される。つまり、回転ライナ32は、頭部ライナ31や下部ライナ30から独立し、回転筒23によって支持されている。サセプタ7上の半導体基板6を回転させるために回転筒23を回転させると、回転ライナ32もこれに付随して回転する。
一方、頭部ライナ31や下部ライナ30は回転しない。ここで、回転ライナ32の外壁面と、これを覆う頭部ライナ31の内壁面とは離間している。また、回転ライナ32のつば部34の下端部分と、下部ライナ30の上端部も離間している。したがって、回転ライナ32の回転動作が、頭部ライナ31や下部ライナ30によって妨げられることはない。
ライナ2を以上の構成とすることで、半導体基板6の表面における気相成長反応を効率良く進めることができる。これについて以下に詳述する。
図1の成膜装置100において、チャンバ1の上部に設けられた供給部4から反応ガス25を供給すると、反応ガス25は、頭部ライナ31に導入され、シャワープレート20の貫通孔21を通過して整流された後、頭部ライナ31と回転ライナ32の上部(回転胴部)33とで形成された流路を通って、下方にある半導体基板6に向かって流下する。そして、回転機構によって回転筒23を介してサセプタ7を回転させ、これによってサセプタ7上に載置された半導体基板6を回転させると、反応ガス25は半導体基板6に引き付けられ、シャワープレート20から半導体基板6の表面に至る領域で縦フローとなる。このとき、半導体基板6の周縁部上方を包囲する回転ライナ32を同時に回転させると、半導体基板6の表面付近における渦効果が強くなり、反応ガス25は一層強く半導体基板6に引き付けられるようになる。これにより、縦フローを形成している反応ガス25の気流は、回転中心である半導体基板6の中心に集中する。
つまり、チャンバ1内に供給された反応ガス25の内、半導体基板6の周囲に逃げてしまうガスの量が低減され、反応ガス25は、無駄なく半導体基板6の中心付近に供給されるようになる。そして、半導体基板6に衝突した後は、乱流を形成すること無く、半導体基板6の上面に沿いながら水平方向にほぼ層流となって流れる。そして、半導体基板6の表面で熱分解反応または水素還元反応を起こしてエピタキシャル膜を形成する。
このように、本実施の形態の成膜装置100によれば、半導体基板6の表面に効率良く反応ガス25を供給して整流状態を形成するので、膜厚均一性が高く高品質のエピタキシャル膜を高い成長速度で形成することができる。
反応ガス25の内で気相成長反応に使用されたガス以外のガスは、チャンバ1の下部に設けられた排気部5から排気される。回転ライナ32を設けた効果により、膜形成に寄与せずに排気される反応ガス25の量は少なくなる。
また、本実施の形態の成膜装置100では、チャンバ1の上部に、供給部4とは別に、キャリアガスである水素ガス26をチャンバ1内に供給するための水素ガス供給部14が設けられている。これにより、次のような効果が得られる。
本実施の形態では、頭部ライナ31、回転ライナ32、下部ライナ30がそれぞれ離間して配置されている。このため、これらの隙間を通じて、ライナ2とチャンバ1との間に形成された空間に反応ガス25が侵入して、チャンバ1の内壁を侵すおそれがある。そこで、水素ガス供給部14から、ライナ2とチャンバ1との間に形成される空間に水素ガス26を供給する。そして、この空間の圧力がライナ2内の圧力より陽圧となるように水素ガス26の流量を制御することにより、頭部ライナ31と回転ライナ32の隙間や、回転ライナ32と下部ライナ30の隙間から、上記空間に反応ガス25が侵入するのを防ぐことができる。
また、本実施の形態の成膜装置100は、第1の搬送口46を通じてチャンバ1の内外で半導体基板6を搬出入するために、回転ライナ32を回転筒23から取り外して上昇させるための機構を有する。図5は、回転ライナ32が上昇した状態を説明する模式的な断面図である。
成膜装置100のチャンバ1の底部には、上端が下部ライナ30に接続する昇降棒38が設けられている。成膜室100の下部には、昇降機構37が配置されており、昇降棒38の下端は、昇降機構37に接続している。昇降機構37は、昇降棒38の昇降動作を制御する。
昇降機構37の制御により、昇降棒38を上昇させると、昇降棒38は下部ライナ30をその下方側から支持して下部ライナ30を押し上げる。すなわち、下部ライナ30は、昇降棒38を通じて上昇する。そして、下部ライナ30の上端部と回転ライナ32のつば部34の下端部とを当接させた後、さらに下部ライナ30を上昇させることで、図5に示すように、回転ライナ32を所定の位置まで持ち上げることができる。このとき、回転ライナ32の上部(回転胴部)33と、これを包囲する頭部ライナ31の下部とは、互いに離間していて、接触していない。したがって、頭部ライナ31が、回転ライナ32の上昇動作の妨げとなることはない。
このように、昇降機構37の制御による昇降棒38の動作によって、回転ライナ32を回転筒23から引き離して、回転ライナ32の柱部35の下端と回転筒23との間に隙間を作ることができる。ここで、図2に示すように、回転ライナ32とともに上昇する下部ライナ30の側壁には、第1の搬送口46が設けられている。したがって、回転ライナ32や下部ライナ30によって妨げられること無く、チャンバ1の側壁にある第2の搬送口47を通じて、半導体基板6をチャンバ1の外に搬出したり、半導体基板6をチャンバ1内に搬入してサセプタ7上に載置したりすることができる。
半導体基板6のチャンバ1内への搬入およびチャンバ1外への搬出を終えた後は、昇降機構37の制御によって昇降棒38を下降させ、回転ライナ32を元の回転筒23上の位置に設置することが可能である。
次に、本実施の形態の成膜方法について、図1を参照しながら説明する。
まず、成膜装置100において、昇降機構37を動作させて昇降棒38を上昇させる。そして、図5に示すように、回転ライナ32を下部ライナ30によって下方から支持し、所定の位置まで持ち上げる。次いで、第2の搬送口47と第1の搬送口46から、半導体基板6をチャンバ1の内部に搬入してサセプタ7の上に載置する。その後、昇降機構37の制御によって昇降棒38を下降させ、図1に示すように、回転ライナ32を元の回転筒23上に設置する。
次に、回転筒23およびサセプタ7に付随させて、サセプタ7上に載置された半導体基板6を50rpm程度で回転させる。このとき、同時に回転ライナ32も回転する。
ヒータ8に電流を供給して作動させ、ヒータ8からの熱によって半導体基板6を加熱する。シリコンエピタキシャル膜の形成の場合には、半導体基板6の温度が、成膜温度である1100℃〜1200℃までの間の所定の温度、例えば、1150℃に達するまで徐々に加熱する。このとき、チャンバ1の壁部分に設けた流路3a、3bに冷却水を流すことで、過度にチャンバ1が昇温するのを防止する。
一方、SiCエピタキシャル膜の形成の場合には、半導体基板6の温度が、成膜温度である1500℃〜1700℃までの間の所定の温度、例えば、1550℃に達するまで徐々に加熱する。
半導体基板6が所定の温度に達した後は、ヒータ8によりこの温度近辺での緻密な温度調整がなされる。このとき、半導体基板6の温度測定は、チャンバ1の外部に設けられた放射温度計(図示せず)を用いて行われる。
放射温度計による測定で半導体基板6の温度が所定温度に達したことを確認した後は、徐々に半導体基板6の回転数を上げていく。併せて、回転ライナ32の回転数も上がる。例えば、900rpm程度の回転数とするのがよい。
次に、供給部4から反応ガス25を供給する。反応ガス25は、整流板であるシャワープレート20の貫通孔21を通過して整流され、下方の半導体基板6に向かって流下する。
また、反応ガス25の供給に伴って、水素ガス供給部14からライナ2とチャンバ1との間に形成される空間に水素ガス26を供給する。このとき、ライナ2とチャンバ1との間に形成された空間の圧力が、ライナ2内の圧力に対して陽圧となるように、水素ガス26の流量を制御する。これにより、頭部ライナ31と回転ライナ32の隙間や、回転ライナ32と下部ライナ30の隙間から、ライナ2とチャンバ1との間に形成された空間に反応ガス25が侵入するのが防止される。
半導体基板6では、半導体基板6とともに高速に回転する回転ライナ32の効果により、半導体基板6の表面における渦効果は非常に強いものとなる。これにより、反応ガス25を反応体基板6の中心に集中させることができる。反応ガス25は、半導体基板6に衝突した後、乱流を形成すること無く、半導体基板6の上面に沿いながら水平方向にほぼ層流となって流れる。すなわち、半導体基板6の表面で反応ガス25は整流状態となる。したがって、この方法によれば、膜厚均一性が高く高品質のエピタキシャル膜を高い成膜速度で形成できる。
エピタキシャル膜が所定の膜厚に達したら、反応ガス25の供給を停止する。このとき、キャリアガスである水素ガスの供給は停止せず、放射温度計による測定で半導体基板6が所定の温度より低くなったのを確認してから停止するようにしてもよい。一方、水素ガス供給部14からの水素ガス26の供給は、反応ガス25がライナ2とチャンバ1との間に形成された空間に入り込むのを防ぐため、反応ガス25の供給を停止してから終えるようにする。
半導体基板6が所定の温度まで冷却されたのを確認した後は、昇降機構37により昇降棒38を上昇させて、回転ライナ32を成膜が行われたときの位置から所定の位置まで持ち上げる。これにより、下部ライナ30の切り欠け部分である第1の搬送口46が第2の搬送口47と同じ位置まで上昇する。次いで、半導体基板6をサセプタ7上から取り外し、第1の搬送口46と第2の搬送口47からチャンバ1の外部に半導体基板6を搬出する。
以上述べたように、本実施の形態によれば、反応ガスの気流を半導体基板の中心に効率良く集めることのできる成膜装置および成膜方法が提供される。したがって、この装置や方法を用いることにより、エピタキシャル反応に消費されず、無駄に排気される反応ガスの量を低減し、半導体基板上におけるエピタキシャル膜の成長速度を増大させることができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1、201 チャンバ
2、202 ライナ
3a、3b、203a、203b 流路
4、204 供給部
5、205 排気部
6、206 半導体基板
7、207 サセプタ
8、208 ヒータ
14 水素ガス供給部
20、220 シャワープレート
21、221 貫通孔
22、222 回転軸
23、223 回転筒
25、225 反応ガス
26 水素ガス
30 下部ライナ(胴部ライナ)
31 頭部ライナ
32 回転ライナ
33 上部(回転胴部)
34 つば部
35 柱部
36 溝
37 昇降機構
38 昇降棒
45 リフレクタ
46 第1の搬送口
47 第2の搬送口
100、200 成膜装置
230 胴部
231 頭部

Claims (5)

  1. 成膜室と、
    前記成膜室の上部に設けられて反応ガスを前記成膜室内に供給する供給部と、
    前記成膜室内に設けられた中空筒状のライナと、
    前記ライナ内に設けられて基板が載置されるサセプタと、
    前記サセプタを支持する回転筒とを有し、
    前記回転筒の回転によって前記サセプタを回転させながら前記基板上に所定の膜を成膜する成膜装置であって、
    前記ライナは、前記サセプタの周縁部上部を包囲するとともに、前記サセプタと一緒に回転するよう構成されたことを特徴とする成膜装置。
  2. 前記ライナは、前記供給部の近くに配置されて、前記供給部から前記サセプタに向けて流下する前記反応ガスの流路となる頭部ライナと、
    内部に前記回転筒を配置する下部ライナと、
    前記頭部ライナと前記下部ライナから所定の距離だけ離間して配置される回転ライナとを有し、
    前記回転ライナは、前記回転筒に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  3. 前記成膜室の外部に前記回転ライナの昇降を制御する昇降機構を有し、
    前記昇降機構の制御により前記回転ライナを成膜が行われる位置より上昇させて、前記下部ライナに設けられた切り欠け部分から前記基板を搬送するよう構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  4. 上端が前記下部ライナに接続し、下端が前記昇降機構に接続する昇降棒を有し、
    前記昇降機構の制御による前記昇降棒の上昇と前記下部ライナの上昇によって、前記回転ライナが上昇するよう構成されたことを特徴とする請求項3に記載の成膜装置。
  5. 成膜室で基板を回転させながら成膜処理を行う成膜方法であって、
    前記成膜室内に、前記基板の周縁部の上部を包囲するライナを設け、
    前記基板と一緒に前記ライナを回転させて成膜処理を行うことを特徴とする成膜方法。
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JP2013074213A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Nuflare Technology Inc 成膜装置および成膜方法
CN103736621A (zh) * 2013-12-25 2014-04-23 天津市松正电动汽车技术股份有限公司 一种导热硅脂涂装工装及方法
JP2018101721A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 株式会社ニューフレアテクノロジー 気相成長方法

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